JPH0860029A - 塗料組成物及び塗装鋼板 - Google Patents

塗料組成物及び塗装鋼板

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JPH0860029A
JPH0860029A JP22581594A JP22581594A JPH0860029A JP H0860029 A JPH0860029 A JP H0860029A JP 22581594 A JP22581594 A JP 22581594A JP 22581594 A JP22581594 A JP 22581594A JP H0860029 A JPH0860029 A JP H0860029A
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JP
Japan
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steel sheet
coating film
acid
resin
weight
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JP22581594A
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Shoichi Tanaka
正一 田中
Ichiro Yoshihara
一郎 吉原
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐酸性、耐食性及び加工性に優れた塗装鋼板
を提供する。 【構成】 熱硬化性塗膜形成性樹脂100重量部に対
し、クロム酸亜鉛カリウム60〜120重量部が配合さ
れた塗料組成物であって、該塗料組成物から得られる塗
膜のガラス転移温度が50〜120℃の範囲であること
を特徴とする鋼板用下塗塗料組成物、及び化成処理され
た、亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記下塗
塗料組成物による下塗塗膜が膜厚3〜6ミクロン設けら
れており、該下塗塗膜上にガラス転移温度が35〜95
℃の上塗塗膜が膜厚10〜25ミクロンとなるように設
けられていることを特徴とする塗装鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐酸性、耐食性及び加
工性に優れた塗装鋼板を得るのに適した鋼板用下塗塗料
組成物及びこの下塗塗料組成物を用いた塗装鋼板に関す
る。
【0002】
【従来の技術およびその解決すべき課題】従来、家電製
品における塗装は、鋼板を成型後、家電メーカー側で塗
装する、いわゆるポストコートが多く行われていたが、
塗装焼付時における溶剤蒸気、ホルマリンなどの揮散に
より、作業環境の悪化、地球環境とりわけ大気の汚染に
悪影響を及ぼしている。
【0003】そこで、近年、作業環境、地球環境への悪
影響をなくすため、また家電メーカー側での塗装による
煩雑さをなくすため、鋼板を鋼板メーカー側でコイルコ
ーティング法、シートコーティング法などにより塗装し
クローズドシステムにて焼付けて塗装鋼板(以下、「プ
レコート鋼板」と略称することがある)を得、この塗装
鋼板を家電メーカーで成型加工する、いわゆるプレコー
ト法が採用されてきている。
【0004】プレコート鋼板は、製品とする際に切断、
加工されるので、得られる製品には塗膜を有さない切断
面(端面)が存在し、この端面の耐食性が非常に重要で
ある。端面の耐食性を満足させるため、一般に下塗塗料
の樹脂組成の改良、防錆顔料濃度の増大などの対策が取
られている。
【0005】またプレコート鋼板において、上塗塗膜の
ガラス転移温度(以下、「Tg」と略すことがある)は
通常、35〜95℃の範囲であり、特に加工時にプレス
成型などの厳しい加工が行われる場合には加工性に優れ
たものとする必要があり、上塗塗膜のTgは一般に35
〜65℃程度と低いものが使用されている。
【0006】さらにプレコート鋼板の多くは、電気亜鉛
メッキ鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板
を使用しており、塗装膜厚は、通常、下塗塗膜の膜厚が
3〜6ミクロン、上塗塗膜の膜厚がアミノアルキド樹脂
塗料、ポリエステル樹脂塗料などにおいては、10〜2
5ミクロンであって、合計塗装膜厚は、13〜31ミク
ロンと薄い膜厚となっている。
【0007】プレコート鋼板は、エアコン室外機などの
室外用途に使用される場合も増えており、室外では酸性
雨の問題から耐酸性を要求されることが多くなってきて
いる。しかしながらプレコート鋼板は上記の如く、一般
に、下塗塗膜は溶出しやすい防錆顔料の濃度が高く、ま
た上塗塗膜のTgは一般的に低く、さらに合計塗装膜厚
が薄く、そして被塗物である鋼板の表面には酸に溶解さ
れやすい亜鉛が多く存在することから、プレコート鋼板
がpHの低い酸性液と接触した場合、塗膜内を酸性液が
容易に透過し、鋼板表面の亜鉛を溶解させブリスタを生
じやすく耐酸性が悪いという問題があった。
【0008】そこで本発明者らは、これらの問題点を解
決し、端面防食性、加工性及び耐酸性の優れたプレコー
ト鋼板を得るために鋭意検討を行った結果、特定の防錆
顔料を所定量配合した、特定のTgを有する塗膜を形成
する下塗塗料を使用することによって解決できることを
見出し本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、1.
熱硬化性塗膜形成性樹脂100重量部に対し、クロム酸
亜鉛カリウム60〜120重量部が配合された塗料組成
物であって、該塗料組成物から得られる塗膜のガラス転
移温度が50〜120℃の範囲であることを特徴とする
鋼板用下塗塗料組成物に関する。
【0010】また本発明は、2.塗膜形成性樹脂が、
(A)ガラス転移温度が10〜90℃で、数平均分子量
5,000〜25,000のポリエステル樹脂又はエポ
キシ変性ポリエステル樹脂 65〜95重量部および
(B)アミノアルデヒド樹脂及びブロック化ポリイソシ
アネート化合物から選ばれる少なくとも一種の硬化剤
5〜35重量部からなることを特徴とする上記項1記載
の下塗塗料組成物に関する。
【0011】さらに本発明は、3.化成処理された、亜
鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記項1記載の
下塗塗料組成物による下塗塗膜が膜厚3〜6ミクロン設
けられており、該下塗塗膜上にガラス転移温度が35〜
95℃の上塗塗膜が膜厚10〜25ミクロンとなるよう
に設けられていることを特徴とする塗装鋼板に関する。
【0012】
【作用】本発明下塗塗料組成物において、塗膜形成性樹
脂としてはプレコート鋼板用の熱硬化性下塗塗料用樹脂
として使用できるものであれば、エポキシ樹脂系、アク
リル樹脂系、ポリエステル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系
等、特に制限なく使用することができるが、中でも
(A)ガラス転移温度が10〜90℃、好ましくは40
〜70℃で、数平均分子量5,000〜25,000、
好ましくは7,000〜20,000のポリエステル樹
脂又はエポキシ変性ポリエステル樹脂65〜95重量部
および(B)アミノアルデヒド樹脂及びブロック化ポリ
イソシアネート化合物から選ばれる少なくとも一種の硬
化剤5〜35重量部からなる熱硬化性塗膜形成性樹脂
が、端面防食性、加工性及び耐酸性のバランスの点で好
適に使用される。上記(A)成分におけるガラス転移温
度(Tg)は、示差熱分析(DSC)測定によるもので
ある。
【0013】上記(A)成分の一つであるポリエステル
樹脂は、芳香族ジカルボン酸や脂肪族ジカルボン酸を主
体とする酸成分、およびジアルコールを主体とするアル
コール成分を反応させることによって得ることができ
る。
【0014】上記芳香族ジカルボン酸としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸、又はそれらの低級アルキルエステル、酸無水物等
が挙げられ、これらの一種以上を使用することができ
る。また脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、コハク酸、フマル酸、マレイ
ン酸、ハイミック酸、1,6−シクロヘキサンジカルボ
ン酸等を使用できる。これらのジカルボン酸の低級アル
キルエステル、酸無水物等を用いてもよい。これらは一
種で、又は二種以上を混合して使用することができる。
【0015】酸成分としては上記ジカルボン酸に加え
て、少量のモノカルボン酸、3価以上のカルボン酸を使
用することもできる。モノカルボン酸としては、p−t
−ブチル安息香酸などが挙げられ、3価以上のカルボン
酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメ
シン酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、これら
の酸の酸無水物などを挙げることができる。
【0016】前記ポリエステル樹脂に用いられるジアル
コールとしては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタ
ンジオール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,
2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル
−2−エチル−1,3−プロパンジオール、キシリレン
グリコール、または水添ビスフェノールAもしくはビス
フェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオ
キサイド付加物等を挙げることができる。これらは一種
で、または二種以上を混合して使用することができる。
【0017】アルコール成分としては、上記ジアルコー
ルに加え3価以上のアルコールを使用することができ
る。このアルコールとしては、例えばトリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエ
リスリトール等が挙げられる。
【0018】また上記酸成分、アルコール成分の一部を
ジメチロールプロピオン酸、オキシピバリン酸、パラオ
キシ安息香酸など;これらの酸の低級アルキルエステ
ル;ε−カプロラクトンなどのラクトン類などのオキシ
酸成分に置き換えることもできる。
【0019】ポリエステル樹脂の製造は、上記酸成分、
アルコール成分、及び必要に応じてオキシ酸成分を使用
して従来公知のエステル化反応又はエステル交換反応に
よって行うことができる。
【0020】前記(A)成分のもう一つの樹脂であるエ
ポキシ変性ポリエステル樹脂としては、上記ポリエステ
ル樹脂の製造に使用する各成分から製造したポリエステ
ル樹脂を用い、この樹脂のカルボキシル基とエポキシ基
含有樹脂との反応生成物や、ポリエステル樹脂中の水酸
基とエポキシ樹脂中の水酸基とをポリイソシアネート化
合物を介して結合させた生成物などの、ポリエステル樹
脂とエポキシ樹脂とを付加、縮合、グラフトなどの反応
による反応生成物を挙げることができる。
【0021】前記(B)成分である硬化剤の一つである
アミノアルデヒド樹脂としては、例えばメラミン、尿
素、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ステログア
ナミン、スピログアナミン等のアミン成分と、ホルムア
ルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
グリオキサール等のアルデヒド成分との縮合物、および
ブタノール、メタノール等の低級アルカノールによるそ
れらのエーテル化物が挙げられる。メラミンホルムアル
デヒド樹脂およびそのエーテル化物が一般的である。
【0022】前記(B)成分である、もう一つの硬化剤
であるブロック化ポリイソシアネート化合物としては、
例えばトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等
のポリイソシアネート化合物、これらの化合物の重合体
又はこれらの化合物とポリオールとをイソシアネート基
が過剰となる量的割合で反応させてなるイソシアネート
基含有付加物を、この分野で公知のフェノール類、オキ
シム類、ラクタム類、アルコール類などのブロック剤で
遊離イソシアネート官能基をブロックしたものである。
市販品としては、例えば日本ポリウレタン(株)製のコ
ロネート2515、同2507、大日本インキ化学工業
(株)製のバーノックD−550、武田薬品工業(株)
製のタケネートR−815M、ヘキスト(株)製のアデ
ィトールUXL−80等を挙げることができる。
【0023】本発明組成物は、前記塗膜形成性樹脂組成
物100重量部に対し、クロム酸亜鉛カリウムを60〜
120重量部、好ましくは70〜100重量部含有する
ものである。クロム酸亜鉛カリウムは、加熱によって変
色するため、これまで熱硬化性塗料には使用されていな
かったが、本発明者らは特定のTg範囲の塗膜を形成す
る熱硬化性塗膜形成性樹脂と組合わせて使用することに
より、耐酸性、加工性及び耐食性のバランスのとれた塗
膜を形成できることを見出したものである。一般に耐食
性を向上させるために防錆顔料を配合すると耐酸性が低
下する傾向があるが、クロム酸亜鉛カリウムを配合して
も耐酸性があまり劣化しない。この理由は明らかではな
いが、本発明者らは下塗塗料を硬化させるために焼付け
る際の加熱によりクロム酸亜鉛カリウムの結晶水が揮散
し、結晶構造が変化して水や酸への溶解性が変化し水や
酸に溶解しにくくなることによるものと考えている。上
記クロム酸亜鉛カリウムの量が60重量部より少ない場
合には、耐食性が十分でなくなり、一方120重量部を
超えると、得られる塗膜の耐沸騰水性や加工性が十分で
なくなる。
【0024】本発明組成物は、前記塗膜形成性樹脂組成
物及びクロム酸亜鉛カリウム以外に、塗料分野で通常使
用する着色顔料、例えばシアニンブルー、シアニングリ
ーン、アゾ系やキナクリドン系などの有機赤顔料などの
有機着色顔料;チタン白、チタンイエロー、ベンガラ、
カーボンブラック、黄鉛、各種焼成顔料などの無機着色
顔料や、タルク、クレー、シリカ、マイカ、アルミナ等
の体質顔料、防錆顔料、充填剤、塗料用添加剤、有機溶
剤などを必要に応じて配合することができる。
【0025】本発明組成物において、この組成物から得
られる塗膜のガラス転移温度(Tg)は、DINAMI
C VISCOELASTOMETER MODEL
VIBRON DDV−IIEA型(TOYO BALD
WIN Co.Ltd製、動的粘弾性測定機)を用いて
周波数110Hzにおける温度分散測定によるtanδの
変化から求めた温度であり、50〜120℃、好ましく
は70〜100℃の範囲であることが必要である。この
塗膜のTgが50℃未満では塗膜の耐酸性が十分でな
く、一方、この塗膜のTgが120℃を超えると塗膜の
加工性が十分でなくなる。
【0026】本発明組成物は鋼板用下塗塗料として使用
されるが、被塗物である鋼板としては、冷延鋼板、溶融
亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ
鋼板、ステンレス鋼板、銅メッキ鋼板、錫メッキ鋼板な
ど、及びこれらの鋼板に燐酸塩処理やクロム酸塩処理な
どの化成処理を施した鋼板を挙げることができ、なかで
も化成処理された、亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板
が好ましい。
【0027】本発明組成物は上記鋼板上に、ロールコー
ト法、スプレー法、刷毛塗り法、浸漬法などの公知の方
法により塗装することができる。本発明組成物から得ら
れる塗膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、通
常3〜6ミクロンの範囲で使用される。塗膜の乾燥は、
使用する樹脂の種類などに応じて適宜設定すればよい
が、コイルコーティング法などによって塗装したものを
連続的に焼付ける場合には、通常、素材到達最高温度が
160〜250℃、好ましくは180〜230℃となる
条件で15〜60秒間焼付けられる。バッチ式で焼付け
る場合には、80〜140℃で10〜30分間焼付ける
ことによっても行うことができる。
【0028】本発明の塗装鋼板は、化成処理された、亜
鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記本発明下塗
塗料組成物による下塗塗膜が膜厚3〜6ミクロン設けら
れており、該下塗塗膜上にTgが35〜95℃、好まし
くは35〜65℃の上塗塗膜が膜厚10〜25ミクロン
となるように設けられている。この塗装鋼板は、下塗塗
料をロールコート法により塗装し、焼付け後、上塗塗料
をロールコート法により塗装し、焼付けることによって
好適に得ることができる。上記上塗塗膜を形成する上塗
塗料としては、例えばプレコート鋼板用として公知の、
ポリエステル樹脂系、アルキド樹脂系、シリコン変性ポ
リエステル樹脂系、シリコン変性アクリル樹脂系、フッ
素樹脂系などの上塗塗料を挙げることができる。加工性
が特に重視される場合には高度加工用のポリエステル系
上塗塗料を使用することによって加工性の特に優れた塗
装鋼板を得ることができる。本発明の塗装鋼板は、合計
膜厚が13〜31ミクロンと薄いにも拘らず耐酸性、耐
食性及び加工性に優れた塗膜性能を示すことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明の熱硬化性下塗塗料組成物は、耐
酸性、耐食性及び加工性に優れた塗膜を形成できるの
で、この下塗塗料組成物から得られる下塗塗膜を有する
塗装鋼板は、膜厚が薄いにも拘らず、耐酸性、耐食性及
び加工性に優れた塗膜を形成することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお「部」及び「%」は、いずれも重量基準
によるものとする。
【0031】実施例1 30%バイロンEP−2940〔東洋紡(株)製、固形
分30%のエポキシ変性ポリエステル樹脂溶液、樹脂の
数平均分子量は約10,000、ガラス転移温度は約7
2℃〕を250部(固形分量で75部)、クロム酸亜鉛
カリウム100部、チタン白40部及び混合溶剤〔ソル
ベッソ150(エッソ石油社製、芳香族炭化水素系溶
剤)とシクロヘキサノンとの1/1(重量基準)混合溶
剤〕の適当量を混合し、ツブが10ミクロン以下となる
まで分散を行った。次いで、この分散物にサイメル30
3〔三井サイアナミッド(株)製、メチル化メラミン樹
脂〕25部及びネイキュア5225(米国キング・イン
ダストリー社製、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン
塩、有効成分約25%)1.6部を加えて均一に混合
し、さらに上記混合溶剤を加えて粘度約80秒(フォー
ドカップ#4/25℃)に調整して塗料組成物を得た。
【0032】実施例2〜7及び比較例1〜7 塗料配合組成を後記表1に示す組成とする以外は実施例
1と同様にして塗料組成物を得た。表1中における配合
量は重量部(固形分量または有効成分量)にて表示す
る。
【0033】表1における(註)は下記のとおりであ
る。 (注1)40%エピコート1010:エピコート101
0〔油化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂、樹脂
の数平均分子量は約5,500〕をシクロへキサノン/
エチレングリコールモノエチルエーテル=1/1(重量
比)の混合溶剤中に溶解してなる固形分40重量%の樹
脂溶液。 (注2)40%バイロンGK−78CS:東洋紡(株)
製、固形分40%のポリエステル樹脂溶液、樹脂の数平
均分子量は約1,000、ガラス転移温度は約40℃。 (注3)30%バイロン29CS:東洋紡(株)製、固
形分30%のポリエステル樹脂溶液、樹脂の数平均分子
量は約20,000、ガラス転移温度は約72℃。 (注4)50%バイロン59CS:東洋紡(株)製、固
形分50%のポリエステル樹脂溶液、樹脂の数平均分子
量は約6,000、ガラス転移温度は約15℃。 (注5)40%スーパーベッコライトTF−787:大
日本インキ化学工業(株)製、固形分40%のポリエス
テル樹脂溶液、樹脂の数平均分子量は約2,000、ガ
ラス転移温度は約−3℃。 (注6)コロネート2507:日本ポリウレタン(株)
製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレー
トのブロック体、固形分80%。 (注7)タケネートTK−1:武田薬品(株)製、有機
錫系ブロック剤解離触媒、固形分10%。
【0034】上記実施例及び比較例で得た塗料組成物に
ついて、塗膜性能の試験を行った。試験結果を表1に示
す。塗膜性能試験 クロメート処理してなる厚さ0.4mmの亜鉛メッキ鋼板
(亜鉛目付量60g/m2) の裏面となる面に、Kpカラー
#8690プライマー〔関西ペイント(株)製、防錆顔
料入ポリエステル系プライマー〕を乾燥膜厚が3ミクロ
ンになるように塗装し、素材到達最高温度が220℃と
なる条件で30秒間焼付けた後、このプライマー面上に
Kpカラー#1510ブルー〔関西ペイント(株)製、
ポリエステル系上塗塗料、青色〕を乾燥膜厚が6ミクロ
ンになるように塗装し、素材到達最高温度が220℃と
なる条件で30秒間焼付けて裏面となる面に塗膜を形成
した。次いで、この裏面となる面が塗装された鋼板の表
面となるクロメート処理面に、前記実施例及び比較例で
得た塗料組成物を乾燥膜厚が5ミクロンとなるようにバ
ーコータにて塗装し、素材到達最高温度が220℃とな
るように50秒間焼付けて下塗塗膜を得た。次いでこの
下塗塗膜上に、アレステック100ホワイト〔関西ペイ
ント(株)製、高度加工用ポリエステル樹脂系上塗塗
料、白色〕をバーコータにて膜厚が約18ミクロンとな
るように塗装し、素材到達最高温度が225℃となる条
件にて60秒間焼付けて塗装板を得た。この塗装板を下
記の各種塗膜性能試験に供し、表面の総合塗膜の評価を
行った。
【0035】耐酸性:塗装板を70×150mmの大きさ
に切断し、端部及び裏面を粘着テープでシールした試験
板を濃度3%の硫酸水溶液に浸漬した後の表面の塗膜の
フクレ面積%を調べた。浸漬条件は、液温20℃で20
0時間及び液温40℃で100時間の2段階とした。
【0036】加工性:塗装板を70×150mmの大きさ
に切断し、20℃の室温において、塗装板の表面を外側
にして上記塗装板を万力にて180度折曲げて、折曲げ
部分にワレが発生しなくなる最小のT数を表示した。T
数とは、折曲げ加工を行う際に、折曲げ部分の内側に挟
む塗装板と同じ厚さの板の枚数を意味し、T数が小さい
ほど加工性が良好であることを示す。折曲げ部分の内側
に何も挟まずに180度折曲げを行った場合を0T、塗
装板と同じ厚さの板を1枚挟んで折曲げた場合を1T、
2枚の場合を2T、3枚の場合を3Tとする。
【0037】耐塩水噴霧性:塗装板を80×150mmの
大きさに切断した後、このものの150mmの辺の二辺を
裏面側から切断して上バリを有する端面を形成した。切
断後の塗装板の大きさを70×150mmとした。さらに
この塗装板のほぼ中央部に素地に到達するクロスカット
を入れて試験板とし、この試験板をJIS Z−237
1に準じて塩水噴霧試験に供した。塩水噴霧試験時間を
700時間とし、端面部及びクロスカット部については
平均のフクレ幅を評価した。
【0038】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/08 PPY PQF 161/32 PHK 167/00 PLB 175/06 PHW

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性塗膜形成性樹脂100重量部に
    対し、クロム酸亜鉛カリウム60〜120重量部が配合
    された塗料組成物であって、該塗料組成物から得られる
    塗膜のガラス転移温度が50〜120℃の範囲であるこ
    とを特徴とする鋼板用下塗塗料組成物。
  2. 【請求項2】 塗膜形成性樹脂が、(A)ガラス転移温
    度が10〜90℃で、数平均分子量5,000〜25,
    000のポリエステル樹脂又はエポキシ変性ポリエステ
    ル樹脂 65〜95重量部および(B)アミノアルデヒ
    ド樹脂及びブロック化ポリイソシアネート化合物から選
    ばれる少なくとも一種の硬化剤 5〜35重量部からな
    ることを特徴とする請求項1記載の下塗塗料組成物。
  3. 【請求項3】 化成処理された、亜鉛メッキ又は亜鉛合
    金メッキ鋼板上に、請求項1記載の下塗塗料組成物によ
    る下塗塗膜が膜厚3〜6ミクロン設けられており、該下
    塗塗膜上にガラス転移温度が35〜95℃の上塗塗膜が
    膜厚10〜25ミクロンとなるように設けられているこ
    とを特徴とする塗装鋼板。
JP22581594A 1994-08-26 1994-08-26 塗料組成物及び塗装鋼板 Pending JPH0860029A (ja)

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