JPH0866687A - ホウフッ素化合物を含有する廃液の処理方法 - Google Patents

ホウフッ素化合物を含有する廃液の処理方法

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JPH0866687A
JPH0866687A JP20525994A JP20525994A JPH0866687A JP H0866687 A JPH0866687 A JP H0866687A JP 20525994 A JP20525994 A JP 20525994A JP 20525994 A JP20525994 A JP 20525994A JP H0866687 A JPH0866687 A JP H0866687A
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treatment
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Masayuki Furuse
正幸 古瀬
Akihiro Uezono
明浩 植園
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SHINRIYOU KK
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SHINRIYOU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホウフッ素化合物を含有する廃液を、常温付
近で、短時間で水に難溶性の固形分として沈殿させ、無
害化する処理方法を提供すること。 【構成】 ホウフッ素化合物を含有する廃液にカリウム
化合物と硫酸アルミニウムを添加混合したあと、水酸化
カルシウムを添加し、フッ化物を固形分として分離する
ことを特徴とする。 【効果】 上記目的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホウフッ素化合物を含
有する廃液の処理方法に関する。更に詳しくは、ホウ素
とフッ素との化合物(以下「ホウフッ素化合物」と言
う)を含有する廃水を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホウフッ素化合物を含有する廃液は、半
田メッキ工場、有機合成のアルキル化、異性化または縮
合、重合反応の際の触媒として使用する化学工場、ホウ
フッ素化合物を製造する化学工場などで発生する。これ
ら廃液をそのまま一般の河川に排水することは、環境衛
生上の観点から好ましくなく、水質汚濁防止法でもフッ
素分は15mg/リットル以下にして排水するように排
水基準が規定され、都道府県によっては更に厳しい基準
が制定されている。しかしながら、ホウフッ素化合物は
化学的に安定な化合物であり、通常のフッ素除去処理法
としての石灰との反応では、ほとんど除去することがで
きず、現状では適当な処理法が見当たらない。
【0003】ホウフッ素化合物を含有する廃液を処理す
る技術としては、特公昭52−32747号公報、特公
昭54−5628号公報、特公昭54−18064号公
報、特公昭58−34193号公報などに記載の方法が
提案されている。これらの提案されている方法は、本発
明者らの実験によると、次のような欠点があることが分
かった。
【0004】特公昭52−32747号公報に記載の方
法は、フッ素化合物を含有する廃液に、カルシウムを加
え、フッ素を水に難溶性のフッ化カルシウム(CaF
2 )として固定して分離する方法であるが、廃液を処理
する際の条件が、ゲージ圧1kg/cm2 以上に加圧し
つつ、100℃以上の高温にする必要があり、操作が繁
雑である。特公昭54−5628号公報に記載の方法
は、ホウフッ素化合物を含有する廃液に、水酸化アルミ
ニウムを添加し、20〜100℃の範囲で反応させ、ホ
ウフッ素化合物をホウ素とアルミニウムフッ化物とに分
解し、次にこの液にカルシウムを添加しアルミニウムフ
ッ化物をフッ化カルシウム(CaF2 )として固定して
分離する方法であるが、処理できる廃液中のフッ素化合
物の濃度が最大5000ppmと制約がある。
【0005】また、特公昭54−18064号公報に記
載の方法は、ホウフッ素化合物を含有する廃液に、硫酸
アルミニウム、臭化アルミニウム、アルミニウムの塩化
物または第二鉄塩の一種または二種以上を添加して、ホ
ウフッ素化合物を分解し、ついでこの溶液に水酸化カル
シウムを添加して難溶性フッ化物として固液分離し、水
溶性アルミニウム化合物として硫酸を添加してフロック
を形成させて分離除去する方法である。この方法によっ
て常温で処理するには処理時間が長くなり、処理時間を
短縮するには狭い範囲での温度制御(50±2℃)が必
要である。また処理できる廃液中のフッ素化合物の濃度
が最大500ppm以下と制約がある。さらに、特公昭
58−34193号公報に記載の方法は、ホウフッ素化
合物を含有する廃液に、金属アルミニウム、アルミン酸
ナトリウム、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、ま
たはミョウバンの内の少なくとも一種以上を分解剤とし
て使用し、この溶液にカルシウム塩を添加または添加し
ないで、生成沈殿物を分離除去する方法である。この方
法によるときは、ホウフッ素化合物を分解させるのに長
時間を要し、かつ、処理できる廃液中のフッ素化合物の
濃度が最大7500ppm以下と制約がある。
【0006】上記に提案されている方法の他に、ホウフ
ッ素化合物に硝酸カリウムを添加して水に難溶性のホウ
フッ化カリウム塩(KBF4 )として、固定・回収する
方法も提案されているが、処理後の廃液中に硝酸イオン
が多量に存在し、固定・回収操作に加えて、処理後の廃
液に別途中和処理を施さないと、排水基準を満たさない
という問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとした課題】本発明者らは、かかる
現状に鑑み、ホウフッ素化合物を高濃度で含有する廃液
を、常温付近で操作が可能で、かつ、ホウフッ素化合物
を短時間で固形分として沈殿させ、処理後の廃液の後処
理が不要な処理方法を提供することを目的として鋭意検
討した結果、ホウフッ素化合物を特定の手順で処理する
ことにより、水に難溶性のホウフッ化カリウム塩(KB
F4 )に換えて固定して無害化でき、廃液の後処理が不
要であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の請求項第1項に記載の発明においては、
ホウフッ素化合物を含有する廃液を処理するにあたり、
この廃液に塩化カリウム、硫酸カリウム、フッ化カリウ
ムの一種以上と硫酸アルミニウムを添加混合する第一工
程、この第一工程終了後、液に水酸化カルシウムを添加
混合し、生成した固形分を分離して除去する第二工程と
いう二工程により処理するという手段を講じているもの
である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明方
法は、水に可溶性のホウフッ素化合物(ホウ素とフッ素
との化合物)を含む廃液を処理の対象とする。ホウフッ
素化合物の具体例としては、化学反応の触媒として使用
されるBF3 、メッキ浴成分として使用されるNaBF
4 、KBF4 、NH4 BF4 、HBF4 、Sn(BF
42 、Cu(BF42 、Pb(BF42 などが挙
げられるが、これら例示したものに限定されるものでは
ない。
【0010】本発明方法によるときは、第一工程では、
ホウフッ素化合物を含有する廃液に、塩化カリウム、硫
酸カリウム、フッ化カリウムの一種以上と硫酸アルミニ
ウムを添加混合する。塩化カリウム、硫酸カリウム、フ
ッ化カリウムは、廃液に含まれるホウフッ素化合物と反
応して難溶性のホウフッ化カリウム塩(KBF4 )を生
成させる。これは塩化カリウムを使用した場合は次の反
応式、すなわち、HBK4 +KCl→KBF4 +HCl
で表される。上記カリウム化合物の中では、塩化カリウ
ムが最も好ましい。
【0011】ホウフッ素化合物を含有する廃液に、塩化
カリウム、硫酸カリウム、フッ化カリウムの一種以上を
添加するには、廃液を攪拌しつつ、これらカリウム化合
物の粉末を直接添加してもよく、これらを水に溶解した
水溶液として添加してもよい。添加するカリウム化合物
量は、ホウフッ素化合物のモル数より若干多いモル数と
する。添加する方式は、一度に全量添加する方式、分割
して逐次添加する方式、連続的に添加する方式などいず
れの方式であってもよい。添加する際の温度条件は、常
温でも若干加温した状態のいずれであってもよい。添加
する際の圧力は、常圧とするのがよい。
【0012】第一工程では、廃液に硫酸アルミニウムを
添加混合する。硫酸アルミニウムは、ホウフッ化カリウ
ム塩の凝集効果を向上させる機能を果す。硫酸アルミニ
ウムは粉末を直接添加してもよく、これらを水に溶解し
た水溶液として添加してもよい。ホウフッ素化合物を含
有する廃液に上記カリウム化合物の添加終了後、廃液を
攪拌しつつ、添加するのがよい。この際添加する硫酸ア
ルミニウムの量は、処理水に対して1重量%以上とする
のが好ましい。硫酸アルミニウムを添加する際の温度
は、常温でも若干加温した状態のいずれであってもよ
い。圧力は、常圧が好ましい。第一工程で廃液に添加す
るカリウム化合物と硫酸アルミニウムとの添加順序は、
カリウム化合物を添加した後硫酸アルミニウムを添加す
る様に記載したが、これらの添加順序には制限がなく、
硫酸アルミニウムを先に添加してもよい。
【0013】第二工程では、廃液に水酸化カルシウムを
加える。水酸化カルシウムは上記第一工程終了後の酸性
の廃液を、弱酸性または中性になるように中和する機能
を果す。廃液を中和することにより、固液分離装置の腐
蝕の問題、処理終了後の処理水を廃棄する際の排水基準
の問題を解消することができる。水酸化カルシウムの添
加量は、廃液を、弱酸性または中性になるような範囲で
選ばれ、これを添加する際の温度は、常温でも若干加温
した状態のいずれであってもよい。
【0014】第二工程では、第一工程で凝集したホウフ
ッ化カリウム塩を固液分離し、固形分は除去し、処理水
は残存するホウフッ素化合物の量に応じて、排水したり
再処理に付したりする。固形分は処理水の下方に沈殿す
るので、固液分離は容易である。固形分がフロック状の
場合は、濾過法により固液分離可能である。処理水に残
存するフッ素化合物の量が15mg/リットル以上の場
合は、規制値を越えこのままでは排水できないので、再
処理、場合によっては再再処理に付し、フッ素化合物の
量を規制値以下に調整して排水する必要がある。
【0015】処理水を再処理または再再処理に付す場合
には、第一工程におけると同様、まず、カリウム化合物
を添加混合し、次に、硫酸アルミニウムを添加混合す
る。この際添加する硫酸アルミニウムの量は、処理水に
対して6重量%以上とするのが好ましい。第二工程で
は、まず、水酸化カルシウムで処理水を中和し、次に、
固液分離する。なお、処理水を再処理または再再処理に
付す場合には、処理水に酸を添加してpH3以下、望ま
しくはpH1以下にすると、処理効果が向上し好まし
い。この際添加できる酸は、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸
が挙げられるが、水質汚濁防止法などの規制の問題から
硫酸が好ましい。また、第二工程を遂行する際に、廃液
に高分子凝集剤を存在させておくと、ホウフッ素化合物
の処理効果が向上し好ましい。
【0016】本発明方法は、次の様な特別に顕著な効果
を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明方法による時は、ホウフッ素化合物を高濃度
で含有する廃液を、常温付近で処理することができる。 2.本発明方法による時は、ホウフッ素化合物を短時間
で無害な固形分として沈殿させ回収することができる。 3.本発明方法による時は、処理後の処理水につき後処
理を付すことなしに排水することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載
例に限られるものではない。なお、以下の例において廃
液、処理水中のフッ素の分析は、これらをJISK01
02によって蒸留したあと、フッ素イオンメーター(東
亜電波社製)によって測定した。
【0018】[実施例1] (一次処理)半田メッキ工場で使用されたホウフッ素化
合物を含む廃液(フッ素8.1重量%)100mlに、
塩化カリウムを12g添加し、攪拌下30分間反応させ
たあと、硫酸アルミニウムを3g添加し、さらに水酸化
カルシウムを添加してpHを5に調節した。この際要し
た水酸化カルシウムの量は24.3gであった。引続き
1時間攪拌を継続たあと、濾過して固液分離し、得られ
た処理水(以下「一次処理水」と言う)につきフッ素分
析を行ったところ、725ppmであった。 (二次処理)上ので得られた一次処理水に塩化カリウム
を1g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸ア
ルミニウムを3g添加し、さらに水酸化カルシウムを添
加してpHを9.5に調節した。この際要した水酸化カ
ルシウムの量は2.8gであった。引続き1時間攪拌を
継続たあと、濾過して固液分離し、得られた処理水(以
下「二次処理水」と言う)につきフッ素分析を行ったと
ころ、49ppmであった。
【0019】[実施例2] (一次処理)実施例1におけると同様な廃液(フッ素
7.5重量%)800mlに、塩化カリウムを103.
7g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸アル
ミニウムを8g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加
してpHを5.2に調節した。この際要した水酸化カル
シウムの量は32.9gであった。引続き30分間攪拌
を継続たあと、濾過して固液分離し、得られた一次処理
水につきフッ素分析を行ったところ、725ppmであ
った。 (二次処理)一次処理水100mlに塩化カリウムを1
g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸アルミ
ニウム3g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加して
pHを9.5に調節した。この際要した水酸化カルシウ
ムの量は2.4gであった。引続き1時間攪拌を継続た
あと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水につき
フッ素分析を行ったところ、58ppmであった。
【0020】[実施例3] (一次処理)実施例2に記載の例に同じ。 (二次処理)一次処理水100mlに塩化カリウムを1
g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸アルミ
ニウム6g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加して
pHを9.5に調節した。この際要した水酸化カルシウ
ムの量は4.5gであった。引続き1時間攪拌を継続た
あと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水につき
フッ素分析を行ったところ、13ppmであった。
【0021】[実施例4] (一次処理)半田メッキ工場で使用されたホウフッ素化
合物を含む廃液(フッ素1.7重量%)500mlに、
塩化カリウムを12.8g添加し、攪拌下30分間反応
させたあと、硫酸アルミニウムを5g添加し、さらに水
酸化カルシウムを添加してpHを5.1に調節した。こ
の際要した水酸化カルシウムの量は6.3gであった。
引続き1時間攪拌を継続たあと、濾過して固液分離し、
得られた一次処理水につきフッ素分析を行ったところ、
1170ppmであった。 (二次処理)一次処理水100mlに塩化カリウムを1
g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸アルミ
ニウム6g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加して
pHを8.5に調節した。この際要した水酸化カルシウ
ムの量は5.7gであった。引続き1時間攪拌を継続た
あと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水につき
フッ素分析を行ったところ、17ppmであった。
【0022】[実施例5] (一次処理)実施例4に記載の例に同じ。 (二次処理)一次処理水100mlに48%の硫酸を添
加してこの液のpHを1に調節したあと、塩化カリウム
を1g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸ア
ルミニウム6g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加
してpHを8.5に調節した。この際要した水酸化カル
シウムの量は6.0gであった。引続き1時間攪拌を継
続たあと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水に
つきフッ素分析を行ったところ、11ppmであった。
【0023】[実施例6] (一次処理)実施例4で使用したのと同種の廃液(フッ
素1.7重量%)500mlに、塩化カリウムを12.
8g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸アル
ミニウムを5g添加した。この液のpHは1.9であっ
た。引続き1時間攪拌を継続たあと、濾過して固液分離
し、得られた一次処理水につきフッ素分析を行ったとこ
ろ、1050ppmであった。 (二次処理)一次処理水100mlに塩化カリウムを1
g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸アルミ
ニウム6g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加して
pHを8.5に調節した。この際要した水酸化カルシウ
ムの量は5.7gであった。引続き1時間攪拌を継続た
あと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水につき
フッ素分析を行ったところ、15ppmであった。
【0024】[実施例7] (一次処理)実施例6に記載の例に同じ。 (二次処理)一次処理水100mlに48%の硫酸を添
加してこの液のpHを1に調節したあと、塩化カリウム
を1g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸ア
ルミニウム6g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加
してpHを8.5に調節した。この際要した水酸化カル
シウムの量は6.0gであった。引続き1時間攪拌を継
続たあと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水に
つきフッ素分析を行ったところ、11ppmであった。
【0025】[実施例8] (一次処理)半田メッキ工場で使用されたホウフッ素化
合物を含む廃液(フッ素1.43重量%)500ml
に、塩化カリウムを11g添加し、攪拌下30分間反応
させたあと、硫酸アルミニウムを5g添加し、さらに水
酸化カルシウムを添加してpHを5.2に調節した。こ
の際要した水酸化カルシウムの量は6.8gであった。
引続き1時間攪拌を継続たあと、濾過して固液分離し、
得られた一次処理水につきフッ素分析を行ったところ、
750ppmであった。 (二次処理)一次処理水100mlに48%の硫酸を添
加してこの液のpHを1に調節したあと、塩化カリウム
を1g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸ア
ルミニウム6g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加
してpHを9.5に調節した。この際要した水酸化カル
シウムの量は6.8gであった。引続き1時間攪拌を継
続たあと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水に
つきフッ素分析を行ったところ、10ppmであった。
【0026】[実施例9] (一次処理)実施例2に記載の例に同じ。 (二次処理)一次処理水100mlに48%の硫酸を添
加し、この液のpHを1に調節したあと、塩化カリウム
を1g添加し、攪拌下30分間反応させたあと、硫酸ア
ルミニウム6g添加し、さらに水酸化カルシウムを添加
してpHを9.5に調節した。この際要した水酸化カル
シウムの量は7gであった。引続き1時間攪拌を継続た
あと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水につき
フッ素分析を行ったところ、10ppmであった。
【0027】[実施例10] (一次処理)実施例2に記載の例に同じ。 (二次処理)一次処理水100mlに48%の硫酸を添
加し、この液のpHを1に調節したあと、塩化カリウム
を1g添加し、攪拌下1時間反応させたあと、硫酸アル
ミニウム6gと、アニオン性高分子凝集剤(ダイアクリ
アーMA3000H、三菱化成社製商品名)を100p
pm添加したあと、さらに水酸化カルシウムを添加して
pHを9.5に調節した。この際要した水酸化カルシウ
ムの量は7.1gであった。引続き1時間攪拌を継続た
あと、濾過して固液分離し、得られた二次処理水につき
フッ素分析を行ったところ、6ppmであった。
【0028】[実施例11] (一次処理)半田メッキ工場で使用されたホウフッ素化
合物を含む廃液(フッ素3.54重量%)2m3 に、水
を2m3 加えて混合したあと、攪拌下1時間反応させた
あと、塩化カリウムを180kg添加し、攪拌下35分
間反応させたあと、硫酸アルミニウムを50kg添加
し、さらに水酸化カルシウムを添加してpHを5.2に
調節した。この際要した水酸化カルシウムの量は140
kgであった。引続き90分間攪拌を継続たあと、濾過
して固液分離し、得られた一次処理水につきフッ素分析
を行ったところ、333ppmであった。 (二次処理)上記の一次処理で得られた一次処理水に、
48%の硫酸を添加してpHを1に調節したあと、塩化
カリウムを30kg添加し、硫酸アルミニウムを150
kg添加し、攪拌下30分間反応させたあと、さらに水
酸化カルシウムを120kg添加した。添加後の液のp
Hは、10.2であった。引続き1時間攪拌を継続たあ
と、濾過して固液分離し、得られた二次処理水につきフ
ッ素分析を行ったところ、5ppmであった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明方法によるときは、第一工程では、
ホウフッ素化合物を含有する廃液に、塩化カリウム、硫
酸カリウム、フッ化カリウムの一種以上と硫酸アルミニ
ウムを添加混合する。塩化カリウム、硫酸カリウム、フ
ッ化カリウムは、廃液に含まれるホウフッ素化合物と反
応して難溶性のホウフッ化カリウム塩(KBF4 )を生
成させる。これは塩化カリウムを使用した場合は次の反
応式、すなわち、HBF4 +KCl→KBF4 +HCl
で表される。上記カリウム化合物の中では、塩化カリウ
ムが最も好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】第二工程では、第一工程で凝集したホウフ
ッ化カリウム塩を固液分離し、固形分は除去し、処理水
は残存するホウフッ素化合物の量に応じて、排水したり
再処理に付したりする。固形分は処理水の下方に沈殿す
るので、固液分離は容易である。固形分がフロック状の
場合は、濾過法により固液分離可能である。処理水に残
存するフッ素含有量が規制値15mg/リットル以上の
場合は、規制値を越えこのままでは排水できないので、
再処理、場合によっては再再処理に付し、フッ素化合物
の量を規制値以下に調整して排水する必要がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【発明の効果】 本発明方法は、次の様な特別に顕著な効
果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明方法による時は、ホウフッ素化合物を高濃度
で含有する廃液を、常温付近で処理することができる。 2.本発明方法による時は、ホウフッ素化合物を短時間
で無害な固形分として沈殿させ回収することができる。 3.本発明方法による時は、処理後の処理水につき後処
理を付すことなしに排水することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホウフッ素化合物を含有する廃液を処理
    するにあたり、この廃液に塩化カリウム、硫酸カリウ
    ム、フッ化カリウムの一種以上と硫酸アルミニウムを添
    加混合する第一工程、この第一工程終了後、液に水酸化
    カルシウムを添加混合し、生成した固形分を分離して除
    去する第二工程、よりなることを特徴とするホウフッ素
    化合物を含有する廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法で得られた一次処
    理水につき、少なくとも一回、請求項1に記載の手順で
    処理を繰り返すことを特徴とする請求項1記載のホウフ
    ッ素化合物を含有する廃液の処理方法。
  3. 【請求項3】 第二工程で得られた処理水に、酸を添加
    し処理水のpHを3以下に調整することを特徴とする請
    求項2に記載のホウフッ素化合物を含有する廃液の処理
    方法。
JP20525994A 1994-08-30 1994-08-30 ホウフッ素化合物を含有する廃液の処理方法 Pending JPH0866687A (ja)

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JP (1) JPH0866687A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1076276A (ja) * 1996-09-06 1998-03-24 Unitika Ltd ホウ素含有廃水の処理方法
JP2004283736A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Nishiyama Stainless Chem Kk 廃液の処理方法
JP2004358445A (ja) * 2003-04-10 2004-12-24 Miyama Kk ホウ素及び/又はフッ素の処理方法
CN113060802A (zh) * 2021-04-16 2021-07-02 兰州交通大学 一种可用于处理含氟硼酸根废水的装置及方法
CN115259483A (zh) * 2021-04-29 2022-11-01 中国石油化工股份有限公司 一种含氟含硼废水的处理方法和处理装置

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