JPH0866816A - 転削工具 - Google Patents

転削工具

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JPH0866816A
JPH0866816A JP20582294A JP20582294A JPH0866816A JP H0866816 A JPH0866816 A JP H0866816A JP 20582294 A JP20582294 A JP 20582294A JP 20582294 A JP20582294 A JP 20582294A JP H0866816 A JPH0866816 A JP H0866816A
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JP
Japan
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tool
tool body
cutting
adapter
tip
Prior art date
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Withdrawn
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JP20582294A
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English (en)
Inventor
Kikuyuki Yano
喜久幸 矢野
Yoshiaki Matsuura
好明 松浦
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Mitsubishi Materials Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 先端外周部に切刃4が設けられて軸線O回り
に回転される工具本体1と、この工具本体1の外周側を
覆う本体13を有する被覆体11とを備え、この被覆体
11の本体13の先端内周部と切刃4との間には、軸線
Oに対する径方向に間隙Cが設けられるとともに、被覆
体11の取付部12には被覆体11の本体13の内周側
に切削油剤を供給する供給路17が設けられている。ま
た、被覆体11は連結部22により、工具装着状態では
工作機械に位置決めされて工具本体1に対し相対回転可
能とされ、工具を取り外した状態では工具本体1のアダ
プタ5に係合して一体化される。 【効果】 切削時の工具本体1の回転に被覆体11が干
渉することなく、工具着脱・収納時には被覆体11を安
定した姿勢に保持して、工具交換や保管に支障が来され
るのを防止し、また工具自動交換にも容易に対応するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸線回りに回転される
工具本体に設けられた切刃によって金属材料等の切削を
行う転削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の転削工具による切削加工におい
ては、一つには切削時に生成される切屑を如何に処理す
るかが重要な課題となる。すなわち、転削工具による切
削は断続的な切削であるから、切屑はある程度細かく分
断されて生成されることとなり、従って適切な切屑処理
が行われなければ、こうした細かい切屑が工具本体の回
転に伴って弾き跳ばされて周囲に飛散してしまい、作業
環境を著しく損ねたり、飛散した切屑を回収するのに多
大な労力および時間を要する結果となる。そこで、この
ような切屑の飛散を防止する目的で、例えば特開平1−
109014号公報に記載されたような転削工具が提案
されている。
【0003】この公報に記載された転削工具では、工具
本体の先端外周部に着脱自在に装着されたスローアウェ
イチップにより切刃が提供されており、この工具本体の
外周側を覆うように円筒状の切屑収納体が工具本体に対
して回転自在に設けられ、この切屑収納体の内周と工具
本体の外周との間が切屑排出空間とされるとともに、工
具本体の切刃の近傍には切屑案内部材が設けられてい
る。また、上記切屑収納体には排出口が設けられてお
り、この排出口には吸引機が連結されている。そして、
このような転削工具では、切削により生成された切屑を
上記切屑案内部材によって切屑排出空間に案内してその
飛散を防止し、さらにこうして収納された切屑を、切屑
収納体に設けられた排出口から上記吸引機によって吸引
し、まとめて回収して処理するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
記載された転削工具では、工具本体と切屑収納体とが常
に互いに回転可能な状態とされているため、切削作業前
に工具をその保管位置から取り出して工作機械の主軸端
に装着する際や、切削作業が終了して工具を工作機械の
主軸端から取り外す際、あるいは取り外された工具を収
納位置に保管しておく際でも、切屑収納体は自由に回転
可能であって工具本体に対し位置決めされることはな
く、これにより工具の着脱作業や保管に支障が来される
という問題があった。特に、近年のマシニングセンタ等
による切削加工の自動化に伴い、この種の工具の主軸端
への着脱も自動的に行われることが多くなってきてお
り、そのような場合に工具本体の外周側を覆う切屑収納
体が常に回転自在となっていると、円滑な工具の着脱が
著しく阻害されてしまう結果となる。
【0005】本発明は、このような背景の下になされた
ものであって、切削時には工具本体に対して回転自在と
される切屑収納体のような被覆体を備えつつも、工具の
主軸端への着脱を円滑にし得る転削工具を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決してこの
ような目的を達成するために、本発明は、少なくとも先
端外周部に切刃が設けられ、工作機械の主軸端に装着さ
れて軸線回りに回転される工具本体と、この工具本体の
外周側を覆うように設けられ、かつ該工具本体に対して
上記軸線回りに相対的に回動可能とされた被覆体とを備
え、この被覆体の先端内周部と上記切刃との間に上記軸
線に対する径方向に間隙を設けるとともに、上記被覆体
に、上記工具本体が上記主軸端に装着された状態で上記
工作機械側に設けられた切削油剤の供給管に連結されて
該被覆体を上記工具本体の回転に対して拘束し、かつ、
上記工具本体が上記主軸端から取り外された状態では該
工具本体と係合して該被覆体の上記工具本体に対する回
転を拘束する連結部と、この連結部を介して上記供給管
に連通可能とされて上記工作機械側から供給される切削
油剤を上記被覆体の内周側に供給する切削油剤の供給路
とを設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】このような構成の転削工具では、上記連結部に
よって、工具本体が工作機械の主軸端に装着された状態
では、工具本体の回転に関わらず被覆体は主軸頭に対し
て所定の位置に位置決めされ、また、工具本体が主軸端
から取り外された状態では、この連結部が工具本体と係
合することにより、被覆体が工具本体に対して所定の回
転位置で位置決めされるようになされている。従って、
被覆体は、切削時の工具本体の回転には干渉することな
く、工具の着脱時や保管時においては工具本体と一体と
されるので、たとえマシニングセンタ等による自動着脱
の場合などでも被覆体が工具の着脱に支障を来すような
ことはない。しかも、工具装着時にはこの連結部が主軸
頭の切削油剤に供給管に連結されることにより、被覆体
が主軸頭に対して位置決めされると同時に、被覆体に設
けられた切削油剤の供給路が主軸頭側の供給管に連通さ
れて切削油剤が供給可能な状態となるため、工具を装着
した後にいちいち工作機械側の供給管と工具側の被覆体
の供給路とを接続したりする必要がなく、特に上記のマ
シニングセンタ等による自動着脱などにも容易に対応す
ることが可能となる。これは、工具を取り外す際でも同
様である。
【0008】
【実施例】図1および図2は、本発明の一実施例を示す
ものである。これらの図において工具本体1は、軸線O
回りに回転される円盤状に形成されていて、その先端外
周部に形成されたチップ取付座2に超硬合金等の硬質材
料から成るスローアウェイチップ3が着脱自在に装着さ
れて切刃4が設けられた、いわゆるスローアウェイ式の
正面フライスの工具本体とされている。また、この工具
本体1の基端側には、該工具本体1をマシニングセンタ
等の工作機械の主軸に装着するためのアダプタ5が取り
付けられている。なお本実施例では、このアダプタ5と
上記工具本体1とは、工具本体1に形成された取付穴6
にアダプタ5側の花弁状の係合部7を嵌め合わせて係合
させ、さらに該係合部7をアダプタ5側に引き込むこと
により工具本体1を固定する簡易着脱機構によって着脱
自在に連結されている。
【0009】そして本実施例では、このアダプタ5の先
端側外周部に被覆体11の取付部12が設けられてお
り、この取付部12の先端外周縁部に、鋼板等から上記
軸線Oを中心とする円筒壁面状に形成された被覆体11
の本体13が上記工具本体1の外周側を取り囲むように
取り付けられている。ここで、上記取付部12は、アダ
プタ5にベアリング14,14、シール15,15、お
よび止め輪16を介して取り付けられていて、アダプタ
5に対して相対的に回動自在、かつ液密とされている。
また、被覆体11の本体13の先端内周部がなす円と上
記切刃4の軸線O回りの回転軌跡がなす円との間には、
軸線Oに対する径方向に所定の間隔Cが設けられてお
り、本実施例ではこの間隔Cは10mm〜15mmの範囲に
設定されている。さらに、本実施例では、本体13の先
端縁は上記切刃4の先端縁よりも軸線O方向基端側に後
退した位置に配置され、両先端縁の軸線O方向における
間隔Lは3mm〜5mmの範囲に設定されている。
【0010】さらにまた、上記取付部12には被覆体1
1の本体13の内周に向けて切削油剤の供給路17が形
成されている。ここで、取付部12の先端面12Aに
は、断面が先端側に向けて開口する「コ」字状の凹溝1
8が上記軸線Oを中心に周回するように形成されてお
り、上記供給路17の先端はこの凹溝18の底部に開口
されている。ここで、この凹溝18は図1に示されるよ
うに、取付部12の先端面12Aにおいて、工具本体1
の切刃4から軸線Oに平行な方向に真っ直ぐ基端側に向
けた位置に形成されるのが好ましい。また、上記先端面
12Aには円環板状の被覆部材19が止めネジ20によ
って取り付けられており、これによって上記凹溝18の
先端側の開口縁は被覆されている。そして、この被覆部
材19の上記凹溝18上に位置する部分には軸線Oを中
心として周方向に等間隔に複数(図2においては8つ)
の吐出孔21…が貫設されており、これらの吐出孔21
…から被覆体本体12の内周に切削油剤が噴出されるよ
うになされている。
【0011】さらに本実施例では、上記取付部12の基
端側の一側部に、上記軸線Oに平行に基端側に延びるよ
うに円筒状の連結部22が設けられる一方、当該転削工
具が装着される工作機械の主軸頭側には、工具本体1の
アダプタ5を取り付けた状態でこの連結部22に対向す
る位置に、切削油剤の供給管Pが配設されている。そし
て、当該転削工具を主軸端に装着することによってこの
供給管Pが連結部22に連結され、工作機械側から供給
管Pを通って給送された切削油剤がこの連結部22を介
して上記供給路17に供給されるようになされている。
【0012】ここで、この連結部22内には円筒状の連
結管23が摺動可能に嵌挿されて軸線O方向に進退自在
とされ、この連結管23の内周部が連結部22の内周部
を介して上記供給路17に連通されている。また、この
連結管23の先端側にはコイルスプリング24が介装さ
れていて、これにより連結管23は基端側に付勢された
状態とされている。さらに、上記連結部22の軸線O側
を向く壁面には軸線Oに平行に延びるように長穴25が
形成されるとともに、上記連結管23にはこの長穴25
を貫通してアダプタ5側に延びるように位置決めピン2
6が取り付けられている。一方、工具本体1のアダプタ
5の側部には、当該転削工具を主軸端から取り外した状
態で連結部22側を向く部分において上記長穴25の基
端縁近傍に対向する位置に、軸線Oに平行に延びる溝状
の凹所27が形成されている。
【0013】このような構成の転削工具では、まず当該
転削工具を工作機械から取り外した状態においては、上
記連結管23はコイルスプリング24の付勢力によって
基端側に押し付けられていて、位置決めピン26が長穴
25の基端縁に当接した位置で連結管23が固定されて
いる。なお、この状態において連結管23の基端部が連
結部22の基端部から僅かに突出しているとともに、位
置決めピン26の先端がアダプタ5に形成された凹所2
7内に嵌り込んで係合し、被覆体11とアダプタ5およ
び工具本体1との相対回転が拘束された状態となってい
る。そして、この状態から工具本体1のアダプタ5を工
作機械の主軸端に取り付けることにより、上述した供給
管Pがコイルスプリング24の付勢力に抗して連結管2
3を先端側に押し込んで位置決めピン26を凹所27か
ら抜き外し、工具本体1およびアダプタ5と被覆体11
とが相対回転可能な状態となるとともに、供給管Pと連
結管23とが連結されて切削油剤が供給可能な状態とな
る。ただし、この状態において被覆体11は連結部22
および連結管23を介して供給管Pによりその回転が拘
束されるため、実際には工具本体1およびアダプタ5の
みが主軸の回転に伴って回転され、切刃4によって被削
材Wの切削が行われることとなる。
【0014】このように、上記構成の転削工具において
は、工具本体1のアダプタ5を工作機械の主軸端に取り
付けた状態で、連結部22を介して工作機械側の切削油
剤の供給管Pと被覆体11側の供給路17とを連結する
ことにより、連結部22とアダプタ5との係合が解かれ
て工具本体1と被覆体11とが相対的に回転可能とさ
れ、主軸の回転に伴う工具本体1の回転に被覆体11が
干渉することなく、被覆体11は主軸頭に対して所定の
位置に位置決めされることとなる。また、その一方でア
ダプタ5を主軸端から取り外した状態では、位置決めピ
ン26がアダプタ5の凹所27に嵌め込まれて連結部2
2と工具本体1のアダプタ5とが係合し、これによって
被覆体11が工具本体1に対して所定の回転位置に固定
されて両者の相対回転が拘束される。
【0015】すなわち、上記構成の転削工具によれば、
切削時の工具本体1の回転には何等影響を及ぼすことな
く、工具着脱時や保管時においては工具本体1およびア
ダプタ5に対して被覆体11を位置決めして一体化して
おくことができるので、この被覆体11が工具本体1や
アダプタ5に対して自在に回転したりして工具の着脱や
保管に支障を来すような事態が防がれ、円滑な工具着脱
操作を促すことができるとともに、安定した姿勢で工具
を保持・保管することが可能となる。これは、近年使用
されることの多いマシニングセンタ等の工作機械によっ
て工具を自動的に着脱・交換する場合において、着脱ア
ームに被覆体11が干渉するのを避けることができると
ともに、被覆体11とともに所定の回転位置に位置決め
された連結部22を確実に供給管Pに連結することが可
能となるため、特に有効である。
【0016】しかも、上記構成の転削工具では、工作機
械側の切削油剤の供給管Pと被覆体11側の供給路17
とはこの連結部22を介して連結されるため、工具装着
時にこの連結部22が供給管Pに連結されて被覆体11
が主軸頭に対して位置決め固定されると同時に、供給管
Pと供給路17とが連通されて切削油剤が被覆体11側
へ供給可能な状態となる。従って、上記転削工具によれ
ば、工具を装着した後にいちいち供給管Pと被覆体11
の供給路17とを接続したりする操作が必要なく、簡単
に切削油剤を被覆体11の内周から供給することが可能
となるので、上記マシニングセンタ等による自動着脱な
どにもさらに容易に対応し得て、かかる工作機械に用い
る転削工具として一層有効である。また、工具を取り外
す場合でも、工具本体1をアダプタ5の凹所27に位置
決めピン26が係合可能な回転位置とした上で当該転削
工具を主軸端から取り外すだけで、工具本体1と被覆体
11との相対回転が拘束されると同時に、供給管Pと供
給路17との接続が解かれるので、やはり操作が簡単で
ある。
【0017】また、上記構成の転削工具においては、切
刃4が被削材Wを削り取ることにより生成されて工具本
体1の回転により外周側に弾き跳ばされた切屑は、該工
具本体1の外周側を覆う被覆体11の本体13の内周面
に当たり、工具本体1と本体13との間の間隔Cの円環
状の隙間から下方に落下する。従って、図1に示すよう
に被削材Wに形成された壁状部Hの頂部端面Eを切削す
る場合のように、工具本体1の先端側が大きく解放され
ていたりして、従来の吸引式の転削工具では切屑の回収
が困難となる場合であっても、上記構成の転削工具によ
れば、生成された切屑は周囲に飛散することなく被削材
Wの壁状部Hの下方に堆積するので、これをまとめて回
収して効率的かつ速やかに処理することができ、作業環
境が悪化するのを防いで円滑な切削作業を進めることが
可能となる。しかも、切屑収納体に連結して切屑を吸引
・排出する吸引機そのものが不要となるため、構造の簡
略化を図ることもできる。
【0018】さらに、上記構成の転削工具では、被覆体
11に切削油剤の供給路17が設けられていて、上記連
結部22を介して工作機械側から供給される切削油剤を
被覆体11の本体13の内周側に導入して切刃4に向け
て供給可能とされている。このため、工具本体1の周囲
に被覆体11を設けているにも関わらず、切削油剤の供
給がその供給方向などにおいて制限を受けるのを避ける
ことができ、切刃4に集中して効果的に切削油剤を供給
することが可能となって、切刃4および被削材Wの効率
的な冷却や切削抵抗の低減を促すことができる。また、
被覆体11の内周側から切刃4に供給された切削油剤
は、工具本体1の回転に伴って切屑と同様に外周側へと
跳ね飛ばされることとなるが、こうして跳ね飛ばされた
切削油剤はやはり切屑と同様に被覆体11の本体13の
内周面に当たって下方へと滴下する。従って、上記構成
の転削工具によれば、供給された切削油剤が周囲に飛散
することも避けることができ、作業環境の悪化をより確
実に防止することが可能となる。
【0019】一方、本実施例では、被覆体11の取付部
12の先端面12Aに、供給路17に連通する環状の凹
溝18が形成されるとともに、該凹溝18を覆うように
被覆部材19が取り付けられており、この被覆部材19
に形成された吐出孔21…から工具本体1の切刃4に向
けて切削油剤が供給されるようになされている。このた
め、切刃4に向けて満遍なく切削油剤を供給することが
できて、一層効率的な切刃4等の冷却および切削抵抗の
低減を図ることができる。しかも、このような効果を得
ながらも、取付部12の先端面12Aに先端側から凹溝
18を形成した上で吐出孔21…が形成された被覆部材
19を止めネジ20…によって固定すればよいので、本
実施例によれば供給経路の形成が複雑化するのを防いで
製造工程の簡略化を図ることができるという利点も得ら
れている。
【0020】なお、本実施例では取付部12の先端面1
2Aに凹溝18を形成して被覆部材19を取り付けた
が、これを例えば図3に示すように、凹溝18を被覆体
11の本体13の内周面に形成するとともに、供給路1
7を延長してこれに連通せしめ、この凹溝18を、切刃
4側に開口する吐出孔21…を備えた被覆部材19によ
って覆って、この吐出孔21…から切削油剤を供給する
ようにしてもよい。ただし、この図3において図1およ
び図2と共通する部分には同一の符号を配して説明を省
略してある。また、被覆体11の本体13の形状は、円
筒以外の他の筒状の壁面状に形成されていてもよい。
【0021】ところで、上述した工具本体1の切刃4と
被覆体11の本体13の内周との間の軸線Oに対する径
方向の間隔Cについては、この間隔Cが小さすぎると切
刃4により生成された切屑が工具本体1と本体13との
間に挟まり込んでしまうおそれが生じて好ましくない。
一方、逆にこの間隔Cが大きすぎても、工具本体1の回
転により弾き飛ばされた切屑や切削油剤の飛散防止効果
が損なわれるおそれが生じるため、好ましくない。従っ
て、この径方向の間隔Cについては、本実施例のように
10mm〜15mm程度に設定されるのが望ましい。
【0022】また、本実施例では被覆体11の本体13
の先端縁が切刃4の先端縁よりも軸線O方向の基端側に
後退した位置に配されているが、これら両先端縁の軸線
O方向の間隔Lが大きすぎると、やはり切屑や切削油剤
の飛散防止効果が得られなくなるおそれがあり、好まし
くない。一方、本実施例のように本体13が鋼板等の材
質から円筒壁面状に形成されている場合には、この間隔
Lが小さすぎると、切り込み量にもよるが、切削時に本
体13の先端が被削材に干渉してしまうおそれが生じて
しまう。従って、このような場合には、上記軸線O方向
の間隔Lについては、本実施例のように3mm〜5mm程度
に設定されるのが望ましい。
【0023】次に、図4は本発明の他の実施例を示すも
のであり、図3の場合と同様、図1および図2に示した
実施例と同じ部分には同一の符号を配して説明を省略し
てある。本実施例においては、図1および図2に示した
実施例の被覆体11の円筒壁面状の本体13に代えて、
上記軸線Oを中心として環状に配置されたブラシ状の本
体31を採用していることを特徴とする。ここで、該本
体31を構成するブラシとしては、金属製のワイヤブラ
シやプラスチック製のブラシなど、ある程度可撓性を備
えたものが用いられる。そして、本実施例ではこのよう
な材質より成る繊維を束ねたブラシ32が軸線Oの周り
に環状に配置されて、工具本体1の外周を取り囲むよう
に上記本体31が形成されている。なお、この被覆体1
1の本体31のブラシ32の先端縁と工具本体1に装着
されたスローアウェイチップ3の切刃4の先端縁とは、
本実施例では上記軸線O方向において略等しい位置に配
置されている。
【0024】このような構成の転削工具においても、図
示は略されているが、被覆体11には工作機械側の切削
油剤の供給管Pに連結される連結部22が設けられてお
り、これによって工具本体1が主軸端に装着された状態
では、被覆体11は工具本体1の回転に関わらず主軸端
に位置決めされて拘束され、かつ、工具本体1が主軸端
から取り外された状態では、被覆体11は工具本体1に
位置決めされて工具本体1に対する回転が拘束される。
また、切削時に生成された切屑や切刃4に向けて供給さ
れた切削油剤は、工具本体1の回転に伴い外周側に弾き
飛ばされて被覆体11の本体31の内周に当たり、下方
に落下、滴下して被削材Wの壁状部Hの下部に堆積し、
さらに工作機械側から供給された切削油剤は供給路17
を通って被覆体11の本体31の内周側に供給される。
従って、本実施例においても、図1および図2に示した
実施例と同様の効果を得ることができる。
【0025】これに加えて本実施例では、工具本体1の
周囲に配される被覆体11の本体31が上述のようにブ
ラシ状に形成されているので、当該工具の送りに伴って
該本体31のブラシ32が切刃4により切削された被削
面を掃き上げて、該被削面に堆積した切屑や切削油剤を
掻き落としてゆく。このため、本実施例によれば、切屑
の回収をより容易に行い得て一層効率的な切屑処理を促
すことができるとともに、清浄な被削面を得ることが可
能となる。
【0026】なお、本実施例では被覆体11の本体31
の先端と工具本体1に設けられた切刃4の先端縁との位
置が軸線O方向に略等しくなるように配されているが、
これは本体31を構成するブラシ32が上述のように可
撓性を備えているため、ブラシ32の先端が被削材Wに
当たってもブラシ32が撓むことにより、切削に支障を
来すことがないからである。このため、ブラシ32の先
端は切刃4の先端縁よりも僅かに先端側に突出していて
もよいが、あまり突出しすぎていると撓んだブラシ32
が工具本体1やスローアウェイチップ3に絡んだりする
おそれが生じるため、好ましくない。また、逆にブラシ
32の先端が切刃4の先端縁よりも軸線O方向基端側に
後退しすぎていると、上述の切屑等の掻き落とし効果が
奏されなくなるため、やはり好ましくない。従って、本
実施例のような場合において、ブラシ32より成る被覆
体11の本体31の先端縁と切刃4の先端縁との軸線O
方向の間隔Lは、前者が後者に対して先端側に突出して
いるときには2mm以下程度に、逆に前者が後者に対して
基端側に後退しているときには、3mm程度までに設定さ
れるのが好ましい。さらに、本実施例では被覆体11の
本体31全体をブラシ32により構成しているが、この
本体の基端側の部分は、図1および図2に示した実施例
のように鋼板等から円筒壁面状に形成し、先端側の部分
のみにブラシを設けるようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、工
具本体と被覆体とは、被覆体に設けられた連結部によっ
て、工作機械に工具を装着した状態では互いに相対回転
可能とされる一方、工作機械から取り外した状態では一
体化されて相対回転が拘束されるので、切削時の工具本
体の回転に被覆体が干渉することなく、工具着脱・収納
時には被覆体を安定した姿勢に保持しておくことがで
き、これによって工具の交換や保管に支障が来されるよ
うな事態を未然に防止することができる。また、この連
結部を工作機械側の供給管に連結することによって切削
油剤が被覆体側に供給可能な状態となるので、工具の交
換操作を一層簡単に行うことができ、マシニングセンタ
等による工具の自動交換にも容易に対応することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部破断側面図であ
る。
【図2】図1に示す実施例の先端側からの正面図である
(ただし、工具本体1は図示が略されている。)。
【図3】図1に示す実施例の変形例を示す一部破断側面
図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す一部破断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 工具本体 4 切刃 5 アダプタ 11 被覆体 12 取付部 13,31 被覆体本体 17 供給路 18 凹溝 19 被覆部材 21 吐出口 22 連結部 32 ブラシ O 工具本体1の回転軸線 W 被削材 C 被覆体本体13,31の先端内周部と切刃4との間
の軸線Oに対する径方向における間隙 L 被覆体本体13,31の先端縁と切刃4の先端縁と
の軸線O方向の間隔 P 工作機械側の供給管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも先端外周部に切刃が設けら
    れ、工作機械の主軸端に装着されて軸線回りに回転され
    る工具本体と、この工具本体の外周側を覆うように設け
    られ、かつ該工具本体に対して上記軸線回りに相対的に
    回動可能とされた被覆体とを備え、この被覆体の先端内
    周部と上記切刃との間には上記軸線に対する径方向に間
    隙が設けられるとともに、上記被覆体には、上記工具本
    体が上記主軸端に装着された状態で上記工作機械側に設
    けられた切削油剤の供給管に連結されて該被覆体を上記
    工具本体の回転に対して拘束し、かつ、上記工具本体が
    上記主軸端から取り外された状態では該工具本体と係合
    して該被覆体の上記工具本体に対する回転を拘束する連
    結部と、この連結部を介して上記供給管に連通可能とさ
    れて上記工作機械側から供給される切削油剤を上記被覆
    体の内周側に供給する切削油剤の供給路とが設けられて
    いることを特徴とする転削工具。
JP20582294A 1994-08-30 1994-08-30 転削工具 Withdrawn JPH0866816A (ja)

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