JPH0860338A - 真空コーティング装置 - Google Patents

真空コーティング装置

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JPH0860338A
JPH0860338A JP7202410A JP20241095A JPH0860338A JP H0860338 A JPH0860338 A JP H0860338A JP 7202410 A JP7202410 A JP 7202410A JP 20241095 A JP20241095 A JP 20241095A JP H0860338 A JPH0860338 A JP H0860338A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタ腐食を実施するため、基板に高周波
を供給できるようにし、しかもスパッタ用陰極と向い合
った側が加熱されることのないようにする。 【解決手段】 スパッタ腐食ステーションとして構成さ
れた処理ステーション2を有するようにし、このステー
ション内の、基板5,6を装入された2つの基板ホール
ダ(23,24)の間に高周波電極25を配置する。そ
のさい、ホールダ23,24と電極25との間には、暗
部間隔より小さい間隔aを設けておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空コーティング
装置、それもハウジング内に複数処理ステーションが設
けられており、これらステーションの少なくとも1つ
が、スパッタ用陰極を備え、運動平面内に、もしくは運
動平面と平行に整列せしめられた少なくとも1つの基板
ホールダを有しており、この基板ホールダ内へ少なくと
も1つの基板が装入され、基板ホールダの基板区域には
被コーティング域を露出させる穴が設けられている形式
の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前記の種類の真空コーティング装置は、
インライン・スパッタ装置として知られ、特に、インジ
ウム・錫・酸化物、SiO2、Ta25 のいずれかによ
るディスプレー技術用ガラスのコーティングに用いられ
る。
【0003】基板のクリーニングのためには、別の構成
による真空コーティング装置を用いたスパッタ腐食が公
知である。その場合には、ターゲットを備えた陰極の代
りに、不導電性の基板が高周波にさらされ、基板のとこ
ろにプラズマを発生させて、酸化物層又は汚れを基板か
ら除去する。基板への高周波の負荷は、不導電性の基板
の場合、高周波は開放フレームとして構成された基板ホ
ールダに負荷される。しかし、基板が不導電性の場合に
は、基板ホールダは、基板背後の閉じられた面を有して
いなければならない。そうしなければ、不導電性の基板
に対して腐食作用は達成できないからである。
【0004】しかしながら、この閉じられた面は、基板
背後に基板加熱装置が備えられる必要がある場合には、
実現できない。加熱装置の装備は、たとえばインジウム
・錫・酸化物を用いたスパッタリングによるガラスのコ
ーティングの場合に有利である。したがって、スパッタ
腐食の場合、基板背後の区域は閉じられていなければな
らないが、スパッタリング時には加熱のため開放されて
いなければならないというジレンマが生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の根底をなす課
題は、冒頭に記した種類の真空コーティング装置を次の
ように構成することにある。すなわち、スパッタ腐食を
実施するために基板に高周波を供給できるようにし、し
かも、それによって、スパッタ陰極との対向側で基板が
加熱される可能性が排除されるようにするのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によ
れば、次のようにすることにより解決された。すなわ
ち、スパッタ腐食ステーションを形成するため、陽極板
との対向側に、プレート状の高周波の結合電極(Ein
koppelelektrode)を固定的かつハウジ
ングに対し電気絶縁されて配置するようにし、この電極
が、搬送ワゴンにより電極の前を通過する基板から僅か
の間隔を有するようにし、それによって高周波電極と基
板ホールダとの間にプラズマが発生しないようにするの
である。
【0007】このような真空コーティング装置の場合、
基板ホールダが、完全な貫通穴を有するようにすること
ができる。なぜなら、高周波エネルギーが、スパッタ腐
食のさい容量的に基板に結合されるからである。その場
合、重要な点は次の点である。すなわち、電極と基板ホ
ールダとの間隔が暗部間隔より小さくなるようにし、そ
うすることによりプラズマの発生を防止し、それによっ
て、腐食工程が逆にされ、材料が高周波電極から除去さ
れ、基板上に付着せしめられる点である。
【0008】基板ホールダと電極との間隔を小さくする
ことにより、スパッタ被覆ステーションで基板裏側から
基板の加熱ができることは別にして、基板ホールダ又は
基板が、電極に接触しない利点が得られる。これによ
り、基板ホールダを搬送ワゴンの運動方向に対し横方向
に走行させる手段が不要となり、この結果、真空コーテ
ィング装置の構造が簡単化され、摩耗による粒子発生の
危険が低減される。この場合、考慮せねばならない点
は、基板を横方向に走行させるそのような手段が、装置
内の高真空のため、乾式で作業し、最高400℃の温度
に耐えねばならず、このことが多大の出費を必要とし、
かつまた、そのことにより粒子発生が決して完全には排
除できないと思われる点である。加えて、複数基板ホー
ルダを直立整列させた場合、すべての駆動装置を基板の
下方に配置でき、これにより付加的に粒子による基板の
汚れの危険が低減される。
【0009】本発明による真空コーティング装置の効率
を高めるため、スパッタ腐食の不可能なインライン装置
と比較可能な本発明の有利な別の構成によれば、搬送ワ
ゴンが、搬送ワゴンの移動方向に互いに平行に配置され
た基板ホールダを有するようにし、これら基板ホールダ
の相互間隔を次のように選定する。すなわち、基板ホー
ルダが電極の双方の側の前をプラズマ発生不能の間隔で
移動できるように選定するのである。
【0010】装置費用を特に低額にするため、本発明の
別の有利な構成によれば、搬送ワゴンは、各基板ホール
ダ内の基板が高周波電極と向い合うような位置に停止す
るようにされている。このような真空コーティング装置
により静止スパッタ腐食を行なうことができる。
【0011】本発明は、しかし、また動的スパッタリン
グにも適用できる。その場合には、本発明の別の構成に
より、搬送ワゴンを高周波電極の傍を定速で通過するよ
うに構成し、かつまた各基板ホールダがカバーを有し、
このカバーが隣接する基板ホールダの間隙にかぶせられ
るようにする。
【0012】装置内での電極装置は、電極縁部のところ
を取囲むフレーム内に配置するようにすると、特に簡単
である。その場合、電極と電極側フレーム内側との間に
電極保持用の絶縁体を配置しておく。
【0013】電極と基板ホールダとの間隔が過小になら
ないようにする措置は、フレーム内に基板ホールダの平
面と平行方向の軸線を中心として回転可能の縁部ローラ
を配置しておき、基板ホールダが電極のところを通過す
るさい、これらのローラに接触するようにすることによ
り、簡単に可能となる。
【0014】また、電極と基板ホールダとの間隔が過大
にならないようにする措置は、静止スパッタ腐食の場合
は、スパッタ腐食ステーション内で基板ホールダが縁部
ローラのほうへ引張られるようにすることで可能にな
る。しかし、特に簡単な措置としては、本発明の特に有
利な別の構成によれば、基板ホールダが、縁部ローラの
最も外側区域間の横方向最大間隔より、僅かに小さい相
互間隔を有するようにする。
【0015】構成面で特に簡単にするには、電極をハウ
ジング内に懸架配置する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明には多数の実施例が可能で
ある。本発明の基本原理を更に明らかにするために、以
下で図面につき説明する。
【0017】図1に全体を略示した真空コーティング装
置は、ハウジング1内に前後に配置された複数処理ステ
ーション2,3,4を有している。処理ステーション2
はスパッタ腐食ステーションであるのに対し、処理ステ
ーション3,4は、それぞれスパッタ処理室であり、こ
のスパッタ処理室内には搬送ワゴン7の両側にスパッタ
用カソード19,20が配置されている。搬送ワゴン7
は、図2に示した被コーティング基板5,6を搬送し保
持するのに役立っている。これら搬送ワゴン7は、装入
ステーション8で基材5,6を装入され、順次に送入モ
ジュール9内へ走入せしめられ、次いで個々の処理ステ
ーション2,3,4へ送られる。処理ステーション3,
4の間には、緩衝ステーション4が設けられ、他方、処
理ステーション4の後方には2つの送出モジュール1
1,12と1つの取出しステーション13が設けられて
いる。個々のステーション及びモジュールは関門によっ
て互いに分離されている。これらの関門は、たとえば処
理ステーション3に符号14,15で示されている。
【0018】真空化に要するポンプも、同じく図1に示
されている。送入モジュール9と送出モジュール12と
が、たとえばルーツポンプ16とトリバックポンプ17
とを備えているだけなのに対し、処理ステーション2,
3,4と、緩衝ステーション10と、第1送出モジュー
ルとには、付加的に高真空ポンプ18、たとえばターボ
分子ポンプが備えられている。
【0019】図2には、図1のハウジング1と搬送ワゴ
ン7とが拡大して示されている。搬送ワゴン7は駆動ロ
ーラ21,22により走行させることができる。この搬
送ワゴン7は、各長手側にそれぞれフレームとして構成
された基板ホールダ23,24を有し、このホールダ内
へ内側から基板5,6がはめ込まれている。基板ホール
ダ23,24を有する搬送ワゴン7とハウジング1と
は、ともに接地されている。基本ホールダ23,24に
対する基板の装入及び取出しには、ホールダを下縁を中
心として外方へ開き、基板5,6を上方から装入又は取
出することができる。
【0020】基板ホールダ23,24の間には、ホール
ダ23,24がプレート状高周波電極25の両側から僅
かの間隔aをおいて走行できるだけのスペースが設けら
れている。電極25は、その狭幅側が暗部遮蔽体として
役立つフレーム26により取囲まれている。このフレー
ム26からは、垂直軸線を中心として回転可能の縁部ロ
ーラ27,28,29,30が突出している。これらロ
ーラに基板ホールダ23,24が接触することにより、
間隔aを下回ることは有り得ない。この間隔aは、暗部
間隔より小さい。このため、基板6と電極25との間に
も、また、基板5と電極25との間にも、プラズマ発生
は有り得ない。各基板ホールダ23,24の、電極25
と反対の側には、陽極板37,38が配置されている。
陽極板37,38は、ハウジング1同様に接地されてい
る。
【0021】図3から分かるように、フレーム26は保
持体31,32を介してハウジング1の天井に固定され
ている。このフレーム26は内縁部に複数の絶縁体33
を有し、これら絶縁体が電極25を電気絶縁保持してい
る。電極25は、通常の形式で引込み線34を備えてい
るので、外部から高周波エネルギーを供給されることが
できる。フレーム26内には、縁部ローラ27,28に
加え、2個の別の縁部ローラ35,36も備えられてい
る。
【0022】フレーム26の右横には、2つの搬送ワゴ
ン7,7aが、2個の基板6,6′ないし6a,6a′
を装入されたそれぞれ1つの基板ホールダ24,24a
を載せられて示されている。
【0023】スパッタ腐食の場合、通常、各ワゴン7は
スパッタ腐食工程用の高周波電極25の下に停止せしめ
られる。しかし、原則として、動的なスパッタ腐食も可
能である。その場合には、異なる搬送ワゴン7,7aの
基板ホールダ24,24aの開放間隙が電極25の前へ
来ることがあってはならない。もし、そのようなことに
なれば、基板5,6の汚れが除去される代りに電極25
が取崩されることになろう。前記間隙は、したがって、
図4に示したように、カバー39によりふさぐことがで
きる。このカバー39は、それぞれ基板ホールダ24に
固定し、次の基板ホールダ24aにまたがるようにす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による真空コーティング装置の原理図で
ある。
【図2】真空コーティング装置の横断面図である。
【図3】スパッタ腐食ステーションの区域での真空コー
ティング装置内部の側面図である。
【図4】2つの基材ホールダの間隙にカバーをかぶせた
状態を示した図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2,3,4 処理ステーション 5,6 基材 7,7a 搬送ワゴン 8 装入ステーション 9 送入モジュール 10 緩衝ステーション 11,12 送出モジュール 13 取出しステーション 14,15 関門 16 ルーツポンプ 17 トリバックポンプ 18 高真空ポンプ 19,20 スパッタ陰極 21,22 ローラ 23,24 基板ホールダ 25 電極 26 フレーム 27,28,29,30,35,36 縁部ローラ 31,32 保持体 34 貫通穴 37,38 陽極板 39 カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カール カイム ドイツ連邦共和国 ビューディンゲン ク ライネ ガッセ 6 (72)発明者 ヘルムート ラウナー ドイツ連邦共和国 ニッデラウ ダンツィ ガー シュトラーセ 22 (72)発明者 ギュンター ヴルプツ ドイツ連邦共和国 メスペルブルン イェ ーガーシュトラーセ 23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空コーティング装置であって、ハウジ
    ング内に複数の処理ステーションを備え、これら処理ス
    テーションのうちの少なくとも1つが、スパッタ用の陰
    極を有し、かつまた、運動平面内に、もしくは運動平面
    と平行に整列された少なくとも1つの基板ホールダを備
    えた搬送ワゴンを有しており、更に、基板ホールダ内に
    は少なくとも1個の基材を装入でき、かつまた基板ホー
    ルダが、基板の区域に被コーティング域を露出させる穴
    を有している形式のものにおいて、スパッタ腐食ステー
    ション(処理ステーション2)を形成するために、陽極
    板(37,38)と向い合った側に、プレート状高周波
    電極(25)が、固定的に、かつまたハウジング(1)
    に対し電気絶縁されて配置されており、前記電極が、搬
    送ワゴンにより電極前方を走行せしめられる基板から、
    高周波電極(25)と基板ホールダ(23,24)との
    間にプラズマが発生しない程度の僅かな間隔(a)を有
    することを特徴とする真空コーティング装置。
  2. 【請求項2】 搬送ワゴン(7)が、その運動方向に互
    いに平行に配置された基板ホールダ(23,24)を有
    し、これらホールダの相互間隔が、次のように、すなわ
    ち基板ホールダが、高周波電極(25)の両側を、プラ
    ズマの発生することのない間隔(a)をおいて可動であ
    ることを特徴とする、請求項1記載の真空コーティング
    装置。
  3. 【請求項3】 搬送ワゴン(7)が停止する位置が、高
    周波電極(25)の2つの基板ホールダ(23,24)
    それぞれの内部で基板(5,6)が向い合う位置である
    ように構成されていることを特徴とする、請求項1記載
    の真空コーティング装置。
  4. 【請求項4】 搬送ワゴン(7)が高周波電極(25)
    のところを一様の速度で通過するように構成されてお
    り、かつまた各基板ホールダ(23,24)が、隣接基
    板ホールダ(24a)との間隙にかぶせられるカバー
    (39)を有することを特徴とする、請求項1から3ま
    でのいずれか1項に記載の真空コーティング装置。
  5. 【請求項5】 高周波電極(25)が縁部を取囲むフレ
    ーム(26)内に配置されており、しかも、電極(2
    5)と電極側のフレーム内側との間には、電極(25)
    を保持するための絶縁体(33)が配置されていること
    を特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記
    載の真空コーティング装置。
  6. 【請求項6】 フレーム(26)内に、基板ホールダ
    (23,24)の平面と平行の軸線を中心として回転可
    能な縁部ローラ(27,28,29,30,35,3
    6)が配置されており、基板ホールダ(23,24)が
    電極(25)のところを通過するさい、前記ローラに接
    触することを特徴とする、請求項1から5までのいずれ
    か1項に記載の真空コーティング装置。
  7. 【請求項7】 基板ホールダ(23,24)が、縁部ロ
    ーラ(27〜30,35,36)の最も外側の区域間の
    横方向最大間隔より僅かに小さい相互間隔を有すること
    を特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記
    載の真空コーティング装置。
  8. 【請求項8】 高周波電極(25)がハウジング(1)
    内に懸架配置されていることを特徴とする、請求項1か
    ら7までのいずれか1項に記載の真空コーティング装
    置。
JP20241095A 1994-08-09 1995-08-08 真空コーティング装置 Expired - Fee Related JP3781384B2 (ja)

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