JPH0871553A - アルカリ金属塩化物水溶液からの塩素酸塩の分離方法 - Google Patents

アルカリ金属塩化物水溶液からの塩素酸塩の分離方法

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JPH0871553A JP23971794A JP23971794A JPH0871553A JP H0871553 A JPH0871553 A JP H0871553A JP 23971794 A JP23971794 A JP 23971794A JP 23971794 A JP23971794 A JP 23971794A JP H0871553 A JPH0871553 A JP H0871553A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アルカリ金属塩化物水溶液から塩素酸アルカリ
金属塩を効率的に分離する工業的有利な方法を提供する
ものである。 【構成】塩素酸アルカリ金属塩を含有するアルカリ金属
塩化物水溶液を、陰イオン交換基と陽イオン交換基とを
有し、かつ該両イオン交換基が内部塩を形成している両
性イオン交換体が充填された分離塔に通液して該塩素酸
アルカリ金属塩及びアルカリ金属塩化物を両性イオン交
換体に吸着させた後、該分離塔に溶離剤として水を通水
し、アルカリ金属塩化物を主成分とする流出分画と、塩
素酸アルカリ金属塩を主成分とする流出分画とに分離す
る事よりなるアルカリ金属塩化物水溶液から塩素酸アル
カリ金属塩を分離する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ金属塩化物水溶
液の電解によりアルカリ金属水酸化物或いは塩素酸のア
ルカリ金属塩を製造する際に得られる塩素酸アルカリ金
属塩を含有するアルカリ金属塩化物水溶液から、該塩素
酸塩を効率的に分離採取したり除去する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアル
カリ金属塩化物をイオン交換膜電解槽で電解してアルカ
リ金属水酸化物、塩素及び水素を製造する方法では、通
常、原料のアルカリ金属塩化物(原塩)の飽和水溶液、
いわゆる飽和塩水を電解槽の陽極室に導入して電解し、
電解により濃度が低下した希塩水は陽極液として抜き出
し、再び原料のアルカリ金属塩化物を加えて飽和塩水と
した後循環使用している。
【0003】この場合、電解槽の陽極室では塩素酸塩が
副生するので、陽極室から抜き出された希塩水を循環使
用するに伴い塩素酸塩が蓄積してくる。塩素酸塩の蓄積
は電流効率を低下させると共に、イオン交換膜の劣化及
び電解槽や配管等の腐食原因となるので、その蓄積を防
止する必要がある。そのために、抜き出された希塩水に
塩酸を添加して下式(3)の反応により塩素酸塩を分解
除去する方法が行われている。
【化3】 ClO3 - + 6HCl → 3Cl2 + Cl- + 3H2O (3)
【0004】しかし、この方法では大過剰の塩酸を添加
しなければ塩素酸塩の分解が速やかに起こらず、また、
反応完結後に大量の塩酸が残留するため希塩水のpHは
極めて低くなるので、次工程で陽極室に循環するための
飽和塩水を調製する際、中和のために大量のアルカリが
必要となり、且つ煩雑な操作を必要とする欠点があっ
た。さらに、塩酸を添加した際、塩素酸と塩酸が下式
(4)の副反応により、爆発性の二酸化塩素ガスを発生
する恐れがある等安全面での問題もある。
【化4】 2ClO3 -+4HCl → 2ClO2+Cl2+2Cl-+2H2O (4)
【0005】他方、陰イオン交換樹脂を用いて塩素酸塩
の蓄積を防止する方法が提案されているが(特開平4−
88183及び特開平4−88184)、この方法では
陰イオン交換樹脂に対する塩素酸塩の吸着量が少なく、
多量の樹脂が必要となり、塩素酸塩の除去コストが膨大
となり、経済的に不利である。また、アルカリ金属塩化
物の電解による塩素酸ナトリウムや塩素酸カリウム等の
塩素酸アルカリ金属塩の製造においては、原料のアルカ
リ金属塩化物(原塩)の飽和水溶液、いわゆる飽和塩水
に小量の塩酸を添加して微酸性とし、さらに少量の重ク
ロム酸塩を加えて電解槽に導入して電解し、電解終了後
の塩素酸アルカリ金属塩を含む塩水を抜き出すのである
が、この電解液にはアルカリ金属塩化物が含まれている
のでアルカリ金属塩化物を分離除去する事によって塩素
酸のアルカリ金属塩が取得される。
【0006】現在、この塩素酸アルカリ金属塩とアルカ
リ金属塩化物の分離は、電解槽から抜き出した塩水をそ
のまま冷却するか、あるいは加熱濃縮して析出するアル
カリ金属塩化物を除いた後に冷却し、晶出する塩素酸ア
ルカリ金属塩の結晶を採取する方法が用いられている。
しかしながら、この方法は工程が煩雑で塩素酸アルカリ
金属塩の製造コストが膨大となる欠点があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】この様に、従来のアルカリ金属塩化物水溶
液中に含まれる塩素酸アルカリ金属塩の除去あるいは分
離方法は、多量の薬剤や吸着剤を必要とするため経済的
に不利であり、また煩雑な操作を必要とするなど工業的
方法としては十分なものではなかった。その為、安全で
運転管理が容易であり、経済的にも有利にアルカリ金属
塩化物水溶液に含まれる塩素酸アルカリ金属塩を分離す
る効果的な方法が切望されていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】本発明者等はアルカリ金属塩化物水溶液か
ら塩素酸アルカリ金属塩を効率的に分離するため、各種
のイオン交換体を用いる塩素酸塩の分離方法につき検討
した結果、イオンリターデーション機能を有する両性イ
オン交換体を利用してアルカリ金属塩化物水溶液中から
塩素酸塩を分離出来る事を見い出し、本発明を完成し
た。
【0009】即ち、本発明は、アルカリ金属塩化物水溶
液から塩素酸アルカリ金属塩を効率的に分離する方法を
提供するものであり、その要旨は、塩素酸アルカリ金属
塩を含有するアルカリ金属塩化物水溶液を、陰イオン交
換基と陽イオン交換基とを有し、かつ該両イオン交換基
が内部塩を形成している両性イオン交換体が充填された
分離塔に通液して該塩素酸アルカリ金属塩及びアルカリ
金属塩化物を両性イオン交換体に吸着させた後、該分離
塔に溶離剤として水を通水し、アルカリ金属塩化物を主
成分とする流出分画と、塩素酸アルカリ金属塩を主成分
とする流出分画とに分離する事よりなるアルカリ金属塩
化物水溶液から塩素酸アルカリ金属塩を分離する方法に
存する。
【0010】次に本発明を図1に従って詳細に説明す
る。図1は本発明方法を実施するためのプラントの一例
を示すフローシートである。分離塔1には陰イオン交換
基と陽イオン交換基とを有し、かつこれら両イオン交換
基が内部塩を形成している両性イオン交換体が充填され
ている。内部塩を形成している両性イオン交換体として
は種々のものがあるが、例えば、スチレン系またはアク
リル系の架橋共重合体からなる樹脂母体に下式(1)で
示されるイオン交換基が直接結合した樹脂が使用され
る。
【0011】
【化5】 (式中、R1、R2は各々炭素数1〜3のアルキル基を示
し、m及びnは各々1〜4の数を示す。)
【0012】式(1)で示されるイン交換基を有する樹
脂は、例えば特公昭60−45942号公報に記載され
ている方法に従い、スチレン系の架橋共重合体にハロア
ルキル基、例えばハロメチル基を導入し、次いでN,N-ジ
メチルグリシンの酸無水物、酸アマイド、酸ハロゲン化
物、低級アルキルエステル等のN-置換-アミノ酸の酸誘
導体を反応させた後、加水分解する方法及びこれに準ず
る方法により製造される。また、他の内部塩を形成して
いる両性イオン交換体としては、一般にスネイクケイジ
型と呼ばれている樹脂も挙げられる。スネイクケイジ型
樹脂とはスチレンまたはアクリル系の強塩基性陰イオン
交換樹脂にアクリル酸を含浸、重合させた複合体で、ダ
ウケミカル社の「リターディオン11A−8」、三菱化
成(株)の「ダイヤイオンSR−1」等の名称で市販さ
れている。
【0013】特に、上記式(1)のイオン交換基を有す
る両性イオン交換体を用いると、前述した製法から明ら
かな様に、該イオン交換体はスネイクケイジ型樹脂に比
べて製造が簡単であり、樹脂中の陰イオン交換基と陽イ
オン交換基の数が同じで互いに会合して内部塩を形成し
て、過剰の陰イオン交換基または陽イオン交換基が存在
しないから分離能が高く、溶離流出液のpHが変わらな
い利点がある。また、スネイクケイジ型樹脂は長期に使
用すると強塩基性樹脂からポリアクリル酸が脱離する場
合があるが、上記式(1)のイオン交換基を有する両性
イオン交換樹脂にはこの様な恐れはなく、長期間安定に
使用できる等、種々の利点を有している。
【0014】本発明に使用される両性イオン交換体は、
球状樹脂で粒径が100〜1200μm、好ましくは、
150〜350μmである。両性イオン交換体の内部塩
を形成する交換容量は1.0〜6.0meq/g樹脂、
好ましくは2.0〜4.0meq/g樹脂である。ま
た、両性イオン交換体の水分は20〜80重量%、好ま
しくは30〜60重量%である。その樹脂母体の網目構
造はゲル型、ポーラス型あるいはハイポーラス型のいず
れでも良く、スチレンとジビニルベンゼンの共重合体を
母体とする場合は、特に架橋度を表すジビニルベンゼン
重量%が2〜16%、好ましくは3〜8%である。分離
塔1に充填する両性イオン交換体の層高は、イオン交換
体の種類、処理する塩水の塩素酸塩の濃度によって違う
が、通常1〜4m程度が良い。分離塔1に供給する塩水
に遊離塩素が含まれるとイオン交換体を酸化して劣化さ
せるので、予め遊離塩素を除去した後に通液する。
【0015】また、塩素酸塩を含む塩水は酸性域では塩
素酸塩の一部が分解して遊離塩素を生成するので、分離
塔1へ供給する際は塩水のpHを中性乃至7以上に維持
するように留意する。分離塔1へ供給する塩水の量は塩
素酸塩を分離する目的により決められる。即ち、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩化物をイオ
ン交換膜法電解方式で電解してアルカリ金属水酸化物、
塩素及び水素を製造するプロセスにおいては、陽極室か
ら抜き出される塩水中の塩素酸塩を完全に除去する必要
は無く、塩水が循環使用される際に電解の障害や電解槽
・配管の腐食が問題にならない濃度以下に維持すれば良
い。その為、少なくとも電解槽で新たに生成する塩素酸
塩量に相当する量を除去する事により、循環塩水への塩
素酸塩の蓄積を阻止すれば良いので、電解槽に循環され
る塩水の一部を分離塔1に供給して処理すれば良い。
【0016】他方、アルカリ金属塩化物の電解による塩
素酸ソーダや塩素酸カリウム等の塩素酸アルカリ金属塩
の製造プロセスにおいては、電解槽出口の塩水の全量を
分離塔1に供給し処理する。分離塔1に供給する塩水中
のアルカリ金属塩化物及び塩素酸アルカリ金属塩の濃度
に特に制限はないが、分離塔1の中でアルカリ金属塩化
物や塩素酸アルカリ金属塩が晶出しない濃度及び温度に
保つ必要がある。例を挙げれば、アルカリ金属塩化物を
イオン交換膜方式で電解してアルカリ金属水酸化物、塩
素及び水素を製造するプロセスにおいてはアルカリ金属
塩化物が150〜200g/l、塩素酸イオンが0.5
〜15g/l程度含まれている。また、アルカリ金属塩
化物の電解による塩素酸アルカリ金属塩の製造において
は、アルカリ金属塩化物が150g/l〜飽和濃度、塩
素酸塩が120〜450g/l程度含まれている。
【0017】塩水は一旦貯槽2に蓄えた後、バルブ4a
を開き、少なくともその一部を一定量ずつ分離塔1に供
給する。分離塔1に供給する1回の塩水の量は充填両性
イオン交換体体積の0.1〜0.5倍容量であり、通水
流速は空間速度(SV)で1〜5hr-1が良い。通水温
度は塩水中のアルカリ金属塩化物及び塩素酸アルカリ金
属塩が析出しない温度、通常40〜80℃が好ましい。
【0018】1回量の塩水を通液した後、バルブ4bを
開いて溶離剤として水を分離塔1に通水してクロマトグ
ラフ手法に従って、最初にアルカリ金属塩化物を溶離流
出させ、次いで塩素酸アルカリ金属塩を溶離流出させ
る。この溶離剤としての水は1ミクロン程度のフィルタ
ーで濾過したものの使用が好ましいが、塩素酸アルカリ
金属塩の生産を目的とする場合には、要求される該塩素
酸塩の純度によっては純水の使用が好ましい。1回の水
の通水量は、充填イオン交換体容量の0.2〜3.0倍
容量でり、通水流速は空間速度(SV)で1〜5h
-1、好ましくは上記塩水の通水流速と同じにするのが
良い。通水温度は40〜80℃で、上記塩水の通水温度
と同じにするのが良い。水の通水が終われば、再び塩水
を通液し次いで水を通水する操作を繰り返し行う。
【0019】上記塩水及び水の通水方向は、充填両性イ
オン交換体が分離塔1内を完全に充満するように充填さ
れている場合には上向流または下向流のいずれでも良
く、両性イオン交換体が空塔部分を残して充填されてい
る場合は、図1に示す様に下向流とし、充填両性イオン
交換体が流動しないように通水する。分離塔1から流出
してくる液中の成分濃度の変化は電導度計又は屈折計等
からなる検出器5で検出し、伝達路6a及び6bによっ
てバルブ7a及び7bに伝達し、主としてアルカリ金属
塩化物を含有する流出分画液を流出管8aから抜き出
す。塩素酸アルカリ金属塩を主成分とする流出分画は8
bから抜き出すが、塩素酸アルカリ金属塩の生産を目的
とする場合は流出分画液を回収して該塩素酸塩の採取の
ための次工程に送液され、塩素酸塩の除去を目的とする
場合は系外へ取り出し排出系へおくられる。
【0020】以上の様に本発明によれば、両性イオン交
換体に吸着された塩素酸アルカリ金属塩を含有する塩水
は水により容易に溶離され、酸、アルカリ等の薬剤を使
用せず、また煩雑な工程を必要とせずに、アルカリ金属
塩化物水溶液中から該塩素酸塩を分離採取または除去す
ることができる。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
制約されるものではない。 実施例 1 イオン交換膜法食塩電解により水酸化ナトリウム製造を
行った際に陽極液として電解槽から排出される未電解の
食塩を含有する希塩水から塩素酸ナトリウムを分離し
た。ここで用いた希塩水は、塩化ナトリウム163g/
l、塩素酸ナトリウム18.1g/lの組成の水溶液で
ある。内径25mmのジャケット付カラムからなる分離
塔に、下記方法で製造した両性イオン樹脂500mlを
充填し、層高1020mmのクロマトグラフ分離充填層
を形成させた。
【0022】この充填層に上記組成の希塩水150ml
を空間速度(SV)3hr-1、(通液量0.3倍容量/
樹脂容量)、通水温度60℃で下向きに通水した後、水
350ml(0.7倍容量/樹脂容量)を、上記希塩水
の通液と同じ条件で通水した。次いで、希塩水、続いて
水を上記と同一条件で繰り返し通水した。この際、3サ
イクル目の希塩水の通液開始を0として分離塔からの流
出水中の塩化ナトリウムと塩素酸ナトリウムとの各濃度
及び流出水量の関係を図示すると、図2に示す通りであ
った。図2中,21a、21b及び21cの曲線は塩化
ナトリウムに係わるもの、22a及び22bの曲線は塩
素酸ナトリウムに係わるものである。なお、a、b及び
cは各々1サイクル目、2サイクル目及び3サイクル目
を表す。この様にして、塩素酸ナトリウムを実質的に含
まない塩化ナトリウム溶液と、塩化ナトリウムを実質的
に含まない塩素酸ナトリウム水溶液が容易に分画でき
る。
【0023】上記に使用した両性イオン交換体は、スチ
レン−ジビニルベンゼン架橋共重合体粒子のベンゼン核
に、下式で示されるイオン交換基が結合した樹脂粒子で
あり、次のようにして製造した。
【化6】
【0024】0.1重量%のポリビニルアルコールを含
む500mlの脱塩水を分散媒とするスチレン92.4
g,エチルビニルベンゼン3.3g及びジビニルベンゼ
ン4.3gの混合液に、重合開始剤としてベンゾイルパ
ーオキサイド1gを加え、窒素雰囲気下、80℃で10
時間分散重合を行った。この様にして得られた架橋共重
合体粒子を120℃で5時間乾燥した後、テトラクロロ
エチレン100gを加えて加温膨潤した後冷却した。次
いでクロロメチルメチルエーテル200gを加え、更に
無水塩化亜鉛50gを加え、50℃で5時間反応させ
た。次いでこれを冷水2.5 リットルに投入して過剰のク
ロロメチルメチルエーテルを分解し、生成したクロロメ
チル化樹脂粒子を濾別し水洗した。
【0025】得られたクロロメチル化樹脂粒子(塩素含
有量:22%)40gとベンゼン100gとを攪伴機、
温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えた四つ口フラ
スコに入れ、滴下ロートからN,N-ジメチルグリシンメチ
ルエステル55gを50℃以下に維持しながら徐々に滴
下し、滴下終了後、更に60℃で4時間反応を行った。
反応終了後、樹脂粒子を濾過し、100mlのアセトン
で洗浄した。次いでこの樹脂粒子を5規定の水酸化ナト
リウム水溶液300ml中で、80℃において8時間加
水分解反応を行った。次いで樹脂粒子を濾別し、水洗後
濾過して、平均粒径280μmの樹脂粒子を得た。
【0026】この樹脂の内部塩形成量は2.17g/g
−樹脂であり、水分は40%であった。塩化ナトリウム
及び塩酸によって測定したところ、第4級アンモニウム
基とカルボキシル基の存在比は当量であり、過不足なく
存在していた。なお、内部塩形成量の測定は、樹脂5m
lを計り取り、セントルで水切りし、0.2規定塩酸に
浸した後、滴定により消費された塩酸を測定し、計算に
より求めた。
【0027】
【発明の効果】本発明方法によれば、塩素酸アルカリ金
属塩を含有するアルカリ金属塩化物水溶液から、該塩素
酸塩を酸やアルカリ等の薬剤を使用せず、また煩雑な工
程を必要とすることなく、分離採取または除去すること
ができるので、本発明方法は工業的に極めて有用な方法
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するためのプラントの一態様
のフローシート。
【図2】本発明方法により分離塔から分画流出してくる
流出液の成分の濃度及び流出量を示す図。
【符号の説明】
1 分離塔 2 塩水貯槽 3 溶離水貯槽 4a 塩水供給バルブ 4b 水供給バルブ 5 検出器 6a 伝達路 6b 伝達路 7a アルカリ金属塩化物含有液抜き出しバルブ 7b 塩素酸塩含有液抜き出しバルブ 8a アルカリ金属塩化物含有液流出管 8b 塩素酸塩含有液流出管 21a 塩化ナトリウム含有液の流出曲線(1サイク
ル目) 21b 塩化ナトリウム含有液の流出曲線(2サイク
ル目) 22a 塩素酸ナトリウム含有液の流出曲線(1サイ
クル目) 2bb 塩素酸ナトリウム含有液の流出曲線(2サイ
クル目)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素酸アルカリ金属塩を含有するアルカ
    リ金属塩化物水溶液を、陰イオン交換基と陽イオン交換
    基とを有し、かつ該両イオン交換基が内部塩を形成して
    いる両性イオン交換体が充填された分離塔に通液して該
    塩素酸アルカリ金属塩及びアルカリ金属塩化物を両性イ
    オン交換体に吸着させた後、該分離塔に溶離剤として水
    を通水し、アルカリ金属塩化物を主成分とする流出分画
    と、塩素酸アルカリ金属塩を主成分とする流出分画とに
    分離する事を特徴とするアルカリ金属塩化物水溶液から
    塩素酸アルカリ金属塩の分離方法。
  2. 【請求項2】 両性イオン交換体が架橋共重合体樹脂母
    体に結合した下式(1)で示されるイオン交換基を有す
    る事を特徴とする請求項1記載の方法。 【化1】 (式中、R1、R2は各々炭素数1〜3のアルキル基を示
    し、m及びnは各々1〜4の数を示す。)
  3. 【請求項3】 樹脂母体がスチレンとジビニルベンゼン
    を主成分とする架橋共重合体からなる事を特徴とする請
    求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 両性イオン交換体は、式(1)における
    R1及びR2がメチル基で、m及びnが1である事を特徴
    とする請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 両性イオン交換体がスチレンとジビニル
    ベンゼンを主成分とする架橋共重合体からなる樹脂母体
    のベンゼン核に下式(2)で示されるイオン交換基が結
    合している事を特徴とする請求項1記載の方法。 【化2】
  6. 【請求項6】 塩素酸アルカリ金属塩を含有するアルカ
    リ金属塩化物水溶液が、イオン交換膜法食塩電解の陽極
    室からの陽極液であることを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 塩素酸アルカリ金属塩を含有するアルカ
    リ金属塩化物水溶液が、アルカリ金属塩化物水溶液の電
    解生成液であることを特徴とする請求項1記載の方法。
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