JPH0870098A - 絶縁部材を有する機能性素子と絶縁材料およびその製造方法 - Google Patents

絶縁部材を有する機能性素子と絶縁材料およびその製造方法

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JPH0870098A
JPH0870098A JP20483594A JP20483594A JPH0870098A JP H0870098 A JPH0870098 A JP H0870098A JP 20483594 A JP20483594 A JP 20483594A JP 20483594 A JP20483594 A JP 20483594A JP H0870098 A JPH0870098 A JP H0870098A
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inorganic
film
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JP20483594A
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Takahiko Shindou
尊彦 新藤
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高い耐熱性および機械的強度の絶
縁部材を形成できる絶縁コーティング材を提供するとと
もに、これを各種の機能性素子において幅広く適用でき
る具体的な製造方法を提供することにある。 【構成】 抵抗体の基材となる焼結体1の側面には絶縁
部材2が、焼結体1の上下端面には電極3が形成され
る。前記絶縁部材2は、無機系材料膜4と無機系アモル
ファス状膜5からなる2重構造の被膜で構成されてい
る。これらの被膜は、所定量の無機材料とガラス材料と
で構成される絶縁コーティング材が前記焼結体1に塗布
され焼結されることにより形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力用抵抗体、非直線抵
抗体などにおける機能性素子絶縁部の絶縁材料、および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高電圧および高電流から電力
系統を保護する電気回路においては、各種の抵抗体が用
いられている。例えば、遮断器等の開閉装置の開閉操作
を行う場合、電力系統には開閉サージと呼ばれる衝撃性
の異常電圧が発生するが、このような場合、高電圧によ
って生じるアーク放電を防ぐために電力用抵抗体が利用
される。電力用抵抗体は通常、特性として電圧と電流間
に1.3以下の直線性を有し、サージ吸引に大きな効果
を示す。抵抗体の他の例としては、非直線抵抗体が挙げ
られる。非直線抵抗体は、正常な電圧で絶縁性を示し、
異常電圧が発生した時には低抵抗性を示すという特性を
持ち、主として避雷器等に用いられる。
【0003】これらの抵抗体は一般に、各種特性を有す
る素子と、絶縁の目的で前記素子の側面を覆う絶縁部材
と、電極とから構成されている。前記素子の例として
は、電力用抵抗体に用いられる酸化アルミニウム−粘土
−炭素系の焼結体や、非直線抵抗体に用いられる酸化亜
鉛を主成分とする焼結体等がある。電力用抵抗体の場
合、前記の焼結体は、例えば酸化アルミニウムと炭素を
主成分とする原料に、焼結助材である粘土と有機バイン
ダであるポリビニルアルコールを加えて十分混合し、ス
プレードライバー等で造粒して加圧成形した後、還元雰
囲気中で所定の温度で焼結したものである。この焼結体
の側面には通常、絶縁の目的でエポキシ系樹脂が塗布さ
れる。エポキシ系樹脂は、前記焼結体に塗布された後、
焼成されて、焼結体側面に高低抗層の被膜を生成する。
【0004】これに対し、非直線性抵抗体の場合、前記
の焼結体は、酸化亜鉛を主成分とし、これにビスマス
(Bi)、アンチモン(Sb)、コバルト(Co)、マ
ンガン(Mn)、ニッケル(Ni)等の副成分ととも
に、水および有機バインダーを加えて十分混合して、上
記と同様の手順で造粒、加圧成形して焼結したものであ
る。この場合、絶縁用の塗料としては、例えば酸化けい
素(SiO2 )等の無機系の酸化物を水および前記有機
バインダとともに混合したものが使用され、やはり上記
と同様の手順で再焼成され、抵抗層としての被膜を生成
する。
【0005】被膜を生成した後、これらの焼結体の両端
面はともに研磨され、電極が取り付けられて、電力用お
よび非直線抵抗体が形成される。前記被膜は、これらの
抵抗体において、サージが原因で発生する抵抗体の電極
間の閃絡(以下、沿面閃絡)を防止する絶縁部材として
利用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、近年では、電力
系統の大容量化および高電圧化に伴って、上述したよう
な各種抵抗体を大容量化、および高性能化する必要性が
高まってきている。例えば、電力用抵抗体において、開
閉サージが印加されて発熱が起こると、前記抵抗体の温
度は200〜400℃まで上昇する。従来、この温度上
昇が原因で塗布されたエポキシ樹脂が変質し、そのため
に抵抗体の沿面耐圧が低下するという問題があった。こ
の他にも、従来、素子の側面に絶縁用の被膜を生成する
ことにより、抵抗体の絶縁部における曲げ強度、熱サイ
クル強度などの機械的強度が低下するという問題があ
り、これは特に非直線抵抗体において顕著であった。
【0007】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたものであり、その第1の目的は、高い耐熱性および
機械的強度の絶縁部材を形成できる絶縁コーティング材
を提供することにある。
【0008】本発明の第2の目的は、素子の機能性を劣
化させない絶縁コーティング材を提供することにある。
【0009】本発明の第3の目的は、第1の目的におい
て、前記の絶縁コーティング材から耐熱性および機械的
強度に優れる絶縁部材を形成するための具体的な製造方
法を提供することにある。
【0010】本発明の第4の目的は、従来よりも低温の
焼結により、滑らかな高抵抗層を容易に形成する製造方
法を提供することにある。
【0011】本発明の第5の目的は、同一の絶縁部材を
用いながら、それぞれの素子の特性を十分発揮すること
ができる各種の機能性素子を幅広く提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
する手段として、請求項1記載の発明では、機能性素子
に用いられる絶縁コーティング材料が、所定の無機材料
と、所定のガラス材料の組み合わせから構成されること
を特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明では、前記の無機材料
が、Al2 3 、ZrO2 、SiO2 、Ti02 、Mg
Oのうち、少なくとも1種類を含むことを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明では、前記のガラス材
料が、SiO2 、Al2 3 のうち、少なくとも1種類
を含むことを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明では、機能性素子に利
用される絶縁部材の製造方法であって、前記機能性素子
の側面に所定の無機材料を塗布し、この無機材料を所定
の焼成速度で徐々に加熱して、2段階の焼成温度および
焼成時間で段階的に焼結することによって無機材料層を
形成するとともに、前記無機材料層の上層として、所定
のガラス成分を重ねて塗布し、再び前記2段階の焼成温
度および焼成時間で段階的に焼結してアモルファス状層
を形成することによって、2層構造を有する絶縁部材を
形成することを特徴とする。
【0016】請求項5記載の発明では、前記所定の焼成
速度が、10℃/分以下であることを特徴とする。
【0017】請求項6記載の発明では、前記無機材料層
および前記アモルファス状層を段階的に焼結するため
に、前記焼成温度と焼成時間が、第1段階では150℃
で2時間、第2段階では350℃以上で2時間以上であ
ることを特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明では、機能性素子が、
所定の無機材料を原料とする無機材料層と、所定のガラ
ス成分を原料とするアモルファス状層とから構成される
2層構造を有する絶縁部材を用いることを特徴とする。
【0019】請求項8記載の発明では、機能性素子にお
いて、前記無機材料層の厚さが20μmから300μm
の範囲内であることを特徴とする。
【0020】請求項9記載の発明では、機能素子におい
て、前記無機材料層における熱膨張係数と、前記機能性
素子における熱膨脹係数との差が1〜−5×10-61/
℃であることを特徴とする。
【0021】請求項10記載の発明では、機能性素子に
おいて側面に無機材料膜が形成された時点での、絶縁部
材における曲げ強度が、前記機能性素子の中央部におけ
る曲げ強度の70%以上であることを特徴とする。
【0022】請求項11記載の発明では、機能性素子の
側面に形成された無機材料膜において、無機材料膜内部
の気孔の大きさが40μm以下であることを特徴とす
る。
【0023】請求項12記載の発明では、機能性素子の
側面に焼結された前記無機材料膜における弾力係数が、
80000MPaから180000MPaの範囲内であ
ることを特徴とする。
【0024】請求項13記載の発明では、前記無機アモ
ルファス状膜の厚さが0.5μmから20μmの範囲内
であることを特徴とする。
【0025】請求項14記載の発明では、機能性素子の
側面に形成された前記無機アモルファス状膜の表面粗さ
Raが0.20μm以下であることを特徴とする。
【0026】請求項15記載の発明では、機能性素子の
側面に形成された前記無機アモルファス状膜の表面粗さ
Rzが15μm以下であることを特徴とする。
【0027】請求項16記載の発明では、機能性素子の
側面に形成された前記無機アモルファス状膜の表面粗さ
Rmaxが20μm以下であることを特徴とする。
【0028】請求項17記載の発明では、前記無機アモ
ルファス膜の熱膨張係数と前記機能性素子における熱膨
脹係数との差が、−1〜−5×10-61/℃であること
を特徴とする。
【0029】請求項18記載の発明では、機能性素子の
側面に前記無機アモルファス状膜が形成された時点で
の、絶縁部材の曲げ強度が、前記機能性素子の中央部に
おける曲げ強度の80%以上であることを特徴とする。
【0030】請求項19記載の発明では、機能性素子を
形成する主成分として酸化亜鉛(ZnO)系の材料が使
用される場合、前記無機材料膜の厚さが20μmから2
00μmの範囲内であることを特徴とする。
【0031】請求項20記載の発明では、機能性素子を
形成する主成分として酸化亜鉛(ZnO)系の材料が使
用される場合、前記無機材料膜の熱膨張係数と前記機能
性素子における熱膨脹係数との差が、1〜−4×10-6
1/℃であることを特徴とする。
【0032】請求項21記載の発明では、機能性素子を
形成する主成分として酸化亜鉛(ZnO)系の材料が使
用される場合、焼結された前記無機材料膜における弾力
係数は、60000MPaから150000MPaの範
囲内であることを特徴とする。
【0033】請求項22記載の発明では、機能性素子を
形成する主成分として酸化亜鉛(ZnO)系の材料が使
用される場合、前記無機アモルファス状膜の厚さが0.
5μmから10μmの範囲内であることを特徴とする。
【0034】請求項23記載の発明では、機能性素子を
形成する主成分として酸化亜鉛(ZnO)系の材料が使
用される場合、前記アモルファス状膜の熱膨張係数と前
記機能性素子における熱膨脹係数との差が、1〜−4×
10-61/℃であることを特徴とする。
【0035】請求項24記載の発明では、機能性素子を
形成する主成分としてアルミナ(Al2 3 )系の材料
が使用される場合、前記無機材料膜の厚さが70μmか
ら300μmであることを特徴とする。
【0036】請求項25記載の発明では、機能性素子を
形成する主成分としてアルミナ(Al2 3 )系の材料
が使用される場合、前記無機材料膜の熱膨張係数と、前
記機能性素子における熱膨脹係数との差が、−1〜−5
×10-61/℃であることを特徴とする。
【0037】請求項26記載の発明では、機能性素子を
形成する主成分としてアルミナ(Al2 3 )系の材料
が使用される場合、前記無機アモルファス状膜の厚さが
1μmから20μmの範囲内であることを特徴とする。
【0038】
【作用】上記のような手段を有する本発明の作用につい
て、以下に述べる。はじめに請求項1記載の発明によれ
ば、絶縁部材を構成するコーティング部材として、所定
の無機材料とガラス材料が焼結体に塗布され、焼結され
て、2層状の絶縁膜が形成される。これにより、高い強
度と耐熱性を有する2層構造の絶縁部材を構成すること
ができる。
【0039】請求項2および3記載の発明によれば、前
記無機材料および前記ガラス材料は所定の種類の酸化物
を含む。これらの酸化物は、いずれも機能性素子を形成
する焼結体との反応性が低いため、前記機能性素子が高
温になった場合でも、素子の機能性が劣化することはな
い。
【0040】請求項4記載の発明によれば、本発明の絶
縁コーティング材から2層状の絶縁部材を形成するため
の具体的な手順を得られる。すなわち、前記絶縁コーテ
ィング材の無機材料およびガラス材料を焼結体に塗布し
た後、この焼結体を所定の焼成速度で加熱して段階的に
焼結し、無機材料膜と無機アモルファス状膜とを形成す
る。請求項5記載の発明によれば、無機材料膜を焼結す
る際に比較的緩やかな焼成速度を選択することにより、
焼結の際に無機材料膜の表面に凹凸が発生するのを防
ぐ。また、請求項6の発明によれば、焼結によって高抵
抗層を作る際の焼成温度は、第1段階の焼結においては
150℃、第2段階の焼結においては350℃以上と設
定される。従来の方法において高抵抗物質を形成させる
には、通常、1000℃以上の焼成温度が必要であった
のに比べると、本発明では、高い抵抗層を、極めて容易
に形成できるといえる。
【0041】ところで、絶縁コーティング材を利用する
機能性素子には、さまざまな種類があるが、これらの機
能性素子が持つ機能性は、各素子を構成する主成分によ
って異なっている。このため、一般には、素子の機能性
に応じて絶縁コーティング材を使いわけることが多い。
しかしながら、本発明の絶縁コーティング材本発明は、
前記の主成分に関係なく、様々な機能性素子に広く用い
ることができる。また、この場合に、各機能性素子の特
性を妨げることもない。
【0042】すなわち、請求項7から請求項26記載の
発明によれば、無機材料膜および無機アモルファス状膜
が機能性素子の側面に形成される場合、この機能性素子
の主成分に応じて、前記2つの膜を形成するために詳し
い設定基準を設ける。
【0043】具体的には、請求項8から請求項12記載
の発明によれば、ある機能性素子の側面に無機材料膜を
形成する場合、この機能性素子を構成する主成分に応じ
て、以下のような諸条件が設定される。すなわち、無機
材料膜に関して、この膜の厚さ(請求項8)、この膜の
熱膨張係数と前記機能性素子との熱膨脹係数の差(請求
項9)、この膜を形成した際の絶縁部材における曲げ強
度(請求項10)、この膜に内部に存在する気孔の大き
さ(請求項11)、この膜における弾力係数(請求項1
2)についての設定がなされる。
【0044】また、請求項13から請求項18記載の発
明によれば、ある機能性素子の側面において、無機材料
膜の上層として無機アモルファス状膜を形成する場合、
機能性素子を構成する主成分に応じて、以下のような諸
条件が設定される。すなわち、無機アモルファス状膜に
関して、この膜の厚さ(請求項13)、この膜の表面の
粗さ(請求項14−16)、この膜の熱膨張係数と前記
機能性素子との熱膨脹係数の差(請求項17)、この膜
を形成した際の絶縁部材における曲げ強度(請求項1
8)についての設定がなされる。
【0045】さらに、より具体的に、機能性素子を構成
する主成分が酸化亜鉛(ZnO)である場合には、請求
項19から請求項23記載の発明により、無機材料膜の
厚さ(請求項19)、無機材料膜と機能性素子との熱膨
脹係数の差(請求項20)、無機材料膜における弾力係
数(請求項21)および無機アモルファス状膜の厚さ
(請求項22)、無機アモルファス状膜と機能性素子と
の熱膨脹係数の差(請求項23)について、特有の設定
内容が指定される。
【0046】また、主成分がアルミナ(Al2 3 )で
ある場合には、請求項24から請求項26記載の発明に
より、無機材料膜の厚さ(請求項24)、無機材料膜と
機能性素子との熱膨脹係数の差(請求項25)、無機ア
モルファス状膜の厚さ(請求項26)について、特有の
設定内容が指定される。
【0047】このように、機能性素子を構成する主成分
に応じて、絶縁部材である前記2つの膜の形成に関する
設定を変化することによって、機能性素子の機能性の保
つことができる。また、これにより、同一の絶縁コーテ
ィング材を各種の機能性素子に幅広く適用できる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を用
いて具体的に説明する。
【0049】1.本実施例の全体構成 図1は、本実施例において使用される抵抗体を縦方向に
切断した場合の断面図を示す。図1aに示すように、抵
抗体は焼結体1、焼結体1の側面に配された絶縁部材
2、および焼結体1の上下端面に取り付けられた電極3
から構成されている。前記焼結体1は、無機系および/
あるいは有機系の原料からなる主成分に、水と有機バイ
ンダとしての分散剤とを添加し、これをスプレードライ
ヤによって粒径100μmに造粒し、金型に入れて加圧
成形した後に、空気中で焼成して、添加した有機バイン
ダ類を取り除いたものである。
【0050】一方、絶縁部材2としては、所定量の無機
材料とガラス材料とで構成される本発明のコーティング
材が用いられている。本実施例において、前記無機材料
の主成分は、抵抗体の基材である焼結体1との反応性が
少ないAl2 3 、ZrO2、SiO2 、Ti02 、M
gOの成分のうち、いずれか1種類もしくは数種類とす
る。また、前記ガラス材料も、同様の理由からSiO2
あるいはAl2 3 を含むものとする。
【0051】上記のような主成分から成り立っている前
記コーティング材は、焼結体1の側面に塗布され、焼結
されることにより、図1bに示すように、無機系材料膜
4と無機系アモルファス状膜5とからなる2重構造を有
する絶縁用の被膜を形成する。これらの被膜は、以下の
ような手順で形成される。すなわち、前記無機材料を焼
結体1側面に塗布し、150℃で2時間、350℃以上
で2時間以上焼結して、無機材料膜4を形成する。この
際、皮膜表面に凹凸が発生するのを避けるため、焼成速
度は10℃/分以下とする。次に、この無機材料膜4上
にガラス成分を重ねて塗布し、上記と同様に焼結して、
無機アモルファス状膜5を形成する。あるいは、焼結体
1側面に前記無機材料を塗布した後、すぐにガラス成分
を塗布して、これらの焼結を同時に行っても良い。
【0052】最後に、電極3は、このように絶縁用の被
膜が形成された焼結体1の上下端面を研磨した後に、こ
れらの上下端面にアルミニウムを容射して形成したもの
である。
【0053】2. 本実施例における作用と効果 2−1 本実施例における絶縁コーティング材の適用 さて、上記のような構成をもつ抵抗体は、焼結体の主成
分となる原料の違いによって異なる特性を示し、この特
性に基づいた様々な機能性を有する。このため一般に
は、異なる特性を示す抵抗体に対し、それぞれの機能性
を発揮させるのに最も適した異なる絶縁コーティング材
が使用されている。しかしながら、本実施例では、各種
機能性を有する抵抗体において本発明である絶縁コーテ
ィング材を共通に適用することが可能である。これは、
前記絶縁コーティング材から2重構造の被膜を形成する
際の諸条件を、各抵抗体毎に適切に設定することによ
り、各抵抗体の機能性を十分に発揮できるようにしたた
めである。また、前述したように、本実施例における絶
縁コーティング材は、基材である焼結体との反応性が低
い無機系の諸成分により構成されているが、これによ
り、基材との化学反応により生じる発熱が抵抗体素子の
機能性を劣化させるのを防ぐことができる。
【0054】以下、異なる主成分からなる焼結体を有す
る各種の抵抗体に、本発明の絶縁コーティングを適用し
た場合に、被膜形成に関する諸条件を各抵抗体毎に設定
する例およびこれらの諸条件が設定される理由を、図面
を用いて具体的に説明する。図2は、異なる主成分で構
成される焼結体を素子とする各種抵抗体により、被膜形
成に関する諸条件の設定内容の相違を表にまとめたもの
である。図2において、ケースAは、焼結体を構成する
主成分が、ZnOとAl2 3 との混合体である場合、
ケースBは、前記主成分がZnOである場合、ケースC
は、主成分がAl2 3 である場合をそれぞれ表してい
る。ケースBにおける焼結体はZnOセラミックスと呼
ばれ、特に非直線抵抗体の素子として頻繁に用いられ
る。また、ケースAやケースCにおけるAl2 3 を主
体とする焼結体は、主に電力用抵抗体の素子として用い
られる。
【0055】[無機材料膜の厚さ]図1において、本実
施例で使用する絶縁コーティング材の無機系材料からは
無機材料膜4が形成される。これに関して図2の表を参
照すると、無機材料膜4の厚さは、ケースAでは20−
300μm、ケースBでは、20−200μm、ケース
Cでは、70−300μmと設定される。この理由につ
いて、図3a、図3bおよび図3cを用いて説明する。
【0056】図3a、図3bおよび図3cはそれぞれ、
ケースA、ケースBおよびケースCにおける前記無機材
料膜の厚さと絶縁部の曲げ強度の関係を示す。これらの
図で明らかなように、それぞれのケースにおいて、無機
材料膜が上限値より厚いと、無機材料中の水分や有機バ
インダ等が大気中に拡散しにくくなる。このため、抵抗
体において絶縁部内の空隙や、素子側面の凹凸を生じや
すくなり、抵抗体の強度が低下する。反対に、それぞれ
のケースにおいて、無機材料膜が下限値より薄いと、無
機材料が焼結体表面の微小な穴等へ吸収されてしまい、
表面に凹凸ができやすい。このため、焼結体と絶縁材料
間の接着力が部分的に弱化する。無機材料膜の厚さは、
このような理由により設定されるものであり、上限およ
び下限の具体的な値は、上記の各ケース毎に各抵抗体の
機能性に適合するように設定される。
【0057】[無機系材料膜の膨脹係数]次に、無機材
料膜4の熱膨張係数(αI )と基材である焼結体の熱膨
張係数(αB )との差(αB −αI )に関して図2を参
照すると、ケースAでは、1〜−5×10-61/℃、ケ
ースBでは、1〜−4×10-61/℃、ケースCでは、
−1〜−5×10-61/℃と設定される。この理由につ
いて、図4a、図4bおよび図4cを用いて説明する。
【0058】図4a、図4bおよび図4cはそれぞれ、
ケースA、ケースBおよびケースCにおける前記熱膨張
係数の差(αB −αI )と絶縁部の曲げ強度との関係を
示す。これらの図で明らかなように、前記熱膨張係数の
差がケースAでは1〜−5×10-61/℃の範囲内に、
ケースBでは1〜−4×10-61/℃の範囲内に、ケー
スCでは−1〜−5×10-61/℃の範囲内に入ってい
れば、曲げ強度の著しい低下は見られない。無機材料膜
と基材との熱膨脹係数の差は、このような理由により設
定されるものであり、上限および下限の具体的な値は、
各ケース毎に各抵抗体の機能性に適合するように設定さ
れる。
【0059】[無機材料膜形成後のコーティング部にお
ける曲げ強度]続いて、無機材料膜4を形成した後のコ
ーティング部における曲げ強度に関して、図2を参照す
ると、ケースA、B、Cの全てにおいて、機能性素子の
中央部の曲げ強度の70%以上と設定される。この理由
について、図5を用いて説明する。
【0060】図5は、絶縁部の曲げ強度とその耐量値と
の関係を示す。図5で明らかなように、前記曲げ強度が
機能性素子の中央部の曲げ強度の70%以下になると、
前記耐量値が著しく低下する。無機材料膜形成後におけ
るコーティング部の曲げ強度は、このような理由により
設定されている。
【0061】[無機材料膜形成後の無機材料内部に存在
する気孔の大きさ]また、無機材料膜4を形成した後の
無機材料中に存在する気孔の大きさに関して、図2を参
照すると、ケースA、B、Cの全てにおいて、40μm
以下と設定される。この理由について、図6を用いて説
明する。
【0062】図6は、無機材料膜中の気孔の大きさと抵
抗体絶縁部の曲げ強度の関係を示す。図6で明らかなよ
うに、前記気孔の大きさが40μmを越えると、絶縁部
の曲げ強度が大きく低下する。無機材料膜形成後におけ
る被膜中の気孔の大きさは、このような理由により設定
されている。
【0063】[無機材料膜焼き付け後の弾性係数]さら
に、無機材料膜4を焼き付けた後の弾性係数に関して、
図2を参照すると、ケースAおよびケースCでは、80
000−180000MPa、ケースBでは、6000
0−150000MPaと設定される。この理由を、図
7aおよび図7bを用いて説明する。
【0064】図7aおよび図7bはそれぞれ、ケースA
とC、およびケースBにおける弾性係数と絶縁部の曲げ
強度の関係を示す。これらの図から明らかなように、弾
性係数が、ケースAとCの場合は80000−1800
00MPaの範囲内に、ケースBの場合は、60000
−180000MPaの範囲内に入っていれば、曲げ強
度の低下が見られない。無機材料膜を焼き付けた後の弾
性係数は、このような理由により設定されるものであ
り、上限および下限の具体的な値は、各ケース毎に各抵
抗体の機能性に適合するように設定される。
【0065】[無機アモルファス状膜の厚さ]次に、図
1において、前記無機材料膜の上に重ねられる無機アモ
ルファス状膜5の厚さに関して、図2を参照すると、ケ
ースAでは、0.5−20μm、ケースBでは、0.5
−10μm、ケースCでは、1−20μmと設定され
る。この理由について、図8a、図8b、および図8c
を用いて説明する。
【0066】図8a、図8b、および図8cはそれぞ
れ、ケースA、ケースB、およびケースCにおける無機
アモルファス状膜の厚さと絶縁部の曲げ強度との関係を
示す。これらの図から明らかなように、無機アモルファ
ス状膜の厚さが、それぞれのケースの上限値よりも厚い
場合は、無機アモルファス状膜自身の強度が弱いために
曲げ強度は低下する。また反対に、無機アモルファス状
膜の厚さがそれぞれのケースの下限値よりも薄い場合
は、無機アモルファス状膜が、下地の無機材料膜へ吸収
されるため、無機アモルファス状膜の効果が小さくな
る。無機アモルファス状膜の厚さは、このような理由に
より設定されるものであり、上限および下限の具体的な
値は、各ケース毎に各抵抗体の機能性に適合するように
設定される。
【0067】[無機アモルファス状膜形成後の表面粗さ
(Ra,Rz,Rmax)]次に、無機アモルファス状
膜5を形成した後の表面粗さに関して、図2を参照する
と、ケースA、B、Cの全てにおいて、Ra:0.20
μm以下、Rz:15μm以下、Rmax:20μm以
下と設定される。この理由について、図9、図10およ
び図11を用いて説明する。
【0068】図9は、表面粗さRaと絶縁部の曲げ強度
の関係を示す。図9で明らかなように、表面粗さRaが
0.20μm以上であると曲げ強度が著しく低下する。
また、図10は、表面粗さRzと絶縁部の曲げ強度の関
係を示す。図10で明らかなように、表面粗さRzが1
5μm以上であると曲げ強度が著しく低下する。さら
に、図11は、表面粗さRmaxと絶縁部の曲げ強度の
関係を示す。図11で明らかなように、表面粗さRma
xが20μm以上であると曲げ強度が著しく低下する。
無機アモルファス状膜5を形成した後の表面粗さは、こ
のような理由により設定されている。
【0069】[無機アモルファス状膜の熱膨張係数]続
いて、無機アモルファス状膜5の熱膨張係数(αA )と
基材の熱膨張係数(αB )の差(αB −αA )に関して
図2を参照すると、ケースAおよびCでは−1〜−5×
10-61/℃、ケースBでは1〜−4×10-61/℃と
設定される。この理由について、図12aおよび図12
bを用いて説明する。
【0070】図12aおよび図12bはそれぞれ、ケー
スAとC、およびケースBにおける前記熱膨張係数の差
(αB −αA )と絶縁部の曲げ強度の関係を示す。これ
らの図で明らかなように、前記熱膨張係数の差(αB
αA )が、ケースAおよびCの場合、−1〜−5×10
-61/℃の範囲内に、ケースBの場合、1〜−4×10
-61/℃の範囲内に入っていれば、曲げ強度の著しい低
下は見られない。無機アモルファス状膜5の熱膨張係数
(αA )と基材の熱膨張係数(αB )の差(αB
αA )は、このような理由により設定されるものであ
り、上限および下限の具体的な値は、各ケース毎に各抵
抗体の機能性に適合するように設定される。
【0071】[無機アモルファス状膜形成後のコーティ
ング部における曲げ強度]最後に、無機アモルファス状
膜5を形成した後のコーティング部における曲げ強度に
関して図2を参照すると、ケースA、B、Cの全てにお
いて、機能性素子の中央部における曲げ強度の80%以
上とする。この理由について、図13を用いて説明す
る。
【0072】図13は、絶縁部の曲げ強度と耐量値との
関係を示す。図13で明らかなように、曲げ強度が80
%以下となると耐量値が著しく低下する。無機アモルフ
ァス状膜5を形成した後のコーティング部における曲げ
強度は、このような理由により設定されている。
【0073】2−2 従来の絶縁コーティングと本発明
による絶縁コーティング材との比較 次に、本発明の絶縁コーティング材からなる被膜と、従
来どおりの被膜との比較検査を行った。すなわち、主成
分がZnOとAl2 3 との混合体である焼結体の側面
に、上述のケースAにおいて設定された諸条件を満たす
ように、本発明の絶縁コーティング材を塗布および焼成
して無機材料膜および無機アモルファス膜よりなる2重
構造の被膜を形成した抵抗体素子(本発明品A)を作成
した。その一方で、同様の主成分からなる焼結体の側面
にエポキシ樹脂を塗布して焼成し、従来通りの抵抗体素
子(従来品B)を作成した。そして、本発明品Aと従来
品Bとについて、素子の耐熱温度と絶縁部の曲げ強度に
関する比較を行った。
【0074】耐熱温度に関する比較結果を図14に、絶
縁部の曲げ強度に関する比較結果を図15に示す。図1
4に示すように、従来品Bでは熱処理温度が200℃以
上になると素子の特性の低下が起きるのに対し、本発明
品Aでは熱処理温度を400℃以上にしても素子の特性
が低下する傾向は見られなかった。一方、絶縁部の曲げ
強度に関する比較では、それぞれの抵抗体素子より絶縁
部の一片を採取して試験用に加工し、曲げ試験を行っ
た。この結果、図15に示すように、素子の絶縁コーテ
ィング部分において、本発明品Aは、従来品Bのおよそ
1.4倍の曲げ強度を保つことが分かった。
【0075】続いて、主成分がZnOである焼結体に対
して、本発明の絶縁コーティング材からなる被膜を形成
して抵抗体素子(本発明品C)を作成した。その一方
で、同様の主成分からなる焼結体の側面にエポキシ樹脂
の被膜を形成した従来通りの抵抗体素子(従来品D)を
作成し、これらの抵抗体素子の曲げ強度に関しての同様
の比較試験を行った。この結果を、図16に示す。Zn
Oを主成分とする場合、絶縁コーティング部分において
本発明品Cでは、従来品Dのおよそ1.5倍の曲げ強度
を保つことが分かった。
【0076】2−3 本実施例の効果と作用 以上のような比較試験の結果、本発明の絶縁コーティン
グ材により、電力用抵抗体の絶縁部において、異常電圧
の発生に伴う温度上昇がもたらす熱劣化の問題が改善で
きることが分かった。また、本発明の絶縁コーティング
材を非直線性抵抗体に使用すれば、抵抗体絶縁部の機械
的強度が向上することも確認された。
【0077】これにより、高い絶縁耐力および耐熱性を
有する機能性素子を提供することができるようになる。
また、本発明の絶縁コーティング材は、抵抗体を構成す
る焼結体に対する反応性が低く、機能性素子の機能を損
なうことがないため、素子は高い信頼性および安全性を
与える。さらに、焼結体の主成分にかかわらず使用でき
るので適用範囲が広く、極めて実用性が高い。
【0078】3.他の実施例 上述したように、本発明のコーディング材は焼結体の成
分に関わらず適用できるため、非直線抵抗体や電力用抵
抗体以外にも、例えばコンデンサなど、機能性素子を有
する装置内でも広く利用が可能である。
【0079】また、本実施例においては、抵抗体を製造
するプロセスにおいて、焼結体側面に無機材料膜と無機
アモルファス状膜を形成してから、焼結体の上下側面に
電極となるアルミニウムを容射したが、これとは逆の手
順で、まず焼結体に電極を形成してから、焼結体の側面
に本発明のコーティング材料を施工することもできる。
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、無機材
料膜と無機アモルファス膜の組み合わせからなるコーテ
ィング材料を用いることにより、絶縁耐力および耐熱性
が高く、信頼性、安全性にも優れた絶縁コーティング部
を有する各種の機能性素子を幅広く提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】抵抗体の構成を表す図。
【図2】焼結体を構成する主成分により、絶縁用の被膜
形成において課される諸条件の相違を比較する図。
【図3】無機材料膜厚さと曲げ強度の関係を表す図。
【図4】熱膨張係数差と曲げ強度の関係を表す図。
【図5】曲げ強度と耐量値の関係を表す図。
【図6】無機材料膜中の気孔の大きさと曲げ強度の関係
を表す図。
【図7】無機材料膜中の弾性係数と曲げ強度の関係の関
係を表す図。
【図8】無機アモルファス膜厚さと曲げ強度の関係を表
す図。
【図9】表面粗さRaと曲げ強度の関係を表す図。
【図10】表面粗さRzと曲げ強度の関係を表す図。
【図11】表面粗さRmaxと曲げ強度の関係を表す
図。
【図12】熱膨張係数差と曲げ強度の関係を表す図。
【図13】曲げ強度と耐量値の関係を表す図。
【図14】本発明品Aと従来品Bの耐熱温度を比較する
図。
【図15】本発明品Aと従来品Bの絶縁部曲げ強度を比
較する図。
【図16】本発明品Cと従来品Dの絶縁部曲げ強度を比
較する図。
【符号の説明】
1…焼結体(基材) 2…絶縁部材(絶縁コーティング部) 3…電極 4…無機材料膜 5…無機アモルファス状膜

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機能性素子に用いられる絶縁材料であっ
    て、 その原料が、所定の無機材料と、所定のガラス材料の組
    み合わせからなる絶縁コーティング材料。
  2. 【請求項2】 前記の無機材料は、Al2 3 、ZrO
    2 、SiO2 、Ti02 、MgOのうち、少なくとも1
    種類を含むことを特徴とする請求項1記載の絶縁コーテ
    ィング材料。
  3. 【請求項3】 前記のガラス材料は、SiO2 、Al2
    3 のうち、少なくとも1種類を含むことを特徴とする
    請求項1記載の絶縁コーティング材料。
  4. 【請求項4】 機能性素子に利用される絶縁部材の製造
    方法であって、 前記機能性素子の側面に所定の無機材料を塗布し、この
    無機材料を所定の焼成速度で徐々に加熱して、2段階の
    焼成温度および焼成時間で段階的に焼結することによっ
    て無機材料層を形成するとともに、前記無機材料層の上
    層として、所定のガラス成分を重ねて塗布し、再び前記
    2段階の焼成温度および焼成時間で段階的に焼結してア
    モルファス状層を形成することによって、2層構造を有
    する絶縁部材を形成することを特徴とする製造方法。
  5. 【請求項5】 前記所定の焼成速度は、10℃/分以下
    であることを特徴とする請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記無機材料層および前記アモルファス
    状層を段階的に焼結するための前記2段階の焼成温度と
    焼成時間は、第1段階が150℃で2時間、第2段階が
    350℃以上で2時間以上であることを特徴とする請求
    項4記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 所定の無機材料を原料とする無機材料層
    と、所定のガラス成分を原料とするアモルファス状層と
    から構成される2層構造を有する絶縁部材を用いること
    を特徴とする機能性素子。
  8. 【請求項8】 前記無機材料層の厚さが20μmから3
    00μmの範囲内であることを特徴とする請求項7記載
    の機能性素子。
  9. 【請求項9】 前記無機材料層における熱膨張係数と、
    前記機能性素子における熱膨脹係数との差が1〜−5×
    10-61/℃であることを特徴とする請求項7記載の機
    能性素子。
  10. 【請求項10】 前記機能性素子の側面に無機材料膜が
    形成された時点での、絶縁部材における曲げ強度が、前
    記機能性素子の中央部における曲げ強度の70%以上で
    あることを特徴とする請求項7記載の機能性素子。
  11. 【請求項11】 前記機能性素子の側面に形成された無
    機材料膜において、無機材料膜内部の気孔の大きさが4
    0μm以下であることを特徴とする請求項7記載の機能
    性素子。
  12. 【請求項12】 前記機能性素子の側面に焼結された前
    記無機材料膜における弾力係数は、80000MPaか
    ら180000MPaの範囲内であることを特徴とする
    請求項7記載の機能性素子。
  13. 【請求項13】 前記無機アモルファス状膜の厚さが
    0.5μmから20μmの範囲内であることを特徴とす
    る請求項7記載の機能性素子。
  14. 【請求項14】 前記機能性素子の側面に形成された前
    記無機アモルファス状膜の表面粗さRaが0.20μm
    以下であることを特徴とする請求項7記載の機能性素
    子。
  15. 【請求項15】 前記機能性素子の側面に形成された前
    記無機アモルファス状膜の表面粗さRzが15μm以下
    であることを特徴とする請求項7記載の機能性素子。
  16. 【請求項16】 前記機能性素子の側面に形成された前
    記無機アモルファス状膜の表面粗さRmaxが20μm
    以下であることを特徴とする請求項7記載の機能性素
    子。
  17. 【請求項17】 前記無機アモルファス膜の熱膨張係数
    と前記機能性素子における熱膨脹係数との差が、−1〜
    −5×10-61/℃であることを特徴とする請求項7記
    載の機能性素子。
  18. 【請求項18】 前記機能性素子の側面に前記無機アモ
    ルファス状膜が形成された時点での、絶縁部材の曲げ強
    度が、前記機能性素子の中央部における曲げ強度の80
    %以上であることを特徴とする請求項7記載の機能性素
    子。
  19. 【請求項19】 機能性素子を形成する主成分として酸
    化亜鉛(ZnO)系の材料が使用される場合、前記無機
    材料膜の厚さが20μmから200μmの範囲内である
    ことを特徴とする請求項7記載の機能性素子。
  20. 【請求項20】 機能性素子を形成する主成分として酸
    化亜鉛(ZnO)系の材料が使用される場合、前記無機
    材料膜の熱膨張係数と前記機能性素子における熱膨脹係
    数との差が、1〜−4×10-61/℃であることを特徴
    とする請求項7記載の機能性素子。
  21. 【請求項21】 機能性素子を形成する主成分として酸
    化亜鉛(ZnO)系の材料が使用される場合、焼結され
    た前記無機材料膜における弾力係数は、60000MP
    aから150000MPaの範囲内であることを特徴と
    する請求項7記載の機能性素子。
  22. 【請求項22】 機能性素子を形成する主成分として酸
    化亜鉛(ZnO)系の材料が使用される場合、前記無機
    アモルファス状膜の厚さが0.5μmから10μmの範
    囲内であることを特徴とする請求項7記載の機能性素
    子。
  23. 【請求項23】 機能性素子を形成する主成分として酸
    化亜鉛(ZnO)系の材料が使用される場合、前記アモ
    ルファス状膜の熱膨張係数と前記機能性素子における熱
    膨脹係数との差が、1〜−4×10-61/℃であること
    を特徴とする請求項7記載の機能性素子。
  24. 【請求項24】 機能性素子を形成する主成分としてア
    ルミナ(Al2 3)系の材料が使用される場合、前記
    無機材料膜の厚さが70μmから300μmであること
    を特徴とする請求項7記載の機能性素子。
  25. 【請求項25】 機能性素子を形成する主成分としてア
    ルミナ(Al2 3)系の材料が使用される場合、前記
    無機材料膜の熱膨張係数と、前記機能性素子における熱
    膨脹係数との差が、−1〜−5×10-61/℃であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の機能性素子。
  26. 【請求項26】 機能性素子を形成する主成分としてア
    ルミナ(Al2 3)系の材料が使用される場合、前記
    無機アモルファス状膜の厚さが1μmから20μmの範
    囲内であることを特徴とする請求項7記載の機能性素
    子。
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