JPH0356711B2 - - Google Patents

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JPH0356711B2
JPH0356711B2 JP60144652A JP14465285A JPH0356711B2 JP H0356711 B2 JPH0356711 B2 JP H0356711B2 JP 60144652 A JP60144652 A JP 60144652A JP 14465285 A JP14465285 A JP 14465285A JP H0356711 B2 JPH0356711 B2 JP H0356711B2
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JP
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ethanol
food
odor
ethanol vapor
anion exchanger
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JP60144652A
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はエタノール蒸気を利用する食品の保存
剤の改良に関する。 (従来の技術) 食品の保存方法は、古来より数多く考案され実
施されてきた。例えば、合成保存料の添加、加熱
殺菌処理、乾燥、食塩や糖類の添加等による水分
活性の低下、PHの調節等の方法を単独、あるいは
いつくか組合わせる方法が実用化されている。し
かし、これ等の方法では、食品の味やテクスチヤ
ーが変化したり、人体に好ましくない作用を有す
る物質を添加しなければならない等の欠点があつ
た。 これらの欠点のない食品の保存方法として、食
品に直接添加、混入しないで使用する脱酸素剤や
エタノール蒸気発生体を用いる保存方法が知られ
ており、特にプラスチツクフイルムや金属箔等で
包装された食品に対する保存剤として広く利用さ
れている。 これらの方法の内、エタノール蒸気発生体を用
いる方法は、脱酸素剤を用いる方法と比較して、
嫌気性菌の繁殖防止が可能であるほか、スポンジ
ケーキやパン等の保存にあつては、単に腐敗やカ
ビの防止だけでなく、しつとりした風合い(テク
スチヤー)が保持できる点に於て優れている。 しかし、エタノール蒸気発生体を用いて食品を
保存する場合の欠点はエタノールが臭気を有する
ことである。エタノールは、それ自身、やゝ刺戟
的な臭気を有する他、市販のエタノールには、
酸、アルデヒド、不飽和化合物、その他の不純物
が微量含有されているため、純粋のエタノールの
臭気の他に、これら不純物の臭気が加わり、また
各種の変性アルコールを使用した場合は、変性剤
による臭気が加わる。 これらの臭気は、開袋時刺戟臭・異臭として感
知されるばかりでなく、食品の喫食時、食品移行
した臭気が消費者に不快感や違和感を与えるた
め、臭気を除去もしくは隠蔽する必要がある。 そしてこれらの方法のうち通常用いられる方法
は、食品に応じて、違和感を与えないような香料
を添加して臭気を隠蔽(マスキング)する方法で
あり、例えば、スポンジケツキ類では、ケーキの
種類によつて、バニラ、各種果物、コーヒー等の
香料が利用されている。しかし、この方法は本質
的に臭気を除去するものではないから効果として
は不完全であり、またマスキング効果を挙げるた
めには強い付香を必要とし、不自然な感じを与え
る。また、和菓子類などの、匂いの少い食品で
は、付香自在が不自然で違和感を与えるため好ま
しくない。 隠蔽によらず、臭気を除去する試みも、現状で
は満足な方法が知られておらず、臭気の問題はエ
タノール蒸気発生体による食品の保存方法におけ
る未解決の課題として、かねてからの懸案事項で
あつた。 (発明の目的) 本発明は、臭気による不快感を著しく低減した
エタノール蒸気発生体を食品の主保存成分とする
食品保存剤を提供することを目的とする。 (発明の構成) 本発明は、エタノール蒸気発生体と陰イオン交
換体とを有効成分とする食品保存剤である。 陰イオン交換樹脂などの陰イオン交換体は、通
常、水溶液中の陰イオン等を捕捉せしめて、水を
精製したり、或はその固体塩基としての接触作用
を利用して化学反応を促進せしめるなどの用途が
主体であつて、臭気の除去、特にエタノールに含
まれている不純物、変性剤などの臭気を除去する
ような使用例は知られていなかつた。 然るに、本発明者らは、偶々陰イオン交換樹脂
を、エタノール蒸気発生体よりなる食品保存剤と
併用してみたところ、驚くべきことに不快な異臭
を著しく低減せしめ、しかも食品保存剤としての
本来の効力には影響を及ぼさないことを見いだし
て本発明を完全した。 本発明の作用機作は十分解明されていないが、
陰イオン交換体により有機酸やカルボニル化合物
などの刺戟性気体が吸着捕捉されることによるも
のと推定される。 本発明に用いられるエタノール蒸気発生体とし
ては、純エタノール、市販の含水エタノール、変
性アルコール、あるいはこれらの水溶液などエタ
ノールを主成分とする液体、或はこれらを無水珪
酸、ゼオライト、アルミナ、珪酸カルシウム、活
性炭、澱粉、セルロース末などの任意の粉末や、
脱脂綿、糸、布、不織布、紙、スポンジなどに担
持せしめたもの、或いは寒天、ゼラチン、マンナ
ン、高吸水性樹脂など適当なゲル化剤でゲル化せ
しめたもの、さらには珪酸やチタン酸のエチルエ
ステル類など分解してエタノールを発生する物
質、或いはこれらをプラスチツクフイルム、有孔
金属箔、紙、不織布等エタノール蒸気を透過する
袋などの収容体中に封入したものや、これらを適
当な手段で成型したものなど、エタノールの蒸気
を徐々に発生する物質或は物体を指す。そして、
食品が、直後液体のエタノールに接触しないよう
にし、かつエタノール蒸気を徐々に発生するよう
に、前記した如き袋に、エタノールを担持した固
体を封入したものが好ましい。 本発明で使用しうる陰イオン交換体としては、
合成されたもの、或いは天然物から誘導されたも
のなど、何れを用いてもよい。具体的に例示する
と、陰イオン交換樹脂、キトサン、ポリアリルア
ミン、ポリエチレンイミン等を使用することがで
きる。 イオン交換体の種類は、強塩基性、弱塩基性、
両性など各種のイオン交換体が利用可能である
が、なかでも強塩基性及び弱塩基性のイオン交換
体が好適である。また、イオン交換体の形状とし
ては、粒状又は粉末状の陰イオン交換樹脂、陰イ
オン交換膜、陰イオン交換繊維など、陰イオン交
換能のある物体であればよく、形状の制約はない
が、一般的には粒状又は粉末状の陰イオン交換樹
脂が適している。陰イオン交換体の配合量は、使
用するエタノールの種類(等級)や変性剤の種類
及び陰イオン交換体の種類や交換容量により異る
ので一概に言えないが、エタノール1重量部に対
して陰イオン交換体0.05重量部以上、好ましくは
0.1重量部以上となるような量で用いるのが望ま
しい。即ち、エタノールを吸着した吸着体を用い
る場合には、吸着されているエタノール1重量部
当り0.05重量部以上の割合で用いられる。 本発明の食品保存剤を使用する場合には、食品
の包装袋など、食品を収納した容器内に、エタノ
ール蒸気発生体と陰イオン交換体とを別々に配置
してもよく、またエタノール蒸気発生体、例えば
粉末にエタノールを担持せしめたものと陰イオン
交換体とを混合し、これを、エタノール蒸気が透
過するフイルムで包装したものを配置してもよ
く、さらにはエタノール蒸気発生体を有孔の陰イ
オン交換体や陰イオン交換繊維で作られた布等で
包装したものを配置してもよく、要は食品の収納
器中でエタノール蒸気と陰イオン交換体とが接触
するように配置してあればよい。 また、液状のエタノールを用いる場合にはエタ
ノールを瓶に入れ、エタノール蒸気を通過せしめ
うる栓、例えば、綿栓を施し、瓶が倒れないよう
な状態で陰イオン交換体と共に収納すればよく、
また食品のシヨーケース等に入れる場合には広口
の瓶にアルコールを入れ、蓋の底部と上部に多数
の小孔を設けた二重蓋の中に陰イオン交換体を収
納した蓋を施してシヨーケースの中に入れて用い
てもよい。 食品保存剤としてエタノール蒸気発生体と二酸
化炭素発生剤或いは脱酸素剤を併用する場合、エ
タノール蒸気発生体を単独で用いる場合に比し異
臭が強くなることがあるが、更に陰イオン交換体
を併用する場合、陰イオン交換体の脱臭作用はこ
の異臭の脱臭にも有効である。 本発明の食品保存剤は、洋菓子、和菓子、中華
菓子、パン、餅、麺類、珍味類、惣菜、乾燥果実
などの加工食品或いは穀類等各種の食品に適用可
能であり、食品の範囲は特に限定されない。 実施例 1 表1に示したような処方により各成分を配合
し、密閉したフラスコ中でよく混合して粉末状の
組成物を得た。この組成物を有孔ポリエチレン
(25μ)と和紙(40g/m2)のラミネートフイル
ムで作つた5cm×5cmの小袋に入れてシールした
ものを保存剤とした。20cm×30cmの塩化ビニリデ
ンでコートしたナイロンポリエチレンラミネート
袋に市販のカステラ(水分活性値0.820)100gを
入れ、これに各保存剤1袋づつ入れてシールし
て、25℃、相対湿度80%の恒温槽に保存し、30日
間カビの発生を肉眼観察し、30日経過後開封して
臭気をチエツクした。結果を表1に示す。
【表】
【表】 実施例 2 実施例1のNo.2と同一の組成において、エタノ
ール蒸気発生体とイオン交換体を別々に分けて、
それぞれ実施例1と同様の包装袋に入れたものを
1組として用いた他は実施例1のNo.2と同様に試
験した。カビの発生は30日後も認められず、臭気
は、刺戟臭0.8であつた。 実施例 3 表2に示す処方により各成分を配合し、密閉し
たフラスコ中でよく混合して粉末状の組成物を得
た。この組成物について実施例1と同様の試験を
行つた。但し、保存する食品は市販の茶まんじゆ
う(水分活性値0.890)100gとし、20日間の観察
とした。 結果を表2に示す。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 エタノール蒸気発生体と陰イオン交換体とを
    有効成分とする食品保存剤。
JP14465285A 1985-07-03 1985-07-03 食品保存剤 Granted JPS626665A (ja)

Priority Applications (1)

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JP14465285A JPS626665A (ja) 1985-07-03 1985-07-03 食品保存剤

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JP14465285A JPS626665A (ja) 1985-07-03 1985-07-03 食品保存剤

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JPS626665A JPS626665A (ja) 1987-01-13
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62186941A (ja) * 1986-02-13 1987-08-15 Nippon Kayaku Co Ltd アルコ−ル含有脱酸素剤
JPH066050B2 (ja) * 1986-05-13 1994-01-26 日本化薬株式会社 徐放性エタノ−ル製剤
JPH082285B2 (ja) * 1987-12-28 1996-01-17 日本化薬株式会社 徐放性エタノール製剤
JP3013860B2 (ja) * 1991-03-22 2000-02-28 三菱瓦斯化学株式会社 食品保存剤およびこれを用いた食品の保存方法
FR2716111B1 (fr) * 1994-02-11 1996-11-08 Cogia Procédé de préparation d'une composition cosmétique ou alimentaire apte à être conservée, dispositif et composition de longue conservation.

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JPS59159764A (ja) * 1983-03-03 1984-09-10 Toppan Printing Co Ltd 食品の保存方法

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