JPH06184149A - 新規イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体 - Google Patents

新規イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体

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JPH06184149A
JPH06184149A JP4356044A JP35604492A JPH06184149A JP H06184149 A JPH06184149 A JP H06184149A JP 4356044 A JP4356044 A JP 4356044A JP 35604492 A JP35604492 A JP 35604492A JP H06184149 A JPH06184149 A JP H06184149A
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JP
Japan
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imidazo
group
pyridin
methyl
lower alkyl
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Withdrawn
Application number
JP4356044A
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English (en)
Inventor
Tomoko Okada
知子 岡田
Takashi Okazoe
隆 岡添
Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
Norifumi Nakamura
憲史 中村
Yoshihisa Inoue
佳久 井上
Hajime Ebisu
一 戎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Green Cross Corp Japan
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】アンジオテンシンII拮抗作用を有し、その血圧
降下作用により高血圧症などの循環器系疾患治療剤とし
て有用である非ペプチド系の化合物を提供する。 【構成】一般式(1)で表される置換イミダゾ[1,2
−a]ピリジン誘導体、およびその塩。 [式中、X,YはNまたはCHを;Rは低級(ハロ)
アルキル、アルコキシ、アルキルチオ等を;R,R
はH、ハロゲン、低級(ハロ)アルキル、アルコキシ、
CF,C,−(CH−R等を;R
はH、ハロゲン、低級アルキル、アルコキシ、CF
,C等を;Rは−COOH,−COO
11,−CONH,−CN,−SONH等を;
,RはH、ハロゲン、低級アルキル、アルコキ
シ、CF,C等を;Rはヒドロキシ、アルコ
キシを;R11は低級アルキル、アリール、ベンジル等
を;nは1〜4の整数を、表わす]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた薬理作用を有する
新規なイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体、および
その塩に関する。さらに詳しくは、アンジオテンシンII
拮抗作用および血圧降下作用を有し、高血圧症などの循
環器系疾患治療剤として有用な新規なイミダゾ[1,2
−a]ピリジン誘導体、およびその塩に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】生体
の血圧は、交感神経系や昇圧系と降圧系のバランスなど
で調節されている。昇圧系に関与するものとしてレニン
−アンジオテンシン系がある。レニンはアンジオテンシ
ノーゲンに作用してアンジオテンシンI を生成する。ア
ンジオテンシンI はさらにアンジオテンシン変換酵素に
より、アンジオテンシンIIに変換される。アンジオテン
シンIIは強い血管収縮作用を有するとともに、副腎皮質
に作用してアルドステロンの分泌を促し、血圧の上昇を
もたらす。アンジオテンシンIIは細胞膜上のアンジオテ
ンシンII受容体を介して作用するので、その拮抗薬はア
ンジオテンシン変換酵素阻害剤と同様アンジオテンシン
IIによって引き起こされる高血圧症の治療薬として使用
できる。
【0003】これまで、サララシンに代表されるペプチ
ド性アンジオテンシンII拮抗剤が知られていたが、ペプ
チド性であるために経口投与では有効でないことが知ら
れている。最近、非ペプチド性アンジオテンシンII拮抗
剤が報告されており(たとえば、特開昭56−7107
4号公報、特表平3−501020号公報など)、経口
投与で有効であることが確認されている。また、EP4
50566号明細書にはイミダゾ[1,2−a]ピリジ
ン誘導体が記載されているが、カルボキシル基、テトラ
ゾリル基などの酸性基を有するベンゼン環を2位に置換
したものは含まれていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アンジオ
テンシンII拮抗作用を有し、経口投与で有効である非ペ
プチド性化合物を鋭意探索した。その結果、下記一般式
(1)で表される新規なイミダゾ[1,2−a]ピリジ
ン誘導体、すなわち、カルボキシル基、テトラゾリル基
などの酸性基を有するベンゼン環を2位に置換した誘導
体、およびその塩が有効であることを見いだした。本発
明はこの新規なイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体
およびその塩である。
【0005】
【化2】
【0006】[一般式(1)中、R1 〜R8 、Xおよび
Yは下記のものを示す。 R1 :低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シクロ低
級アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、または
アルキルチオ基。 R2 、R3 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、ハロ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アル
ケニル基、アルコキシル基、Cm2m+1−、−(CH
2n9 、または−(CH2P COR10
【0007】R4 、R5 :両者は同一でも異なっていて
もよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、
低級アルキル基、アルコキシル基、またはCm
2m+1−。 R6 :−COOH、−COOR11、−CONH2 、−C
N、−SO3 H、−SO2 NH2 、−NHSO2 CF
3 、またはC結合テトラゾリル基。 R7 、R8 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、アルコキシル基、またはCm2m+1−。 X、Y:両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
独立して、=CH−または窒素原子。
【0008】ただし、上記のR9 〜R11、およびm、
n、pは下記のものを示す。 R9 :ヒドロキシル基またはアルコキシル基。 R10:水素原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、ま
たはアルコキシル基。 R11:低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級アル
キル基、アリール基またはアルアルキル基。 mは1〜6の整数。nは1〜4の整数。pは0〜4の整
数。]
【0009】上記一般式(1)で表されるイミダゾ
[1,2−a]ピリジン誘導体の塩としては、このイミ
ダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体と無機酸または有機
酸から誘導される酸付加塩がある。このような塩として
は、たとえば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、
シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フ
マル酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、グルタル酸塩、酢酸
塩、トリフルオロ酢酸塩、種々のアミノ酸の塩などがあ
る。
【0010】また、上記一般式(1)で表されるイミダ
ゾ[1,2−a]ピリジン誘導体の塩としては、このイ
ミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体と塩基とから形成
される塩がある。このような塩としては、たとえば、ア
ルカリ金属(たとえばナトリウム、カリウム)塩、アル
カリ土類金属(たとえばカルシウム、マグネシウム)
塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム(たとえば
ジメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム)塩な
どがある。
【0011】本明細書の以上の説明および以下の説明に
おいて、有機基が「低級」とは炭素原子1〜6個を意味
する。「低級アルキル基」の適当な例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などがあげられる。「ハロ低級アルキル基」の適当
な例としては、クロロメチル基、2−クロロエチル基、
ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、1,2−ジクロ
ロエチル基、1,2−ジブロモエチル基、3−(トリフ
ルオロメチル)プロピル基などがあげられる。「シクロ
低級アルキル基」とは環を構成する炭素原子の数が3〜
6のシクロアルキル基をいい、その適当な例としては、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基などがあげられる。
【0012】また、「アルケニル基」としては、低級ア
ルケニル基が好ましく、その適当な例としてはビニル
基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、
1−ブテニル基などがあげられる。「アルコキシル基」
としては、低級アルコキシル基が好ましく、その適当な
例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
ブトキシ基などがあげられる。「アルキルチオ基」とし
ては、低級アルキルチオ基が好ましく、その適当な例と
しては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ
基、ブチルチオ基などがあげられる。なお、「アルケニ
ル基」、「アルコキシル基」、および「アルキルチオ
基」のより好ましい炭素数は1〜4である。
【0013】また、本明細書の以上の説明および以下の
説明において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。「アリール
基」とは1価の芳香族炭化水素基をいい、フェニル基や
その誘導体が好ましい。その適当な例としては、フェニ
ル基、トリル基、p−ハロフェニル基などがあげられ
る。また「アルアルキル基」とはアリール基置換アルキ
ル基をいい、アルキル基の炭素数は4以下が好ましい。
その適当な例としては、ベンジル基、ベンズヒドリル
基、トリチル基、フェネチル基などがあげられる。
【0014】一般式(1)で表されるイミダゾ[1,2
−a]ピリジン誘導体のなかでも好ましいのは、R1
低級アルキル基またはアルケニル基、R2 とR3 が両者
は同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水
素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、−(CH2
n9 、または−(CH2P COR10(ここにおい
て、R9 はヒドロキシル基またはアルコキシル基、R10
は水素原子、ヒドロキシル基、またはアルコキシル基、
nは1〜4の整数、pは0〜4の整数である)、R4
水素原子、R5 が水素原子またはハロゲン原子、R6
−COOHまたはC結合テトラゾリル基、R7 とR8
両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立し
て、水素原子、フッ素原子、塩素原子、低級アルキル
基、またはアルコキシル基、Xが窒素原子、Yが=CH
−(メチリジン基)である化合物である。
【0015】一般式(1)で表されるイミダゾ[1,2
−a]ピリジン誘導体のなかでさらに好ましいのは、R
1 が低級アルキル基、R2 とR3 が両者は同一でも異な
っていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基、−(CH2n9 または−
(CH2P COR10(ここにおいて、R9 はヒドロキ
シル基、R10は水素原子、ヒドロキシル基、またはアル
コキシル基、nは1、pは0または1である)、R4
水素原子、R5 が水素原子、フッ素原子、塩素原子、ま
たは臭素原子、R6 が−COOHまたはC結合テトラゾ
リル基、R7 とR8 が両者は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原
子、または低級アルキル基、Xが窒素原子、Yが=CH
−である化合物である。
【0016】抗高血圧活性について最も好ましいのは次
のイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体、およびその
塩である。
【0017】2−{3−ブロモ−6−[(2−ブチル−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メ
チル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル}安
息香酸、2−{3−ブロモ−6−[(7−メチル−2−
プロピル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3
−イル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2
−イル}安息香酸、2−{3−ブロモ−6−[(2−エ
チル−5、7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−
b]ピリジン−3−イル)メチル]イミダゾ[1,2−
a]ピリジン−2−イル}安息香酸、
【0018】2−{3−ブロモ−7−[(2−ブチル−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メ
チル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル}安
息香酸、2−{3−ブロモ−7−[(7−メチル−2−
プロピル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3
−イル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2
−イル}安息香酸、2−{3−ブロモ−7−[(2−エ
チル−5、7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−
b]ピリジン−3−イル)メチル]イミダゾ[1,2−
a]ピリジン−2−イル}安息香酸、
【0019】3−{[3−ブロモ−2−[2−(1H−
テトラゾール−5−イル)フェニル]イミダゾ[1,2
−a]ピリジン−6−イル]メチル}−2−ブチル−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、3−{[3−ブ
ロモ−2−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フ
ェニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]
メチル}−7−メチル−2−プロピル−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン、3−{[3−ブロモ−2−
[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]イ
ミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]メチル}−
2−エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジン、
【0020】3−{[3−ブロモ−2−[2−(1H−
テトラゾール−5−イル)フェニル]イミダゾ[1,2
−a]ピリジン−7−イル]メチル}−2−ブチル−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、3−{[3−ブ
ロモ−2−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フ
ェニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−イル]
メチル}−7−メチル−2−プロピル−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン、3−{[3−ブロモ−2−
[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]イ
ミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−イル]メチル}−
2−エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジン。
【0021】一般式(1)で表されるイミダゾ[1,2
−a]ピリジン誘導体の製造方法を以下に説明する。
【0022】上記一般式(1)で表されるイミダゾ
[1,2−a]ピリジン誘導体は、たとえば以下に示す
ような方法で製造することができる。
【0023】第1の方法は、一般式(1)で表される化
合物相互を変換する方法(A)である。第2の方法は、
置換基等が異なる一般式(1)と類似の化合物を一般式
(1)で表される化合物に変換する方法(B)である。
この類似の化合物とは、骨格が一般式(1)で表される
化合物と同一の化合物をいう。第3の方法は、2以上の
中間化合物の反応により一般式(1)で表される化合物
あるいはそれと類似の化合物を合成する方法(C)であ
り、後者の類似化合物は次いで方法(B)で一般式
(1)で表される化合物に変換する。この方法(C)
は、骨格を形成する反応にかかわる方法をいう。
【0024】方法(A)の例としては、たとえば次の方
法がある。一般式(1)においてR6 が−COOHのも
のは、R6 が−COOR11であるものを加水分解するこ
とにより得られる。
【0025】一般式(1)においてR6 がC結合テトラ
ゾリル基のものを得る一つの方法は、R6 が−CNのも
のをアジ化ナトリウム、アジ化アンモニウム(好ましく
は、アジ化ナトリウムと塩化アンモニウムからその場で
調製する)またはアジ化トリブチルすず(好ましくはア
ジ化ナトリウムと塩化トリブチルすずからその場で調製
する)のような適当なアジド化合物と、トルエン、キシ
レン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどの無
水溶媒中で、溶媒の還流温度またはその近傍温度で反応
させる方法である。アジ化トリブチルすずを用いる場合
は、反応後塩基性水溶液または酸性水溶液で処理してト
リブチルすず基を除去する。
【0026】一般式(1)においてR6 がC結合テトラ
ゾリル基のものを得る別の方法は、J. V. Dunciaらの方
法[J. Org. Chem., 56, 2395 (1991)] にしたがって、
6が−COOHのものの−COOHを酸クロリドまた
は活性エステルに変換した後、2−アミノプロピオニト
リルを反応させ、さらにトリフェニルホスフィン、アゾ
ジカルボン酸ジエチル、およびトリメチルシリルアジド
と反応させる方法である。
【0027】方法(B)の代表例としては、官能基や置
換基を変換する方法がある。たとえば一般式(1)で表
される化合物と骨格が同一でかつ官能基や置換基が一般
式(1)の範疇にない類似の化合物より官能基や置換基
を変換して一般式(1)で表される化合物を合成する方
法がある。官能基変換の代表例の一つとしては、保護基
で保護された官能基を脱保護する例がある。また、R6
に対応する位置にアミノ基やメルカプト基を有する類似
化合物からアミノ基やメルカプト基をR6 に変換して一
般式(1)で表される化合物を合成することができる。
このような方法(B)の例としては、たとえば次の方法
がある。
【0028】一般式(1)においてR6 がC結合テトラ
ゾリル基であるものは、R6 に対応する位置に適当な保
護基で保護されたC結合テトラゾリル基を有する一般式
(1)に類似する化合物に脱保護操作を施すことによっ
て得られる。この場合の保護基としては、たとえばトリ
フェニルメチル基やシアノエチル基などがある。脱保護
操作は、たとえばT. W. Greene, “Protective Groups
in Organic Synthesis”(John Wiley and Sons. Inc.,
1981) に記載されているような汎用操作であってよい。
【0029】一般式(1)においてR6 が−NHSO2
CF3 であるものは、R6 に対応する位置にアミノ基を
有する一般式(1)に類似する化合物から、適当な溶
媒、たとえばジクロロメタン中で、適当な塩基、たとえ
ばトリエチルアミンの存在下にトリフルオロメタンスル
ホン酸無水物と反応させて得ることができる。
【0030】R6 に対応する位置にアミノ基を有する一
般式(1)に類似する化合物は、一般式(1)でR6
−COOHである化合物に、必要であれば適当な保護基
で保護した後、たとえばt−ブチルアルコールのような
アルコールを溶媒として、トリエチルアミンのような塩
基存在下に、ジフェニルホスホリルアジドを用いてクル
チウス転位を行うことによりカーバメートを得、その後
エタノールなどの溶媒中で塩酸を作用させて酸加水分解
を施すことにより合成することができる。
【0031】一般式(1)においてR6 が−SO3 Hで
ある化合物は、R6 に対応する位置にメルカプト基を有
する一般式(1)に類似する化合物から、そのメルカプ
ト基を、適当な酸化剤、たとえば、過酸化水素、メタク
ロロペルオキシ安息香酸、過マンガン酸カリウムなどに
よって酸化することにより製造される。R6 に対応する
位置にメルカプト基を有する一般式(1)に類似する化
合物は、たとえば下記方法(C)で合成することができ
る。
【0032】方法(C)は、骨格形成の反応を伴う方法
であり、これにより一般式(1)で表される化合物やそ
れに類似の化合物が得られる。代表的な骨格形成反応は
一般式(2)で表される化合物と一般式(3)で表され
る化合物を反応させる方法である。
【0033】一般式(1)で表されるイミダゾ[1,2
−a]ピリジン誘導体の骨格は、下記一般式(2)で表
される化合物と下記一般式(3)で表されるイミダゾー
ル類とを、塩基、たとえば、水素化ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシドなどの
存在下に、非プロトン性溶媒、たとえば、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどの溶媒中、0℃〜溶
媒の還流温度で反応させることにより形成される。
【0034】
【化3】 [一般式(2)中Lは脱離基、たとえば塩素、臭素、ヨ
ウ素、メタンスルホニルオキシ基、またはp−トルエン
スルホニルオキシ基のような脱離基である。R24
25、R26、R27、R28はそれぞれ、一般式(1)の対
応するR4 、R5 、R6 、R7 、R8 と同義であるか、
または対応するR4 、R5 、R6 、R7 、R8に変換し
うる基である。]
【0035】たとえば、R26としては、R6 は勿論、官
能基が保護基で保護された点のみR6 と異なる基などの
6 に変換しうる基がある。他のR6 に変換しうるR26
としては、たとえば前記のようなアミノ基、保護された
アミノ基、メルカプト基、保護されたメルカプト基など
がある。
【0036】
【化4】 [一般式(3)中R21、R22、R23はそれぞれ、一般式
(1)の対応するR1 、R2 、R3 と同義であるか、ま
たは対応するR1 、R2 、R3 に変換しうる基であ
る。]
【0037】一般式(1)で表されるイミダゾ[1,2
−a]ピリジン誘導体を合成するにあたって、R1 、R
2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 が出発物質か
ら最終生成物までかならずしも同じままであるとは限ら
ない。しばしば、以下に例示するような変換を行って最
終生成物に導くことが必要となる。以下の方法(C)の
例として、R26以外のR21〜R28は一般式(1)の対応
するR1 〜R8 と同一の中間化合物を用いた例をあげて
この方法を説明する。
【0038】R6 がC結合テトラゾリル基である一般式
(1)で表されるイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導
体は、R26が保護されたC結合テトラゾリル基である一
般式(2)で表される化合物を一般式(3)のイミダゾ
ピリジン類と塩基、たとえば水素化ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシドなどの
存在下に、非プロトン性溶媒、たとえば、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどの溶媒中、0℃〜溶
媒の還流温度で反応させることによって得られる。
【0039】あるいは、R26が保護されたC結合テトラ
ゾリル基である一般式(2)で表される化合物と一般式
(3)のイミダゾール類を、テトラアルキルアンモニウ
ム塩などの相間移動触媒、たとえば、「Aliquat 336 」
などの存在下、塩基性水溶液、たとえば、水酸化ナトリ
ウム水溶液、水酸化カリウム水溶液と適当な有機溶媒、
たとえば塩化メチレンの混合溶媒中で、0℃〜溶媒の還
流温度で反応させることによっても得られる。
【0040】一般式(2)で表される中間化合物は、た
とえば下記の一般式(4)で表される化合物の6位また
は7位のメチル基を−CH2 L(Lは脱離基)に変換す
ることにより製造することができる。なお、一般式
(4)における置換基は一般式(2)の置換基と同一
(すなわち、R24、R25、R26、R27、R28は両者共
通)としたが、変換できる置換基であればこれに限定さ
れるものではない。また、後述の一般式(5)および一
般式(6)においても同様に置換基は一般式(2)の置
換基と同一と仮定して説明する。
【0041】
【化5】 [一般式(4)中、R24、R25、R26、R27、R28はそ
れぞれ、一般式(1)の対応するR4 、R5 、R6 、R
7 、R8 と同義であるか、または対応するR4 、R5
6 、R7 、R8 に変換しうる基である。]
【0042】たとえば、Lが塩素、臭素またはヨウ素で
ある場合、上記一般式(4)で表される化合物をアゾビ
スイソブチロニトリルまたは過酸化ジベンゾイルのよう
なラジカル開始剤の存在下でN−クロロコハク酸イミ
ド、N−ブロモコハク酸イミド、あるいはN−ヨードコ
ハク酸イミドと反応させることによって上記一般式
(2)で表される化合物に変換することができる。上記
ラジカル開始剤を用いる代わりに光照射によっても同様
の反応を行うことができる。
【0043】一般式(2)で表される化合物においてR
25が塩素、臭素、あるいはヨウ素である場合、LとR25
は同一であってよく、一般式(4)でR25が水素原子で
ある化合物からLとR25を上記反応条件下で同時に塩
素、臭素、あるいはヨウ素とすることが可能である。
【0044】一般式(4)で表される化合物は、下記一
般式(5)で表される化合物と下記一般式(6)で表さ
れる化合物とを、適当な溶媒、たとえばエタノールまた
はアセトニトリル中反応させることによって製造するこ
とができる。
【0045】
【化6】
【化7】
【0046】一般式(6)で表される化合物は、たとえ
ば S. Gabriel の方法[Ber., 40,72, (1907)]にした
がって合成することができる。
【0047】一般式(4)で表される化合物のうち、R
26がトリフェニルメチル基やシアノエチル基などの適当
な保護基で保護されたC結合テトラゾリル基である化合
物は、R26が−CNである一般式(4)の化合物よりそ
の置換基を変換する方法で合成することができる。
【0048】たとえば、R26が−CNである一般式
(4)の化合物を、アジ化ナトリウム、アジ化アンモニ
ウム(好ましくは、アジ化ナトリウムと塩化アンモニウ
ムからその場で調製する)またはアジ化トリブチルすず
(好ましくは、アジ化ナトリウムと塩化トリブチルすず
からその場で調製する)のような適当なアジド化合物
と、トルエン、キシレン、ジメトキシエタン、テトラヒ
ドロフランなどの無水溶媒中で、溶媒の還流温度または
その近傍温度で反応させ(アジ化トリブチルすずを用い
る場合は、反応後塩基性水溶液または酸性水溶液で処理
してトリブチルすず基を除去する)、生じたテトラゾー
ルに適当な保護基を付けることによって得られる。
【0049】一般式(4)で表される化合物のうち、R
26がトリフェニルメチル基やシアノエチル基などの適当
な保護基で保護されたC結合テトラゾリル基である化合
物を得る別の方法としては、J. V. Dunciaらの方法[J.
Org. Chem., 56, 2395 (1991)] にしたがって、R26
−COOHである一般式(4)の化合物の−COOHを
酸クロリドまたは活性エステルに変換し、2−アミノプ
ロピオニトリルを反応させ、さらにトリフェニルホスフ
ィン、アゾジカルボン酸ジエチル、およびトリメチルシ
リルアジドと反応させる方法である。
【0050】なお、一般式(3)で表されるイミダゾピ
リジン類は、たとえば特開平3−95181号公報に記
載されている方法またはそれに準じた方法で合成するこ
とができる。
【0051】以下、実施例等により本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0052】
【実施例】
[参考例1] 2−(ブロモアセチル)安息香酸の合成 2−アセチル安息香酸41.0g(250mmol)を酢酸240ml に溶
解し、浴温60℃で加温・撹拌し、これに臭素13.3ml(25
7.5mmol) を滴下した。同温にて1時間撹拌した後、減
圧下にて酢酸を留去した。残渣にクロロホルム70mlを加
えて加熱還流し、これを氷水中で一晩静置し、生じた固
体を濾取してクロロホルム40mlで洗浄し、2−(ブロモ
アセチル)安息香酸21.7g を得た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ7.77-7.95(m,4H);4.17(q,J=
9.4Hz,2H)
【0053】[参考例2] 2−(ブロモアセチル)安息香酸メチルの合成 参考例1で得た2−(ブロモアセチル)安息香酸2.66g
(10.9mmol) をメタノール10mlに溶解して撹拌し、これ
に濃硫酸0.12ml(2.19mmol)を加えた。2時間加熱還流し
たのち放冷し、メタノールを留去した。残渣を氷水中に
あけ、ジエチルエーテル30mlで3回抽出し、有機層を水
20mlで2回洗浄した後硫酸マグネシウムで乾燥した。濾
過して濾液を濃縮し、10:1のヘキサン/酢酸エチル混合
溶媒を使用してシリカゲルクロマトグラフィーで精製す
ることにより、2−(ブロモアセチル)安息香酸メチル
0.94g を得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ7.40-8.03(m,4H);4.32(s,2H);3.9
2(s,3H)
【0054】[参考例3] 2−(6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2
−イル)安息香酸メチルの合成 参考例2で得た2−(ブロモアセチル)安息香酸メチル
368mg(1.43mmol) をアセトニトリル9ml に溶解して撹拌
し、6−アミノ−3−ピコリン465mg(4.27mmol) を加
え、6時間還流させた。アセトニトリルを留去した後、
残渣をヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を使用してシリカ
ゲルクロマトグラフィーで精製することにより、2−
(6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イ
ル)安息香酸メチル145mg を得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ6.97-7.90(m,8H);3.80(s,3H);2.2
9(s,3H)
【0055】[参考例4] 2−(7−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2
−イル)安息香酸メチルの合成 参考例2で得た2−(ブロモアセチル)安息香酸メチル
2.65g(10.3mmol) をアセトニトリル65mlに溶解して撹拌
し、2−アミノ−4−ピコリン3.34g(30.9mmol) を加え
3.5 時間加熱還流させた。アセトニトリルを留去した
後、残渣をヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を使用してシ
リカゲルクロマトグラフィーで精製することにより、2
−(7−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2
−イル)安息香酸メチル233mg を得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ6.60-8.00(m,8H);3.80(s,3H);2.4
0(s,3H)
【0056】[実施例1] 2−{3−ブロモ−6−[(2−エチル−5,7−ジメ
チル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イ
ル}安息香酸メチルの合成 参考例3で得た2−(6−メチルイミダゾ[1,2−
a]ピリジン−2−イル)安息香酸メチル155mg(0.58mm
ol) を四塩化炭素3ml に溶解して撹拌し、N−ブロモコ
ハク酸イミド114mg(0.64mmol) を加えて2時間加熱還流
した。放冷した後さらにN−ブロモコハク酸イミド112m
g(0.63mmol) 、アゾビスイソブチロニトリル5.6mg(0.03
mmol) を加えて3.5 時間加熱還流した。四塩化炭素を留
去し、残渣を塩化メチレン30mlと水20mlに分配した。有
機層を水10mlで洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過して濾液を濃縮した。
【0057】得られた残渣をN,N−ジメチルホルムア
ミド1ml に溶かし、2−エチル−5,7−ジメチル−3
H−イミダゾ[4、5−b]ピリジン62mg(0.354mmol)
のN,N−ジメチルホルムアミド1ml 溶液に水素化ナト
リウム15.6mg(0.389mmol) を加えて30分撹拌して得られ
た溶液に加えた。室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮して、
残渣を酢酸エチル5ml と水5ml に分配した。有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濾液を濃縮して100:
1 のクロロホルム/メタノール混合溶媒を使用して、シ
リカゲルクロマトグラフィーで精製することにより、2
−{3−ブロモ−6−[(2−エチル−5、7−ジメチ
ル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イ
ル}安息香酸メチル36mgを得た。
【0058】NMR(270MHz,CDCl3) δ6.93-8.15(m,8H);5.
50(s,2H);3.73(s,3H);2.94(q,J=8.2Hz,2H);2.64(s,3H);
2.62(s,3H);1.43(t,J=8.2Hz,3H)
【0059】[実施例2] 2−{3−ブロモ−6−[(2−エチル−5,7−ジメ
チル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イ
ル}安息香酸ナトリウムの合成 実施例1で得た2−{3−ブロモ−5−[(2−エチル
−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピ
リジン−3−イル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピ
リジン−2−イル}安息香酸メチル36mg(0.069mmol) を
メタノール1mlと水0.25mlの混合溶媒に溶解し、水酸化
ナトリウム9.2mg(0.21mmol) を加えて17.5時間室温で撹
拌した。濃縮後、水5ml とジエチルエーテル10mlに分配
し、水層を撹拌下、濃塩酸を滴下してpHを5とした。
析出した固体を濾取し、水1ml で2回洗浄した後乾燥し
た。これに1/10N水酸化ナトリウムを 220μl 加え、凍
結乾燥して2−{3−ブロモ−6−[(2−エチル−
5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリ
ジン−3−イル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリ
ジン−2−イル}安息香酸ナトリウム11.6mgを得た。
【0060】NMR(270MHz,D2O) δ7.55-8.76(m,8H);6.12
(s,2H);3.53(q,J=8.2Hz,2H);2.84(s,3H);2.80(s,3H);1.
60(t,J=8.2Hz,3H)
【0061】[実施例3] 2−{3−ブロモ−7−[(2−エチル−5,7−ジメ
チル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イ
ル}安息香酸メチルの合成 参考例4で得た2−(7−メチルイミダゾ[1,2−
a]ピリジン−2−イル)安息香酸メチル233mg(0.875m
mol)を四塩化炭素4.5ml に溶解して撹拌し、N−ブロモ
コハク酸イミド171mg(0.963mmol)を加えて1時間加熱還
流した。放冷した後、さらにN−ブロモコハク酸イミド
167mg(0.882mmol)、アゾビスブチロニトリル7.8mg(0.04
4mmol)を加えて2.75時間加熱還流した。四塩化炭素を留
去し、残渣を塩化メチレン40mlと水40mlに分配した。有
機層を水40mlで洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過して濾液を濃縮した。
【0062】得られた残渣をN,N−ジメチルホルムア
ミド1.5ml に溶かし、2−エチル−5,7−ジメチル−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン84mg(0.48mmol)
のN,N−ジメチルホルムアミド1.5ml 溶液に水素化ナ
トリウム23mg(0.528mmol) を加えて30分撹拌して得られ
た溶液に加えた。室温で14時間撹拌した後、減圧下濃縮
して、残渣を塩化メチレン50mlと水30mlに分配した。有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濾液を濃縮
して100:1 のクロロホルム/メタノール混合溶媒を使用
してシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによ
り、2−{3−ブロモ−7−[(2−エチル−5,7−
ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3
−イル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2
−イル}安息香酸メチル69mgを得た。
【0063】NMR(270MHz,CDCl3) δ6.81-8.07(m,8H);5.
50(s,2H);3.71(s,3H);2.85(q,J=8.1Hz,2H);2.64(s,3H);
2.59(s,3H);1.37(t,J=8.1Hz,3H)
【0064】[実施例4] 2−{3−ブロモ−7−[(2−エチル−5,7−ジメ
チル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イ
ル}安息香酸ナトリウムの合成 実施例3で得た2−{3−ブロモ−6−[(2−エチル
−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピ
リジン−3−イル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピ
リジン−2−イル}安息香酸メチル69mg(0.133mmol) を
メタノール1mlと水0.25mlの混合溶媒に溶解し、水酸化
ナトリウム16mg(0.399mmol) を加えて室温で16時間撹拌
し、さらに1N水酸化ナトリウム0.133ml を加えて50℃
で1時間加温した。濃縮後、水5ml とジエチルエーテル
10mlに分配し、水層に撹拌下、2N塩酸を滴下してpH
を5とした。析出した固体を濾取し、水2ml で2回洗浄
した後乾燥した。これに1/10N水酸化ナトリウムを 834
μl 加え、凍結乾燥して、2−{3−ブロモ−7−
[(2−エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]イミダゾ
[1,2−a]ピリジン−2−イル}安息香酸ナトリウ
ム43.9mgを得た。
【0065】NMR(270MHz,D2O) δ6.86-8.20(m,7H);5.53
(s,2H);2.51(q,J=8.1Hz,2H);2.45(s,3H);2.42(s,3H);1.
23(t,J=8.1Hz,3H)
【0066】[活性試験例1] ラット平滑筋細胞へのアンジオテンシンIIの結合阻害実
験 ラット大動脈由来平滑筋細胞に本発明化合物および 125
I−Tyr4−アンジオテンシンII(0.25μCi, 150μl:"
NEX-105", NEX社製、以下 125I−AIIと略す)を加
えて室温にて1時間インキュベートした。未結合 125
−AIIをPBS(リン酸緩衝液)にて洗浄した後、結合
125I−AIIの放射活性を測定し、各実施例で合成した
本発明化合物のアンジオテンシンIIの受容体への結合阻
害活性値(IC50)を求めた。その結果は以下の通りで
あった。 実施例2の化合物のIC50:5.1 ×10-9
【0067】
【発明の効果】活性試験例で示されるとおり、本発明の
新規なイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体は高いア
ンジオテンシンII拮抗作用を有し、その血圧降下作用に
より高血圧症などの循環器系疾患治療剤として有用であ
ると考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 471:00) 8829−4C (C07D 519/00 471:00 8829−4C 473:00) 8415−4C (72)発明者 森澤 義富 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 中村 憲史 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 井上 佳久 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 戎 一 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で表されるイミダゾ[1,2
    −a]ピリジン誘導体、またはその塩。 【化1】 [一般式(1)中、R1 〜R8 、XおよびYは下記のも
    のを示す。 R1 :低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シクロ低
    級アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、または
    アルキルチオ基。 R2 、R3 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、ハロ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アル
    ケニル基、アルコキシル基、Cm2m+1−、−(CH
    2n9 、または−(CH2P COR10。 R4 、R5 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、アルコキシル基、またはCm2m+1−。 R6 :−COOH、−COOR11、−CONH2 、−C
    N、−SO3 H、−SO2 NH2 、−NHSO2 CF
    3 、またはC結合テトラゾリル基。 R7 、R8 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、アルコキシル基、またはCm2m+1−。 X、Y:両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
    独立して、=CH−または窒素原子。 ただし、上記のR9 〜R11、およびm、n、pは下記の
    ものを示す。 R9 :ヒドロキシル基またはアルコキシル基。 R10:水素原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、ま
    たはアルコキシル基。 R11:低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級アル
    キル基、アリール基またはアルアルキル基。 mは1〜6の整数。nは1〜4の整数。pは0〜4の整
    数。]
  2. 【請求項2】イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体
    が、一般式(1)において、R1 が低級アルキル基また
    はアルケニル基であり、R2 とR3 が両者は同一でも異
    なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロ
    ゲン原子、低級アルキル基、−(CH2n9 、また
    は−(CH2P COR10(ここにおいて、R9 はヒド
    ロキシル基またはアルコキシル基、R10は水素原子、ヒ
    ドロキシル基、またはアルコキシル基、nは1〜4の整
    数、pは0〜4の整数である)であるイミダゾ[1,2
    −a]ピリジン誘導体である、請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体
    が、一般式(1)において、R4 が水素原子であり、R
    5 が水素原子またはハロゲン原子であるイミダゾ[1,
    2−a]ピリジン誘導体である、請求項1または2の化
    合物。
  4. 【請求項4】イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体
    が、一般式(1)において、R6 が−COOHまたはC
    結合テトラゾリル基であるイミダゾ[1,2−a]ピリ
    ジン誘導体である、請求項1〜3のいずれか一項の化合
    物。
  5. 【請求項5】イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体
    が、一般式(1)において、R7 とR8 が両者は同一で
    も異なっていてもよく、それぞれ独立して水素原子、フ
    ッ素原子、塩素原子、低級アルキル基、またはアルコキ
    シル基であるイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体で
    ある、請求項1〜4のいずれか一項の化合物。
  6. 【請求項6】イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体
    が、一般式(1)において、Xが窒素原子、Yが=CH
    −であるイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体であ
    る、請求項1〜5のいずれか一項の化合物。
  7. 【請求項7】イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体
    が、一般式(1)において、R1 が低級アルキル基、R
    2 とR3 が両者は同一でも異なっていてもよく、それぞ
    れ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、−(CH2n9 または−(CH2P COR10
    (ここにおいて、R9 はヒドロキシル基、R10は水素原
    子、ヒドロキシル基、またはアルコキシル基、nは1、
    pは0または1である)、R4 が水素原子、R5 が水素
    原子、フッ素原子、塩素原子、または臭素原子、R6
    −COOHまたはC結合テトラゾリル基、R7 とR8
    両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立し
    て、水素原子、フッ素原子、塩素原子、または低級アル
    キル基、Xが窒素原子、Yが=CH−であるイミダゾ
    [1,2−a]ピリジン誘導体である、請求項1の化合
    物。
  8. 【請求項8】2−{3−ブロモ−6−[(2−ブチル−
    3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メ
    チル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル}安
    息香酸、 2−{3−ブロモ−6−[(7−メチル−2−プロピル
    −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)
    メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル}
    安息香酸、 2−{3−ブロモ−6−[(2−エチル−5,7−ジメ
    チル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
    ル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イ
    ル}安息香酸、 2−{3−ブロモ−7−[(2−ブチル−3H−イミダ
    ゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]イミダ
    ゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル}安息香酸、 2−{3−ブロモ−7−[(7−メチル−2−プロピル
    −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)
    メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル}
    安息香酸、 2−{3−ブロモ−7−[(2−エチル−5,7−ジメ
    チル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
    ル)メチル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イ
    ル}安息香酸、または、それらの塩。
  9. 【請求項9】3−{[3−ブロモ−2−[2−(1H−
    テトラゾール−5−イル)フェニル]イミダゾ[1,2
    −a]ピリジン−6−イル]メチル}−2−ブチル−3
    H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、 3−{[3−ブロモ−2−[2−(1H−テトラゾール
    −5−イル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジ
    ン−6−イル]メチル}−7−メチル−2−プロピル−
    3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、 3−{[3−ブロモ−2−[2−(1H−テトラゾール
    −5−イル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジ
    ン−6−イル]メチル}−2−エチル−5,7−ジメチ
    ル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、 3−{[3−ブロモ−2−[2−(1H−テトラゾール
    −5−イル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジ
    ン−7−イル]メチル}−2−ブチル−3H−イミダゾ
    [4,5−b]ピリジン、 3−{[3−ブロモ−2−[2−(1H−テトラゾール
    −5−イル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジ
    ン−7−イル]メチル}−7−メチル−2−プロピル−
    3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、 3−{[3−ブロモ−2−[2−(1H−テトラゾール
    −5−イル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジ
    ン−7−イル]メチル}−2−エチル−5,7−ジメチ
    ル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、または、
    それらの塩。
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