JPH08692B2 - 結晶性シリケ−ト類の製造方法 - Google Patents

結晶性シリケ−ト類の製造方法

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JPH08692B2
JPH08692B2 JP62023304A JP2330487A JPH08692B2 JP H08692 B2 JPH08692 B2 JP H08692B2 JP 62023304 A JP62023304 A JP 62023304A JP 2330487 A JP2330487 A JP 2330487A JP H08692 B2 JPH08692 B2 JP H08692B2
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治仁 佐藤
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は結晶性シリケート類の製造方法に関し、詳
しく言うと、触媒、吸着剤等として好適に利用できるよ
うに、制御された粒径および粒径分布を有する結晶性シ
リケート類の製造方法に関するものである。
[従来の技術] ゼオライト、シリカライト、モルデナイト等の結晶性
シリケートもしくは結晶性金属シリケート等の結晶性シ
リケート類は、触媒、触媒担体、吸着剤、分離剤、イオ
ン交換体、清浄剤のビルダーなどいった機能材料等とし
て広範囲の分野で利用されている。
従来、これらの結晶性シリケート類は、主として種々
の酸化ケイ素源または、酸化ケイ素源とアルミニウム、
ガリウム、ホウ素、クロム、鉄などの金属の酸化物源
(以下、金属酸化物源と称する。)、およびアルカリ金
属源またたはアルカリ土類金属源ならびに水または必要
により結晶化剤等を含むゲルを加熱する、所謂水熱合成
によって製造されていた。そして、上記のゲルの組成の
選択や、水熱合成の条件の選定などにより種々のタイプ
の結晶性シリケート類を製造する方法が提案されてき
た。
しかしながら、従来の製造方法によって得られる結晶
性シリケート類は、結晶形が不揃いであり、粒度分布の
広いものであった。
[発明が解決しようとする問題点] この発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、
その目的は、結晶性が揃い、かつ粒径が比較的小さく、
かつ粒度分布がシャープである結晶性シリケート類を製
造する方法を提供しようとするものである。
[問題点を解決するための手段] この発明者らは、前記目的を達成すべく、種々検討を
重ねた結果、水熱合成によって結晶性シリケート類を製
造するにあたり、系を昇温する過程において、特定の温
度範囲における昇温速度を特定の値以下に設定すること
により、前記目的を達成することができることを見出
し、その知見に基きこの発明を完成するに至った。
すなわち、前記目的を達成するためこの発明の概要
は、(A)酸化ケイ素源または酸化ケイ素源とアルミニ
ウム、ガリウム、ホウ素、クロムおよび鉄よりなる群か
ら選ばれる1種以上の金属の酸化物源、(B)アルカリ
金属源および/またはアルカリ土類金属、(C)水、な
らびに(D)結晶化剤を含むゲルを、前記酸化ケイ素源
を[SiO2]と表わし、前記アルミニウム、ガリウム、ホ
ウ素、クロムおよび鉄よりなる群から選ばれる1種以上
の金属の酸化物源を[M2O3](ただしMは、Al、Ga、
B、CrおよびFeの中から選ばれる1種または2種以上の
金属原子を意味する。)として表わし、前記ゲル中に存
在するアルカリ金属源およびアルカリ土類金属源から計
算されるアルカリ金属水酸化物とアルカリ土類金属水酸
化物との合計を[A1/n(OH)](ただし、Aは、アル
カリ金属原子およびアルカリ土類金属原子の中から選ば
れる1種または2種以上の金属原子を意味し、nは、A
がアルカリ金属原子に該当する場合には1とし、Aがア
ルカリ土類金属原子に該当する場合には2とする。)と
して表わし、前記ゲル中の水(ただし、結晶水、吸着
水、水酸化物としての水酸基の形式的な脱水により生成
し得る水も含む。)を[H2O]として表わし、前記結晶
化剤を[(D)]として表したときに、[A1/nOH/Si
2O](モル比)が0.1〜0.4、[H2O/SiO2](モル比)が
10〜50、[M2O3/SiO2](モル比)が0〜0.02、および
[(D)/SiO2](モル比)が0.01〜2.0の範囲になるよ
うに調整し、調整したゲルを50℃より高い温度に加熱
し、水熱合成により結晶性シリケート類を製造するにあ
たり、系の温度を50℃を越えて上限設定温度(Ts℃)に
まで昇温する過程において、 昇温速度制約下限温度(Tl℃)と昇温速度制約上限温
度(Th℃)(ただし、上限Ts℃、Th℃、およびTl℃はそ
れぞれ、 300℃≧Ts℃≧Th℃≧90℃ および (Th℃−30℃)≦Tl℃≧50℃ の関係式を満足する値から選ばれる値とする。)との温
度範囲内(Tl℃〜Th℃)に系の温度(T℃)がある(Tl
℃<T℃<Th℃)ときの平均昇温速度Va℃/分を 0<Va℃/分≦0.5℃/分 とし、かつ、前記温度範囲(Tl℃〜Th℃)における任意
の10分間の内の温度変化ΔTp℃を ΔTp℃≦7.5℃ となるように設定することを特徴とする結晶性シリケー
ト類の製造方法である。
この発明の方法における前記酸化ケイ素源としては、
従来の水熱合成法による結晶性シリケート類の製造に用
いられる酸化ケイ素源を用いることができる。
その具体例を、限定ではなくして単に例示の目的で示
すとすれば、たとえば、シリカゾル、シリカゲル、二酸
化ケイ素、ケイ素のハロゲン化物、ケイ素のアルコキシ
ドなどのケィ素化合物、水ガラス等のシリケート類など
を挙げることができる。
なお、これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上
を組み合せて用いてもよい。
この発明の方法における前記アルミニウム、ガリウ
ム、ホウ素、クロム、鉄よりなる群から選択される金属
の酸化物源としては、従来の水熱合成による結晶性金属
シリケートもしくは結晶性メタロシリケートの製造に用
いられるものを用いることができる。
これらの具体例を、限定ではなくして単に例示の目的
で示すと、たとえば、硝酸アルミニウム、硝酸ガリウ
ム、硝酸クロム、硝酸鉄などの硝酸塩;硫酸アルミニウ
ム、硫酸ガリウム、硫酸クロム、硫酸鉄などの硫酸塩;
水酸化アルミニウム、水酸化ガリウム、水酸化クロム、
水酸化鉄などの水酸化物;酸化アルミニウム、酸化ホウ
素、酸化ガリウム、酸化クロム、酸化鉄などの酸化物;
水素化物もしくは酸素酸;塩化アルミニウム、塩化ガリ
ウム、塩化ホウ素、塩化クロム、塩化鉄などのハロゲン
化物;ホウ酸;アルミニウムアルコキシド、ガリウムア
ルコキシド、ホウ素アルコキシド、クロムアルコキシ
ド、鉄アルコキシド等のアルコキシド;酢酸アルミニウ
ム、酢酸クロム、酢酸ガリウム、酢酸鉄などのガルボン
酸塩;アルミン酸ナトリウム、ガリウム酸ナトリウム、
ホウ酸ナトリウム、テトラヒドロキンクロム(III)酸
ナトリウムなどのオキソ酸塩もしくはヒドロキシ酸塩な
どの様々な化合物を挙げることができる。
これらの中でも、従来の水熱合成による結晶性金属シ
リケートもしくは結晶性メタロシリケートの製法に用い
られるものを好適に使用することができる。具体的に
は、たとえば、硝酸アルミニウム、硝酸ガリウム、硝酸
鉄(III)、硝酸クロム(III)などの硝酸塩、硫酸アル
ミニウムなどの硫酸塩;アルミン酸ナトリウム、ホウ酸
ナトリウムなどのオキソ酸アルカリ金属塩;ホウ素、水
酸化アルミニウム、水酸化クロムなどの水酸化物もしく
はオキソ酸などを挙げることができる。
なお、これらの化合物は、1種単独で用いてもよく、
2種以上を組み合せて用いてもよく、また、2種以上の
金属の複合化合物もしくは複塩として用いることも可能
である。
この発明の方法における前記アルカリ金属源、あるい
は前記アルカリ土類金属源としては、従来の水熱合成に
よる結晶性シリケート類の製造に用いられるものを使用
することができる。これらの具体例を、限定ではなくし
て単に例示の目的で示すとすれば、たとえば、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ル
ビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム
などの水酸化物;ナトリウムアルコキシド、カリウムア
ルコキシドなどのアルコキシド;酸化リチウム、酸化ナ
トリウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、酸化ストロンチウムなどの酸化物などを挙げる
ことができる。
これらの中でも、水酸化物などが好適であり、特に水
酸化ナトリウムなどが好適である。
なお、これらの化合物は、1種単独で用いても、2種
以上を組み合わせて用いてもよく、また、その一部を前
記の如く、アルミン酸ナトリウム、水ガラス等の成分と
して用いることも可能である。
この発明の方法における前記結晶化剤としては、従来
の水熱合成法による結晶性シリケート類の製造に際して
用いられる有機結晶化剤などを使用することができる。
中でも、第4級アルキルアンモニウム化合物などの有機
結晶化剤が好ましく、特にテトラプロピルアンモニウム
プロミド等の第4級アルキルアンモニウムハライド等が
好ましい。この結晶化剤は1種単独で用いてもよく、ま
た2種以上を組み合わせてもよい。
この発明の方法における結晶性シリケート類を製造す
るための水熱合成反応に供する調整ゲルは、 (A)酸化ケイ素源または前記酸化ケイ素源と前記した
アルミニウム、ガリウム、ホウ素、クロム、鉄よりなる
群から選ばれる1種または、2種以上の金属の酸化物
源、 (B)前記アルカリ金属源および/またはアルカリ土類
金属源の中から選ばれる1種または2種以上のもの、 (C)水、および (D)結晶化剤 を含有する。
この発明の方法における前記調整ゲルの配合組成とし
ては、従来の水熱合成による結晶性シリケート類の製造
に用いられる調整ゲルの配合組成が挙げられるが、通常
の場合、次のようにこれを設定するのが好適である。
すなわち、形式的に、前記酸化ケイ素源を[SiO2]と
して表わし、前記アルミニウム、ガリウム、ホウ素、ク
ロム、鉄の金属の酸化物源を[M2O3](ただしMは、A
l、Ga、B、Cr、Feの中から選ばれる1種または2種以
上の金属原子を意味する。)として表わし、用いる調整
ゲル中に存在するアルカリ金属源およびアルカリ土類金
属源から計算されるアルカリ金属水酸化物とアルカリ土
類金属水酸化物との合計を[A1/n(OH)」(ただし、
Aは、アルカリ金属原子およびアルカリ土類金属原子の
中から選ばれる1種または、2種以上の金属原子を意味
し、nは、Aがアルカリ金属原子に該当する場合には1
とし、Aがアルカリ土類金属原子に該する場合には2と
する。)として表わし、用いる前記調整ゲル中の水(た
だし、結晶水、吸着水、水酸化物としての水酸基の形式
的な脱水により生成し得る水も含む。)を[H2O]とし
て表し、結晶化剤を[(D)]として表したときに、
[A1/nOH/SiO2](モル比)は、通常、0.1〜0.4[H2O/
SiO2](モル比)は、通常、[M2O3/SiO2](モル比)
は、通常、0〜0.02、[(D)/SiO2](モル比)は、
通常、0.01〜2.0の範囲になるように、この発明の方法
に用いる前記調整ゲルの配合組成を設定すればよい。
この発明の方法においては、前記調整ゲルを上限設定
温度Ts℃まで、加熱昇温し、水熱合成を行って結晶性シ
リケート類を製造する。
この上限設定温度Ts℃としては、従来の水熱合成によ
る結晶性シリケート類の製造に用いられる上限設定温度
から、目的とする結晶性シリケート類の種類等の条件に
応じて、適宜に選択して用いることができ、この上限設
定温度Ts℃は、たとえば90〜300℃の範囲内から選択す
ることができ、通常は、100〜210℃の範囲内から選択さ
れる。
この発明の方法において重要な点の1つは、上記調整
ゲルを加熱、昇温して、水熱合成によって結晶性シリケ
ート類を製造するにあたり、系の温度を50℃を超えて前
記上限設定温度Ts℃まで昇温する過程において、 系の温度T℃が、前記昇温速度制約下限温度Tl℃と前
記昇温速度制約上限温度T℃と間の特定の温度範囲Tl〜
Th℃における系の平均昇温速度Va℃/分を 0<Va℃/分≦0.5℃/分、 好ましくは、 0<Va℃/分℃≦0.3℃ になるように設定し、 かつ、前記温度範囲Tl〜Th℃における任意の10分間の
内の系の温度変化の値ΔTp℃を ΔTp℃≦7℃、 好ましくは ΔTp℃≦5℃ に設定して実施することである。
このTl℃とTh℃との間の系の温度T℃の変化のさせ
方、すなわち、昇温モードとしては、上記の制限内であ
るならば、特に限定はなく、たとえば、系の温度T℃を
単調に増加させる方式、階段状に変化させる方式、振動
もしくは、上下に変化させる方式などおよびこれらを組
み合せて行う方式などの様々の方式を用いることができ
るが、通常の場合、たとえば、昇温速度を常に0.5℃/
分以下、好ましくは、0.3℃/分以下に保持して単調に
増加させる方式が好適に採用される。
前記昇温速度制約上限温度Th℃としては、前記の範囲
内であれば、特に限定されるものではないが、通常、95
℃≦Th℃≦210℃の範囲内に設定するのが望ましく、好
ましくは、100℃≦Th℃≦170℃、さらに好ましくは150
℃≦Th℃≦170℃の範囲内に設定すればよい。
一方、前記昇温速度制約下限温度Tl℃は、前記の温度
範囲内、すなわち 50℃≦Tl℃≦(Th℃−30℃)℃ の範囲に設定すればよいのであるが、 50≦Tl℃≦70℃ かつ 50℃≦Tl℃≦(Th℃−30℃) の範囲から選ばれる温度に設定するのが好ましい。
さらに、前記昇温速度制約下限温度Tl℃を 50℃≦Tl℃≦70℃ の範囲の温度に設定し、かつ、前記昇温速度制約上限温
度を 150℃≦Th℃≦170℃ の範囲に設定する方法が、特に好適に採用される。
特に好適な具体的な方式を、限定ではなくして単に例
示の目的で示すと、たとえば、50℃から170℃、特に好
ましくは70℃から150℃の温度範囲において、昇温速度
を0.5℃/分以下、さらに好ましくは、0.3℃/分以下に
して昇温する方式などを挙げることができる。
上記の特定温度範囲(Tl℃<T℃<Th℃)以外の温度
範囲における昇温速度としては、特に制限はなく、たと
えば従来通りの昇温速度を用いてもよく、50℃以下の温
度範囲においては、平均昇温速度もしくは昇温速度を0.
5℃/分以下に設定して行ってもよい。
また、この発明の方法の水熱合成を行うに際しての他
の反応条件としては、従来の水熱合成による結晶性シリ
ケート類の製造に用いられる条件を適用することができ
る。
すなわち、反応圧力としては、反応系の自圧で行うこ
ともでき、必要に応じて水熱合成反応に支障のない不活
性ガス等によりさらに加圧して実施することも可能であ
る。
以上に詳述した方法によって、目的とする結晶性シリ
ケート類を製造することができる。得られた結晶性シリ
ケート類は、分離、洗浄などの通常の公知の後処理方法
を施して回収することができる。
この発明の方法によって得られる結晶性シリケート類
は、形態が均一であり、平均粒径がたとえば0.1〜5.0μ
mであって比較的に小さく、かつ粒度分布として、たと
えば生成する粒子の7割以上が平均粒径±0.5μmの範
囲内にあるなどのシャープな特性を示すなどの著しい特
徴を有するものであり、触媒、触媒担体、吸着剤、分離
剤、洗浄剤用のビルダー、イオン交換体として広範に使
用され、また、これらの原料素材などとして好適に利用
することができる。特に、この発明の方法によって得ら
れる結晶性金属シリケートなどの結晶性シリケート類
は、パラキシレンの製造触媒として、その触媒担体とし
て、また、その他の分子形状選択性が利用できる反応系
の触媒もしくは、触媒担体などとして好適に適用するこ
とができる。
[発明の効果] この発明によると、結晶形態が均一で、平均粒径が比
較的小さく、かつ粒度分布がシャープである結晶性シリ
ケート類の製造方法を提供することができる。
[実施例] (実施例1、2および比較例1) 結晶性アルミノシリケートの合成(その1) A液:シリカゾル(Ludox HS−40)528.81gを水248gに
加えて調製した。
B液:水362gに硫酸アルミニウム(17水塩)25.38gを添
加し、その後、臭化テトラ−n−プロピルアンモニウム
94.09gを添加溶解して調製した。
C液:水486gに水酸化ナトリウム37.29gを溶解した調製
した。
上記A、B両液をC液に滴下しゲルを調製した。
このゲルをオートクレーブに仕込み、30℃から170℃
までを第1表に表示の昇温速度で昇温し、170℃で24時
間自生圧で反応させた。反応終了後に内容物を取り出し
てこれを濾過・洗浄した後、120℃で一晩乾燥すること
により、結晶性アルミノシリリートを得た。このものに
関して、電子顕微鏡観察および粒度分布の測定を行っ
た。結果を第1表および第1図(a)、(b)に示す。
(実施例3および比較例2) 結晶性アルミノシリケートの合成(その2) A液:水1233gに水酸化ナトリウム23.89gを添加溶解
し、溶解後ホワイトカーボン(ニプシールLP)173.88g
を添加し1時間撹拌して調製した。
B液:水331gにアルミン酸ソーダ(Al:18.6%NaOH 46.6
%)8.4gを溶解し、その後、臭化テトラ−n−プロピル
アンモニウム77.10gを添加溶解して調製した。
上記B液をA液に滴下し、ゲルを調製した。
このゲルをオートクレーブに仕込み、30℃から150℃
までを第2表の昇温速度で昇温し、150℃に到達後その
温度で48時間かけて自生圧で反応させた。反応終了後
に、内容物を取出してこれを濾過、洗浄した後、120℃
で一晩乾燥することにより、結晶性アルミノシリケート
を得た。このものに関して、電子顕微鏡観察および粒度
分布の測定を行った。結果を第2表に示す。
(実施例4〜10および比較例3) 結晶性ボロシリケートの合成 A液:シリカゾル(Lvdox HS−40)528.81gを水248gに
加えて調製した。
B液:水362gに酸化ホウ素2.73gを溶解し、溶解後、臭
化テトラ−n−プロピルアンモニウム94.09gを添加溶解
して調製した。
C液:水486gに水酸化ナトリウム37.29gを溶解して調製
した。
上記A、B両液をC液に滴下し、ゲルを調製した。
このゲルをオートクレーブに仕込み、30℃から170℃
までを第3表に表示の昇温速度を用いた方法によって昇
温し、170℃で24時間自生圧で反応した。反応終了後内
容物を取り出し濾過、洗浄を行った後、120℃で一晩乾
燥し、結晶性ボロシリケートを得た。このものに関し
て、電子顕微鏡および粒度分布の測定を行った。結果を
第3表および第2図(a)〜(g)、(h)に示す。
(実施例11および比較例4) 結晶性ガロシリケートの合成 A液:シリカゾル(Ludox HS−40)196.67gを水130gに
加え調製した。
B液:水152gに硝酸ガリウム10.60gを添加し、その後臭
化テトラ−n−プロピルアンモニウム34.99gを添加溶解
させて調製した。
C液:水127gに水酸化ナトリウム14.15gを溶解させて調
製した。
上記A、B両液をC液に滴下しゲルを調製した。
このゲルをオートクレーブに仕込み、30℃から170℃
までを第4表に表示の昇温速度で昇温し、170℃で24時
間かけて自生圧で24時間反応させた。反応終了後、内容
物を取り出してこれを濾過・洗浄してから、120℃で一
晩乾燥することにより、結晶性ガロシリケートを得た。
このものに関して、電子顕微鏡観察および粒度分布の測
定をした。結果を第4表に示す。
(実施例12〜14および比較例5) 結晶性シリケートの合成(その1) A液:シリカゾル(Ludox HS−40)528.81gを水248gに
加えて調製した。
B液:水362gに臭化テトラ−n−プロピルアンモニウム
94.09gを添加溶解して調製した。
C液:水486gに水酸化ナトリウム37.29gを溶解して調製
した。
上記A、B両液をC液に滴下しゲルを調製した。
このゲルをオートクレーブに仕込み、30℃から170℃ま
でを第5表に表示の昇温速度で昇温し、170℃で24時間
かけて自生圧で反応させた、反応終了後に、内容物を取
り出してこれを濾過・洗浄した後、120℃で一晩乾燥す
ることにより、結晶性シリケートを得た。このものに関
して、電子顕微鏡観察および粒度分布の測定を行なっ
た。結果を第5表および第3図(a)〜(d)に示す。
(実施例15および比較例6) 結晶性シリケートの合成(その2) A液:水1233gに水酸化ナトリウム28.98gを添加溶解
し、溶解後ホワイトカーボン(ニプシールLP)173.88g
を添加し1時間撹拌して調製した。
B液:水331gに臭化テトラ−n−プロピルアンモニウム
77.10gを添加溶解して調製した。
上記B液をA液に滴下し、ゲルを調製した。
このゲルをオートクレーブに仕込み、30℃から170℃
までを24時間かけて自生圧で反応させた。反応終了後
に、内容物を取出してこれを濾過、洗浄した後、120℃
で一晩乾燥することにより、結晶性シリケートを得た。
このものに関して、電子顕微鏡観察および粒度分布の測
定を行った。結果を第6表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は実施例1における結晶性シリケートの粒
度分布を示すグラフであり、および第1図(b)は比較
例1における結晶性シリケートの粒度分布を示すグラフ
であり、第2図(a)は実施例4における、第2図
(b)は実施例5における、第2図(c)は実施例6に
おける、第2図(d)は実施例7における、第2図
(e)は実施例8における、第2図(f)は実施例9に
おける、第2図(g)は実施例10における結晶性シリケ
ートの粒子をそれぞれ示す電子顕微鏡写真であり、第2
図(h)は比較例3における結晶性シリケートの粒子を
示す電子顕微鏡写真であり、第3図(a)は実施例12に
おける、第3図(b)は実施例13における、第3図
(c)は実施例14における結晶性シリケートの粒度分布
をそれぞれ示すグラフであり、および第3図(d)は比
較例5における粒度分布を示すグラフである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)酸化ケイ素源または酸化ケイ素源と
    アルミニウム、ガリウム、ホウ素、クロムおよび鉄より
    なる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物源、(B)
    アルカリ金属源および/またはアルカリ土類金属源、
    (C)水、ならびに(D)結晶化剤を含むゲルを、前記
    酸化ケイ素源を[SiO2]と表わし、前記アルミニウム、
    ガリウム、ホウ素、クロムおよび鉄よりなる群から選ば
    れる1種以上の金属の酸化物源を[M2O3](ただしM
    は、Al、Ga、B、CrおよびFeの中から選ばれる1種また
    は2種以上の金属原子を意味する。)として表わし、前
    記ゲル中に存在するアルカリ金属源およびアルカリ土類
    金属源から計算されるアルカリ金属水酸化物とアルカリ
    土類金属水酸化物との合計を[A1/n(OH)](ただ
    し、Aは、アルカリ金属原子およびアルカリ土類金属原
    子の中から選ばれる1種または2種以上の金属原子を意
    味し、nは、Aがアルカリ金属原子に該当する場合には
    1とし、Aがアルカリ土類金属原子に該当する場合には
    2とする。)として表わし、前記ゲル中の水(ただし、
    結晶水、吸着水、水酸化物としての水酸基の形式的な脱
    水により生成し得る水も含む。)を[H2O]として表わ
    し、前記結晶化剤を[(D)]として表したときに、
    [A1/nOH/Si2O](モル比)が0.1〜0.4、[H2O/SiO2
    (モル比)が10〜50、[M2O3/SiO2](モル比)が0〜
    0.02、および[(D)/SiO2](モル比)が0.01〜2.0の
    範囲になるように調整し、調整したゲルを50℃より高い
    温度に加熱し、水熱合成により結晶性シリケート類を製
    造するにあたり、系の温度を50℃を越えて上限設定温度
    (Ts℃)にまで昇温する過程において、 昇温速度制約下限温度(Tl℃)と昇温速度制約上限温度
    (Th℃)(ただし、上記Ts℃、Th℃、およ便Tl℃はそれ
    ぞれ、 300℃≧Ts℃≧Th℃≧90℃ および (Th℃−30℃)≧Tl℃≧50℃ の関係式を満足する値から選ばれる値とする。)との温
    度範囲内(Tl〜Th℃)に系の温度(T℃)があるとき
    (Tl℃<T℃<Th℃)の平均昇温速度Va℃/分を 0<Va℃/分≦0.5℃/分 とし、かつ、前記温度範囲(Tl〜Th℃)における任意の
    10分間の内の温度変化ΔTp℃を ΔTp℃≦7.5℃ となるように設定することを特徴とする結晶性シリケー
    ト類の製造方法。
  2. 【請求項2】前記昇温速度制約上限温度Th℃が 95℃≦Th℃≦210℃ である前記特許請求の範囲第1項に記載の結晶性シリケ
    ート類の製造方法。
  3. 【請求項3】前記昇温速度制約上限温度Th℃が 100℃≦Th℃≦170℃ である前記特許請求の範囲第1項に記載の結晶性シリケ
    ート類の製造方法。
  4. 【請求項4】前記昇温速度制約上限温度Th℃が 150℃≦Th℃≦170℃ である前記特許請求の範囲第1項に記載の結晶性シリケ
    ート類の製造方法。
  5. 【請求項5】前記昇温速度制約下限温度Th℃が 50℃≦Tl℃≦70℃ かつ 50℃≦Tl℃≦(Th℃−30℃) である前記特許請求の範囲第1項から第4項までのいず
    れかに記載の結晶性シリケート類の製造方法。
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