JPH08679U - パチンコ遊技機におけるリセット付き電気制御回路装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技機裏側に搭載された状態で楽にリセット
操作ができる。 【解決手段】 前記制御回路装置Ｇは、機構セット盤Ｆ
の所要部位に成形された収容室２２内に収容される回路
基盤２４と、収容室２２の開口面側に取着セットされて
回路基盤２４を覆蓋保護し得ると共に別の制御回路装置
Ｈを設置可能とし得るカバー部材２６とを有する。また
回路基盤２４に、各種の電気的部品・手段の入出力制御
回路を構成すると共にリセット回路に対するリセット入
力操作手段２５が付設される。そして前記カバー部材２
６に装着した遠隔操作部材３１により、前記別の制御回
路装置Ｈに制約されない位置において、前記リセット入
力操作手段２５を入力操作し得る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、パチンコ機におけるリセット付き電気制御回路装置に関し、更に 詳しくは、遊技機裏側に搭載されて電気的なトラブルの処理解消後に元の正常な 初期状態に復旧されるリセット付き電気制御回路装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

パチンコ機やアレンジボール機に代表されるこの種の遊技機では、遊技球の球 送りおよび発射(打出し)、入賞装置の開閉およびセーフ球の検出、セーフ球の検 出処理、賞球の有無確認および払出し、更には遊技状態の効果音や装飾用効果光 等に関係する各種の電気的部品・手段として、スイッチ類、ソレノイド、モータ そしてスピーカやランプ類等が使用されている。そしてこれらの電気的部品・手 段は、その接続制御系統についてみると、一般に遊技機裏側における機構セット 盤の背面側に装備セットされる１基の制御回路装置に総括的に結線されたり、制 御内容別に区分された遊技用制御回路装置と、機械用制御回路装置とに夫々集約 的に結線されて、夫々の装置に設定されたプログラム処理条件に基いて入出力制 御されるようになっている。

【０００３】 このような遊技機における電気制御系統において、トラブルの発生に対する復 旧処置後に元の正常な可動状態(初期状態)に復帰させることが肝要とされる電動 検出作動部(例えば前記機構セット盤における賞球排出装置やセーフ球処理装置 等)が実施されている場合では、一般にこの電動検出作動部におけるスイッチや ソレノイド等を入出力制御する制御回路装置において、エラー検出判定機能や誤 動作防止機能が組込まれていると共に、リセット手段(リセット入力操作部用の 押しボタンスイッチやリセット回路等を含む)が付設されている。そして電動検 出作動部側でのトラブル発生に対して制御回路装置では、ソフト処理部(ＣＰＵ: 中央演算処理部)側においてエラー状態を検出判定し、これに基いて電動検出作 動部を一旦停止(作動不能)させて誤作動防止の制御を図り、トラブルに対する復 旧処理後にリセット手段のリセット操作部が操作された場合に、リセット回路か ら発生されるリセット信号(通電信号)が前記ＣＰＵに入力されることに基いて、 エラーが解除されて制御系全体が元の初期状態に復帰制御されるようになってい る。

【０００４】 なお、前述の如きリセット手段については、一般的に、(ａ)リセット操作部が 当該の制御回路装置内の回路基盤におけるリセット回路に直接的に接続されてい るタイプと、(ｂ)リセット操作部が制御回路装置外の近傍部位に付設されて、当 該の回路装置内における回路基盤のリセット回路に接続されているタイプとがあ る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記(ａ)項のタイプのリセット手段が付設された制御回路装置では 、リセット操作部が当該の制御回路装置のカバー部材で覆蓋されることから、同 カバー部材に開口した小孔から挿入される棒杆状の操作具を使用して操作するよ うにしたり、該小孔が開口されない場合にはカバー部材を取り外して直接指先操 作することが多い。一方前記(ｂ)項のタイプのリセット手段が付設された制御回 路装置では、リセット操作部が制御回路装置の内側の隠れた部分や回路装置と周 辺部材との間の狭い部分に位置することが多い。このため何れのタイプであって も、リセット手段の操作にあたっては、カバー部材の小孔に操作具を挿入し難か ったりリセット操作部に手・指が入り難い欠点があるうえ、カバー部材の開閉や 制御回路装置や周辺部材の取外しを要する等、操作上の煩わしさと共に案外面倒 な作業を伴っていた。また(ａ)項の制御回路装置では、リセット手段を外側から 操作する部材が別途必要となる難点も指摘される。

【０００６】 前記パチンコ機の外形サイズをコンパクトにするには、機裏側に装着される機 構セット盤に形成された収容室等の凹部に制御回路装置を取着することが望まし いが、前述した従来の制御回路装置については、リセット手段の操作を容易にす るため該凹部に取着することが困難であり、他の周辺機器と間隔をおくと共に該 機構セット盤の平坦突出部に取着せざるを得なかった。しかも、この制御回路装 置に別の制御回路装置を積重ね状態で搭載セットする場合には、小孔からの操作 やカバー部材の取り外しに支障を来たさないよう搭載セットしなければならず、 積重ねセットする別の制御回路装置の外形サイズ、形状等が制約されることもあ る。従って、リセット手段を手早く簡単にかつ適正に操作できると共に、機構セ ット盤から大きく突出せずにカバー部材の背面側に別の制御回路装置を積重ねセ ットし得る制御回路装置の提案が強く望まれていた。

【０００７】

【考案の目的】

本考案は、前述した課題を好適に解決するべく新規に提案されたもので、リセ ット回路の入力操作手段およびリセット用の操作部材を備えた電気的な制御手段 として単一的に構成されて取扱い得ると共に、遊技機裏側に搭載された状態で楽 にリセット操作ができるようにしたパチンコ遊技機におけるリセット付き電気制 御回路装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前述した課題を克服し、所期の目的を達成するため本考案に係るパチンコ遊技 機におけるリセット付き電気制御回路装置は、 遊技機裏側に装備された機構セット盤の背面側に、リセット操作が必要とされ る機械制御用の制御回路装置と別の制御回路装置とが、互いに積重ね状態で搭載 セットされるパチンコ遊技機にあって、 前記制御回路装置では、前記機構セット盤の所要部位に成形された収容室内に 収容される回路基盤と、収容室の開口面側に取着セットされて回路基盤を覆蓋保 護し得ると共に前記別の制御回路装置を設置可能とし得るカバー部材とを有し、 回路基盤に各種の電気的部品・手段の入出力制御回路を構成すると共に、リセッ ト回路に対するリセット入力操作手段を付設し、カバー部材に前記別の制御回路 装置に制約されない外部からの指先操作等によりリセット入力操作手段を入力操 作し得るようにした遠隔操作部材を装着したことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

機構セット盤の収容室に収容される回路基盤はカバー部材で覆蓋され、該カバ ー部材の背面側に別の制御回路装置が搭載セットされる。またカバー部材には遠 隔操作部材が装着され、該遠隔操作部材は、前記別の制御回路装置に干渉しない 外部から指先操作し得るよう構成される。そして、この遠隔操作部材を指先で操 作することにより、回路基盤に付設されたリセット入力操作手段が入力操作され る。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次に、本考案に係るパチンコ遊技機におけるリセット付き電気制御回路装置に つき、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら以下説明する。

【００１１】 先ず、図１に全体が略示される機構セット盤Ｆおよび電気制御系統等について 要約説明すると、このセット盤Ｆでは、機種別(ゲーム内容別)やサイズ別に区分 される全てのパチンコ機Ｐに適合する共通用とされて、図示のように外枠体Ａに 組付けられた前枠体Ｂ裏側の遊技盤用保持枠Ｃの背面側にセットされている。そ して基本的な構成として、遊技盤Ｄ裏側にセットされた集合カバーＥの開閉に適 した窓口１、アウト球用の排出路２、セーフ球用の排出路３およびセーフ球処理 装置４、賞球用の貯留容器８、整流樋９および送出樋１０、賞球排出装置１１、 賞球排出路１６、球抜き装置１７および球抜き路２１等が成形されると共に組付 けセットされている。

【００１２】 なお、前記セーフ球処理装置４は、セーフ球を１球ずつ検出停留して賞球排出 終了後に解放排出する電動検出処理タイプのものであって、排出路３に臨んだセ ーフ球用のスイッチ５と、セーフ球用の停留解放部材６を操作する電磁ソレノイ ド７を備えている。また前記賞球排出装置１１は、前記送出樋１０から流出され る賞球を１球ずつカウント排出処理する電動検出排出タイプのものであって、Ｏ Ｎ・ＯＦＦ駆動出力に基いて球送り爪車１２の拘束(停止)および解放(回転)制御 をなす電磁ソレノイド１３と、賞球の有無確認検出をなす上のセンサー１４と、 排出された賞球の確認カウント検出をなす下のセンサー１５を備えている。そし て前記球抜き装置１７は、前枠体Ｂ前方からの球抜き操作により賞球を抜出し得 る電動処理タイプのものであって、球抜き操作用のスイッチ１８と、このスイッ チ１８の信号に基いて切換えレバー２０を作動するロータリーソレノイド１９を 備えている。

【００１３】 前述した機構セット盤Ｆに常備セットされる基本的な電気制御系統として、図 １中の右上隅部にターミナル基盤Ｔがセットされ、また前記窓口１の下方に機械 制御用の制御回路として、本考案に係るリセット付き電気制御回路装置Ｇがセッ トされている。この回路装置Ｇでは、前述したセーフ球処理装置４、賞球排出装 置１１および球抜き装置１７における各種の電気的部品・手段の入出力制御そし てエラー検出判定および誤動作防止制御等を図るものである。その基本的な構成 として、図２および図３に示すように、前記機構セット盤Ｆの左下方に画成され た収納室２２内に着脱可能に係合セットされるケース２３と、このケース２３内 に収容固支された回路基盤２４を備えて、収納室２２の開口面全体に合わせて着 脱可能に係合セットされる方形状のカバー部材２６で覆蓋保護されている。そし て回路基盤２４においては、前述の各装置４,１１,１７における電気的部品・手 段５,７,１３,１４,１５,１８,１９に係るコネクターおよび入出力制御回路等が 接続・構成されると共に、リセット入力操作手段としてリセット回路のスイッチ 接続端子に対して押込み復帰タイプのスイッチボタン(リセットボタンともいう) ２５が付設接続されている。

【００１４】 なお、実施例の制御回路装置Ｇの背面側に、遊技制御用の制御回路装置Ｈが前 後積重ね状態で搭載セットされている。この回路装置Ｈは、前記遊技盤Ｄ側にお ける各種の電気的部品・手段の入出力制御等を図るものであって、回路基盤２９ を収納したケース２７およびカバー２８等を主体にしてユニット化されている。 そしてケース２７を前記カバー部材２６の背面に当接した状態で、同ケース２７ 左右の係止具３０,３０を、カバー部材２６および前記機構セット盤Ｆの各係止 孔に係止して、着脱可能にセットされるようになっている。

【００１５】 前述したような電気制御系統を常備セットした機構セット盤Ｆにあって、本実 施例のリセット付き電気制御回路装置Ｇには、図２、図３および図４に示すよう に、前記カバー部材２６の内側にリセット用の遠隔操作部材３１が装着されてい る。すなわちこの操作部材３１は、適宜弾力性を有する合成樹脂製の帯杆状に成 形されたもので、その内端(図３中右端)をカバー部材２６内側の取着部３４にね じ止めして水平片持ち状態で内外方向(図３中上下方向)に弾性的に変位できるよ うになっている。そして、この遠隔操作部材３１の外端部(図２および図３中左 端部)に、前記制御回路装置Ｈに制約されない外部から指先操作し得るタッチ操 作部３２が、外向きに突出されてカバー部材２６の口３５から背面側に臨んでい る。また、操作部材３１における内端部側(図２および図３中右側)に、作用部３ ３が内向きに突出されて、前記リセットボタン２５を直接押込み得る対向部位に 臨んでいる。

【００１６】

【実施例の作用】

前述のように構成された本実施例のリセット付き電気制御回路装置では、通常 の条件において、図３に示すように、遠隔操作部材３１が制御回路装置Ｇにおけ るリセットボタン２５に対する操作前状態に静止保持されており、このもとで同 部材３１を押込み操作するだけでリセット操作し得る。すなわち、前記機構セッ ト盤Ｆのセーフ球処理装置４、賞球排出装置１１、球抜き装置１７等において、 何らかの事態によりトラブル(異常作動)等が発生した場合、制御回路装置Ｇの制 御処理部(ＣＰＵ：中央演算処理部)では、このトラブルをエラー検出判定して、 直ちに制御系全体の指令、作動を停止(不能化)することになる。従って前記トラ ブルに対する適切な解消処置が施された以後には、制御回路装置Ｇの制御処理部 および制御系全体を再び元の正常な初期状態に復旧させるためのリセット信号を 入力させることが必要となる。

【００１７】 このようなリセット操作の必要時において、本実施例のリセット付き電気制御 回路装置では、カバー部材２６および遊技制御用の制御回路装置Ｇ自体を一々取 外さず、図１に略示する装着セット状態にしたままにおいて、カバー部材２６の 背面側に臨んでいる遠隔操作部材３１のタッチ操作部３２を指先で軽く押込むだ けでリセット操作をなし得る。すなわち同部材３１全体が、図３に二点鎖線で示 す如く、収納室２２の内側へ弾性変形して、その作用部３３を前記リセットボタ ン２５の頭部に当接したまま押込むことになる。この結果、リセットボタン２５ が回路接続側位置に変位されることにより、回路基盤２４のリセット回路を介し てリセット信号(通電信号)が、制御回路装置Ｇの制御処理部に入力されて、同処 理部が正常状態に復旧される。

【００１８】 そして前記タッチ操作部３２を解放すれば、遠隔操作部材３１が自己の弾性力 で元の通常(操作前)状態に復帰保持されて、作用部３３をリセットボタン２５か ら離隔させる。これによりリセットボタン２５は、作用部３３からの解放に伴い 自己の復元力で元の回路接続前位置に復帰される。

【００１９】 このように本実施例のリセット付き電気制御回路装置によれば、機構セット盤 Ｆの背面側からみてリセットボタン２５が、内側の隠れた部分に位置して直接操 作し難い状態、条件にあっても、このリセットボタン２５から遠隔された操作し 易い側に位置する遠隔操作部材３１のタッチ操作部３２を単に指先で操作するこ とにより、作用部３３でリセットボタン２５を手早く容易にかつ適正に操作する ことができるものである。

【００２０】

【変更例】

実施例では、パチンコ機のリセット付き電気制御回路装置を対象として実施し た場合につき説明したが、本願はこれに限定されるものでなく、アレンジボール 機のリセット付き電気制御回路装置に対しても実施可能である。また、遊技制御 用の制御回路装置であっても、リセット手段が付設されているものであれば実施 することができる。更に、遠隔操作部材については、実施例の形式に限らず、各 種の形式のものが適宜採用可能である。例えば、遠隔操作部材の内端を支軸に連 結してばね等で操作前方向に付勢するよう構成した形式のものや、遠隔操作部材 を側方から押動するタイプにして、これとリセットボタンを押す(操作する)作用 部材(レバー)を連節した形式等を採用し得るものである。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係るパチンコ遊技機におけるリセット付き電気 制御回路装置によれば、リセット操作構造を具備する電気的な制御手段(器具)と して、単一的に構成し得ると共に簡単に取扱い得る。また、リセット操作入力手 段がカバー部材に設置された別の制御回路装置により直接操作し難い状態にあっ ても、該別の制御回路装置に制約されない外部から遠隔操作部材を押圧してリセ ット操作入力手段を容易に操作することができる。しかも、カバー部材の外部か らリセット操作できるので、別の制御回路装置やカバー部材等を取外す煩雑な作 業を省略して、極めて簡単かつ短時間で制御系全体を元の初期状態に復旧するこ とができる。更に、機構セット盤の収容室を利用してコンパクトに搭載し得るの で、別の制御回路装置を積重ね状態で搭載セットしても裏側(背面側)への突出を 最小限に抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機全体の裏側、主として機構セット盤
および電気制御系統を背面側から略示した正面図であ
る。

【図２】本考案の実施例に係るリセット付き電気制御回
路装置を一部破断して示す正面図である。

【図３】実施例に係るリセット付き電気制御回路装置の
横断平面図である。

【図４】カバー部材および遠隔操作部材を示す背面図で
ある。

【符号の説明】

２２ 収容室 ２４ 回路基盤 ２５ リセットボタン(リセット入力操作手段) ２６ カバー部材 ３１ 遠隔操作部材 Ｆ 機構セット盤 Ｇ 制御回路装置 Ｈ 制御回路装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技機裏側に装備された機構セット盤
   (F)の背面側に、リセット操作が必要とされる機械制御
   用の制御回路装置(G)と、別の制御回路装置(H)とが、互
   いに積重ね状態で搭載セットされるパチンコ遊技機にあ
   って、 前記制御回路装置(G)では、前記機構セット盤(F)の所要
   部位に成形された収容室(22)内に収容される回路基盤(2
   4)と、収容室(22)の開口面側に取着セットされて回路基
   盤(24)を覆蓋保護し得ると共に前記別の制御回路装置
   (H)を設置可能とし得るカバー部材(26)とを有し、回路
   基盤(24)に各種の電気的部品・手段の入出力制御回路を
   構成すると共に、リセット回路に対するリセット入力操
   作手段(25)を付設し、カバー部材(26)に前記別の制御回
   路装置(H)に制約されない外部からの指先操作等により
   リセット入力操作手段(25)を入力操作し得るようにした
   遠隔操作部材(31)を装着したことを特徴とするパチンコ
   機におけるリセット付き電気制御回路装置。