JPH0867720A - 軟質フッ素樹脂 - Google Patents

軟質フッ素樹脂

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JPH0867720A
JPH0867720A JP20472594A JP20472594A JPH0867720A JP H0867720 A JPH0867720 A JP H0867720A JP 20472594 A JP20472594 A JP 20472594A JP 20472594 A JP20472594 A JP 20472594A JP H0867720 A JPH0867720 A JP H0867720A
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JP
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copolymer
fluorine
dichloro
vinylidene fluoride
monomer
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JP20472594A
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English (en)
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Chikafumi Kawashima
親史 川島
Akira Ishihara
章 石原
Katsunori Kawamura
勝則 川村
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟質フッ素樹脂の幹ポリマーの製造において
必須の原料である不飽和ペルオキシドの希釈溶媒を提供
し、安全な製造方法により得られる軟質フッ素樹脂を提
供する。 【構成】 含フッ素単量体とカルボン酸エステル、塩化
メチレンまたは1,1,1−トリクロロエタンなどに溶
解した不飽和ペルオキシドを共重合させ、分子内にペル
オキシ結合を含有し、且つガラス転移温度が室温以下で
ある含フッ素共重合体に、水性乳濁液または分散溶媒中
で、融点が130℃以上である重合体を与える、少なく
とも一種の含フッ素単量体を含む一種以上の単量体を、
グラフト共重合させた軟質フッ素樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改良された製造方法によ
る軟質フッ素樹脂に関し、より詳しくは分子内に二重結
合とペルオキシ結合を同時に有する単量体の安全な取扱
方法により製造された軟質フッ素樹脂に関する。
【0002】
【従来技術】フッ素樹脂は耐候性、耐薬品性、耐熱性等
に優れた機能性樹脂として、先端技術分野にはかかせな
い材料となっている。
【0003】従来からフッ素樹脂には、数多くのものが
知られており、それぞれの特徴を活かして広い分野で使
用されているが、特に柔軟性を要求される分野にはフッ
素ゴムが一般に使用され、ホース、ガスケット、各種シ
ール材、電線被覆材、ロール被覆材等の用途に向けられ
ている。しかしながらフッ素ゴムにおいては、その十分
な力学的性質を発現させるために、一般的には架橋剤、
充填材、安定剤等を生ゴムに加えて混練、成形した後、
所定の温度を与えて架橋処理を行なうことが必要であ
り、そのために加工工程が煩雑になる、あるいは製造す
る成形品の形状に制約がある、さらには架橋処理後のゴ
ムの再溶融加工が困難である等の問題点が指摘されてい
る。かかる現状に鑑み、フッ素系プラスチックの溶融加
工性および再溶融加工性を有した柔軟性のあるフッ素樹
脂の開発が望まれている。
【0004】このような溶融加工性と柔軟性を合せ持つ
フッ素樹脂は共重合あるいは樹脂ブレンド等の方法によ
り得られるが、モノマーの組合せによる単純な共重合で
は柔軟化させるとともに樹脂の融点が低下し、使用可能
温度が低温側に移行する、あるいは機械的特性が損なわ
れる等の欠点がある。また可塑剤、柔軟性を有する高分
子化合物などをブレンドする方法では、フッ素樹脂に相
溶性の良い可塑剤、柔軟高分子化合物で知られているも
のは少なく、相溶性が良好と言われているものでも、ブ
レンドした場合には、フッ素樹脂本来の性質が損なわれ
る場合が多い。
【0005】特殊な共重合の例として、フッ素ゴムセグ
メントと含フッ素結晶性樹脂セグメントをグラフト共重
合した含フッ素グラフト共重合体が、本発明者らにより
特開昭58−206615号公報に開示されているが、
この製造方法によれば熱溶融加工性を有する柔軟性のフ
ッ素樹脂が得られることが記載されている。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】特開昭58−2066
15号に開示されている柔軟性を有するフッ素樹脂の製
造方法では、少なくとも一種の含フッ素単量体を含む一
種以上の単量体と分子内に二重結合とペルオキシ結合を
同時に有する単量体(以下、「不飽和ペルオキシド」と
いう。)とをラジカル共重合せしめて幹ポリマーとなる
含フッ素弾性共重合体を製造することを第一段階として
いるが、この方法の実際の適用にあたっては、不飽和ペ
ルオキシドの共重合溶媒への分散性ならびに取り扱い時
の安全性の観点から、不飽和ペルオキシドを可溶な溶媒
に溶解して使用することが望ましい。その例としては、
特開昭3−269008号公報に1,1,2−トリクロ
ロトリフルオロエタンにt−ブチルペルオキシアリルカ
ーボネートを溶解して使用することが記載されている。
【0007】一般にかかるペルオキシドの溶媒として
は、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンなどの
著しく不活性な溶媒またはトルエン、イソパラフィン等
の炭化水素系化合物が用いられるが、幹ポリマーの共重
合に炭化水素系の溶剤に溶かした不飽和ペルオキシドを
使用すると、開始剤ラジカルあるいはモノマーラジカル
が溶媒に連鎖移動することにより、共重合反応が初期で
停止する結果、共重合体の収率あるいは分子量が極端に
低下する等の不具合を生じることがある。一方、好まし
いとされる前記1,1,2−トリクロロトリフルオロエ
タンは、特定フロンとしてその使用が規制されつつある
ので、それに代わる溶媒が求められている。
【0008】そこで、本発明は、軟質フッ素樹脂の幹ポ
リマーの製造において必須の原料である不飽和ペルオキ
シドの稀釈溶媒を提供し、具体的には安全な軟質フッ素
樹脂の幹ポリマーの製造方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、少なくと
も一種の含フッ素単量体を含む一種以上の単量体と不飽
和ペルオキシドを共重合させて軟質フッ素樹脂の幹ポリ
マーとなる含フッ素弾性共重合体を製造する際に、取扱
の安全性、重合溶媒への分散性を確保するために使用す
る不飽和ペルオキシドの溶媒について、不飽和ペルオキ
シドの溶解度および保存安定性ならびに共重合に与える
影響の面から種々検討を加えた結果、特定の種類の溶剤
がその何れの条件をも満足し得ることを見出し本発明を
完成した。
【0010】すなわち、本発明は、少なくとも一種の含
フッ素単量体を含む一種以上の単量体と、カルボン酸エ
ステル(第3ブチルアルコールのカルボン酸エステルを
除く。)、塩素系溶剤または水素含有塩素化フッ素化ア
ルカンに溶解した分子内に二重結合とペルオキシ結合を
同時に有する単量体とをラジカル共重合せしめて得られ
る共重合体であって、その分子内にペルオキシ結合を含
有し、且つそのガラス転移温度が室温以下である含フッ
素弾性共重合体であり、また、該含フッ素弾性共重合体
に融点が130℃以上である結晶性重合体を与える、少
なくとも一種の含フッ素単量体を含む一種以上の単量体
を、水性乳濁液または分散溶媒中で、グラフト共重合さ
せた軟質フッ素樹脂である。
【0011】カルボン酸エステル(第3ブチルアルコー
ルのカルボン酸エステルを除く。)、塩素系溶剤または
水素含有塩素化フッ素化アルカンは本発明に使用する不
飽和ペルオキシドの溶解性が高く、共重合溶媒への分散
性、溶解性も良好であり、共重合反応の進行中に溶媒へ
の連鎖移動が全く起こらないか、もしくは事実上問題と
ならない程度に過ぎないという特異性を見出したもので
ある。
【0012】本発明に使用する不飽和ペルオキシドを溶
解する溶媒であるカルボン酸エステル(第3ブチルアル
コールのカルボン酸エステルを除く。)としては、下記
一般式(1) R1COOR2 (1) (式中、R1 は水素原子、メチル基またはt−ブチル
基、R2 はメチル基、エチル基、n−プロピル基または
i−プロピル基であって、各水素原子は任意に塩素原子
またはフッ素原子で置換されていてもよい。)で表され
る化合物であり、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プ
ロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、ク
ロロ酢酸エチル、トリフルオロ酢酸メチル、トリフルオ
ロ酢酸エチル、ピバリン酸メチルまたはピバリン酸エチ
ルなどを例示することができる。塩素系溶剤としては、
塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタンなどを例
示できる。
【0013】また、水素含有塩素化フッ素化アルカンは
炭素数2〜4のものであり、下記一般式(2)、(3)
または(4) C2XClyz (2) (式中、x、yおよびzは1〜4の整数であって、x+
y+z=6である。) C3XClyz (3) (式中、x、yおよびzは1〜6の整数であって、x+
y+z=8である。) C4XClyz (4) (式中、x、yおよびzは1〜8の整数であって、x+
y+z=10である。)で表される化合物である。具体
的には1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、1−ク
ロロ−1,1−ジフルオロエタン、2−クロロ−1,
1,1−トリフルオロエタン、2,2−ジクロロ−1,
1,1−トリフルオロエタン、1,2−ジクロロ−1,
1,2−トリフルオロエタン、1,1,2−トリクロロ
−2,2−ジフルオロエタン、1,1,2,2−テトラ
クロロ−1−フルオロエタン、3,3−ジクロロ−1,
1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン、1,3−ジ
クロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパ
ン、1,1−ジクロロ−1,2,2,3,3−ペンタフ
ルオロプロパン、1−クロロ−1,2,2,3,3−ペ
ンタフルオロプロパン、1−クロロ−2,2,3,3,
3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−1,1,
2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−
1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブタ
ン、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,4,4,4−
ヘプタフルオロブタン、2,2,3−トリクロロ−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロブタン、1,1,
1−トリクロロ−3−トリフルオロメチルプロパン、
1,1,2,2,3,3,4−ヘプタクロロ−4,4−
ジフルオロブタン、1−クロロ−2,2,3,3,4,
4,4−ヘプタフルオロブタン、1,2−ジクロロ−
2,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタン、2,
3−ジクロロ−1,1,1,4,4,4−ヘキサクロロ
ブタン、1,1,1−トリクロロ−2,2,4,4,4
−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,2−ペンタ
クロロ−4,4,4−トリフルオロブタン、2−クロロ
−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン、
1,3−ジクロロ−1,1,4,4,4−ペンタフルオ
ロブタン、1,1,1−トリクロロ−2,2,3,3−
テトラフルオロブタンなどを例示できる。
【0014】これらのうち、酢酸メチル、酢酸エチル、
塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1
−ジクロロ−1−フルオロエタン、3,3−ジクロロ−
1,1,1,2,2−ぺンタフルオロエタン、1,3−
ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロエタン
が特に好ましい。これらの溶媒は2種以上を併せて使用
することもできる。また、これらの溶媒の性質を変える
ことのない範囲で他の溶媒を添加することも可能であ
る。そのような溶剤としては、ラジカル反応において連
鎖移動の比較的小さなものが好ましく使用でき、パーフ
ルオロポリエーテル類、大略−30℃〜使用温度で液体
である炭素数2〜5の塩素不含有のフッ素化アルカン類
などを使用できる。
【0015】本発明において共重合に使用する際の不飽
和ペルオキシド/溶媒比は重量比で95/5〜5/95
の範囲であり、90/10〜10/90がより好まし
く、80/20〜20/80がさらに好ましい。この溶
媒は、本来重合反応においては不必要なものであるので
反応系への添加量は可能な限り少ない方が好ましく、不
飽和ペルオキシドの濃度は安定に溶解可能な最大の濃度
であることが望ましい。不飽和ペルオキシド/溶媒比の
重量比が95/5より大きいと稀釈効果が得られず、他
方、不飽和ペルオキシド/溶媒比の重量比が5/95よ
り小さいと重合反応に影響を与える場合があるので好ま
しくない。
【0016】本発明において含フッ素単量体と共重合さ
せる不飽和ペルオキシドは、特に限定されないが、具体
的に例示すれば、不飽和ペルオキシエステルとしては、
t−ブチルペルオキシメタクリレート、ジ(t−ブチル
ペオキシ)フマレート、t−ブチルペルオキシクロトネ
ートなどが挙げられ、不飽和ペルオキシカーボネートと
しては、t−ブチルペルオキシアリルカーボネート、t
−ヘキシルペルオキシアリルカーボネート、1,1,
3,3−テトラメチルペルオキシアリルカーボネート、
t−ブチルペルオキシメタリルカーボネート、1,1,
3,3−テトラメチルブチルペルオキシメタリルカーボ
ネート、p−メンタンペルオキシアリルカーボネート、
p−メンタンペルオキシメタリルカーボネート等が例示
できる。これらのうち、t−ブチルペルオキシアリルカ
ーボネートを最も好ましいものとして挙げることができ
る。また、これらは一種以上を併せて使用することもで
きる。
【0017】本発明の共重合成分である含フッ素単量体
は、分子中に1個以上のフッ素原子を有し、かつ重合性
の二重結合を持つ化合物であればよいが、特にエチレ
ン、プロピレンまたはブテンの水素原子の一部または全
部がハロゲン原子で置換された化合物が好ましい。この
様な化合物を例示すると、フッ化ビニル、フッ化ビニリ
デン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチ
レンなどを挙げることができる。
【0018】また、上記の含フッ素単量体と共重合する
単量体は特に限定されず、エチレン、プロピレン、ブテ
ンなどの炭化水素系オレフィン、ブタジエンなどの炭化
水素系の共役ジエン、含フッ素ビニルエーテルなどを例
示することができる。
【0019】この様な含フッ素単量体から得られる共重
合体として、本発明において好ましいフッ素ゴムの特性
を有する共重合体を与える組み合わせを例示すれば、フ
ッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビ
ニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロ
エチレン、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチ
レン、テトラフルオロエチレン−プロピレン、テトラフ
ルオロエチレン−含フッ素ビニルエーテル、炭化水素系
の共役ジエン−含フッ素単量体などを挙げることができ
る。これらの組成比は目的とする含フッ素弾性共重合体
の機械的特性、特に柔軟性に基づいて当該分野の知識を
基に適宜選択することができる。例えば、フッ化ビニリ
デン−クロロトリフルオロエチレンの場合、フッ化ビニ
リデンが50〜85モル%をゴム弾性を呈する好ましい
範囲として示すことができる。
【0020】本発明の含フッ素弾性共重合体は、その分
子内にペルオキシ結合を有し、且つそのガラス転移温度
が室温以下であることを特徴する。本発明においては、
含フッ素単量体と共重合させる不飽和ペルオキシドの量
は、当該単量体に対して0.05〜20重量部の範囲が
好ましく、この範囲以下の場合には、第2段階において
効率的に枝ポリマーが生成しないし、多くなると幹ポリ
マーが具備している性質を発揮できなくなる等の不都合
を生じる。
【0021】本発明の含フッ素弾性共重合体の製造方法
は特に限定されず、高分子重合反応の分野で通常行なわ
れているラジカル重合開始剤を使用する乳化重合、懸濁
重合、溶液重合のいずれの形態も採用することができ
る。
【0022】ラジカル重合開始剤としては、不飽和ペル
オキシドの分解温度よりも低い温度でラジカルを発生す
る必要があるので、不飽和ペルオキシドの選択により異
なるが、例えば、分解の活性化エネルギーが26〜33
kcal/molの過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル、次亜硝酸t−ブチル、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロ
ヘキサンカルボニトリル、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウムなど、また、同15〜26kcal/molの
過酸化水素−鉄(II)塩、過硫酸塩−亜硫酸水素ナト
リウム、クメンヒドロペルオキシド−鉄(II)塩、過
酸化ベンゾイル−ジメチルアニリンなど、ジイソプロピ
ルペルオキシジカーボナート、ジシクロヘキシルペルオ
キシジカーボナートなど、同15kcal/molの過
酸化物(過酸化水素、ヒドロペルオキシドなど)−金属
アルキル(トリエチルアルミニウム、トリエチルホウ
素、ジエチル亜鉛など)、酸素−金属アルキルなどを非
制限的に挙げることができる。
【0023】重合溶媒としては、乳化重合、懸濁重合の
場合、水またはアルコール類などの水溶性溶剤を含む水
を主とする媒体を使用するが、溶液重合では連鎖移動の
起こり難い溶媒を選択する。
【0024】重合温度、重合時間はおもに開始剤の種類
に依存し、0〜90℃の範囲で1〜50時間程度であ
る。一方重合圧力は重合方法、原料の供給方法、単量体
の種類に依存するが、常圧から100Kgf/cm2
度である。
【0025】重合終了後の反応液を、開始剤、溶媒、未
反応単量体などを除くための塩析、洗浄、乾燥などの処
理に付し精製された含フッ素弾性共重合体を得ることが
できる。
【0026】本発明の軟質フッ素樹脂に必須の枝ポリマ
ーである、融点が130℃以上である結晶性重合体を与
える含フッ素単量体またはその組成物は、とくに限定す
る必要はないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニ
リデン、ポリフッ化ビニル、テトラフルオロエチレン−
エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチ
レン共重合体、テトラフルオロエチレン−含フッ素ビニ
ルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオ
ロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフ
ルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフ
ルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフ
ルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体な
どをあげることができる。これらの枝ポリマーの幹ポリ
マーへの重量比は目的に応じて適宜選択するが20/1
00〜100/100であり、40/100〜80/1
00が好ましい。
【0027】幹ポリマーへのグラフト共重合の方法は、
幹ポリマーの有するペルオキシ基を開始基とするため別
に開始剤を添加しない点を除けば通常のグラフト重合法
と同様である。例えば、含フッ素弾性共重合体をホモジ
ナイザーなどの微粒化装置を用いて重合反応器へ反応媒
体とともに導入し、単量体およびその他の副資材を添加
した後、攪拌しながら温度を調節して反応を開始し所定
時間継続する。重合形態としては、水系媒体もしくは有
機溶媒からなる水性乳濁液または分散溶媒中での反応で
ある。水系溶媒としては、水を主成分として10重量%
未満の水溶性溶剤を添加したものが使用される。この水
溶性溶媒としては特に限定されないがアルコール類、例
えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i
−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノー
ル、t−ブタノールなど、ケトン類、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど
のケトン類などを挙げるとができる。また、その他の副
資材、例えば、連鎖移動剤、開始剤の分解促進剤、乳化
剤、分散安定剤などを目的に応じて使用することもでき
る。
【0028】有機溶媒としては、幹ポリマーを程よく膨
潤させ、攪拌により幹ポリマーのある程度の微細化が図
れ、しかもグラフト共重合により生成したグラフト共重
合体は膨潤しないで濾別し易いものが好ましい。このよ
うな有機溶媒としては、フロン系溶媒として知られるも
のが好ましく、具体的には1,1,2−トリクロロトリ
フルオロエタン、1,1−ジクロロテトラフルオロエタ
ンなどが挙げられる。しかしながら、かかるフロン系溶
媒は特定フロンとして規制されているので、それに代わ
るものとして、所謂代替フロン類の使用も可能である。
代替フロンとしては多様な種類のものがあるが沸点が0
〜100℃程度のものが良く、例えば、1,1−ジクロ
ロ−1−フルオロエタン、1,3−ジクロロ−1,1,
2,2,3−ペンタフルオロプロパン、3,3−ジクロ
ロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパンなど
を例示できるがこれらに限られない。その他の有機溶媒
として好ましいものを挙げれば、t−ブタノール−酢酸
エチル、t−ブタノール−1,1,1−トリクロロエタ
ン、t−ブタノール−酢酸エチル−水、t−ブタノール
−1,1,1−トリクロロエタン−水などの混合溶媒系
を例示することができる。
【0029】重合温度、重合時間はおもに不飽和ペルオ
キシドの種類に依存し、50〜120℃の範囲で1〜5
0時間程度となるように調整することが好ましい。一方
重合圧力は重合方法、原料の供給方法、単量体の種類に
依存するが、通常、常圧から100Kgf/cm2程度
である。
【0030】重合終了後の反応液を、開始剤、溶媒、未
反応単量体などを除くための塩析、洗浄、乾燥などの処
理に付し精製された軟質フッ素樹脂を得ることができ
る。
【0031】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではな
い。
【0032】実施例1 100気圧に耐える2L容量のステンレス製オートクレ
ーブに純水900g、過硫酸カリウム 2.9g、パー
フルオロオクタン酸アンモニウム2.2g、四ホウ酸ナ
トリウム2.7g,リン酸二水素カリウム1.2gおよ
び不飽和ペルオキシドとしてt−ブチルペルオキシアリ
ルカーボネートの塩化メチレン溶液(t−ブチルペルオ
キシアリルカーボネートの濃度:70重量%)1.8g
を加え、排気後クロロトリフルオロエチレンモノマー8
3g、フッ化ビニリデンモノマー182gを仕込み攪拌
しながら50℃の温度で重合反応を行なった。50℃に
昇温した時点で40Kgf/cm2であったオートクレーブ内
圧が重合反応の進行とともに低下し、30Kgf/cm2にな
った時点で60℃に昇温し、8Kgf/cm2になった時点で
冷却するとともにモノマーをパージして重合反応を停止
した。重合時間は約10時間であった。重合生成物は白
色ラテックス状態で得られ、これを塩析後、遠心分離
し、水洗後再度遠心分離して弾性共重合体粒子290g
を得た。遠心分離後の共重合体粒子の含水率は28%と
測定された。共重合体の収率は78.8%であった。
【0033】得られた共重合体粒子50gを真空乾燥の
後、n−ヘキサンにて洗浄し、未反応のt−ブチルペル
オキシアリルカーボネートを除去して再度真空乾燥し、
白色粉末の共重合体36gを得た。この共重合体のDS
C曲線はペルオキシ基の分解に基づく発熱ピークを16
0〜180℃に有しており、またヨウ素滴定法により共
重合体の活性酸素量は0.037%と測定された。また
低温でのDSCによる共重合体のガラス転移温度は−2
4℃であった。
【0034】次の段階で前記弾性共重合体(28%水分
含有)150gとt−ブタノール275gおよび酢酸エ
チル225gを50気圧に耐える1L容量のステンレス
製オートクレーブに加え、排気後90℃の温度に昇温し
た後、フッ化ビニリデンモノマーを20Kgf/cm2の圧力
で連続的に吹込み、14時間共重合反応を行なった。重
合後、生成したスラリーに水を添加しながら、溶媒のt
−ブタノールおよび酢酸エチルを蒸留回収し、軟質フッ
素樹脂の水分散液を得た。この水分散液を遠心分離後乾
燥して、340gの白色粉末を得た。
【0035】このポリマーのDSCによる融点は163
℃と測定された。また得られたポリマーを4インチ二本
ロール(ロール温度:180℃)で混練し、その後プレ
ス成形して1mm厚200mm角のシートを作成したとこ
ろ、柔軟性を有した半透明のものが得られた。このシー
トの23℃における破断強度、破断伸び率、引張弾性
率、硬度を測定し表1に示した。
【0036】さらに得られた軟質フッ素樹脂の200
℃、100Kgf/cm2の圧力下で測定した溶融粘度を測定
し、表1に示したが、フッ素ゴムに比較して溶融粘度が
はるかに低く、またフッ化ビニリデンのホモポリマーと
比較すると大きく柔軟性に富んだ樹脂が得られた。 〔物性測定方法〕 1)破断強度、破断伸び率の測定 JIS K6301に規定された方法に準じ、1mm厚の
シートから打ち抜いた3号ダンベル型のテストピースを
引張試験機(島津製作所(株)製オートグラフ)にて2
3℃で200mm/分の引張速度で測定した。 2)引張弾性率 1mm厚のシートから10mm×125mmの短冊状試験片を
切出し、チャック間距離が100mmになるように引張試
験機に取り付け、23℃で10mm/分の引張速度で伸び
と応力の関係を表す曲線を得た。この曲線の初期の立上
がり勾配から引張弾性率(応力/伸び率)を算出した。
この値は小さいほうが柔軟性は高い。 3)硬度(ショアーD硬度) 1mmシートを4枚重ね、ASTMD2240に準じて測
定した。 4)溶融粘度 島津製作所(株)製高化式フローテスターを用い、グラ
フト共重合樹脂を200℃に加熱されたシリンダーに充
填し、5分間予熱した後、100Kgf/cm2の圧力で1mm
φ×10mmLのオリフィスから押出した時の流量から溶
融粘度を算出した。
【0037】
【表1】
【0038】比較例1 実施例1で第1段階の重合に使用する不飽和ペルオキシ
ドとしてt−ブチルペルオキシアリルカーボネートのト
ルエン溶液(t−ブチルペルオキシアリルカーボネート
の濃度:70重量%)を用いた他は実施例1と同一の操
作を行なった。実施例1の第一段階の共重合と同一の1
8時間の重合を行なったが、40Kgf/cm 2の初期圧力が
38Kgf/cm2までしか低下せず、重合反応が十分に進行
しなかった。第一段階の共重合樹脂の収率は5.2%に
過ぎなかった。
【0039】比較例2 実施例1の第1段階の重合に使用する不飽和ペルオキシ
ドとしてt−ブチルペルオキシアリルカーボネートのイ
ソオクタン溶液(t−ブチルペルオキシアリルカーボネ
ートの濃度:70重量%)を用いた他は実施例1と同一
の操作を行なった。実施例1の第一段階の共重合と同一
の18時間の重合を行なったが、40Kgf/cm2の初期圧
力が35Kgf/cm2までしか低下せず、重合反応が十分に
進行しなかった。第一段階の共重合樹脂の収率は7.3
%に過ぎなかった。
【0040】実施例2 実施例1の第1段階の重合に使用する不飽和ペルオキシ
ドとしてt−ブチルペルオキシアリルカーボネートのフ
ロン1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン溶液(t−
ブチルペルオキシアリルカーボネートの濃度:30重量
%)を使用した他は実施例1と同様に軟質フッ素樹脂を
製造した。
【0041】第一段階で製造した含フッ素弾性共重合体
の重合時間は約9時間であり、共重合体の活性酸素量は
0.039%,ガラス転移温度は−25℃と測定され
た。第一段階の共重合体収率(80.2%)および軟質
フッ素樹脂の物性を表1に示した。 参考例1 実施例1の第一段階の重合に使用した不飽和ペルオキシ
ドの塩化メチレン溶液の代わりにt−ブチルペルオキシ
アリルカーボネートの純品(純度:98% 残りはt−
ブタノールおよびアリルアルコール)を使用した他は実
施例1と同様に軟質フッ素樹脂を製造した。
【0042】第一段階で製造した含フッ素弾性共重合体
の重合時間は約9時間であり、共重合体の活性酸素量は
0.037%,ガラス転移温度は−23℃と測定され
た。第一段階の共重合体収率(85.3%)および軟質
フッ素樹脂の物性を表1に示した。 参考例2 フッ素ゴムとして3M社製のフッ化ビニリデン−クロロ
トリフルオロエチレン共重合体(商品名KEL−F37
00)を実施例1と同様に200℃、100Kgf/cm2
圧力下での溶融粘度を測定し、結果を表1に示した。ま
た実施例1と同様の条件でロール混練後プレス成形して
得られたシートの破断強度、破断伸び率、引張弾性率、
硬度を測定し表1に示した。
【0043】参考例3 フッ化ビニリデンのホモポリマーとしてAUSIMON
T社製PVDF(商品名HYLAR460)を使用した
他は参考例1と同一の測定を行ない、結果を表1に示し
た。
【0044】
【発明の効果】本発明の含フッ素弾性共重合体を製造す
る方法によると、単体では取扱の困難な不飽和ペルオキ
シドを溶液の形態で保存でき、軟質フッ素樹脂の幹ポリ
マーとなる含フッ素弾性共重合体の合成において、不飽
和ペルオキシドの分散性がよく、しかも、重合収率、共
重合性、分子量などに悪影響を及ぼすことがないため、
単体同様の効果を発揮しながら安全に重合反応を行なえ
るという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 290/04 MRN

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一種の含フッ素単量体を含む一
    種以上の単量体と、下記一般式(1)、(2)、(3)
    もしくは(4)で表される化合物、塩化メチレンまたは
    1,1,1−トリクロロエタンに溶解した分子内に二重
    結合とペルオキシ結合を同時に有する単量体とをラジカ
    ル共重合せしめて得られる共重合体であって、その分子
    内にペルオキシ結合を含有し、且つそのガラス転移温度
    が室温以下である含フッ素弾性共重合体。 R1COOR2 (1) (式中、R1 は水素原子、メチル基またはt−ブチル
    基、R2 はメチル基、エチル基、n−プロピル基または
    i−プロピル基であって、各水素原子は任意に塩素原子
    またはフッ素原子で置換されていてもよい。) C2XClyz (2) (式中、x、yおよびzは1〜4の整数であって、x+
    y+z=6である。) C3XClyz (3) (式中、x、yおよびzは1〜6の整数であって、x+
    y+z=8である。) C4XClyz (4) (式中、x、yおよびzは1〜8の整数であって、x+
    y+z=10である。)
  2. 【請求項2】少なくとも一種の含フッ素単量体を含む一
    種以上の単量体が、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロ
    プロピレン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピ
    レン−テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ク
    ロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−
    プロピレン、テトラフルオロエチレン−含フッ素ビニル
    エーテルまたは炭化水素系の共役ジエン−含フッ素単量
    体の組み合わせからなる単量体混合物であることを特徴
    とする請求項1記載の含フッ素弾性共重合体。
  3. 【請求項3】一般式(1)で表される化合物が、酢酸メ
    チル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、プロピオン酸メ
    チル、プロピオン酸エチル、クロロ酢酸エチル、トリフ
    ルオロ酢酸メチル、トリフルオロ酢酸エチル、ピバリン
    酸メチルまたはピバリン酸エチルから選ばれる一種以上
    であることを特徴とする請求項1記載の含フッ素弾性共
    重合体。
  4. 【請求項4】一般式(2)、(3)または(4)で表さ
    れる化合物が、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタ
    ン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、2−クロ
    ロ−1,1,1−トリフルオロエタン、2,2−ジクロ
    ロ−1,1,1−トリフルオロエタン、1,2−ジクロ
    ロ−1,1,2−トリフルオロエタン、1,1,2−ト
    リクロロ−2,2−ジフルオロエタン、1,1,2,2
    −テトラクロロ−1−フルオロエタン、3,3−ジクロ
    ロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン、
    1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオ
    ロプロパン、1,1−ジクロロ−1,2,2,3,3−
    ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−1,2,2,
    3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−2,
    2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ
    −1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1−
    クロロ−1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフル
    オロブタン、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,4,
    4,4−ヘプタフルオロブタン、2,2,3−トリクロ
    ロ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロブタン、
    1,1,1−トリクロロ−3−トリフルオロメチルプロ
    パン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタクロロ−
    4,4−ジフルオロブタン、1−クロロ−2,2,3,
    3,4,4,4−ヘプタフルオロブタン、1,2−ジク
    ロロ−2,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタ
    ン、2,3−ジクロロ−1,1,1,4,4,4−ヘキ
    サクロロブタン、1,1,1−トリクロロ−2,2,
    4,4,4−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,
    2−ペンタクロロ−4,4,4−トリフルオロブタン、
    2−クロロ−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ
    ブタン、1,3−ジクロロ−1,1,4,4,4−ペン
    タフルオロブタン、1,1,1−トリクロロ−2,2,
    3,3−テトラフルオロブタンから選ばれる一種以上で
    あることを特徴とする請求項1記載の含フッ素弾性共重
    合体。
  5. 【請求項5】分子内に二重結合とペルオキシ結合を同時
    に有する単量体がt−ブチルペルオキシメタクリレー
    ト、ジ(t−ブチルペオキシ)フマレート、t−ブチル
    ペルオキシクロトネート、t−ブチルペルオキシアリル
    カーボネート、t−ヘキシルペルオキシアリルカーボネ
    ート、1,1,3,3−テトラメチルペルオキシアリル
    カーボネート、t−ブチルペルオキシメタリルカーボネ
    ート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ
    メタリルカーボネート、p−メンタンペルオキシアリル
    カーボネート、p−メンタンペルオキシメタリルカーボ
    ネートから選ばれる一種以上であることを特徴とする請
    求項1記載の含フッ素弾性共重合体。
  6. 【請求項6】水性乳濁液または分散溶媒中で、請求項1
    〜5記載の含フッ素弾性共重合体に融点が130℃以上
    である結晶性重合体を与える、少なくとも一種の含フッ
    素単量体を含む一種以上の単量体を、グラフト共重合さ
    せた軟質フッ素樹脂。
  7. 【請求項7】融点が130℃以上である結晶性重合体
    が、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフル
    オロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニ
    ル、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロ
    ロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフ
    ルオロエチレン−含フッ素ビニルエーテル共重合体、フ
    ッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フ
    ッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合
    体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重
    合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合
    体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合
    体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキ
    サフルオロプロピレン共重合体から選ばれた重合体であ
    ることを特徴とする請求項6記載の軟質フッ素樹脂。
  8. 【請求項8】不飽和ペルオキシドの下記一般式(1)、
    (2)、(3)もしくは(4)で表される化合物、塩化
    メチレンまたは1,1,1−トリクロロエタンの溶液。 R1COOR2 (1) (式中、R1 は水素原子、メチル基またはt−ブチル
    基、R2 はメチル基、エチル基、n−プロピル基または
    i−プロピル基であって、各水素原子は任意に塩素原子
    またはフッ素原子で置換されていてもよい。) C2XClyz (2) (式中、x、yおよびzは1〜4の整数であって、x+
    y+z=6である。) C3XClyz (3) (式中、x、yおよびzは1〜6の整数であって、x+
    y+z=8である。) C4XClyz (4) (式中、x、yおよびzは1〜8の整数であって、x+
    y+z=10である。)
  9. 【請求項9】不飽和ペルオキシドを請求項8記載の溶液
    として使用することを特徴とする不飽和ペルオキシドを
    共重合成分として含む共重合体の製造方法。
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