JPH086274A - 電荷輸送層用塗料と、それを用いて得られる電子写真用感光体及びその製造方法 - Google Patents

電荷輸送層用塗料と、それを用いて得られる電子写真用感光体及びその製造方法

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JPH086274A
JPH086274A JP13899094A JP13899094A JPH086274A JP H086274 A JPH086274 A JP H086274A JP 13899094 A JP13899094 A JP 13899094A JP 13899094 A JP13899094 A JP 13899094A JP H086274 A JPH086274 A JP H086274A
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Tsumugi Kobayashi
つむぎ 小林
Yoshinobu Murakami
嘉信 村上
Masatoshi Maeda
正寿 前田
Hitoshi Hisada
均 久田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】静電特性、耐摩耗性及び機械的強度が向上し、
高感度で耐刷性に優れた電子写真用感光体を提供する。 【構成】導電性支持体2上の有機感光層3が少なくとも
オキソチタニウムフタロシアニン顔料を含有する電荷発
生層4と電荷輸送層5とからなる積層型電子写真用感光
体1において、前期電荷輸送層5中に、一般式Iで示さ
れる特定の電荷輸送物質と一般式IIで示される特定のバ
インダー樹脂と塗料化溶剤としてトルエンを組み合わせ
て用いる。 (式中、R1及びR2は置換もしくは未置換のアリル基
を表している。) 0.05≦m/(m+n)≦0.5

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用感光体の製造
に用いる電荷輸送層用塗料、それを用いて得られる電子
写真用感光体及び該感光体の製造方法に関するものであ
り、より詳しくは長期にわたり安定した電子写真特性及
び優れた機械的強度を維持し、様々な電子写真分野に好
適に利用できる電子写真用感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真用感光体としてセレン、
セレン−テルル合金、硫化カドミニウム、酸化亜鉛など
の無機光導電性物質からなる感光体が広く用いられてき
たが、近年、合成が容易であり、適当な波長域に光導電
性を示す化合物を選択できるなどの特徴をもつ有機光導
電性物質の研究が進められている。
【0003】有機光導電性物質を感光層に用いた電子写
真用感光体は、成膜が容易である、可透性が高く設計の
自由度が大きい、安価で無公害であるなどの長所を有し
ているが、無機光導電性物質に比較して感度及び感光体
寿命が劣っていた。そこで、それらを改善するために電
荷発生物質をバインダー樹脂に分散させた電荷発生層
と、電荷輸送物質をバインダー樹脂に分散させた電荷輸
送層とに、機能を分離させて感光層を形成する積層型電
子写用真感光体が提案され、実用化されるに至った。こ
の積層型電子写真用感光体において一般に用いられる電
荷輸送物質はヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ブ
タジエン化合物などの電荷輸送能の大きい物質が用いら
れている。例えば、ヒドラゾン化合物では特開昭54−
81847号公報、特開昭55−84943号公報、特
開昭57−190951号公報、特開昭58−1595
36号公報などに示され、スチルベン化合物は、特開昭
58−189145号公報、特開昭58−190953
号公報、特開昭58−198425号公報、特開昭58
−198043号公報等に示され、ブタジエン化合物に
ついては特開昭62−30255号公報、特開昭62−
287257号公報等に示されている。
【0004】特に最近では電荷輸送物質として、これま
で感度・耐光性等の点から広く用いられてきた1,1−
ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェ
ニル−1,3−ブタジエンや(化7)で示されるスチル
ベン誘導体を用いることによって、さらに優れた帯電性
と高感度が両立して得られ、しかも耐光性に優れた電子
写真用感光体が得られるので、この電荷輸送物質を用い
た電荷輸送層の検討が盛んに行われている。
【0005】
【化7】
【0006】(ただし式中、Rは水素またはメトキシ基
を表している。) またこの積層型電子写真用感光体において一般に用いら
れる電荷発生物質は、フタロシアニン系、アゾ系、スク
エアリリウム系、シアニン系、ペリレン系等の各種顔料
である。これらの電荷発生物質の中でもオキソチタニウ
ムフタロシアニンを用いた電子写真用感光体は、特にキ
ャリア生成効率に優れ近赤外領域において他の電荷発生
物質を用いた感光体をはるかに凌ぐ電子写真特性を示し
ている。
【0007】電子写真用感光体には適用される電子写真
プロセスに応じた所定の静電特性、光学特性を備えてい
ることが要求されると共に特に長期繰り返し使用可能な
感光体にあっては装置中の各プロセスにおいて、コロナ
帯電、トナー現像、紙への転写、クリーニング処理等の
電気的、機械的外力が直接に加えられるためそれらに対
する耐久性が要求されている。通常、積層型電子写真用
感光体では電荷発生層上に電荷輸送層を積層した構成に
なっているので、最外層である電荷輸送層の耐久性が重
要となる。電荷輸送層は電荷輸送物質をバインダー樹脂
中に均一分散して形成するため、機械的耐久性について
はバインダー樹脂の強度が大きく影響し、機械的強度の
優れたバインダー樹脂が要望されている。最近になりこ
れらを満足する樹脂としてポリカーボネート樹脂が電荷
輸送層のバインダーとして提案され、用いられるように
なってきた。(例えば、特開昭59−71057号公
報、特開昭60−172045号公報、特開昭60−1
92950号公報など)現在、上述の様に導電性の支持
体上に電荷発生層、電荷輸送層の順に積層してなる積層
型電子写真用感光体は感度、寿命の両面で従来から広く
用いられてきた無機系感光体の性能に近づきつつある
が、特に近年の複写機・ファックス・プリンタの高速化
の中でなお一層の高感度化、高耐刷化の要求が大きく、
また装置の小型化・パーソナル化の中でユーザーメンテ
ナンス時の耐光性等さらなる改善が図られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した様にアナログ
からデジタルへの記録モードの変更、小型化、高速化に
伴う高感度化、環境保護等様々な要請に応えるべく検討
が盛んになされている。中でも高感度、高耐刷、無公害
に対する要求は年々高いものとなっている。しかし現状
はまだ上記要請に対する充分な対応はとれておらず、例
えば電荷発生物質にフタロシアニン系顔料を用いたり、
電荷輸送物質としてフェニルスチルベン化合物を用いる
ことにより高感度で・帯電性に優れた積層型電子写真用
感光体が数多く検討されているが実使用上充分な特性は
得られていない。また従来電気的特性、機械特性からよ
く用いられていた電荷輸送層のバインダー樹脂にビスフ
ェノールAを原料とするポリカーボネート樹脂を用いて
電荷輸送層を形成した場合、下地との密着性が悪く剥離
しやすかったり、表面硬度が低いため傷ついたり、表面
が摩耗して耐刷寿命が短くなるという問題があった。ま
た、従来のポリカーボネート樹脂は高濃度の塗料を得る
ためにはハロゲン化炭化水素系の溶剤しか使用できず、
人体に対する安全性の観点より感光層塗料に使用する溶
剤の規制が厳しいため、塗料の安定化や塗膜の成膜性を
含めた溶剤選定に対する検討も必要であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の電子写真
用感光体は前期問題点に鑑み、導電性支持体上に少なく
とも電荷発生層と電荷輸送層とを積層してなる電子写真
用感光体において、前期電荷発生層中に少なくとも電荷
発生材料としてオキソチタニウムフタロシアニン顔料を
含有し、また前記電荷輸送層形成の際に用いる電荷輸送
層用塗料に一般式(化8)で表されるフェニルスチルベ
ン化合物と
【0010】
【化8】
【0011】バインダー樹脂として一般式(化9)で表
される繰り返し単位からなるポリカー
【0012】
【化9】
【0013】ボネート樹脂をトルエンに溶解させたもの
を用いることによって、高感度で帯電性、耐光性、繰り
返し特性が良好で、機械的強度、人体に対する安全性に
も充分対応できる電子写真用感光体を提供するものであ
る。
【0014】
【作用】上記のような観点より、特に、キャリア生成効
率の高いオキソチタニウムフタロシアニン顔料と相性の
よい電荷輸送物質について、また前期電荷輸送物質と相
容性の高いバインダー樹脂及び人体への影響の少ない塗
料化溶剤について検討してきた。その結果、オキソチタ
ニウムフタロシアニン顔料は一般式が(化8)で表され
るフェニルスチルベン化合物との相性がよく、近赤外領
域において高い感度を示す。また前期電荷輸送物質は一
般式が(化9)で表されるビフェニルポリカーボネート
樹脂との相溶性が非常に高く、この組み合わせによる電
荷輸送層は耐摩耗性に優れた特性を示す。また、電荷輸
送層用塗料の塗料化溶剤にトルエンを用いることでハロ
ゲン化炭化水素に比べて毒性が低くかつ成膜性もよく、
しかも塗料安定性のよいものとなる。
【0015】この様に電荷発生物質としてオキソチタニ
ウムフタロシアニン顔料を用い、電荷輸送物質としてフ
ェニルスチルベン化合物を、バインダー樹脂としてビフ
ェニルポリカーボネート樹脂を、溶剤としてトルエンを
用いることで高い感度と安定した静電特性及び機械的強
度と耐摩耗性の優れた積層型電子写真用感光体が得られ
ることがわかった。
【0016】
【実施例】以下、本発明の積層型電子写真用感光体につ
いて詳細に説明する。
【0017】本発明の積層型電子写真用感光体は導電性
支持体上の感光層が、少なくとも電荷発生層上に電荷輸
送層を積層してなる積層型電子写真用感光体である。
【0018】本発明の一実施例の積層型電子写真用感光
体の構成について図1を参照して説明する。図1におい
て、積層型電子写真用感光体1は、導電性支持体2上の
有機感光層3が、導電性支持体2上の電荷発生層4と、
その上の電荷輸送層5を備えている。電荷輸送層5は少
なくとも電荷輸送物質とバインダー樹脂からなってい
る。
【0019】本発明では、導電性支持体上に、電荷発生
層と電荷輸送層とを積層してなる電子写真用感光体にお
いて、前期電荷発生層中に少なくとも電荷発生材料とし
てオキソチタニウムフタロシアニン顔料を含有し、また
前記電荷輸送層形成の際に用いる電荷輸送層用塗料に前
記電荷輸送層が一般式(化10)で表されるフェニルス
チルベン化合物と
【0020】
【化10】
【0021】バインダー樹脂として一般式が(化11)
で表される繰り返し単位からなるポリ
【0022】
【化11】
【0023】カーボネート樹脂をトルエンに溶解させた
塗布液を用いて形成される。前期電荷輸送層5は、バイ
ンダー樹脂の含有量が多いと、機械的強度は向上するが
感度が低下し、少なすぎると感度は向上するが機械的強
度は低下する。そこで、バインダー樹脂の含有量は電荷
輸送層全量の40重量%以上、60重量%以下が好まし
く、特に50重量%位が好ましい。また、溶剤として
は、どのようなものでも使用できるが、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素溶剤は環
境汚染の問題があり、テトラヒドロフランなどのエーテ
ル類の使用はオキソチタニウムフタロシアニンを含有す
る電荷発生層との組み合わせに対して特性上に問題があ
ることがわかった。このため溶剤としては芳香族炭化水
素類系が望ましく、成膜性の観点からトルエンが好まし
い。また、電荷輸送層5は、前記電荷輸送層用塗料を用
いて、電荷発生層上に浸漬塗工法スピン塗工法、スプレ
イ塗工法、静電塗工法等の通常の塗工法によって塗布、
乾燥し、電荷輸送層を形成させるが塗布方法によっては
結露、柚子肌等の改善のため適当な添加剤を併せて加え
てもよい。電荷輸送層の膜厚としては、数μm〜数十μ
mであるが特性上、5〜30μm程度が好ましい。膜厚
が薄すぎると帯電性が低下し、厚すぎると感度が低下す
る。
【0024】次に、導電性支持体2について説明する。
導電性支持体2は、従来から知られている導電性を有す
るものであればよく、例えば、アルミニウム、鉄、銅等
の金属材料や導電性プラスチック(フェノール樹脂等も
含む)あるいはヨウ化アルミニウム、ヨウ化銅、酸化ク
ロム、または酸化スズ等の導電性で被覆されたガラス等
が用いられる。
【0025】最後に、電荷発生層4の形成方法について
説明する。電荷発生層4は、少なくともオキソチタニウ
ムフタロシアニン顔料とバインダー樹脂からなり、オキ
ソチタニウムフタロシアニン顔料としては、種々の結晶
型のものが用いられるが好ましくはα型結晶のものがよ
い。バインダー樹脂としては、ポリエステル、ポリ塩化
ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ
カーボネートまたはこれらの樹脂の共重合体などが挙げ
られる。また溶剤としては、電荷発生物質、バインダー
樹脂を溶解あるいは分散させ得るものであればよく、具
体的には、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、
ケトン類、エステル類、エーテル類、アルコール類など
を用いることができる。
【0026】電荷発生層は、前記電荷発生物質を、バイ
ンダー樹脂を溶解した溶液中に分散した塗料を用いて導
電性支持体上に、浸漬塗工法、スピンコート法、スプレ
ー塗工法、あるいは静電塗工法にて形成される。電荷発
生層の膜厚は、特性上、0.1〜1μm程度が好まし
い。膜厚が薄すぎると電荷発生量が少なく十分な感度が
得られず、厚すぎると帯電性が低下したり、帯電性や感
度の繰り返し安定性が損なわれる。また導電性支持体上
に電荷発生層を形成する際、導電性支持体と電荷発生層
の接着性向上あるいは導電性支持体側からの電荷注入の
防止のためにカゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂、酢酸ビニル樹脂やポリアミド
樹脂などからなる0.1〜1μmの層を設けることもで
きる。
【0027】以上、本発明の積層型電子写真用感光体に
ついて詳細に説明した。以下に具体的に本発明の実施例
について示す。
【0028】以下、実施例について具体的に説明する。 (実施例1)フタロニトリルと四塩化チタンから得た粗
製チタニルフタロシアニンを溶剤処理でα型結晶とした
α型チタニルフタロシアニン(粒状でおよそ粒径0.0
5μm)34重量部とビニルブチラール樹脂(積水化学
工業株式会社製商品名エスレックBL−1)6重量部、
1−プロパノール1000重量部、ガラスビーズ(直径
1mm)1500重量部をガラス瓶に入れ、ペイントコ
ンディショナーにて15時間分散して得た電荷発生層用
塗料を用いて、浸漬塗工法によりアルミニウム板上に引
き上げ速度100mm/minで電荷発生層を形成し
た。塗膜の乾燥は100℃で1時間行った。
【0029】次いで、4−N,N−ジフェニルアミノ−
α−フェニルスチルベン5重量部とビフェニルポリカー
ボネート(一般式が(化11)で表される繰り返し単位
からなるポリカーボネート樹脂で構成比がm/(m+
n)=0.15のもの)5重量部とをトルエン45重量
部に溶解したものを電荷輸送層用塗料とし、この塗液を
電荷発生層上に浸漬塗工し、110℃にて1時間乾燥し
て膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0030】このようにして得た積層型電子写真用感光
体の静電特性を、静電複写紙試験装置(株式会社川口電
機製作所製モデルEPA−8100)を用い、初期電位
特性及び繰り返し特性の評価を行った。測定は、コロナ
電流が−30μAになる様に設定した印加電圧のコロナ
放電により感光体を暗所で負帯電した時の初期帯電電位
をVmax(V)、暗減衰1秒後の表面電位をV0
(V)、暗減衰1秒間の電荷保持率をD.D(%)とす
る、続いて800nmにピークをもつ2.1μJ/cm
2・secのエネルギーの単色光を4秒間照射し、この
時表面電位が1/2V0、1/5V0になる露光量をE1/
2、E1/5(μJ/cm2)とした、また露光4秒後の表
面電位を残留電位VR(V)とした。この結果を(表
1)に示す。
【0031】また、上記で作成したサンプルを用い同様
の測定条件で1000回の繰り返し試験をおこなったと
ころ、初期帯電電位、半減露光量、暗減衰、残留電位等
いずれも、変動のない非常に安定した結果を示してい
る。この結果を図2に示す。
【0032】なお図中の記号は上記初期特性測定時(表
1に記載の)で用いたものと同様であるが、VRのみ露
光2秒後の残留電位とする。
【0033】次に上記で作成した積層型電子写真用感光
体を用いて、室温環境(20℃60%RH)下でサンド
ペーパー摩耗試験を行った。
【0034】サンドペーパー摩耗試験は摩耗試験機(ヘ
イドン社製 Peeling/Slipping/Sc
ratching TESTER HEIDON−1
4)を用い、感光体表面をサンドペーパー(1200番
SANKYO社製)で30mm/mimで繰り返し摺
擦し、そのときの繰り返し回数と摩耗量の関係を評価す
る。但し、摩耗量はこの評価において電荷輸送層が削ら
れた時の幅と深さの積である。この結果を(表2)に示
す。
【0035】(実施例2)実施例1の電荷輸送層におい
て、電荷輸送物質として4−N,N−ジフェニルアミノ
−α−フェニルスチルベンの代わりに4−N−p−メト
キシフェニル−N−フェニルアミノ−α−フェニルスチ
ルベンを用いた以外は、実施例1と同様にして導電性支
持体上に電荷発生層、電荷輸送層を形成し、実施例1と
同様にして静電特性評価を行った。
【0036】その結果を(表1)に示す。 (比較例1)本発明の比較例として、実施例1におい
て、電荷輸送物質として、4−N,N−ジフェニルアミ
ノ−α−フェニルスチルベンの代わりに1,1−ビス
(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル
−1,3−ブタジエンを用い、塗料化溶剤をトルエンの
代わりにジクロロメタンを用いた以外は、実施例1と同
様にして、導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を
形成し、第1の実施例と同様にして、静電特性評価を行
った。
【0037】その結果を(表1)に示す。 (比較例2)本発明の比較例として、実施例1におい
て、電荷輸送層用塗料化溶剤としてトルエンの代わりに
テトラヒドロフランを用いた以外は、実施例1と同様に
して、導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を形成
し、第1の実施例と同様にして、静電特性評価を行っ
た。
【0038】その結果を(表1)に示す。 (比較例3)また、実施例1において、電荷輸送層のバ
インダー樹脂として用いたビフェニルポリカーボネート
樹脂の代わりに、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサンから得られるポリカーボネート樹
脂を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性支持体
上に電荷発生層、電荷輸送層を形成し、実施例1と同様
にして、静電特性評価を行った。
【0039】その結果を(表1)に示す。 (比較例4)また、実施例1において、電荷輸送層のバ
インダー樹脂として用いたビフェニルポリカーボネート
樹脂の代わりに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンから得られるビスフェノールAタイプポリ
カーボネート樹脂を用い、塗料化溶剤としてトルエンの
代わりにジクロロメタンを用いた以外は、実施例1と同
様にして導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を形
成し、実施例1と同様にしてサンドペーパー摩耗試験の
評価を行った。
【0040】その結果を(表2)に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明の電子写真用感光体
は、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生層と電荷輸
送層とを積層してなる積層型電子写真用感光体であっ
て、特定の電荷発生物質を用い、特定の電荷輸送物質と
バインダー樹脂及び塗料化溶剤を組合せた電荷輸送層用
塗料を用いることにより、静電特性、耐摩耗性及び機械
的強度が向上し、高感度で耐刷性に優れた積層型電子写
真用感光体を提供することを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電子写真用感光
体のサンプルの構成図
【図2】本発明の第1の実施例における電子写真用感光
体の繰り返し特性図
【符号の説明】
1 積層型電子写真用感光体 2 導電性支持体 3 有機感光層 4 電荷発生層 5 電荷輸送層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久田 均 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に、少なくともオキソチタ
    ニウムフタロシアニン顔料を含有する電荷発生層と電荷
    輸送層とを積層してなる電子写真用感光体において、前
    記電荷輸送層形成の際に用いる電荷輸送層用塗料が、一
    般式(化1)で表されるフェニルスチルベン化合物と 【化1】 バインダー樹脂として一般式が(化2)で表される繰り
    返し単位からなるポリカ 【化2】 ーボネート樹脂をトルエンに溶解させたものであること
    を特徴とする電荷輸送層用塗料。
  2. 【請求項2】導電性支持体上に、少なくともオキソチタ
    ニウムフタロシアニン顔料を含有する電荷発生層と電荷
    輸送層とを積層してなる電子写真用感光体において、前
    記電荷輸送層が一般式(化3)で表されるフェニルスチ
    ルベン化合物と 【化3】 バインダー樹脂として一般式が(化4)で表される繰り
    返し単位からなるポリカ 【化4】 ーボネート樹脂をトルエンに溶解させてなる塗布液を用
    いて形成されていることを特徴とする電子写真用感光
    体。
  3. 【請求項3】導電性支持体上に、少なくともオキソチタ
    ニウムフタロシアニン顔料を含有する電荷発生層と電荷
    輸送層とを積層してなる電子写真用感光体の製造方法に
    おいて、一般式が(化5)で表されるフェニルスチルベ
    ン化合物と 【化5】 バインダー樹脂として一般式が(化6)で表される繰り
    返し単位からなるポリカ 【化6】 ーボネート樹脂をトルエンに溶解させてなる塗布液を用
    いて浸漬塗工法により電荷輸送層を形成させることを特
    徴とする電子写真用感光体の製造方法。
JP13899094A 1994-06-21 1994-06-21 電荷輸送層用塗料と、それを用いて得られる電子写真用感光体及びその製造方法 Pending JPH086274A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013029590A (ja) * 2011-07-27 2013-02-07 Yamanashi Electronics Co Ltd 電子写真感光体及び画像形成装置
US20140295337A1 (en) * 2013-03-26 2014-10-02 Fuji Xerox Co., Ltd. Electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus

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