JPH0863744A - カレンダーロールの清掃法 - Google Patents

カレンダーロールの清掃法

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JPH0863744A
JPH0863744A JP22085694A JP22085694A JPH0863744A JP H0863744 A JPH0863744 A JP H0863744A JP 22085694 A JP22085694 A JP 22085694A JP 22085694 A JP22085694 A JP 22085694A JP H0863744 A JPH0863744 A JP H0863744A
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JP
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roll
resin
polishing
rolls
tape
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JP22085694A
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English (en)
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Katsumi Ryomo
克己 両毛
Masaaki Fujiyama
正昭 藤山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】研磨テープを用いることにより、カレンダーの
金属もしくは樹脂ロールの表面を短時間でロールに傷を
付けずに良好に付着物の除去ができる清掃方法を新たに
提供すること。 【構成】表面に有機物を主体とする付着物で汚染された
少なくとも一対の回転ロールからなるカレンダー装置の
該ロール間を可撓性支持体上の少なくとも一方の面に研
磨層を有する研磨テープを該ロールの回転方向と同一の
方向で、且つ該ロール外周の線速度とほぼ同一の速度で
通過させることを特徴とするカレンダーロールの清掃
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は研磨テープによりカレン
ダーの金属もしくは樹脂ロールの清掃方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】カレンダー金属もしくは樹脂ロールは、
プラスチック、紙、ビデオテープ等の樹脂や繊維物質を
平滑成形するのに使用する。カレンダーロールは通常複
数段の対向する金属ロールと樹脂ロールとからなり、加
温加熱した金属ロールや樹脂ロールを平滑成形のために
用いる。これらの金属や樹脂ロール加圧加熱により目的
物を平滑にするので、目的物の汚れが付着する。カレン
ダー金属もしくは樹脂ロールの汚れは、クリーンルーム
等で存在する(1)人体に起因する成分(蛋白質、N
a、Mg、ビリルビン等汗の成分、トリセチン等の油分
成分、(2)室内の防塵塗料成分(アルキッド樹脂、ウ
レタン樹脂、シリコン系無機物の壁剤)、(3)帯電防
止材料からの飛散成分(カーボン混入樹脂、帯電防止材
ドープ樹脂)、(4)加工材料に起因する物質(ハンダ
フラックス、封止樹脂、オイルレス樹脂)、(5)カレ
ンダー成形材料そのものの汚れ等)が挙げられる。これ
ら材料の付着によるカレンダーロールの汚れは、カレン
ダー処理される製品の歩留りの低下や製品効率の低下を
もたらす。また、カレンダー処理されるものが、磁気記
録媒体の場合は、該汚れがその磁性層表面に付着してヘ
ッド汚れやヘッド目詰まり等の磁性層/ヘッド界面にま
つわるトラブルの原因となる。
【0003】従って、カレンダーロール表面を定期的に
清掃して、その表面を清浄にすることが必要である。カ
レンダーロールの金属もしくは樹脂ロールの清掃方法
は、従来溶脂性のあるフロン113、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、トリ
クレン、ケトン系溶剤や水溶性界面活性剤等の化合物が
用いられてきた。あるいはロールを取り外し砥石で研磨
する方法もある。
【0004】これらの化合物の問題点は、引火性である
こと、作業衛生上や環境保全の問題があることなどであ
る。またもう一つの課題は、洗浄に非常に時間がかかる
という事に加え、汚れが溶解するとかえってそれを均一
にロール表面に塗布するような結果になって必ずしも有
効な清掃ができないことである。そこで、溶剤を使用し
ないでロールを清掃する手段として、クリーニングテー
プを用いた方法および装置が種々提案されている。例え
ば、特開平3−176816号公報等には、クリーニン
グテープを供給する手段と、該テープの巻き取り手段
と、ロールに該テープを接触させる手段とからなり、該
テープをロール表面に走行させてロールを清掃する装置
を開示し、ロールの走行速度とテープ走行速度を規定す
ると共に研磨粒子として3μm以下のものを使用する例
をも提案している。また、特開平2−9018号公報に
は、研磨ロールを磁気記録媒体用カレンダーロールに接
触させてカレンダーロールの周面を研磨する方法におい
て、研磨ロールを回転軸方向に移動させて研磨方向が磁
気ヘッドの走査方向と略同じように行う技術を開示し、
ドロップアウトを低減するとしている。
【0005】しかしながら、これら従来技術は、ロール
表面の生じる傷の低減を計るものではない。最近、高密
度記録の磁気記録媒体を製造する場合、特に、ロール表
面に微小な傷が発生すると磁性層面の転写されて記録特
性に大きな悪影響を及ぼすことになるという問題があ
り、ロール表面の管理は更に厳しさを増しているのが現
状である。
【0006】即ち、ロールの清浄性を確保することと、
ロールの平滑性(無傷性)を確保することは、二律背反
的であって、上記従来技術ではなおこれら両者を両立さ
せることはできないので、両者を満足する手段が強く望
まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであり、研磨テープを用
いることにより、カレンダーの金属もしくは樹脂ロール
の表面を短時間でロールに傷を付けずに良好に付着物の
除去ができる清掃方法を新たに提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、表面に
有機物を主体とする付着物で汚染された少なくとも一対
の回転ロールからなるカレンダー装置の該ロール間を可
撓性支持体上の少なくとも一方の面に研磨層を有する研
磨テープを該ロールの回転方向と同一の方向で、且つ該
ロール外周の線速度とほぼ同一の速度で通過させること
を特徴とするカレンダーロールの清掃法により達成され
る。
【0009】即ち、本発明の特徴は、清掃されるロール
と研磨テープはほぼ等速でしかも同一方向に移動させつ
つ少なくとも一対のロール間を通過させることによりロ
ール表面を清掃する方法である。即ち、研磨テープを例
えば、カレンダー処理される磁気記録媒体等の被処理体
と見た時に、被処理体がカレンダー処理されるように研
磨テープをカレンダー処理することに相当し、該カレン
ダー処理において該ロール外周の線速度とほぼ同一の速
度で研磨テープを該ロール間に通過させるものである。
【0010】従来の考え方からは、このように研磨テー
プをロール間に通過させるだけでは汚れは除去できない
と考えられていた。研磨テープがロール間を通過する時
には、実際は上下ロールの間で多少の速度のズレが生
じ、それが研磨テープ/ロール間に微小な速度差を生じ
させ、それがロール表面の付着物を除去する作用に寄与
しているものと推察される。
【0011】従って、本発明において重要な要素は、
研磨テープの移動速度、あるいは、ロールの周速度、
ロール間における研磨テープにかかる圧力が挙げられ
る。他に、張力、温度等が関係すると思われるが、その
重要性は前記したものより低いと考えらる。本発明の方
法は、ロール表面に微細な傷を付ける恐れがないという
利点の他に、清掃のための特別な装置を設置する必要が
なく、しかも短時間で極めて優れた清掃能力を発揮する
という効果を奏する。
【0012】本発明は、磁気記録媒体の処理に使用する
カレンダーロールに好適に使用されるが、カレンダーロ
ールの種類は特に制限なく有機性の付着物が存在する任
意のロールに有効であり、ロール、付着物の種類によ
り、適宜、研磨テープの組成、即ち、可撓性支持体、研
磨剤、研磨剤を保持する結合剤樹脂等を選定するように
すればよい。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるカレンダー装置としては、通常、加熱され、
且つ圧力が印加されている少なくとも一対のロール間に
ウエッブを通過させることにより、ウエッブの表面を平
滑化処理する装置が挙げられるが、特に限定はない。本
発明において、特に有効なのは、前述した通り、微小な
傷を問題とする高密度磁気記録媒体のカレンダーロール
である。
【0014】本発明において、清掃されるロール表面に
ある有機物を主体とする付着物とは、n−ヘキサンを浸
潤させたキムワイプ(商品名、十条キムバリー社製)で
ロールの有効特定面積部分を拭き取った後のそのキムワ
イプからn−ヘキサン中への抽出物を指し、有機物以外
に強磁性粉末の微細粒子等の無機物を包含する意味であ
り、本発明における清掃対象ロールは通常、その抽出量
が50mg/m2 以上で最大3000mg/m2 まで可
能である。尚、キムワイプそのものには、n−ヘキサン
で抽出される有機物はほとんどないとされている。
【0015】また、本発明においては、ロールの材質に
特に限定はなく、プラスチックロール、金属ロール、コ
ットンロール等何れでも良く、その組み合わせにも限定
はない。本発明において特に効果的なのは、微小な傷が
付き易く、その傷が被成形面に転写し易い金属ロールで
ある。金属ロールとしては、ハードクロム鍍金が、好ま
しく、樹脂ロールとしては、ナイロンもしくはエポキシ
が好ましい。
【0016】カレンダー装置のロール構成は多段構成が
好ましく、各ロール温度は異なっても良い。ロール巾
は、20〜200cmが好ましい。本発明に使用される
研磨テープとしては、従来の研磨テープよりも更に硬度
が低い研磨剤粒子が使用できる。即ち、モース硬度は4
〜10、好ましくは、5〜10の研磨剤粒子である。但
し、モース硬度5未満のものを使用するときは8以上の
ものを5重量%以上併用することが好ましい。研磨テー
プの番手としては、♯8000以上の細かいものが好ま
しい。研磨剤粒子の粒子径は、通常、0.05〜20μ
m、好ましくは、0.1〜8μmである。
【0017】本発明に使用される研磨テープは、少なく
とも可撓性支持体の片面に研磨層を有するが、両面に研
磨層を形成してもよい。研磨層のガラス転移温度(T
g)は、通常、50℃以上、好ましくは、100℃以上
である。そのために、結合剤は硬化型組成が好ましい。
その理由は、カレンダー処理は通常、かなりの高温度を
ロールにかけて行うので、研磨層に耐熱性があれば、ロ
ールを冷却しなくても清掃作業にとりかかることができ
る。
【0018】本発明において、ロールの周速度をv1
研磨テープの速度をv2 とすると、v1 ≒v2 で、通
常、Δv(%)=100×|v1 −v2 |/(v1 また
はv2)≦2(%)、好ましくは、Δv≦1(%)であ
る。v1 またはv2 は、通常、50〜500m/分、好
ましくは、70〜300m/分、更に好ましくは、10
0〜250m/分であり、速度が50m/分より小さく
とも500m/分より大きくても充分な効果が得られ
ず、深さ1μmオーダーの傷が付く場合がある。本発明
では、ロールに傷が生じても深さ1μmオーダーより小
さい傷、具体的には深さ0.1μm以下の傷で、長さ
が、1mm以下の傷である。
【0019】本発明において、ロール間における研磨テ
ープにかかる圧力は、線圧で通常、150〜350Kg
/cm、好ましくは、200〜350Kg/cm、更に
好ましくは、250〜350Kg/cmである。線圧が
150Kg/cmより小さいと付着物の充分な清掃がで
きず、350Kg/cmより大きいとロールに傷がつき
やすくなる。
【0020】本発明において、ロールの温度は、上述の
ように研磨テープの特性とも関係するが、通常、40〜
100℃、好ましくは、50〜90℃である。本発明方
法のさらに具体的なやり方は、研磨テープをサプライ
リールから送り出し、研磨テープにバックテンション
を与えながら、ロールの汚れを回転させながらロール間
を通過させ、汚れと接動させて除去、研磨テープの送
り速度は、上述した通りであり、オシレーション(送り
方向と交差する方向の摺動)をかけてもよく、通常、0
〜150mm/秒が挙げられる、巻取は、テンション
を1000mm巾あたり通常、1〜15Kg、好ましく
は、5〜10Kgでテイクアップリールに巻きとる。
【0021】本発明方法における研磨テープの研磨層に
ある研磨剤としては、酸化クロム、α−アルミナ、炭化
珪素、非磁性酸化鉄(α酸化鉄等)、磁性酸化鉄、Fe
合金、ダイヤモンド、γ−アルミナ、α,γ−アルミ
ナ、熔融アルミナ、酸化セリウム、コランダム、人造ダ
イヤモンド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダム
と磁鉄鉱)、ガーネット、珪石、窒化珪素、窒化硼素、
炭化モリブデン、炭化硼素、炭化タングステン、チタン
カーバイド等で、主としてモース硬度6以上のものが1
乃至4種迄の組合わせで使用される。これらの併用され
る研磨剤のpHは2〜10のものが使用され、特に望ま
しくは5〜10のものが用いられる。これらの研磨剤は
研磨層の主たる構成物質として用いられる。
【0022】研磨層には被研磨体との間で発生する静電
気による静電破壊を防止するためにカーボンブラックを
含有させることが好ましい。カーボンブラックはゴム用
ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセ
チレンブラック等を用いる事ができる。これらカーボン
ブラックはテープの帯電防止剤、遮光剤、摩擦係数調節
剤、耐久性向上を目的として使用される。これらカーボ
ンブラックの米国における略称の具体例をしめすとSA
F、ISAF、IISAF、T、HAF、SPF、F
F、FEF、HMF、GPF、APF、SRF、MP
F、ECF、SCF、CF、FT、MT、HCC、HC
F、MCF、LFF、RCF等があり、米国のASTM
規格のD−1765−82aに分類されているものを使
用することができる。
【0023】本発明に使用されるこれらカーボンブラッ
クの平均粒子径は5〜1000nm(電子顕微鏡)、窒
素吸着法比表面積は1〜800m2 /g、pHは4〜1
1(JIS規格K−6221−1982法)、ジブチル
フタレート(DBP)吸油量は10〜800m1/10
0g(JIS規格K−6221−1982法)である。
本発明に使用されるカーボンブラックの平均粒子径は、
塗布膜の表面電気抵抗を下げる目的で5〜100nmの
カーボンブラックを、また塗布膜の強度を制御するとき
に50〜1000nmのカーボンブラツクを用いる。
【0024】また、カーボンブラックの種類と添加量は
研磨テープの目的に応じて使い分けられる。また、これ
らのカーボンブラックを、後述の分散剤などで表面処理
したり、樹脂でグラフト化して使用してもよい。また、
カーボンブラックを製造するときの炉の温度を2000
℃以上で処理して表面の一部をグラファイト化したもの
も使用できる。また、特殊なカーボンブラックとして中
空カーボンブラックを使用することもできる。これらの
カーボンブラックは研磨層の場合無機粉末100重量部
に対して0.1〜100重量部で用いることが望まし
い。またバック層の場合後述する樹脂100重量部に対
して20〜400重量部で用いることが望ましい。本発
明に使用出来るカーボンブラックは例えば『カーボンブ
ラック便覧』、(カーボンブラック協会編、昭和46年
発行)を参考にすることができる。
【0025】本発明に使用される研磨テープの研磨層に
使用される結合剤樹脂としては、従来公知の熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線硬化型樹脂、紫
外線硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂、防黴樹脂やこれ
らの混合物を使用される。熱可塑性樹脂としては軟化温
度が150℃以下、平均分子量が10000〜3000
00、重合度が約50〜2000程度のものでより好ま
しくは200〜700程度であり、例えば、塩化ビニル
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル
酢酸ビニルビニルアルコール共重合体、塩化ビニルビニ
ルアルコール共重合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重
合体、塩化ビニルアクリロニトリル共重合体、アクリル
酸エステルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エス
テル塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステルスチ
レン共重合体、メタクリル酸エステルアクリロニトリル
共重合体、メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合
体、メタクリル酸エステルスチレン共重合体、ウレタン
エラストマー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニトロセル
ロース−ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、塩化ビニ
リデンアクリロニトリル共重合体、ブタジエンアクリロ
ニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラ
ール、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチレ
ート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセ
テート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース、メチルセルロース、プロピルセ
ルロース、メチルエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、アセチルセルロース等)、スチレンブタジ
エン共重合体、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、クロロビニルエーテルアクリル酸エステル共重合
体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂及び
これらの混合物等が使用される。
【0026】また、熱硬化性樹脂又は反応型樹脂として
は塗布液の状態では200,000以下の分子量であ
り、塗布、乾燥後に加熱加湿することにより、縮合、付
加等の反応により分子量は無限大のものとなる。また、
これらの樹脂のなかで、樹脂が熱分解するまでの間に軟
化又は溶融しないものが好ましい。具体的には例えばフ
ェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタンポリカー
ボネート樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹
脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂(電子線硬化樹
脂)、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメ
ラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネー
トプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体とジ
イソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポ
リオールとポリイソシアネートとの混合物、尿素ホルム
アルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジオー
ル/トリフェニルメタントリイソシアネートの混合物、
ポリアミン樹脂、ポリイミン樹脂及びこれらの混合物等
である。これらの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型
樹脂は、主たる官能基以外に官能基としてカルボン酸
(COOM)、スルフィン酸、スルフェン酸、スルホン
酸(SO3M)、燐酸(OPO(OM)(OM))、ホ
スホン酸、硫酸(OSO3M)、及びこれらのエステル
基等の酸性基(MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、炭化水素基)、アミノ酸類;アミノスルホン酸類、
アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類、スルフ
ォベタイン、ホスホベタイン、アルキルベタイン型等の
両性類基、アミノ基、イミノ基、イミド基、アミド基等
また、水酸基、アルコキシル基、チオール基、アルキル
チオ基、ハロゲン基(F、Cl、Br、I)、シリル
基、シロキサン基、エポキシ基、イソシアナト基、シア
ノ基、ニトリル基、オキソ基、アクリル基、フォスフィ
ン基を通常1種以上6種以内含み、各々の官能基は樹脂
1g当たり1×10-6eq〜1×10-2eq含むことが
研磨剤粒子の分散の促進、研磨層塗布膜の強度の向上の
ために望ましい。
【0027】これらの結合剤樹脂は単独または組み合わ
せられたものが使われ、ほかに添加剤が加えられる。研
磨層の研磨剤と結合剤樹脂との混合割合は重量比で研磨
剤100重量部に対して結合剤樹脂5〜70重量部の範
囲で使用される。所望により研磨層の背面にバック層を
設けてもよく、その場合の結合剤樹脂は上記と同様のも
のが使用でき、微粉末と結合剤樹脂との混合割合は、重
量比で微粉末100重量部に対して結合剤樹脂8〜40
0重量部の範囲で使用される。添加剤としては分散剤、
潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防黴剤、着色剤、溶
剤等が加えられる。
【0028】本発明に使用されるポリイソシアネートと
しては、特に制限されず従来より結合剤樹脂の硬化剤と
して公知のものを使用することができる。例えば、トリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイ
ソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシア
ネート類、又当該イソシアネート類とポリアルコールと
の生成物、又イソシアネート類の縮合に依って生成した
2〜10量体のポリイソシアネート、又ポリイソシアネ
ートとポリウレタンとの生成物で末端官能基がイソシア
ネートであるもの等を使用することができる。
【0029】これらポリイソシアネート類の平均分子量
は100〜20000のものが好適である。これらポリ
イソシアネートの市販されている商品名としては、コロ
ネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロ
ネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMT
L(日本ポリウレタン株製)、タケネートD−102、
タケネートD−110N、タケネートD−200、タケ
ネートD−202、タケネート300S、タケネート5
00(武田薬品株製)、スミジュールT−80、スミジ
ュール44S、スミジュールPF、スミジュールL、ス
ミジュールN、デスモジュールL、デスモジュールI
L、デスモジュールN、デスモジュールHL、デスモジ
ュールT65、デスモジュール15、デスモジュール
R、デスモジュールRF、デスモジュールSL、デスモ
ジュールZ4273(住友バイエル社製)等があり、こ
れらを単独もしくは硬化反応性の差を利用して二つ若し
くはそれ以上の組み合わせによって使用することができ
る。又、硬化反応を促進する目的で、水酸基(ブタンジ
オール、ヘキサンジオール、分子量が1000〜100
00のポリウレタン、水等)、アミノ基(モノメチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等)を有する
化合物や金属酸化物の触媒や鉄アセチルアセトネート等
の触媒を併用することもできる。これらの水酸基やアミ
ノ基を有する化合物は多官能である事が望ましい。こえ
らのポリイソシアネートは研磨層、バック層とも結合剤
樹脂とポリイソシアネートの総量100重量部あたり2
〜70重量部で使用することが好ましく、より好ましく
は5〜50重量部である。
【0030】本発明の方法における研磨テープの支持体
と研磨層との間に研磨層の剥離防止、研磨剤粒子の研磨
層からの脱落防止、研磨テープの端面の損傷防止の為に
下塗層を設けることもできる。下塗層は、熱硬化型樹脂
が望ましく、中でもポリエステル、ポリウレタン系樹脂
であってガラス転移温度(Tg)が−40〜50℃のも
のが望ましい。さらに、研磨層の密着力の向上、経年し
たときの密着力の保持の面から、極性官能基を有するポ
リエステル系樹脂が望ましい。
【0031】研磨層には、摩擦係数の低減、層間の粘着
防止という効果を期待して以下のような粉末状の潤滑剤
を添加することもできる。その際の添加量としては、研
磨剤粒子に対して1〜50重量%、望ましくは2〜25
重量%、さらに望ましくは3〜10重量%であることが
望ましい。研磨層に使用される粉末状潤滑剤としては、
グラファィト、二硫化モリブデン、窒化硼素、弗化黒
鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、二硫化タングステン等の無機
微粉未、アクリルスチレン系樹脂微粉末、ベンゾグアナ
ミン系樹脂微粉未、メラミン系樹脂微粉末、ポリオレフ
ィン系樹脂微粉未、ポリエステル系樹脂微粉未、ポリア
ミド系樹脂微粉末、ポリイミド系樹脂微粉末、ポリフッ
化エチレン系樹脂微粉未等の樹脂微粉未等がある。
【0032】研磨層には、さらに、摩擦係数の低減、塗
布膜の弾性のコントロールという効果を期待して以下の
ような有機化合物系潤滑剤を添加することもできる。そ
の際の添加量としては、研磨剤粒子に対して重量百分比
で0.01〜10重量%、望ましくは0.05〜5重量
%である。有機化合物系潤滑剤としてはシリコンオイル
(ジアルキルポリシロキサン、ジアルコキシポリシロキ
サン、フェニルポリシロキサン、フルオロアルキルポリ
シロキサン(信越化学製KF96、KF69等))、脂
肪酸変性シリコンオイル、フッ素アルコール、ポリオレ
フィン(ポリエチレンワックス、ポリプロピレン等)、
ポリグリコール(エチレングリコール、ポリエチレンオ
キシドワックス等)、テトラフルオロエチレンオキシド
ワックス、ポリテトラフルオログリコール、パーフルオ
ロアルキルエーチル、パーフルオロ脂肪酸、パーフルオ
ロ脂肪酸エステル、パーフルオロアルキル硫酸エステ
ル、パーフルオロアルキルスルホン酸エステル、パーフ
ルオロアルキルベンゼンスルホン酸エステル、パーフル
オロアルキル燐酸エステル等の弗素や珪素を導入した化
合物、アルキル硫酸エステル、アルキルスルホン酸エス
テル、アルキルホスホン酸トリエステル、アルキルホス
ホン酸モノエステル、アルキルホスホン酸ジエステル、
アルキル燐酸エステル、琥珀酸エステル等の有機酸およ
び有機酸エステル化合物、トリアザインドリジン、テト
ラアザインデン、ベンゾトリアゾール、ベンゾトリアジ
ン、ベンゾジアゾール、EDTA等の窒素・硫黄を含む
複素(ヘテロ)環化合物、炭素数10〜40の一塩基性
脂肪酸と炭素数2〜40個の一価のアルコールもしくは
二価のアルコール、三価のアルコール、四価のアルコー
ル、六価のアルコールのいずれか1つもしくは2つ以上
とから成る脂肪酸エステル類、炭素数10個以上の一塩
基性脂肪酸と該脂肪酸の炭素数と合計して炭素数が11
〜70個と成る一価〜六価のアルコールから成る脂肪酸
エステル類、炭素数8〜40の脂肪酸或いは脂肪酸アミ
ド類、脂肪酸アルキルアミド類、脂肪族アルコール類も
使用できる。
【0033】これら化合物の具体的な例としては、カプ
リル酸ブチル、カプリル酸オクチル、ラウリン酸エチ
ル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸オクチル、ミリスチ
ン酸エチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸オクチ
ル、ミリスチン酸2エチルヘキシル、パルミチン酸エチ
ル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸オクチル、パル
ミチン酸2エチルヘキシル、ステアリン酸エチル、ステ
アリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン
酸オクチル、ステアリン酸2エチルヘキシル、ステアリ
ン酸アミル、ステアリン酸イソアミル、ステアリン酸2
エチルペンチル、ステアリン酸2ヘキシルデシル、ステ
アリン酸イソトリデシル、ステアリン酸アミド、ステア
リン酸アルキルアミド、ステアリン酸ブトキシエチル、
アンヒドロソルビタンモノステアレート、アンヒドロソ
ルビタンジステアレート、アンヒドロソルビタントリス
テアレート、アンヒドロソルビタンテトラステアレー
ト、オレイルオレート、オレイルアルコール、ラウリル
アルコール、モンタンワックス、カルナウバワックス、
等が有り単独若しくは組み合わせ使用できる。
【0034】また本発明に使用される潤滑剤としては所
謂潤滑油添加剤も単独若しくはくみあわせで使用出来、
防錆剤としてしられている酸化防止剤(アルキルフェノ
ール、ベンゾトリアジン、テトラアザインデン、スルフ
ァミド、グアニジン、核酸、ピリジン、アミン、ヒドロ
キノン、EDTA等の金属キレート剤)、錆どめ剤(ナ
フテン酸、アルケニルコハク酸、燐酸、ジラウリルフォ
スフェート等)、油性剤(ナタネ油、ラウリルアルコー
ル等)、極圧剤(ジベンジルスルフィド、トリクレジル
フォスフェート、トリブチルホスファイト等)、清浄分
散剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、泡どめ剤等があ
る.これらの潤滑剤はバインダー100重量部に対して
0.01〜30重量部の範囲で添加される。
【0035】これらについては、アイビーエム テクニ
カル ディスクロジャー ブリテン(IBM Tech
nical Disc1osure Bulleti
n)Vol.9、No7、p779(1966年12
月)、エレクトロニク(ELEKTRONIK)196
1年No12、p380、化学便覧、応用編、p954
−967、1980年丸善株発行等に開示されて化合物
を参照できる。
【0036】研磨層中にはまた研磨剤粒子の分散を助け
る目的で分散剤、分散助剤を加えることがある。分散
剤、分散助剤としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、
ステアロール酸、ベヘン酸、マレイン酸、フタル酸等の
炭素数2〜40個の脂肪酸(R1COOH、R1は炭素数
1〜39個のアルキル基、フェニル基、アラルキル
基)、前記の脂肪酸のアルカリ金属(Li、Na、K、
NH4 + 等)またはアルカリ土類金属(Mg、Ca、B
a等)、Cu、Pb等から成る金属石鹸(オレイン酸
銅)、脂肪酸アミド;レシチン(大豆油レシチン)等が
使用される。この他に炭素数4〜40の高級アルコール
(ブタノール、オクチルアルコール、ミリスチルアルコ
ール、ステアリルアルコール)及びこれらの硫酸エステ
ル、スルホン酸、フェニルスルホン酸、アルキルスルホ
ン酸、スルホン酸エステル、燐酸モノエステル、燐酸ジ
エステル、燐酸トリエステル、アルキルホスホン酸、フ
ェニルホスホン酸、アミン化合物等も使用可能である。
また、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイ
ド、スルホ琥珀酸、スルホ琥珀酸金属塩、スルホ琥珀酸
エステル等も使用可能である。これらの分散剤は通常一
種類以上で用いられ、一種類の分散剤はバインダー10
0重量部に対して0.005〜20重量部の範囲で添加
される。これら分散剤の使用方法は、強磁性微粉末や非
磁性微粉末の表面に予め被着させても良く、また分散途
中で添加してもよい。
【0037】また、研磨層には防黴剤を添加することも
できる。用いることができる防黴剤としては2−(4−
チアゾリル)−ベンズイミダゾール、N−(フルオロジ
クロロメチルチオ)−フタルイミド、10,10′−オ
キシビスフェノキサルシン、2,4,5,6テトラクロ
ロイソフタロニトリル、P−トリルジヨードメチルスル
ホン、トリヨードアリルアルコール、ジヒドロアセト
酸、フェニルオレイン酸水銀、酸化ビス(トリブチル
錫)、サルチルアニライド等がある。このようなもの
は、例えば「微生物災害と防止技術」1972年工学図
書、82巻、「化学と工業」32巻、904頁(197
9年)等に記載されている。
【0038】本発明に用いるカーボンブラック以外の帯
電防止剤としてはグラファイト、変成グラファイト、カ
ーボンブラックグラフトポリマー、酸化錫−酸化アンチ
モン、酸化錫、酸化チタン−酸化錫−酸化アンチモン、
等の導電性粉未;サポニン等の天然界面活性剤;アルキ
レンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系、多
価アルコール、多価アルコールエステル、アルキルフェ
ノールEO付加体等のノニオン界面活性剤;高級アルキ
ルアミン類、環状アミン、ヒダントイン誘導体、アミド
アミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ピ
リジンそのほかの複素環類、ホスホニウムまたはスルホ
ニウム類等のカチオン界面活性剤;カルボン酸、スルホ
ン酸、ホスホン酸、燐酸、硫酸エステル基、ホスホン酸
エステル、燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界
面活性剤;アミノ酸類;アミノスルホン酸類、アミノア
ルコールの硫酸または燐酸エステル類、アルキルベタイ
ン型等の両性界面活性剤等が使用される。これら帯電防
止剤として使用し得る界面活性剤化合物例の一部は、小
田良平他著『界面活性剤の合成とその応用』(槇書店1
972年版);A.W.ベイリ著『サーフェス アクテ
イブ エージェンツ』(インターサイエンス パブリケ
ーション コーポレイテッド1985年版);T.P.
シスリー著『エンサイクロペディア オブ サーフェス
アクティブエージェンツ、第2巻』(ケミカルパブリ
シュカンパニー1964年版),『界面活性剤便覧』第
六刷(産業図書株式会社、昭和41年12月20日);
丸茂秀雄著『帯電防止剤』幸書房(1968)等の成書
に記載されている。これらの界面活性剤は単独または混
合して添加しても良い。研磨層におけるこれらの界面活
性剤の使用量は、研磨剤100重量部当たり0.01〜
10重量部である。またバック層での使用量はバインダ
ー100重量部当たり0.01〜30重量部である。こ
れらは帯電防止剤として用いられるものであるが、時と
してそのほかの目的、例えば分散、磁気特性の改良、潤
滑性の改良、塗布助剤、湿潤剤、硬化促進剤、分散促進
剤として適用される場合もある。
【0039】本発明の方法で使用する研磨テープを作成
する際の分散、混練、塗布の際に使用する有機溶媒とし
ては、任意の比率でアセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロ
ン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアル
コール、イソプロピルアルコール、メチルシクロヘキサ
ノールなどのアルコール系;酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸
エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステ
ル系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリコ
ールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル系;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、スチレン
などのタール系(芳香族炭化水素);メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化
炭化水素、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘキサ
ン等のものが使用できる。またこれら溶媒は通常任意の
比率で2種以上で用いる。また1重量%以下の量で微量
の不純物(その溶媒自身の重合物、水分、原料成分等)
を含んでもよい。
【0040】これらの溶剤は研磨層塗布液や下塗り層用
塗布液の合計固形分100重量部に対して100〜20
000重量部で用いられる。好ましい塗布液の固形分率
は1〜40重量%である。また、所望により設けられる
バック層の塗布液の好ましい固形分率は1〜20重量%
である。有機溶媒の代わりに水系溶媒(水、アルコー
ル、アセトン等)を使用することもできる。
【0041】研磨層の形成は上記の組成などを任意に組
合せて有機溶媒に溶解し、塗布溶液として支持体上に塗
布・乾燥また必要により配向する。研磨テープとして使
用する場合には、可撓性支持体の厚味は通常、2.5〜
500μm、好ましくは、3〜100μmである。ま
た、可撓性支持体の長手方向もしくは幅方向のいずれか
のヤング率が400Kg/mm2 以上であることが好ま
しい。
【0042】素材としてはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポ
リプロピレン等ポリオレフィン類、セルローストリアセ
テート、セルロースダイアセテート等のセルロース誘導
体、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂類、ポリカーボネ
ート、ポリイミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリフ
ェニルスルホン、ポリベンゾオキサゾール等のプラスチ
ックのほかにアルミニウム、銅等の金属、ガラス等のセ
ラミックス等も使用出来る。このなかで特にポリエチレ
ンナフタレートもしくはポリアミドが好ましい。これら
の支持体は塗布に先立って、コロナ放電処理、プラズマ
処理、下塗処理、熱処理、除塵埃処理、金属蒸着処理、
アルカリ処理をおこなってもよい。これら支持体に関し
ては例えば西独特許3338854A、特開昭59−1
16926号、特開昭61−129731号公報、米国
特許明細書4388368号;三石幸夫著、『繊維と工
業』31巻P50〜55、1975年などに記載されて
いる。研磨テープ等の場合これら支持体の中心線平均表
面粗さは0.001〜1.5μm(カットオフ値0.2
5mm)が好ましい。
【0043】分散、混練の方法には特に制限はなく、ま
た各成分の添加順序(樹脂、粉体、潤滑剤、溶媒等)、
分散・混練中の添加位置、分散温度(0〜80℃)など
は適宜設定することができる。研磨層塗料の調製には通
常の混練機、例えば、二本ロールミル、三本ロールミ
ル、ボールミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグラ
インダー、ツェグバリ(Szegvari)アトライタ
ー、高速インペラー、分散機、高速ストーンミル、高速
度衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、リ
ボンブレンダー、コニーダー、インテンシブミキサー、
タンブラー、ブレンダー、ディスパーザー、ホモジナイ
ザー、単軸スクリュ押し出し機、二軸スクリュー押し出
し機、及び超音波分散機などを用いることができる。通
常分散・混練にはこれらの分散・混練機を複数備え、連
続的に処理を行う。混練分散に関する技術の詳細は、
T.C.PATTON著(テー.シー.パットン)“P
aint F1ow and Pigment Dis
persion”(ペイントフロー アンド ピグメン
ト ディスパージョン)1964年John Wile
y & Sons社発行(ジョン ウイリー アンド
サンズ))や田中信一著『工業材料』25巻37(19
77)などや当該書籍の引用文献に記載されている。こ
れら分散、混練の補助材料として分散・混練を効率よく
進めるため、球相当径で10cmφ〜0.05mmφの
径のスチールボール、スチールビーズ、セラミックビー
ズ、ガラスビーズ、有機ポリマービーズを用いることが
出来る。またこれら材料は球形に限らない。また、米国
特許第2581414号及び同第2855156号など
の明細書にも記載がある。本発明においても上記の書籍
や当該書籍の引用文献などに記載された方法に準じて混
練分散を行い研磨層塗料およびバック層塗料を調製する
ことができる。
【0044】可撓性支持体上へ前記の研磨層用塗布液を
塗布する方法としては塗布液の粘度を1〜20000セ
ンチストークス(25℃)に調整し、エアードクターコ
ーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、スク
イズコーター、含浸コーター、リバースロールコータ
ー、トランスファーロールコーター、グラビアコータ
ー、キスコーター、キャストコーター、スプレイコータ
ー、ロッドコーター、正回転ロールコーター、カーテン
コーター、押出コーター、バーコーター、リップコータ
等が利用出来、その他の方法も可能であり、これらの具
体的説明は朝倉書店発行の『コーテイング工学』253
頁〜277頁(昭和46.3.20.発行)等に詳細に
記載されている。これら塗布液の塗布の順番は任意に選
択でき、また所望の液の塗布の前に下塗り層あるいは支
持体との密着力向上のためにコロナ放電処理等を行って
も良い。また研磨層を多層で構成したいときは、同時多
層塗布、逐次多層塗布等を行ってもよい。これらは、例
えば、特開昭57−123532号公報、特公昭62−
37451号公報、特開昭59−142741号公報、
特開昭59−165289号公報の明細書等にしめされ
ている。
【0045】このような方法により、支持体上に約1〜
100μmほどで塗布された研磨層塗布液は、直ちに2
0〜130℃で多段階で乾燥させる処理を施したのち、
形成した研磨層を0.1〜10μm厚みに乾燥する。こ
のときの支持体の搬送速度は、通常10m/分〜900
m/分でおこなわれ、複数の乾燥ゾーンで乾燥温度を2
0℃〜130℃で制御し塗布膜の残留溶剤量を0.1〜
40mg/m2とする。又必要により同様の手順でバッ
ク層を設けてもよく、引き続き表面平滑化加工を施し研
磨層もしくはバック層の中心線平均表面粗さを0.00
1〜0.3ミクロン(カットオフ0.25mm)とし、
所望の形状に裁断したりして、本発明の研磨テープを製
造する。これらの製造方法は粉体の予備処理・表面処
理、混練・分散、塗布・配向・乾燥、平滑処理、熱処
理、EB処理、表面クリーニング処理、裁断、巻き取り
の工程を連続して行うことが望ましい。このように作成
した研磨テープを裁断した後、所望のプラスチックや金
属リールに巻き取る。巻き取る直前ないしはそれ以前の
工程において研磨テープ(研磨層、バック層、エッジ端
面、ベース面)をバーニッシュおよびまたはクリーニン
グすることが、望ましい。バーニッシュは研磨テープの
表面粗度と研磨力を制御するために具体的にはサファイ
ア刃、剃刀刃、超硬材料刃、ダイヤモンド刃、セラミッ
ク刃のような硬い材料により、研磨テープ表面の突起部
分をそぎおとし、均一にもしくは平滑にする。これらの
材料のモース硬度は、8以上が好ましいが、特に制限は
なく、突起を除去できるものであれば良い。これらの材
料の形状は特に刃である必要はなく、角型、丸型、ホイ
ール(回転する円筒形状の周囲にこれらの材質を付与し
ても良い。)のような形状でも使用できる。また、研磨
テープのクリーニングは、研磨テープ表面の汚れや余分
な潤滑剤を除去する目的で研磨テープ表層を不織布など
で研磨層面、バック層面、エッジ端面、バック側のベー
ス面をワイピングすることにより行う。このようなワイ
ピングの材料としては、例えば、日本バイリーン製の各
種バイリーンや東レ製のトレシー、エクセーヌ、商品名
キムワイプ、また不織布はナイロン製不織布、ポリエス
テル製不織布、レーヨン製不織布、アクリロニトリル製
不織布、混紡不織布など、ティッシュペーパー等が使用
できる。
【0046】本発明に使用される研磨テープの構成材
料、例えば、研磨剤、バインダー、添加剤(潤滑剤、分
散剤、帯電防止剤、表面処理剤、カーボンブラック、遮
光剤、酸化防止剤、防黴剤等)、溶剤及び支持体(下塗
層、バック層、バック下塗層を有していてもよい)或い
はその製法に関しては、特公昭56−26890号等に
記載されている磁気記録媒体の製造方法等を参考にでき
る。
【0047】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明する。ここに示す成分,割合,操作順序等は本発明の
精神から逸脱しない範囲において変更しうるものである
ことは本業界に携わるものにとっては容易に理解される
ことである。従つて、本発明は下記の実施例に制限され
るべきではない。なお、実施例中の部は重量部をしめ
す。
【0048】実施例1 厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)
支持体上にポリエステルポリウレタン樹脂からなる下塗
り層を0.1μmの厚みに塗布し、その上に下記の組成
で調製した研磨塗布液を、乾燥後5μm厚さとなるよう
にバーコート塗布を行い、研磨テープのサンプルを作成
した。 塗布液組成 研磨剤(アルミナ、平均粒径0.4μm、モース硬度9) 100部 結合剤(ポリエステルポリウレタン、スルホン酸ナトリウム2×10-3当量/ g樹脂含有、Mw70000) 15部 結合剤(ポリイソシアネート、トリメチロールプロパン(1モル)のTDI (3モル)付加物 8部 分散剤(フォスファノール610、エチレングリコールの燐酸エステル) 1部 潤滑剤(ステアリン酸/オレイン酸/ステアリン酸ブチル =1/1/1) 1部 希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=2/1) 200部 希釈剤(トルエン/MIBK) 150部 添加剤(カーボンブラック、コンダクテックスSCビーズ) 3部 作成したテープで磁気テープ用カレンダーの金属もしく
は樹脂ロールの汚れの除去試験を行い、結果を表1に示
した。ここで、カレンダー装置の仕様は以下の通りであ
り、清掃されるカレンダーロールは5000mの磁気テ
ープを20回処理した後に行った。本発明の実施例の清
掃方法における研磨テープの速度は、60m/分で、線
圧は300Kg/cmである。比較例の清掃方法は、不
織布に表1記載の有機溶媒または石鹸液を適当量含浸さ
せて人手により清掃した。清掃されたロールの評価は磁
気テープ製造1本目の磁気テープの光沢によった。光沢
は、スカ試験機(株)製の光沢度計により求めた。ま
た、清掃により生じたロール表面の傷の有無を以下によ
り評価した。
【0049】カレンダー装置の仕様:上からメタルロ
ール、樹脂ロール、メタルロール、樹脂ロール、
メタルロールの5段カレンダーロールのと間、
と間、と間、と間にテープを通す。ロール表
面の傷の有無:×5のルーペで表面を肉眼で観察
【0050】
【表1】 表1 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 試料No 清掃方法 清掃時間 磁気テープの 傷の有無 (分) の光沢(%) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例1 研磨テープ 3 180 なし 実施例2 研磨テープ 6 180 なし 比較例1 不織布+MEK 60 175 なし 比較例2 不織布+アルコール 80 170 なし 比較例3 不織布+石鹸液 120 155 なし ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本発明の清掃方法は、短時間で汚れを除去できるので、
清掃後の磁気テープの光沢が高くでることが分かる。有
機溶媒および石鹸液は、汚れを除去するのに時間がかか
り、特に石鹸液では処理後の磁気テープの光沢をみると
汚れが完全に落ちていないため光沢度が低い。又、ロー
ル表面の傷に関しては、いずれも問題はなかった。
【0051】
【発明の効果】本発明は、ひらたく言えば汚染されたロ
ール間に研磨テープを通すだけという極めて簡単な方法
であるから、特に清掃のための装置は不要であり、環境
保全に最適で、衛生上の問題もなく、かつ極めて短時間
でロールに傷をつけず良好に汚れを除去できるという種
々の効果を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に有機物を主体とする付着物で汚染
    された少なくとも一対の回転ロールからなるカレンダー
    装置の該ロール間を可撓性支持体上の少なくとも一方の
    面に研磨層を有する研磨テープを該ロールの回転方向と
    同一の方向で、且つ該ロール外周の線速度とほぼ同一の
    速度で通過させることを特徴とするカレンダーロールの
    清掃法。
JP22085694A 1994-08-24 1994-08-24 カレンダーロールの清掃法 Pending JPH0863744A (ja)

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