JPH0861556A - 自己保持形ソレノイドの排水装置 - Google Patents

自己保持形ソレノイドの排水装置

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JPH0861556A
JPH0861556A JP21203894A JP21203894A JPH0861556A JP H0861556 A JPH0861556 A JP H0861556A JP 21203894 A JP21203894 A JP 21203894A JP 21203894 A JP21203894 A JP 21203894A JP H0861556 A JPH0861556 A JP H0861556A
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JP
Japan
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iron core
movable
movable rod
solenoid
cover cylinder
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Application number
JP21203894A
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English (en)
Inventor
Eiji Harada
英次 原田
Kimihiro Nakayama
公博 中山
Koichiro Mochizuki
浩一郎 望月
Takehide Miyajima
武秀 宮島
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Toto Ltd
Aichi Electric Co Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Aichi Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソレノイド内に流入した浸入水を、ソレノイ
ドの不動作時に良好に外部に排水して、電気的,機械的
に優れた自己保持形ソレノイドを得る。 【構成】 可動鉄心27を吸引・釈放する固定鉄心24
の下部に有底筒状のカバー筒29aを取付け、このカバ
ー筒29aの底面29bには、可動鉄心27に挿着され
て固定鉄心24から移動可能に突出する可動ロッド29
が貫通する貫通孔29cを設け、可動鉄心27の釈放時
に前記可動ロッド29の貫通孔29cと対応して位置す
る胴部には、細径部29eを形成し、可動鉄心27の吸
引時、前記貫通孔29cのシール材29dから浸入水が
浸入した場合、これをカバー筒29a内の貯留室Rに一
時的に貯留し、可動鉄心27の釈放時に前記可動ロッド
29の細径部29eと、カバー筒29aの貫通孔29c
との間に形成されるリング状の空間29fより、カバー
筒29a内に貯留されている浸入水を外部に排出して、
自己保持形ソレノイド21の内部に浸入水が残存するの
を回避するようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浴槽や洗面台等の底面
に設置されている排水口の開閉を、人手に頼ることなく
自動開閉する駆動源として利用する自己保持形ソレノイ
ドの改良に係わるもので、その目的とするところは、浴
水等の排水中に、排水がソレノイド内に浸入した場合、
これを良好に排水する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、浴槽に設置されている浴
水を排水する装置は、その底面の排水口を閉鎖している
排水栓を鎖により引き抜くことによって排水口を開栓し
たり、鎖に連結した排水栓を排水口上に落して閉栓を行
うものが大半を占めている。そして、前記排水栓はその
使用に際して排水口を閉鎖する場合、水平に平均した圧
力で排水口を閉栓しなかったり、あるいは、入浴中に誤
って排水栓と繋がっている鎖に触れてこれを動かしたり
して排水栓を排水口に対して傾斜させたりすると、排水
口の一部が開口して漏水を誘発する問題があった。又、
浴槽内の残湯を排水するときは、前記排水栓の鎖を引き
上げることにより排水口を開栓していたが、浴槽の残湯
が満杯の場合、手を残湯の中に入れて排水栓の鎖を引き
上げることになることが多く、この結果、主婦等が炊事
等の途中で残湯の中に手を突込んで排水栓を開栓するこ
とは、残湯により手が汚れるという抵抗感があった。特
に、ホテル等に設置されている浴槽の残湯排出にはその
感が強く、このため、近年、手を残湯で汚すことなく排
水栓を外部から自由に開閉操作できるようにした排水口
の開閉装置が種々開発されている。
【0003】例えば、図5で示す排水口の開閉装置A
は、浴槽の外部から排水栓を手動操作して排水口を開閉
するもので、その構造は浴槽1底部の排水口2と連通し
て排水管3を設け、この排水管3内に排水栓4を上端に
止着した支持棒5を収容し、一方、浴槽1のリム部上部
端縁1aに手動操作用の摘み6を突出させた操作杆7と
前記支持棒5とは、枢軸8を中心として回動する連結杆
9により駆動可能に連結されており、排水栓4の開閉操
作に当っては、手動操作により摘み6を2点鎖線で示す
ように押下げると、排水栓4が図5に2点鎖線で示すよ
うに上昇して排水口2を開栓し、逆に、摘み6を図5の
実線で示すように手動で引上げると、排水栓4が降下し
て排水口2を閉栓するように構成されている。
【0004】又、最近では図6で示すように、浴槽11
の排水栓15を電動操作により自動昇降させて、排水口
12を自動開閉できるようにした開閉装置Bが開発され
ている。前記開閉装置Bの概略構造を図6,7により説
明すると、13は浴槽11上部のリム部a内において、
浴槽11の側面からその底部にまたがって配管した挿入
管で、排水口12及び連通口14と連通する排水管13
aとは一体的に連接されている。15は排水口12を開
閉する排水栓で、その外周縁の下方には排水口12の内
周面と係合するための案内ガイド16が一体的に形成さ
れている。17は前記排水栓15の裏面に垂設した支軸
で、この支軸17には前記挿入管13内において、操作
レバー18が枢支連結されている。前記操作レバー18
は図7で示すように、ほぼ逆ヘ字形に形成した板状の梃
子杆19と連結杆19aとによって形成されている。
【0005】20は浴槽11の上部リム部a内の最上部
付近に取付けた開閉装置B駆動用のソレノイドで、この
ソレノイド20の下部から図示しない可動鉄心と連結し
て上下動可能に突出する可動ロッド20aと、前記操作
レバー18と接離する駆動ロッド20bとを駆動可能に
連結させて開閉装置Bを構成し、前記ソレノイド20を
駆動操作して排水栓15を昇降させることにより、排水
口12の自動開閉を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然るに、前者の排水栓
4を手動操作して排水口2を開閉する開閉装置Aにおい
ては、浴槽1のリム部上部端縁1aに排水栓4を手動操
作する摘み6が常時突出しているので、入浴に際して幼
児等の入浴者が前記摘み6に誤って足や手等を引掛けた
りした場合、浴室内で転倒して怪我したり、あるいは、
幼児等が摘み6を誤っていたずらして押下げたりするこ
とにより、浴槽1内の湯を誤って排出してしまうという
おそれがあった。
【0007】又、後者の排水栓15をソレノイド20に
より自動昇降させて排水口12を自動開閉する開閉装置
Bにおいては、浴槽11内の浴水を排水管13aから排
水するにあたり、例えばトイレ,洗濯機,台所等から排
水される他の生活排水と同時に排水した場合、これら生
活排水の集水・排水を行う図示しない排水流出管の排水
容量の関係から排水が一時的に不正常となって滞ると、
浴水は浴槽11から所定の水頭圧により挿入管13内に
流入して浴槽11内と同一水位に達したりすると、ソレ
ノイド20が一定時間浴水に浸ることがある。この場
合、ソレノイド20の防水構造が正常に作動しておれば
問題は何も生じない。しかし、ソレノイド20から水密
に突出する可動ロッド20aが、駆動ロッド20bを介
して操作レバー18と衝接し、これを押動して排水栓1
5を押上げる際に生ずる衝撃力により経年の間に曲成し
たり、シール部材(防水パッキン)が劣化損傷したりし
て、可動ロッド20aの水密構造が部分的に損傷して密
封状態が破れていたりすると、前記挿入管13内に流入
してソレノイド20を水没させた浴水が、浴槽11内に
残留する浴水の水頭圧により、前記ソレノイド20下方
端の密封状態が損なわれた部位からソレノイド20内に
浸入する。
【0008】そして、前記ソレノイド20内に浸入した
浴水は、可動ロッド20aと、これを貫通させる固定鉄
心(図示せず)との間の隙間、及び固定鉄心上部の可動
鉄心を吸引保持する吸引部の凹部,更に、固定鉄心とこ
れを囲繞するように嵌合した図示しない電磁コイルのボ
ビンとの間の隙間に浸入して滞留する。このように、ソ
レノイド20の可動ロッド20aが突出する部位の防水
構造が破損して浴水が一旦ソレノイド20内に浸入する
と、前記破損部分は一般に微少な間隙であることが多い
ので、前記ソレノイド20内に浸入した浴水が外部に漏
出することは容易ではなく内部に滞留することとなる。
この滞留水を除去するには自然に蒸発するのを待たなけ
ればならず、この間に、ソレノイド20内の可動ロッド
20aや可動鉄心の摺動部分に錆が生じ、この発錆によ
って可動ロッド20a等の摺動抵抗が大きくなる問題が
あった。
【0009】又、可動ロッド20a等の摺動部に浴水が
残存していると、その部位の粘性が必然的に高くなり、
可動ロッド20aの作動が緩慢となるおそれもあった。
この結果、可動ロッド20a等の駆動が円滑に行えず、
ソレノイド20の電磁コイルには過大な電流が流れてコ
イル自体を焼損したり、ソレノイド20自体が所定のト
ルク(推力)を得ることができず、排水栓15の開・閉
動作を円滑に行えない問題があった。更に、可動ロッド
20aは駆動ロッド20bを介して操作レバー18と衝
接して排水栓15を開栓する構造となっているので、前
記衝接の都度発生する衝撃音が伝声管の役目を果す挿入
管13,排水管13aを伝って外部に伝播されて騒音を
発するという問題もあった。
【0010】本発明は、前記の問題に鑑み、排水中にソ
レノイド内に浸入した浴水等の水を、ソレノイドの駆動
停止時(釈放時)に容易に排出させて、ソレノイド内に
浴水等が滞留するのを確実に阻止するようにした自己保
持形ソレノイドの排水装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、可動鉄心を電
磁コイル内に移動可能に挿入し、該可動鉄心を吸引・釈
放する固定鉄心と前記電磁コイルとの外側に閉磁路形成
用のヨークを一体的に嵌挿し、前記可動鉄心にはこれを
2分割してその間に軸線方向と直交させて介挿した永久
磁石と、前記可動鉄心の軸芯に嵌着されて固定鉄心の中
心を貫通して外部に突出させた可動ロッドとを備え、前
記可動ロッドの固定鉄心から突出する部位には、該可動
ロッドを外部に移動可能に貫通・突出させて固定鉄心の
下部に螺着した有底筒状のカバー筒と、前記可動ロッド
に止着されてカバー筒内を緩衝的に昇降する第1のピス
トンとを備え、可動ロッドの上方には可動鉄心を手動操
作する操作釦と、この操作釦内において釈放時の可動鉄
心を緩衝的に受止める第2のピストンとを設け、更に、
可動鉄心が固定鉄心から釈放された位置に保持されてい
るとき、カバー筒底面の貫通孔と対応する可動ロッドの
胴部には、前記底面の貫通孔との間において、小径なリ
ング状の空間を形成させる細径部を備えて、自己保持形
ソレノイドを構成したことを特徴とする。
【0012】そして、前記自己保持形ソレノイドを例え
ば、浴槽の排水栓を昇降させて排水口を開閉させる駆動
源として用いる場合は、浴槽のリム部内側の空所内に前
記ソレノイドを収容固定し、このソレノイドのカバー筒
から突出する可動ロッドと、浴槽底部の排水口を開閉す
る排水栓とを、操作レバー及び駆動ロッドを介して接離
可能に駆動連結して浴槽に設置する。
【0013】
【作用】本発明において、例えば浴槽の浴水を排水して
いるとき、排水管からの排水不良に伴い自己保持形ソレ
ノイドが浴水中に水没した場合、このソレノイドの可動
ロッドが突出するカバー筒底部に設けたOリング等のシ
ール材が、例えば、劣化損傷していてその損傷部分の間
隙からカバー筒内に浴水が浸入すると、この浴水はカバ
ー筒内に一時的に滞留されることになる。しかし、浴水
の排水後可動ロッドを原位置に復帰させて排水口を排水
栓により閉栓すると、前記カバー筒底部のシール材と対
応する位置の可動ロッドの胴部が細径に形成されて、シ
ール材との間に生じるリング状の空間により、カバー筒
内に滞留している浴水を容易に排出できるようにしたの
で、浴水がソレノイド内に滞留することによって生ずる
弊害を確実に解消することができる。
【0014】又、排水栓を開栓して排水口を開放する
際、可動ロッドに設けた第1のピストンがカバー筒内
を、前記可動ロッドを緩衝的に受止めながら降下する構
造となっているので、可動鉄心が固定鉄心に吸着したと
き、あるいは、駆動ロッドが操作レバーと衝接した場合
に生ずる衝撃力を良好に抑制することができるので、排
水栓の開栓時に生ずる騒音を低減することができる。そ
の上、カバー筒内には残留水が全く存在することがない
ので、第1のピストンの駆動を円滑に行うことができる
利点もある。
【0015】
【実施例】以下、本発明の排水装置を備えた自己保持形
ソレノイドを、浴槽の排水栓を自動開閉する駆動手段に
実施した例を図1ないし図4によって説明する。図1に
おいて、21は図5に示すソレノイド20に代えて浴槽
11上部のリム部a内側の最上縁に取付けられて、排水
栓15を昇降して排水口12を開閉させる本発明の自己
保持形ソレノイドで、22は電磁コイル23を巻装した
筒状ボビンを示し、このボビン22の一方の開口端(図
1の下部側)には、中央部に縦孔bを穿孔した固定鉄心
24を嵌着し、他方の開口端(図1の上部側)にはボビ
ン22の中空孔を塞がないようにして補助ヨーク25
が、ボビン22の上方に載置した状態で嵌着されてい
る。そして、前記電磁コイル23の外側には、該コイル
23を囲繞する中空筒状のヨーク26が、前記補助ヨー
ク25と固定鉄心24とにまたがって一体的に嵌挿保持
されている。なお、電磁コイル23は筒状ボビン22に
巻装した後、樹脂モールドを行って絶縁性能の向上をは
かっている。
【0016】27はボビン22の中空孔内に上下動可能
に挿入した可動鉄心で、この可動鉄心27は図1で示す
ように、固定鉄心24側に位置する第1の磁性部材c
と、補助ヨーク25側に位置する第2の磁性部材dと、
前記第1及び第2の磁性部材c,dの間に永久磁石28
を介在して形成されており、その組立に当っては、固定
鉄心24の縦孔b及び該固定鉄心24の下方端に装着し
た軸受部材24aを上下動可能に貫通する可動ロッド2
9のほぼ中央に設けた係止段部eに第1の磁性部材cを
嵌挿し、つづいて、前記可動ロッド29に螺設したねじ
部fに永久磁石28と第2の磁性部材dとを前記第1の
磁性部材cの上に載せて螺着することにより、可動鉄心
27を可動ロッド29に止着する。
【0017】29aは可動ロッド29を下方に貫通・突
出させて固定鉄心24の下部外周に螺合,圧入等の手段
により挿着した有底筒状のカバー筒で、このカバー筒2
9aはその底面29bと軸受部材24aとの間隔を、可
動鉄心27の固定鉄心24に対する吸引・釈放運動を妨
げることのない空間を保って形成されている。そして、
前記カバー筒29a内には、該カバー筒29a内を貫通
する可動ロッド29に取付けた第1のピストン30が、
摺動可能に収容されており、前記ピストン30は、可動
ロッド29にC型の止輪等を用いて取付けたリング状の
ピストン本体30bと、このピストン本体30bの外周
縁に周着されて前記カバー筒29aの内壁面と摺接す
る、例えば、縦断面を逆Y字状に形成したリング状のシ
ール部材30cと、前記ピストン本体30bの周縁部側
に縦向に穿孔した細径な空気流通孔30dとを備えて構
成されている。
【0018】そして、前記カバー筒29aの底面29b
には図4で示すように、可動ロッド29が貫通・突出す
る貫通孔29cが穿孔されており、この貫通孔29cに
は、図4のように、可動ロッド29が挿通する小径な第
1の貫通孔Sと、逆Y又は逆V等縦断面が山形状をなし
て前記可動ロッド29と摺接するシール材29dを嵌挿
した径大な第2の貫通孔Lとが形成されている。一方、
前記貫通孔29cを貫通する可動ロッド29の胴部に
は、可動鉄心27が固定鉄心24との吸引が解かれて所
定の釈放位置に保持されているとき、前記貫通孔29c
と対応する部位を、他の胴部の径寸法に比べ小径加工を
行って可動ロッド29に細径部29eを形成することに
より、前記貫通孔29cと細径部29eとの間におい
て、カバー筒29a内の貯留室Rとカバー筒29aの外
部とを連通させるリング状の空間29fを形成する。な
お、カバー筒29aの底面29bには第2の貫通孔Lか
らシール材29dが抜脱するのを防ぐキャップ29g
が、可動ロッド29の細径部29eを遊嵌した状態で、
螺合,圧入等の固定手段にて取付けられている。そし
て、前記カバー筒29a,貯留室R,可動ロッド29の
細径部29e,空間29fによって排水装置Cを構成す
る。
【0019】次に図1において、31は補助ヨーク25
上において、下部を前記補助ヨーク25の上方に突出す
るヨーク26内に挿入して可動ロッド29の上方端を突
出させた状態で、該可動ロッド29に螺装した可動鉄心
27の上昇範囲を規制するための帽子状のストッパー、
31aは可動鉄心27の上部に載置した緩衝材、32は
前記ストッパー31の上方に突出する可動ロッド29の
突出端に先端側を遊嵌してなるほぼV字形のレバー体
で、その基端側は図1のように、ヨーク26の内周面の
延長線上の位置まで延出されており、このレバー体32
は固定鉄心24に吸引されている可動鉄心27を手動操
作にて上昇させる場合、梃子の原理を応用して小さな力
で可動鉄心27を原位置に容易に釈放・復帰させること
ができるようになっている。33はレバー体32から突
出する可動ロッド29の突出端に、レバー体32と当接
させた状態で螺着したバネ受座であり、34はバネ受座
33の抜脱を阻止するナットである。
【0020】35は中空筒状のヨーク26の外側を囲繞
する筒状の被覆ケースで、内周面には図3で示すよう
に、ヨーク26外周と摺接する突条36を被覆ケース3
5の軸方向に複数条設け、この被覆ケース35に固定、
可動両鉄心24,27等からなるソレノイド本体Xを収
容したヨーク26を、その下端を被覆ケース35内下部
の係止部36aに係止させて収容保持し、前記被覆ケー
ス35の内周面に摺接する内筒gと、被覆ケース35上
端の鍔部37外周縁に螺設したねじ部と螺合するねじ孔
を内側に螺設した外筒hからなる2重円筒状のキャップ
38を、図1のように、前記内筒gをストッパー31の
上端周縁に当接させ、外筒hを前記鍔部37のねじ部に
螺着することにより、前記ソレノイド本体Xをヨーク2
6を介して被覆ケース35内に収容・固定する。
【0021】40は可動鉄心27の手動操作時、レバー
体32から突出する可動ロッド29の頂部を下方に押動
して可動鉄心27の手動投入操作を行うための投入操作
釦、41は前記投入操作釦40を抜脱不能に係止させて
嵌合した可動鉄心27の手動復帰用の操作釦で、その下
部はキャップ38の内筒g内に抜脱不能に係止させて、
レバー体32の延出端と常時当接するよう前記内筒gに
嵌合保持されており、これら手動投入及び手動復帰用の
両操作釦40,41を具備させることによってソレノイ
ド本体Xの手動操作手段39を構成する。
【0022】次に図1において、42は固定鉄心24と
可動鉄心27との間に介挿した可動鉄心27の復帰用ば
ね、43は投入操作釦40の内側空洞部に形成した第2
のピストンを示し、この第2のピストン43は、投入操
作釦40の空洞部iに摺動可能に嵌合する径大部jと、
可動ロッド29の頂部と対応する位置で突設した径小部
kとを一体的に備えた伏帽子状のピストン本体44と、
このピストン本体44内の径小部k底面と投入操作釦4
0の空洞部i内頂部との間に介挿したピストン本体44
押下げ用の圧縮ばね45と、前記ピストン本体44の径
大部jが投入操作釦40の空洞部iから抜脱するのを受
止め、かつ、ピストン本体44の径小部kを嵌合させた
状態で、投入操作釦40の空洞部i下部に穿孔した係合
孔lにフック部を係止させることにより、投入操作釦4
0からピストン本体44が抜脱するのを阻止する受止座
46とを備えて構成されている。なお、mは前記ピスト
ン本体44の径大部jに取付けたシール部材であり、
又、nは径小部kに穿孔した空気流通孔である。
【0023】更に、図1において、47は受止座46と
可動ロッド29の上端に取付けたばね受座33との間に
介挿した手動操作手段39落下阻止用の圧縮ばね、48
は被覆ケース35に螺合した取付ナットである。そし
て、本発明の自己保持形ソレノイド21を浴槽11に取
付ける場合は、図6で説明したように、前記浴槽11の
リム部a上縁の開口Oからリム部a内に挿入し、その内
部に事前に取付けられている取付板49の挿通孔に通し
てキャップ38の下縁を前記取付板49に係載する。こ
の状態で、リム部aの浴槽11外側の側面に設けた図示
しない点検口(挿入管13にもあり)を利用して前記取
付ナット48を取付板49の下側から被覆ケース35の
ねじ部に螺着することにより、自己保持形ソレノイド2
1を取付板49に挟持して取付ける。
【0024】前記ソレノイド21の取付け後、図6で示
すように、リム部aの図示しない点検口を利用して可動
鉄心27の可動ロッド29下部のねじ部50に、あらか
じめ、前記ソレノイド21の取付板49への取付前に開
口Oを通して挿入管13内に操作レバー18の最上端と
接離可能に挿入しておいた駆動ロッド51の上端を螺合
し、可動ロッド29に螺合したナット52を駆動ロッド
51の上端に当接することにより、可動ロッド29と駆
動ロッド51とを連結し、これにより、自己保持形ソレ
ノイド21と排水栓15とを、前記駆動ロッド51、操
作レバー18とからなる駆動伝達手段53を介して駆動
可能に結合する。54はリム部aの開口Oに取外し自在
に被着したゴム等耐水性に優れた材料からなる蓋体であ
る。55は電磁コイル23のリード線を保護するカバー
体である。
【0025】次に、本発明の動作について説明する。最
初に、図6において、浴槽11に張ってある残湯を、排
水栓15を開放して排水口12から排水管13aに排水
する場合について説明する。排水栓15を開く場合は、
はじめに、ソレノイド本体Xの電磁コイル23に所定方
向の電流を図示しない制御手段にて瞬時通電する。この
場合の通電は、電磁コイル23に可動鉄心27が固定鉄
心24に吸引される方向の電流を供給する。この結果、
ヨーク26→補助ヨーク25→可動鉄心27の第2の磁
性部材d→永久磁石28→第1の磁性部材c→空隙→固
定鉄心24よりなる閉磁路が形成され、この閉磁路内を
流れる磁束によって可動鉄心27に吸引力が作用し、該
可動鉄心27は図1に示す開放状態から図2で示すよう
に、固定鉄心24側に復帰ばね42の力に抗して移動し
固定鉄心24に吸引される。
【0026】この場合、可動ロッド29にはカバー筒2
9a内において、第1のピストン30が取付けられてい
るため、可動鉄心27は前記通電により復帰ばね42の
力に抗して急速に固定鉄心24側に吸引・降下しようと
する。しかし、前記可動ロッド29に設けた第1のピス
トン30は、可動鉄心27の釈放時、カバー筒29a内
上方の固定鉄心24側に近接している関係上、前記可動
鉄心27の吸引当初は、図4に示すように、可動ロッド
29の細径部29eと、カバー筒29a底面29bの貫
通孔29cとの間に空間29fが存在しているため、可
動鉄心27はその吸引・降下に伴い可動ロッド29の細
径部29eが貫通孔29cの下方に突出して可動ロッド
29の胴部がシール材29dと摺接する位置に達する
と、カバー筒29a内の貯留室Rはほぼ密閉状態とな
る。
【0027】従って、この状態で可動鉄心27は更に降
下をつづけるものの、カバー筒29a内の第1のピスト
ン30はその降下時において、空気流通孔30dから第
1のピストン30が移動する方向(カバー筒29aの下
部)に存在する空気をカバー筒29aの上部(固定鉄心
24)側に排出しながら、前記カバー筒29a内を降下
することとなるため、前記可動鉄心27の吸引動作は必
然的にこの時点から急速に遅速する。即ち、第1のピス
トン30は可動鉄心27の吸引に当り、空気抵抗に打勝
ってカバー筒29a内を移動する結果、前記可動鉄心2
7は前記空気抵抗を受けて緩衝的に固定鉄心24に吸引
されるので、可動鉄心27の吸引時に生じる衝撃力を大
幅に抑制することが可能となる。この結果、可動鉄心2
7の吸引動作に伴い発生する騒音を緩和することができ
る。
【0028】そして、可動鉄心27が固定鉄心24に吸
引された後、電磁コイル23への通電を断っても、永久
磁石28の磁束が前記閉磁路内に透過され続けるため、
可動鉄心27は図2のように、前記永久磁石28の磁気
的吸引力により、その吸引状態が保持される。即ち、自
己保持状態を維持する。前記のように、可動鉄心27が
吸引されると、可動ロッド29は図2で示すように、下
方に遅速移動して駆動ロッド51を緩衝的に押し下げ、
この駆動ロッド51と接離可能に設けた操作レバー18
の上端にソフト的に当接して操作レバー18を下方に押
圧する。すると、操作レバー18は挿入管13の水平部
分において横方向(図6の右方向)に槓動して、その他
方端に枢着した排水栓15を押し上げて開栓し、浴槽1
1内の浴水を排水口12から排水管13a内に排水す
る。前記操作レバー18を駆動ロッド51にて押圧する
際、駆動ロッド51は操作レバー18の上端にソフト的
に衝接するため、この衝接時に発生する衝撃音を著しく
低減することができる。
【0029】そして、前記浴水を排水管13aから排水
しているとき、前記排水管13aと連結されている図示
しない排水流出管のところで、トイレとか台所から排水
される他の生活排水と浴水とが合流してその排水が一時
的に滞ったりすると、図6に示すように、これまで浴槽
11から排水管13a側に流出されていた浴水は、挿入
管13側に流入して自己保持形ソレノイド21を浴水中
に水没させることがあった。この場合、自己保持形ソレ
ノイド21の防水構造に異常がなければ問題はないが、
可動ロッド29が突出するカバー筒29a底面29bの
貫通孔29cに嵌挿したシール材29dが経年劣化等に
て損傷し、カバー筒29a内の貯留室Rと外部との密閉
状態が破れていたりすると、挿入管13内に逆流した浴
水は前記破損部分の微少な間隙から貯留室R内に徐々に
流入する。
【0030】この場合、即ち、自己保持形ソレノイド2
1の水没時間が長くなって貯留室R内への流入量が多く
なると、図2において、浴水はカバー筒29aの貫通孔
29cのシール材29dが損傷した部位から貯留室R内
に流入し、第1のピストン30の空気流通管孔30dを
通って順次貯留室Rに貯留されることになる。そして、
浴水の排水が良好となって挿入管13内における浴水の
水位が低下し、カバー筒29aの底面29b以下となれ
ば流入は停止される。前記浴水の流入が停止した場合、
貯留室R内の貯留水は貯留室Rから挿入管13内に漏出
しようとするが、シール材29dの損傷部分はその大部
分が微少な間隙であるため、ほとんど漏出されず、その
まま貯留室R内に貯留されていることが多い。
【0031】つづいて、浴槽11内の残湯が排水された
あと、排水栓15を閉栓して排水口12を閉塞する場合
について説明する。この場合は、ソレノイド本体Xの可
動鉄心27の固定鉄心24に対する吸引状態を解消すれ
ばよく、電磁コイル23に吸引時の通電電流より小さ
く、かつ、通電方向が逆向きとなる電流を瞬時通電し、
永久磁石28の吸引力が減少し、もしくは零になると、
復帰ばね42の付勢力により可動鉄心27は、上方に押
し上げられて固定鉄心24から急速に離脱し、図1に示
すように、緩衝材31aを介してストッパー31に受け
止められることにより、固定鉄心24から釈放されて原
位置に復帰する。
【0032】前記のように、可動鉄心27の固定鉄心2
4に対する吸引力が解除されると、可動鉄心27は図2
に示す固定鉄心24の位置から、復帰ばね42の付勢力
により急速に上動し、可動ロッド29の上方端が第2の
ピストン43を構成するピストン本体44の径小部k下
端と衝突する。可動ロッド29がピストン本体44と衝
突すると、ピストン本体44上方の投入操作釦40内の
空洞部iがほぼ密閉状態下にあるため、ピストン本体4
4はその空気流通孔nから空洞部i内の空気を排出しな
がら上動する。
【0033】この結果、復帰ばね42による可動ロッド
29の押上げ力は急速に減退して制動がかかり、前記可
動ロッド29は、第2のピストン43に緩衝的に受止め
られて上動する。即ち、可動鉄心27はその釈放時、空
洞部i内の空気抵抗を排除しながら上動する第2のピス
トン43に緩衝的に受止められて固定鉄心24から釈放
されることとなる。従って、可動鉄心27の前記釈放時
に生ずる可動鉄心27とストッパー31との衝突に伴う
衝撃力は軽減され、それにより発生する騒音を良好に緩
和させる。一方、第1のピストン30はその上部に浴水
が滞留していると、前記可動鉄心27の原位置復帰によ
る上動に伴い、可動ロッド29によりその上面に滞留し
ている貯留水を空気流通孔30dから下方に流下させな
がら、貯留室Rを固定鉄心24側に向って上動する。
【0034】前記のようにして、可動鉄心27が固定鉄
心24から釈放されて原位置に復帰すると、図1,4で
示すように、可動ロッド29に形成した細径部29eが
カバー筒29a底面29bの貫通孔29cと対応する位
置に達するため、この細径部29eと第1,第2の貫通
孔S,Lとの間でリング状の空間29fを形成して貯留
室Rの密閉状態を開放する。この結果、前記貯留室R内
に一時的に貯留されていた浴水は、前記空間29fを通
って挿入管13内に良好に流下して貯留室Rから排出さ
せることが可能となる。このため、浴水がカバー筒29
aに残留することによって生ずる弊害を確実に解消する
ことができる。
【0035】前記のように、可動鉄心27が原位置に復
帰すると、可動ロッド29も図1に示すように上昇し、
駆動伝達手段53の駆動ロッド51を介しての操作レバ
ー18への押圧を解く。この結果、図7のように、操作
レバー18はその上端と駆動ロッド51との間に隙間が
生じるため、排水栓15は自重降下に伴い図7で示すよ
うに、原位置に戻り、排水栓15を閉栓して排水口12
を閉鎖する。又、前記排水栓15の閉栓にあたり、可動
鉄心27は第2のピストン43によって緩衝的に受止め
られるので、排水栓15は急速降下することなく、ソフ
ト的に排水口12に降下してその閉鎖を行うことができ
るため、排水栓15の閉鎖時に生じる衝撃音が排水管1
3aや浴槽11に伝播し、これが共鳴して発生する騒音
を良好に軽減することができる。
【0036】次に、排水栓15を手動によって開閉する
場合について説明する。最初に、可動鉄心27を固定鉄
心24に吸引させて排水栓15を開栓する場合は、浴槽
11上部のリム部aの開口Oを閉鎖している蓋体54を
取外したあと、図1において、手動操作手段39を構成
する手動操作用の投入操作釦40を圧縮ばね45,47
の力に抗して下方に押動し、第2のピストン43のピス
トン本体44により可動ロッド29の頂部を押動し、可
動鉄心27を復帰ばね42の力に抗して押し下げ、図2
のように永久磁石28の吸引力を利用して固定鉄心24
に吸引させる。前記可動鉄心27の吸引により可動ロッ
ド29を介して駆動ロッド51が降下して排水栓15を
上動させ、排水口12を前記同様にして開口する。これ
により、ソレノイド本体Xの故障時や停電時において
も、容易に排水栓15の開栓を行うことができる。
【0037】つづいて、排水栓15を手動で閉栓する場
合について説明する。この場合は、図2で示すように、
手動操作用の復帰操作釦41を圧縮ばね45,47の力
に抗して押し下げると、該操作釦41の下端縁の一部が
レバー体32の延出端を押し下げる。すると、前記レバ
ー体32は図2で示すように、レバー体32のストッパ
ー31の頂部と接触している個所Pを支点として図2で
示す長片L1 (延出端)側が押し下げられ、逆に、短片
2 側は押し上げられて、この短片L2 側の突端と当接
しているバネ受座33を梃子作用により押し上げ、可動
ロッド29を圧縮ばね45,47の力に抗して上動させ
る。
【0038】この結果、復帰操作釦41は小さな力で押
圧しても、可動ロッド29には大きな力が加わり、可動
鉄心27を永久磁石28の吸引力に抗して容易に固定鉄
心24から釈放して原位置に復帰させることができる。
これにより、自己保持形ソレノイド21は停電時等に手
動操作する場合、特別に力を要することなく操作が行え
るばかりか、投入及び復帰用の操作釦40,41を押し
下げるだけで操作が行えるため、ソレノイド本体Xの故
障及び停電時においても排水栓15の開閉操作が婦女子
でも容易に行うことができる。なお、排水途中で排水作
業を一時停止して浴槽11の内部を清掃したあと、再び
排水作業を続行するような場合も、前記と同様の操作を
行えばよい。
【0039】次に、入浴時の溢流水とか、あるいは、浴
槽11の清掃中のはね水等がリム部aの開口Oから排水
栓15の駆動手段であるソレノイド本体Xの取付部から
その内部に浸入した場合、ソレノイド本体Xの各部材の
組付接合部には、Oリングやパッキン等のシール部材を
配置して、前記電磁コイル23や可動鉄心27を内蔵す
る中空筒状のヨーク26内に水が入らないよう構成され
ているが、万一、前記溢流水等がキャップ38、各操作
釦40,41等の微少な隙間からストッパー31が位置
する部位に浸入した場合、図3で示すように、ヨーク2
6の外側を囲繞する被覆ケース35の内側には、ヨーク
26を嵌挿保持する複数の突条36間に、凹条の排水溝
56が被覆ケース35と一体に凹設されているので、前
記浸入水は、ヨーク26外側において、排水溝56を伝
って排水管13内に流下し、前記浸入水により自己保持
形ソレノイド21が駆動しなくなるという問題を確実に
防ぐことができる。
【0040】更に、ソレノイド本体Xの故障により、こ
れを交換する場合は、浴槽11のリム部aの開口Oを閉
鎖している蓋体54を取外し、次に手動操作手段39を
構成するキャップ38を、被覆ケース35の上部開口端
に設けた鍔部37のねじ部との螺合を解いて開口Oから
取出す。この結果、投入,復帰の各操作釦40,41
は、前記キャップ38による抜止効果が解消されるた
め、そのまま開口Oから容易に引き出すことができる。
前記操作釦40,41を取り出したあと、残りのソレノ
イド本体Xは、可動ロッド29を持って可動鉄心27を
取り出すと同時に、電磁コイル23,補助ヨーク25,
ヨーク26,固定鉄心24の各部材を被覆ケース35か
ら一体的に引き出すことが可能となる。このため、可動
ロッド29の下方端に連接されている駆動ロッド51
も、同時に挿入管13から抜き取ることができる。この
ように、ソレノイド本体Xが故障した場合、キャップ3
8の螺合を解くことにより、容易に前記ソレノイド本体
Xをリム部a上方に引き出すことができるので、自己保
持形ソレノイド21の修理や保守・点検を容易に行うこ
とができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、固定鉄
心の下側に可動鉄心に止着した可動ロッドが移動可能に
貫通突出する貫通孔を設けた有底筒状のカバー筒を取付
け、前記可動鉄心が投入開始位置に保持されているとき
(停止時)、このカバー筒底面の貫通孔と対応して位置
する可動ロッドの胴部に細径部を形成し、可動鉄心が固
定鉄心に吸引されて可動ロッドにより浴槽とか洗面台の
排水栓を開栓しているとき、前記可動ロッドが貫通突出
するカバー筒のシール部分から、該シール部分の損傷に
よって浴水等の水がカバー筒内に万一浸入した場合、こ
の浸入水をカバー筒内の貯留室で一時的に貯留し、前記
可動鉄心が釈放位置に戻ったとき、可動ロッドの細径部
とカバー筒底面の貫通孔との間に空間が形成されること
により、この空間を利用して貯留室内に貯留されている
浸入水を外部に排出するように構成したので、ソレノイ
ド内には一時的に浸入水が貯留されるものの、ソレノイ
ドの駆動が停止すれば貯留水は直ちに可動ロッドの細径
部を利用して外部に排水することができるので、ソレノ
イドは浸入水が残留することによって生ずる弊害を確実
に防止することができる。
【0042】又、本発明は、浸入水を固定鉄心の下側に
設けた衝撃吸収用のピストンが収容されるカバー筒内に
一旦貯留するように構成したので、浸入水がソレノイド
の摺動部や電磁コイル等の電気部品のところまで浸入す
るのを良好に防ぐことができるので、ソレノイドが浸入
水によってその駆動が妨げられるという問題も確実に解
決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水装置を備えた自己保持形ソレノイ
ドの排水状況を説明する縦断面図である。
【図2】本発明の排水装置を備えた自己保持形ソレノイ
ドの動作状況を説明する縦断面図である。
【図3】本発明の排水装置を備えた自己保持形ソレノイ
ドの要部横断平面図である。
【図4】本発明の排水装置の要部を示す拡大縦断面図で
ある。
【図5】従来の排水栓手動開閉装置の要部を示す縦断面
図である。
【図6】ソレノイドを使用して排水栓を自動開閉する装
置の概略構成図である。
【図7】排水栓の閉栓状態を示す要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
11 浴槽 12 排水口 13 挿入管 13a 排水管 15 排水栓 18 操作レバー 21 自己保持形ソレノイド 23 電磁コイル 24 固定鉄心 26 ヨーク 27 可動鉄心 28 永久磁石 29 可動ロッド 29a カバー筒 29d シール材 29e 細径部 29f 空間 30 第1のピストン 30b ピストン本体 32 レバー体 33 バネ受座 35 被覆ケース 39 手動操作手段 40 投入用操作釦 41 復帰用操作釦 42 復帰ばね 43 第2のピストン 44 ピストン本体 45,47 圧縮ばね 51 駆動ロッド c,d 磁性部材 i 空洞部 O 開口 S 第1の貫通孔 L 第2の貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 7/16 (72)発明者 望月 浩一郎 愛知県春日井市愛知町1番地 愛知電機株 式会社内 (72)発明者 宮島 武秀 愛知県春日井市愛知町1番地 愛知電機株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁コイル内に可動鉄心を移動可能に挿
    入し、この可動鉄心を吸引する固定鉄心と前記電磁コイ
    ルとの外側に閉磁路形成用のヨークを一体的に嵌挿し、
    前記可動鉄心の軸芯には、固定鉄心の中心を貫通させて
    その下方より移動可能に一定の長さ突出させた可動ロッ
    ドを一体的に挿着し、この可動ロッドが突出する前記固
    定鉄心の下部には、有底筒状のカバー筒を取付け、この
    カバー筒の底面から前記可動ロッドを移動可能に貫通突
    出させるとともに、前記可動鉄心が固定鉄心から釈放さ
    れて投入開始位置に保持されているとき、前記カバー筒
    の底面と対応して位置する可動ロッドの胴部に細径部を
    形成し、この細径部を介してカバー筒内と外部とを連通
    させるようにしたことを特徴とする自己保持形ソレノイ
    ドの排水装置。
  2. 【請求項2】 前記カバー筒の底面には、可動ロッドを
    挿通する第1の貫通孔と、シール材を嵌挿する第2の貫
    通孔とをそれぞれ径寸法を異にして穿孔し、これら第
    1,第2の貫通孔と前記可動ロッドの細径部とが相対向
    したとき、前記第1,第2の貫通孔と可動ロッドの細径
    部との間に、リング状の空間を形成するようにしたこと
    を特徴とする請求項1記載の自己保持形ソレノイドの排
    水装置。
JP21203894A 1994-08-12 1994-08-12 自己保持形ソレノイドの排水装置 Pending JPH0861556A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010083481A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 General Electric Co <Ge> 航空機着陸装置用電気機械式アクチュエータのブリーザ装置
US9062441B2 (en) 2011-08-18 2015-06-23 Kohler Co. Cable overload device

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US9816258B2 (en) 2011-08-18 2017-11-14 Kohler Co. Drain control assembly

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