JP4300502B2 - パラレルフロー型空調用熱交換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エバポレータとして用いられるパラレルフロー型空調用熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一対のヘッダ間に多数のチューブを並列し、夫々のチューブ両端を各ヘッダに連通させ、冷媒を一方のヘッダから、他方のヘッダへ各チューブ内を同時に流通させるパラレルフロー型空調用熱交換器が知られている。
これは図7に示す如く、一例としてパイプ状の入口側ヘッダ17,出口側ヘッダ18が互いに平行に位置し、多数の並列したチューブ20の両端部が夫々連通する。それと共に、各チューブ20間にフィンが介装されたものである。そして気液二相状態の冷媒が入口側ヘッダ17に流入し、夫々のチューブ20を上昇する間に気相が次第に多くなり、図において各チューブの上端部では冷媒は完全に気相に変化し、それが出口側ヘッダ18より導出される。
【0003】
そしてファン19を回転することにより、室内の空気をチューブ20及びフィンの外面側に流通させ、チューブ20内の冷媒と熱交換して空気を冷却し、それを吹き出し口から室内に戻すものである。出口側ヘッダ18から導出された冷媒は完全に気相となり、図示しないコンプレッサを介し室外のコンデンサにより放熱され、蒸発器を介して再び入口側ヘッダ17に導かれるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示すように多数のチューブ20が並列され、夫々のチューブ20内を入口側ヘッダ17を介して同時に冷媒が流通するパラレルフロー型空調用熱交換器であって、エバポレータとして使用される場合、そのチューブ20の出口側にスーパーヒート部14が形成される。即ち、チューブ20の出口側近傍では冷媒は完全に気相になり、その部分がスーパーヒート部14となっている。そのため、そこでは冷媒の蒸発潜熱を利用することができない。従って、スーパーヒート部14を流通する空気流の冷却能力が低下し、その部分では除湿を完全に行うことができない。すると、スーパーヒート部14を通過した空気はファン19の近傍の冷気によって冷却され、その部分で凝縮水が生じ、その凝縮水はファン19によって吹き出し口より水滴となって室内に放出されるおそれがある。
そこで本発明は、パラレルフロー型空調用熱交換器において、吹き出し口から水滴が放出されるいわゆる水とび現象を確実に防止できるものを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、多数の第1チューブ(1)が並列されると共に、その外面にフィン(7)が固定され、夫々の第1チューブ(1)の両端が互いに離間した一対の細長い入口側第1ヘッダ(3)および出口側第1ヘッダ(4)に連通された前面側コア(5)と、
その前面側コア(5)の平面が方形に形成され、
その前面側コア(5)の背面側で且つその冷媒出口側の出口側第1ヘッダ(4)に寄った位置に重ね合わされて、その出口側第1ヘッダ(4)の長手方向のコア(5)の巾と同一で且つ、そのヘッダ(4)と直交する方向にはその第1ヘッダ(4)の近傍のみに部分的に配置され、第2チューブ(6)が設けられると共に、その外面にフィンが固定され、前記前面側コア(5)の前面面積より小なるそれを有する背面側コア(10)と、
を具備し、
前記前面側コア(5)の冷媒出口側の出口側第1ヘッダ(4)と前記背面側コア(10)の前記第2チューブ(6)とが連結され、
空気が前面側コア(5)の前面から前記背面側コア(10)を通過するように起風され、前記背面側コア(10)のみがスーパーヒート部とされて、その背面側コア(10)の近傍からの水飛び現象を無くすように構成されたパラレルフロー型空調用熱交換器である。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づいて本発明の各実施の形態につき説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す斜視略図であり、図2はその側面図、図3は図1における III− III矢視断面略図、図4は同熱交換器の凝縮水の流れを示す説明図である。
この例は、エバポレータとして用いられるパラレルフロー型空調用熱交換器であって、夫々多数の第1チューブ1が並列された前面側コア5と、同様に多数の第2チューブ6が並列された背面側コア10とを有する。そして、前面側コア5の出口側第1ヘッダ4と背面側コア10の入口側第2ヘッダ8とが連結パイプ11を介して連通されている。
【0009】
前面側コア5は、上下に配置された出口側第1ヘッダ4と入口側第1ヘッダ3とに夫々多数の偏平な第1チューブ1の上下両端部が連通する。また、背面側コア10は上下に配置された出口側第2ヘッダ9と入口側第2ヘッダ8との間に多数の偏平な第2チューブ6の両端部が夫々液密に連通固定されている。そして第1チューブ1と第2チューブ6は夫々断面の長軸が整合して配置され、それらに共通のコルゲート型のフィン2が各チューブ間に介装され、その曲折部が各チューブの外表面にろう付け固定されている(図2〜図4参照)。そして入口側第1ヘッダ3には入口パイプ12が、出口側第2ヘッダ9には出口パイプ13が接続される。
【0010】
入口パイプ12を介し入口側第1ヘッダ3に流入した冷媒は、夫々の第1チューブ1を図において上方に上昇し出口側第1ヘッダ4に達する。次いで、連結パイプ11を介し背面側コア10の入口側第2ヘッダ8に流入し、夫々の第2チューブ6を上昇し、出口側第2ヘッダ9から出口パイプ13を介し図示しないコンプレッサに導かれるものである。出口側第2ヘッダ9から流出しコンプレッサに導かれる冷媒は、完全に気相になっていることを必要とする。この例では、図2に示す如く背面側コア10の各第2チューブ6の上端部で冷媒は完全に気化し、その部分にスーパーヒート部14が形成される。なお、前面側コア5においては全面に渡り、夫々の第1チューブ1には全て気液二相状態の冷媒が流通する。
【0011】
そして、被冷却用の湿り空気の空気流21が前面側コア5を通過する間に空気中の水分が除湿され、図4の如くフィン2の表面に凝縮し、それが第1チューブ1と第2チューブ6との隙間に捕捉され、その凝縮水16が下方に流下し外部に排出される。
図2において、前面側コア5の最上部を流通する空気流21は、その前面側コア5によって略その水分を捕捉され、次いで背面側コア10のスーパーヒート部14においてさらに冷却され、そこを通過した後の空気には殆ど水分が含まれることがない。そのため、熱交換器の吹き出し口から水滴が室内に放出されることはない。
【0012】
次に、図5及び図6は本発明の第2の実施の形態を示し、この例が前記第1の実施の形態と異なる点は、背面側コア10の大きさが前面側コア5より小に形成され、それが前面側コア5の出口側第1ヘッダ4側に偏って配置されていること、及び前面側コア5及び背面側コア10のフィンは夫々独立したものであり、前面側コア5にはコルゲート型のフィン7が設けられ、背面側コア10にはプレートフィン15が設けられている。そして、出口側第1ヘッダ4から連結パイプ11を介し、背面側コア10の第2チューブ6に冷媒が供給される。そしてこの背面側コア10においてスーパーヒート部が形成されるものである。
【0013】
【発明の作用・効果】
本発明のパラレルフロー型空調用熱交換器は、前面側コア5の背面側に背面側コア10が配置され、その背面側コア10のみをスーパーヒート部にして、前面側コア5の全ての部分にてスーパーヒート部分を無くし、水とび現象を防止できる。即ち、前面側コア5を通過する空気の全てが液相を有する冷媒によって確実に冷却されて除湿することができる。そのため、湿っけを含んだ空気を下流側に持ち込むことがなく、それに基づく吹き出し口からの水とび現象を防止できる。
【0014】
さらに、背面側コア10の大きさを必要最小限に抑えることができ、低コストで水とび現象の生じない、パラレルフロー型空調用熱交換器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパラレルフロー型空調用熱交換器の第1の実施の形態を示す斜視略図。
【図2】同熱交換器の側面略図。
【図3】図1の III− III矢視断面略図。
【図4】同熱交換器の部分的斜視説明図。
【図5】本発明のパラレルフロー型空調用熱交換器の第2の実施の形態を示す正面図。
【図6】同側面図。
【図7】従来型パラレルフロー型空調用熱交換器の側面略図。
【符号の説明】
1 第1チューブ
2 フィン
3 入口側第1ヘッダ
4 出口側第1ヘッダ
5 前面側コア
6 第2チューブ
7 フィン
8 入口側第2ヘッダ
9 出口側第2ヘッダ
10 背面側コア
11 連結パイプ
12 入口パイプ
13 出口パイプ
14 スーパーヒート部
15 プレートフィン
16 凝縮水
17 入口側ヘッダ
18 出口側ヘッダ
19 ファン
20 チューブ
21 空気流
Claims (1)
- 多数の第1チューブ(1)が並列されると共に、その外面にフィン(7)が固定され、夫々の第1チューブ(1)の両端が互いに離間した一対の細長い入口側第1ヘッダ(3)および出口側第1ヘッダ(4)に連通された前面側コア(5)と、
その前面側コア(5)の平面が方形に形成され、
その前面側コア(5)の背面側で且つその冷媒出口側の出口側第1ヘッダ(4)に寄った位置に重ね合わされて、その出口側第1ヘッダ(4)の長手方向のコア(5)の巾と同一で且つ、そのヘッダ(4)と直交する方向にはその第1ヘッダ(4)の近傍のみに部分的に配置され、第2チューブ(6)が設けられると共に、その外面にフィンが固定され、前記前面側コア(5)の前面面積より小なるそれを有する背面側コア(10)と、
を具備し、
前記前面側コア(5)の冷媒出口側の出口側第1ヘッダ(4)と前記背面側コア(10)の前記第2チューブ(6)とが連結され、
空気が前面側コア(5)の前面から前記背面側コア(10)を通過するように起風され、前記背面側コア(10)のみがスーパーヒート部とされて、その背面側コア(10)の近傍からの水飛び現象を無くすように構成されたパラレルフロー型空調用熱交換器。
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