JPH086973B2 - 製氷機の冷凍サイクル - Google Patents

製氷機の冷凍サイクル

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JPH086973B2
JPH086973B2 JP1053558A JP5355889A JPH086973B2 JP H086973 B2 JPH086973 B2 JP H086973B2 JP 1053558 A JP1053558 A JP 1053558A JP 5355889 A JP5355889 A JP 5355889A JP H086973 B2 JPH086973 B2 JP H086973B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は製氷機に係り、当該製氷機に採用するに適し
た冷凍サイクルに関する。
(従来技術) 従来、製氷機のための冷凍サイクルにおいては、その
蒸発器の圧力損失が大きい場合を考慮して、同蒸発器へ
の冷媒の流入側配管中に介装する膨張弁として外部均圧
型のものを採用し、この膨張弁の感温筒を前記蒸発器か
らの冷媒の流出側配管の一部に取付けるとともに、同膨
張弁の外部均圧管を前記感温筒の近傍にて前記流出側配
管内に連通させて、前記膨張弁から前記蒸発器に流入す
る冷媒の量を、前記感温筒の感知温度及び前記外部近圧
管内の冷媒圧に応じて調整し冷媒の過熱度を調整するよ
うにしたものがある。
(発明が解決しようとする課題) 上記した従来の冷凍サイクルには、除氷時に蒸発器で
の除氷のためにコンプレッサから蒸発器へ高温高圧の圧
縮冷媒をホットガス弁を介し直接流入させるようにした
ものがある。この冷凍サイクルにおいては、除氷時に高
温高圧の圧縮冷媒が蒸発器に直接流入するため、蒸発器
の冷媒流出部での圧力が製氷時に比して高くなって、製
氷時と除氷時とで圧力差が得られるものの、蒸発器に流
入する高温高圧の圧縮冷媒の流量が少ない場合には、上
記した圧力差が十分に得られないことがある。このよう
な場合には、除氷時での膨張弁の開度減少が適正になさ
れ得ず、その結果、蒸発器への全流入冷媒の温度が上昇
しにくく除氷効率の低下を招く。かかる場合、上述の膨
張弁の開度を減少させるために、膨張弁の初期の開度を
小さくして最高動作圧力(温度式膨張弁において一般的
に使用されている表現であり、感温筒の感知温度に拘ら
ず当該膨張弁を全閉状態とする圧力を言う)を下げるこ
とも考えられるが、このようにすると、製氷時における
冷凍能力が不必要に低下してしまう。
そこで、本発明は、以上のようなことに鑑み、製氷機
のための冷凍サイクルにおいて、その外部均圧型膨張弁
から延出する外部均圧管の冷凍サイクル内の接続位置を
考慮することにより、適正な製氷を実現するようにしよ
うとするものである。
(課題を解決するための手段) かかる課題の解決にあたり、本発明の構成上の特徴
は、コンプレッサからの圧縮冷媒を凝縮するコンデンサ
と、このコンデンサからの凝縮冷媒を膨張させる膨張手
段と、この膨張手段からの膨張冷媒を受けて製氷水を氷
結させて、また前記コンプレッサからホットガス弁を介
し圧縮冷媒を受け除氷する蒸発手段とを備えた製氷機の
冷凍サイクルにおいて、前記膨張手段として外部均圧型
膨張弁を採用し、この膨張弁の外部均圧管を前記蒸発手
段の冷媒流入部と冷媒流出部間の中間部位に連通させ、
また同膨張弁の感温筒を前記蒸発手段と前記コンプレッ
サとの間の冷媒流路に配設し、かつ前記膨張弁が前記除
氷過程で全閉状態となるように前記膨張弁を設定したこ
とにある。
(作用効果) このように本発明を構成したことにより、蒸発手段の
冷媒流入部と冷媒流出部間の中間部位の冷媒圧力が外部
均圧管に作用して膨張弁内に作用するとともに、蒸発手
段とコンプレッサとの間の冷媒流路に配設した感温筒に
て感温筒内の封入流体が膨張してその膨張圧力が膨張弁
内に作用し、膨張弁の開度は上述の冷媒圧力と膨張圧力
に応じた開度となる。
ところで、製氷時には膨張弁にて絞られて通過する少
量の冷媒が蒸発手段に流れるため、蒸発手段の冷媒流入
部と冷媒流出部間の差圧が少なくて、蒸発手段の中間部
位の冷媒圧力は冷媒流出部の冷媒圧力に近似している。
このため、膨張弁での開度が的確に制御されて、蒸発手
段にて良好な製氷作動が得られる。
また、除氷時には膨張弁をバイパスしてホットガス弁
を介し製氷時に比して多量の圧縮冷媒が蒸発手段に直接
流入するため、蒸発手段の冷媒流入部と冷媒流出部間の
差圧が製氷時に比して多くなり、蒸発手段の中間部位の
冷媒圧力は冷媒流出部の冷媒圧力より所定量高くなる。
このため、この所定量高くなった冷媒圧力を利用して膨
張弁を除氷過程で全閉状態とすることができる。したが
って、除氷時には蒸発手段に流入する冷媒がホットガス
弁を通過した圧縮冷媒のみとなるので、蒸発手段での結
氷の除氷が安定にして円滑に行われる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面により説明すると、図
面は、製氷機に本発明に係る冷凍サイクルが適用された
例を示している。冷凍サイクルは、コンプレッサ10を有
しており、このコンプレッサ10は、その流入冷媒を圧縮
し高温高圧の圧縮冷媒として配管P1を通しコンデンサ20
内に付与する。コンデンサ20は、その流入圧縮冷媒をフ
ァン20aの空冷作用のもとに凝縮し凝縮冷媒としてドラ
イヤ30及び配管P2を通し外部均圧型膨張弁40に付与す
る。なお、冷凍サイクルに封入の冷媒はR22又は502であ
る。
膨張弁40は、弁本体41と、この弁本体41から延出する
外部均圧管42と感温筒43とにより構成されており、外部
均圧管42は、その先端部42aにて、後述するサーペンタ
イン型両蒸発器50a,50b間に接続した配管P4内にその周
壁部分を通し連通している。これは製氷機の製氷サイク
ル時及び除氷サイクル時の蒸発器50bの入口側圧力差が
蒸発器50bの出口側圧力差よりも明らかに大きいことに
着目したものである。しかして、外部均圧管42は配管P4
内の冷媒の圧力を導出し弁本体41内に付与する。感温筒
43は、コンプレッサ10と蒸発器50bとの間に接続した配
管P5の中間部位表面に取付けられており、この感温筒43
内には、弁本体41を、製氷機の除氷サイクル中、実質的
に閉成すべく、弁本体41の最高動作圧力が、配管P4への
外部均圧管42の先端部42aの連通位置における製氷機の
製氷サイクル中の冷媒の圧力よりも高くかつ除氷サイク
ル中の冷媒の圧力よりも低くなるような量でもって所定
の流体が封入されている。さらに、前記最高動作圧力
は、除氷サイクル中の蒸発器50bの出口側圧力よりも高
くなるように設定されている。但し、同所定の流体とし
ては、ガス、ガスクロス、或いは冷媒と窒素等の不活性
ガスとの混合流体が採用される。しかして、この感温筒
43は、その封入流体により配管P5内の冷媒の温度を感知
し同流体の温度膨張圧を弁本体41に付与する。
弁本体41は、その内蔵の圧縮コイルスプリングの弾撥
力と外部均圧管42からの冷媒の圧力及び感温筒43からの
封入流体の温度膨張圧の合成圧差に比例する開度でもっ
て、配管P2から配管P3への凝縮冷媒の膨張流入量を調整
する。
蒸発器50aは配管P3から膨張冷媒を付与されて製氷板7
0aを後述のように流下する製氷水を冷却する。一方、蒸
発器50bは、蒸発器50aから配管P4を通し冷媒を付与され
て、製氷板70bを後述のように流下する製氷水を冷却す
るとともに、同冷媒を配管P5を通しコンプレッサ10に還
流させる。両配管P1,P3の各中間部位間に接続した配管P
6中にはホットガス弁60が介装されており、このホット
ガス弁60は、製氷機の除氷サイクル時にのみ、コンプレ
ッサ10からの圧縮冷媒を配管P1の上流部、配管P6及び配
管P3の下流部を通し蒸発器50a内に直接付与する。
両製氷板70a、70bは、製氷機の製氷サイクル時に、製
氷ポンプ80により汲上げられる製氷水タンク90内の製氷
水を、配管P7及び両散水器100a、100bを通し受け、その
各製氷面に沿い流下させて氷案内板110を通し製氷水タ
ンク90内に落下還流させる。また。両製氷板70a、70b
は、製氷機の除氷サイクル時に、外部給水源から給水弁
120及び配管P8を通し給水され、その各背面に沿い流下
させて製氷水タンク90内に落下させる。また、このよう
な各製氷板70a、70bに沿う水の落下時には両蒸発器70
a、70bが、ホットガス弁60からの圧縮冷媒の熱エネルギ
ーにより、各製氷板70a、70bに氷結済みの各角氷の表面
を融解して除氷を促す。なお、図面において、各符号
S1,S2は、それぞれ、水位センサ(フロートスイッチ内
蔵)及びサーミスタを示す。また。符号90aはオーバー
フロー管を示す。
以上のように構成した本実施例において、製氷機を製
氷サイクルにおけば、コンプレッサ10が配管P5内の冷媒
を吸入圧縮し高温高圧の圧縮冷媒として配管P1を通しコ
ンデンサ20内に付与する。すると、コンデンサ20がその
流入圧縮冷媒を凝縮し凝縮冷媒としてドライヤ30及び配
管P2を通し膨張弁40に付与する。ついで、この膨張弁40
が限段階における開度に応じて配管P2内の凝縮冷媒を膨
張させて配管P3を通し蒸発器50a内に付与する。かかる
場合、膨張弁40の開度は、外部均圧管42内の冷媒の圧
力、感温筒43からの封入流体の温度膨張圧及び前記圧縮
コイルスプリングの弾撥力に応じて定まる。然る後、配
管P3からの膨張冷媒が蒸発器50a、配管P4、蒸発器50b及
び配管P5を通りコンプレッサ10に還流する。一方、製氷
水タンク90内の製氷水が、製氷ポンプ80により汲出され
て、配管P7、両散水器100a、100bを通り両製氷板70a、7
0bの各製氷面に沿い両蒸発器70a、70bにより冷却されな
がら流下して氷案内板110を通り製氷タンク90内に還流
する。
以上のような過程を繰返している間に各製氷板70a、7
0bでの製氷水の氷結が進み、製氷水タンク90内の製氷水
の残存量が所定量まで減少し、水位センサS1が氷結完了
の旨検出し、製氷ポンプ80が図示しない制御回路により
停止せられる。ついで、ホットガス弁60が前記制御回路
により開成されると、コンプレッサ10からの高温高圧の
圧縮冷媒が、各配管P1、P6を通り配管P3内に流入して同
配管P3内の冷媒に合流し、蒸発器50a、配管P4、蒸発器5
0b及び配管P5を通りコンプレッサ10に流入する。一方、
前記外部給水源から給水弁120及び配管P8から供給され
る水が各製氷板70a、70bの背面に沿い流下する。
このような段階では、各蒸発器50a、50bがその流入冷
媒の熱エネルギーにより各製氷板70a、70bで氷結済みの
各角氷の表面を融解し、これに応じて各角氷が流下水と
共に落下して氷案内板110により案内放出される。ま
た、配管P4内の冷媒の圧力が、ホットガス弁60からの凝
縮冷媒の両蒸発器50a、50bへの流入により、製氷サイク
ル時よりも明確に高くなるため、外部均圧管42内の冷媒
の圧力が製氷サイクル時に比べて上昇し、感温筒43内の
封入流体の温度膨張圧との関連で弁本体41の内圧をその
最高動作圧力を超えて上昇させる。このため、膨張弁40
が即座に閉成して全閉状態となる。従って、除氷サイク
ル時には各蒸発器50a、50bに対しホットガス弁60を介す
るコンプレッサ10からの圧縮冷媒のみが実質的に流入す
ることとなり、その結果、各角氷の除氷が安定にして円
滑に行なわれ得る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示す概略全体構成図である。 符号の説明 10……コンプレッサ、20……コンデンサ、40……膨張
弁、41……弁本体、42……外部均圧管、43……感温筒、
50a、50b……蒸発器、60……ホットガス弁、P4、P5……
配管。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンプレッサからの圧縮冷凍を凝縮するコ
    ンデンサと、このコンデンサからの凝縮冷媒を膨張させ
    る膨張手段と、この膨張手段からの膨張冷媒を受けて製
    氷水を氷結させ、また前記コンプレッサからホットガス
    弁を介し圧縮冷媒を受け除氷する蒸発手段とを備えた製
    氷機の冷凍サイクルにおいて、前記膨張手段として外部
    均圧型膨張弁を採用し、この膨張弁の外部均圧管を前記
    蒸発手段の冷媒流入部と冷媒流出部間の中間部位に連通
    させ、また同膨張弁の感温筒を前記蒸発手段と前記コン
    プレッサとの間の冷媒流路に配設し、かつ前記膨張弁が
    前記除氷過程で全閉状態となるように前記膨張弁を設定
    したことを特徴とする製氷機の冷凍サイクル。
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