JP2679204B2 - 転削工具の切屑排出機構 - Google Patents

転削工具の切屑排出機構

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JP2679204B2
JP2679204B2 JP1007458A JP745889A JP2679204B2 JP 2679204 B2 JP2679204 B2 JP 2679204B2 JP 1007458 A JP1007458 A JP 1007458A JP 745889 A JP745889 A JP 745889A JP 2679204 B2 JP2679204 B2 JP 2679204B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、例えば正面フライス等、主として平面切
削に用いられる転削工具に係り、詳しくは切削に伴って
生成される切屑を逐次処理できる転削工具の切屑排出機
構に関する。
[従来の技術] 被削材の平面加工に用いられる転削工具の一例とし
て、従来より、第7図ないし第9図に示す正面フライス
が知られている。
これらの図に示すように、この正面フライスは、略円
筒状をなすカツタ本体1の先端外周部に、該カツタ本体
1の先端面及び外周面に向けて開口する凹溝2が周方向
等間隔に複数形成され、これら凹溝2内に、スローアウ
エイチツプ(以下、チツプと略称する。)3が、クラン
プネジ4で締め込まれる楔部材5によって着脱自在に装
着される一方で、各チツプ3のすくい面3aと向かい合う
カツタ本体1の外周面に、壁面円弧状をなすチツプポケ
ツト6が形成され、さらにカツタ本体1の中心に該カツ
タ本体1を軸線方向に貫く中心孔7が形成されてなるも
のである。
このように形成された正面フライスは、機械本体の主
軸8にキー9を介して取り付けられたアーバ10の嵌合軸
11に中心孔7が嵌合された上で締付けボルト12により締
結されて主軸8と一体化される。そしてこの状態で、カ
ツタ本体1が主軸8によって軸線回りに回転せしめられ
ると共に軸線と直交する方向に送られて、チツプ3が被
削材を平面加工してゆくようになっており、このとき生
成される切屑は、すくい面3aからチツプポケツト6の壁
面に誘導されて丸め込まれた上でカツタ本体1の周方向
外方へ排出される。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上述した従来の正面フライスは、生成され
る切屑を単にその周方向外方へ誘導排出するのみである
ため、カツタ本体1の回転に伴って切屑が機械周囲へと
広く飛散し、この結果作業環境が悪化するのみならず、
ときとして作業に危険性が生じ、また、切削終了後の切
屑処理にも相当の時間を要するという欠点があった。
また、切削を継続するにつれて切屑が被削材や機械の
テーブル等に徐々に堆積してゆくため、これら切屑の熱
によって被削材や機械に熱変形が生じて加工精度が劣化
したり、あるいはチツプ3に切屑が噛み込まれて切削面
の品位が損なわれる欠点もあった。
さらに、機械の周囲に飛散した切屑が機械の摺動面等
に入り込んで、機械自身の精度劣化や寿命低下を招くお
それもあった。
この発明は、このような背景の下になされたもので、
切削に伴って生成される切屑を周囲に飛散させることな
く処理できる転削工具の切屑排出機構を提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために、この発明の転削工具の切
屑排出機構は、カッタ本体の周面外方に、該カッタ本体
を覆いかつその先端がカッタ本体の先端に向けて開口す
る筒体を配設し、この筒体の内周面とカッタ本体の周面
との間にポンプ室を形成し、このポンプ室内のカッタ本
体周面に該カッタ本体の径方向外方に突出する羽根をカ
ッタ本体の周方向に沿って複数配設し、筒体を貫いてポ
ンプ室と外部を連通する排出口を形成し、カッタ本体の
先端に、切刃チップのすくい面と間隙をおいて対向して
該切刃チツプで生成される切屑を間隙を通してポンプ室
に導く切屑案内部材を設けたことを特徴とするものであ
る。
さらに吸引効率を向上させるには、上記羽根の外周側
端面と、上記筒体の内周面との隙間を、カツタ本体の周
方向に沿って上記排出口に近付くに従って漸次拡大させ
ることが好ましい。
また、上記羽根としては、カツタ本体の径方向外方に
向かうに従って漸次カツタ回転方向後方側に湾曲する渦
巻翼状のものが適している。
[作用] 上記構成の転削工具によれば、カツタ本体の回転に伴
って生じる遠心力により、ポンプ室内周側の空気は羽根
に沿ってポンプ室の外周側に導かれ、さらには筒体の内
周面に沿って案内されて排気口から排出される。このた
め、ポンプ室の内周側には負圧が生じ、筒体の先端開口
部の周囲の空気が、吸入路を介してポンプ室の内周側に
吸引される。従って、切刃チツプで生成された切屑は切
屑案内部材とすくい面との間隙を通して筒体内の基端側
に誘導されつつ、カッタ本体を介して伝達される遠心力
によって筒体の内周面に飛ばされ、更に吸入空気と共に
筒体の先端開口部からポンプ室の内部へと吸引され、排
出口から排出される。
さらに、羽根の外周側端面と筒体の内周面との間の隙
間を排気口に近付くにつれて拡大させたものにあって
は、ポンプ室の外周側を排気口に向けて案内される空気
の量がポンプ室の排気口に近付くに従って増大しても、
ポンプ室の下流側に背圧が生じないので、ポンプ室の内
周側への吸入効率が損なわれない。
[実施例] 以下、第1図ないし第4図を参照して、本発明の一実
施例を説明する。
第1図ないし第3図において符号13はカツタ本体であ
る。このカツタ本体13は、その中心部に該カツタ本体13
を軸線方向に貫く中心孔14が形成された略円筒体であ
る。このカツタ本体13の先端拡径部の外周には、周方向
等間隔をおいて複数の凹溝15が形成されている。これら
凹溝15には平板状をなすチツプ16がクランプねじ17で締
め込まれる楔部材18によって着脱自在に装着され、各チ
ツプ16の稜線に形成された切刃19の一つはカツタ本体13
の先端面より僅かに突出されている。また、上記カツタ
本体13先端のチツプすくい面16aと対向する位置には、
壁面が略円弧状をなすチツプポケツト20が形成されてい
る。
上記カツタ本体13の基端側はアダプタ21と嵌合されて
いる。このアダカプタ21は、複数のボルト22によって機
械本体の主軸23とスペーサ24を介して着脱自在に装着さ
れている。また、アダプタ21の基端面とスペーサ24の先
端面との間には、該アダプタ21を主軸23に対して芯合わ
せさせるためのセンタプラグ25、及び、主軸23の回転を
アダプタ21に伝達するためのキー26がそれぞれ介在され
ている。
アダタ21の先端側には、締付けワッシャ27が連結ボル
ト28によって着脱自在に装着されている。この締付けワ
ッシャ27の周面には径方向外方に延びる突起29が、周方
向に等間隔をおいて形成されている。また、カツタ本体
13の中心孔14内周面にも、これら突起29と同数の小径突
部30が形成されており、これら小径突部30と突起29とが
係合されることにより、カツタ本体13は、その軸方向の
移動が規制されてアダタ21と連結されるようになってい
る。
また、アダプタ21の先端面にはキー31が、ボルト32に
よって取り付けられている。このキー31は、アダプタ21
がカツタ本体13と連結される際に、カツタ本体13の上記
小径突部30に連続する切欠部33に周方向遊動自在に嵌合
され、上記突部29と小径突部30とが係合された状態にお
いて切欠部33のカツタ回転方向(第2図中Y1方向)前方
側の壁面と係合してアダプタ21の回転をカツタ本体13に
伝達できるようになっている。さらに、キー31は、上記
締付けワッシャ27の裏面に形成されたキー溝34とも係合
され、これによりアダプタ21の回転は、締付けワッシャ
27にも伝達されるようになっている。
第1図及び第2図に示すように、カツタ本体13の周面
外方には、該カツタ本体13を覆う筒体35が配設されてい
る。この筒体35は、その基端部35aが、上記主軸23を回
転自在に支持する主軸頭36の前面にボルト37で気密に連
結されている。また、筒体35の先端部35bは、カツタ本
体13の先端周面に形成された上記チツプポケツト20の上
部を覆う位置まで延長され、その内周面とカツタ本体13
の先端部周面との間には僅かの隙間が設けられている。
この隙間量は、余りに小さいと筒体35の偏芯等による切
刃19の食い込みを招くおそれがあるため、少なくとも0.
5mm以上確保することが望ましく、また逆に過度に大き
いと切屑吸引効率の低下が免れないため、最大でも2mm
以内、好ましくは1mm以内に規制する必要がある。ま
た、筒体先端部35bは、筒体中間部35cとネジ35dにより
連結されている。
筒体35の中間部35cは、筒体先端部35bよりも拡径さ
れ、その内周面と、カツタ本体13の基端側周面に連続す
るアダプタ21の周面との間にはカツタ本体13の径方向外
方に膨出するポンプ室38が形成されている。このポンプ
室38の内周側は、筒体先端部35bとカツタ本体13の先端
部周面との間に形成された吸入路39を介して筒体35の先
端開口部35eと連通されている。また、筒体中間部35cの
周面には管状をなす排気口40が嵌合され、これによりポ
ンプ室38は外部と連通されている。
さらに、第4図に示すように、筒体中間部35cの内周
面はカツタ本体13の回転方向(図中Y1方向)に沿って上
記排気口40へと近付くにつれて漸次カツタ径方向外方へ
と膨らむ渦巻状に形成され、これにより、ポンプ室38の
断面積は、カバー回転方向に沿って排気口40に近付くに
従って次第に増加させられるようになっている。
第1図及び第4図に示すようにポンプ室38内のアダプ
タ21の周面には、リング41がボルト41aによって着脱自
在に装着されている。そして、このリング41の周縁部に
は8枚の羽根41bがカツタ周方向に等間隔をおいて形成
されている。これら羽根41bは、カツタ径方向外方に向
かうに従って漸次カツタ回転方向(第4図中Y1方向)後
方側に湾曲する渦巻翼状に形成されている。また、各羽
根41bの外周側端面と筒体中間部35cの内周面との隙間
は、ポンプ室38が最も狭くなる部分(排気口40よりも僅
かにカツタ回転方向前方側寄りの位置)において幾らか
隙間があく程度とされている。
また、第1図ないし第3図に示すように、カツタ本体
13先端の、各チツプすくい面16aと対向する位置には平
板状をなす切屑案内部材42が、ボルト43によって一体的
に取り付けられている。これら切屑案内部材42は、その
表面がカッタ本体13の先端面と略面一をなすようにカツ
タ軸方向に位置決めされると共に、チツプすくい面16a
と対向する端面42aとチツプすくい面16aとの間に、チツ
プ16の切刃19で生成される切屑の通過を許容する隙間t
(間隙)があくように、カツタ周方向に位置決めされて
いる。
また、切屑案内部材42の裏面には、端面42a及び上記
チツプポケツト20に向かって開口する溝部44が形成さ
れ、端面42とチツプすくい面16aとの間の隙間tに沿っ
て導かれる切屑を詰まらせることなくチツプポケツト20
側に排出させる配慮がなされている。
以上のように構成された正面フライスを用いて平面切
削を行うには、まずアダプタ21をボルト22によって主軸
23と連結し、また、筒体35の中間部35cを主軸頭36前面
にボルト37によって固定する。なお、この際筒体先端部
35bは筒体中間部35cから取り外しておく。
この後、第2図に2点鎖線で示すように、カツタ本体
13の切欠部33を締付けワッシャ27の突起29と対向させた
上でカツタ本体13をアダタ21側に押し込んで、その基端
側をアダプタ21と嵌合させる。そして、カツタ本体13
を、その小径突部30と締付けワッシャ27の突起29とが係
合するまでカツタ回転方向(第2図Y1方向)と逆方向に
回転させ、ついで連結ボルト28を締め付ける。これによ
り、カツタ本体13は、アダプタ21と締付けワッシャ27と
の間に挟み込まれてその軸方向の移動が阻止されると共
に、切欠部33に嵌合されたキー31によってその回転が拘
束されて主軸23と連結される。
以上によりカツタ本体13の主軸23への装着作業が完了
した後、筒体35の先端部35bをネジ35dによって筒体中間
部35cと連結してカツタ本体13の周面を覆う。そして、
カツタ本体13を第2図Y1方向へ軸線回りに回転させると
共に軸線と直交する方向に送り出すことにより、チツプ
16の切刃19で被削材を切削してゆく。
このとき、チツプ16のすくい面16aに沿って生成され
る切屑は、切屑案内部材42の端面42aとチツプすくい面1
6aとの間の隙間tに導かれてチップポケット20内に排出
される。しかも切屑はカッタ本体13の回転による遠心力
を受けて筒体35内の内周面に飛ばされる。
一方、カツタ本体13の回転に伴ってポンプ室38の内周
側の空気は羽根41bに押し付けられてカツタ回転方向前
方側に押し出されるが、これらの空気には同時にカツタ
本体13の径方向外方を向く遠心力が作用するため、結果
としてポンプ室38内周側の空気は逐次羽根41bに沿って
ポンプ室38の外周側へと導かれる。
そして、ポンプ室38の外周側に送り出された空気は、
筒体中間部35cの内周面に沿って排気口40へと導かれ、
該排気口40から排出される。この結果、ポンプ室38の内
周側には負圧が生じ、ポンプ室38の内周側と吸入路39を
介して連通する筒体35の先端開口部35eからはチツプ16
周辺の空気が逐次吸引される。
ポンプ室38の内周側に負圧が生じると、切屑案内部材
42に案内されてチツプポケツト20に排出された切屑は、
空気と共にポンプ室38の内周側に吸引される。そして、
吸引された切屑は、空気と共に逐次ポンプ室38の外周側
に導かれて排気口40から排出される。
なお、この場合、ポンプ室38の外周側を排気口40に向
けて案内される空気の量は、筒体35の先端開口部35e全
周から空気が吸引されることから排気口40に近付くにつ
れて漸次増大するが、ポンプ室38の断面積が排気口40に
近付くにつれて拡大させられているため、空気量の増加
によってポンプ室38内の排気口40近傍に背圧が生じてポ
ンプ室38内周側からの空気の吸引効率に影響を及ぼすこ
とはない。
また、切削中にチツプ16を交換する必要が生じた場合
には、連結ボルト28を緩め、ついでカツタ本体13のみを
第2図Y1方向へ回転させて締付けワッシャ27の突起29と
カツタ本体13の小径突部30との係合を解除し、この後カ
ツタ本体13を筒体先端部35bの内部から取り出す。そし
て、カツタ本体13からチツプ16を取り外して新たなチツ
プと交換し、この後カツタ本体13を再度締付けワッシャ
27と係合させてアダプタ21と連結すれば良い。
以上説明したように、本実施例の正面フライスによれ
ば、切削時に生成される切屑が切屑案内部材42によって
チツプポケツト20に逐次誘導され、さらには羽根41bの
回転によって生じる吸引力によりポンプ室38の内部に吸
引されて排気口40から排出されるため、生成される切屑
を機械周囲に飛散させることなく排気口40から回収する
ことができる。従って、作業環境が大幅に改善されると
共に切屑処理に要する時間も大幅に短縮される。また、
被削材や機械本体のテーブル等に切屑が堆積することも
ないので、被削材や機械の熱変形による加工精度の劣化
や切屑の噛み込みに伴う切削面品位の劣化も生じず、さ
らには、機械本体の摺動面等への切屑の侵入も無くなり
機械本体の精度や寿命の低下も防止される。
また、本実施例では、締付けワッシャ27とカツタ本体
13とを係合させた状態で連結ボルト28を操作するだけで
カツタ本体13を着脱でき、しかも連結ボルト28を操作す
る際にはカツタ本体13を作業者が把持する必要はない。
従って、カツタ本体13が筒体先端部35bに覆われて把持
困難であるにも拘わらず、カツタ交換作業の作業性は何
等損なわれない。
なお、本実施例では特に筒体35を主軸頭36に固定する
ことにより、筒体35をカツタ本体13の回転に対して拘束
させて排気口40からの切屑の回収を可能ならしめている
が、本発明の転削工具はこれに限るものではない。例え
ば、筒体35をアダプタ21に回転自在に支持させておき、
排気口40にホース等を嵌合させることによってその回転
を拘束しても切屑を回収でき、要するに筒体35は、カツ
タ本体13に対して相対的に回転自在に設けてあれば良い
のである。
また、本実施例は、羽根41bの回転によって生じる遠
心力によりポンプ室38の内周側に負圧が生じて吸引力が
発生するものであるから、吸引力の強さは、羽根41bの
旋回径、すなわち羽根41bの外周側の周速に大きく依存
することとなる。従って、羽根41bの設計にあたっては
許容される範囲でその旋回径を大きく取ることが望まし
い。
また、本実施例では特にチツプ16をカツタ本体13に着
脱自在に装着するスローアウエイ式の正面フライスの場
合について説明したが、本発明の転削工具はこれに限る
ものではなく、チツプをロウ付けした正面フライス等で
あっても当然に適用可能である。
さらに、本実施例では特にカツタ本体13の先端に切屑
案内部材42を配設しているが、これは羽根41bによって
切屑を完全に回収するに十分な吸引力が得られる場合
や、鋳鉄の切削等のように粉塵状の切屑が生成される場
合には省略しても構わない。
さらにまた、本実施例では羽根41bを渦巻翼状に形成
してポンプ室38の内部を渦巻ポンプ状に構成したが、本
発明の転削工具はこれに限るものではない。すなわち、
羽根41bは、カツタ本体13の回転に伴って生じる遠心力
を利用して吸引力を発生させるものであれば良いのであ
って、種々の変形が考えられる。
例えば、第5図に示すように、アダプタ21の周面に周
方向等間隔をおいて形成された複数の溝部50に、平板状
をなす羽根51を摺動自在に嵌装し、また、筒体35の内周
面を真円状に形成し、さらにこの筒体35をアダプタ21に
対して偏芯させて配設することにより、ポンプ室38の内
部をベーンポンプ状に構成しても良い。この場合には、
カツタ本体13の回転に伴って生じる遠心力により各羽根
51がカツタ径方向外方に押し出される。このため、各羽
根51の端面は筒体35の内周面と常に密着し、ポンプ室38
の内周側に吸引された空気はより確実に排気口40まで案
内される。
また、この他にも第6図に示すように、アダプタ21の
周面に、カツタ径方向外方に直線状に延びる羽根52を周
方向に沿って多数形成し、また筒体35の内周面を真円状
に形成してポンプ室38の内部を再生ポンプ状に構成する
こともできる。
なお、この場合には、筒体35の内周面に沿って案内さ
れる空気が排気口40を越えてポンプ室38の上流側へ流出
しないように、筒体35内周面の排気口40近傍に、羽根52
の端面と筒体35の内周面との間の隙間を狭める逆流防止
板53を設ける必要がある。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明によれば、羽根の回転
に伴って生じる遠心力によって筒体の先端開口部から吸
入路を介して逐次ポンプ室内に空気が吸引されるため、
切削時に生成される切屑は逐次ポンプ室内に吸引されて
排気口から排出される。従って、切屑を機械周囲に飛散
させることなく逐次排気口から回収することができ、こ
のため作業環境が大幅に改善されると共に切屑処理時間
が大幅に短縮される。さらには、切屑の堆積による熱変
形や切屑の噛み込みが無くなると共に機械摺動面等への
切屑の侵入も根絶されて加工精度の劣化、切削面品位の
劣化及び機械寿命の低下が防止される。
しかも、カッタ本体の先端に切屑案内部材を配設した
から、切屑を強制的にすくい面との間隙を通して筒体の
先端開口部側に案内することができて、切屑をより確実
に吸引回収できる。
さらに羽根の外周側端面と筒体内周面との隙間を排気
口に近付くに従って漸次拡大させたものにあっては、ポ
ンプ室に吸引された空気の量が排気口に近付くにつれて
増大しても、ポンプ室の下流側に背圧が生じないため、
吸引効率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図は軸方向断面図、第2図は底面図、第3図はカツ
タ本体の先端外周部の拡大図、第4図は第1図中A−A
線における断面図、第5図及び第6図はそれぞれ上記実
施例の変形例におけるポンプ室内部の軸直角断面図、第
7図ないし第9図は従来の正面フライスを示すもので、
第7図は軸方向断面図、第8図は底面図、第9図はカツ
タ本体の先端外周部の拡大図である。 13……カツタ本体、14……中心孔、16……スローアウエ
イチツプ、16a……チツプすくい面、35……筒体、35b…
…筒体先端部、35e……筒体の先端開口部、38……ポン
プ室、39……吸入路、40……排気口、41b、51、52……
羽根、42……切屑案内部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−109014(JP,A) 実開 昭63−136848(JP,U) 実開 昭63−67016(JP,U) 実開 昭50−17893(JP,U) 実開 昭63−140195(JP,U) 実開 昭61−162593(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線回りに回転せしめられるカッタ本体の
    先端外周部に切刃チップを取り付けてなる転削工具にお
    いて、 前記カッタ本体の周面外方に、該カッタ本体を覆いかつ
    その先端が前記カッタ本体の先端に向けて開口する筒体
    を配設し、この筒体の内周面と前記カッタ本体の周面と
    の間にポンプ室を形成し、このポンプ室内の前記カッタ
    本体周面に該カッタ本体の径方向外方に突出する羽根を
    前記カッタ本体の周方向に沿って複数配設し、前記筒体
    を貫いて前記ポンプ室と外部を連通する排出口を形成
    し、前記カッタ本体の先端に、前記切刃チップのすくい
    面と間隙をおいて対向して該切刃チップで生成される切
    屑を前記間隙を通して前記ポンプ室に導く切屑案内部材
    を設けたことを特徴とする切屑排出機構。
  2. 【請求項2】前記羽根の外周側端面と前記筒体の内周面
    との隙間を、カッタ回転方向に沿って前記排出口に近付
    くに従って漸次拡大させたことを特徴とする請求項1記
    載の切屑排出機構。
  3. 【請求項3】前記羽根を、前記カッタ本体の径方向外方
    に向かうに従って漸次カッタ本体の回転方向後方側に湾
    曲する渦巻翼状に形成したことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の切屑排出機構。
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