JPH0641769A - エッチング装置 - Google Patents

エッチング装置

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JPH0641769A
JPH0641769A JP22218392A JP22218392A JPH0641769A JP H0641769 A JPH0641769 A JP H0641769A JP 22218392 A JP22218392 A JP 22218392A JP 22218392 A JP22218392 A JP 22218392A JP H0641769 A JPH0641769 A JP H0641769A
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JP
Japan
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endless
belt
magnetic
plate
etching
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Application number
JP22218392A
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English (en)
Inventor
Takefumi Kandori
武文 神鳥
Hiroyuki Kitazawa
裕之 北澤
Manabu Yabe
学 矢部
Ryoichi Ando
良一 安藤
Masaji Sotomi
正司 外海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属薄板を無端搬送ベルトに支持して搬送し
ながらエッチングを行なう装置において、エッチング液
によって磁気ベルトが腐食したり、エッチングされた金
属薄板の搬出に際して金属薄板に折れを生じたり、搬送
中に金属薄板に傷や凹みが生じたりするのを防止し、搬
送途中で金属薄板にしわが生じたりしないように円滑に
金属薄板を搬送して、エッチングのむらを防止する。 【構成】 シャドウマスク用板材40を支持して搬送する
無端搬送ベルト14の内側に、その無端搬送ベルト14と共
に周回移動しながらシャドウマスク用板材40に磁力を作
用させる無端磁気ベルト22を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラーCRT用シャ
ドウマスク、半導体装置用リードフレーム、電気かみそ
りの刃などを製造する場合に使用されるエッチング装
置、特に、金属薄板を無端搬送ベルトに支持して搬送し
ながら金属薄板のエッチングを行なうエッチング装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】カラーCRT用のシャドウマスクの透孔
は、フォトエッチング法を利用して、一般的には以下の
ような工程を経ることにより形成されている。すなわ
ち、まず、板厚0.1〜0.3mm程度の低炭素アルミキ
ルド鋼等の金属薄板(シャドウマスク用板材)の表面を
脱脂し、水洗して整面処理した後、その金属薄板の表面
に感光液、例えばポリビニルアルコールと重クロム酸ア
ンモニウムとの混合液を塗布し、その感光液を乾燥させ
て、数μmの厚みのフォトレジスト膜を金属薄板の表面
に被着形成する。次に、金属薄板の表面に被着形成され
たフォトレジスト膜の表面に、形成しようとする電子ビ
ーム通過孔に対応した所要の画像を有するマスターパタ
ーンを密着させ、露光を行なう。続いて、温水等を用い
て現像し、無水クロム酸の溶液中へ浸漬した後バーニン
グすることにより硬膜処理を施し、金属薄板の表面に所
要のパターン状画像の耐食性被膜(レジスト膜)を形成
する。そして、塩化第二鉄水溶液を用いてスプレイエッ
チングを行なって、金属薄板に多数の透孔を形成した
後、その表面からレジスト膜を剥離して完成する。
【0003】ところで、カラーCRTにおいては、電子
銃から放射されて蛍光体の方へ向かう電子ビームの多く
は不要な方向の電子ビームとしてシャドウマスクに衝突
して吸収される。このため、シャドウマスクが加熱され
てその温度が上昇し、熱膨張によってドーミング現象と
呼ばれる熱変形が生じ、電子ビームの軌道が変化して色
ずれが発生するという問題点がある。そこで、これを防
止する対策として、シャドウマスクにテンションをかけ
るという方法があるが、このテンションをかけるために
は、シャドウマスクの厚さを薄くする方が効果的であ
り、このため、近年では、厚さ80μm以下の極薄の金
属薄板にエッチング加工を施す必要が生じている。
【0004】また、シャドウマスクに限らず、近年、多
ピン化が進む半導体装置用リードフレームやその他の電
子部品をフォトエッチング法を利用して精度良く製造す
る場合において、上記のような極薄の金属薄板が長尺帯
状をなしているとき、従来のエッチング装置では、金属
薄板を一対のニップローラ間に通したり、また、2本の
搬送ローラに金属薄板をS字状に掛け回したりして、金
属薄板に張力を掛けながらそれを搬送するようにしてい
る。また、金属薄板を枚葉処理方式でエッチングする場
合には、例えば特公昭45−20367号公報に開示さ
れているような網目状のコンベアベルト上に金属薄板を
支持してその搬送を行なったり、ローラコンベアによっ
て金属薄板を搬送したりしている。
【0005】ところが、極薄の金属薄板を上記のような
各装置によって搬送しながらエッチング加工を行なう
と、金属薄板に折れや破れを生じ易く、また、図8に示
すように直線状の微細透孔が多数平行に形成されたアパ
ーチャグリル4を製造する場合、金属薄板に対しエッチ
ング液を吹き付ける際のスプレイ圧により、エッチング
後に残った非透孔部分が、簾状にばらばらになったり、
捩じれたり、また、エッチングの進行程度が金属薄板条
の1本1本で相違して腐食むらが生じたりする、といっ
た問題点がある。
【0006】一方、エッチング加工を行なう場合、金属
薄板の厚さが薄いほど加工精度が良くなることが、従来
から一般的に知られている。特に、金属薄板の厚さが8
0μm以下であるときには、金属薄板の片面からだけの
エッチング処理によって十分な加工精度が得られる。
【0007】ここで、特公平1−26747号公報に
は、2段エッチングに際し前段エッチングによって金属
薄板に形成された微小孔を後段エッチング前に塗布液で
埋める塗布作業を行なう装置として、金属薄板をマグネ
ットベルト上に直接吸引密着させて搬送しながら金属薄
板の上面にスプレイガンによって塗布液を塗布する装置
が提案されている。この装置では、両側に分割形成され
るとともに金属薄板の幅方向位置に調節自在に設けられ
たマグネットベルト上に金属薄板を直接吸引密着させな
がら、両側のマグネットベルトを同期して周回させ、金
属薄板を一定の速度で連続的に搬送するとともに、スプ
レイガンによって塗布液を金属薄板にスプレイするよう
にしている。
【0008】また、極薄のシャドウマスク等を製造する
ときに使用するエッチング装置として、図7に示すよう
に、離間した一対のローラ10、12間に無端搬送ベルト14
を掛け渡し、無端搬送ベルト14の下方側平面部の内側
に、無端搬送ベルト14とは別体の平板状磁石16を無端搬
送ベルト14の平面部に沿って配設した機構の金属薄板搬
送手段を備え、この搬送手段により金属薄板を搬送しな
がらエッチングを行なう装置が提案されている。この装
置では、各ローラ10、12を回転駆動させることにより無
端搬送ベルト14が周回移動し、平板状磁石16の磁力が金
属薄板1に作用して、金属薄板1が無端搬送ベルト14上
に支持され、無端搬送ベルト14の周回動作に従って金属
薄板1が搬送され、その搬送中の金属薄板1に対してエ
ッチングが行なわれる。そして、無端搬送ベルト14の下
方側平面部の終端部分において、エッチングされた金属
薄板1に対して平板状磁石16の磁力が作用しなくなり、
金属薄板1は無端搬送ベルト14から剥離され、次の工程
へ搬送されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記特公平1−267
47号公報に提案されているように金属薄板をマグネッ
トベルト上に直接吸引密着させて搬送しながら金属薄板
の上面にスプレイガンによって塗布液をスプレイする装
置の構成をエッチング装置に適用し、金属薄板をマグネ
ットベルト上に直接吸引密着させて搬送しながら金属薄
板のエッチングを行なうようにする場合、エッチング液
のような腐食性液体が耐腐食性の無いマグネットベルト
に大量に付着すると、マグネットベルトが腐食されてし
まうという問題がある。また、マグネットベルトの外周
面に金属薄板が直接吸引密着されているため、マグネッ
トベルトから金属薄板が簡単には剥れず、マグネットベ
ルトの磁力を弱くしても、金属薄板の厚みが極めて薄い
ため、マグネットベルトから金属薄板を無理矢理剥がそ
うとすると金属薄板が折れてしまうことがある。さら
に、マグネットベルトの外周面に鉄粉などのように磁化
し易いごみが吸着され、それによりマグネットベルト上
に吸着保持された金属薄板に傷や凹みなどが付いてしま
うこともある。
【0010】また、図7に示したように無端搬送ベルト
の下方側平面部の内側に沿って平板状磁石を配設した搬
送機構により金属薄板を搬送させながらエッチングを行
なう場合、金属薄板がエッチング液で濡れている状態で
は、金属薄板と無端搬送ベルトとの摩擦力が弱くなり、
無端搬送ベルトの周回速度に比較して金属薄板が搬送さ
れる速度が遅くなったり、金属薄板が途中で或いは平板
状磁石の端部位置で止まってしまったりするという問題
がある。そして、特に金属薄板の厚さが薄くなるほど、
このような現象が頻繁に起こるようになり、さらに金属
薄板の厚さが80μm以下になると、同じ無端搬送ベル
ト上で動いている部分と止まっている部分とができて、
金属薄板にしわが発生し、このしわがエッチングのむら
となった。
【0011】さらに、マグネットベルト上に金属薄板を
支持してエッチングした場合、従来のエッチング装置で
は、図9に示すようにエッチング加工された板面に筋状
のむら5が発生するといった問題があり、これはパター
ン状画像の向きに関係無く起こる。
【0012】この発明は、以上のような従来の問題点を
解決するためになされたものであって、エッチング液に
よる無端磁気ベルトの腐食を防止し、また、エッチング
された金属薄板の搬出に際して金属薄板の折れを生じる
ことも無く、さらに、搬送中に金属薄板に傷や凹みが生
じるのを防止できるとともに、金属薄板の搬送途中でし
わが生じたりしないように円滑に金属薄板を搬送して、
エッチングのむらを防止することができるエッチング装
置を提供することを目的とする。また、その目的と併せ
て、エッチング加工された金属薄板の板面に筋状のむら
が発生することを防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、一対のロー
ラ間に周回移動自在に無端搬送ベルトを掛け渡し、その
無端搬送ベルトに金属薄板を支持して搬送する搬送手段
と、この搬送手段によって搬送される金属薄板の表面に
対しエッチング液を供給するエッチング液供給手段とを
備えたエッチング装置において、前記搬送手段を次のよ
うに構成した。すなわち、前記無端搬送ベルトの内側に
おいてその無端搬送ベルトと共に周回移動しながら、金
属薄板を前記無端搬送ベルトに支持する吸引力を金属薄
板に対して作用させる無端磁気ベルトを前記無端搬送ベ
ルトの平面部に沿って配設することにより、金属薄板の
搬送手段を構成した。
【0014】また、上記の要素の無端磁気ベルトを単極
着磁にすることが望ましい。さらに、その場合、上記無
端磁気ベルトは、それぞれ片面側に樹脂被覆層が被着さ
れ互いに近接して並設された多数枚の磁気シートを、互
いに平行に配置された2条以上のコンベアチェーンの外
周側に、各磁気シートの長手方向とコンベアチェーンの
移動方向とが直交するように、一体的に固着して構成す
ることもできる。
【0015】
【作用】この発明に係るエッチング装置では、無端磁気
ベルトと無端搬送ベルトとが周回移動すると、無端磁気
ベルトの磁力が金属薄板に吸引力を作用させて無端搬送
ベルトに金属薄板を支持し、無端搬送ベルトの周回移動
に従って金属薄板が搬送され、その搬送中の金属薄板の
表面に対しエッチング液供給手段からエッチング液が供
給されて、金属薄板のエッチングが行なわれる。そし
て、無端磁気ベルトの搬送方向の終端部分において、金
属薄板に対する無端磁気ベルトの磁力が作用しなくな
り、エッチングされた金属薄板は無端搬送ベルトから剥
離され、次の工程へ円滑に搬送される。
【0016】この場合、無端磁気ベルトは無端搬送ベル
トの内側に配置されているので、無端搬送ベルトに支持
されて搬送されている金属薄板の表面に対しエッチング
液供給手段からエッチング液が供給されても、エッチン
グ液は無端搬送ベルトによって遮られるため、無端磁気
ベルトに付着するエッチング液が大幅に減少する。ま
た、金属薄板は無端搬送ベルト上に支持され、無端磁気
ベルトによる金属薄板への吸引力は無端搬送ベルトを介
在させて作用するので、無端搬送ベルト上からの金属薄
板の離脱が比較的容易に行なわれ、鉄粉などの磁化し易
いごみが無端搬送ベルトに吸着されることも起こりにく
い。また、搬送中に金属薄板がエッチング液で濡れて、
金属薄板と無端搬送ベルトとの摩擦力が弱くなったとし
ても、金属薄板は、無端搬送ベルトと共に周回移動する
無端磁気ベルトからの吸引力を受けて、無端搬送ベルト
の周回速度と同じ速度で搬送されるので、金属薄板が途
中で止まったり無端磁気ベルトの端部位置で止まったり
するということはなく、金属薄板の厚さが薄くても、金
属薄板に無端搬送ベルト上で動いている部分と止まって
いる部分とができることはない。
【0017】さらに、無端磁気ベルトが単極着磁されて
いると、無端磁気ベルトにおける磁力の強さが全面で一
定になり、エッチング加工品に図9に示したような筋状
のむら5が発生する心配は全く無くなる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0019】最初に、この発明に係るエッチング装置に
備えられた金属薄板の搬送機構の概略構成について説明
する。図2は、金属薄板の搬送機構の概略構成を示す模
式的側面図である。この搬送機構は、離間した互いに平
行な一対のローラ10、12間に長尺帯状の金属薄板1を搬
送する無端搬送ベルト14を掛け渡し、無端搬送ベルト14
の内側には、互いに平行な一対のスプロケット18、20間
に掛け渡された無端磁気ベルト22が配設されている。こ
の無端磁気ベルト22は、金属薄板1を無端搬送ベルト14
に支持させるため、無端磁気ベルト22の下方側平面部の
外周側が無端搬送ベルト14の下方側平面部の内周側と接
触もしくは近接するように、無端搬送ベルト14の平面部
に沿って配置されている。
【0020】そして、ローラ10或いはローラ12を駆動手
段(図示せず)により回転駆動させ、この回転駆動によ
り無端搬送ベルト14は周回移動し、その移動と同時に、
別の駆動手段(図示せず)により、スプロケット18或い
はスプロケット20を回転駆動させて、無端搬送ベルト14
の内側に配設された無端磁気ベルト22を周回移動させ
る。これにより、金属薄板1に無端磁気ベルト22の磁力
が作用して、金属薄板1を無端搬送ベルト14に支持しな
がら、無端搬送ベルト14及び無端磁気ベルト22の周回動
作に従って金属薄板1を搬送する。このとき、無端搬送
ベルト14と無端磁気ベルト22との周回移動は、金属薄板
1を搬送する方向へ同一速度で行なわれるので、金属薄
板1が、搬送途中に止まったりしてしまうことはない。
そして、搬送されている金属薄板1は、無端磁気ベルト
22の搬送方向の終端部分において、無端磁気ベルト22の
磁力が作用しなくなり、金属薄板1は、無端搬送ベルト
14からスムーズに剥離されて次の工程へ搬送される。
【0021】この搬送機構で使用される無端搬送ベルト
14の厚さは1〜2mm程度であり、この無端搬送ベルト14
は、例えば、ポリエステルを芯材とし、その表裏両面に
クッション材を介在させて耐薬品性に優れた高硬度ナイ
ロンや特殊樹脂を被着して形成されている。従って、こ
の無端搬送ベルト14にエッチング液が降りかかっても、
無端搬送ベルト14が腐食させられることはない。そし
て、無端搬送ベルト14の下方側から金属薄板1に向けて
エッチング液が吹き付けられたとしても、表面が耐腐食
性を備えた無端搬送ベルト14によってエッチング液が遮
られ、無端搬送ベルト14の内側に配設されている無端磁
気ベルト22にエッチング液が大量にかかって、その無端
磁気ベルト22が腐食されるといったことが防止される。
また、無端磁気ベルト22に鉄粉などの磁化し易いごみが
吸着されることがあっても、無端磁気ベルト22と金属薄
板1との間には、1〜2mm程度の厚さの無端搬送ベルト
14があり、無端磁気ベルト22と金属薄板1とは直接接触
しないので、無端磁気ベルト22に吸着されたごみによっ
て金属薄板1に傷や凹みが生じることもない。
【0022】図3は、図2に示した搬送機構の構成をよ
り具体的に示した側面図であり、図3では、短尺の金属
薄板1’を搬送する場合を示している。また、図1は、
この発明に係るエッチング装置の全体の構成を示す斜視
図であり、エッチング液を金属薄板1に下方側から供給
している状態を示している。図1及び図3において、無
端搬送ベルト14の周囲には、無端搬送ベルト14を周回移
動させる一対のローラ10、12以外に、無端搬送ベルト14
の蛇行を防止する逆U字ローラ34と、無端搬送ベルト14
のテンションを一定に保つテンションローラ36と、無端
搬送ベルト14の下方側平面部が下に弛まないように支持
する支持ローラ38とを配設している。また、図1におい
て、スプレイ管42がシャドウマスク用板材40の搬送経路
の下方に搬送方向と平行に複数本配設されており、この
スプレイ管42には、多数のスプレイノズル44が所定の間
隔で形成されている。そして、このシャドウマスク用板
材40にエッチング液を供給する際には、無端磁気ベルト
22及び無端搬送ベルト14を同じ速度で周回移動させて、
シャドウマスク用板材40を無端搬送ベルト14に支持して
搬送しながら、スプレイノズル44からエッチング液46を
上方に向けて噴出させ、シャドウマスク用板材40に対し
てシャワー状のエッチング液46を吹き付けるようにして
いる。尚、図中の符号48は、シャドウマスク用板材40の
表面に被着形成されたレジスト膜における画像部であ
る。
【0023】図4は、金属薄板の搬送機構に使用されて
いる無端磁気ベルト22の一部を拡大した斜視図である。
この無端磁気ベルト22は、多数枚の磁気シート50と2条
もしくはそれ以上のコンベアチェーン56とから構成され
ている。磁気シート50は、細長い板状をなすシート状磁
石52の片面側にフッ化樹脂等の樹脂被覆層54を被着して
形成されており、この磁気シート50が多数枚、互いに隣
り合うもの同士を近接させて並設されている。また、コ
ンベアチェーン56は、ポリアセタール樹脂等のプラスチ
ック材により取付け板60が一体成形されたリンク対58を
多数個、連結ピン62で連結して形成されており、このコ
ンベアチェーン56が2条もしくはそれ以上互いに平行に
配置されている。そして、多数枚の磁気シート50をコン
ベアチェーン56の外周側から掛け渡し、磁気シート50の
長手方向とコンベアチェーン56の移動方向とが直交する
ように、各磁気シート50の、樹脂被覆層54が被着されて
いない面側をコンベアチェーン56の各取付け板60にボル
ト64を介してそれぞれ一体的に固着している。この無端
磁気ベルト22のコンベアチェーン56をスプロケット18及
びスプロケット20に掛け渡しており、スプロケット18又
はスプロケット20の駆動手段(図示せず)の駆動によ
り、無端磁気ベルト22が周回移動可能になっている。
【0024】尚、磁気シート50は、図5に示すように、
単極着磁となるように多数枚、互いに近接して並設され
ている。このようにするのは、金属薄板を直接支持して
搬送していた従来のエッチング装置のマグネットベルト
では、N極とS極とが交互に繰り返し現出する多極着磁
であったため、磁力の向きと強さとが一様にはならず、
その無端磁気ベルトに金属薄板を支持してエッチング処
理したときに、エッチング液が供給された金属薄板に、
図9に示すような筋状のむら5が生じてしまうからであ
る。そこで、磁気シート50を単極着磁になるように並設
すれば、磁気シート50の磁力28の向きと強さとが一様に
なり、しかも、エッチングによる孔の広がり速度も、場
所の如何に拘らず一定になるので、筋状のむら5をより
完全に防止することができる。また、本実施例では、磁
気シートを単極着磁になるように、多数枚、互いに近接
して並設した無端磁気ベルトを用いたが、単極着磁であ
るならば1枚の大きい磁気シートからなる無端磁気ベル
トでもよい。
【0025】また、図6に示すように、金属薄板1の搬
送方向と直交する方向に配設され、無端搬送ベルト14の
下方側平面部が下へ弛まないように支持する支持ローラ
38は、両端部に一対の大径部66、66が設けられている段
付きローラからなる。この支持ローラ38は、無端搬送ベ
ルト14を、金属薄板1の保持位置を外れた両側端辺部で
だけ支持するため、金属薄板1が支持ローラ38と接触す
ることがない。従って、金属薄板1と支持ローラ38との
接触部分にエッチング液が溜まってエッチングむらが生
じるといったことはない。図6中の符号68は、無端磁気
ベルト22のガイド、70は、支持ローラ38の軸受である。
【0026】この発明に係るエッチング装置に備えられ
た搬送機構は上述したような構成を有しているが、この
発明の範囲は上記説明並びに図面の内容によって限定さ
れず、要旨を逸脱しない範囲で種々の変形例を包含し得
る。例えば、上記実施例では、無端搬送ベルトの下方側
平面部の内側に無端磁気ベルトを配設し、金属薄板を無
端磁気ベルトの下方側平面部の下面に支持して搬送する
ようにしているが、無端搬送ベルトを上方側平面部の内
側に配設し、金属薄板を上方側平面部の上面に支持して
搬送するような構成としてもよい。
【0027】また、この搬送機構は、幅寸法に対して搬
送方向の長さが数倍以上であるような長尺状のものか
ら、幅寸法よりも搬送方向の長さが短いものまで、各種
サイズの金属薄板を搬送することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したような構成のこの発明に係
るエッチング装置を使用すれば、エッチング液による無
端磁気ベルトの腐食を防止し、また、エッチングされた
金属薄板の搬出に際して金属薄板の折れを生じることも
無く、さらに、無端搬送ベルト上に鉄粉などのごみが吸
着されてそのごみにより搬送中に金属薄板に傷や凹みが
生じることもない。そして、金属薄板の搬送途中でしわ
が生じたりしないように円滑に金属薄板が搬送されるた
め、金属薄板にエッチングのむらが発生することがな
く、エッチング加工品の品質を向上させることができ
る。
【0029】また、無端磁気ベルトとして単極着磁され
たものを使用するようにしたときは、エッチング加工品
に筋状のむらが発生するといったことをより完全に防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るエッチング装置の全体の構成の
1例を示す斜視図である。
【図2】この発明に係るエッチング装置に備えられた金
属薄板の搬送機構の概略構成を示す模式的側面図であ
る。
【図3】図2に示した搬送機構の構成をより具体的に示
した側面図である。
【図4】この発明に係るエッチング装置の金属薄板搬送
機構に使用される無端磁気ベルトの構成の1例を示し、
その一部を拡大して表した斜視図である。
【図5】無端磁気ベルトを単極着磁としたときの磁力の
強さと方向とを説明するための図である。
【図6】無端搬送ベルトの下方側平面部を支持する支持
ローラの構成の1例を示す断面図である。
【図7】無端搬送ベルトの内側に平板状磁石を配設した
従来の金属薄板搬送機構の概略構成を示す模式的側面図
である。
【図8】エッチング装置によって製造されるアパーチャ
グリルを示した平面図である。
【図9】従来のエッチング装置の金属薄板搬送機構にお
ける問題点を説明するための図であって、エッチング加
工された金属薄板を示した平面図である。
【符号の説明】
10、12 ローラ 14 無端搬送ベルト 18、20 スプロケット 22 無端磁気ベルト 40 シャドウマスク用板材 42 スプレイ管 46 エッチング液 50 磁気シート 54 樹脂被覆層 56 コンベアチェーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢部 学 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大日 本スクリーン製造株式会社洛西工場内 (72)発明者 安藤 良一 滋賀県彦根市高宮町480番地の1 大日本 スクリーン製造株式会社彦根地区事業所内 (72)発明者 外海 正司 滋賀県彦根市高宮町480番地の1 大日本 スクリーン製造株式会社彦根地区事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のローラ間に周回移動自在に無端搬
    送ベルトを掛け渡し、その無端搬送ベルトに金属薄板を
    支持して搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬
    送される金属薄板の表面に対しエッチング液を供給する
    エッチング液供給手段と、を備えたエッチング装置にお
    いて、 前記搬送手段を、 前記無端搬送ベルトの内側においてその無端搬送ベルト
    と共に周回移動しながら、金属薄板を前記無端搬送ベル
    トに支持する吸引力を金属薄板に対して作用させる無端
    磁気ベルトを前記無端搬送ベルトの平面部に沿って配設
    したことを特徴とするエッチング装置。
  2. 【請求項2】 無端磁気ベルトが、単極着磁された請求
    項1記載のエッチング装置。
  3. 【請求項3】 無端磁気ベルトが、それぞれ片面側に樹
    脂被覆層が被着され互いに近接して並設された多数枚の
    磁気シートを、互いに平行に配置された2条以上のコン
    ベアチェーンの外周側に、各磁気シートの長手方向とコ
    ンベアチェーンの移動方向とが直交するように、一体的
    に固着して構成された請求項2記載のエッチング装置。
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