JPH10273648A - 研磨液 - Google Patents

研磨液

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JPH10273648A
JPH10273648A JP7689697A JP7689697A JPH10273648A JP H10273648 A JPH10273648 A JP H10273648A JP 7689697 A JP7689697 A JP 7689697A JP 7689697 A JP7689697 A JP 7689697A JP H10273648 A JPH10273648 A JP H10273648A
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JP
Japan
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polishing
alcohol
acid
abrasive
polishing liquid
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JP7689697A
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English (en)
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Tadashi Ishiguro
忠 石黒
Katsumi Ryomo
克己 両毛
Masaaki Fujiyama
正昭 藤山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶液に研磨剤を分散してなる研磨液の経時
による凝集およびゲル化による固化を抑制し取り扱い性
を改善し良好な研磨性を確保する。 【解決手段】 被研磨体1を研磨するときに用いる研磨
剤と水溶液からなる研磨液16であって、この研磨液がア
ルコールを3〜50wt%含んでなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被研磨体を研磨す
るときに用いる研磨剤を含有する研磨液に関し、詳しく
は経時によるゲル化を抑制するようにした研磨液に関す
るものである。
【0002】
【従来技術】従来より、光ファイバ、PDPガラス板研
磨、PDPリブ研磨、磁気ディスク、磁気テープなどの
被研磨体を研磨する際に、この被研磨面と研磨シート等
の摺接部分に研磨剤と水溶液とからなる研磨スラリーに
よる遊離砥粒研磨液を供給しつつ行う湿式研磨が知られ
ている。
【0003】上記研磨液は、水溶液に粉体粒子による研
磨剤を分散懸濁したスラリーが使用され、その研磨剤が
粗粒子の場合にはスラリー中の研磨剤が沈降した状態と
なり、一方、研磨剤が微粒子の場合にはこの研磨剤が凝
集し、時間が経過すると研磨液のゲル化が生じる。特に
ゲル化が生じると研磨液の固化が始まり、撹拌しても初
期の分散状態に修復が不可能であり、長期間の保存が行
えずに取り扱いが煩雑となる問題を有している。
【0004】例えば、フェルール穴に光ファイバーを挿
入固定してなる光コネクターフェルールの先端を凸状球
面に研磨する技術として、特開平3−81708号公報
に見られるように、セルローズ系の樹脂フィルムに一定
張力を付与し、この樹脂フィルムの面に光コネクターフ
ェルールの先端を押圧摺動しつつ、その接触部分にシリ
カ系の研磨剤を有する遊離砥粒研磨液を供給して研磨す
るようにした研磨方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
研磨剤を分散した研磨液は、前述のように時間の経過と
共に研磨剤の凝集、研磨液のゲル化および固化の現象が
発生して使用不能となったり、上記現象が発生しないよ
うに常時撹拌を必要とするなどの取り扱いの面で問題を
有している。
【0006】具体的には、水溶液中の研磨剤の配合量を
増加すると粘度が増大する傾向を有し、凝集ゲル化が促
進されることになるが、上記研磨剤の配合量を低減して
濃度を低くすることは、被研磨面の摺接部に介在する研
磨剤量が低減して良好な研磨性を得ることが困難とな
り、この研磨剤の濃度はある程度の値を確保する必要が
ある。その結果、経時変化による前述のような研磨剤の
凝集、研磨液のゲル化、固化の現象が発生することにな
り、研磨条件の管理等による良好な研磨性の維持が煩雑
となっている。
【0007】本発明は上記点に鑑みなされたものであっ
て、水溶液に研磨剤を分散してなる研磨液の経時による
凝集およびゲル化による固化を抑制し取り扱い性を改善
し良好な研磨性を確保するようにした研磨液を提供せん
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の研磨液は、被研磨体を研磨するときに用いる研磨剤
と水溶液からなる研磨液において、該研磨液がアルコー
ルを、3〜50wt%含むことを特徴とするものであ
る。
【0009】前記研磨液におけるアルコールの添加量
は、3wt%未満ではアルコール添加による粘度低下効
果が十分に得られず、経時変化によるゲル化および固化
の防止作用が不足する。また、アルコールの添加量が5
0wt%を越えると、研磨液中の研磨剤の有効濃度が低
下して、この研磨剤の研磨能力を発揮させることができ
ず研磨性が低下する。
【0010】前記研磨液に添加するアルコールとして
は、その炭素数が1〜4であるメタノール、エタノール
等を使用するのが望ましい。
【0011】また、前記研磨液中の研磨剤としては、粉
体のBET法(窒素吸着法)による比表面積SBET が5
0〜400m2 /gであるものを使用することが好適で
ある。さらに、前記研磨剤は、粒子サイズが5〜100
0nmのものが好適である。
【0012】上記研磨液に添加する研磨剤としては、シ
リカゲル、酸化アルミナ、酸化チタン、弁柄、ダイヤモ
ンド等の研磨粉体の少なくとも一つを含んだものが使用
される。特に好ましくは、純度が98%以上のシリカゲ
ルによるものである。
【0013】また、被研磨体の研磨時には、被研磨体の
研磨面を、表面に研磨層を有する研磨シート、研磨テー
プ、研磨布紙等の研磨体に摺接するか、テフロン、ナイ
ロン、レーヨン、PET繊維材質などの担持膜に摺接し
て、この摺接部分に研磨液を供給して行うものである。
【0014】
【発明の効果】上記のような本発明の研磨液によれば、
アルコールを3〜50wt%含むことによって、研磨剤
の濃度を低下することなく研磨液の粘度を低下させるこ
とができ、これによって時間が経過しても研磨剤の凝集
および研磨液のゲル化による固化の発生を抑制すること
ができ、研磨液の取り扱いが容易となると共に、研磨に
おける研磨条件の管理も容易となって良好な研磨特性を
維持することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の研磨液およびこ
の研磨液を使用した研磨方法の実施の形態を示し、本発
明をさらに詳細に説明する。図1に研磨状態の概念図を
示す。
【0016】被研磨体1としての光コネクターフェルー
ルは、セラミック素材によるフェルール2の中心穴にガ
ラス素材の光ファイバー3を挿入固定してなる。そし
て、この被研磨体1の先端研磨は、回転台10上に設置し
たゴム等の弾性体11に研磨体としての研磨シート5を貼
り付け、この研磨シート5に被研磨体1の先端を押圧接
触させ、上記回転台10を回転させるとともに、被研磨体
1を相対的に遊星運動させるとともに、供給ノズル15か
ら研磨部分に遊離砥粒研磨液16を供給して湿式研磨を行
う。
【0017】上記研磨液16は、研磨剤としての粉体を、
水(蒸留水)およびアルコールを混合してなる水溶液に
添加してなる研磨スラリーで構成してなり、このアルコ
ールとしては炭素数が1〜4のもの、例えばエチルアル
コールを使用し、その添加量は3〜50wt%である。
【0018】また、前記研磨液中の研磨剤としては、シ
リカゲル、酸化アルミナ、酸化チタン、弁柄、ダイヤモ
ンド等の研磨粉体の少なくとも一つを含んだものが好ま
しく、特に好ましくは、純度が98%以上のシリカゲル
である。この研磨剤のBET法(窒素吸着法)による比
表面積SBET は50〜400m2 /gであり、粒子サイ
ズは5〜1000nmである。
【0019】前記研磨液は、蒸留水およびアルコールを
アジターで高速攪拌しながら、研磨剤(シリカゲル粉
末)を徐々に投入し混合溶解することによって得られ
る。そのpHは必要により調整することができ、また、
必要により防黴剤、分散剤その他の添加剤を使用するこ
とができ、さらに、必要により品目判別を容易にするた
め着色剤を用いることができる。
【0020】次に、上記研磨液を使用する研磨方法に適
用可能な研磨体(研磨シート)としては、可撓性支持体
の片面に研磨剤とバインダー等からなる研磨層を有して
なり、また、支持体と研磨層の間に下塗層を、支持体の
裏面にバック層を設けてもよい。
【0021】前記研磨液の遊離砥粒としての研磨剤、お
よび研磨シートの研磨層で用いられる研磨剤は、一般的
に研磨作用若しくは琢磨作用をもつ材料で、α−アルミ
ナ,γ−アルミナ,α・γ−アルミナ,熔融アルミナ,
炭化珪素,酸化クロム,酸化セリウム,コランダム,人
造ダイヤモンド,ダイヤモンド,α−酸化鉄,ザクロ
石,エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱),ガーネ
ット,珪石,窒化珪素,窒化硼素,炭化モリブデン,炭
化硼素,炭化タングステン,チタンカーバイド,トリポ
リ,ケイソウ土,ドロマイト等で、主としてモース硬度
6以上の材料が1内至4種迄の組み合わせで使用され
る。
【0022】これらの研磨剤は研磨液用および研磨層用
共に、平均粒子サイズが0.005〜100μmの大き
さのものが被研磨体の種類等に応じて使用され、特に好
ましくは0.01〜50μmである。
【0023】これら研磨剤の具体例としては、特公昭5
2−28642号,特公昭49−39402号,特開昭
63−98828号,米国特許3687725号,米国
特許3007807号,米国特許3041196号,米
国特許3293066号,米国特許3630910号,
米国特許3833412号,米国特許4117190
号,英国特許1145349号,西独特許853211
号等に記載されている。
【0024】前記研磨シートの研磨層に使用されるバイ
ンダーとしては、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、反応型樹脂、電子線硬化型樹脂、紫外線硬化型樹
脂、可視光線硬化型樹脂やこれらの混合物が使用され
る。
【0025】熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃
以下、平均分子量が10000〜300000、重合度
が約50〜2000程度のものでより好ましくは200
〜600程度であり、例えば塩化ビニル酢酸ビニル共重
合体,塩化ビニル共重合体,塩化ビニル酢酸ビニルビニ
ルアルコール共重合体,塩化ビニルビニルアルコール共
重合体,塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体,塩化ビニ
ルアクリロニトリル共重合体,アクリル酸エステルアク
リロニトリル共重合体,アクリル酸エステル塩化ビニリ
デン共重合体,アクリル酸エステルスチレン共重合体,
メタクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体,メタ
クリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体,メタクリル
酸エステルスチレン共重合体,ウレタンエラストマー,
ナイロン−シリコン系樹脂,ニトロセルロース−ポリア
ミド樹脂,ポリフッカビニル,塩化ビニリデンアクリロ
ニトリル共重合体,ブタジエンアクリロニトリル共重合
体,ポリアミド樹脂,ポリビニルブチラール,セルロー
ス誘導体(セルロースアセテートブチレート,セルロー
スダイアセテート,セルローストリアセテート,セルロ
ースプロピオネート,ニトロセルロース,エチルセルロ
ース,メチルセルロース,プロピルセルロース,メチル
エチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,アセ
チルセルロース等),スチレンブタジエン共重合体,ポ
リエステル樹脂,ポリカーボネート樹脂,クロロビニル
エーテルアクリル酸エステル共重合体,アミノ樹脂,各
種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物等が
使用される。これらの樹脂の例示は、特公昭37−68
77号,特公昭39−12528号,特公昭39−19
282号,特公昭40−5349号,特公昭40−20
907号,特公昭41−9463号,特公昭41−14
059号,特公昭41−16985号,特公昭42−6
428号,特公昭42−11621号,特公昭43−4
623号,特公昭43−15206号,特公昭44−2
889号,特公昭44−17947号,特公昭44−1
8232号,特公昭45−14020号,特公昭45−
14500号,特公昭47−18573号,特公昭47
−22063号,特公昭47−22064号,特公昭4
7−22068号,特公昭47−22069号,特公昭
47−22070号,特公昭47−27886号,特開
昭57−133521号,特開昭58−137133
号,特開昭58−166533号,特開昭58−222
433号,特開昭59−58642号等、米国特許45
71364号,米国特許4752530号の公報等に記
載されている。
【0026】熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては、塗
布液の状態では200000以下の分子量であり、塗
布、乾燥後に加熱加湿することにより、縮合・付加等の
反応により分子量が無限大となるものが適している。ま
た、これらの樹脂のなかで、樹脂が熱分解するまでの間
に軟化又は溶融しないものが好ましい。具体的には、例
えばフェノール樹脂,フェノキシ樹脂,エポキシ樹脂,
ポリウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,ポリウレタンポ
リカーボネート樹脂,尿素樹脂,メラミン樹脂,アルキ
ッド樹脂,シリコン樹脂,アクリル系反応樹脂(電子線
硬化樹脂),エポキシ−ポリアミド樹脂,ニトロセルロ
ースメラミン樹脂,高分子量ポリエステル樹脂とイソシ
アネートプレポリマーの混合物,メタクリル酸塩共重合
体とジイソシアネートプレポリマーの混合物,ポリエス
テルポリオールとポリイソシアネートとの混合物,尿素
ホルムアルデヒド樹脂,低分子量グリコール/高分子量
ジオール/トリフェニルメタントリイソシアネートの混
合物,ポリアミン樹脂,ポリイミン樹脂及びこれらの混
合物等である。これらの樹脂の例示は、特公昭39−8
103号,特公昭40−9779号,特公昭41−71
92号,特公昭41−8016号,特公昭41−142
75号,特公昭42−18179号,特公昭43−12
081号,特公昭44−28023号,特公昭45−1
4501号,特公昭45−24902号,特公昭46−
13103号,特公昭47−22065号,特公昭47
−22066号,特公昭47−22067号,特公昭4
7−22072号,特公昭47−22073号,特公昭
47−28045号,特公昭47−28048号,特公
昭47−28922号等の公報に記載されている。
【0027】これらの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反
応型樹脂は、主たる官能基以外に官能基として、カルボ
ン酸(COOM),スルフィン酸,スルフェン酸,スル
ホン酸(SO3 M),燐酸(PO(OM)(OM)),
ホスホン酸,硫酸(OSO3M),これらのエステル基
等の酸性基(MはH,アルカリ金属,アルカリ土類金
属,炭化水素基),アミノ酸類;アミノスルホン酸類,
アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類,アルキ
ルベタイン型等の両性類基,アミノ基,イミノ基,イミ
ド基,アミド基等、また、水酸基,アルコキシル基,チ
オール基,アルキルチオ基,ハロゲン基(F,Cl,B
r,I),シリル基,シロキサン基,エポキシ基,イソ
シアナト基,シアノ基,ニトリル基,オキソ基,アクリ
ル基,フォスフィン基を通常1種以上6種以内含み、各
々の官能基は樹脂1gあたり1×10-6eq〜1×10
-2eq含むことが好ましい。
【0028】これらのバインダーの単独又は組み合わさ
れたものが使われ、ほかに添加剤が加えられる。研磨層
の研磨剤とバインダーとの混合割合は、重量比で研磨剤
100重量部に対してバインダー0.1〜300重量部
の範囲で使用される。添加剤としては分散剤、潤滑剤、
研磨剤、帯電防止剤、酸化防止剤、溶剤等が加えられ
る。なお、バック層の粉末剤とバインダーの混合割合
は、重量比で微粉末100重量部に対してバインダー8
〜400重量部の範囲で使用される。
【0029】前記研磨層に用いるポリイソシアネートと
しては、トリレンジイソシアネート,4・4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシ
アネート,キシリレンジイソシアネート,ナフチレン−
1・5−ジイソシアネート,o−トルイジンジイソシア
ネート,イソホロンジイソシアネート,トリフェニルメ
タントリイソシアネート,イソホロンジイソシアネート
等のイソシアネート類,当該イソシアネート類とポリア
ルコールとの生成物,イソシアネート類の縮合によって
生成した2〜10量体のポリイソシアネート,ポリイソ
シアネートとポリウレタンとの生成物で末端官能基がイ
ソシアネートであるもの等を使用することができる。
【0030】これらポリイソシアネート類の平均分子量
は100〜20000のものが好適である。これらポリ
イソシアネートの市販されている商品名としては、コロ
ネートL,コロネートHL,コロネート2030,コロ
ネート2031,ミリオネートMR,ミリオネートMT
L(日本ポリウレタン社製),タケネートD−102,
タケネートD−110N,タケネートD−200,タケ
ネートD−202,タケネート300S,タケネート5
00(武田薬品社製),スミジュールT−80,スミジ
ュール44S,スミジュールPF,スミジュールL,ス
ミジュールN,デスモジュールL,デスモジュールI
L,デスモジュールN,デスモジュールHL,デスモジ
ュールT65,デスモジュール15,デスモジュール
R,デスモジュールRF,デスモジュールSL,デスモ
ジュールZ4273(住友バイエル社製)等があり、こ
れらを単独若しくは硬化反応性の差を利用して二つ若し
くはそれ以上の組み合わせによって使用することができ
る。また、硬化反応を促進する目的で、水酸基(ブタン
ジオール,ヘキサンジオール,分子量が1000〜10
000のポリウレタン,水等),アミノ基(モノメチル
アミン,ジメチルアミン,トリメチルアミン等)を有す
る化合物や金属酸化物の触媒や鉄アセチルアセトネート
等の触媒を併用することもできる。これらの水酸基やア
ミノ基を有する化合物は多官能であることが望ましい。
これらポリイソシアネートは研磨層、バック層ともバイ
ンダー樹脂とポリイソシアネートの総量100重量部あ
たり2〜70重量部で使用することが好ましく、より好
ましくは5〜50重量部である。これらの例示は特開昭
60−131622号,特開昭61−74138号等の
公報において示されている。
【0031】前記研磨シートに使用される粉末状潤滑剤
としては、グラファイト,二硫化モリブデン,窒化硼
素,弗化黒鉛,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,酸化珪
素,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化錫,二硫化タングステ
ン等の無機微粉末,アクリルスチレン系樹脂微粉末,ベ
ンゾグアナミン系樹脂微粉末,メラミン系樹脂微粉末,
ポリオレフイン系樹脂微粉末,ポリエステル系樹脂微粉
末,ポリアミド系樹脂微粉末,ポリイミド系樹脂微粉
末,ポリフッカエチレン系樹脂微粉末等の樹脂微粉末等
がある。
【0032】また有機化合物系潤滑剤としては、シリコ
ンオイル(ジアルキルポリシロキサン,ジアルコキシポ
リシロキサン,フェニルポリシロキサン,フルオロアル
キルポリシロキサン(信越化学社製KF96,KF69
等)),脂肪酸変性シリコンオイル,フッ素アルコー
ル,ポリオレフィン(ポリエチレンワックス,ポリプロ
ピレン等),ポリグリコール(エチレングリコール,ポ
リエチレンオキシドワックス等),テトラフルオロエチ
レンオキシドワックス,ポリテトラフルオログリコー
ル,パーフルオロアルキルエーテル,パーフルオロ脂肪
酸,パーフルオロ脂肪酸エステル,パーフルオロアルキ
ル硫酸エステル,パーフルオロアルキルスルホン酸エス
テル,パーフルオロアルキルベンゼンスルホン酸エステ
ル,パーフルオロアルキル燐酸エステル等の弗素や珪素
を導入した化合物,アルキル硫酸エステル,アルキルス
ルホン酸エステル,アルキルホスホン酸トリエステル,
アルキルホスホン酸モノエステル,アルキルホスホン酸
ジエステル,アルキル燐酸エステル,琥珀酸エステル等
の有機酸および有機酸エステル化合物,トリアザインド
リジン,テトラアザインデン,ベンゾトリアゾール,ベ
ンゾトリアジン,ベンゾジアゾール,EDTA等の窒素
・硫黄を含む複素(ヘテロ)環化合物,炭素数10〜4
0の一塩基性脂肪酸と炭素数2〜40個の一価のアルコ
ールもしくは二価のアルコール,三価のアルコール,四
価のアルコール,六価のアルコールのいずれか1つもし
くは2つ以上とからなる脂肪酸エステル類,炭素数10
個以上の一塩基性脂肪酸と該脂肪酸の炭素数と合計して
炭素数が11〜70個となる一価〜六価のアルコールか
らなる脂肪酸エステル類,炭素数8〜40の脂肪酸或い
は脂肪酸アミド類,脂肪酸アルキルアミド類,脂肪族ア
ルコール類も使用できる。
【0033】これら化合物の具体的な例としては、カプ
リル酸ブチル,カプリル酸オクチル,ラウリン酸エチ
ル,ラウリン酸ブチル,ラウリン酸オクチル,ミリスチ
ン酸エチル,ミリスチン酸ブチル,ミリスチ酸オクチ
ル,ミリスチン酸2エチルヘキシル,パルミチン酸エチ
ル,パルミチン酸ブチル,パルミチン酸オクチル,パル
ミチン酸2エチルヘキシル,ステアリン酸エチル,ステ
アリン酸ブチル,ステアリン酸イソブチル,ステアリン
酸オクチル,ステアリン酸2エチルヘキシル,ステアリ
ン酸アミル,ステアリン酸イソアミル,ステアリン酸2
エチルペンチル,ステアリン酸2ヘキシルデシル,ステ
アリン酸イソトリデシル,ステアリン酸アミド,ステア
リン酸アルキルアミド,ステアリン酸ブトキシエチル,
アンヒドロソルビタンモノステアレート,アンヒドロソ
ルビタンジステアレート,アンヒドロソルビタントリス
テアレート,アンヒドロソルビタンテトラステアレー
ト,オレイルオレート,オレイルアルコール,ラウリル
アルコール,モンタンワックス,カルナウバワックス等
があり単独若しくは組み合わせ使用できる。
【0034】また前記研磨シートに使用される潤滑剤と
しては、いわゆる潤滑油添加剤も単独若しくは組み合わ
せで使用でき、防錆剤として知られている酸化防止剤
(アルキルフェノール,ベンゾトリアジン,テトラアザ
インデン,スルファミド,グアニジン,核酸,ピリジ
ン,アミン,ヒドロキノン,EDTA等の金属キレート
剤),錆どめ剤(ナフテン酸,アルケニルコハク酸,燐
酸,ジラウリルフォスフェート等),油性剤(ナタネ
油,ラウリルアルコール等),極圧剤(ジベンジルスル
フィド,トリクレジルフォスフェート,トリブチルホス
ファイト等),清浄分散剤,粘度指数向上剤,流動点降
下剤,泡どめ剤等がある。これらの潤滑剤はバインダー
100重量部に対して0.01〜30重量部の範囲で添
加される。これらについては、特公昭43−23889
号,特公昭48−24041号,特公昭48−1848
2号,特公昭44−18221号,特公昭47−280
43号,特公昭57−56132号,特開昭59−81
36号,特開昭59−8139号,特開昭61−856
21号,米国特許3423233号,米国特許3470
021号,米国特許3492235号,米国特許349
7411号,米国特許3523086号,米国特許36
25760号,米国特許3630772号,米国特許3
634253号,米国特許3642539号,米国特許
3687725号,米国特許4135031号,米国特
許4497864号,米国特許4552794号、アイ
ビーエムテクニカル ディスクロジャーブリテン(IB
M Technical Disclosure Bu
lletin)Vol.9,No7,p779(196
6年12月)、エレクトロニク(ELEKTRONI
K)1961年No12,p380、「化学便覧(応用
編)」p954−967,1980年丸善社発行等に記
載されている。
【0035】前記研磨液または前記研磨シートに使用す
る分散剤、分散助剤としては、カプリル酸,カプリン
酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステア
リン酸,オレイン酸,エライジン酸,リノール酸,リノ
レン酸,ステアロール酸,ベヘン酸,マレイン酸,フタ
ル酸等の炭素数2〜40個の脂肪酸(R1 COOH,R
1 は炭素数1〜39個のアルキル基,フェニル基,アラ
ルキル基),前記の脂肪酸のアルカリ金属(Li,N
a,K,NH4 +等)またはアルカリ土類金属(Mg,C
a,Ba等),Cu,Pb等からなる金属石鹸(オレイ
ン酸銅),脂肪酸アミド;レシチン(大豆油レシチン)
等が使用される。この他に炭素数4〜40の高級アルコ
ール(ブタノール,オクチルアルコール,ミリスチルア
ルコール,ステアリルアルコール)及びこれらの硫酸エ
ステル,スルホン酸,フェニルスルホン酸,アルキルス
ルホン酸,スルホン酸エステル,燐酸モノエステル,燐
酸ジエステル,燐酸トリエステル,アルキルホスホン
酸,フェニルホスホン酸,アミン化合物等も使用可能で
ある。また、ポリエチレングリコール,ポリエチレンオ
キサイド,スルホ琥珀酸,スルホ琥珀酸金属塩,スルホ
琥珀酸エステル等も使用可能である。これらの分散剤は
通常一種類以上で用いられ、一種類の分散剤はバインダ
ー100重量部に対して0.005〜20重量部の範囲
で添加される。これら分散剤の使用方法は、研磨剤や非
研磨微粉末の表面に予め被着させても良く、また分散途
中で添加してもよい。このようなものは、例えば特公昭
39−28369号,特公昭44−17945号,特公
昭44−18221号,特公昭48−7441号,特公
昭48−15001号,特公昭48−15002号,特
公昭48−16363号,特公昭49−39402号,
米国特許3387993号,同3470021号等にお
いて示されている。
【0036】前記研磨液および前記研磨シートに用いる
防黴剤としては、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミ
ダゾール,N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタ
ルイミド,10・10’−オキシビスフェノキサルシ
ン,2・4・5・6テトラクロロイソフタロニトリル,
P−トリルジヨードメチルスルホン,トリヨードアリル
アルコール,ジヒドロアセト酸,フェニルオレイン酸水
銀,酸化ビス(トリブチル錫),サルチルアニライド等
がある。このようなものは、例えば「微生物災害と防止
技術」1972年工学図書、「化学と工業」32,90
4(1979)等において示されている。
【0037】研磨シートに用いるカーボンブラック以外
の帯電防止剤としては、グラファイト,変成グラファイ
ト,カーボンブラックグラフトポリマー,酸化錫−酸化
アンチモン,酸化錫,酸化チタン−酸化錫−酸化アンチ
モン等の導電性粉末;サポニン等の天然界面活性剤;ア
ルキレンオキサイド系,グリセリン系,グリシドール
系,多価アルコール,多価アルコールエステル,アルキ
ルフェノールEO付加体等のノニオン界面活性剤;高級
アルキルアミン類,環状アミン,ヒダントイン誘導体,
アミドアミン,エステルアミド,第四級アンモニウム塩
類,ピリジンそのほかの複素環類,ホスホニウムまたは
スルホニウム類等のカチオン界面活性剤;カルボン酸,
スルホン酸,ホスホン酸,燐酸,硫酸エステル基,ホス
ホン酸エステル,燐酸エステル基などの酸性基を含むア
ニオン界面活性剤;アミノ酸類;アミノスルホン酸類,
アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類,アルキ
ルベタイン型等の両性界面活性剤等が使用される。
【0038】これら帯電防止剤として使用し得る界面活
性剤化合物例の一部は、特開昭60−28025号,米
国特許2271623号,同2240472号,同22
88226号,同2676122号,同2676924
号,同2676975号,同2691566号,同27
27860号,同2730498号,同2742379
号,同2739891号,同3068101号,同31
58484号,同3201253号,同3210191
号,同3294540号,同3415649号,同34
41413号,同3442654号,同3475174
号,同3545974号,西独特許公開(OLS)19
42665号,英国特許1077317号,同1198
450号等をはじめ、小田良平他著『界面活性剤の合成
とその応用』(槇書店1972年版);A.W.ベイリ
著『サーフエス アクティブ エージェンツ』(インタ
ーサイエンス パブリケーション コーポレイテッド1
985年版);T.P.シスリー著『エンサイクロペデ
ィア オブ サーフエスアクティブ エージェンツ,第
2巻』(ケミカルパブリシュカンパニー1964年
版);『界面活性剤便覧』第六刷(産業図書株式会社,
昭和41年12月20日);丸茂秀雄著『帯電防止剤』
幸書房(1968)等の成書に記載されている。
【0039】これらの界面活性剤は単独または混合して
添加しても良い。研磨層における、これらの界面活性剤
の使用量は、研磨剤100重量部当たり0.01〜10
重量部である。またバック層での使用量はバインダー1
00重量部当たり0.01〜30重量部である。これら
は帯電防止剤として用いられるものであるが、時として
そのほかの目的、例えば分散の改良、潤滑性の改良、塗
布助剤、湿潤剤、硬化促進剤、分散促進剤として適用さ
れる場合もある。
【0040】前記研磨シートの分散、混練、塗布の際に
使用する有機溶媒としては、任意の比率でアセトン,メ
チルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘ
キサノン,イソホロン,テトラヒドロフラン等のケトン
系;メタノール,エタノール,プロパノール,ブタノー
ル,イソブチルアルコール,イソプロピルアルコール,
メチルシクロヘキサノールなどのアルコール系;酢酸メ
チル,酢酸エチル,酢酸ブチル,酢酸イソブチル,酢酸
イソプロピル,乳酸エチル,酢酸グリコールモノエチル
エーテル等のエステル系;ジエチルエーテル,テトラヒ
ドロフラン,グリコールジメチルエーテル,グリコール
モノエチルエーテル,ジオキサンなどのエーテル系;ベ
ンゼン,トルエン,キシレン,クレゾール,クロルベン
ゼン,スチレンなどのタール系(芳香族炭化水素);メ
チレンクロライド,エチレンクロライド,四塩化炭素,
クロロホルム,エチレンクロルヒドリン,ジクロルベン
ゼン等の塩素化炭化水素,N・N−ジメチルホルムアル
デヒド,ヘキサン等のものが使用できる。またこれら溶
媒は通常任意の比率で2種以上で用いる。また1重量%
以下の量で微量の不純物(その溶媒自身の重合物、水
分、原料成分等)を含んでもよい。これらの溶剤は研磨
層塗布液の合計固形分100重量部に対して50〜20
000重量部で用いられる。好ましい研磨層塗布液の固
形分率は5〜60重量%である。有機溶媒の代わりに水
系溶媒(水,アルコール,アセトン等)を使用すること
もできる。
【0041】研磨層の形成は上記の組成などを任意に組
合せて有機溶媒に溶解し、塗布溶液として支持体上に塗
布・乾燥する。この支持体は可撓性を有し、厚みが50
〜300μm程度(ディスクもしくはカード状の場合は
0.03〜10mm程度)である。素材としては、ポリエ
チレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート等の
ポリエステル類,ポリプロピレン等のポリオレフイン
類,セルローストリアセテート,セルロースダイアセテ
ート等のセルロース誘導体,ポリ塩化ビニル等のビニル
系樹脂類,ポリカーボネート,ポリイミド,ポリアミ
ド,ポリスルホン等のプラスチックのほかにアルミニウ
ム,銅等の金属,ガラス等のセラミックス等も使用でき
る。これらの支持体は塗布に先立って、コロナ放電処
理、プラズマ処理、下塗処理、熱処理、除塵埃処理、金
属蒸着処理、アルカリ処理を行ってもよい。これら支持
体に関しては、例えば西独特許3338854A,特開
昭59−116926号,特開昭61−129731
号,米国特許4388368号;三石幸夫著『繊維と工
業』31巻p50〜55,1975年などに記載されて
いる。これら支持体の中心線平均表面粗さRaは0.0
01〜5.0μmが好ましい。またこれら支持体のヤン
グ率(F5値)は目的に応じて、幅方向、長手方向とも
2〜30Kg/mm2 (1Kg/m2 =9.8Pa)を選択す
ることができる。
【0042】分散、混練の方法には特に制限はなく、ま
た各成分の添加順序(樹脂、粉体、潤滑剤、溶媒等)、
分散・混練中の添加位置、分散温度(0〜80℃)など
は適宜設定することができる。研磨塗布液の調製には通
常の混練機、例えば、二本ロールミル,三本ロールミ
ル,ボールミル,ペブルミル,トロンミル,サンドグラ
インダー,ツェグバリ(Szegvari)アトライタ
ー,高速インペラー,分散機,高速ストーンミル,高速
度衝撃ミル,ディスパー,ニーダー,高速ミキサー,リ
ボンブレンダー,コニーダー,インテンシブミキサー,
タンブラー,ブレンダー,ディスパーザー,ホモジナイ
ザー,単軸スクリュー押出し機,二軸スクリュー押出し
機,及び超音波分散機などを用いることができる。通
常、分散・混練にはこれらの分散・混練機を複数備え、
連続的に処理を行う。混練分散に関する技術の詳細は、
T.C.PATTON著(テー.シー.パットン)“P
aint Flow and Pigment Dis
persion”(ペイントフロー アンド ピグメン
ト ディスパージョン)1964年,John Wil
ey & Sons社発行(ジョン ウイリー アンド
サンズ))や田中信一著『工業材料』25巻37(1
977)などや当該書籍の引用文献に記載されている。
これら分散、混練の補助材料として分散・混練を効率よ
く進めるため、球相当径で10cmφ〜0.05mmφ
の径のスチールボール,スチールビーズ,セラミツクビ
ーズ,ガラスビーズ,有機ポリマービーズを用いること
ができる。またこれら材料は球形に限らない。また、米
国特許第2581414号及び同第2855156号な
どの明細書にも記載がある。本発明においても上記の書
籍や当該書籍の引用文献などに記載された方法に準じて
混練分散を行い研磨塗布液を調製することができる。
【0043】支持体上へ前記の研磨層用塗布液を塗布す
る方法としては、塗布液の粘度を1〜20000センチ
ストークス(25℃)に調整し、エアードクターコータ
ー,ブレードコーター,エアナイフコーター,スクイズ
コーター,含浸コーター,リバースロールコーター,ト
ランスファーロールコーター,グラビアコーター,キス
コーター,キヤストコーター,スプレイコーター,ロッ
ドコーター,正回転ロールコーター,カーテンコータ
ー,押出コーター,バーコーター,リップコータ等が利
用でき、その他の方法も可能であり、これらの具体的説
明は朝倉書店発行の『コーティング工学』253頁〜2
77頁(昭和46.3.20.発行)等に詳細に記載さ
れている。これら塗布液の塗布の順番は任意に選択で
き、また所望の液の塗布の前に下塗層あるいは支持体と
の密着力向上のためにコロナ放電処理等を行っても良
い。また研磨層の多層構成は、同時多層塗布、逐次多層
塗布等を行ってもよい。これらは、例えば、特開昭57
−123532号公報,特公昭62−37451号公
報,特開昭59−142741号公報,特開昭59−1
65239号公報の明細書等に示されている。
【0044】このような方法により、支持体上に約1〜
200μmほどで塗布された研磨層塗布液を必要により
直ちに20〜130℃で多段階で乾燥したのち、形成し
た研磨層を0.05〜10μmの厚みに乾燥する。この
ときの支持体の搬送速度は、通常10m/分〜900m
/分で行われ、複数の乾燥ゾーンで乾燥温度を20℃〜
130℃で制御し、塗布膜の残留溶剤量を0.1〜40
mg/m2 とする。また必要により表面平滑化加工を施
し研磨層もしくはバック層の中心線平均表面粗さを0.
001〜0.3μm(カットオフ0.25mm)とし、
所望の形状に裁断したりして、本発明の研磨シートを製
造する。これらの製造方法は粉体の予備処理・表面処
理、混練・分散、塗布・乾燥、平滑処理、熱処理、EB
処理、表面研磨処理、裁断、巻き取りの工程を連続して
行うことが望ましい。
【0045】これらは例えば、特公昭40−23625
号,特公昭39−28368号,特公昭47−3880
2号,英国特許1191424号,特公昭48−113
36号,特開昭49−53631号,特開昭50−11
2005号,特開昭51−77303号,特公昭52−
17404号,特開昭60−70532号,特開平2−
265672号,米国特許第3473960号,米国特
許第4728569号,米国特許4746542号等に
示されている。また、特公昭41−13181号に示さ
れる方法はこの分野における基本的、且つ重要な技術と
考えられている。
【0046】このように作成した研磨シートを所定の形
状に裁断または打ち抜く。これ以前の工程において研磨
シートのバーニッシュおよびまたはクリーニングを行う
ことが望ましい。バーニッシュは研磨シートを具体的に
サファイア刃,剃刀刃,超硬材料刃,ダイアモンド刃,
セラミックス刃のような硬い材料により研磨シート表面
の突起部分をそぎおとし平滑にする。これら材料のモー
ス硬度は8以上が好ましいが特に制限はなく突起を除去
できるものであれば良い。これら材料の形状は特に刃で
ある必要はなく、角型,丸型,ホイール(回転する円筒
形状の周囲にこれらの材質を付与しても良い)のような
形状でも使用できる。また研磨シートのクリーニング
は、研磨シート表面の汚れや余分な潤滑剤を除去する目
的で研磨シート表層を不織布などで研磨層面をワイピン
グすることにより行う。このようなワイピングの材料と
しては例えば日本バイリーン製の各種バイリーンや東レ
社製のトレシー,エクセーヌ,商品名キムワイプ,富士
写真フィルム社製各種研磨テープ,また不織布はナイロ
ン製不織布,ポリエステル製不織布,レーヨン製不織
布,アクリロニトリル製不織布,混紡不織布など,ティ
ッシュペーパー等が使用できる。これらは例えば特公昭
46−39309号,特公昭58−46768号,特開
昭56−90429号,特公昭58−46767号,特
開昭63−259830号,特開平1−201824号
等にも記載されている。
【0047】前記研磨シートに使用される研磨剤、バイ
ンダー、添加剤(潤滑剤、分散剤、帯電防止剤、表面処
理剤、カーボンブラック、研磨剤、遮光剤、酸化防止
剤、防黴剤等)、溶剤及び支持体(下塗層、バック層、
バック下塗層を有してもよい)或いはその製法に関して
は、特公昭56−26890号等に記載されている製造
方法等を参考にできる。
【0048】
【実施例】以下に、本発明の研磨液の実施例および比較
例を示し、その特性を評価する。なお実施例中の「部」
とあるのは「重量部」のことである。
【0049】<実施例1〜15>本例の研磨液は、下記
組成Aによって調整してなるもので、研磨剤としてのシ
リカゲルの配合量X部を5,10,15部に変更し、水
の配合量Y部を95〜50部に変更し、さらに、エチル
アルコールの配合量を5〜50部(濃度5〜48wt
%)に変更して、各実施例の研磨液を表1のように得
た。
【0050】<比較例1〜6>同様に比較例としての研
磨液を、研磨剤としてのシリカゲルの配合量X部を5,
10,15部に変更し、水の配合量Y部を100,40
部に変更し、さらに、エチルアルコールの配合量を0,
60部(濃度0,57wt%)に変更して、各比較例の
研磨液を表1のように得た。
【0051】上記のような各実施例および比較例の研磨
液における初期状態、2週間および6週間経時後の性
状、並びに、6週間経時後の研磨性の評価結果を表1に
示す。経時条件としては、温度23℃、湿度60%RH
である。また、初期状態および経時後の性状判定は、○
は研磨剤の凝集、研磨液のゲル化または固化の発生して
いない正常状態を表している。研磨性の評価は、各研磨
液を実際の研磨に使用して、○は所定の研磨特性が得ら
れたもの、×は研磨液のゲル化もしくは固化により研磨
部分への供給不能か、研磨液の粘度不足で研磨性が得ら
れなかった状態を示している。
【0052】なお、前記研磨性の評価に使用した研磨シ
ートは、下記組成Bで調整した研磨層塗布液を、厚みが
75μmのポリエステル支持体に3μm厚さとなるよう
にバーコート塗布して研磨層を形成した。この研磨シー
トを、直径130mmのディスク形状に打ち抜き、ゴム
製回転板上に貼り付け、この回転板を100rpmで回
転させながら、光コネクターフェールールをその上で遊
星運動させ先端を研磨層に接触させて、各研磨液による
遊離砥粒液を供給しつつ研磨を20秒行った。
【0053】 〔研磨液組成:A〕 研磨剤(シリカゲル、平均粒子サイズ7nm、 比表面積SBET350m2/g): X部 水(蒸留水): Y部 エチルアルコール: Y部 〔塗布液組成:B〕 研磨剤(酸化クロム0.2μm): 100部 バインダー(ポリエステルポリウレタン、スルホン酸基 3×10-3当量/g、エポキシ基2×10-5当量/g): 10部 バインダー(ポリイソシアネート、トリメチロールプロパン (1モル)のTDI(3モル)付加物): 4部 分散剤(レシチン): 1部 潤滑剤(オレイン酸銅): 1部 希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=2/1): 200部 希釈剤(トルエン/MIBK): 150部
【0054】
【表1】
【0055】上記表1の結果、本発明実施例による研磨
液は、初期状態並びに2週間および6週間後の経時後に
おいても、いずれにもゲル化および固化は見られず状態
は正常であり、良好な研磨性も得られた。これに対し
て、比較例では初期状態はいずれも正常であったが、エ
チルアルコールを添加していないものでは、比較例1お
よび3のように6週間後にゲル化するか、比較例5のよ
うに2週間後にゲル化し6週間後には固化して、研磨に
供給することができなかった。また、エチルアルコール
を多量に添加した比較例2,4および6では、6週間の
経時後でもゲル化または固化は見られなかったが、アル
コールを多量に添加していることで研磨液における研磨
剤の有効濃度が低下して研磨能力が小さく、良好な研磨
性が得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態による研磨液を使用
した研磨状態を概念的に示す斜視図
【符号の説明】
1 被研磨体 2 フェルール 3 光ファイバ 5 研磨シート 16 研磨液

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被研磨体を研磨するときに用いる研磨剤
    と水溶液からなる研磨液において、該研磨液がアルコー
    ルを、3〜50wt%含むことを特徴とする研磨液。
  2. 【請求項2】 前記アルコールの炭素数が1〜4である
    ことを特徴とする請求項1に記載の研磨液。
  3. 【請求項3】 前記研磨剤の比表面積が50〜400m
    2 /gであることを特徴とする請求項1または2に記載
    の研磨液。
  4. 【請求項4】 前記研磨剤の粒子サイズが5〜1000
    nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の
    研磨液。
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