JPH0673047A - キノロン誘導体 - Google Patents

キノロン誘導体

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JPH0673047A
JPH0673047A JP25053792A JP25053792A JPH0673047A JP H0673047 A JPH0673047 A JP H0673047A JP 25053792 A JP25053792 A JP 25053792A JP 25053792 A JP25053792 A JP 25053792A JP H0673047 A JPH0673047 A JP H0673047A
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JP
Japan
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lower alkyl
alkyl group
atom
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Withdrawn
Application number
JP25053792A
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English (en)
Inventor
Jun Sasaki
潤 佐々木
Takashi Okazoe
隆 岡添
Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
Norifumi Nakamura
憲史 中村
Yoshihisa Inoue
佳久 井上
Hajime Ebisu
一 戎
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Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Green Cross Corp Japan
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd, Green Cross Corp Japan filed Critical Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】アンジオテンシンII拮抗作用を有し、その血圧
降下作用により高血圧症などの循環器系疾患治療剤とし
て有用である非ペプチド系の化合物を提供する。 【構成】下記式で表されるキノロン誘導体、およびその
塩。 [式中、Rは低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、
アルコキシル基など、R,R及びRは水素原子、
ハロゲン原子、低級アルキル基など、Rは塩素原子又
は臭素原子、Rは−COOH,−CONH,−CN
など、R及びRは水素原子、ハロゲン原子、低級ア
ルキル基など、X及びYは=CH−又は窒素原子を示
す]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた薬理作用を有する
新規キノロン誘導体、およびその塩に関する。さらに詳
しくは、アンジオテンシンII拮抗作用および血圧降下作
用を有し、高血圧症などの循環器系疾患治療剤として有
用な新規キノロン誘導体およびその塩に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】生体
の血圧は、交感神経系や昇圧系と降圧系のバランスなど
で調節されている。昇圧系に関与するものとしてレニン
−アンジオテンシン系がある。レニンはアンジオテンシ
ノーゲンに作用してアンジオテンシンIを生成する。ア
ンジオテンシンIはさらにアンジオテンシン変換酵素に
より、アンジオテンシンIIに変換される。アンジオテン
シンIIは強い血管収縮作用を有するとともに、副腎皮質
に作用してアルドステロンの分泌を促し、血圧の上昇を
もたらす。アンジオテンシンIIは細胞膜上のアンジオテ
ンシンII受容体を介して作用するので、その拮抗薬はア
ンジオテンシン変換酵素阻害剤と同様アンジオテンシン
IIによって引き起こされる高血圧症の治療薬として使用
できる。
【0003】これまで、サララシンに代表されるペプチ
ド性アンジオテンシンII拮抗剤が知られていたが、ペプ
チド性であるために経口投与では有効でないことが知ら
れている。最近、非ペプチド性アンジオテンシンII拮抗
剤が報告されており(例えば、特開昭56−71074
号公報、特表平3−501020号公報など)、経口投
与で有効であることが確認されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アンジオ
テンシンII拮抗作用を有し、経口投与で有効である非ペ
プチド性化合物を鋭意探索した。その結果、下記一般式
(1)で表される新規キノロン誘導体およびその塩が有
効であることを見いだした。本発明はこの新規なキノロ
ン誘導体およびその塩である。
【0005】
【化2】 [一般式(1)中、R1 〜R8 、X、およびYは下記の
ものを示す。
【0006】R1 :低級アルキル基、ハロ低級アルキル
基、シクロ低級アルキル基、アルケニル基、アルコキシ
ル基、アルコキシ低級アルキル基またはアルキルチオ
基。 R2 、R3 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、ハロ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アル
ケニル基、アルコキシル基、−Cm2m+1、−(CH
2n9 、または−(CH2p COR10
【0007】R4 :水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、アルコキシル基、または−Cm2m+1。 R5 :塩素原子または臭素原子。 R6 :−COOH、−COOR11、−CONH2 、−C
N、−NHSO2 CF3 、またはC結合テトラゾリル
基。 R7 、R8 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、アルコキシル基、または−Cm2m+1。 X、Y:両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
独立して、=CH−または窒素原子。
【0008】ただし、上記のR9 〜R11、およびm、
n、pは下記のものを示す。 R9 :ヒドロキシル基またはアルコキシル基。 R10:水素原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、ま
たはアルコキシル基。 R11:低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級アル
キル基、アリール基、またはアルアルキル基。
【0009】m:1〜6の整数。 n:1〜4の整数。 p:0〜4の整数。]
【0010】上記一般式(1)で表されるキノロン誘導
体の塩としては、このキノロン誘導体と無機酸または有
機酸から誘導される酸付加塩がある。このような塩とし
ては、たとえば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン
酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸
塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸
塩、フマル酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、グルタル酸塩、
酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、種々のアミノ酸の塩など
がある。
【0011】また、上記一般式(1)で表されるキノロ
ン誘導体の塩としては、さらに、このキノロン誘導体と
塩基とから形成される塩がある。このような塩として
は、たとえば、アルカリ金属(たとえばナトリウム、カ
リウム)、アルカリ土類金属(たとえばカルシウム、マ
グネシウム)、アンモニウムおよび置換アンモニウム
(たとえばジメチルアンモニウム、トリエチルアンモニ
ウム)などから形成される塩がある。
【0012】本明細書の以上の説明および以下の説明に
おいて、有機基が「低級」とは炭素原子1〜6個を意味
する。「低級アルキル基」の適当な例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などがあげられる。「ハロ低級アルキル基」の適当
な例としては、クロロメチル基、2−クロロエチル基、
ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、1,2−ジクロ
ロエチル基、1,2−ジブロモエチル基、3−トリフル
オロメチルプロピル基などがあげられる。「低級シクロ
アルキル基」とは環を構成する炭素原子の数が3〜6の
シクロアルキル基をいい、その適当な例としては、シク
ロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基などがあげられる。
【0013】また、「アルケニル基」としては、低級ア
ルケニル基が好ましく、その適当な例としては、ビニル
基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、
1−ブテニル基などがあげられる。「アルコキシル基」
としては、低級アルコキシル基が好ましく、その適当な
例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
ブトキシ基などの低級アルコキシル基があげられる。
「アルキルチオ基」としては、低級アルキルチオ基が好
ましく、その適当な例としては、メチルチオ基、エチル
チオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基などがあげられ
る。なお、「アルケニル基」、「アルコキシル基」、お
よび「アルキルチオ基」のより好ましい炭素数は1〜4
である。
【0014】さらに、本明細書の以上の説明および以下
の説明において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。「アリー
ル基」とは1価の芳香族炭化水素基をいい、フェニル基
やその誘導体が好ましい。その適当な例としては、フェ
ニル基、トリル基、p−ハロフェニル基などがあげられ
る。また「アルアルキル基」とはアリール基置換アルキ
ル基をいい、アルキル基の炭素数は4以下が好ましい。
その適当な例としては、ベンジル基、ベンズヒドリル
基、トリチル基、フェネチル基などがあげられる。
【0015】また、XとYは環を構成する3価の結合基
を示し、両者同一でも異なっていてもよく、それぞれ独
立して、=CH−(メチリジン基)または窒素原子(=
N−)を表す。
【0016】一般式(1)で表されるキノロン誘導体の
中でも好ましいのは、R1 が低級アルキル基またはアル
ケニル基であり、R2 とR3 は同一でも異なっていても
よく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、−(CH2 n9 、または−(CH
2p COR10(ここにおいて、R9 はヒドロキシル基
またはアルコキシル基、R10は水素原子、ヒドロキシル
基、またはアルコキシル基、nは1〜4の整数、pは0
〜4の整数である)であり、R4 が水素原子であり、R
5 が塩素原子であり、R6 が−COOH、−COOR11
(R11は低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級ア
ルキル基、アリール基、アルアルキル基である)、また
はC結合テトラゾリル基であり、R7 とR8 は同一でも
異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、フ
ッ素原子、塩素原子、低級アルキル基、またはアルコキ
シル基であり、Xが窒素原子であり、Yが=CH−であ
る化合物である。
【0017】一般式(1)で表されるキノロン誘導体の
中でさらに好ましいのは、R1 が低級アルキル基であ
り、R2 とR3 は同一でも異なっていてもよく、それぞ
れ独立して、水素原子、低級アルキル基、−(CH2
n9 または−(CH2p COR10(ここにおいて、
9 はヒドロキシル基、R10は水素原子、ヒドロキシル
基、またはアルコキシル基、nは1、pは0または1の
整数である)であり、R4 が水素原子であり、R5 が塩
素原子であり、R6 が−COOH、−COOR11(R11
は低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級アルキル
基、アリール基、アルアルキル基である)、またはC結
合テトラゾリル基であり、R7 とR8 は同一でも異なっ
ていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原
子、塩素原子、または低級アルキル基であり、Xが窒素
原子であり、Yが=CH−である化合物である。
【0018】抗高血圧活性について最も好ましいのは次
のキノロン誘導体、およびその塩である。
【0019】2−{3−クロロ−6−[(2−エチル−
5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリ
ジン−3−イル)メチル]−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−2−キノリニル}安息香酸、または、この塩。2
−{3−クロロ−6−[(2−エチル−5,7−ジメチ
ル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−2−キ
ノリニル}安息香酸メチル。
【0020】一般式(1)で表される、キノロン誘導体
の製造方法を以下に説明する。上記一般式(1)で表さ
れるキノロン誘導体は、たとえば以下に示すような方法
で製造することができる。
【0021】第1の方法は、一般式(1)で表される化
合物相互を変換する方法(A)である。第2の方法は、
置換基等が異なる一般式(1)と類似の化合物を一般式
(1)で表される化合物に変換する方法(B)である。
この類似の化合物とは、骨格が一般式(1)で表される
化合物と同一の化合物をいう。第3の方法は、一般式
(1)の前駆体である別の骨格のものを変換して一般式
(1)で表される化合物あるいはそれと類似の化合物を
合成する方法(C)であり、後者の類似化合物はついで
方法(B)で一般式(1)で表される化合物に変換す
る。
【0022】方法(A)の例としては、たとえば次の方
法がある。一般式(1)においてR6 がC結合テトラゾ
リル基のものを得る一つの方法は、R6 が−CNのもの
をアジ化ナトリウム、アジ化アンモニウム(好ましく
は、アジ化ナトリウムと塩化アンモニウムからその場で
調製する)またはアジ化トリブチルすず(好ましくはア
ジ化ナトリウムと塩化トリブチルすずからその場で調製
する)のような適当なアジド化合物と、トルエン、キシ
レン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどの無
水溶媒中で、溶媒の還流温度またはその近傍温度で反応
させる方法である。アジ化トリブチルすずを用いる場合
は、反応後塩基性水溶液または酸性水溶液で処理してト
リブチルすず基を除去する。
【0023】方法(B)の代表例としては、官能基や置
換基を変換する方法がある。たとえば、一般式(1)で
表される化合物と骨格が同一でかつ官能基や置換基が一
般式(1)の範疇にない類似の化合物より官能基や置換
基を変換して一般式(1)で表される化合物を合成する
方法がある。官能基変換の代表例の一つとしては、保護
基で保護された官能基を脱保護する例がある。また、R
6 の保護された官能基をR6 に変換して一般式(1)で
表される化合物を合成することができる。このような方
法(B)の例としては、たとえば次の方法がある。
【0024】一般式(1)においてR6 がC結合テトラ
ゾリル基のものは、R6 に対応する位置に適当な保護基
で保護されたC結合テトラゾリル基を有する一般式
(1)に類似する化合物に脱保護操作を施すことによっ
て得られる。この場合の保護基としては、たとえばトリ
フェニルメチル基、シアノエチル基などがある。脱保護
操作は、たとえばT. W. Greene, “Protective Groups
in Organic Synthesis”(John Wiley and Sons. Inc.,
1981) に記載されているような汎用操作であってよい。
【0025】方法(C)は、骨格形成の反応を伴う方法
であり、これにより一般式(1)で表される化合物やそ
れに類似する化合物が得られる。代表的な骨格形成反応
は下記一般式(2)で表される化合物をアルカリ水溶
液、たとえば水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム
水溶液などにより加水分解を行うことにより得られる。
【0026】下記一般式(2)で表される化合物は下記
一般式(3)で表される化合物と下記一般式(4)で表
される化合物を反応させることにより得られる。
【0027】
【化3】 [一般式(2)中R21、R22、R23、R24、R25
26、R27、R28はそれぞれ、一般式(1)の対応する
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8と同
義であるか、または対応するR1 、R2 、R3 、R4
5 、R6 、R7 、R8 に変換し得る基である。
【0028】
【化4】 [一般式(3)中Lは脱離基、たとえば塩素、臭素また
はヨウ素のようなハロゲン原子あるいはメタンスルホニ
ルオキシまたはp−トルエンスルホニルオキシのような
脱離基である。]
【0029】たとえば、R26としてはR6 はもちろん、
官能基が保護基で保護された点のみR6 と異なる基など
のR6 に変換し得る基がある。他のR6 に変換し得るR
26としては、たとえば前記のようなアミノ基、保護され
たアミノ基がある。
【0030】
【化5】 一般式(1)で表されるキノロン誘導体を合成するにあ
たって、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
8 が出発物質から最終生成物までかならずしも同じま
まであるとは限らない。
【0031】一般式(3)で表される中間化合物は、た
とえば下記の一般式(5)で表される化合物の3位メチ
ル基を−CH2 L(Lは脱離基)に変換することにより
製造することができる。なお、一般式(5)における置
換基は一般式(2)の置換基と同一(すなわち、R24
25、R26、R27、R28は両者共通)としたが、変換で
きる置換基であればこれに限定されるものではない。
【0032】
【化6】 たとえば、Lが塩素、臭素またはヨウ素である場合、上
記一般式(5)で表される化合物をアゾビスイソブチロ
ニトリルまたは過酸化ジベンゾイルのようなラジカル開
始剤の存在下でN−クロロコハク酸イミド、N−ブロモ
コハク酸イミドまたはN−ヨードコハク酸イミドと反応
させることによって上記一般式(3)に変換することが
できる。上記ラジカル開始剤を用いる代わりに光照射に
よっても同様の反応を行なうことができる。
【0033】一般式(4)で表される化合物は、特開平
3−95181号明細書に記載されている方法またはそ
れに準じた方法で製造することができる。また、一般式
(5)で表される化合物は、Tetrahedron Vol.46,No.1
0,3489-3502,1990 の方法またはそれに準じた方法で製
造することができる。
【0034】以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0035】
【実施例】
[参考例1] 5−メチル−2−フタルイミド安息香酸の合成
【0036】5−メチル−2−アミノ安息香酸 5.0g(33
mmol) と無水フタル酸を80mlのトルエンに溶かした。こ
れにトリエチルアミン0.17mlを加え3時間、110℃で
加熱、還流した。得られた沈澱を濾取後乾燥して5−メ
チル−2−フタルイミド安息香酸を8.7g得た。 NMR(270MHz,CD3COCD3)δ7.2-8.1(m,7H);2.6(s,3H)
【0037】[参考例2] 6−クロロ−3−メチルイソインドロ[2,1−a]キ
ノリン−5,11−ジオンの合成
【0038】ジクロロメタン900ml に参考例1で得られ
た5−メチル−2−フタルイミド安息香酸5.6g(20mmol)
を溶解し、四塩化炭素300ml を加えた。これに40mlのジ
クロロメタンに溶かしたトリフェニルホスフィン16g(60
mmol) を加え、2時間撹拌した。さらにトリフェニルホ
スフィン31g(120mmol)を加え、一昼夜撹拌した。減圧濃
縮した後残渣をトルエン/酢酸エチル(1:1)混合溶
媒を使用した、シリカゲル上のクロマトグラフィーを用
いて精製することにより6−クロロ−3−メチルイソイ
ンドロ[2,1−a]キノリン−5,11−ジオン1.0g
を得た。
【0039】NMR(270MHz,CDCl3) δ9.11(d,J=8.1Hz,1
H);8.68(d,J=8.1Hz,1H);8.22(s,1H);8.07(d,J=7.0Hz,1
H);7.64-7.89(m,3H);2.56(s,3H)
【0040】[実施例1] 3−[(2−エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダ
ゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]−6−
クロロイソインドロ[2,1−a]キノリン−5,11
−ジオンの合成
【0041】参考例2で得られた6−クロロ−3−メチ
ルイソインドロ[2,1−a]キノリン−5,11−ジ
オン1.0g(3.4mmol) に四塩化炭素10mlを加え、さらに、
N−ブロモコハク酸イミド0.6g(3.4mmol) とアゾビスイ
ソブチロニトリル28mg(0.17mmol)を加え、1時間加熱還
流した。減圧濃縮後、残渣をトルエン/酢酸エチル
(3:1)のシリカゲルクロマトグラフィーにより精製
した。これをN,N−ジメチルホルムアミド2ml に溶解
した。これを、2−エチル−5,7−ジメチル−3H−
イミダゾ[4,5−b]ピリジン140mg(0.81mmol) を
N,N−ジメチルホルムアミド2ml に溶かし、水素化ナ
トリウム32mg(0.81mmol)を加えて30分撹拌して得られ
た溶液に加えて一昼夜撹拌した。
【0042】その後、減圧濃縮して得られた残渣をトル
エン/酢酸エチル(100:0〜5:2)の混合溶媒を
用いたシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーを
用いることにより精製して3−[(2−エチル−5,7
−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−
3−イル)メチル]−6−クロロイソインドロ[2,1
−a]キノリン−5,11−ジオン25mgを得た。
【0043】NMR(270MHz,CDCl3) δ9.07(d,J=8.9Hz,1
H);8.60(d,J=8.9Hz,1H);8.26(s,1H);7.98(d,J=7.3Hz,1
H);7.48-7.82(m,3H);6.92(s,1H);5.56(s,2H);2.81(q,J=
7.3Hz,2H);2.64(s,3H);2.61(s,3H);1.31(t,J=7.3Hz,3H)
【0044】[実施例2] 2−{3−クロロ−6−[(5,7−ジメチル−2−エ
チル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−2−キ
ノリニル}安息香酸ナトリウムの合成
【0045】実施例1で得られた3−[(2−エチル−
5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリ
ジン−3−イル)メチル]−6−クロロイソインドロ
[2,1−a]キノリン−5,11−ジオン25mg(0.053
mmol) と水酸化ナトリウム5.7mg(0.14mmol) 、水1ml 、
メタノール1ml を加え室温で一昼夜撹拌した。反応液を
エーテルで洗浄したのち反応液を1N塩酸でpH5とし
て酢酸エチルで抽出を行った。有機層を減圧濃縮して2
−{3−クロロ−6−[(2−エチル−5,7−ジメチ
ル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−2−キ
ノリニル}安息香酸を25mg得た。
【0046】これに水と水酸化ナトリウム水溶液を1当
量になるように加えて溶かし凍結乾燥することにより2
−{3−クロロ−6−[(2−エチル−5,7−ジメチ
ル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル)メチル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−2−キ
ノリニル}安息香酸ナトリウムを22.7mg得た。 NMR(270MHz,D2O) δ6.93-7.81(m,8H);5.52(s,2H);2.78
(q,J=7.6Hz,2H);2.45(s,3H);2.42(s,3H);1.09(t,J=7.6H
z,3H)
【0047】[活性試験例1] ラット平滑筋細胞へのアンジオテンシンIIの結合阻害試
【0048】ラット大動脈由来平滑筋細胞に本発明化合
物および 125I-Tyr4-アンジオテンシンII(0.25μCi,1
50μl:"NEX-105" ,NEX社製、以下 125I−AIIと略
す)を加えて室温にて1時間インキュベートした。未結
125I−AIIをPBS(リン酸緩衝液)にて洗浄した
後、結合 125I−AIIの放射活性を測定し、本発明化合
物のアンジオテンシンIIの受容体への結合阻害活性値
(IC50)を求めた。その結果は以下のとおりであっ
た。 実施例2の化合物のIC50:0.70μM
【0049】
【発明の効果】本発明のキノロン誘導体は高いアンジオ
テンシンII拮抗作用を有し、その血圧降下作用により高
血圧症などの循環器系疾患治療剤として有用であると考
えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 471/04 Z 8829−4C 473/00 (72)発明者 森澤 義富 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 中村 憲史 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 井上 佳久 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 戎 一 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で表されるキノロン誘導体、
    またはその塩。 【化1】 [一般式(1)中、R1 〜R8 、X、およびYは下記の
    ものを示す。 R1 :低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シクロ低
    級アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、アルコ
    キシ低級アルキル基またはアルキルチオ基。 R2 、R3 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、ハロ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アル
    ケニル基、アルコキシル基、−Cm2m+1、−(CH
    2n9 、または−(CH2p COR10。 R4 :水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、アル
    コキシル基、または−Cm2m+1。 R5 :塩素原子または臭素原子。 R6 :−COOH、−COOR11、−CONH2 、−C
    N、−NHSO2 CF3 、またはC結合テトラゾリル
    基。 R7 、R8 :両者は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、アルコキシル基、または−Cm2m+1。 X、Y:両者は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
    独立して、=CH−または窒素原子。ただし、上記のR
    9 〜R11、およびm、n、pは下記のものを示す。 R9 :ヒドロキシル基またはアルコキシル基。 R10:水素原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、ま
    たはアルコキシル基。 R11:低級アルキル基、アルケニル基、シクロ低級アル
    キル基、アリール基、またはアルアルキル基。 m:1〜6の整数。 n:1〜4の整数。 p:0〜4の整数。]
  2. 【請求項2】キノロン誘導体が、一般式(1)におい
    て、R1 が低級アルキル基またはアルケニル基であり、
    2 とR3 は同一でも異なっていてもよく、それぞれ独
    立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、−
    (CH2n9 、または−(CH2p COR10(こ
    こにおいて、R9 はヒドロキシル基またはアルコキシル
    基、R10は水素原子、ヒドロキシル基、またはアルコキ
    シル基、nは1〜4の整数、pは0〜4の整数である)
    であるキノロン誘導体である、請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】キノロン誘導体が、一般式(1)におい
    て、R4 が水素原子であり、R5 が塩素原子であるキノ
    ロン誘導体である、請求項1または2の化合物。
  4. 【請求項4】キノロン誘導体が、一般式(1)におい
    て、R6 が−COOH、−COOR11(R11は低級アル
    キル基、アルケニル基、シクロ低級アルキル基、アリー
    ル基、またはアルアルキル基である)、またはC結合テ
    トラゾリル基であるキノロン誘導体である、請求項1〜
    3のいずれか一項の化合物。
  5. 【請求項5】キノロン誘導体が、一般式(1)におい
    て、R7 とR8 は同一でも異なっていてもよく、それぞ
    れ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、低級ア
    ルキル基、またはアルコキシル基であるキノロン誘導体
    である、請求項1〜4のいずれか一項の化合物。
  6. 【請求項6】Xが窒素原子であり、Yが=CH−であ
    る、請求項1〜5のいずれか一項の化合物。
  7. 【請求項7】キノロン誘導体が、一般式(1)におい
    て、R1 が低級アルキル基であり、R2 とR3 は同一で
    も異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、
    低級アルキル基、−(CH2n9 、または−(CH
    2p COR10(ここにおいて、R9 はヒドロキシル
    基、R10は水素原子、ヒドロキシル基、またはアルコキ
    シル基、nは1、pは0〜1である)であり、R4 が水
    素原子であり、R5 が塩素原子であり、R6 が−COO
    H、−COOR11(R11は低級アルキル基、アルケニル
    基、シクロ低級アルキル基、アリール基、アルアルキル
    基である)、またはC結合テトラゾリル基であり、R7
    とR8 は同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立し
    て、水素原子、フッ素原子、塩素原子、または低級アル
    キル基であり、Xが窒素原子であり、Yが=CH−であ
    るキノロン誘導体である、請求項1の化合物。
  8. 【請求項8】2−{3−クロロ−6−[(2−エチル−
    5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリ
    ジン−3−イル)メチル]−1,4−ジヒドロ−4−オ
    キソ−2−キノリニル}安息香酸、この塩、または、 2−{3−クロロ−6−[(2−エチル−5,7−ジメ
    チル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
    ル)メチル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−2−キ
    ノリニル}安息香酸メチル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11820747B2 (en) 2021-11-02 2023-11-21 Flare Therapeutics Inc. PPARG inverse agonists and uses thereof

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