JPH0874072A - エッチング方法、エッチング装置及び剥膜装置 - Google Patents

エッチング方法、エッチング装置及び剥膜装置

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JPH0874072A
JPH0874072A JP20562194A JP20562194A JPH0874072A JP H0874072 A JPH0874072 A JP H0874072A JP 20562194 A JP20562194 A JP 20562194A JP 20562194 A JP20562194 A JP 20562194A JP H0874072 A JPH0874072 A JP H0874072A
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JP
Japan
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film
main surface
etching
spraying
solution
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JP20562194A
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English (en)
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Mamoru Ueno
守 上野
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さい設置空間で素材の主面に形成された被
膜を短時間で剥離できるようにする。 【構成】 エッチング装置は、所定のパターンを有する
被膜が形成された素材10の主面にエッチング液を供給
するエッチング液供給手段13と、エッチング液が供給
された素材10の主面に剥膜液として水を高圧で吹き付
ける剥膜液吹付手段(剥膜装置)15と、剥膜処理後に
素材10に純水を吹き付ける純水吹付手段16とを備え
ている。剥膜装置15では、エッチング装液供給手段1
3でエッチング液が供給された素材10に50〜200
kgf/cm2 の圧力で高圧噴射ノズルから水を素材1
0の表裏面に噴射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定のパターンを有す
る被膜が形成された素材をエッチング液によりエッチン
グした後、主面に形成された被膜を剥離するエッチング
方法、エッチング装置及び素材の主面に形成された所定
のパターンを有する被膜を剥離する剥膜装置に関し、特
にカラーブラウン管に用いられるシャドウマスク、トリ
ニトロン管(登録商標)に用いられるアパーチャグリ
ル、半導体素子に用いられるリードフレーム等を製造す
る際に用いられる、エッチング方法、エッチング装置及
び剥膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にシャドウマスクやアパーチャグリ
ルは、長尺の素材をその長手方向に搬送しつつ、以下の
工程を経ることによって形成される。まず、ニッケルを
36%含有するインバー材や低炭素アルミキルド鋼等の
素材を脱脂し、水洗して整面した後、素材の両主面に水
溶性のレジストを塗布し、厚みが数μmレジスト膜を形
成する。次に、素材の両主面に形成されたレジスト膜の
表面に、形成しようとする電子ビーム通過用の透孔に対
応した所定の画像を有するマスク材を、素材の両主面で
画像位置に一致させてそれぞれ密着させ露光を行う。続
いて、露光後のレジスト膜に温水等を供給することによ
り現像を行う。その後、素材を無水クロム酸の溶液中に
浸漬させた後に加熱処理を施し、レジスト膜を乾燥させ
て強化させるバーニング処理を行う。そして、バーニン
グ処理された素材は、いったん、ロール状に巻き取ら
れ、エッチングラインに搬送される。エッチングライン
では、エッチング液である塩化第2鉄溶液を素材に吹き
付けて多数の透孔を形成するエッチング液供給工程と、
エッチング液供給工程の後に両主面にレジスト膜が形成
された素材を剥膜液に浸漬させる剥膜液浸漬工程とを行
う。
【0003】また、高精密なアパーチャグリルまたはシ
ャドウマスクを製造する場合には、エッチング液供給工
程を2つの工程に分けて行う。第1のエッチング液供給
工程では、素材の主面にエッチング液を吹き付け、素材
を貫通しない程度の凹部を多数形成する。この後、凹部
を有する主面に樹脂等を塗布することにより、耐エッチ
ング性被膜を形成する。そして、耐エッチング性被膜が
形成されていない主面にエッチング液を吹き付ける第2
のエッチング液供給工程を行い、素材を貫通した多数の
透孔を形成する。透孔を形成した後、両主面にレジスト
膜または耐エッチング性被膜等がそれぞれ形成された素
材を剥膜液に浸漬させる剥膜液浸漬工程を行う。
【0004】上述の剥膜液浸漬工程では、長尺帯状の素
材をその長手方向に搬送しつつ、複数の剥膜槽(たとえ
ば4つの剥膜槽)に貯留された剥膜液に順次浸漬させる
ことにより、素材の主面に形成された被膜を主面から剥
離する剥膜方法が用いられる。この剥膜液は、たとえば
濃度が5〜30%程度の水酸化ナトリウム溶液等のアル
カリ溶液に添加剤を混合して調整したものである。
【0005】一般にエッチング液供給工程において用い
られるエッチング液供給装置の素材の搬送方向における
装置寸法は、短時間で透孔を形成するために、素材にエ
ッチグ液を吹き付けるエッチングチャンバーを素材の搬
送方向に複数(たとえば8つ)設けているので比較的長
くなる。しかしながら、剥膜液浸漬工程において用いら
れる剥膜液浸漬装置の装置寸法は、エッチングラインに
用いられる装置の全体の装置寸法を短くするために、エ
ッチング液供給装置よりも短くなっている。このため、
長尺の素材をその長手方向に搬送しつつエッチング液供
給工程と剥膜液浸漬工程とを連続して行う場合、剥膜液
浸漬工程に必要な処理時間がエッチング液供給工程に必
要な処理時間より長くなる。前述のような事情により、
エッチングラインにおける素材の搬送速度は、剥膜浸漬
工程の処理時間によって決定される。したがって、エッ
チング液供給工程において、素材の搬送速度を上げる能
力があっても、剥膜液浸漬工程のためにエッチングライ
ンでの素材の搬送速度を上げられず、製品の生産量を増
やすことができない。
【0006】また、剥膜液浸漬装置は、充分に被膜を剥
離するために剥膜液を貯溜する剥膜槽を複数(たとえば
4つ)設け、素材をその長手方向に搬送させつつそれぞ
れの剥膜僧に貯溜された剥膜液に浸漬させるように構成
されているので、剥膜装置の設置空間が大きくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のような点に鑑
み、本発明の目的は、素材の主面に形成された被膜を短
時間で剥離することにより、製品の生産量を増やすこと
が可能なエッチング方法を提供することにある。本発明
の別の目的は、上述のエッチング方法を容易に実現する
ことが可能なエッチング装置を提供することにある。
【0008】本発明のさらに別の目的は、素材の主面に
形成された被膜を小さい設置空間で充分に剥離すること
が可能な剥膜装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のエッチン
グ方法は、所定のパターンを有する被膜が形成された素
材の主面にエッチング液を供給するエッチング液供給工
程と、エッチング液が供給された素材の主面に剥膜液を
高圧で吹き付ける剥膜液吹付工程とを有することを特徴
とする。
【0010】請求項2記載のエッチング方法は、請求項
1記載のエッチング方法において、エッチング液供給工
程と剥膜液吹付工程との間に、素材にアルカリ液を供給
するアルカリ液供給工程をさらに含むことを特徴とす
る。請求項3記載のエッチング方法は、請求項1または
請求項2記載のエッチング方法において、剥膜液吹付工
程後に素材に純水を吹き付ける純水吹付工程をさらに含
むことを特徴とする。
【0011】請求項4記載のエッチング装置は、所定の
パターンを有する被膜が形成された素材の主面にエッチ
ング液を供給するエッチング液供給手段と、エッチング
液が供給された素材の主面に剥膜液を高圧で吹き付ける
剥膜液吹付手段とを有することを特徴とする。請求項5
記載のエッチング装置は、請求項4記載のエッチング装
置において、剥膜液を吹き付けられるべき素材の主面に
アルカリ液を供給するアルカリ液供給手段をさらに備え
ていることを特徴とする。
【0012】請求項6記載のエッチング装置は、請求項
4または請求項5記載のエッチング装置において、剥膜
液が吹き付けられた素材の主面に純水を吹き付ける純水
吹付手段をさらに備えていることを特徴とする。請求項
7記載の剥膜装置は、長尺の素材をその長手方向に搬送
させつつ、素材の両主面に形成された所定のパターンを
有する被膜を剥離する剥膜装置において、素材の一方の
主面である第1主面に接して素材を支持する第1支持手
段と、素材の他方の主面である第2主面に接して素材を
支持する第2支持手段と、第1支持手段に支持された素
材の第2主面に向けて高圧で剥膜液を噴射する第1噴射
手段と、第2支持手段に支持された素材の第1主面に向
けて高圧で剥膜液を噴射する第2噴射手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0013】請求項8記載の剥膜装置は、請求項7記載
の剥膜装置において、第1支持手段及び第2支持手段は
それぞれ回転自在な第1ローラ及び第2ローラからな
り、第1ローラ及び第2ローラが長尺の素材をS字状に
折り曲げるようそれぞれ配置されていることを特徴とす
る。請求項9記載の剥膜装置は、請求項8記載の剥膜装
置において、第1ローラ及び第2ローラがそれぞれ素材
に素材の搬送方向と直交する方向に張力を付与するよう
に湾曲した湾曲ローラであることを特徴とする。
【0014】請求項10記載の剥膜装置は、請求項7か
ら請求項9のいずれかに記載の剥膜装置において、第1
支持手段及び第2支持手段の周囲に設けられ、第1噴射
手段及び第2噴射手段より噴射された剥膜液の飛散を防
止する飛散防止カバーをさらに備えていることを特徴と
する。
【0015】
【作用】請求項1記載のエッチング方法では、主面に被
膜が形成された素材は、エッチング液が供給されて凹部
や穴が形成される。次に素材の主面に形成された被膜
は、剥膜液が高圧で吹き付けられることにより素材の主
面から剥離される。請求項2記載のエッチング方法で
は、素材の主面に形成された被膜は、エッチング液供給
工程と剥膜液吹付工程との間でアルカリ液を供給される
ことにより膨潤させられる。
【0016】請求項3記載のエッチング方法では、素材
の主面は、剥膜工程後に純水を吹き付けられることによ
り洗浄される。請求項4記載のエッチング装置では、主
面に被膜が形成された素材は、エッチング液供給手段に
よりエッチング液が供給されて凹部や穴が形成される。
次に素材の主面に形成された被膜は、剥膜液吹付手段に
より剥膜液が高圧で吹き付けられて素材の主面から剥離
させられる。
【0017】請求項5記載のエッチング装置では、エッ
チング液が供給された後の被膜は、アルカリ液供給手段
によりアルカリ液を供給されて膨潤させられる。請求項
6記載のエッチング装置では、被膜を剥離された素材の
主面は、純水吹付手段により純水を吹き付けられて洗浄
される。請求項7記載の剥膜装置では、第2支持手段に
支持された素材の一方の主面である第1主面に形成され
た被膜は、第1噴射手段から高圧で第1主面に向けて噴
射された剥膜液により剥離されるとともに、第1支持手
段に支持された素材の他方の主面である第2主面に形成
された被膜は、第2噴射手段から高圧で第2主面に向け
て噴射された剥膜液により剥離される。
【0018】請求項8記載の剥膜装置では、素材は、回
転自在な第1ローラ及び第2ローラにより、S字状に折
り曲げられるように搬送される。請求項9記載の剥膜装
置では、素材は、湾曲ローラにより、素材の搬送方向と
直交する方向に張力を付与される。請求項10記載の剥
膜装置では、第1噴射手段及び第2噴射手段より噴射さ
れた剥膜液は、第1支持手段及び第2支持手段の周囲に
設けられた飛散防止カバーにより、飛散することを防止
される。
【0019】
【実施例】図1は、本発明のシャドウマスクやアパーチ
ャグリルを製造する際に用いられるエッチング装置の一
実施例を示す模式図である。図1において、エッチング
液供給手段13は、インバー材よりなる板厚0.1〜
0.3mmの長尺の素材10にスプレーノズル12によ
りエッチング液である塩化第2鉄溶液11を吹き付けて
透孔を形成するものである。エッチング液除去手段14
は、素材10の主面に吹付手段(図示せず)により水を
吹き付けて、素材10の主面に付着したエッチング液を
除去する。アルカリ液供給手段30は、素材10の両主
面にそれぞれ形成されたレジスト膜または耐エッチング
性被膜等の被膜(図示せず)にアルカリ液を供給するも
のである。剥膜液吹付手段(剥膜装置)15は、主面に
被膜が形成された素材10に高圧で剥膜液を吹き付けて
被膜を剥離させるものである。純水吹付手段16は、剥
膜後の素材10の主面に純水を吹き付けて、剥離された
後再び主面に付着した被膜等を除去して主面を洗浄する
ものである。
【0020】次に、図2を用いて上述のアルカリ液供給
手段、剥膜液吹付手段(剥膜装置)及び純水吹付手段の
構成について説明する。図2は、本実施例のアルカリ液
供給手段、剥膜液吹付手段(剥膜装置)及び純水吹付手
段を示す断面模式図である。図2において、アルカリ液
供給手段は、液槽32とステンレスローラ33,34,
35により構成されている。液槽32は、水酸化ナトリ
ウム水溶液に添加剤を加えたアルカリ液16を貯溜する
ものである。ステンレスローラ33,34,35は、素
材10をアルカリ液16の内部に正確に導くために、液
槽32内及び液槽32の上方に側面視V字状に設けられ
ている。
【0021】第1主面剥膜部36は、素材10の一方の
主面である第1主面Fに形成された被膜を剥離するもの
である。第2主面剥膜部37は、素材10の他方の主面
である第2主面Sに形成された被膜を剥離するものであ
る。湾曲ローラ40は、素材10の第2主面Sに接して
素材10を支持するものである。湾曲ローラ43は、素
材10の第1主面Fに接して素材10を支持するもので
ある。また、湾曲ローラ40,43は、ゴム製であり、
長尺の素材10をS字状に折り曲げるようにそれぞれ配
置されている。湾曲ローラ40,43は、図3に示すよ
うにそれぞれ素材10に素材10の搬送方向と直交する
方向に張力を付与するために、素材10の中央部が膨ら
むように湾曲していて、湾曲ローラ40,43と同等に
湾曲して軸固定手段(図示せず)にそれぞれ固定された
ローラ軸60,63に対して回転自在に取り付けられて
いる。湾曲ローラ40,43は、素材10が搬送されて
いるときに常に所定の湾曲状態を保ちつつ、素材10の
搬送にしたがって従動するものである。
【0022】第1噴射手段71は、素材10の幅方向に
並設され、素材10の第1主面Fに向けて高圧で剥膜液
を噴射する複数の高圧噴射ノズル41により構成されて
いる。第2噴射手段74は、素材10の幅方向に並設さ
れ、素材10の第2主面Sに向けて高圧で剥膜液を噴射
する複数の高圧噴射ノズル44により構成されている。
【0023】飛散防止カバー42,45は、それぞれ湾
曲ローラ40,43の周囲に配置され、高圧噴射ノズル
41,44から噴射された剥離液や素材から跳ね返った
剥離液、素材の主面より剥離されて吹き飛ばされた被膜
が周囲に飛散するのを防止するものである。高圧噴射ノ
ズル41,44は、たとえば、ノズル径が0.7mm程
度であり、噴射角が65°程度の扇状に剥膜液を吐出す
るスプレーノズルである。高圧噴射ノズル41,44
は、高圧ポンプ46にそれぞれ接続されている。高圧ポ
ンプ46は、たとえば、流量1〜12リットル/mi
n、圧力50〜250kgf/cm2 、好ましくは、流
量8〜10リットル/min、圧力150〜200kg
f/cm2 程度を発生するプランジャポンプであり、フ
ィルタ(図示せず)を介して工業用水が供給されてい
る。
【0024】純水吹付手段16は、側面視V字状に配置
された3本のステンレスローラ50,51,52と純水
を素材10の両主面に向けて噴射する純水噴射ノズル5
3と、純水を貯溜する純水貯溜槽54とを有している。
純水噴射ノズル53は、5kgf/cm2 程度の圧力で
純水を噴射するノズルである。次に上述の実施例の動作
について説明する。
【0025】長尺の素材10は、その長手方向に搬送手
段(図示せず)により搬送されつつ、エッチング液供給
手段13、エッチング液除去手段14、アルカリ液供給
手段30、剥膜液吹付手段(剥膜装置)15、純水吹付
手段16によりそれぞれ連続して処理される。主面に被
膜が形成された素材10は、その主面にエッチング液供
給手段13が有するスプレーノズル12によりエッチン
グ液である塩化第2鉄溶液11を吹き付けられて多数の
透孔が形成される。
【0026】多数の透孔が形成された素材10は、エッ
チング液除去手段14によりその主面に水が吹き付けら
れて、主面に付着したエッチング液が除去される。エッ
チング液が除去された後の素材10の主面に形成された
被膜は、アルカリ液供給手段30によりアルカリ液16
中に浸漬されることにより膨潤させられる。
【0027】膨潤した被膜が形成された素材10は、剥
膜液吹付手段(剥膜装置)15が有する湾曲ローラ4
0,43によりS字状に折り曲げられつつ、素材10の
搬送方向に直交する方向に張力を付与されながら搬送さ
れる。そして、素材10の第1主面F及び第2主面Sに
被着して膨潤した被膜は、それぞれ高圧噴射ノズル4
1,44により高圧で剥膜液である水が吹き付けられて
剥離される。
【0028】被膜が剥離された素材10の第1主面F及
び第2主面Sは、純水吹付手段16が有する純水噴射ノ
ズル53により純水が吹き付けられて洗浄される。図4
に示すようなアパーチャグリル80の多数の細長テープ
81により画されて多数の細長透孔82が形成された素
材を搬送する場合において、図5に示すように弛みがあ
る細長テープ81に高圧で剥膜液を吹き付けると細長テ
ープ81が破損してしまうという問題が発生する。しか
しながら、湾曲ローラ40,43を用いることにより、
素材10は、素材10の搬送方向に直交する方向に張力
を付与されるので、図6に示すように細長テープ81に
弛みを生じることなく搬送できる。したがって、細長テ
ープ81に高圧で剥膜液を吹き付けても、細長テープ8
1が破損することなく主面に形成された被膜を剥離する
ことが可能となる。
【0029】次に、本発明のその他の実施例について説
明する。本実施例は、図1においてアルカリ液供給手段
を用いずに、主面からエッチング液が除去された素材を
直接、剥膜液吹付手段(剥膜装置)に搬送して被膜を剥
離する構成のものである。図7は、本実施例における剥
膜液吹付手段(剥膜装置)31と純水吹付手段16とを
示す断面模式図である。図7に示される符号と前述の実
施例に示される符号と同一の機能を有するものである。
【0030】ただし、本実施例において、高圧噴射ノズ
ル41,44は、たとえば、ノズル径が0.2mm程度
であり、噴射角が65°程度の扇状に剥膜液を吐出する
スプレーノズルである。高圧ポンプ46は、たとえば、
流量0.3〜2.5リットル/min、圧力1000〜
2000kgf/cm2 、好ましくは、流量0.5〜
1.0リットル/min、圧力1300〜1700kg
f/cm2 程度を発生するプランジャポンプである。
【0031】また、本発明において、以下のような変形
例が考えられる。 (a) 高圧噴射ノズル41,43より噴射する剥膜液
として、アルカリ液等の薬液を用いてもよい。 (b) 高圧噴射ノズル41,43の噴射角度、ノズル
径や剥膜液を吐出する吐出圧は、素材10に形成された
被膜により適宜選択してもよい。 (c) 高圧噴射ノズル41,43を回転させたり素材
の幅方向に直線移動させてもよい。 (d) 素材の一方の主面に形成された被膜は高圧で剥
離液を吹き付けて剥離して、素材の他方の主面に形成さ
れた被膜はアルカリ溶液に浸漬させて剥離してもよい。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載のエッチング方法による
と、エッチング液が供給された素材に高圧で剥膜液を吹
き付けて被膜を短時間で剥離することが可能となる。請
求項2記載のエッチング方法によると、エッチング液が
供給された素材の主面に形成された被膜にアルカリ液を
供給して被膜を膨潤させた後、高圧で剥膜液を被膜に吹
き付けることにより、さらに短時間で被膜を剥離するこ
とが可能となる。
【0033】請求項3記載のエッチング方法によると、
被膜が剥離された素材の主面に純水を吹き付けることに
より、素材の主面から剥離された後再び素材の主面に付
着した被膜等を除去して主面を洗浄することが可能とな
る。請求項4記載のエッチング装置によると、エッチン
グ液が供給された素材に剥膜液供給手段により高圧で剥
膜液を吹き付けて被膜を剥離することが可能となる。
【0034】請求項5記載のエッチング装置によると、
アルカリ液供給手段により、エッチング液が供給された
素材の主面に形成された被膜にアルカリ液を供給して被
膜を膨潤させた後、膨潤した被膜に剥膜液吹付手段によ
り高圧で剥膜液を吹き付けてさらに短時間で被膜を剥離
することが可能となる。請求項6記載のエッチング装置
によると、被膜が剥離された素材の主面に純水吹付手段
により純水を吹き付けて、素材の主面から剥離された後
再び素材の主面に付着した被膜等を除去して主面を洗浄
することが可能となる。
【0035】請求項7記載の剥膜装置によると、第1支
持手段に支持された素材の第2主面に形成された被膜
は、第1噴射手段により高圧で剥膜液を吹き付けられ、
また第2支持手段に支持された素材の第1主面に形成さ
れた被膜は、第2噴射手段により高圧で剥膜液を吹き付
けられるので、剥膜液が素材の主面に衝突する際に発生
する素材のばたつきや振動を防止して短時間で充分に第
1主面及び第2主面に形成された被膜をそれぞれ剥離す
ることが可能となる。
【0036】請求項8記載の剥膜装置によると、第1支
持手段及び第2支持手段がそれぞれ回転自在な第1ロー
ラ及び第2ローラからなり、長尺の素材をS字状に折り
曲げるように配置されているので、剥膜装置の素材の搬
送方向における装置寸法を短くすることが可能となる。
請求項9記載の剥膜装置によると、第1ローラ及び第2
ローラがそれぞれ素材に素材の搬送方向と直交する方向
に張力を付与するように湾曲して湾曲ローラなので、素
材に発生する弛みを防止することができ、剥膜液が素材
に衝突する際に素材に形成されたアパーチャグリルの細
長テープ等を破損することなく主面に形成された被膜を
剥離することが可能となる。
【0037】請求項10記載の剥膜装置によると、第1
支持手段及び第2支持手段の周囲に設けられた飛散防止
カバーにより、第1噴射手段及び第2噴射手段より噴射
された剥膜液や素材から跳ね返った剥膜液、剥離され吹
き飛ばされた被膜等が飛散するのを防止することが可能
となる。したがって、本発明のエッチング方法及び装置
によると、容易に素材の主面に形成された被膜を短時間
で剥離して、製品の生産量を増やすことが可能となる。
【0038】また、本発明の剥膜装置によれば、素材の
主面に形成された被膜を小さい設置空間で充分に剥離す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるエッチング装置の模式
図。
【図2】剥膜装置の断面模式図。
【図3】湾曲ローラの斜視図。
【図4】アパーチャグリルの平面図。
【図5】平坦ローラによる支持状態を示す斜視図。
【図6】湾曲ローラによる支持状態を示す斜視図。
【図7】他の実施例の剥膜装置の断面模式図。
【符号の説明】
10 素材 13 エッチング液供給手段 15 剥膜液吹付手段(剥膜装置) 16 純水吹付手段 30 アルカリ液供給手段 31 剥膜液吹付手段(剥膜装置) 40,43 湾曲ローラ 41,44 高圧噴射ノズル 42,45 飛散防止カバー 46 高圧ポンプ 71 第1噴射手段 72 第2噴射手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のパターンを有する被膜が形成された
    素材の主面にエッチング液を供給するエッチング液供給
    工程と、 エッチング液が供給された素材の主面に剥膜液を高圧で
    吹き付ける剥膜液吹付工程と、を有することを特徴とす
    るエッチング方法。
  2. 【請求項2】前記エッチング液供給工程と前記剥膜液吹
    付工程との間に、前記素材にアルカリ液を供給するアル
    カリ液供給工程をさらに含むことを特徴とする請求項1
    記載のエッチング方法。
  3. 【請求項3】前記剥膜液吹付工程後に前記素材に純水を
    吹き付ける純水吹付工程をさらに含むことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のエッチング方法。
  4. 【請求項4】所定のパターンを有する被膜が形成された
    素材の主面にエッチング液を供給するエッチング液供給
    手段と、 エッチング液が供給された素材の主面に剥膜液を高圧で
    吹き付ける剥膜液吹付手段と、を有することを特徴とす
    るエッチング装置。
  5. 【請求項5】前記剥膜液吹付手段により剥膜液を吹き付
    けられるべき素材の主面にアルカリ液を供給するアルカ
    リ液供給手段をさらに備えていることを特徴とする請求
    項4記載のエッチング装置。
  6. 【請求項6】前記剥膜液吹付手段により剥膜液を吹き付
    けられた素材の主面に純水を吹き付ける純水吹付手段を
    さらに備えていることを特徴とする請求項4または請求
    項5記載のエッチング装置。
  7. 【請求項7】長尺の素材をその長手方向に搬送させつ
    つ、素材の両主面に形成された所定のパターンを有する
    被膜を剥離する剥膜装置において、 前記素材の一方の主面である第1主面に接して素材を支
    持する第1支持手段と、 前記素材の他方の主面である第2主面に接して素材を支
    持する第2支持手段と、 前記第1支持手段に支持された素材の前記第2主面に向
    けて高圧で剥膜液を噴射する第1噴射手段と、 前記第2支持手段に支持された素材の前記第1主面に向
    けて高圧で剥膜液を噴射する第2噴射手段と、を有する
    ことを特徴とする剥膜装置。
  8. 【請求項8】前記第1支持手段及び第2支持手段はそれ
    ぞれ回転自在な第1ローラ及び第2ローラからなり、前
    記第1ローラ及び第2ローラが長尺の前記素材をS字状
    に折り曲げるようそれぞれ配置されていることを特徴と
    する請求項7記載の剥膜装置。
  9. 【請求項9】前記第1ローラ及び第2ローラがそれぞれ
    前記素材に素材の搬送方向と直交する方向に張力を付与
    するように湾曲した湾曲ローラであることを特徴とする
    請求項8記載の剥膜装置。
  10. 【請求項10】前記第1支持手段及び第2支持手段の周
    囲に設けられ、前記第1噴射手段及び第2噴射手段より
    噴射された剥膜液の飛散を防止する飛散防止カバーをさ
    らに備えていることを特徴とする請求項7から請求項9
    のいずれかに記載の剥膜装置。
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