JPH0873453A - サイトカイン阻害剤 - Google Patents

サイトカイン阻害剤

Info

Publication number
JPH0873453A
JPH0873453A JP20951894A JP20951894A JPH0873453A JP H0873453 A JPH0873453 A JP H0873453A JP 20951894 A JP20951894 A JP 20951894A JP 20951894 A JP20951894 A JP 20951894A JP H0873453 A JPH0873453 A JP H0873453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inhibitor
cytokine
compound
active ingredient
tnf
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20951894A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Adachi
正一 足立
Kazunori Omori
和則 大森
Yukihisa Ono
幸久 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP20951894A priority Critical patent/JPH0873453A/ja
Priority to US08/523,810 priority patent/US6034100A/en
Publication of JPH0873453A publication Critical patent/JPH0873453A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、TNF−α阻害剤、インターロイ
キン−6阻害剤、インターロイキン−8阻害剤及びイン
ターフェロンγ阻害剤を提供することを目的とする。 【構成】 本発明のTNF−α阻害剤、インターロイキ
ン−6阻害剤、インターロイキン−8阻害剤及びインタ
ーフェロンγ阻害剤は、一般式 【化1】 〔式中R1 及びR2 はそれぞれ低級アルキル基を示す。
1 はハロゲン原子を示す。〕で表わされる化合物又は
その塩を有効成分として含有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサイトカイン阻害剤に関
する。
【0002】
【従来の技術とその課題】生体の免疫応答、炎症反応、
造血反応等の生体機能の発現を抑制する蛋白因子として
数多くのサイトカインが発見され、その構造や作用が解
明されるにつれて、該サイトカインの作用が免疫系に限
らず、生体の様々な機能に影響を及ぼし、生体の発生、
分化、恒常性維持や病態生理とも関連深いことが明らか
にされつつある。
【0003】上記サイトカインの内でTNF(Tumor Ne
crosis Factor:腫瘍壊死因子)は、抗腫瘍性のサイトカ
インとして発見され、抗癌剤として期待されたが、その
後、悪液質誘発因子であるカケクチンと同一であること
が判り、IL−1等の他のサイトカインの産生刺激作用
や、線維芽細胞に対する増殖作用、エンドトキシンショ
ック誘発作用、内皮細胞の白血球付着蛋白であるICA
M−1、ICAM−2(Intercellular adhesion molec
ulas)、ELAM−1(Endothelial Leukocyte adhesi
on molecule-1 )等を増加させて白血球が内皮細胞に付
着するのを促進する作用、骨吸収の作用、軟骨破壊作用
等の関節炎の成因作用等が報告されている〔Beutler,
B., et al., Nature, 316, 552-554(1985) : Peetre,
C., et al.,J.Clin.Invest., 78, 1694-1700(1986) : K
urt-Jones,E.A., et al., J.Immunol., 139, 2317-2324
(1987) : Bevilacqua,M.P., et al., Science, 241, 11
60-1165(1989) : Akatu,K. & Suda,T., Medical Practi
ce, 8 (9) 1393-1396(1991)〕。
【0004】更に、細菌や寄生虫の感染症では、血液中
や髄液中のTNFの濃度が上昇すると報告されている
〔Mituyama,M.,医学のあゆみ, 159 (8) 467-470(1991)
: Nakao,M., 医学のあゆみ, 159 (8) 471-474(1991)
〕。
【0005】また、慢性関節リウマチ(Rheumatoid Art
hritis; RA)でも、関節液中や血清中にTNF活性が認
められ、この活性はTNF−α活性であると報告されて
いる〔Saxne,T., et al., Arthritis Rheum., 31, 1041
(1988) : Chu,C.Q., et al.,Arthritis Rheum.,34, 112
5-1132(1991) : Macnaul,K.L., et al., J.Immunol., 1
45, 4154-4166(1990) : Brennan,F.M., et al., J.Immu
nol.,22, 1907-1912(1992) : Brennan,F.M., et al., B
ri.J.Rheum., 31, 293-298(1992) 〕。
【0006】また、重篤な呼吸器疾患であるARDS
(Adult Respiratory Distress Syndrom: 成人呼吸窮迫
症候群)患者の喀痰中でもTNF濃度が上昇しているこ
とが報告され〔Millar,A.B., et al., Nature, 324, 73
(1986)〕、ウィルス性肝炎の劇症化にもTNFが関与す
るとされている〔Muto,Y., et al., Lancet, ii, 72-74
(1986)〕。
【0007】また、急性心筋梗塞のような心筋虚血時に
血液中のTNF−αの濃度が高くなっていることが報告
されており〔Latini,r,et.al.,J.Cardiovasc.Pharmaco
l.,23,1-6(1994)〕、このような病態におけるTNF−
αの関与が示唆されている〔Lefer,A.M.,et.al.,Scienc
e,249 ,61-64(1990)〕。更に最近、TNF−αが心筋収
縮力を良く制することが報告されている〔Finkel,M.S.e
t.al.,Science,257 ,387-389(1992);Pagani,D.F.,et.a
l.,J.Clin.Invest., 90,389-398(1992)〕。
【0008】また、抗原刺激により活性化されたB細胞
が増殖し、抗体産生細胞へと分化していく過程において
は、いくつかのサイトカインの作用が必要である。その
うち増殖に関与するサイトカインとしては、BCGF
(B cell growth factor) I及びIIに相当するインター
ロイキン4及び−5が知られており、また上記分化に関
与するサイトカインとしては、BCDF(B cell differ
entiation factor) であるインターロイキン−6(以下
IL−6という)が知られている。
【0009】上記IL−6は当初、EBウイルスで形質
転換したB細胞株に免疫グロブリン産生を誘導する因子
として、末梢血単球培養上清中に見出だされ、その後、
B細胞刺激因子2(B cell stimulatory factor-2; BSF
-2) 、インターフェロン−β2(IFN-β2 )、26KD
a蛋白(26kDa protein ) 、ヘパトサイト刺激因子(He
patocytes stimulatry factor )、ハイブリドーマプラ
ズマサイトーマ成長因子(hybridoma plasmacytoma gro
wth factor; HPGF)などの、それぞれ独立した因子とし
て追求されてきたが、1986年に平野等によりそのク
ローニングがなされ、これらすべてが同一のサイトカイ
ンであることが明らかにされた(Hirano,T., et al., N
ature, 324,73,(1986))。
【0010】該IL−6は、B細胞の抗体産生系に重要
な役割を果たしているだけでなく、T細胞に増殖分化を
誘導することや、肝細胞に作用して急性期蛋白の合成を
誘導すること、造血系細胞に対して多分化能コロニーの
形成を促すことなど、免疫系だけでなく造血系、神経
系、肝などの生体防御系の重要な因子であることが明ら
かにされている。
【0011】現在、IL−6及びその産生乃至分泌異常
と各種疾患との関連などに関する報告、知見としては、
具体的には次のような各種のものが挙げられる。
【0012】即ち、高ガンマグロブリン血症、種々の自
己抗体陽性を示す慢性関節リウマチ(RA)、全身性エ
リテマトーデス(SLE)など一連の自己免疫疾患にお
いては、ポリクローナルなB細胞の活性化が誘導され、
RA患者の関節液中には大量のIL−6が存在し、滑膜
組織に浸潤した活性化T細胞やB細胞によってIL−6
が産生される(Hirano, et al., Eur.J.Immunol., 18,1
797, (1988) )。
【0013】自己免疫疾患様症状を呈する心房内粘液腫
の患者においては、腫瘍を摘除することによりその臨床
症状が消失することが報告されており、腫瘍細胞により
産生されるなんらかの因子によりその症状が誘導される
ものと考えられる。これらの腫瘍細胞によっても大量の
IL−6が産生されていることが示され、IL−6の異
常産生とポリクローナルB細胞異常症との関連が示唆さ
れる(Hirano,T., etal., Proc.Natl.Acad.Sci., USA.,
82,5490, (1985) )。
【0014】IL−6はマウスプラズマサイトーマの増
殖因子であることが報告されていたが、ヒトの多発性骨
髄腫患者より得たミエローマ細胞においてもその増殖が
抗IL−6抗体により抑制されることから、IL−6が
ミエローマ細胞の自己増殖因子である可能性が明らかに
され、ポリクロ−ナルB細胞異常症のみならず、ミエロ
ーマなどモノクローナルB細胞異常症の発症にも深く関
与していることが示唆された(Kawano,M., et al., Nat
ure, 332, 83, (1988))。
【0015】原因不明のリンパ節腫脹を伴うCastl
eman症候群においては、血中に高いIL−6活性が
認められ、高ガンマグロブリン血症や急性期蛋白の高値
がみられる。この腫脹リンパ節の摘除によっても血中の
IL−6活性が正常血清レベルになり、臨床症状も回復
する(Yoshizaki,K., et al., Blood,74, 1360, (198
9))。
【0016】原発性糸球体腎炎患者尿中には、健常人や
微小変化型ネフローゼ症候群の患者に比べて、有意なI
L−6活性が認められる。腎生検組織標本におけるメサ
ンギウム細胞の増殖度と尿中IL−6活性は相関を示
す。実際、in vivoのラット腎メサンギウム細胞
の培養系にIL−6を添加すると濃度依存的な増殖が誘
導され、IL−6がメサンギウム細胞の増殖因子である
ことが明らかにされた(Horii,Y., et al., J.Immuno
l., 143, 3949, (1989) )。
【0017】更に、インターロイキン−8(以下IL−
8という)は好中球活性化因子ともいわれ、72個のア
ミノ酸からなる塩基性のヘパリン結合性ポリペプチド
で、活性化マクロファージのみならず種々の組織細胞よ
り産生されるサイトカインである。
【0018】IL−8は、1)好中球、T細胞、好塩基
球に対して走化因子であり、2)好中球を活性化しリソ
ゾーム酵素の放出、好中球の血管内皮細胞への付着の変
化、カンジダ増殖抑制を亢進し、また3)関節内に注入
すると大量の好中球湿潤を伴う関節滑膜の破壊が見ら
れ、更に4)好中球上の接着因子の発現増強作用、5)
好塩基球でのヒスタミン放出調節、6)人工臓器での好
中球の活性化作用等多くの生理活性を持っている。ま
た、IL−8は炎症性サイトカインともいわれ、IL−
8の異常発生、IL−8への過剰反応は炎症性疾患の原
因になると考えられている。
【0019】インターフェロンγは1965年にWheelo
ckにより始めて報告され、T細胞やナチュラルキラー
(NK)細胞等免疫担当細胞を特異的又は非特異的抗原
で刺激した場合に産生され、抗ウィルス活性因子として
よりも所謂免疫モジュレーター(immunomodulator)の1
種として認識されている(荒井澄夫,赤司昭;臨床免
疫,25(5),547-553,1993年)。ところでインターフェロ
ンγはシュワルツマン反応(シュワルツマン現象ともい
う。Shwartzman reaction :細菌の培養濾液を皮内に注
射しておき、約20時間後に同じ液を静脈注射すると、
皮内注射局所が出血・壊死を伴う炎症を起す反応をい
い、また2度とも静脈注射すると、腎・肝・肺・心等の
多臓器の障害を伴うことがG.Sanarelli により見い出さ
れ、シュワルツマン・サナレリ現象とも呼ばれてい
る。)に関与しており、抗インターフェロンγ抗体が該
シュワルツマン反応を抑制すると報告されている(Alfon
s Billian,Immunology Today, 9 ,37-40(1988)) 。全身
性エリトマトーデス(SLE)の患者の血清中のインタ
ーフェロンγ濃度が上昇しており、シェーグレン症候群
(Sjogren's syndrom) やリウマチ性多発筋痛症(polymya
lgia rheumatica)の患者の血清中でもインターフェロン
γ濃度が上昇していることが報告され(M.AL-Janadi,S.A
L-Balla,A.AL-Dalaan,and S.Raziuddin,J.Clin.Immuno
l.,13,58-67(1993)) 、また多発性硬化症(MS)の患
者にインターフェロンγを投与すると悪化するとの報告
もある(H.S.Panitch and C.T.Bever.Jr.,J.Neuroimmuno
l., 46,155-164(1993)) 。
【0020】一方、一般式(1)
【0021】
【化2】
【0022】〔式中R1 及びR2 はそれぞれ低級アルキ
ル基を示す。X1 はハロゲン原子を示す。〕で表わされ
る化合物及びその塩からなる群より選ばれたベンゾヘテ
ロ環化合物は、特開平1−230558号公報に記載さ
れている公知の化合物であり、それらが抗菌剤として有
用であることも知られている。
【0023】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、新しい
サイトカイン阻害剤を開発すべく種々研究を重ねる内
に、上記一般式(1)で表わされるベンゾヘテロ環化合
物、殊に7−(3−メチル−1−ピペラジニル)−1−
シクロプロピル−6−フルオロ−5−メチル−1,4−
ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸又はそ
の塩がTNF−α阻害剤、IL−6阻害剤、IL−8阻
害剤及びインターフェロンγ阻害剤として好適に使用さ
れる化合物になり得ることを見い出し、ここに本発明を
完成するに至った。
【0024】即ち、本発明は、上記一般式(1)で表わ
される化合物及びその塩からなる群より選ばれたベンゾ
ヘテロ環化合物の少くとも1種を有効成分として含有す
るTNF−α阻害剤、IL−6阻害剤、IL−8阻害剤
及びインターフェロンγ阻害剤に係る。
【0025】本発明のTNF−α阻害剤は、TNF−α
産生異常に伴う各種疾患、特に慢性関節リウマチ、エン
ドトキシンショック、ARDS等の各疾患、心筋虚血の
病態である心筋梗塞等の予防乃至治療剤として、また冠
動脈バイパス手術(CABG)時に、好適に使用され得
る。
【0026】本発明のIL−6阻害剤は、IL−6分泌
乃至産生に起因する各種疾患、例えば癌カヘキシー、心
房粘液腫、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、キャッス
ルマン氏病、ミエローマ、レンネルトリンパ腫、メサン
ギウム増殖性腎炎、乾癬、エイズに伴うカポシ肉腫、閉
経後骨粗しょう症等の治療薬として有効である。
【0027】本発明のIL−8阻害剤は、IL−8産生
抑制作用に基づいて、急性又は慢性炎症性疾患の予防、
治療に有用である。また人工臓器、血管の生体適合性を
高めるためにも有用である。炎症性疾患としては、炎症
性角化症(乾癬等)、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎
等の炎症性皮膚疾患、慢性関節リウマチ、全身性エリト
マトーデス(SLE)、ベーチェット病等の慢性炎症性
疾患である自己免疫疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎等
の炎症性腸疾患、B型肝炎、C型肝炎、アルコール性肝
炎、薬物アレルギー性肝炎等の炎症性肝疾患、糸球体腎
炎等の炎症性腎疾患、気管支炎等の炎症性呼吸器疾患、
口内炎、声帯炎、人工臓器・人工血管使用時に起こる炎
症等が挙げられるが、本発明の炎症性疾患はこれらに限
定されるものではない。
【0028】また、本発明のIL−8阻害剤は、胃粘膜
障害の発生、再発に関与しているといわれているヘリコ
バクター・ピロリ(Helicobacter,pylori )(以下、
H.ピロリという)によるIL−8産生細胞(末梢血単
球、組織マクロファージ、大顆粒状リンパ球、Tリンパ
球、好中球、繊維芽細胞、血管内皮細胞、皮膚角化細
胞、肝細胞、星状細胞、気管支上皮細胞、胃癌由来樹立
細胞等)からのIL−8産生促進作用に対して抑制作用
を有しており、H.ピロリが原因で起こる胃粘膜の障
害、再発の予防にも有用である。
【0029】また、本発明のインターフェロンγ阻害剤
は、インターフェロンγ産生に起因する各種疾患、例え
ばエンドトキシンショック、敗血症等の局所及び全身性
感染症に伴う炎症、慢性関節リウマチ、全身性エリトマ
トーデス(SLE)等の膠原病、多発性硬化症(MS)
等の中枢神経系の慢性炎症性疾患等の治療薬として有用
である。
【0030】上記一般式(1)において示される各基
は、より具体的には、それぞれ次の通りである。
【0031】低級アルキル基としては、例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−
ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖
状又は分枝鎖状アルキル基を例示できる。
【0032】ハロゲン原子としては、例えば弗素原子、
塩素原子、臭素原子及び沃素原子が挙げられる。
【0033】本発明で有効成分として用いられる一般式
(1)の化合物の内、酸性基を有する化合物は、薬理的
に許容し得る塩基性化合物と塩を形成し得る。斯かる塩
基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム等の金属
水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のア
ルカリ金属炭酸塩又は重炭酸塩、ナトリウムメチラー
ト、カリウムエチラート等のアルカリ金属アルコラート
等を例示できる。また、本発明において有効成分とする
一般式(1)の化合物中、塩基性基を有する化合物は、
通常の薬理的に許容される酸と容易に塩を形成し得る。
斯かる酸としては、例えば硫酸、硝酸、塩酸、臭化水素
酸等の無機酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、エタン
スルホン酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク
酸、安息香酸等の有機酸等を例示できる。
【0034】上記一般式(1)の化合物又はその塩(以
下「本発明化合物」という)は、そのままでもしくは慣
用される医薬製剤担体を用いて一般的な医薬製剤組成物
の形態として、ヒト及びその他の動物に投与することが
できる。上記医薬製剤担体、製剤形態(投与単位形
態)、その調製、その投与経路等は、通常の医薬製剤の
それらと同様のものとすることができる。即ち、上記医
薬製剤としては、本発明化合物の有効量を含有する錠
剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセ
ル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁剤)等が挙げられる。
上記各種形態の製剤は、いずれも常法に従い調製され、
その際用いられる担体も慣用される各種のものでよい。
例えば錠剤は、本発明化合物を有効成分として、これを
ゼラチン、デンプン、乳糖、ステアリン酸マグネシウ
ム、滑石、アラビアゴム等の賦形剤と混合して賦形され
る。カプセル剤は上記有効成分を、不活性な製剤充填剤
もしくは稀釈剤と混合し、硬質ゼラチンカプセル、軟質
カプセル等に充填して調製される。注射剤等の非径口投
与剤は、有効成分としての本発明化合物を滅菌した液体
担体に溶解乃至懸濁させて製造され、その際用いられる
好ましい液体担体は水及び生理食塩水であり、調製され
る注射剤等には更に通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化
剤等を添加することもできる。更に、上記各種形態の医
薬製剤中には、必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風
味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有させることもでき
る。
【0035】上記医薬製剤中に有効成分として含有され
るべき本発明化合物の量は、特に限定されず広範囲から
適宜選択できるが、通常全医薬製剤組成物中に1〜70
重量%程度、好ましくは1〜30重量%程度とするのが
よい。
【0036】上記で調製される医薬製剤の投与方法は特
に制限されず、例えば錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプ
セル剤等は経口投与され、また注射剤(液剤、懸濁剤
等)は単独で又はブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と
混合して静脈内投与されるか又は必要に応じて単独で筋
肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。
【0037】更に上記医薬製剤の投与量は、用法、患者
の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等により適宜選
択されるが、通常有効成分である本発明化合物の量が1
日当り体重1kg当り約0.1〜1000mg程度とす
るのがよく、該製剤は1日に1〜4回に分けて投与する
ことができる。また投与単位形態中には有効成分を約1
〜600mg程度含有させるのがよい。
【0038】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に説明するため、本
発明薬剤の製剤例を挙げ、次いで本発明化合物の薬理試
験例を挙げる。
【0039】製剤例1 7−(3−メチル−1−ピペラジニル)−1−シクロプ
ロピル−6−フルオロ−5−メチル−1,4−ジヒドロ
−4−オキソキノリン−3− カルボン酸 150g アビセル(商標名,旭化成社製) 40g コーンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10g ポリエチレングリコール−6000 3g ヒマシ油 40g エタノール 40g 本発明有効成分化合物、アビセル、コーンスターチ及び
ステアリン酸マグネシウムを混合研摩後、糖衣R10m
mのキネで打錠する。得られた錠剤をヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリエチレングリコール−600
0、ヒマシ油及びエタノールからなるフイルムコーティ
ング剤で被覆を行ない、フイルムコーティング錠を製造
する。
【0040】製剤例2 7−(3−メチル−1−ピペラジニル)−1−シクロプ
ロピル−6−フルオロ−5−メチル−1,4−ジヒドロ
−4−オキソキノリン−3− カルボン酸 150g クエン酸 1.0g ラクトース 33.5g リン酸二カルシウム 70.0g プルロニックF−68 30.0g ラウリル硫酸ナトリウム 15.0g ポリビニルピロリドン 15.0g ポリエチレングリコール (カルボワックス1500) 4.5g ポリエチレングリコール (カルボワックス6000) 45.0g コーンスターチ 30.0g 乾燥ステアリン酸ナトリウム 3.0g 乾燥ステアリン酸マグネシウム 3.0g エタノール 適量 本発明有効成分化合物、クエン酸、ラクトース、リン酸
二カルシウム、プルロニックF−68及びラウリル硫酸
ナトリウムを混合する。
【0041】上記混合物をNo.60スクリーンでふる
い、ポリビニルピロリドン、カルボワックス1500及
び同6000を含むアルコール製溶液で湿式粒状化す
る。必要に応じてアルコールを添加して粉末をペースト
状塊にする。コーンスターチを添加し、均一な粒子が形
成されるまで混合を続ける。混合物をNo.10スクリ
ーンを通過させ、トレイに入れ、100℃のオーブンで
12〜14時間乾燥する。乾燥粒子をNo.16スクリ
ーンでふるい、乾燥ラウリル硫酸ナトリウム及び乾燥ス
テアリン酸マグネシウムを加えて混合し、打錠機で所望
の形状に圧縮する。
【0042】上記の芯部をワニスで処理し、タルクを散
布し、湿気の吸収を防止する。芯部の周囲に下塗り層を
被覆する。内服用のために充分な回数のワニス被覆を行
なう。錠剤を完全に丸く且つ平滑にするために更に下塗
り層及び平滑被覆が適用される。所望の色合いが得られ
るまで着色被覆を行なう。乾燥後、被覆錠剤を磨いて均
一な光沢の錠剤にする。
【0043】薬理試験 RPMI−1640培地(ペニシリン100単位/m
l、ストレプトマイシン0.1μg/mlを含む)に、
10%健常人末梢血(ヘパリン添加)、試験化合物及び
リポポリサッカライド(LPS、1μg/ml)を加え
て、5%CO2 を含有するインキュベーター内で、37
℃、18〜24時間培養し、この培養上清を遠心操作に
て回収した。
【0044】LPS刺激によって細胞から遊離されたサ
イトカインの測定はサンドイッチELISA法を用い
た。即ち、各サイトカインに対するマウスモノクローナ
ル抗体を固相化しブロッキング処理をしたELISA用
98穴プレートに、試料を加えて反応させた。反応後洗
浄し、次に各サイトカインに対するウサギポリクローナ
ル抗体を加え更に反応させた。プレートを洗浄後、ホー
スラディシュ パーオキシダーゼ〔horseradish peroxi
dase(POD) 〕標識抗ウサギグロブリンを加え反応させ
た。未結合POD標識抗ウサギグロブリンを洗浄除去
し、基質溶液(オルトフェニレンジアミン及び過酸化水
素)を添加して反応後、492nmでの吸光度を測定
し、各サイトカインの量を各々の標準曲線より求めた。
各サイトカインの遊離抑制率(%)は次式で求めた。
【0045】 遊離抑制率(%)=100×(1−T÷C) 但し、Tは試験化合物を加えた培養上清中のサイトカイ
ン量を、Cは溶媒を加えた培養上清中のサイトカイン量
を示す。
【0046】試験化合物として7−(3−メチル−1−
ピペラジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−
5−メチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−
3−カルボン酸を3×10-5g/ml用いた時における
各サイトカインの遊離抑制率を下記表1に示す。
【0047】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/495 AED

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中R1 及びR2 はそれぞれ低級アルキル基を示す。
    1 はハロゲン原子を示す。〕で表わされる化合物及び
    その塩からなる群より選ばれたベンゾヘテロ環化合物の
    少くとも1種を有効成分として含有するTNF−α阻害
    剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のベンゾヘテロ環化合物
    の少くとも1種を有効成分として含有するインターロイ
    キン−6阻害剤。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のベンゾヘテロ環化合物
    の少くとも1種を有効成分として含有するインターロイ
    キン−8阻害剤。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のベンゾヘテロ環化合物
    の少くとも1種を有効成分として含有するインターフェ
    ロンγ阻害剤。
  5. 【請求項5】 有効成分が7−(3−メチル−1−ピペ
    ラジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−5−
    メチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−
    カルボン酸又はその塩である請求項1〜4に記載の阻害
    剤。
JP20951894A 1993-03-10 1994-09-02 サイトカイン阻害剤 Pending JPH0873453A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20951894A JPH0873453A (ja) 1994-09-02 1994-09-02 サイトカイン阻害剤
US08/523,810 US6034100A (en) 1993-03-10 1995-09-05 Method for inhibiting cytokine secretion

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20951894A JPH0873453A (ja) 1994-09-02 1994-09-02 サイトカイン阻害剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0873453A true JPH0873453A (ja) 1996-03-19

Family

ID=16574124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20951894A Pending JPH0873453A (ja) 1993-03-10 1994-09-02 サイトカイン阻害剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0873453A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005089800A1 (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Locomogene, Inc. hsHRD3を含む医薬組成物
CZ307321B6 (cs) * 2001-05-25 2018-06-06 Ares Trading S.A. Farmaceutický prostředek

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ307321B6 (cs) * 2001-05-25 2018-06-06 Ares Trading S.A. Farmaceutický prostředek
WO2005089800A1 (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Locomogene, Inc. hsHRD3を含む医薬組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5545623A (en) Method of inhibiting secretion of inflammatory cytokines
JPH09505809A (ja) ヒドロキシカルバゾール化合物類による平滑筋移動および増殖の阻害
JP2004512278A (ja) 新規な免疫調節剤、免疫阻害剤、及び抗炎症剤としてのスタチン(HMG−CoAリダクターゼ阻害剤)
DE69732428T2 (de) Thiazolderivate für die inhibierung der zytokinproduktion beziehungsweise der zelladhäsion
Rolfe et al. Suppression of human alveolar macrophage-derived cytokines by amiloride.
US20060116337A1 (en) Use of glycyrrhizin and its derivatives as MCP-1 production inhibitors
US6034100A (en) Method for inhibiting cytokine secretion
JPH05502434A (ja) 医薬組成物およびその用途
JPH0873453A (ja) サイトカイン阻害剤
WO2017189885A1 (en) Ifetroban treatment for systemic sclerosis
WO2001058443A1 (en) TNF- α INHIBITORS
EP1740176A2 (en) Pharmaceutical compositions comprising anti-inflammatory quinazolinecarboxamide derivatives
TWI435727B (zh) 調節細胞激素分泌之用途
TW202207918A (zh) 腸道選擇性jak3抑制劑的投與
JP2003522155A (ja) 細胞損傷または細胞死を治療または阻害する方法
JP3826235B2 (ja) 炎症性サイトカイン分泌抑制剤
JPH0840893A (ja) インターロイキン−1産生抑制剤
JP2000136139A (ja) 有機ゲルマニウム化合物を有効成分とするmcp−1受容体拮抗剤、及びmcp−1が関与する炎症性疾患及び臓器障害の発症予防または治療剤
JP4300373B2 (ja) サイトカイン産生抑制剤及び接着抑制剤
WO1994020107A1 (en) Rejection inhibitor for transplants and il-1 production inhibitor
JP2946377B2 (ja) TNF−α及びIL−6産生抑制剤
JP3008010B2 (ja) Il−8産生抑制剤及びmcaf産生抑制剤
JP2694321B2 (ja) インターロイキン−1阻害剤
WO2004096278A1 (ja) アディポネクチン産生増強剤
JP2001524526A (ja) サイトカインの細胞生産を阻害するための方法