JP2957423B2 - 転削工具及び転削工具の切屑排出機構 - Google Patents

転削工具及び転削工具の切屑排出機構

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JP2957423B2
JP2957423B2 JP6244466A JP24446694A JP2957423B2 JP 2957423 B2 JP2957423 B2 JP 2957423B2 JP 6244466 A JP6244466 A JP 6244466A JP 24446694 A JP24446694 A JP 24446694A JP 2957423 B2 JP2957423 B2 JP 2957423B2
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gap
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば正面フライス
等、主として平面切削に用いられる転削工具に係り、詳
しくは切削に伴って生成される切屑を逐次処理できる転
削工具及び転削工具の切屑排出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】被削材の平面加工に用いられる転削工具
の一例として、米国特許第2944465号(1960年)
に開示されたものがあり、これを図10によって説明す
る。図において、軸線回りに回転自在なカッター本体6
0は、先端(下端)面が環状肩部61aをなすモータケ
ース61内に支持された図示しない駆動モータに連結さ
れて、回転自在に保持されている。カッター本体60の
先端面には複数の切刃63が取り付けられ、その外周に
複数の可撓性のベーン68がそれぞれ半径方向に対して
所定角度を以て配列されている。モータケース61の環
状肩部61aには、カッター本体60の基端側外周を包
囲する円筒ケース64が固定され、円筒ケース64の先
端面は大径の円筒カバー65に固定され、この円筒カバ
ー65はカッター本体60の小径部及び先端側の大径部
を包囲して先端側に開口が形成されている。円筒カバー
65の開口部はカッター本体60の先端部よりわずかに
基端側に後退して位置している。この円筒カバー65の
内周面とカッター本体60との間は切屑収納室66とさ
れ、この切屑収納室66は円筒カバー65の一側面から
吸引機構に接続された連結管67に連通している。そし
て、この工具による被削材Wの回転切削時に、切刃63
で生成された切屑は、ベーン68によって集められ、吸
引機構の吸引力によって円筒カバー65内の切屑収納室
66内に吸引され、連結管67から排出されることにな
る。
【0003】又、他の一例として、特開平1−1090
14号公報に示すような正面フライスが知られている。
この正面フライスは、図11及び図12に示すように、
略円筒状をなすカツタ本体6の先端外周部に、該カツタ
本体6の先端面及び外周面に向けて開口するチツプ取付
溝7とチップポケット17が周方向に等間隔に複数形成
され、これらチツプ取付溝7内に、スローアウエイチツ
プ(以下、チツプと略称する。)8が、 クランプネジで
締め込まれる楔部材9によって着脱自在に装着されてい
る。又、カツタ本体6の中心に該カツタ本体6を軸線方
向に貫く中心孔6aが形成されてなるものである。この
ように構成された正面フライスは、工作機械の主軸11
にキー11aを介して取り付けられたアーバ12の嵌合
軸に中心孔6aが嵌合された上で締付けボルト11bに
より締結されて主軸11と一体化される。又、アーバ1
2には、カッタ本体6の外周面を覆うように略円筒形状
に形成された切屑収納体13の上端部が、軸受リング1
4によって枢着されている。従って、カッタ本体6が回
転させられても、切屑収納体13は回転しない状態で支
持されることになる。切屑収納体13の先端円周部は、
回転軸線方向の突出長さがチップ8の先端切刃よりも若
干基端側に退いており、しかもチップ8の外周切刃との
間に若干の隙間が形成されている。切屑収納体13とカ
ッタ本体6との間の空間は切屑収納部13aを構成し、
これに連通する吸引手段15の連結パイプ15aによっ
て、吸引された切屑が排出されることになる。更に、カ
ッタ本体6の先端面には、略々リング状の切屑案内部材
16が装着されており、この切屑案内部材16は、各チ
ップポケット17に対応する間隔でリング状の外周面位
置から半径方向外側にそれぞれ突出する鈎状片16aが
形成されている。この鈎状片16aは、それぞれチップ
ポケット17の先端側と外周側を覆って、チップすくい
面及び切屑収納体13との間に僅かの各隙間を残すよう
に形成され、チップ8の外周刃より径方向にわずかに後
退して位置するようになっている。そして、カツタ本体
6が主軸11によって軸線回りに回転せしめられると共
に軸線と直交する方向に送られて、チツプ8が被削材を
平面加工し、このとき生成される切屑は、切屑案内部材
16とチップすくい面との間から、チップポケット17
内に誘導されて丸め込まれ切断され、しかも負圧によっ
て切屑収納体13内の切屑収納部13aに誘導されて、
吸引手段15によって吸引排出されるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の正面フライスにおいては、前者の場合には、切刃6
3と切屑収納体65との間にかなりの距離があるので、
切屑が周囲に飛散してしまう欠点があり、これをかき集
めるベーン68の摩耗が激しい上に、生成された切屑は
十分に切屑収納体65内に誘導されず且つ吸引され得な
いために切屑が飛散し易いという欠点がある。そのため
に、切屑が被削材や工作機械周辺等に堆積し、切屑の熱
変形による加工精度の劣化や切削面の劣化等が生じてい
た。さらに、切屑収納体65の先端開口部とカッター本
体60先端部との間隔が大きく且つカッター本体全周に
亘るために、吸引機構の吸引力を大きくしても切屑を誘
導して確実に吸引するのに十分な吸引機能を発揮できな
いという欠点もある。次に、後者の正面フライスの場
合、前者の欠点を改善したものといえ、切屑案内部材1
6によって、切屑収納体13やチップすくい面との間の
隙間を小さく設定できることになる。しかし、この切屑
案内部材16は各鈎状片16aが一体に形成されたもの
である。一方、凹溝やチップポケット、チップ取付座、
チップの形状寸法、チップの取付姿勢等はそれぞれ誤差
があり、1つの切屑案内部材16を取り付けることで、
すべてのチップ8や切屑収納体13に対して、各鈎状片
16aを同時に所定範囲内の隙間を以て装着することが
困難であるという欠点がある。そのために、一部の隙間
が他より狭いと切屑が隙間内に詰まり、後続して生成さ
れる切屑が次々に隙間内に押し上げられて衝突するため
に、切屑で切屑案内部材16の鈎状片16aが破損した
り、切刃チップやカッタ本体迄が破損されるという欠点
が生じることになる。
【0005】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、各切刃チップと切屑案内部との隙間を高精度
に設定して、切屑をより確実に被削材の加工面から離れ
る所定方向に誘導して処理できるようにした転削工具及
び転削工具の切屑排出機構を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明による転削工具は、軸線回りに回転せしめ
られるカツタ本体の先端外周部に、先端側切刃と外周側
切刃とを有する切刃チツプが所定間隔で複数個設けられ
た転削工具において、上記各切刃チップのすくい面と隙
間を開けて対向する切屑案内部がそれぞれ個別に上記カ
ッタ本体に設けられていて、各切屑案内部は、カッタ本
体の先端側で切刃チツプの先端側切刃のすくい面との間
に隙間を形成すると共に、カッタ本体の外周側で切刃チ
ツプの外周側切刃のすくい面との間に隙間を形成し、上
記先端側切刃及び外周側切刃で生成された各切屑は各隙
間を通ってカッタ本体の基端側に誘導されるようにした
ことするようにしたことを特徴とするものである。又、
この発明による転削工具の切屑排出機構は、軸線回りに
回転せしめられるカツタ本体の先端外周部に、先端側切
刃と外周側切刃とを有する切刃チツプが所定間隔で複数
個設けられていると共に、カツタ本体の周面外方を覆い
かつその先端がカツタ本体の先端側に開口する略円筒状
のカバーが配設されて、このカバーの内周面とカツタ本
体の外周面との間に切屑収納室が形成され、且つこの切
屑収納室と外部を連通する排出口(貫通孔44)がカバ
ーに設けられてなる転削工具の切屑排出機構において、
上記各切刃チップのすくい面と隙間を開けて対向する
屑案内部がそれぞれ個別に上記カッタ本体に設けられて
いて、各切屑案内部は、カッタ本体の先端側で上記切刃
チツプの先端側切刃のすくい面との間に隙間を形成する
と共に、上記カッタ本体の外周側で上記切刃チツプの外
周側切刃のすくい面との間に隙間を形成し且つカバー
の先端内周面との間に間隙を形成するようにし、先端側
切刃及び外周側切刃で生成された各切屑は各すくい面と
切屑案内部との隙間を通って切屑収納室に誘導されるよ
うにしたことを特徴とすることを特徴とするものであ
る。
【0007】
【作用】上記構成の転削工具にあっては、各切刃で生成
された切屑は隙間内で詰まることがなく、確実に先端側
と外周側の各隙間を通過して強制的にカッタ本体の基端
側に誘導され、被削材の加工面から離れる方向に送ら
、加工面から離れた方向に転削工具の回転によって弾
き飛ばされる。又、上記構成の転削工具の切屑排出機構
にあっては、切屑は切屑案内部と切刃すくい面との隙間
を通過して加工面から離れる基端側方向に強制的に誘導
され、カバー内の切屑収納室に送られて排出口から外部
に排出される。特に排出口に吸引手段が連結されていれ
ば、カバー内の切屑収納室の空気を吸引することによ
り、個々に設けられた切屑案内部とチツプすくい面との
間の先端側及び外周側の隙間に吸引力が働くが、この隙
間は各切屑案内部の装着位置によって個別にそれぞれ適
切に設定できることになり、そのため、切刃の周囲に集
中的に吸引力が作用し、この結果、切刃チツプの各切刃
によって生成される切屑は、そのすくい面と対向する切
屑案内部との隙間によって強制的に案内されつつ切屑収
納室に吸引され、さらには、切屑収納室に連通する排出
口を介してカバーの外部に吸引回収される。
【0008】
【実施例】以下、図1ないし図6を参照して、本発明の
一実施例を説明する。図1ないし図3において符号20
はカツタ本体である。このカツタ本体20は中心孔21
を有する略円筒体であり、その先端外周部には、当該カ
ツタ本体20の先端及び外周に開口する複数の凹溝22
が周方向へ等間隔をおいて形成されている。そして、こ
れら凹溝22には、平板状をなすチツプ23が、各々の
切刃24をカツタ本体20の先端面及び外周面から突出
させた状態で、クランプネジ25で締め込まれるクラン
プ部材26により着脱自在に装着されている。図4ない
し図6により詳細に示すように、クランプ部材26は、
上記凹溝22の壁面とチツプ23のすくい面23aとの
間に挿入されてチツプ23を工具周方向に押さえ込む楔
部27と、この楔部27の先端部から工具径方向外周側
に突出する切屑案内部28とからなるものである。
【0009】楔部27の工具外周側を向く壁面27a
は、カツタ本体20の先端外周面から工具内周側に向か
って円弧状に陥没する湾曲面に形成され、この壁面27
aとカツタ本体20の先端外周面との間に生じる空間
が、切刃24で生成される切屑を丸め込むチツプポケツ
トとして作用するように構成されている。また、楔部2
7の先端面はカツタ本体20の先端面と略面一に形成さ
れている。他方、切屑案内部28は、その外周側端面2
8aが、上記チツプ23の工具外周側を向く切刃24よ
りも工具内周側に僅かに後退する位置まで延長され、上
記凹溝22を工具先端部においてほぼ閉塞するように構
成されている。上記切刃24に対する切屑案内部28の
外周側端面28aの後退量δ1は、被削材材質や切削条
件等に応じて適宜定められるが、0.2mm〜1.0mmの範
囲に設定することが好ましい。後退量δ1が0.2mmに満
たないと、チツプ23装着時の誤差等によって切屑案内
部28が被削材に食い込むおそれがあり、他方、後退量
δ1が1.0mmを超えると、上記端面28aと後述するカ
バーの先端内周面との間に隙間が空き過ぎて後述する切
屑吸引力が不足し、切屑処理に支障を来すおそれが生じ
るからである。
【0010】また、図3ないし図6に示すように、上記
切屑案内部28のチツプすくい面23aと対向する端面
には、すくい面23aに沿って生成される切屑の通過を
許容する切欠き29が形成されている。この切欠き29
とすくい面23aとの間の隙間量tは、被削材の材質や
切削条件等に応じて適宜定められるが、0.2mm 〜1mm
の範囲に設定することが好ましい。隙間量tが0.2mm
に満たないと、こ の隙間tに切屑が詰まって切屑処理
が滞るおそれがあり、他方、隙間量tが1mmを超える
と、後述する切屑吸引力が不足して切屑処理に支障を来
すおそれが生じるからである。さらに、上記切屑案内部
28には、上記凹溝22に向かって開口する溝部30が
形成されている。この溝部30は、上記切欠き29に開
口し、切欠き29とすくい面23aとの間の隙間tを凹
溝22に臨む側において拡大して、切欠き29を通過す
る切屑の詰まりを防止するようになっている。一方、図
1及び図2に示すように、カツタ本体20は、その中心
孔21がアーバ32の嵌合軸33と嵌合された状態で、
締付けボルト34によって軸方向に締め込まれてアーバ
32と一体化されている。このアーバ32は、機械本体
の主軸35とカツタ本体20とを連結するためのもの
で、カツタ本体20との間に介在されるキー37及び主
軸35との間に介在されるキー38によって主軸35の
回転をカツタ本体20に伝達可能である。また、アーバ
32の嵌合軸33に形成された支持軸39には、カバー
40がラジアル軸受(以下、軸受けと略称する。)41
を介して相対回転可能に取り付けられている。
【0011】このカバー40は工具先端側に向かって開
口する略円筒状に形成され、その先端は、上記クランプ
部材26の切屑案内部28と工具軸線方向において重複
する位置まで延長されている。そして、カバー40先端
部の内径は、上記切刃24の旋回径よりも僅かに大きく
定められている。このカバー40の先端内周面と上記切
刃24の工具径方向における隙間量δ2は、被削材の材
質や切削条件等に応じて適宜定められるが、0.5mm〜
2mmの範囲内が好ましく、より確実な切屑処理を行うに
は0.5mm〜1mmの範囲内に設定することが望ましい。
隙間量δ2が0.5mmに満たないと、カバー40の偏芯等
によって切刃24がカバー40に食い込むおそれがあ
り、他方、隙間量δ2が2mmを超えると、生成される切
屑の量や切削条件等によっては後述する切屑吸引力が不
足するおそれが生じるからである。
【0012】上記カバー40の内周面とカツタ本体20
の外周面との間には切屑収納室42が形成されている。
そして、この切屑収納室42は、上記カバー40の基端
側に形成された縮径部43によってカバー40の上記軸
受41に臨む側と仕切られている。また、上記カバー4
0の外周面には貫通孔44が形成され、この貫通孔44
には、管状をなす吸引口45が嵌合されている。この吸
引口45の外周には、吸引機(図示略)の吸引ホース4
6が嵌装されており、これにより上記切屑収納室42は
上記吸引機と連通し、また、カバー40は吸引ホース4
6に拘束されてその回転が阻止されている。
【0013】以上のように構成された正面フライスを用
いて被削材を切削するには、まず、カツタ本体20をア
ーバ32を介して主軸35に装着する。この後、吸引口
45と連結された吸引機により切屑収納室42内の空気
を吸引しつつ、カツタ本体20を軸線回りに回転させる
と共に軸線と直交する方向に送り出して、カツタ本体2
0の先端面及び外周面からそれぞれ突出する切刃24で
被削材を切削してゆく。このとき、切屑収納室42の内
部には、吸引機によって空気が吸引されるために負圧が
発生する。このため、クランプ部材26の切屑案内部2
8に形成された切欠き29とチツプすくい面23aとの
間の隙間、及び、切屑案内部28とカバー40の先端内
周面との間の隙間からカツタ本体20の周囲の空気が逐
次吸引され、この結果、切刃24の近傍には、切屑収納
室42に向かう吸引力が集中的に作用する。
【0014】従って、上記切刃24からすくい面23a
に沿って生成される切屑は、切屑案内部28の切欠き2
9とすくい面23aとの隙間に案内されつつ切屑収納室
42に向けて強く吸引され、さらにクランプ部材26の
壁面27aによって丸め込まれて分断された上で切屑収
納室42内へと導かれ、さらには切屑収納室42から吸
引ホース46を介して吸引機に吸引回収される。このよ
うに、本実施例の正面フライスによれば、切削時に生成
される切屑が、機械周囲に飛散することなく逐次吸引回
収されるため、作業環境が大幅に改善されると共に切屑
処理に要する時間も大幅に短縮されるという効果が得ら
れる。また、被削材や工作機械のテーブル等に切屑が堆
積することもないので、被削材や機械の熱変形による加
工精度の劣化や切屑の噛み込みに伴う切削面品位の劣化
も生じず、さらには、工作機械の摺動面等への切屑の侵
入も無くなり工作機械の精度や寿命の低下も防止され
る。又、切屑案内部28は個々のチップポケット毎に個
別に取り付けられる構成であるから、1枚の切屑案内板
で全てのチップポケットの切屑案内用隙間を形成する従
来の構成と比較して、各凹溝22やチップポケットの形
状寸法の誤差やチップ23の寸法誤差や取付姿勢差等に
対応しやすくなり、高精密な切屑案内用の隙間等を設定
でき、切屑をより確実に誘導できる。しかも、隙間での
吸引力が強くなる。又、カッタ本体の先端部の径が相違
するもの(例えばカッタ本体の径が100π用の切屑案
内部28を、400〜500π径のカッタ本体に適用す
る場合)にも十分対応でき、その際、隙間が多少増減し
ても無視できる程度のものにすぎない。又、切屑案内部
28が破損した時などでも、1枚のみ交換すればよい。
【0015】加えて、本実施例では、切屑案内部28を
クランプ部材26に設けているから、凹溝22を覆うた
めにカツタ本体20の先端側を改造する必要がない。さ
らには、カバー40、吸引口45をアーバ32に装着し
ているから、カツタ本体20の周面を覆うためにカツタ
本体20を改造する必要もない。このため、従来から使
用していたカツタ本体を容易に流用して切屑処理を行う
ことができる。なお、本実施例では、特に切屑案内部2
8をクランプ部材26と一体に形成しているが、本発明
はこれに限るものではなく、例えば図7ないし図9に示
すように、楔部27と切屑案内部28とをそれぞれ別個
に形成し、これらをボルト50で連結するように構成し
ても良い。この場合には、切欠き29とチツプすくい面
23aとの隙間量tを、生成される切屑の形状に対応し
て容易に調整できると共に、破損時にも容易に交換でき
るという効果を奏する。
【0016】また、本実施例では、特にクランプ部材2
6を楔効果によってチツプ23を押圧するものとした
が、本発明はこれに限るものではなく、チツプ23を厚
さ方向に直接締め付けるものなど、種々変形可能であ
る。さらに、上記実施例ではカバー40がアーバ32に
回転自在に支持されているが、本発明はこれに限るもの
ではない。例えば、カバー40は工作機械の主軸周囲に
固定されたものでも良く、要するにカツタ本体20に対
して相対的に回転自在、すなわち、カツタ本体20の回
転に対して静止可能に設けられて、その吸引口45に吸
引ホース46を接続し得るものであれば良いのである。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る転
削工具によれば、各切刃で生成された切屑は隙間内で詰
まることがなく、切屑案内部とすくい面との先端側と外
周側の各隙間を通過して強制的に誘導され、被削材の加
工面から離れる所定方向に送られるから、工作機械や被
削材の加工面等を損傷させることが少ない。しかも、切
屑案内部は個々の切刃チップに対向して個別に取り付け
られる構成であるから、従来の切屑案内板と比較して、
各切刃チップの寸法誤差や取付姿勢差等に対応しやすく
なり、高精度に切屑案内用の隙間を設定でき、切屑をよ
り確実に誘導できる。又、カッタ本体の先端部の径が相
違するものにも十分対応でき、その際、隙間が多少増減
しても無視できる程度のものにすぎない。又、切屑案内
部が破損した時などでも、破損したもののみ交換すれば
よい。又、本発明に係る転削工具の切屑排出機構によれ
ば、上述の効果に加えて、切削時に生成される切屑を、
機械周囲に飛散させることなく逐次カバー内の切屑収納
室に誘導して回収できるため、作業環境を大幅に改善で
きると共に切屑処理時間を大幅に短縮させることが可能
である。さらには、切屑の堆積による熱変形や切屑の噛
み込み、あるいは機械摺動面等への切屑の侵入も阻止で
き、この結果、加工精度の劣化、切削面品位の劣化及び
機械寿命の低下が防止される。加えて、この発明におい
ては、切屑案内部を各切刃チップ毎に個別に設けている
から、切屑案内用の隙間等をより精密に設定できて、切
屑を確実に誘導処理にできることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面フライスのカッタ
本体の軸方向断面図である。
【図2】図1に示すカッタ本体の底面図である。
【図3】カツタ本体の先端外周部の拡大図である。
【図4】クランプ部材の側面図である。
【図5】図4におけるクランプ部材のA矢視図である。
【図6】図4におけるクランプ部材のB矢視図である。
【図7】クランプ部材の変形例を示す側面図である。
【図8】図7におけるクランプ部材のC矢視図である。
【図9】図7におけるクランプ部材のD矢視図である。
【図10】従来の正面フライスを示すもので、カバーが
工作機械の非駆動部に固定された状態の正面フライス説
明図である
【図11】カバーが回転する工具本体に取り付けられた
従来の正面フライスの縦断面図である
【図12】図11の正面フライスの底面図である
【符号の説明】
20……カツタ本体、23……スローアウエイチツプ、
23a……すくい面、26……クランプ部材、 28…
…切屑案内部、40……カバー、42……切屑収納室、
45……吸引口。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転せしめられるカツタ本体
    の先端外周部に、先端側切刃と外周側切刃とを有する切
    刃チツプが所定間隔で複数個設けられた転削工具におい
    て、 上記各切刃チップのすくい面と隙間を開けて対向する
    屑案内部がそれぞれ個別に上記カッタ本体に設けられて
    いて、各切屑案内部は、上記カッタ本体の先端側で上記
    切刃チツプの先端側切刃のすくい面との間に上記隙間を
    形成すると共に、上記カッタ本体の外周側で上記切刃チ
    ツプの外周側切刃のすくい面との間に上記隙間を形成
    し、 上記先端側切刃及び外周側切刃で生成された各切屑は上
    記隙間を通ってカッタ本体の基端側に誘導されるように
    した ことを特徴とする転削工具。
  2. 【請求項2】 軸線回りに回転せしめられるカツタ本体
    の先端外周部に、先端側切刃と外周側切刃とを有する切
    刃チツプが所定間隔で複数個設けられていると共に、上
    記カツタ本体の周面外方を覆いかつその先端が上記カツ
    タ本体の先端側に開口する略円筒状のカバーが配設され
    て、このカバーの内周面と上記カツタ本体の外周面との
    間に切屑収納室が形成され、且つこの切屑収納室と外部
    を連通する排出口が上記カバーに設けられてなる転削工
    具の切屑排出機構において、 上記各切刃チップのすくい面と隙間を開けて対向する
    屑案内部がそれぞれ個別に上記カッタ本体に設けられて
    いて、各切屑案内部は、上記カッタ本体の先端側で上記
    切刃チツプの先端側切刃のすくい面との間に上記隙間を
    形成すると共に、上記カッタ本体の外周側で上記切刃チ
    ツプの外周側切刃のすくい面との間に上記隙間を形成
    且つ上記カバーの先端内周面との間に間隙を形成
    し、上記先端側切刃及び外周側切刃で生成された各切屑は上
    記各すくい面と切屑案内部との上記隙間を通って上記切
    屑収納室に誘導されるようにした ことを特徴とする転削
    工具の切屑排出機構。
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