JPH0873458A - 置換キノリン誘導体 - Google Patents

置換キノリン誘導体

Info

Publication number
JPH0873458A
JPH0873458A JP21407294A JP21407294A JPH0873458A JP H0873458 A JPH0873458 A JP H0873458A JP 21407294 A JP21407294 A JP 21407294A JP 21407294 A JP21407294 A JP 21407294A JP H0873458 A JPH0873458 A JP H0873458A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
lower alkyl
alkyl group
general formula
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21407294A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoko Ito
知子 伊藤
Takashi Okazoe
隆 岡添
Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
Yoshihisa Inoue
佳久 井上
Hajime Ebisu
一 戎
Norifumi Nakamura
憲史 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Green Cross Corp Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd, Green Cross Corp Japan filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP21407294A priority Critical patent/JPH0873458A/ja
Publication of JPH0873458A publication Critical patent/JPH0873458A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】アンジオテンシンII拮抗剤として有用な新規な
キノリン誘導体を提供する。 【構成】一般式(1)で表される置換キノリン誘導体お
よびその塩[式中、X、YはCHまたはN;R1 は低級
(ハロ)アルキル基、アルコキシ基等;R2 、R3
H、低級(ハロ)アルキル基等;R4 はH、Cl、低級
(ハロ)アルキル基等;R5 はH、Cl、COOH等;
6 は低級アルキル基、アリール基等;R7はCOO
H、COOR13、テトラゾール−5−イル基等;R8
9 はH、Cl、低級アルキル基等;R13は低級アルキ
ル基等を表す]。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた薬理作用を有する
置換キノリン誘導体、およびその塩に関する。さらに詳
しくは、アンジオテンシンII拮抗作用および血圧降下作
用を有し、高血圧症などの循環器系疾患治療剤として有
用な置換キノリン誘導体およびその塩に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】生体
の血圧は、交感神経系や昇圧系と降圧系のバランスなど
で調節されている。昇圧系に関与するものとしてレニン
−アンジオテンシン系がある。レニンはアンジオテンシ
ノーゲンに作用してアンジオテンシンIを生成する。ア
ンジオテンシンIはさらにアンジオテンシン変換酵素に
より、アンジオテンシンIIに変換される。アンジオテン
シンIIは強い血管収縮作用を有するとともに、副腎皮質
に作用してアルドステロンの分泌を促し、血圧の上昇を
もたらす。アンジオテンシンIIは細胞膜上のアンジオテ
ンシンII受容体を介して作用するので、その拮抗薬はア
ンジオテンシン変換酵素阻害剤と同様アンジオテンシン
IIによって引き起こされる高血圧症の治療薬として使用
できる。
【0003】これまで、サララシンに代表されるペプチ
ド性アンジオテンシンII拮抗剤が知られていたが、ペプ
チド性であるために経口投与では有効でないことが知ら
れている。最近、非ペプチド性アンジオテンシンII拮抗
剤が報告されており(たとえば、特開昭56−7107
4号公報、特表平3−501020号公報など)、経口
投与で有効であることが確認されている。また本発明者
らは、キノリン骨格を有する化合物を見いだしている
(特開平6−16659号公報、特開平6−80664
号公報)。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アンジオ
テンシンII拮抗作用を有し、経口投与で有効である非ペ
プチド性化合物を鋭意探索した。その結果、下記一般式
(1)で表される置換キノリン誘導体およびその塩が有
効であることを見いだした。本発明はこの新規な置換キ
ノリン誘導体およびその塩である。
【0005】
【化2】
【0006】[一般式(1)中、R1 〜R9 は下記のも
のを示す。 R1 :低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シクロ低
級アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、アルコ
キシ低級アルキル基、またはアルキルチオ基。 R2 、R3 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、ハロ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アル
ケニル基、アルコキシル基、Cm2m+1−、−(CH
2n10、または−(CH2p COR11。 R4 :水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、アル
コキシル基、またはCm2m+1−。
【0007】R5 :水素原子、ハロゲン原子、−COO
H、−COOR12、−CONH2 、または−CN。 R6 :低級アルキル基、アルコキシル基、アルケニル
基、シクロ低級アルキル基、アリール基、アルアルキル
基、またはCm2m+1−。 R7 :−COOH、−COOR13、−CONH2 、−C
N、−NHSO2 CF3 、またはC結合テトラゾリル
基。 R8 、R9 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、アルコキシル基、またはCm2m+1−。 X、Y:両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
独立して、CHまたは窒素原子。
【0008】ただし、上記のR10〜R13、およびm、
n、pは下記のものを示す。 R10:ヒドロキシル基またはアルコキシル基。 R11:水素原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、ま
たはアルコキシル基。 R12、R13:両者は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ独立して、低級アルキル基、アルケニル基、シクロ
低級アルキル基、アリール基、またはアルアルキル基。 mは1〜6の整数。 nは1〜4の整数。 pは0〜4の整数。]
【0009】一般式(1)で表される置換キノリン誘導
体の塩としては、この置換キノリン誘導体と無機酸また
は有機酸から誘導される酸付加塩がある。このような塩
としては、たとえば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、
リン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン
酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸
塩、フマル酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、グルタル酸塩、
酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、種々のアミノ酸の塩など
がある。
【0010】また、一般式(1)で表される置換キノリ
ン誘導体の塩としては、この置換キノリン誘導体と塩基
とから形成される塩がある。このような塩としては、た
とえば、アルカリ金属(たとえばナトリウム、カリウ
ム)、アルカリ土類金属(たとえばカルシウム、マグネ
シウム)、アンモニウムおよび置換アンモニウム(たと
えばジメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム)
などから形成される塩がある。
【0011】本明細書の以上の説明および以下の説明に
おいて、有機基が「低級」とは炭素原子1〜6個を意味
する。「低級アルキル基」の適当な例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などがあげられる。「ハロ低級アルキル基」の適当
な例としては、クロロメチル基、2−クロロエチル基、
ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、1,2−ジクロ
ロエチル基、1,2−ジブロモエチル基、3−トリフル
オロメチルプロピル基などがあげられる。「低級シクロ
アルキル基」とは、環を構成する炭素原子の数が3〜6
のシクロアルキル基をいい、その適当な例としては、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基などがあげられる。
【0012】また、「アルケニル基」としては、低級ア
ルケニル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数2〜4
の直鎖状あるいは分岐状のアルケニル基であり、その適
当な例としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル
基、イソプロペニル基、1−ブテニル基などがあげられ
る。「アルコキシル基」としては、低級アルコキシル基
が好ましく、その適当な例としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などがあげられる。
「アルコキシ低級アルキル基」としては、そのアルコキ
シル基部分が低級アルコキシル基であるものが好まし
く、その適当な例としては、メトキシエチル基、3−メ
トキシプロピル基、2−エトキシエチル基などがあげら
れる。「アルキルチオ基」としては、低級アルキルチオ
基が好ましく、その適当な例としては、メチルチオ基、
エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基などがあ
げられる。なお、「アルコキシル基」および「アルキル
チオ基」のより好ましい炭素数は1〜4である。
【0013】さらに、本明細書の以上の説明および以下
の説明において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。「アリー
ル基」とは1価の芳香族炭化水素基をいい、置換基(た
とえば低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ
ル基、低級アルキルアミノ基など)を有していてもよ
く、フェニル基やその誘導体が好ましい。その適当な例
としては、フェニル基、トリル基、p−ハロフェニル基
(たとえば、p−クロロフェニル基、p−ブロモフェニ
ル基など)、アルコキシフェニル基(たとえば、メトキ
シフェニル基、エトキシフェニル基など)、ジアルキル
アミノフェニル基(たとえば、ジメチルアミノフェニル
基、ジエチルアミノフェニル基など)などがあげられ
る。また「アルアルキル基」とはアリール基置換アルキ
ル基をいい、置換基としてのアリール基としては上記の
ものがあげられ、またアルキル基の炭素数は4以下が好
ましい。その適当な例としては、ベンジル基、ベンズヒ
ドリル基、トリチル基、フェネチル基などがあげられ
る。
【0014】一般式(1)で表される置換キノリン誘導
体の中でも好ましいのは、R1 が低級アルキル基または
アルケニル基、R2 とR3 が両者は同一でも異なってい
てもよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原
子、低級アルキル基、−(CH2n10、または−
(CH2p COR11(ここにおいて、R10はヒドロキ
シル基またはアルコキシル基、R11は水素原子、ヒドロ
キシル基、またはアルコキシル基、nは1〜4の整数、
pは0〜4の整数である)、R4 が水素原子、R5が水
素原子、−COOH、または−COOR12(R12は低級
アルキル基、アルケニル基、シクロ低級アルキル基、ア
リール基、またはアルアルキル基である)、R6 が低級
アルキル基、アルコキシル基、アリール基、アルアルキ
ル基またはCm2m+1、R7 が−COOH、−COOR
13(R13は低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級
アルキル基、アリール基、アルアルキル基である)、ま
たはC結合テトラゾリル基、R8 とR9 が両者は同一で
も異なっていてもよく、それぞれ独立して水素原子、フ
ッ素原子、塩素原子、低級アルキル基、またはアルコキ
シル基、Xが窒素原子、YがCHである化合物である。
【0015】一般式(1)で表される置換キノリン誘導
体の中でさらに好ましいのは、R1が低級アルキル基、
2 とR3 が両者は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ独立して水素原子、低級アルキル基、−(CH2
n10、または−(CH2p COR11(ここにおい
て、R10はヒドロキシル基、R11は水素原子、ヒドロキ
シル基、またはアルコキシル基、nは1、pは0〜1で
ある)、R4 が水素原子、R5 が水素原子または塩素原
子、R6 が低級アルキル基またはアリール基、R7 が−
COOH、−COOR13(ここにおいて、R13は低級ア
ルキル基、アルケニル基、シクロ低級アルキル基、アリ
ール基、またはアルアルキル基)またはC結合テトラゾ
リル基、R8 とR9 が両者は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原
子、または低級アルキル基、Xが窒素原子、YがCHで
ある化合物である。
【0016】上記一般式(1)で表される置換キノリン
誘導体は、たとえば以下に示すような方法で製造するこ
とができる。
【0017】第1の方法は、一般式(1)で表される化
合物相互を変換する方法(A)である。第2の方法は、
置換基等が異なる一般式(1)と類似の化合物を一般式
(1)で表される化合物に変換する方法(B)である。
この類似の化合物とは、骨格が一般式(1)で表される
化合物と同一の化合物をいう。第3の方法は、2つ以上
の中間化合物の反応により一般式(1)で表される化合
物あるいはそれと類似の化合物を合成する方法(C)で
あり、後者の類似化合物はついで方法(B)で一般式
(1)で表される化合物に変換する。この方法(C)
は、骨格を形成する反応に係わる方法をいう。
【0018】方法(A)の例としては、たとえば次の方
法がある。一般式(1)においてR5 が−COOH、R
7 が−COOR13(R13が低級アルキル基、アルケニル
基、シクロ低級アルキル基、アルアルキル基、またはア
リール基である)のものは、R5 が−COOR12(R12
は低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級アルキル
基、アルアルキル基またはアリール基である)であるも
のを等当量のアルカリ、たとえば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどで加水分解することにより、R6 の−
COOR12(R12が低級アルキル基、アルケニル基、シ
クロ低級アルキル基、またはアリール基である)に影響
を及ぼさずに得ることができる。
【0019】一般式(1)においてR5 が水素のもの
は、R5 が−COOHであり、R7 が−COOR13(R
13が低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級アルキ
ル基、またはアリール基である)である化合物にジフェ
ニルエーテルなどの沸点の高い溶媒中溶媒の沸点近辺の
温度での加熱還流により得ることができる。
【0020】一般式(1)においてR7 が−COOHの
ものは、R7 が−COOR13(R13は低級アルキル基、
アルケニル基、シクロ低級アルキル基、アルアルキル
基、またはアリール基である)であるものを加水分解す
ることにより得られる。
【0021】一般式(1)においてR7 がC結合テトラ
ゾリル基のものを得る一つの方法は、R7 が−CNのも
のをアジ化ナトリウム、アジ化アンモニウム(好ましく
は、アジ化ナトリウムと塩化アンモニウムからその場で
調製する)またはアジ化トリブチルすず(好ましくはア
ジ化ナトリウムと塩化トリブチルすずからその場で調製
する)のような適当なアジド化合物と、トルエン、キシ
レン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどの無
水溶媒中で、溶媒の還流温度またはその近傍温度で反応
させる方法である。アジ化トリブチルすずを用いる場合
は、反応後塩基性水溶液または酸性水溶液で処理してト
リブチルすず基を除去する。
【0022】一般式(1)においてR7 がC結合テトラ
ゾリル基のものを得る別の方法は、J. V. Dunciaらの方
法[J. Org. Chem., 56, 2395 (1991)] にしたがって、
7が−COOHである化合物の−COOHを酸クロリ
ドまたは活性エステルに変換した後、2−アミノプロピ
オニトリルを反応させ、さらにトリフェニルホスフィ
ン、アゾジカルボン酸ジエチル、およびトリメチルシリ
ルアジドと反応させる方法である。
【0023】方法(B)の代表例としては、官能基や置
換基を変換する方法がある。たとえば、一般式(1)で
表される化合物と骨格が同一でかつ官能基や置換基が一
般式(1)の範疇にない類似の化合物より官能基や置換
基を変換して一般式(1)で表される化合物を合成する
方法がある。官能基変換の代表例の一つとしては、保護
基で保護された官能基を脱保護する例がある。また、R
7 の保護された官能基をR7 に変換して一般式(1)で
表される化合物を合成することができる。このような方
法(B)の例としては、たとえば次の方法がある。
【0024】一般式(1)においてR7 がC結合テトラ
ゾリル基のものは、R7 に対応する位置に適当な保護基
で保護されたC結合テトラゾリル基を有する一般式
(1)に類似する化合物に脱保護操作を施すことによっ
て得られる。この場合の保護基としては、たとえばトリ
フェニルメチル基、シアノエチル基などがある。脱保護
操作は、たとえばT. W. Greene, “Protective Groups
in Organic Synthesis”(John Wiley and Sons. Inc.,
1981) に記載されているような汎用操作であってよい。
【0025】一般式(1)においてR7 が−NHSO2
CF3 であるものは、R7 に対応する位置にアミノ基を
有する一般式(1)に類似する化合物から、適当な溶
媒、たとえばジクロロメタン中で、適当な塩基、たとえ
ばトリエチルアミンの存在下にトリフルオロメタンスル
ホン酸無水物と反応させて得ることができる。
【0026】R7 に対応する位置にアミノ基を有する一
般式(1)に類似する化合物は、一般式(1)でR7
−COOHである化合物に、必要であれば他の官能基を
適当な保護基で保護した後、たとえばt−ブチルアルコ
ールのようなアルコールを溶媒として、トリエチルアミ
ンのような塩基存在下に、ジフェニルホスホリルアジド
を用いてクルチウス転位を行うことによりカルバメート
を得、その後エタノールなどの溶媒中で塩酸を作用させ
て酸加水分解を施すことにより合成することができる。
【0027】方法(C)は、骨格形成の反応を伴う方法
であり、これにより一般式(1)で表される化合物やそ
れに類似する化合物が得られる。代表的な骨格形成反応
の一つは一般式(2)で表される化合物と一般式(3)
で表される化合物を反応させる方法である。
【0028】一般式(1)で表される置換キノリン誘導
体の骨格は、下記一般式(2)で表される化合物と下記
一般式(3)で表されるイミダゾピリジン類とを、塩
基、たとえば水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、ナトリウムメトキシドなどの存在下に、非プ
ロトン性溶媒、たとえば、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどの溶媒中、0℃〜溶媒の還流温度で
反応させることにより形成される。
【0029】
【化3】
【0030】[一般式(2)中Lは脱離基を表し、たと
えば塩素、臭素またはヨウ素のようなハロゲン原子ある
いはメタンスルホニルオキシ基またはp−トルエンスル
ホニルオキシ基のような基である。R24、R25、R26
27、R28、R29はそれぞれ、一般式(1)の対応する
4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 と同義であるか、
または対応するR4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9
変換し得る基である。]
【0031】たとえば、R27としてはR7 はもちろん、
官能基が保護基で保護された点のみR7 と異なる基など
のR7 に変換し得る基がある。他のR7 に変換し得るR
27としては、たとえば前記のようなアミノ基や保護され
たアミノ基がある。
【0032】
【化4】
【0033】[一般式(3)中R21、R22、R23はそれ
ぞれ、一般式(1)の対応するR1 、R2 、R3 と同義
であるか、または対応するR1 、R2 、R3 に変換し得
る基である。]
【0034】一般式(1)で表される置換キノリン誘導
体を合成するにあたって、R1 、R2 、R3 、R4 、R
5 、R6 、R7 、R8 、R9 が出発物質から最終生成物
までかならずしも同じままであるとは限らない。しばし
ば、以下に例示するような変換を行なって最終生成物に
導くことが必要になる。以下の方法(C)の例として、
27以外のR21〜R29は一般式(1)の対応するR1
9 と同一の中間化合物を用いた例をあげてこの方法を
説明する。
【0035】R7 がC結合テトラゾリル基である一般式
(1)で表される置換キノリン誘導体は、R27が保護さ
れたC結合テトラゾリル基である一般式(2)で表され
る化合物を一般式(3)のイミダゾピリジン類と塩基、
たとえば水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、ナトリウムメトキシドなどの存在下に、非プロト
ン性溶媒、たとえば、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどの溶媒中、0℃〜溶媒の還流温度で反応
させることによって得られる。
【0036】あるいは、R27が保護されたC結合テトラ
ゾリル基である一般式(2)で表される化合物と一般式
(3)で表されるイミダゾピリジン類を、テトラアルキ
ルアンモニウム塩などの相間移動触媒、たとえば、「Al
iquat 336」などの存在下、塩基性水溶液、たとえば、
水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液と適当
な有機溶媒、たとえばジクロロメタンの混合溶媒中で、
0℃〜溶媒の還流温度で反応させることによっても得ら
れる。
【0037】一般式(2)で表される中間化合物は、た
とえば下記一般式(4)で表される化合物の6位メチル
基を−CH2 L(Lは脱離基)に変換することにより製
造することができる。なお、一般式(4)における置換
基は一般式(2)の置換基と同一(すなわち、R24、R
25、R26、R27、R28、R29は両者共通)としたが、変
換できる置換基であればこれに限定されるものではな
い。また、後述の一般式(5)〜(10)においても同
様に置換基は一般式(2)の置換基と同一と仮定して説
明する。
【0038】
【化5】
【0039】たとえば、Lが塩素、臭素またはヨウ素で
ある場合、一般式(4)で表される化合物をアゾビスイ
ソブチロニトリルまたは過酸化ジベンゾイルのようなラ
ジカル開始剤の存在下でN−クロロコハク酸イミド、N
−ブロモコハク酸イミドまたはN−ヨードコハク酸イミ
ドと反応させることによって一般式(2)で表される化
合物に変換することができる。上記ラジカル開始剤を用
いる代わりに光照射によっても同様の反応を行うことが
できる。
【0040】一般式(4)で表される化合物のうちR25
が−COOHであるものは、下記一般式(5)で表され
る化合物に下記一般式(6)で表される化合物を加えて
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような適当なアル
カリ水溶液中で加熱還流することにより得られる。
【0041】
【化6】
【0042】
【化7】
【0043】R25が水素原子である一般式(4)で表さ
れる化合物は、R25が−COOHである一般式(4)で
表される化合物よりその置換基を変換する方法で合成す
ることができる。たとえば、ジフェニルエーテルなどの
沸点の高い溶媒中溶媒の沸点近辺の温度での加熱還流に
より得ることができる。
【0044】R25、R27がそれぞれ−COOR12、−C
OOR13である一般式(4)で表される化合物は、
25、R27が−COOHである一般式(4)で表される
化合物よりその置換基を変換する方法で合成することが
できる。たとえば、メタノール中塩化チオニルを反応さ
せることにより、R12、R13がメチル基であるものを得
ることができる。
【0045】R25が−COOH、R27が−COOR13
ある一般式(4)で表される化合物は、R25、R27がそ
れぞれ−COOR12、−COOR13である一般式(4)
で表される化合物のR25の置換基のみを変換することに
より得ることができる。たとえば、メタノール水混合溶
媒中水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ
を等当量加えることによる加水分解によって得ることが
できる。
【0046】また、R27がトリフェニルメチル基やシア
ノエチル基などの適当な保護基を付したC結合テトラゾ
リル基である一般式(4)で表される化合物は、R27
−CNである一般式(4)で表される化合物よりその置
換基を変換する方法で合成することができる。
【0047】たとえば、R27が−CNである一般式
(4)で表される化合物を、アジ化ナトリウム、アジ化
アンモニウム(好ましくは、アジ化ナトリウムと塩化ア
ンモニウムからその場で調製する)、またはアジ化トリ
ブチルすず(好ましくはアジ化ナトリウムと塩化トリブ
チルすずからその場で調製する)のような適当なアジド
化合物と、トルエン、キシレン、ジメトキシエタン、テ
トラヒドロフランなどの無水溶媒中で、溶媒の還流温度
またはその近傍温度で反応させた後(アジ化トリブチル
すずを用いる場合は、反応後塩基性水溶液または酸性水
溶液で処理してトリブチルすず基を除去する)、保護基
を付けることによって得られる。
【0048】R27がトリフェニルメチル基やシアノエチ
ル基などの適当な保護基を付したC結合テトラゾリル基
である一般式(4)で表される化合物を得るさらに別の
方法としては、J. V. Dunciaらの方法[J. Org. Chem.,
56, 2395 (1991)] にしたがって、R27が−COOHで
ある一般式(4)で表される化合物の−COOHを酸ク
ロリドまたは活性エステルに変換した後、2−アミノプ
ロピオニトリルを反応させ、さらにトリフェニルホスフ
ィン、アゾジカルボン酸ジエチル、およびトリメチルシ
リルアジドと反応させる方法である。
【0049】R27が保護基を付したアミノ基である一般
式(4)で表される化合物は、R27が−COOHである
一般式(4)で表される化合物に、たとえばt−ブチル
アルコールのようなアルコールを溶媒として、トリエチ
ルアミンのような塩基存在下に、ジフェニルホスホリル
アジドを用いてクルチウス転位を行うことにより得られ
る。この場合、アミノ基の保護基はt−ブチルカルバメ
ートなどのカルバメートである。
【0050】一般式(3)で表されるイミダゾピリジン
は、特開平3−95181号公報に記載されている方法
またはそれに準じた方法で製造することができる。
【0051】本発明の目的の化合物(1)は、常法によ
り、たとえば抽出、晶出、分別結晶化、再結晶、クロマ
トグラフィー等により、単離、精製できる。また、こう
して得られた目的の化合物(1)は常法によってそれの
塩に転換できる。
【0052】以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0053】
【実施例】
[参考例1] 2−(2−カルボキシフェニル)−3−フェニル−6−
メチル−4−キノリンカルボン酸の合成
【0054】水1.5ml に5−メチルイサチン1.0g(6.21m
mol)と水酸化ナトリウム0.74g(18.62mmol)を溶解し、つ
いで3−ベンザルフタリド1.38g(6.21mmol) を加え、1
20℃で1.5 時間加熱還流し、さらに水酸化ナトリウム
125mg(3.1mmol)を加え、1.5時間加熱還流した。室温ま
で放冷した後氷冷水45mlに注いだ。ジクロロメタン10ml
で2回洗浄後水を100ml 加え、2N塩酸で酸性にした。生
成した沈殿を濾取し、水20mlで2回洗浄して真空乾燥す
ることにより、2−(2−カルボキシフェニル)−3−
フェニル−6−メチル−4−キノリンカルボン酸を1.97
g 得た。 NMR(270MHz,Acetone-d6) δ 7.3-8.1(m,12H);2.68(s,3
H)
【0055】[参考例2] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−3−フェニ
ル−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の合成
【0056】参考例1の方法で得られた2−(2−カル
ボキシフェニル)−3−フェニル−6−メチル−4−キ
ノリンカルボン酸1.97g(5.14mmol) をメタノール10mlに
懸濁し、 -10℃に保ちながら塩化チオニル1.12ml(15.42
mmol) を加え、80℃で20時間加熱還流した。室温まで冷
却し反応粗液に氷水20mlを加え、ついで5N水酸化ナトリ
ウム水溶液でアルカリ性にした。ジクロロメタン40mlで
洗浄した後、水層を2N塩酸で酸性にした。生成した沈
殿を濾取し、水20mlで洗浄して真空乾燥することに
より、2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−3−
フェニル−6−メチル−4−キノリンカルボン酸1.7gを
得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 7.2-8.0(m,12H);3.59(s,3H);2.5
8(s,3H)
【0057】[参考例3] 2−(3−フェニル−6−メチルキノリン−2−イル)
安息香酸メチルの合成
【0058】参考例2の方法で得られた2−(2−メト
キシカルボニルフェニル)−3−フェニル−6−メチル
−4−キノリンカルボン酸1.7g(3.80mmol)を160 ℃に加
熱したジフェニルエーテル10mlに加えて懸濁し、185 ℃
で1時間加熱した。室温まで放冷後9:1のヘキサン/
酢酸エチル混合溶媒を使用してシリカゲルクロマトグラ
フィーを用いて精製することにより、2−(3−フェニ
ル−6−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メチルを
1.18g 得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 7.2-8.1(m,13H);3.51(s,3H);2.5
7(s,3H)
【0059】[実施例1] 2−{3−フェニル−6−[(2−エチル−5,7−ジ
メチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−
イル)メチル]キノリン−2−イル}安息香酸メチルの
合成
【0060】参考例3の方法で得られた2−(3−フェ
ニル−6−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メチル
0.59g(1.68mmol) に四塩化炭素8ml を加えて撹拌し、N
−ブロモコハク酸イミド0.3g(1.68mmol)とアゾビスイソ
ブチロニトリル13mg(0.08mmol)を加えて3時間加熱還流
した。減圧濃縮した後残渣をジクロロメタン15mlに溶解
し、水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し
濾過して濾液を減圧濃縮した。2−エチル−5,7−ジ
メチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジンをN,
N−ジメチルホルムアミド6ml に溶解し60%水酸化ナト
リウム50mg(1.24mmol)を加えて30分撹拌して得られる溶
液に、上記減圧濃縮で得られた残渣を加えて16時間室温
で撹拌した。減圧濃縮した後残渣を酢酸エチル20mlに溶
解し、水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
し濾過して濾液を減圧濃縮した。
【0061】得られた残渣を、1:1〜2:3のヘキサ
ン/酢酸エチル混合溶媒を用いたシリカゲルフラッシュ
カラムクロマトグラフィーで精製することにより、2−
{3−フェニル−6−[(2−エチル−5,7−ジメチ
ル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]キノリン−2−イル}安息香酸メチル395m
g を得た。
【0062】NMR(270MHz,CDCl3) δ 8.08(d,J=8.4Hz,1
H);8.0(s,1H);7.79(d,J=6.8Hz,1H);7.1-7.5(m,10H);6.9
2(s,1H);5.67(s,2H);3.51(s,3H);2.85(q,J=7.5Hz,2H);
2.66(S,3H);2,6(s,3H);1.36(t,J=7.5Hz,3H)
【0063】[実施例2] 2−{3−フェニル−6−[(2−エチル−5,7−ジ
メチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−
イル)メチル]キノリン−2−イル}安息香酸ナトリウ
ムの合成
【0064】実施例1の方法で得られた2−{3−フェ
ニル−6−[(2−エチル−5,7−ジメチル−3H−
イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]
キノリン−2−イル}安息香酸メチル395mg(0.75mmol)
をエタノール4mlに溶解した溶液に、水酸化ナトリウム
90mg(2.25mmol)を溶解した水4mlを加え、室温で18時
間、ついで50℃で4時間加温撹拌した。減圧濃縮した
後、残渣に水25mlを加えて氷冷し2N塩酸を用いて酸性と
した。生じた沈殿を濾取してデシケーターで真空乾燥す
ることにより、2−{3−フェニル−6−[(2−エチ
ル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]
ピリジン−3−イル)メチル]キノリン−2−イル}安
息香酸335mg を得た。これに1N水酸化ナトリウム水溶液
を等当量(0.65mmol)になるように加えて溶解し、凍結乾
燥することにより、2−{3−フェニル−6−[(2−
エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−
b]ピリジン−3−イル)メチル]キノリン−2−イ
ル}安息香酸ナトリウム343mg を得た。
【0065】NMR(270MHz,D2O) δ 8.01(d,J=8.6Hz,1H);
6.8-7.8(m,10H);6.57(d,J=7.3Hz,2H);5.8(s,1H);5.49
(s,2H);2.91(q,J=7.5Hz,2H);2.12(s,3H);1.9(s,3H);1.2
9(t,J=7.5Hz,3H)
【0066】[実施例3] 2−{3−フェニル−6−[(2−ブチル−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]キノ
リン−2−イル}安息香酸メチルの合成
【0067】参考例3の方法で得られた2−(3−フェ
ニル−6−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メチル
0.59g(1.68mmol) に四塩化炭素8ml を加えて撹拌し、N
−ブロモコハク酸イミド0.3g(1.68mmol)とアゾビスイソ
ブチロニトリル13mg(0.08mmol)を加えて3時間加熱還流
した。減圧濃縮した後残渣をジクロロメタン15mlに溶解
し、水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し
濾過して濾液を減圧濃縮した。2−ブチル−1H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン0.22g(1.25mmol)をN,N
−ジメチルホルムアミド6ml に溶解し60%水酸化ナトリ
ウム55mg(1.37mmol)を加えて30分撹拌して得られる溶液
に、上記減圧濃縮により得られた残渣を加えて16時間室
温で撹拌した。減圧濃縮した後残渣を酢酸エチル20mlに
溶解し、水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾
燥し濾過して濾液を減圧濃縮した。
【0068】得られた残渣を、3:2〜2:3のヘキサ
ン/酢酸エチル混合溶媒を用いたシリカゲルフラッシュ
カラムクロマトグラフィーで精製することにより、2−
{3−フェニル−6−[(2−ブチル−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]キノリン
−2−イル}安息香酸メチル318mg を得た。
【0069】NMR(270MHz,CDCl3) δ 8.3(m,1H);8.0-8.1
(m,3H);7.79(d,J=7.8Hz,1H);7.1-7.6(m,11H);5.71(s,2
H);3.5(s,3H);2.87(t,J=7.8Hz,2H);1.80-1.88(m,2H);1.
4-1.48(m,2H);0.92(t,J=7.3Hz,3H)
【0070】[実施例4] 2−{3−フェニル−6−[(2−ブチル−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]キノ
リン−2−イル}安息香酸ナトリウムの合成
【0071】実施例3の方法で得られた2−{3−フェ
ニル−6−[(2−ブチル−3H−イミダゾ[4,5−
b]ピリジン−3−イル)メチル]キノリン−2−イ
ル}安息香酸メチル318mg(0.6mmol)をエタノール3mlに
溶解した溶液に、水酸化ナトリウム72mg(1.8mmol) を溶
解した水4mlを加え、80℃で4時間加熱撹拌した。減圧
濃縮した後、残渣に水30mlを加えて氷冷し2N塩酸を用い
て酸性とした。生じた沈殿を濾取してデシケーターで真
空乾燥することにより、2−{3−フェニル−6−
[(2−ブチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジ
ン−3−イル)メチル]キノリン−2−イル}安息香酸
269mg を得た。これに1N水酸化ナトリウム水溶液を等当
量(0.53mmol)になるように加えて溶解し、凍結乾燥する
ことにより、2−{3−フェニル−6−[(2−ブチル
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)
メチル]キノリン−2−イル}安息香酸ナトリウム281m
g を得た。
【0072】NMR(270MHz,D2O) δ 8.02(d,J=5Hz,1H);7.
81-7.88(m,2H);6.77-7.5(m,11H);6.64(d,J=7.3Hz,2H);
5.31(s,2H);2.58(t,J=7.3Hz,2H);1.35-1.46(m,2H);0.92
-1.06(m,2H);0.51(t,J=7.3Hz,3H)
【0073】[参考例4] 2−プロパノイル安息香酸の合成
【0074】フタル酸無水物20g(136mmol)、プロピオン
酸無水物35ml(270mmol) およびプロピオン酸ナトリウム
2.6g(28mmol)を80℃で45分加熱撹拌した。放冷後、10%
酢酸水溶液に反応液をあけ、生成した固体を濾取し、濾
滓をエタノールを用いて再結晶した。得られた固体を1.
5N水酸化ナトリウム水溶液20mlに溶解し3時間加熱還流
した。放冷後、20%塩酸で反応液を酸性とした後、ジク
ロロメタンで抽出、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し
濾過して減圧濃縮して2−プロパノイル安息香酸6.4g(3
6mmol)を得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ7.5-8.0(m,4H);3.95(q,J=9.3Hz,2
H);1.38(t,J=9.3Hz,3H)
【0075】[実施例5] 2−{3−メチル−6−[(2−ブチル−3H−イミダ
ゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]キノリ
ン−2−イル}安息香酸ナトリウムの合成
【0076】参考例1における3−ベンザルフタリドの
代わりに参考例4で合成した2−プロパノイル安息香酸
を用い、参考例1〜3および実施例3〜4と同様の方法
で2−{3−メチル−6−[(2−ブチル−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]キノ
リン−2−イル}安息香酸ナトリウムを合成した。
【0077】NMR(270MHz,D2O) δ 8.02(d,J=5Hz,1H);7.
81-7.88(m,2H);6.77-7.5(m,6H);6.64(d,J=7.3Hz,2H);5.
31(s,2H);2.58(t,J=7.3Hz,2H);2.21(s,3H);1.35-1.46
(m,2H);0.92-1.06(m,2H);0.51(t,J=7.3Hz,3H)
【0078】
【発明の効果】本発明のキノリン誘導体は高いアンジオ
テンシンII拮抗作用を有し、その血圧降下作用により高
血圧症や心不全などの循環器系疾患治療剤として有用で
あると考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 401/14 235 487/04 144 7019−4C //(C07D 401/06 215:02 235:04) (C07D 401/14 215:02 235:04 257:04) (C07D 487/04 233:54 239:24) (72)発明者 森澤 義富 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 井上 佳久 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 戎 一 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 中村 憲史 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で表される置換キノリン誘導
    体またはその塩。 【化1】 [一般式(1)中、R1 〜R9 は下記のものを示す。 R1 :低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シクロ低
    級アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、アルコ
    キシ低級アルキル基、またはアルキルチオ基。 R2 、R3 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、ハロ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アル
    ケニル基、アルコキシル基、Cm2m+1−、−(CH
    2n10、または−(CH2p COR11。 R4 :水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、アル
    コキシル基、またはCm2m+1−。 R5 :水素原子、ハロゲン原子、−COOH、−COO
    12、−CONH2 、または−CN。 R6 :低級アルキル基、アルコキシル基、アルケニル
    基、シクロ低級アルキル基、アリール基、アルアルキル
    基、またはCm2m+1−。 R7 :−COOH、−COOR13、−CONH2 、−C
    N、−NHSO2 CF3 、またはC結合テトラゾリル
    基。 R8 、R9 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、アルコキシル基、またはCm2m+1−。 X、Y:両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
    独立して、CHまたは窒素原子。ただし、上記のR10
    13、およびm、n、pは下記のものを示す。 R10:ヒドロキシル基またはアルコキシル基。 R11:水素原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、ま
    たはアルコキシル基。 R12、R13:両者は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ独立して、低級アルキル基、アルケニル基、シクロ
    低級アルキル基、アリール基、またはアルアルキル基。 mは1〜6の整数。 nは1〜4の整数。 pは0〜4の整数。]
  2. 【請求項2】置換キノリン誘導体が、一般式(1)にお
    いて、R1 が低級アルキル基またはアルケニル基であ
    り、R2 とR3 が両者は同一でも異なっていてもよく、
    それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アル
    キル基、−(CH2n10、または−(CH2p
    OR11(ここにおいて、R10はヒドロキシル基またはア
    ルコキシル基、R11は水素原子、ヒドロキシル基、また
    はアルコキシル基、nは1〜4の整数、pは0〜4の整
    数である)である置換キノリン誘導体である、請求項1
    の化合物。
  3. 【請求項3】置換キノリン誘導体が、一般式(1)にお
    いて、R4 が水素原子であり、R5が水素原子、塩素原
    子、−COOH、または−COOR12である置換キノリ
    ン誘導体である、請求項1または2の化合物。
  4. 【請求項4】置換キノリン誘導体が、一般式(1)にお
    いて、R7 が−COOH、−COOR13、またはC結合
    テトラゾリル基である置換キノリン誘導体である、請求
    項1〜3のいずれか一項の化合物。
  5. 【請求項5】置換キノリン誘導体が、一般式(1)にお
    いて、R8 とR9 が両者は同一でも異なっていてもよ
    く、それぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原
    子、低級アルキル基、またはアルコキシル基である置換
    キノリン誘導体である、請求項1〜4のいずれか一項の
    化合物。
  6. 【請求項6】置換キノリン誘導体が、一般式(1)にお
    いて、Xが窒素原子、YがCHである置換キノリン誘導
    体である、請求項1〜5のいずれか一項の化合物。
  7. 【請求項7】置換キノリン誘導体が、一般式(1)にお
    いて、R1 が低級アルキル基、R2とR3 が両者は同一
    でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素原子、
    低級アルキル基、−(CH2n10、または−(CH
    2p COR11(ここにおいて、R10はヒドロキシル
    基、R11は水素原子、ヒドロキシル基、またはアルコキ
    シル基、nは1、pは0〜1である)、R4 が水素原
    子、R5 が水素原子、または塩素原子、R6 が低級アル
    キル基またはアリール基、R7 が−COOH、−COO
    13(ここにおいて、R13は低級アルキル基、アルケニ
    ル基、シクロ低級アルキル基、アリール基、またはアル
    アルキル基)、またはC結合テトラゾリル基、R8 とR
    9 が両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立
    して水素原子、フッ素原子、塩素原子、または低級アル
    キル基、Xが窒素原子、YがCHである置換キノリン誘
    導体である、請求項1の化合物。
JP21407294A 1994-09-07 1994-09-07 置換キノリン誘導体 Pending JPH0873458A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21407294A JPH0873458A (ja) 1994-09-07 1994-09-07 置換キノリン誘導体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21407294A JPH0873458A (ja) 1994-09-07 1994-09-07 置換キノリン誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0873458A true JPH0873458A (ja) 1996-03-19

Family

ID=16649789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21407294A Pending JPH0873458A (ja) 1994-09-07 1994-09-07 置換キノリン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0873458A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998008514A1 (fr) * 1996-08-30 1998-03-05 Yoshitomi Pharmaceutical Industries, Ltd. Compositions destinees au traitement preventif ou curatif de la degenerescence du tissu musculaire

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998008514A1 (fr) * 1996-08-30 1998-03-05 Yoshitomi Pharmaceutical Industries, Ltd. Compositions destinees au traitement preventif ou curatif de la degenerescence du tissu musculaire

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0693478B1 (en) Quinoline compounds
JP4048119B2 (ja) 2−(4−クロロベンゾイルアミノ)−3−[2(1h)−キノールリノン−4−イル]プロピオン酸の製造方法
JP2753659B2 (ja) ピラゾール誘導体
EP0709377B1 (en) Process for producing quinolin-2-yl benzoic acid compounds
US5387684A (en) Isoindazole compound
US20030100753A1 (en) Process for the production of quinazolines
JPH0873458A (ja) 置換キノリン誘導体
US6891041B2 (en) Method for producing 4-(heteroaryl-methyl)-halogen-1(2H)-phthalazinones
JP2641686B2 (ja) 新規キノリン誘導体
JPH06184148A (ja) イミダゾ[1,2−a]ピリジン類
US5856337A (en) 2-arylquinolines and process for producing the same
JPH0841029A (ja) 3−置換キノリン−5−カルボン酸誘導体およびその製造法
EP0812828B1 (en) Process for the preparation of (5,6-dicarboxy-3-pyridyl) methyl ammonium halides
JPH0673051A (ja) ベンズアゾール誘導体
JPH0616641A (ja) キノリン−2−イル安息香酸誘導体およびその製造方法
JPH08119941A (ja) キノリン−2−イル安息香酸類の製造方法
JPH0673047A (ja) キノロン誘導体
JP2831000B2 (ja) (2−アミノベンゾイル)酢酸エステル誘導体
JPH06184149A (ja) 新規イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体
US5646286A (en) Palladium catalyzed vinylic substitution reactions with 2-substituted-pyridines
JPH07238071A (ja) 置換アミノ基を有する新規キノリン誘導体
US5610301A (en) Process for the regioselective n-alkylation of quinazolinones
JPH0665235A (ja) 新規イソインダゾール誘導体
JPH0710870A (ja) 新規アミノピリジン誘導体およびその塩
JPH0959277A (ja) 6−アミノメチル置換キノリン安息香酸類の製造方法