JPH0873870A - ２サイクルエンジン用ガソリン組成物 - Google Patents
２サイクルエンジン用ガソリン組成物Info
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- JPH0873870A JPH0873870A JP23588194A JP23588194A JPH0873870A JP H0873870 A JPH0873870 A JP H0873870A JP 23588194 A JP23588194 A JP 23588194A JP 23588194 A JP23588194 A JP 23588194A JP H0873870 A JPH0873870 A JP H0873870A
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- cycle engine
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/025—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
Abstract
(57)【要約】
【構成】炭素数７又は８のオレフィン系炭化水素を１０
容量％以上含有し、５０％留出温度が９３〜１０５℃
で、終点が１１０〜１５０℃であり、モータ法オクタン
価が９５以上であることを特徴とする２サイクルエンジ
ン用ガソリン組成物。 【効果】本発明の２サイクルエンジン用ガソリン組成物
は、高圧縮比においても焼き付きを生ずることなく、高
出力及び低燃費を実現し、オートバイ、ジェットスキ
ー、その他、レジャー用及び産業用等に好適に使用する
ことができる。
容量％以上含有し、５０％留出温度が９３〜１０５℃
で、終点が１１０〜１５０℃であり、モータ法オクタン
価が９５以上であることを特徴とする２サイクルエンジ
ン用ガソリン組成物。 【効果】本発明の２サイクルエンジン用ガソリン組成物
は、高圧縮比においても焼き付きを生ずることなく、高
出力及び低燃費を実現し、オートバイ、ジェットスキ
ー、その他、レジャー用及び産業用等に好適に使用する
ことができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、２サイクルエンジン用
ガソリン組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、
高圧縮比においても焼き付きを生ずることなく、高出力
及び低燃費を実現し、オートバイ、ジェットスキー、そ
の他、レジャー用及び産業用等に使用することができる
２サイクルエンジン用ガソリン組成物に関する。
ガソリン組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、
高圧縮比においても焼き付きを生ずることなく、高出力
及び低燃費を実現し、オートバイ、ジェットスキー、そ
の他、レジャー用及び産業用等に使用することができる
２サイクルエンジン用ガソリン組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】ガソリンエンジンは吸気管途中に配置さ
れた気化器又は燃料噴射装置により、可燃範囲に混合さ
れた空気と燃料の混合気の吸入、圧縮、膨張、排気の各
工程の繰り返しで、ピストン−クランク機構を通して機
械エネルギーを発生する熱機関である。ガソリンエンジ
ンには、エンジン２回転あたりに１回の仕事工程をもつ
４サイクルエンジンと、１回転ごとに仕事工程をもつ２
サイクルエンジンとがある。エンジン用ガソリンは、接
触改質ガソリンや接触分解ガソリンなどの高オクタン価
基材を主体に調合される。また、２サイクルエンジン用
には、これらのガソリンに１／３０から１／５０の比率
でオイルを配合した燃料が使用される。ガソリンエンジ
ンの進歩に伴い、ガソリンの品質が改良され、また、ガ
ソリンの品質改良がガソリンエンジンの性能向上につな
がるなど、相互に密接な関連をもち、影響を及ぼし合っ
て進歩してきた。近年、モータースポーツの普及、発展
はめざましく、数多くのレースやラリーが国内外におい
て開催されている。これに伴って、競走用の二輪車など
の性能は格段に向上してきており、それらに使用される
燃料も性能のすぐれたものが要求されるようになってき
ている。オートバイやジェットスキーのエンジンとして
は高速２サイクルエンジンが用いられており、これらの
２サイクルエンジン用の燃料として、各種の性能の改良
されたものが提案され、使用されている。例えば、ジェ
ットスキー用燃料としては、イソオクタン及びトルエ
ン、さらには四アルキル鉛を含む高オクタン価の精製ガ
ソリンや合成ガソリンが使用されている。また、レース
においては給油時間のロスを減少させるために高密度ガ
ソリン（ＳＡＥ８９０８７７）や、多環化合物を含有す
る高カロリー高オクタン価燃料組成物（特開昭６１−１
５５４９４号公報）、さらには軽質接触分解ガソリンを
主基材とし、出力向上が期待できるガソリン組成物（特
開平４−１１７４９２号公報）などが提案されている。
前記エンジンのように、競技又はレジャー用に使用され
るエンジン、特に競走用に使用されるエンジンにおいて
は、出力向上のみならず、急加速時などの過渡状態にお
けるピックアップ性（出力の追随性）の向上が要求され
る。しかしながら、従来技術の主成分であるイソオクタ
ン及びトルエンは比較的沸点が高く、それぞれ９９.２
℃及び１１０.６℃であり、気化性や燃焼性については
必ずしも良好であるとはいえず、特に気化性や燃焼性の
不良はピックアップ性能に悪影響を及ぼし、競技などに
おけるラップタイムで遅れを生じるなど、好ましくない
事態を招来する。また、炭素数の異なるオレフィン系炭
化水素の混合物が主体の軽質接触分解ガソリンについて
も、同様に必ずしも満足のいくものではない。２サイク
ルエンジンの出力向上と燃費改善のためには、圧縮比を
上げて熱効率を改善することが有効である。しかしなが
ら、圧縮比を上げると、燃焼室内の圧力、温度が上昇
し、燃焼室に関連するシリンダーヘッド、シリンダーラ
イナー、ピストンなどの熱負荷が大きくなるほか、デト
ネーション、ノッキングなどの異常燃焼が発生し、エン
ジンの損傷につながる。したがって、従来の燃料では、
熱効率を上げるために圧縮比を上げるとエンジンの損傷
を引き起こすか、あるいは、圧縮比を上げても十分な出
力が得られないという問題があった。
れた気化器又は燃料噴射装置により、可燃範囲に混合さ
れた空気と燃料の混合気の吸入、圧縮、膨張、排気の各
工程の繰り返しで、ピストン−クランク機構を通して機
械エネルギーを発生する熱機関である。ガソリンエンジ
ンには、エンジン２回転あたりに１回の仕事工程をもつ
４サイクルエンジンと、１回転ごとに仕事工程をもつ２
サイクルエンジンとがある。エンジン用ガソリンは、接
触改質ガソリンや接触分解ガソリンなどの高オクタン価
基材を主体に調合される。また、２サイクルエンジン用
には、これらのガソリンに１／３０から１／５０の比率
でオイルを配合した燃料が使用される。ガソリンエンジ
ンの進歩に伴い、ガソリンの品質が改良され、また、ガ
ソリンの品質改良がガソリンエンジンの性能向上につな
がるなど、相互に密接な関連をもち、影響を及ぼし合っ
て進歩してきた。近年、モータースポーツの普及、発展
はめざましく、数多くのレースやラリーが国内外におい
て開催されている。これに伴って、競走用の二輪車など
の性能は格段に向上してきており、それらに使用される
燃料も性能のすぐれたものが要求されるようになってき
ている。オートバイやジェットスキーのエンジンとして
は高速２サイクルエンジンが用いられており、これらの
２サイクルエンジン用の燃料として、各種の性能の改良
されたものが提案され、使用されている。例えば、ジェ
ットスキー用燃料としては、イソオクタン及びトルエ
ン、さらには四アルキル鉛を含む高オクタン価の精製ガ
ソリンや合成ガソリンが使用されている。また、レース
においては給油時間のロスを減少させるために高密度ガ
ソリン（ＳＡＥ８９０８７７）や、多環化合物を含有す
る高カロリー高オクタン価燃料組成物（特開昭６１−１
５５４９４号公報）、さらには軽質接触分解ガソリンを
主基材とし、出力向上が期待できるガソリン組成物（特
開平４−１１７４９２号公報）などが提案されている。
前記エンジンのように、競技又はレジャー用に使用され
るエンジン、特に競走用に使用されるエンジンにおいて
は、出力向上のみならず、急加速時などの過渡状態にお
けるピックアップ性（出力の追随性）の向上が要求され
る。しかしながら、従来技術の主成分であるイソオクタ
ン及びトルエンは比較的沸点が高く、それぞれ９９.２
℃及び１１０.６℃であり、気化性や燃焼性については
必ずしも良好であるとはいえず、特に気化性や燃焼性の
不良はピックアップ性能に悪影響を及ぼし、競技などに
おけるラップタイムで遅れを生じるなど、好ましくない
事態を招来する。また、炭素数の異なるオレフィン系炭
化水素の混合物が主体の軽質接触分解ガソリンについて
も、同様に必ずしも満足のいくものではない。２サイク
ルエンジンの出力向上と燃費改善のためには、圧縮比を
上げて熱効率を改善することが有効である。しかしなが
ら、圧縮比を上げると、燃焼室内の圧力、温度が上昇
し、燃焼室に関連するシリンダーヘッド、シリンダーラ
イナー、ピストンなどの熱負荷が大きくなるほか、デト
ネーション、ノッキングなどの異常燃焼が発生し、エン
ジンの損傷につながる。したがって、従来の燃料では、
熱効率を上げるために圧縮比を上げるとエンジンの損傷
を引き起こすか、あるいは、圧縮比を上げても十分な出
力が得られないという問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、高い圧縮比においても焼き付きを起こさ
ず、十分な出力及び燃費の向上を実現することができ
る、オートバイやジェットスキー用エンジンに代表され
る、高速２サイクルエンジン用のガソリンとして好適な
ガソリン組成物を提供することを目的としてなされたも
のである。
事情のもとで、高い圧縮比においても焼き付きを起こさ
ず、十分な出力及び燃費の向上を実現することができ
る、オートバイやジェットスキー用エンジンに代表され
る、高速２サイクルエンジン用のガソリンとして好適な
ガソリン組成物を提供することを目的としてなされたも
のである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の好ま
しい性質を有する２サイクルエンジン用ガソリン組成物
を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、５０％留出温度と
終点に適切なバランスを有し、オクタン価が高く、か
つ、炭素数７又は８のオレフィンを含有するガソリン組
成物が、高い圧縮比においても焼き付きを起こしがた
く、高出力、低燃費を実現することができ、さらに含酸
素炭化水素を添加することによって、より高出力のもの
が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明は、 （１）炭素数７又は８のオレフィン系炭化水素を１０容
量％以上含有し、５０％留出温度が９３〜１０５℃で、
終点が１１０〜１５０℃であり、モータ法オクタン価が
９５以上であることを特徴とする２サイクルエンジン用
ガソリン組成物を提供するものである。さらに、本発明
の好ましい実施態様として、 （２）含酸素炭化水素を含有する第(１)項記載のガソリ
ン組成物を挙げることができる。
しい性質を有する２サイクルエンジン用ガソリン組成物
を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、５０％留出温度と
終点に適切なバランスを有し、オクタン価が高く、か
つ、炭素数７又は８のオレフィンを含有するガソリン組
成物が、高い圧縮比においても焼き付きを起こしがた
く、高出力、低燃費を実現することができ、さらに含酸
素炭化水素を添加することによって、より高出力のもの
が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明は、 （１）炭素数７又は８のオレフィン系炭化水素を１０容
量％以上含有し、５０％留出温度が９３〜１０５℃で、
終点が１１０〜１５０℃であり、モータ法オクタン価が
９５以上であることを特徴とする２サイクルエンジン用
ガソリン組成物を提供するものである。さらに、本発明
の好ましい実施態様として、 （２）含酸素炭化水素を含有する第(１)項記載のガソリ
ン組成物を挙げることができる。
【０００５】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
２サイクルエンジン用ガソリン組成物は、炭素数７又は
８のオレフィンを１０容量％以上、好ましくは２０容量
％以上含有する。使用する炭素数７及び８のオレフィン
には特に制限はなく、炭素鎖が直鎖状であっても、分岐
していてもよく、不飽和結合が炭素鎖の末端にあるα−
オレフィンでも、不飽和結合が炭素鎖の末端以外にある
オレフィンでもよく、さらに、分子中に不飽和結合を１
個有するオレフィンでも、分子中に不飽和結合を２個以
上有するオレフィンでもよい。このようなオレフィンと
しては、例えば、１−ヘプテン、３−ヘプテン、５−メ
チル−１−ヘキセン、２,３,３−トリメチル−１−ブテ
ン、４,４−ジメチル−２−ペンテン、１,３−ヘプタジ
エン、３−メチル−１,５−ヘキサジエン、１−オクテ
ン、６−メチル−１−ヘプテン、２,４,４−トリメチル
−１−ペンテン、３−エチル−１,５−ヘキサジエン、
３,４−ジメチル−１,５−ヘキサジエンなどを挙げるこ
とができるが、trans−３−ヘプテンや２,４,４−トリ
メチル−１−ペンテンなどを特に好適に使用することが
できる。オレフィンは反応性が高いので、ガソリン組成
物の燃焼時間を短縮することができるが、炭素数６以下
のオレフィンは、沸点が低いためにエンジンの焼き付き
を生じやすく、炭素数９以上のオレフィンは、粘度が高
く搬送性が低下する。炭素数７又は８のオレフィンの含
有量が１０容量％未満であると、燃焼時間の短縮効果が
十分でない。本発明の２サイクルエンジン用ガソリン組
成物においては、これらのオレフィン系炭化水素は１種
用いてもよいし、２種以上を混合して用いてもよいが、
１種の化合物をできるだけ高純度で用いることが、出力
の追随性の点で好ましい。
２サイクルエンジン用ガソリン組成物は、炭素数７又は
８のオレフィンを１０容量％以上、好ましくは２０容量
％以上含有する。使用する炭素数７及び８のオレフィン
には特に制限はなく、炭素鎖が直鎖状であっても、分岐
していてもよく、不飽和結合が炭素鎖の末端にあるα−
オレフィンでも、不飽和結合が炭素鎖の末端以外にある
オレフィンでもよく、さらに、分子中に不飽和結合を１
個有するオレフィンでも、分子中に不飽和結合を２個以
上有するオレフィンでもよい。このようなオレフィンと
しては、例えば、１−ヘプテン、３−ヘプテン、５−メ
チル−１−ヘキセン、２,３,３−トリメチル−１−ブテ
ン、４,４−ジメチル−２−ペンテン、１,３−ヘプタジ
エン、３−メチル−１,５−ヘキサジエン、１−オクテ
ン、６−メチル−１−ヘプテン、２,４,４−トリメチル
−１−ペンテン、３−エチル−１,５−ヘキサジエン、
３,４−ジメチル−１,５−ヘキサジエンなどを挙げるこ
とができるが、trans−３−ヘプテンや２,４,４−トリ
メチル−１−ペンテンなどを特に好適に使用することが
できる。オレフィンは反応性が高いので、ガソリン組成
物の燃焼時間を短縮することができるが、炭素数６以下
のオレフィンは、沸点が低いためにエンジンの焼き付き
を生じやすく、炭素数９以上のオレフィンは、粘度が高
く搬送性が低下する。炭素数７又は８のオレフィンの含
有量が１０容量％未満であると、燃焼時間の短縮効果が
十分でない。本発明の２サイクルエンジン用ガソリン組
成物においては、これらのオレフィン系炭化水素は１種
用いてもよいし、２種以上を混合して用いてもよいが、
１種の化合物をできるだけ高純度で用いることが、出力
の追随性の点で好ましい。
【０００６】本発明の２サイクルエンジン用ガソリン組
成物の５０％留出温度は９３〜１０５℃、好ましくは９
５〜１００℃である。５０％留出温度は、ＪＩＳ Ｋ ２
２５４にしたがって測定した、留出量５０容量％に対応
する温度計の読みである。５０％留出温度が９３℃未満
であると、エンジンにおいてピストンやシリンダーヘッ
ドなどを冷却する効果が乏しくなり、焼き付きを起こす
おそれがある。５０％留出温度が１０５℃を超えると、
燃焼時間が長くなり、ピックアップ性能が劣る。本発明
の２サイクルエンジン用ガソリン組成物の終点は１１０
〜１５０℃、好ましくは１３０〜１４０℃である。終点
は、ＪＩＳ Ｋ ２２５４にしたがって測定した、蒸留試
験の最終段階で得られた温度計の最高読みである。終点
が１１０℃未満であると、エンジンにおいてピストンや
シリンダーヘッドなどを冷却する効果が乏しくなり、焼
き付きを起こすおそれがある。終点が１５０℃を超える
と、燃料の搬送性が低下するとともに、燃焼性の悪い成
分が増え、特に高速回転域での出力向上の障害となる。
本発明の２サイクルエンジン用ガソリン組成物のモータ
法オクタン価は９５以上、好ましくは９７以上である。
モータ法オクタン価は、ＪＩＳ Ｋ ２２８０５.２にし
たがって測定した値である。モータ法オクタン価が９５
未満であると、圧縮比が高くなったとき異常燃焼を起こ
すおそれがあり、高出力が得られがたい。
成物の５０％留出温度は９３〜１０５℃、好ましくは９
５〜１００℃である。５０％留出温度は、ＪＩＳ Ｋ ２
２５４にしたがって測定した、留出量５０容量％に対応
する温度計の読みである。５０％留出温度が９３℃未満
であると、エンジンにおいてピストンやシリンダーヘッ
ドなどを冷却する効果が乏しくなり、焼き付きを起こす
おそれがある。５０％留出温度が１０５℃を超えると、
燃焼時間が長くなり、ピックアップ性能が劣る。本発明
の２サイクルエンジン用ガソリン組成物の終点は１１０
〜１５０℃、好ましくは１３０〜１４０℃である。終点
は、ＪＩＳ Ｋ ２２５４にしたがって測定した、蒸留試
験の最終段階で得られた温度計の最高読みである。終点
が１１０℃未満であると、エンジンにおいてピストンや
シリンダーヘッドなどを冷却する効果が乏しくなり、焼
き付きを起こすおそれがある。終点が１５０℃を超える
と、燃料の搬送性が低下するとともに、燃焼性の悪い成
分が増え、特に高速回転域での出力向上の障害となる。
本発明の２サイクルエンジン用ガソリン組成物のモータ
法オクタン価は９５以上、好ましくは９７以上である。
モータ法オクタン価は、ＪＩＳ Ｋ ２２８０５.２にし
たがって測定した値である。モータ法オクタン価が９５
未満であると、圧縮比が高くなったとき異常燃焼を起こ
すおそれがあり、高出力が得られがたい。
【０００７】本発明の２サイクルエンジン用ガソリン組
成物においては、炭素数１〜６の含酸素炭化水素を添加
することができる。含酸素炭化水素としては、例えば、
メタノール、エタノールなどのアルコール類や、メチル
−tert−ブチルエーテル（ＭＴＢＥ）、エチル−tert−
ブチルエーテル（ＥＴＢＥ）、メチル−tert−アミルエ
ーテル（ＭＴＡＥ）などのエーテル類を挙げることがで
きるが、特にメチル−tert−ブチルエーテルが好適であ
る。含酸素炭化水素は１種用いてもよいし、２種以上を
混合して用いてもよく、また、その添加量は、組成物全
量に基づき５容量％以上、好ましくは１０〜３０容量％
の範囲で選ばれる。含酸素炭化水素の添加量が５容量％
未満であると、オクタン価及び出力の向上効果が低い。
含酸素炭化水素の添加量が３０容量％を超えると、燃費
が悪くなるおそれがある。本発明の２サイクルエンジン
用ガソリン組成物には、必要に応じ、本発明の目的を損
なわない範囲で、通常ガソリンに用いられている各種添
加剤、例えば、酸化防止剤、清浄剤、防錆剤、摩耗防止
剤、金属不活性剤などはもとより、有機鉛化合物などの
オクタン価向上剤、さらにはニトロ化合物などの出力向
上剤などを適宜添加することができる。
成物においては、炭素数１〜６の含酸素炭化水素を添加
することができる。含酸素炭化水素としては、例えば、
メタノール、エタノールなどのアルコール類や、メチル
−tert−ブチルエーテル（ＭＴＢＥ）、エチル−tert−
ブチルエーテル（ＥＴＢＥ）、メチル−tert−アミルエ
ーテル（ＭＴＡＥ）などのエーテル類を挙げることがで
きるが、特にメチル−tert−ブチルエーテルが好適であ
る。含酸素炭化水素は１種用いてもよいし、２種以上を
混合して用いてもよく、また、その添加量は、組成物全
量に基づき５容量％以上、好ましくは１０〜３０容量％
の範囲で選ばれる。含酸素炭化水素の添加量が５容量％
未満であると、オクタン価及び出力の向上効果が低い。
含酸素炭化水素の添加量が３０容量％を超えると、燃費
が悪くなるおそれがある。本発明の２サイクルエンジン
用ガソリン組成物には、必要に応じ、本発明の目的を損
なわない範囲で、通常ガソリンに用いられている各種添
加剤、例えば、酸化防止剤、清浄剤、防錆剤、摩耗防止
剤、金属不活性剤などはもとより、有機鉛化合物などの
オクタン価向上剤、さらにはニトロ化合物などの出力向
上剤などを適宜添加することができる。
【０００８】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限
定されるものではない。 実施例１〜３及び比較例１〜３ 実施例及び比較例のガソリン組成物の調製に用いたガソ
リン基油、すなわち軽質アルキレート、軽質接触分解ガ
ソリン、トルエン、４−メチル−１−ペンテン、trans
−３−ヘプテン、２,４,４−トリメチル−１−ペンテン
及びＭＴＢＥの性状及び組成を第１表に示す。
説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限
定されるものではない。 実施例１〜３及び比較例１〜３ 実施例及び比較例のガソリン組成物の調製に用いたガソ
リン基油、すなわち軽質アルキレート、軽質接触分解ガ
ソリン、トルエン、４−メチル−１−ペンテン、trans
−３−ヘプテン、２,４,４−トリメチル−１−ペンテン
及びＭＴＢＥの性状及び組成を第１表に示す。
【０００９】
【表１】
【００１０】第１表に示した各ガソリン基油を、第２表
に示す割合で配合し、実施例１〜３のガソリン組成物及
び比較例１のガソリン組成物を得た。なお、第２表の数
字は各ガソリン基油の容量％を示す。また、これら４種
のガソリン組成物は、四エチル鉛を添加し、有鉛ガソリ
ンとしたものである。
に示す割合で配合し、実施例１〜３のガソリン組成物及
び比較例１のガソリン組成物を得た。なお、第２表の数
字は各ガソリン基油の容量％を示す。また、これら４種
のガソリン組成物は、四エチル鉛を添加し、有鉛ガソリ
ンとしたものである。
【００１１】
【表２】
【００１２】また、比較例２として市販レース用ガソリ
ンを、比較例３として市販プレミアムガソリンを準備し
た。実施例１〜３及び比較例１〜３の６種のガソリン組
成物の性状を、第３表に示す。
ンを、比較例３として市販プレミアムガソリンを準備し
た。実施例１〜３及び比較例１〜３の６種のガソリン組
成物の性状を、第３表に示す。
【００１３】
【表３】
【００１４】実施例１〜３及び比較例１〜３の６種のガ
ソリン組成物について、ホンダＲＳ１２５Ｒエンジンを
用い、オイル／ガソリン混合比１／３０で、圧縮比を変
えて耐焼き付き性試験を行った。ホンダＲＳ１２５Ｒエ
ンジンは、水冷２サイクル単気筒、総排気量１２４cc、
ボア×ストローク５４×５４.５mmである。結果を第４
表に示す。
ソリン組成物について、ホンダＲＳ１２５Ｒエンジンを
用い、オイル／ガソリン混合比１／３０で、圧縮比を変
えて耐焼き付き性試験を行った。ホンダＲＳ１２５Ｒエ
ンジンは、水冷２サイクル単気筒、総排気量１２４cc、
ボア×ストローク５４×５４.５mmである。結果を第４
表に示す。
【００１５】
【表４】
【００１６】評価 ○：焼き付きなし △：焼き付き僅かに認められる ×：焼き付きあり 第４表の結果から分かるように、圧縮比８.６において
は、試験を行ったすべてのガソリン組成物で焼き付きは
認められなかったが、圧縮比が８.８になると、炭素数
７又は８のオレフィンを全く含有せず、５０％留出温度
の低い比較例１のガソリン組成物で焼き付きが僅かに認
められ、さらに圧縮比が９.０に上昇すると、比較例１
のガソリン組成物では、明らかに焼き付きが認められ
た。圧縮比９.０でも焼き付きを起こさない実施例１〜
３並びに比較例２及び３のガソリン組成物について、ホ
ンダＲＳ１２５Ｒエンジンを用いてベンチ試験を行い、
圧縮比９.０、エンジン回転数１２,０００rpmにおける
最大出力を計測し、燃費を求めた。結果を第５表に示
す。
は、試験を行ったすべてのガソリン組成物で焼き付きは
認められなかったが、圧縮比が８.８になると、炭素数
７又は８のオレフィンを全く含有せず、５０％留出温度
の低い比較例１のガソリン組成物で焼き付きが僅かに認
められ、さらに圧縮比が９.０に上昇すると、比較例１
のガソリン組成物では、明らかに焼き付きが認められ
た。圧縮比９.０でも焼き付きを起こさない実施例１〜
３並びに比較例２及び３のガソリン組成物について、ホ
ンダＲＳ１２５Ｒエンジンを用いてベンチ試験を行い、
圧縮比９.０、エンジン回転数１２,０００rpmにおける
最大出力を計測し、燃費を求めた。結果を第５表に示
す。
【００１７】
【表５】
【００１８】第５表の結果から、本発明のガソリン組成
物である実施例１〜３は、市販品である比較例２及び３
に比べて、最大出力においても、燃費においても、明ら
かにすぐれていることが分かる。
物である実施例１〜３は、市販品である比較例２及び３
に比べて、最大出力においても、燃費においても、明ら
かにすぐれていることが分かる。
【００１９】
【発明の効果】本発明の２サイクルエンジン用ガソリン
組成物は、高圧縮比においても焼き付きを生ずることな
く、高出力及び低燃費を実現し、オートバイ、ジェット
スキー、その他、レジャー用及び産業用等に好適に使用
することができる。
組成物は、高圧縮比においても焼き付きを生ずることな
く、高出力及び低燃費を実現し、オートバイ、ジェット
スキー、その他、レジャー用及び産業用等に好適に使用
することができる。
Claims (1)
- 【請求項１】炭素数７又は８のオレフィン系炭化水素を
１０容量％以上含有し、５０％留出温度が９３〜１０５
℃で、終点が１１０〜１５０℃であり、モータ法オクタ
ン価が９５以上であることを特徴とする２サイクルエン
ジン用ガソリン組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23588194A JPH0873870A (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | ２サイクルエンジン用ガソリン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23588194A JPH0873870A (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | ２サイクルエンジン用ガソリン組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0873870A true JPH0873870A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16992631
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23588194A Pending JPH0873870A (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | ２サイクルエンジン用ガソリン組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0873870A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2359094A (en) * | 2000-02-14 | 2001-08-15 | Exxonmobil Res & Eng Co | Anti-foam fuel composition |
| GB2360042A (en) * | 2000-03-10 | 2001-09-12 | Exxonmobil Res & Eng Co | Low sulphur fuel composition |
| US6565617B2 (en) | 2000-08-24 | 2003-05-20 | Shell Oil Company | Gasoline composition |
| US6979395B2 (en) * | 2000-02-14 | 2005-12-27 | Exxonmobil Research And Engineering Company | Fuel composition |
-
1994
- 1994-09-05 JP JP23588194A patent/JPH0873870A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2359094A (en) * | 2000-02-14 | 2001-08-15 | Exxonmobil Res & Eng Co | Anti-foam fuel composition |
| WO2001060955A1 (en) * | 2000-02-14 | 2001-08-23 | Exxonmobil Research And Engineering Company | Fuel composition |
| JP2003523453A (ja) * | 2000-02-14 | 2003-08-05 | エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー | 燃料組成物 |
| US6979395B2 (en) * | 2000-02-14 | 2005-12-27 | Exxonmobil Research And Engineering Company | Fuel composition |
| GB2360042A (en) * | 2000-03-10 | 2001-09-12 | Exxonmobil Res & Eng Co | Low sulphur fuel composition |
| US6565617B2 (en) | 2000-08-24 | 2003-05-20 | Shell Oil Company | Gasoline composition |
| JP2004507576A (ja) * | 2000-08-24 | 2004-03-11 | シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ | ガソリン組成物 |
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