JPH0863B2 - 食品の保存方法 - Google Patents

食品の保存方法

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JPH0863B2
JPH0863B2 JP4258784A JP25878492A JPH0863B2 JP H0863 B2 JPH0863 B2 JP H0863B2 JP 4258784 A JP4258784 A JP 4258784A JP 25878492 A JP25878492 A JP 25878492A JP H0863 B2 JPH0863 B2 JP H0863B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品の保存方法に関し、
更に詳しくはエタノールを効果的に発散する特定の粉末
状食品保存剤を使用する食品の保存方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人はエタノールを吸着物質に吸着
せしめた吸着体を用いる食品保存方法に関して出願し特
許第1046326号を取得したが、その出願後本発明
者等はエタノール蒸気を利用する食品の保存方法、用具
等について研究を行い、特開昭55−141182号、
特開昭56−142167号、特開昭57−22680
号及び特開昭57−125683号等に開示された発明
を完成している。これらの従来技術にあってはエタノー
ルを担体である二酸化珪素、凍結乾燥α澱粉等に担持さ
せたものから発散するエタノール蒸気を利用するものが
多い。ところがこれらの従来方法においては保存状態に
おける担体と発散するエタノール蒸気量の関係は明らか
でなく、「使用すべきエタノールの量は如何にあるべき
か」といった点が十分に検討されていないままであっ
た。例えば、特公昭59−27783号公報に記載され
ている発明は、公知の花弁状を呈するケイ酸カルシウム
及び/又は花弁状を呈するシリカに揮発性液体を組合わ
せた揮発性組成物に関するものである。この発明では、
従来用いられてきたシリカなどより孔径の大き な花弁状
を呈するケイ酸カルシウム及び/又は花弁状を呈するシ
リカを特定したものであり、この孔径の大きさを利用し
て液体である揮発性薬剤の全量を放出することを課題と
したものであるが、この発明の揮発性組成物を用いた空
間のエタノール蒸気濃度は、著しく低いものであり、エ
チルアルコールを蒸気化するということに関しては十分
でなく、結果としてエタノールの残存量が不必要に多量
なものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、実際に
食品を保存する状態の条件下において、保存に十分な量
のエタノールを予定している期間中一定の濃度で無駄な
く蒸気化できるための食品保存剤を利用した食品の保存
方法を開発することにした。 ところで、一般に水分を多
量に含んだ食品を保存する場合に時間の経過と共に水分
の蒸発が進むものと考えられ、このような食品とエタノ
ールを担持した食品保存剤を共存させた空間の中でのエ
タノールの蒸発量は空間の水蒸気量に影響を受けるもの
と考えられる。そこで、密閉空間内の相対湿度、すなわ
ち食品の水分活性を変化させた条件下で食品保存剤から
蒸発するエタノールの蒸発量を調べると共に、食品保存
剤として用いる吸着体の特性の影響及び吸着体を食品の
保存の使用に際しての経時的な変化を調べることが重要
であると考えられる。 そこで、本発明者らは、保存しよ
うとする食品をエタノールを担持した粉末状多孔性吸着
剤と共に密閉された空間内に保存した場合の空間内に蒸
発するエタノールの量と粉末状多孔性吸着剤の特性の関
係及び粉末状多孔性吸着剤の変化について調べたとこ
ろ、以下の事実が明らかになった。 同量のエタノールを
担持した同一の多孔性吸着剤を用いて水分活性値が異な
る食品を保存する場合に、水分活性値が異なる食品では
密閉された空間内のエタノールの濃度は相違する。同量
のエタノールを担持した異なる多孔性吸着剤を用いて同
じ水分活性値の食品を保存する場合、多孔性吸着剤の種
類の相違によって密閉された空間内のエタノールの濃度
は相違する。 そして、さらに検討を加え、エタノールを
担持した多孔性吸着剤の存在下に食品を密閉空間内で保
存する場合には、食品に含まれる水分量、多孔性吸着剤
の特 性、とりわけ多孔性吸着剤の細孔容積と多孔性吸着
剤の平衡含水率が関係していることを見出した。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では以下に述べる粉末状特定の多孔性吸着剤
を用いた粉末状食品保存剤を利用し、保存しようとして
いる特定の水分活性値の食品と共に密閉された空間内に
配置するものである。この粉末状食品保存剤は次のとお
りのものである。「常温下に水分活性値が0.60〜
0.95の食品を共存させた状態において測定した平衡
含水率が28重量%以下で、細孔容積が0.6ml/g
以上の粉末状多孔性吸着剤にエタノール又はエタノール
濃度80容量%以上の含水エタノールを前記吸着剤の全
細孔容積の30〜90%担持した粉末状食品保存剤」な
お、以下この粉末状食品保存剤を単に本食品保存剤又は
本発明の食品保存剤ということがある。ここで、「常
温」とは、保存用食品の通常の保存温度である15℃乃
至30℃を意味する。「水分活性値」とは当該食品の表
面に接する空間の相対的な湿度(相対湿度が100%の
場合を1であらわす)を示す数値である。
【0005】「平衡含水率」は多孔性吸着剤自身の乾燥
重量をWgとし、所定の温度及び相対湿度の条件下に水
分を吸着して平衡状態に入った時の重量の増加量(水分
量)をwgとした場合、次式により表現される。
【0006】エタノール又は含水エタノールの担持量
は、「エタノール又は含水エタノール」を容積で多孔性
吸着剤の全細孔容積の30〜90%で使用する。これは
細孔容積〔ml/g〕に粉末状吸着剤の重さ〔g〕を乗
じ、さらに0.30〜0.90を乗じて算出する。更に
この0.30〜0.90の値は0.50〜0.90とす
るとより良好なエタノールの保持量を算出できる。な
お、この値の範囲の下限は本食品保存剤の見掛けの容積
を大きくすることによる不利を避ける為にきめられ、上
限は本食品保存剤の「粉体流動性」によりきめられ、上
限を余り大きくすると流動性がやや悪化する。
【0007】そして、前記した特定の粉末状多孔性吸着
剤に特定濃度で特定量のエタノールを担持した粉末状食
品保存剤を、水分活性値が0.60〜0.95の保存し
ようとしている食品と共に密閉された空間内に配置する
ことにより、食品の保存が達成されるのである。
【0008】次に、本発明の粉末状食品保存剤に用いら
れる粉末状多孔性吸着剤の特性値を表わす細孔容積及び
これと食品の保存条件との関連において平衡含水率を特
定したことに関する説明を行う。 (1)細孔容積の範囲について 水分活性値0.75(食品を密閉した空間に保持したと
きに、この空間に対して相対湿度75%を与える食品)
である裂きいかの場合のエタノール蒸発量について、細
孔容積とエタノールの担持量の関係から調べた結果は
2に示すとおりである。この結果から、エタノールを細
孔容積が0.8ml/g以上の吸着剤、好ましくは1.
1ml/g以上の吸着剤に担持させたときに、少量のエ
タノールで食品の保存効果を挙げることができることが
わかる。 同じく、水分活性値0.825の食品の場合
(カステラの場合)の結果は表3に示すとおりである。
この結果から、エタノールを細孔容積が1.1ml/
g、好ましくは1.5ml/g以上の吸着剤に担持させ
たときに、少量のエタノールで食品の保存効果を挙げる
ことができることがわかる。同じく、水分活性値0.8
95の食品の場合(人形焼の場合)の結果は表4に示す
とおりである。この結果から、エタノールを細孔容積が
1.1ml/g、好ましくは1.5ml/g以上の吸着
剤に担持させたときに、少量のエタノールで食品の保存
効果を挙げることができることがわかる。
【0009】(2)平衡含水率の範囲について 平衡含水率を多孔性吸着剤の細孔容積と保存する食品の
水分活性の関係から調べると 表5のとおりである。(3)前記(1)の細孔容積の範囲と前記(2)の平衡
含水率の範囲から得られた結果のまとめについて 前記(1)で得られた細孔容積の好ましい範囲を表5に
おいて検討する。 この際に平衡含水率について適切な範
囲として28重量%を選択し、平衡含水率の28重量%
の範囲を表5に記入すると、表6の枠に囲まれた範囲で
ある。
【0010】そして、本発明で用いられる粉末状多孔性
吸着剤の好ましい範囲を特定すると以下のとおりとな
る。 「 常温下に水分活性値が0.60〜0.95の食
品を共存させた状態において測定した平衡含水率が28
重量%以下で、細孔容積が0.6ml/g以上」 これ
は、細孔容積と平衡含水率により特定した好ましい粉末
状多孔性吸着剤を表わしているものである。仮に、細孔
容積についての好ましい範囲である0.6ml/g以上
という限定のみから粉末状多孔性吸着剤を定めるとする
と、表6に示される水分活性値が0.82及び0.89
で細孔容積が0.8ml/g以上のものが好ましい範囲
に含まれることになる。これに対して平衡含水率が28
重量%以下であるという限定を付け加えると表6に示さ
れる水分活性値0.82及び0.89の細孔容積が0.
8ml/g以上の場合が除外できる結果となる。又、こ
れは特定の食品保存剤が有効に作用する食品の水分活性
値の範囲を定める指標となる。
【0011】本発明で用いられる粉末状食品保存剤を構
成する多孔性吸着剤が担持されたエタノールの蒸発に関
し、この様なパラメーターに支配される理由は明らかで
なく、予想外であり、本発明者らによりはじめて発見さ
れたことである。このようなパラメーターによって、食
品の保存剤に必要なエタノール量を、その食品の水分活
性値、好ましい吸着剤の細孔容積から算出し、エタノー
ル量を決定し、無駄なく確実に食品の保存効果を挙げる
ことが可能となった。かかる特性を有する本発明に用い
られる吸着剤は、従来食品保存用に利用されている細孔
容積の小さい一般のシリカゲル等と異なり、きわめて限
定されたものである。又本発明において吸着剤に担持さ
れるエタノールの含水量は20容量%未満に限定され
る。これはエタノールの含水量が20容量%未満の場合
に効果がある為で、このことは、例えば表1のNo.5
の吸着体を使用して市販の茶まんじゆうの保存試験を行
った結果を示す表7に示されている。
【0012】本発明により、使用される吸着剤を細孔容
積及び平衡含水量により特定することができた。該吸着
剤が粉末状を保存しつつ本来液状であるエタノールを担
持する能力の指標となるものであり、その点からこの細
孔容積は0.6ml/g以上であることが必要で、本発
明の必須要件となっている。この数値は、より好ましく
は1ml/g以上、更に好ましくは1.5ml/gであ
る(表1と表6を併せて参照)。この数値が大きなもの
は、平衡含水率が小さいことのほか、エタノールを担持
せしめても流動性が良好で、それを小袋に充填する操作
が良好で、充填量のバラツキが小さい利点を有する。な
お、吸着剤の平均孔径は、孔径分布の広いものでは表現
が困難であるが、表1のNo.1は約20Å、No.2
は約70Å、No.3は約150Å、No.4は約20
0〜600Å程度、No.5は5,000〜10,00
0Å程度、No.6は約20Å、No.7は約2,00
0Åであって平均孔径の大きなものが細孔容積も大き
い。
【0013】本発明に用いられる食品保存剤には、エタ
ノールのほか、有機酸等の補助的なものや、着香料など
を同時に添加することは差し支えない。又、食品保存効
果を向上させるため、脱酸素剤、二酸化炭素発生剤など
公知の、他の作用機構による保存剤を併用することも差
し支えない。
【0014】本発明に用いられる食品保存剤は、パン、
洋菓子、和菓子、珍味類、農産食品、畜産食品、水産食
品やこれらの加工食品や、これらの原料や半製品などカ
ビの発生、腐敗、虫害等のおそれのある食品に対して広
範囲に利用可能であり、また食品の(特にパン等の)柔
軟性の保持などの効果も併せて発揮する。
【0015】本発明に用いられる食品保存剤は、通常そ
の一定量を吸着剤が漏出せず且つエタノール蒸気や水蒸
気が容易に透過するフィルムや紙、布、不織布など任意
の材料の小袋に入れて、食品と共に密閉した箱や袋の中
に配置して使用するのが便利であるが、その使用の態様
はこれに限定されず食品保存の容器や袋内に散布した
り、成型物として用いる等各種の使用方法が採用され得
る。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、本発明で用いられる粉
末状食品保存剤を構成する粉末状多孔性吸着剤に関し、
食品の保存条件下の温度及び水分活性を考慮に入れて、
細孔容積と平衡含水率の点から特定した結果、この粉末
状多孔性吸着剤を用いると保存期間中エタノールを効果
的に一定量で十分な量を蒸発させることができるので、
その結果、エタノールを効果的に発散する粉末状食品保
存剤を用いた食品の保存方法が可能となった。
【0017】
【実施例】次に本発明に用いられる食品保存剤を特定す
ることを含んだ食品の保存方法の実施例を述べる。
【0018】実施例1 〔エタノールを担持した多孔性吸着剤の粉末を充填した
小袋の製造〕 表1に示した多孔性吸着剤に対して、その細孔容積の8
0%に相当する容積の無水エタノールを加えて、密閉容
器中で混合し担持せしめた。エチレン酢酸ビニルコポリ
マー(EVA)フィルム(膜厚30μm)と和紙(坪量
40g/m)のラミネート紙をEVAを内側にして5
cm×5cmの小袋とし、所定のエタノール量となるよ
うに計算量のエタノール担持粉末をこの小袋に充填し、
その開口部をヒートシールした。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2〔細孔容積の検討について〕 各種の市販の食品(固形ゼリー、裂きいか、カステラ及
び人形焼)各約100gを、それぞれ20cm×20c
mの塩化ビニリデンコートのナイロン−ポリエチレン
(18μm/30μm)ラミネートフィルム袋(エタノ
ールハイバリアー性)に、所定量のヱタノール担持吸着
剤入りの前述の小袋各1袋と共に入れて口元をヒートシ
ールして密閉した。この各袋を25℃に保ち、黴の発生
を目視により観察した。
【0021】この結果を、表2(裂きいか(水分活性値
0.75))、表3(カステラ(水分活性値0.82
5))、及び表4(人形焼(水分活性値0.895))
にそれぞれ示した。また表にまとめるのを省略したが、
固形ゼリー(水分活性値0.59)の結果は表2とほぼ
同様の傾向で、No.1及びNo.6の吸着剤を使用し
た場合、他の吸着剤を使用したときよりも日持ちが悪い
結果であった。表2〜4において、表中の数字はカビの
発生するまでの日数を示す。また、この日数が「90」
とあるのは90日で観察を打ち切ったため、現実には9
0日以上を意味する。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】〔平均含水率の検討について〕 表1に示した細孔容積と水分活性の関係において、各種
吸着剤の平衡含水率がどのような値となるのかを調べた
結果は表5に示すとおりである。
【0026】
【表5】
【0027】〔細孔容積と平衡含水率の範囲について〕 前記表2〜4の結果から細孔容積について好ましいもの
は、No.2〜No.5まで及びNo.7の吸着剤であ
る。 この表5を表2〜4の各表と対照すれば、使用環境
下における吸着剤の平衡含水率が28重量%以下、更に
好ましくは15重量%以下の場合が良好であり、エタノ
ールの無駄が少ないことが明らかである。これらの結果
を考慮して表5の結果の中の良好な範囲を図示すると表
6のとおりである。
【0028】
【表6】
【0029】上記の試験例1に於いて使用された本発明
の実施例では、例えば相対湿度75%(裂きいかの保
存)の場合では、吸着剤No.2、No.3、No.
4、No.5及びNo.7がエタノールを1.00g吸
着したものが、表6の平衡含水率では枠内のものであり
何れも食品の保存効果が大きい。
【0030】実施例3 表1のNo.5の二酸化珪素に対して容積でその細孔容
積の80%に相当する種々の含水量の含水エタノールを
加えて、密閉容器中で混合して担持粉末とした。有孔ポ
リエチレンフィルム(膜厚30μm)と和紙(坪量40
g/m)のラミネート紙を用いて、その有孔ポリエチ
レン層を内側にして5cm×5cmの小袋として、エタ
ノール分がそれぞれ所定量となるように計算量の担持粉
末を充填して、口元をヒートシールした。この小袋を1
袋ずつ市販の茶まんじゅう(水分活性値0.885)1
00gと共に、試験例1で用いたと同じエタノールハイ
バリアー性フィルムの袋(20cm×20cm)に入れ
てヒートシールして密閉し、25℃で保存し、かびの発
生を黙視により観察した。結果を表7に示す。
【0031】
【表7】
【0032】この実施例3において用いられたエタノー
ル濃度80容量%以上の含水ヱタノールを担持した二酸
化珪素(表1のNo.5)を用いたものが本発明の食品
の保存方法の実施例である。
【0033】参考例 〔本発明で用いられる二酸化珪素の場合について〕 担持したアルコールの蒸発の状態を調べるために以下の
実験を行った。 の手順は次のとおりである。フロイン
ト産業株式会社製の食品保存剤(商標名アンチモールト
ー102 3g品(本発明の二酸化珪素1gにエタノー
ル(濃 度99.5%)2gを担持したもの)を実施例3
と同じく有孔ポリエチレンと和紙をラミネートした小袋
内に充填し、口元をヒートシールしたもの)2包を50
0ml容量のガラス製容器に入れ、シリコンゴム栓で密
栓を行った。 次に20℃恒温槽内に静置し、10日後及
び30日後のガラス製容器内のエタノール蒸気濃度をガ
スクロマトグラフ法(FID)で測定した。 の手順は次のとおりである。本発明の二酸化珪素2g
にエチルアルコール(濃度99.5%)4gを担持した
ものを、包装せずに500ml容量のガラス製容器に入
れ、シリコンゴム栓で密栓を行って、の場合と同じく
エタノール蒸気濃度を測定した。 の手順は次のとおりである。ヱチルアルコール4gを
500ml容量のガラス製容器に入れ、シリコンゴム栓
で密栓を行って、の場合と同じくエタノール蒸気濃度
を測定した。 結果は表8に示すとおりである。
【0034】
【表8】 表8の結果では、本発明で用いられる二酸化珪素を包装
して用いた場合には、空間内はエタノール濃度が53,
000〜54,000ppmとなることを示している。
これは本発明前の特許に係る花弁状ケイ酸カルシウムを
用いた場合の結果(特公昭59−27783号公報の実
施例7は花弁状ケイ酸カルシウム1gにエタノール2g
を吸収させ、これを加圧成型した。この錠剤を常温で2
0cm の密閉容器中に放置し、容器中の気体のエタノ
ール濃度は10日後で22ppm 、30日後で26pp
m、60日後で21ppmであった)と比較すると、容
器中のエタノールの気体濃度は極めて高濃度であるとい
うことがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温下に水分活性値が0.60〜0.9
    5の食品を共存させた状態において測定した平衡含水率
    が28重量%以下で、細孔容積が0.6ml/g以上の
    粉末状多孔性吸着剤にエタノール又はエタノール濃度8
    0容量%以上の含水エタノールを前記吸着剤の全細孔容
    積の30〜90%担持した粉末状食品保存剤を、保存し
    ようとしている水分活性値が0.60〜0.95の食品
    と共に密閉された空間内に配置することによる食品の保
    存方法。
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