JPH08119941A - キノリン−2−イル安息香酸類の製造方法 - Google Patents

キノリン−2−イル安息香酸類の製造方法

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JPH08119941A
JPH08119941A JP26412194A JP26412194A JPH08119941A JP H08119941 A JPH08119941 A JP H08119941A JP 26412194 A JP26412194 A JP 26412194A JP 26412194 A JP26412194 A JP 26412194A JP H08119941 A JPH08119941 A JP H08119941A
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carboxyphenyl
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hydrogen atom
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Jiyoshiyou Ou
舒鐘 王
Tomoko Ito
知子 伊藤
Takashi Okazoe
隆 岡添
Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
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Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高血圧治療剤として有望なアンジオテンシンII
拮抗剤の中間原料等として有用なキノリン−2−イル安
息香酸類の改良製造方法を提供する。 【構成】置換されていない2個のカルボキシル基を有す
る2−カルボキシフェニル−4−キノリンカルボン酸類
を脱炭酸して、キノリン−2−イル安息香酸類を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高血圧治療剤として有
望なアンジオテンシンII拮抗剤の中間原料として有用な
キノリン−2−イル安息香酸類の製造方法である。
【0002】
【従来の技術】生体の血圧は、交感神経系や昇圧系と降
圧系のバランスなどで調節されている。昇圧系に関与す
るものとしてレニン−アンジオテンシン系がある。レニ
ンはアンジオテンシノーゲンに作用してアンジオテンシ
ンIを生成する。アンジオテンシンIはさらにアンジオ
テンシン変換酵素により、アンジオテンシンIIに変換さ
れる。アンジオテンシンIIは強い血管収縮作用を有する
とともに、副腎皮質に作用してアルドステロンの分泌を
促し、血圧の上昇をもたらす。アンジオテンシンIIは細
胞膜上のアンジオテンシンII受容体を介して作用するの
で、その拮抗薬はアンジオテンシン変換酵素阻害剤と同
様アンジオテンシンIIによって引き起こされる高血圧症
の治療薬として使用できる。
【0003】これまで、サララシンに代表されるペプチ
ド性アンジオテンシンII拮抗剤が知られていたが、ペプ
チド性であるために経口投与では有効でないことが知ら
れている。最近、非ペプチド性アンジオテンシンII拮抗
剤が報告されており(たとえば、特開昭56−7107
4、特表平3−501020、WO93/19060な
ど)、経口投与で有効であることが確認されている。
【0004】本発明者らは、アンジオテンシンII拮抗作
用を有し、経口投与で有効である非ぺプチド性化合物を
鋭意探索した。その結果、新規なキノリン誘導体が有効
であることを見いだし(特開平6−16659、特開平
6−80664)、またこの新規なキノリン誘導体の合
成中間体であるキノリン−2−イル安息香酸類やその製
造方法にかかわる発明を特許出願した(特開平6−16
641)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの上記特開
平6−16641記載のキノリン−2−イル安息香酸類
の製造方法にかかわる発明は、イサチン類とアシル安息
香酸類を反応させてカルボキシフェニルキノリンカルボ
ン酸を製造し、それをジエステルとした後キノリン環上
のエステルを選択的に加水分解し、次いで、キノリン環
上のカルボキシル基を脱炭酸してキノリン−2−イル安
息香酸誘導体を合成する方法についての発明である。し
かしこの方法においては、カルボキシフェニルキノリン
カルボン酸のベンゼン環上のカルボキシル基をエステル
化して保護し、かつキノリン環上のカルボキシル基を保
護していない化合物を合成した後に脱炭酸する必要があ
る。この一方をエステル化し他方をエステル化していな
いジカルボン酸誘導体をジカルボン酸から合成すること
は工程数の多い繁雑な方法である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記方法の問
題点を解決すべく種々検討の結果、前記ジカルボン酸の
2つのカルボキシル基のいずれも保護することなくその
まま脱炭酸することにより目的とするキノリン−2−イ
ル安息香酸誘導体を合成することができることを見いだ
した。本発明は、これを要旨とする下記発明である。
【0007】置換されていない2個のカルボキシル基を
有しかついずれの環にも下記脱炭酸反応に不活性な置換
基を有していてもよい2−カルボキシフェニル−4−キ
ノリンカルボン酸類を脱炭酸することを特徴とするキノ
リン−2−イル安息香酸類の製造方法。
【0008】本発明における2−カルボキシフェニル−
4−キノリンカルボン酸類はフリーのカルボキシル基
(−COOH)を2個有する。このカルボキシル基はい
ずれもエステル化等の変性されたものではないことが必
要である。2個のカルボキシル基のうちキノリン環に結
合したカルボキシル基はその環の4位に結合している必
要がある。しかしベンゼン環に結合したカルボキシル基
はその環のいずれの位置に結合していてもよい。しかし
好ましくは2位に結合している。
【0009】また2−カルボキシフェニル−4−キノリ
ンカルボン酸類のキノリン環およびベンゼン環は脱炭酸
反応において不活性な置換基を有していてもよい。この
置換基は各環に2以上結合していてもよく、複数の置換
基は互いに異なるものであってもよい。
【0010】本発明において脱炭酸反応はキノリン環に
結合したカルボキシル基に起こり、ベンゼン環に結合し
たカルボキシル基は実質的に変化しない。したがって、
従来例のように、ベンゼン環に結合したカルボキシル基
をエステル化して保護する必要はない。
【0011】本発明における2−カルボキシフェニル−
4−キノリンカルボン酸類としては下記一般式(1)で
表される化合物が好ましく、この化合物の脱炭酸反応に
より対応する下記一般式(2)で表されるキノリン−2
−イル安息香酸類が得られる。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】ただし、R1 、R3 、R4 、R5 、R6
7 、R8 、R9 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子、低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アリー
ル基、アルアルキル基、アルコキシ基、または−Cm
2m+1を表し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、シクロ低級アルキル基、アリール基、アルアル
キル基、アルコキシ基、−Cn2n+1、または−CH2
Qを表す。また、Qは−NH−基を有する有機化合物か
らその窒素原子に結合した水素原子を除いた1価の有機
基、m、nはそれぞれ独立に1〜6の整数を表す。
【0015】本明細書の以上の説明および以下の説明に
おいて、有機基が「低級」とは炭素原子1ないし6個を
意味する。「低級アルキル基」の適当な例としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基などが挙げられる。「シクロ低級アルキル基」と
は環の炭素数が3〜6のシクロアルキル基を意味し、そ
の適当な例としては、シクロプロピル基、シクロブチル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げら
れる。
【0016】また、「ハロゲン原子」とは、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。「ア
リール基」とは、1価の芳香族炭化水素基をいい、フェ
ニル基やその誘導体が好ましい。その適当な例として
は、フェニル基、トリル基、p−ハロフェニル基などが
挙げられる。「アルアルキル基」とはアリール基置換ア
ルキル基をいい、アルキル基の炭素数は4以下が好まし
い。その適当な例としては、ベンジル基、ベンズヒドリ
ル基、トリチル基、フェネチル基などが挙げられる。ま
た、「アルコキシ基」としては低級アルコキシ基が好ま
しく、特に炭素数4以下のアルコキシ基が好ましい。そ
の適当な例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
【0017】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は、それぞ
れ独立に水素原子、低級アルキル基、またはアリール基
であることが好ましく、さらに水素原子であるか炭素数
4以下の低級アルキル基であることが好ましい。加え
て、R2 は−CH2 Qであることが好ましい。それと同
時に、R6 、R7 、R8 、R9 は、それぞれ独立に水素
原子、ハロゲン原子、または低級アルキル基であること
が好ましい。ハロゲン原子としては塩素原子あるいはフ
ッ素原子が好ましい。
【0018】R2 は、水素原子、メチル基、または−C
2 Qであることがより好ましく、特にメチル基または
−CH2 Qであることが好ましい。すなわち、キノリン
系アンジオテンシンII拮抗剤(前記特開平6−1665
9、特開平6−80664参照)のイミダゾール環ある
いはイミダゾピリジン環などをキノリン骨格に連結する
連結部分となる基であることよりメチル基であることが
好ましく、また、そのイミダゾール環あるいはイミダゾ
ピリジン環などを有する−CH2 Qであることが特に好
ましい。その場合R2 を除くR1 〜R5 は水素原子であ
ることが好ましい。
【0019】R6 、R7 、R8 、R9 は、すべて水素原
子であるか、またはそのうちの少なくとも1つがハロゲ
ン原子(特に塩素原子)であり他が水素原子であること
が好ましい。
【0020】Qは、−NH−基を有する有機化合物から
その窒素原子に結合した水素原子を除いた1価の有機基
を表す。この−NH−基を有する有機化合物は複素環系
化合物(−NH−基の窒素原子が環を構成する)が好ま
しく、この複素環系化合物は縮合複素環系化合物であっ
てもよい。また、この−NH−基を有する有機化合物
は、1級あるいは2級のアミノ基を少なくとも1個有す
る脂肪族アミン化合物、脂環族アミン化合物、あるいは
芳香族アミン化合物であってもよい。
【0021】好ましいQは、前記特開平6−16659
および特開平6−80664記載のような置換基を有す
るイミダゾール系化合物残基や置換基を有するイミダゾ
ピリジン系化合物残基などの複素環系化合物の残基であ
る。すなわち、Qとしては、たとえば下記式(3)で表
される置換基を有する1H−イミダゾール−1−イル基
がより好ましく、また下記式(4)で表される置換基を
有する3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イ
ル基がより好ましい。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】上記式(3)、(4)において、R10〜R
15はそれぞれ下記のものを表す。R10、R13:それぞれ
独立して、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シク
ロ低級アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アル
コキシ低級アルキル基、またはアルキルチオ基。
【0025】R11、R12:両者は同一でも異なっていて
もよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、
i2i+1−、−(CH2p20、−(CH2r
OR21、または、−(CH2t NR22COR23
【0026】R14、R15:両者は同一でも異なっていて
もよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、
低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シクロ低級アル
キル基、アルケニル基、アルコキシ基、Cj2j+1−、
−(CH2q24、または、−(CH2s CO
25
【0027】なお、上記R20〜R25およびi〜tは以下
のものを表す。 R20、R24:それぞれ独立して、ヒドロキシ基またはア
ルコキシ基。 R21、R25:それぞれ独立して、水素原子、低級アルキ
ル基、またはアルコキシ基。 R22:水素原子または低級アルキル基。 R23:水素原子、低級アルキル基、またはアルコキシ
基。 i、j:それぞれ独立して、1〜6の整数。 p、q:それぞれ独立して、1〜4の整数。 r、s:それぞれ独立して、0〜4の整数。 t:0〜4の整数。
【0028】より好ましくは、R10、R13はそれぞれ独
立して低級アルキル基であり、R11は塩素原子であり、
12は−(CH2p20(この場合R20はヒドロキシ
基でpは1)または−(CH2r COR21(この場合
21は水素原子または低級アルコキシ基でrは0〜1)
であり、R14、R15は両者は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキル基、−
(CH2q24(この場合R24はヒドロキシ基でqは
1)または−(CH2s COR25(この場合R25は水
素原子または低級アルコキシ基でsは0〜1)であり、
Xは窒素原子であり、YはCHである。
【0029】本発明における目的物であるキノリン−2
−イル安息香酸類としては、上記キノリン系アンジオテ
ンシンII拮抗剤の中間体として特に有用であることよ
り、2位にカルボキシル基を有する化合物が好ましい。
しかし、これに限定されることなく、2位以外の位置に
カルボキシル基を有する化合物も有用である。本発明に
おける目的物であるキノリン−2−イル安息香酸類とし
て最も好ましい化合物は2−(6−メチルキノリン−2
−イル)安息香酸、およびキノリンの6位に−CH2
を有する2−(6−置換キノリン−2−イル)安息香酸
(この場合のQは置換基を有する1H−イミダゾール−
1−イル基または置換基を有する3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジン−3−イル基)である。
【0030】本発明方法で原料として用いる2−カルボ
キシフェニル−4−キノリンカルボン酸類は、市販品と
して入手可能または容易に合成できるイサチン類とアシ
ル安息香酸類から簡単に合成できる。その合成方法とし
ては、たとえば、前記特開平6−16641記載の方法
がある。また、R2 が−CH2 Qである化合物は、R2
がメチル基である化合物のメチル基を−CH2 L(Lは
脱離基を表す)に変換し、このLを前記−NH−を有す
る有機化合物と反応させて得られる。この−CH2 Qを
形成する方法は前記特開平6−16659および特開平
6−80664記載の方法と同様に行うことができる。
【0031】本発明方法によってキノリン−2−イル安
息香酸類を製造するにはまず、一般式(1)で表される
2−カルボキシフェニル−4−キノリンカルボン酸類を
適当な溶媒中で加熱する。この際、溶媒とともに適当な
酸類や塩基類などの脱炭酸促進剤を使用してもよい。好
ましくは脱炭酸促進剤を使用しないか酸類を使用して脱
炭酸を行う。加熱する温度は、100 〜250 ℃が好まし
く、130 〜200 ℃がもっとも好ましい。反応時間は0.1
〜10時間、好ましくは0.5 〜2時間である。
【0032】用いる溶媒は沸点が100 〜250 ℃のものが
好ましく、そのうち沸点が150 〜230 ℃のものがより好
ましい。溶媒の適当な例としては、ジフェニルエーテ
ル、N,N−ジメチルアセトアミド、キノリン、o−ジ
クロロベンゼン、キシレンなどが挙げられる。また、溶
媒の量は2−カルボキシフェニル−4−キノリンカルボ
ン酸類1モルに対して、10〜10000ml を用いるのが好ま
しい。
【0033】脱炭酸促進剤として使用する酸類として
は、有機酸、鉱酸、またはルイス酸のいずれでもよく、
熱安定性のよいものが好ましい。酸類の適当な例として
は、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カ
ンファースルホン酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、酸化銅、三
フッ化ホウ素、酸性アルミナなどが挙げられる。特に好
ましい酸類は濃硫酸である。
【0034】脱炭酸促進剤として使用する塩基類として
は、有機アミン類、有機酸塩類、またはアルカリ類のい
ずれでもよく、その適当な例としては、トリエチルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリ
ン、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムフェノキシ
ド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、塩基性ア
ルミナなどが挙げられる。
【0035】脱炭酸促進剤を使用する場合その量は、2
−カルボキシフェニル−4−キノリンカルボン酸類に対
して0.0001〜100 倍モルが好ましく、0.001 〜10倍モル
がもっとも好ましい。
【0036】次にこのようにして得られた反応混合物を
室温まで放冷したのち氷冷水に注ぎ、適当な塩基たとえ
ば炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムを加えてアル
カリ性にし、水層を適当な有機溶媒、たとえばジクロロ
メタンまたはトルエン、で洗浄した後希塩酸で酸性にす
ることにより得られる沈殿を濾集、または適当な有機溶
媒たとえばジクロロメタンや酢酸エチルで抽出すること
によって、一般式(2)で表されるキノリン−2−イル
安息香酸類が得られる。
【0037】以下、実施例により本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されない。
【0038】
【実施例】
[参考例1]水15mlにイサチン14.7g(0.1mol) と水酸化
ナトリウム8g(0.2mol) を溶解し、ついで2−アセチル
安息香酸16.4g(0.1mol) を加え、90℃に加熱、還流し
た。反応が穏やかになった後さらに 115℃で1時間加熱
した。室温まで放冷した後氷冷水300gに注いだ。水層を
エーテルで洗浄後2M塩酸で酸性にした。生成した沈澱を
濾集して2−(2−カルボキシフェニル)−4−キノリ
ンカルボン酸9.85g を得た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ 7.70-8.70(m,9H)
【0039】[参考例2]参考例1においてイサチンの
かわりに5−メチルイサチン10.0g(62.1mmol)を用いて
同様に操作して2−(2−カルボキシフェニル)−6−
メチル−4−キノリンカルボン酸6.55g を得た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ 7.70-8.70(m,8H);2.66(s,3
H)
【0040】[参考例3]抱水クロラール90g の水溶液
1200mlに硫酸ナトリウム10水塩1300g を加え、ついでo
−メチルアニリン54g と濃塩酸43mlの水溶液300ml を加
え、さらにヒドロキシアミン塩酸塩110gの水溶液50mlを
加えて0.5 時間加熱還流した。反応液を氷冷し、析出し
た結晶を濾集し、空気乾燥した後激しく撹拌しながら50
℃に予熱した濃硫酸325ml に温度が75℃以下で徐々に溶
かし、全部加え終わった後80℃で0.5 時間加熱し、放冷
して3kgの氷に注ぎ、析出した結晶を濾集して7−メチ
ルイサチン33g を得た。
【0041】参考例1においてイサチンのかわりに上記
方法で合成した7−メチルイサチン80.0g を用いて同様
に操作して2−(2−カルボキシフェニル)−8−メチ
ル−4−キノリンカルボン酸14.9g を得た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ 7.70-8.50(m,8H);2.45(s,3
H)
【0042】[参考例4]参考例2において2−アセチ
ル安息香酸のかわりに3−ベンジリデンフタリド1.38g
を用いて同様の操作を行い、2−(2−カルボキシフェ
ニル)−6−メチル−3−フェニル−4−キノリンカル
ボン酸1.97g を得た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ 7.3−8.1(m,12
H);2.68(s,3H)
【0043】[参考例5]テトラクロロフタル酸無水物
57.2g 、マロン酸25.0g 、およびピリジン60mlの混合物
を70〜75℃で1.5 時間撹拌し、水200ml と濃塩酸200ml
を加えて10分間煮沸し、放冷後沈澱を濾集乾燥して得た
固体について、熱エーテル600ml で抽出した。抽出液を
濃縮し、残渣を希エタノールから再結晶して2−アセチ
ル−3,4,5,6−テトラクロロ安息香酸25.2g を得
た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 2.03(s,3H) IR(KBr) ν(C=O) 1770 cm-1,ν(OH) 3380 cm-1
【0044】参考例2において2−アセチル安息香酸の
かわりに上記の2−アセチル−3,4,5,6−テトラ
クロロ安息香酸2.45g を用いて同様の操作を行い、2−
(2−カルボキシ−3,4,5,6−テトラクロロフェ
ニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸1.9gを得
た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ 7.3-8.5(m,4H);2.70(s,3H)
【0045】[参考例6]参考例5におけるテトラクロ
ロフタル酸無水物のかわりに3,6−ジクロロフタル酸
無水物52g を用いて参考例5前段と同様の操作を行い、
2−アセチル−3,6−ジクロロ安息香酸14.1g を得
た。参考例2における2−アセチル安息香酸の代わりに
この2−アセチル−3,6−ジクロロ安息香酸2.2gを用
いて同様の操作を行い、2−(2−カルボキシ−3,6
−ジクロロフェニル)−6−メチル−4−キノリンカル
ボン酸1.5gを得た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ 7.5-8.5(m,6H);2.68(s,3H)
【0046】[参考例7]参考例5におけるテトラクロ
ロフタル酸無水物のかわりに4,5−ジクロロフタル酸
無水物62g を用いて参考例5前段と同様の操作を行い、
2−アセチル−4,5−ジクロロ安息香酸19.5g を得
た。参考例2における2−アセチル安息香酸のかわりに
この2−アセチル−4,5−ジクロロ安息香酸2.32g を
用いて同様の操作を行い、2−(2−カルボキシ−4,
5−ジクロロフェニル)−6−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸1.2gを得た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ 7.3-8.7(m,6H);2.67(s,3H)
【0047】[参考例8]参考例2における2−アセチ
ル安息香酸のかわりに4−アセチル安息香酸15.8g を用
いて同様の操作を行い、2−(4−カルボキシフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸8.2gを得
た。 NMR(270MHz,CD3COCD3) δ 7.70-8.70(m,8H);2.69(s,3
H)
【0048】[参考例9]参考例2で得られた2−(2
−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸4.10g をメタノール20mlに懸濁した。−10℃に
保ちながら塩化チオニル1.5ml を加えた。一昼夜撹拌
後、減圧濃縮した。残渣をクロロホルムを使用したシリ
カゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製するこ
とにより2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6
−メチル−4−キノリンカルボン酸メチル 2.45gを得
た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 7.5-8.6(m,8H);4.0(s,3H);3.6
(s,3H);2.6(s,3H)
【0049】上記2−(2−メトキシカルボニルフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸メチル540m
g に四塩化炭素4mlを加え、さらに、N−ブロモコハク
酸イミド315mg とアゾビスイソブチロニトリル8.7mg を
加えて1時間加熱還流した。減圧濃縮した後、残渣にジ
クロロメタンを加えて溶かし、水で洗浄した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥した後これを濾過して濾液を減
圧濃縮した。
【0050】得られた残渣をN,N−ジメチルホルムア
ミド2mlに溶かし、2−ブチル−4−クロロ−1H−イ
ミダゾール−5−カルバルデヒド44.6mgと炭酸カリウム
36.3mgを加えて室温で一昼夜撹拌した。濾過し濾液を減
圧濃縮して得られた残渣を5:1〜4:1のヘキサン/
酢酸エチル混合溶媒を使用したシリカゲル上のフラッシ
ュクロマトグラフィーにより精製して6−(2−ブチル
−4−クロロ−5−ホルミル−1H−イミダゾール−1
−イル)メチル−2−(2−メトキシカルボニルフェニ
ル)−4−キノリンカルボン酸メチルを65.5mg得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 9.8(s,1H);7.5-8.5(m,8H);5.8
(s,2H);4.0(s,3H);3.6(s,3H);2.7(t,J=8Hz,2H);1.7(m,2
H);1.4(m,2H);0.8(t,J=7Hz,3H)
【0051】上記で得られた6−(2−ブチル−4−ク
ロロ−5−ホルミル−1H−イミダゾール−1−イル)
メチル−2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−4
−キノリンカルボン酸メチル65.5mgをテトラヒドロフラ
ン2mlとメタノール2mlの混合溶媒に溶かして撹拌し、
水素化ホウ素ナトリウム5.24mgを加えて室温で1時間反
応した。減圧濃縮した後得られた残渣にジクロロメタン
を加え飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥した後濾過し、濾液を減圧濃縮
して6−(2−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシメ
チル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル−2−
(2−メトキシカルボニルフェニル)−4−キノリンカ
ルボン酸メチルを50.6mg得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 7.4-8.4(m,8H);5.4(s,2H);4.5(b
s,2H);4.0(s,3H);3.6(s,3H);2.8(bs,1H);2.6(t,J=8Hz,2
H);1.6(m,2H);1.3(m,2H);0.8(t,J=7Hz,3H)
【0052】上記で得られた6−(2−ブチル−4−ク
ロロ−5−ヒドロキシメチル−1H−イミダゾール−1
−イル)メチル−2−(2−メトキシカルボニルフェニ
ル)−4−キノリンカルボン酸メチル50.6mgに水酸化ナ
トリウム33.5mg、水1ml 、およびエタノール0.3ml を加
え室温で一昼夜撹拌した。減圧濃縮した後、水、エーテ
ルに分配した。水層を1N塩酸で酸性にし酢酸エチルで抽
出して6−(2−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシ
メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル−2−
(2−カルボキシフェニル)−4−キノリンカルボン酸
を44.2mg得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.6−8.6(m,8H);
5.6(s,2H);4.6(s,2H);2.7
(t,J=8Hz,2H);1.6(m,2H);1.
4(m,2H);0.9(m,3H)
【0053】[参考例10]参考例9前段の方法で得ら
れた2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6−メ
チル−4−キノリンカルボン酸メチル540mg に四塩化炭
素4mlを加え、さらに、N−ブロモコハク酸イミド315m
g とアゾビスイソブチロニトリル8.7mg を加えて1時間
加熱還流した。減圧濃縮した後、残渣にジクロロメタン
を加えて溶かし、水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後これを濾過して濾液を減圧濃縮した。
【0054】得られた残渣をN,N−ジメチルホルムア
ミド2mlに溶かし、2−エチル−5,7−ジメチル−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン52mgと水素化ナト
リウム8.3mg を加えて室温で一昼夜撹拌した。濾過し濾
液を減圧濃縮して得られた残渣を5:1〜4:1のヘキ
サン/酢酸エチル混合溶媒を使用したシリカゲル上のフ
ラッシュクロマトグラフィーにより精製して6−(2−
エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−
b]ピリジン−3−イル)メチル−2−(2−メトキシ
カルボニルフェニル)−4−キノリンカルボン酸メチル
44mgを得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 7.5-8.5(m,8H);7.0(s,1H);5.8
(s,2H);4.0(s,3H);3.6(s,3H);2.7(q,J=8Hz,2H);2.7(s,3
H);2.6(s,3H);1.7(t,J=8Hz,3H)
【0055】参考例9における6−(2−ブチル−4−
クロロ−5−ヒドロキシメチル−1H−イミダゾール−
1−イル)メチル−2−(2−メトキシカルボニルフェ
ニル)−4−キノリンカルボン酸メチルのかわりに、上
記で得られた6−(2−エチル−5,7−ジメチル−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチ
ル−2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−4−キ
ノリンカルボン酸メチル44mgを用いて参考例9と同様の
操作を行い、6−(2−エチル−5,7−ジメチル−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチ
ル−2−(2−カルボキシフェニル)−4−キノリンカ
ルボン酸18mgを得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 7.5−8.5(m,8H);
7.0(s,1H);5.7(s,2H);2.8
(q,J=8Hz,2H);2.7(s,3H);2.
6(s,3H);1.7(t,J=8Hz,3H)
【0056】[実施例1]参考例1で得られた2−(2
−カルボキシフェニル)−4−キノリンカルボン酸10g
をキノリン200ml に溶かし、濃硫酸5mlを加えて160 ℃
で1時間加熱した。反応混合物を水に注ぎ、炭酸ナトリ
ウムを加えてアルカリ性にした後トルエンで洗浄し、水
層を3M塩酸で沈澱が析出するまで中和し、析出した沈澱
を濾集して2−(キノリン−2−イル)安息香酸5.1gを
得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.58-8.32(m,10H)
【0057】[実施例2]参考例2で得られた2−(2
−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸0.2gをN,N−ジメチルアセトアミド1mlに溶
かし、180 ℃で1時間加熱した。反応混合物を水に注
ぎ、炭酸ナトリウムを加えてアルカリ性にした後ジクロ
ロメタンで洗浄し、水層を3M塩酸で沈澱が析出するまで
中和し、ジクロロメタンで抽出して2−(6−メチルキ
ノリン−2−イル)安息香酸60mgを得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.58-8.32(m,9H);2.58(s,3H)
【0058】[実施例3]参考例2で得られた2−(2
−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸5g をキノリン10mlに溶かし、濃硫酸20mgを加
えて160 ℃で1時間加熱した。反応混合物を水に注ぎ、
炭酸ナトリウムを加えてアルカリ性にした後トルエンで
洗浄し、水層を3M塩酸で沈澱が析出するまで中和し、析
出した沈澱を濾集して2−(6−メチルキノリン−2−
イル)安息香酸3.94g を得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.58-8.32(m,9H);2.58(s,3H)
【0059】[実施例4]参考例2で得られた2−(2
−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸0.2gをジフェニルエーテル1mlに加え、p−ト
ルエンスルホン酸123mg を加えて160 ℃で1時間加熱し
た。反応混合物を水に注ぎ、水酸化ナトリウムを加えて
アルカリ性にした後酢酸エチルで洗浄し、水層を3M塩酸
で沈澱が析出するまで中和し、酢酸エチルで抽出して2
−(6−メチルキノリン−2−イル)安息香酸80mgを得
た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.58-8.32(m,9H);2.58(s,3H)
【0060】[実施例5]参考例2で得られた2−(2
−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸0.5gをジフェニルエーテル3ml に加え、酸化銅
6.5mg を加えて170 ℃で1時間加熱した。反応混合物を
水に注ぎ、水酸化ナトリウムを加えてアルカリ性にした
後酢酸エチルで洗浄し、水層を3M塩酸で沈澱が析出する
まで中和し、酢酸エチルで抽出して2−(6−メチルキ
ノリン−2−イル)安息香酸0.2gを得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.58-8.32(m,9H);2.58(s,3H)
【0061】[実施例6]参考例3で得られた2−(2
−カルボキシフェニル)−8−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸0.1gをキノリン5mlに溶かし、170 ℃で1.5 時
間加熱した。反応混合物を水に注ぎ、炭酸ナトリウムを
加えてアルカリ性にした後トルエンで洗浄し、水層を3M
塩酸で沈澱が析出するまで中和し、ジクロロメタンで抽
出して2−(8−メチルキノリン−2−イル)安息香酸
0.05g を得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.5-8.3(m,9H);2.63(s,3H)
【0062】[実施例7]参考例4で得られた2−(2
−カルボキシフェニル)−6−メチル−3−フェニル−
4−キノリンカルボン酸1g をキノリン20mlに溶かし、
濃硫酸200mg を加えて170 ℃で1時間加熱した。反応混
合物を水に注ぎ、炭酸ナトリウムを加えてアルカリ性に
した後トルエンで洗浄し、水層を3M塩酸で沈澱が析出す
るまで中和し、析出した沈澱を濾集して2−(6−メチ
ル−3−フェニルキノリン−2−イル)安息香酸0.6gを
得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.5-8.3(m,13H);2.57(s,3H)
【0063】[実施例8]参考例5で得られた2−(2
−カルボキシ−3,4,5,6−テトラクロロフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸1g をキノ
リン15mlに溶かし、濃硫酸200mg を加えて160 ℃で1時
間加熱した。反応混合物を水に注ぎ、炭酸ナトリウムを
加えてアルカリ性にした後トルエンで洗浄し、水層を3M
塩酸で沈澱が析出するまで中和し、析出した沈澱を濾集
して2−(6−メチルキノリン−2−イル)−3,4,
5,6−テトラクロロ安息香酸0.6gを得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.3-8.3(m,5H);2.61(s,3H)
【0064】[実施例9]参考例6で得られた2−(2
−カルボキシ−3,6−ジクロロフェニル)−6−メチ
ル−4−キノリンカルボン酸1g をキノリン15mlに溶か
し、濃硫酸250mgを加えて160 ℃で1時間加熱した。反
応混合物を水に注ぎ、炭酸ナトリウムを加えてアルカリ
性にした後トルエンで洗浄し、水層を3M塩酸で沈澱が析
出するまで中和し、析出した沈澱を濾集して2−(6−
メチルキノリン−2−イル)−3,6−ジクロロ安息香
酸0.55g 得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.3-8.3(m,7H);2.60(s,3H)
【0065】[実施例10]参考例7で得られた2−
(2−カルボキシ−4,5−ジクロロフェニル)−6−
メチル−4−キノリンカルボン酸1g をキノリン15mlに
溶かし、濃硫酸250mgを加えて160 ℃で1.5 時間加熱し
た。反応混合物を水に注ぎ、炭酸ナトリウムを加えてア
ルカリ性にした後トルエンで洗浄し、水層を3M塩酸で沈
澱が析出するまで中和し、析出した沈澱を濾集して2−
(6−メチルキノリン−2−イル)−4,5−ジクロロ
安息香酸0.57g 得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ 7.3-8.3(m,7H);2.58(s,3H)
【0066】[実施例11]参考例8で得られた2−
(4−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キノリ
ンカルボン酸0.1gをキノリン5mlに溶かし、170 ℃で0.
5 時間加熱した。反応混合物を水に注ぎ、炭酸ナトリウ
ムを加えてアルカリ性にした後トルエンで洗浄し、水層
を3M塩酸で沈澱が析出するまで中和し、ジクロロメタン
で抽出して4−(6−メチルキノリン−2−イル)安息
香酸0.06g を得た。 NMR(270MHz,CD3OD) δ7.5-8.3(m,9H);2.56(s,3H)
【0067】[実施例12]参考例9で得られた6−
(2−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシメチル−1
H−イミダゾール−1−イル)メチル−2−(2−カル
ボキシフェニル)−4−キノリンカルボン酸44.2mgをキ
ノリン10mlに溶かし、濃硫酸100mg を加えて170 ℃で1
時間加熱した。反応混合物を水に注ぎ、炭酸ナトリウム
を加えてアルカリ性にした後トルエンで洗浄し、水層を
3M塩酸で沈澱が析出するまで中和し、析出した沈澱を濾
集してクロロホルム−メタノールを使用したシリカゲル
上のフラッシュクロマトグラフィーで精製することによ
り2−[6−(2−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキ
シメチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチルキノ
リン−2−イル]安息香酸25mgを得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 7.2-8.2(m,9H);5.4(s,2H);4.5
(s,2H);2.6(t,J=8Hz,2H);1.2-1.8(m,4H);1.4(m,2H);0.8
(t,J=8Hz,3H)
【0068】[実施例13]参考例10で得られた6−
(2−エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル−2−(2
−カルボキシフェニル)−4−キノリンカルボン酸18mg
をキノリン5mlに溶かし、濃硫酸0.5ml を加えて170 ℃
で1時間加熱した。反応混合物を水に注ぎ、炭酸ナトリ
ウムを加えてアルカリ性にした後トルエンで洗浄し、水
層を3M塩酸で沈澱が析出するまで中和し、析出した沈澱
を濾集してクロロホルム−メタノールを使用したシリカ
ゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製すること
により2−[6−(2−エチル−5,7−ジメチル−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチ
ルキノリン−2−イル]安息香酸12mgを得た。 NMR(270MHz,CDCl3) δ 7.5-8.2(m,8H);7.4(s,1H);7.0
(s,1H);5.7(s,2H);2.8(q,J=8Hz,2H);2.7(s,3H);2.6(s,3
H);1.7(t,J=8Hz,3H)
【0069】
【発明の効果】置換されていない2個のカルボキシル基
を有する2−カルボキシフェニル−4−キノリンカルボ
ン酸類を、フェニル基に結合したカルボキシル基を保護
することなく脱炭酸することにより、高収率でキノリン
−2−イル安息香酸類を製造することができる。特に濃
硫酸などの脱炭酸促進剤を併用することによりさらに収
率を向上することができる。また、キノリン環に−CH
2 Qなどの置換基が存在していても、この方法で脱炭酸
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡添 隆 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 森澤 義富 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】置換されていない2個のカルボキシル基を
    有しかついずれの環にも下記脱炭酸反応に不活性な置換
    基を有していてもよい2−カルボキシフェニル−4−キ
    ノリンカルボン酸類を脱炭酸することを特徴とするキノ
    リン−2−イル安息香酸類の製造方法。
  2. 【請求項2】脱炭酸を、不活性溶媒中で酸類の存在下1
    00〜250℃で行う、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】2−カルボキシフェニル−4−キノリンカ
    ルボン酸類が下記一般式(1)で表される化合物であ
    り、キノリン−2−イル安息香酸類が下記一般式(2)
    で表される化合物である、請求項1の方法。 【化1】 【化2】 ただし、R1 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8
    9 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、低級ア
    ルキル基、シクロ低級アルキル基、アリール基、アルア
    ルキル基、アルコキシル基、または−Cm2m+1を表
    し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
    シクロ低級アルキル基、アリール基、アルアルキル基、
    アルコキシル基、−Cn2n+1、または−CH2 Qを表
    す。また、Qは−NH−基を有する有機化合物からその
    窒素原子に結合した水素原子を除いた1価の有機基、
    m、nはそれぞれ独立に1〜6の整数を表す。
  4. 【請求項4】R1 、R3 、R4 、R5 がそれぞれ独立に
    水素原子、低級アルキル基、またはアリール基であり、
    6 、R7 、R8 、R9 がそれぞれ独立に水素原子、ハ
    ロゲン原子、または低級アルキル基であり、R2 が水素
    原子、低級アルキル基、アリール基、または−CH2
    (ただし、この場合のQは水素原子が結合しかつ環を構
    成する窒素原子を有する複素環系化合物からその窒素原
    子に結合した水素原子を除いた1価の有機基)である、
    請求項3の方法。
  5. 【請求項5】2−カルボキシフェニル−4−キノリンカ
    ルボン酸類が2−(2−カルボキシフェニル)−6−メ
    チル−4−キノリンカルボン酸であり、キノリン−2−
    イル安息香酸類が2−(6−メチルキノリン−2−イ
    ル)安息香酸である、請求項1の方法。
  6. 【請求項6】2−カルボキシフェニル−4−キノリンカ
    ルボン酸類が2−(2−カルボキシフェニル)−6−置
    換−4−キノリンカルボン酸であり、キノリン−2−イ
    ル安息香酸類が2−(6−置換−キノリン−2−イル)
    安息香酸であり、かつこれらの6位の置換基が−CH2
    Q(ただし、この場合のQは、置換基を有する1H−イ
    ミダゾール−1−イル基または置換基を有する3H−イ
    ミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル基)である、
    請求項1の方法。
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