JP4191282B2 - 厚膜塗膜形成可能な塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚膜塗膜形成可能で、硬度、加工性、耐食性、耐ブロッキング性の優れた塗膜を形成できる塗料組成物及びこの塗料組成物を塗装してなる塗装金属板に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、コイルコーティングなどの連続塗装によって塗装される器物加工用や建材用のプレコート塗装鋼板用の上塗塗料としては、ポリエステル樹脂を基体樹脂とし、架橋剤としてメチルエーテル化メチロールメラミン樹脂又はポリイソシアネート化合物を組合せた樹脂系の塗料が多く用いられている。プレコート塗装鋼板製造時のこれらのポリエステル樹脂系上塗塗料塗膜の焼付けは、通常、高温短時間で行われるので、ワキ(塗膜の発泡)が発生しやすく、1回の塗装焼付けで膜厚25μm以上のポリエステル樹脂系上塗塗膜の製造は困難であった。
【0003】
プレコート塗装鋼板の塗膜は、硬度、加工性に加えて、耐食性などの耐久性のさらなる向上が求められており、上塗膜厚を厚くできれば耐久性の点で有利であるが、従来は、高温短時間焼付けにおける耐ワキ性の点から、1回の上塗塗装焼付けで厚膜を形成することが困難であり、厚膜とするには上塗を重ね塗りすることが必要であった。しかしながら、上塗を重ね塗りするには1回目の上塗塗装、焼付後、塗装板をコイル状に巻き取り、ついで2回目の上塗塗装、焼付が必要であり、塗装、焼付工程が増加したり、また設備上の問題もあった。
【0004】
また、1回の上塗塗装、高温短時間焼付で、ワキ発生のない厚膜を形成しようと塗料の硬化性を低下させると、塗膜の硬化が不十分となり、塗膜表面が粘着性となったり塗膜がブロッキングを起こしやすくなるといった問題がある。
【0005】
本発明は、プレコート塗装鋼板用のポリエステル樹脂系塗料において、1回の上塗塗装、高温短時間焼付によって、膜厚25μm以上においてもワキの発生がなく塗膜外観が良好で、硬度、加工性、耐アルカリ性、耐食性、塗面の非粘着性、耐ブロッキング性、硬化性が良好な塗膜を形成できるポリエステル樹脂系上塗塗料を得ることを目的とするものである。
【0006】
本発明者らは、鋭意検討の結果、ポリエステル樹脂系塗料において、特定のポリエステル樹脂と特定のブロック化ポリイソシアネート化合物と樹脂微粒子とを含有する塗料によって上記目的を達成することができることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(A)数平均分子量2,000〜20,000、ガラス転移温度−40℃〜30℃、水酸基価5〜95mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹脂と(B)ε−カプロラクタムでブロックしたブロック化ポリイソシアネート化合物とからなるバインダ成分100重量部に基いて、(C)塗膜硬化時において、完全には溶融しない平均粒子径8〜70μmの樹脂微粒子0.5〜30重量部を含有する塗料であって、該ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)中のブロック化イソシアネート基/該ポリエステル樹脂(A)中の水酸基の当量比が、0.7〜1.2の範囲であることを特徴とする上塗塗料組成物を提供するものである。
【0008】
また本発明は、金属板上に、ポリエステル系プライマー塗膜もしくはエポキシ系プライマー塗膜を介して、上記塗料組成物に基づく膜厚30μm以上の上塗硬化塗膜が形成されてなる塗装金属板を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明塗料組成物について、さらに詳細に説明する。
【0010】
水酸基含有ポリエステル樹脂(A)
本発明組成物における(A)成分である水酸基含有ポリエステル樹脂は、分子中に水酸基を有するポリエステル樹脂であり、オイルフリーポリエステル樹脂、油変性アルキド樹脂、また、これらの樹脂の変性物、例えばウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂などが挙げられる。
【0011】
上記オイルフリーポリエステル樹脂は、多塩基酸成分と多価アルコール成分とのエステル化物からなるものである。多塩基酸成分としては、例えば無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸などから選ばれる1種以上の二塩基酸及びこれらの酸の低級アルキルエステル化物が主として用いられ、必要に応じて安息香酸、クロトン酸、p−t−ブチル安息香酸などの一塩基酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸などの3価以上の多塩基酸などが併用される。多価アルコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの二価アルコールが主に用いられ、さらに必要に応じてグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールを併用することができる。これらの多価アルコールは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。両成分のエステル化又はエステル交換反応は、それ自体既知の方法によって行うことができる。酸成分としては、イソフタル酸、テレフタル酸、及びこれらの酸の低級アルキルエステル化物が特に好ましい。
【0012】
アルキド樹脂は、上記オイルフリーポリエステル樹脂の酸成分及びアルコール成分に加えて、油脂肪酸をそれ自体既知の方法で反応せしめたものであって、油脂肪酸としては、例えばヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、キリ油脂肪酸などを挙げることができる。アルキド樹脂の油長は30%以下、特に5〜20%程度のものが好ましい。
【0013】
ウレタン変性ポリエステル樹脂としては、上記オイルフリーポリエステル樹脂、又は上記オイルフリーポリエステル樹脂の製造の際に用いられる酸成分及びアルコール成分を反応させて得られる低分子量のオイルフリーポリエステル樹脂を、ポリイソシアネート化合物とそれ自体既知の方法で反応せしめたものが挙げられる。また、ウレタン変性アルキド樹脂は、上記アルキド樹脂、又は上記アルキド樹脂製造の際に用いられる各成分を反応させて得られる低分子量のアルキド樹脂を、ポリイソシアネート化合物とそれ自体既知の方法で反応せしめたものが包含される。ウレタン変性ポリエステル樹脂及びウレタン変性アルキド樹脂を製造する際に使用しうるポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,4,6−トリイソシアナトトルエンなどが挙げられる。上記のウレタン変性樹脂は、一般に、ウレタン変性樹脂を形成するポリイソシアネート化合物の量がウレタン変性樹脂に対して30重量%以下の量となる変性度合のものを好適に使用することができる。
【0014】
エポキシ変性ポリエステル樹脂としては、上記ポリエステル樹脂の製造に使用する各成分から製造したポリエステル樹脂を用い、この樹脂のカルボキシル基とエポキシ基含有樹脂との反応生成物や、ポリエステル樹脂中の水酸基とエポキシ樹脂中の水酸基とをポリイソシアネート化合物を介して結合した生成物などの、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂との付加、縮合、グラフトなどの反応による反応生成物を挙げることができる。かかるエポキシ変性ポリエステル樹脂における変性の度合は、一般に、エポキシ樹脂の量がエポキシ変性ポリエステル樹脂に対して、0.1〜30重量%となる量であることが好適である。
【0015】
以上に述べたポリエステル樹脂のうち、特に好適なものとしては、オイルフリーポリエステル樹脂が挙げられる。
【0016】
また、ポリエステル樹脂(A)は、得られる塗膜の加工性、硬度、硬化性及び耐ワキ性などのバランスの点から、数平均分子量が、2,000〜20,000、好ましくは3,000〜15,000の範囲内であり、ガラス転移温度(Tg点)が、−40℃〜30℃、好ましくは−25〜15℃の範囲内であり、水酸基価が、5〜95mgKOH/g、好ましくは20〜65mgKOH/gの範囲内であるポリエステル樹脂である。
【0017】
本発明において、ガラス転移温度(Tg)は、示差熱分析(DTA)によるものであり、また数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したものである。
【0018】
ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)
本発明において、(B)成分であるブロック化ポリイソシアネート化合物は、ε−カプロラクタムをブロック剤としてブロック化されたポリイソシアネート化合物であり、実質的にフリーのイソシアネート基を有さないものであって、架橋剤として働き、上記ポリエステル樹脂(A)と反応して樹脂(A)を硬化させることができるものである。
【0019】
上記ブロック化する前のポリイソシアネート化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネートもしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネートもしくは4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類の如き有機ジイソシアネートそれ自体、またはこれらの各有機ジイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した如き各有機ジイソシアネート同志の環化重合体、更にはイソシアネート・ビウレット体等が挙げられる。
【0020】
上記ポリイソシアネート化合物とブロック化剤であるε−カプロラクタムとを混合することによって容易に上記ポリイソシアネート化合物のフリーのイソシアネート基をブロックすることができる。ブロック化剤としてε−カプロラクタムを使用することによって、塗膜を加熱硬化させる際の耐ワキ性を向上させることができる。
【0021】
本発明組成物において、バインダ成分であるポリエステル樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート化合物(B)とは、ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)中のブロック化イソシアネート基/ポリエステル樹脂(A)中の水酸基の当量比が、0.7〜1.2、好ましくは0.8〜1.05の範囲であることが必要である。上記比が0.7より小さくなると塗膜の硬化性が低下したり、塗膜中に残存する水酸基が多くなって塗膜の耐水性が低下し耐食性が劣化しやすくなり、一方、上記比が1.2より大きくなると、塗装後、塗膜中に残存するイソシアネート基による不必要な硬化反応が進行して、経時によって塗膜の加工部のワレを進行させるといった問題が発生する。
【0022】
樹脂微粒子(C)
本発明組成物において、(C)成分である樹脂微粒子は、塗膜硬化時(塗膜の焼付け硬化条件)において、完全には溶融しないものであり、かつ平均粒子径8〜70μm、好ましくは15〜60μmを有する樹脂微粒子であり、硬化塗膜の耐ブロッキング性向上に寄与するものである。ここで、「完全には溶融しない」とは、全く溶融していない状態、及び部分的に溶融して個々の微粒子の周囲表面が部分的に溶融物で覆われている状態を包含する。
【0023】
上記樹脂微粒子の平均粒子径が8μm未満では、塗膜の耐ブロッキング性の向上効果が十分ではなく、一方、70μmを超えると塗膜外観や塗装作業性が低下しやすくなる。
【0024】
樹脂微粒子(C)の樹脂種としては、例えば、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂などを挙げることができ、これらは、単独で又は組合せて使用することができる。
【0025】
樹脂微粒子(C)の配合量は、ポリエステル樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート化合物(B)とからなるバインダ成分100重量部に基いて、0.5〜30重量部、好ましくは1〜15重量部の範囲内である。上記樹脂微粒子(C)の配合量が0.5重量部未満では塗膜の耐ブロッキング性の向上効果が十分ではなく、一方、30重量部を超えると塗膜の加工性や塗装作業性が低下する。
【0026】
本発明の塗料組成物は、水酸基含有ポリエステル樹脂(A)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)及び樹脂微粒子(C)から実質的になることができるが、通常、有機溶剤が配合され、さらに必要に応じて、平均粒子径が1μm以上で8μm未満の有機樹脂粉末や無機質粉末;硬化触媒、着色顔料、光輝性顔料;塗料用としてそれ自体既知のポリエチレンワックス、カルナウバワックス、ラノリンワックス、潤滑性付与剤、消泡剤、塗面調整剤、沈降防止剤などの添加剤を含有していてもよい。
【0027】
前記有機溶剤は、本発明組成物の塗装性の改善などのため必要に応じて配合されるものであり、ポリエステル樹脂(A)及びブロック化ポリイソシアネート化合物(B)を溶解ないし分散できるものが使用でき、具体的には、例えば、キシレン、高沸点芳香族石油系炭化水素溶剤などの芳香族炭化水素系溶剤;シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤;酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤;n−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤などを挙げることができ、なかでも高沸点芳香族石油系炭化水素溶剤が好適である。これらの有機溶剤は、単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0028】
上記平均粒子径が1μm以上で8μm未満の有機樹脂粉末の樹脂種としては、例えば、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂などを挙げることができ、これらは、単独で又は組合せて使用することができる。
【0029】
上記平均粒子径が1μm以上で8μm未満の無機質粉末の種類としては、タルク、クレー、シリカ、マイカ、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどを挙げることができ、これらは、単独で又は組合せて使用することができる。上記無機質粉末としては、なかでもシリカが好適である。
【0030】
上記平均粒子径が1μm以上で8μm未満の有機樹脂粉末及び無機質粉末から選ばれる少なくとも1種の粉末を配合することによって、塗膜表面の非粘着性を向上させることができる。この粉末を配合する場合にはその配合量は、ポリエステル樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート化合物(B)とからなるバインダ成分100重量部に基いて、1〜30重量部、好ましくは4〜20重量部の範囲内であるであることが適当である。なかでも、有機樹脂粉末0.5〜15重量部、好ましくは2〜10重量部と、無機質粉末0.5〜15重量部、好ましくは2〜10重量部とを併用することが、塗膜表面の非粘着性、塗膜の加工性などのバランスの点から好適である。
【0031】
上記硬化触媒は、ポリエステル樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート化合物(B)との硬化反応を促進するため必要に応じて配合されるものであり、ブロック剤の解離を促進する硬化触媒が好適であり、好適な硬化触媒として、例えば、オクチル酸錫、、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、2−エチルヘキサン酸鉛などの有機金属触媒などを挙げることができる。
【0032】
前記必要に応じて使用できる着色顔料としては、塗料分野で通常使用されている着色顔料、例えば、チタン白、亜鉛華などの白色顔料;シアニンブルー、シアニングリーン、アゾ系やキナクリドン系などの有機赤色顔料、ベンツイミダゾロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系及びキノフタロン系などの有機黄色顔料;チタンイエロー、ベンガラ、カーボンブラック、黄鉛及び各種焼成顔料などの無機着色顔料が挙げられる。
【0033】
上記チタン白としては、0.5μm以上の粗粒を除去したルチル形酸化チタンにジルコニア及びアルミナで表面処理してなるチタン白、なかでも、上記粗粒を除去したルチル形酸化チタンの周りに、酸化チタンに対して、内層として0.2〜1.5重量%のジルコニアによる被覆層、及び外層として1.5〜8.0重量%のアルミナによる被覆層が形成されてなるチタン白が得られる塗膜の耐アルカリ性などの点から好適である。淡色系塗膜を形成するためチタン白を配合する場合には、その配合量は樹脂(A)と化合物(B)との合計100重量部に対して50〜120重量部の範囲内にあることが隠蔽性、加工性などの点から好適である。
【0034】
前記必要に応じて使用できる光輝性顔料としては、塗料分野で通常使用されている光輝性顔料、例えば、アルミニウ粉、銅粉、ニッケル粉、真珠状光沢を有する被覆マイカ粉及び光輝性グラファイトなどの少なくとも1種を挙げることができる。
【0035】
本発明組成物は、例えば、金属板、プラスチックス、ガラス板などの種々の被塗物に塗装することができるが、塗装金属板を製造する場合には、被塗物として金属板が使用される。被塗物として使用される金属板としては、例えば、冷延鋼板、亜鉛系メッキ鋼板、アルミニウム板などの無処理の金属板;これらの無処理の金属板に、リン酸塩処理、クロメート処理、リン酸クロム処理などの化成処理を施してなる金属板を挙げることができ、なかでも無処理又は化成処理を施した亜鉛系メッキ鋼板を好適に使用することができる。
【0036】
亜鉛系メッキ鋼板としては、例えば、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、鉄−亜鉛合金メッキ鋼板、ニッケル−亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板など、及びこれらの亜鉛系メッキ鋼板にリン酸亜鉛処理、クロメート処理などの化成処理を施してなる化成処理亜鉛系メッキ鋼板などを挙げることができる。
【0037】
また、上記金属板上に、耐食性の向上や塗料の密着性向上などを目的に、プライマー塗膜を設けたプライマー塗装金属板も被塗物として使用することができる。このプライマー塗膜としては、ポリエステル系プライマー、エポキシ系プライマーから得られる塗膜が好適であり、通常、2〜10μmの膜厚を有する。プライマー塗料として、ストロンチウムクロメート、ジンククロメート、カルシウムクロメートなどのクロム系防錆顔料などの有害顔料を含有しない無公害の非クロム系プライマー塗料を使用することによって無公害のプライマ塗膜の形成が可能となる。非クロム系プライマー塗料に使用される防錆顔料としては、例えば、酸化亜鉛、リン酸亜鉛、リン・ケイ酸亜鉛、リン酸アルミニウム亜鉛、リン酸カルシウム亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸アルミニウム、シアナミド亜鉛カルシウム、亜鉛処理されたポリリン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛カルシウム、モリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸アルミニウム、カルシウムイオン交換された非晶質シリカ微粒子などを挙げることができ、これらは1種で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0038】
本発明の塗料組成物の塗装は、特に制限されるものではなく、例えば、ロール塗装、カーテンフロー塗装、浸漬塗装、スプレー塗装などを用いて行うことができ、その際の塗装膜厚も特に限定されるものではないが、高温短時間、例えば、素材到達最高温度230℃で60秒間焼付けにおいても、通常、乾燥塗膜厚で少なくとも30μmにおいてワキ発生のないことから、これまで、1回のポリエステル系塗料の高温短時間での塗装焼付けにおいて良好な塗膜形成が困難であった乾燥塗膜厚である25μm以上、特に30〜45μmの範囲内が好適である。
【0039】
また、本発明の塗料組成物の硬化条件は、この塗料組成物が硬化する焼付条件の中から適宜選択することができるが、連続的に移動する長尺の、金属板やプライマー塗装金属板に、ロール塗装などによって連続的に塗装するコイルコーティングの場合には、通常、素材到達最高温度が160〜260℃で15〜120秒の範囲内、特にPMT190〜240℃で20〜90秒の範囲内の焼付け条件が好適である。
【0040】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」はいずれも重量基準によるものとする。
【0041】
実施例1〜9及び比較例1〜9
下記表1に示す組成配合にて塗料化を行い各上塗塗料を得た。表1における各組成の配合量は、固形分重量によって表示した。なお、各実施例及び比較例の上塗塗料の塗料化に際しては、白色顔料であるチタン白の分散を行った。また、シクロヘキサノン/スワゾール1500(コスモ石油(株)製、芳香族石油系高沸点溶剤)=60/40(重量比)の混合溶剤を塗料粘度調整などのために使用し塗料粘度を約90秒(フォードカップ#4、25℃)に調整した。表1中に、各上塗塗料のバインダ成分における、ブロック化ポリイソシアネート化合物中のブロック化されたイソシアネート基/ポリエステル樹脂中の水酸基の当量比[表1中において、「(NCO/OH)当量比」と略記する)]を示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
表1中の(註)は、それぞれ下記のとおりの意味を有する。
【0045】
表1中の(*1)〜(*6)に示すポリエステル樹脂は、いずれも東洋紡績(株)製のポリエステル樹脂であり、下記表2に示す性状値を有する。
【0046】
【表3】
【0047】
(*7)デスモデュールTPLS2957:住友バイエルウレタン(株)製、ε−カプロラクタムでブロック化したHDIイソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物。
【0048】
(*8)デスモデュールBL−3175:住友バイエルウレタン(株)製、メチルエチルケトオキシムでブロック化したHDIイソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物。
【0049】
(*9)デスモデュールTPLS2759:住友バイエルウレタン(株)製、マロン酸ジエチルエステルでブロック化したHDIイソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物。
【0050】
(*10)フォーメートTK−1:武田薬品工業(株)製、有機錫系硬化触媒。
【0051】
(*11)チタン白CR−97:石原産業(株)製、粒子径0.5μm以上の粗粒が除去されてなるアルミナ及びジルコニアで表面処理されたルチル型チタン白顔料。
【0052】
(*12)チタン白CR−95:石原産業(株)製、アルミナ及びシリカで表面処理されたルチル型チタン白顔料。
【0053】
(*13)アルミペーストMR−9000:旭化成メタルズ(株)製、商品名「旭化成アルミペーストMR−9000」、平均粒子径約10μmの光輝性アルミニウム微粉末。
【0054】
(*14)タフチックA−20:東洋紡績(株)製、商品名、ポリアクリロニトリル樹脂微粒子、平均粒子径約26μm。
【0055】
(*15)オルガソル2002ES−3:仏国、アト・シミー社製、商品名、ナイロン12の樹脂微粒子、平均粒子径約30μm。
【0056】
(*16)TEXTURE5380W:シャムロック テクノロジイズ社製、商品名、ポリプロピレン樹脂微粒子、平均粒子径約40μm。
【0057】
(*17)セフラルルーブWR:セントラル硝子(株)製、商品名、ポリテトラフルオロエチレンの粉末、平均粒子径約5μm。
【0058】
(*18)サイロイド308:GRACE GMBH(グレイス社)製、シリカ微粉末、平均粒子径約5μm。
【0059】
実施例10〜18及び比較例10〜18
クロメート処理を施した厚さ0.5mmの電気亜鉛メッキ鋼板上に、関西ペイント(株)製、KPカラー8625プライマー(クロム酸塩系防錆顔料を含有するプレコート鋼板用ポリエステル系プライマー塗料、表3中において「KP8625」と略称する)を乾燥膜厚が約4μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となるように30秒間焼付け、プライマー塗装鋼板を得た。このプライマー塗装鋼板上に上記実施例1〜9及び比較例1〜9で得た各上塗塗料をバーコータにて乾燥膜厚が約35μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となるように60秒間焼付けて各上塗塗装鋼板を得た。
【0060】
実施例19
実施例10において、プライマー塗料として、KPカラー8625プライマーの代わりにKPカラー8000プライマー(関西ペイント(株)製、クロム酸塩系防錆顔料を含有するプレコート鋼板用エポキシ樹脂系プライマー塗料、表3中において「KP8000」と略称する)を使用する以外は実施例10と同様に行い上塗塗装鋼板を得た。
【0061】
実施例20
実施例10において、プライマー塗料として、KPカラー8625プライマーの代わりに、下記のクロム酸塩系防錆顔料を含有しないプライマー塗料NCを使用する以外は実施例10と同様に行い上塗塗装鋼板を得た。
クロム酸塩系防錆顔料を含有しないプライマー塗料NC
バイロンEP−2940(注1)266.7部(固形分量で80部)、サイメル303(注2)20部、トリポリ燐酸アルミニウム30部、チタン白20部及びネイキュア5225(注3)2.0部及び適当量の混合溶剤[ソルベッソ150(エッソ石油社製、芳香族炭化水素系溶剤)とシクロヘキサノンとの1/1(重量基準)混合溶剤]を混合し、ツブ(顔料粗粒子の粒子径)が10ミクロン以下となるまで分散してなるプライマー塗料(表3中において「Pr−NC」と略称する)。
【0062】
(注1)バイロンEP−2940:東洋紡(株)製、固形分30%のエポキシ変性ポリエステル樹脂溶液、樹脂の数平均分子量は約10000、ガラス転移温度は約72℃。
【0063】
(注2)サイメル303:三井サイテック(株)製、メチルエーテル化メラミン樹脂。
【0064】
(注3)ネイキュア5225:ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和溶液、スルホン酸量25%、硬化触媒。
【0065】
上記実施例10〜20及び比較例10〜18で得られた塗装鋼板について各種試験を行った。その試験結果を後記表3に示す。
【0066】
表3中における試験は下記試験方法に従って行った。
【0067】
試験方法
耐ワキ性:塗装鋼板の塗面(30cm×30cm)の外観を肉眼で観察し下記基準にて評価した。
【0068】
○:塗面にワキ(発泡)の発生が認められない
△:塗面に僅かにワキ(発泡)の発生が認められる
×:塗面に著しいワキ(発泡)の発生が認められる。
【0069】
塗面光沢:JIS K−5400 7.6(1990)に規定の60度鏡面光沢度に従い、塗装鋼板の塗面の60度鏡面反射率を測定した。
【0070】
鉛筆硬度:塗装鋼板の塗膜について、JIS K−5400 8.4.2(1990)に規定する鉛筆引っかき試験を行い、破れによる評価を行った。
【0071】
耐衝撃性:20℃の室内において、JIS K−5400 8.3.2(1990)デュポン式耐衝撃性試験に準じて、落錘重量500g、撃芯の尖端直径1/2インチ、落錘高さ50cmの条件にて塗装鋼板の塗面の衝撃を与えた。ついで衝撃を加えた部分にセロハン粘着テープを貼着し、瞬時にテープを剥がしたときの塗膜の剥がれ程度を下記基準で評価した。
【0072】
○:塗面に剥がれが認められない
△:塗面にわずかの剥がれが認められる
×:塗面にかなりの剥がれが認められる。
【0073】
折曲げ加工性:20℃の室内において塗装鋼板の塗面を外側にして塗装鋼板を180度折り曲げ(0T折り曲げ)、折曲げ部分の塗膜のワレの発生程度を評価した。塗装鋼板としては、塗装後1時間(初期)のものと、塗装後2週間経過(経時)のものを用いた。
【0074】
◎:塗膜にワレが認められない
○:塗膜にワレが僅かに認められる
△:塗膜にワレがかなり認められる
×:塗膜にワレが著しく認められる。
【0075】
塗面の非粘着性:塗装鋼板の塗面を指で触って、塗面の粘着程度を下記基準により評価した。
【0076】
◎:塗面に粘着感が認められない
○:塗面に粘着感が僅かに認められる
△:塗面に粘着感がかなり認められる
×:塗面に粘着感が著しく認められる。
耐ブロッキング性:クロメート処理を施した厚さ0.5mmの電気亜鉛メッキ鋼板上に、「KPカラー1510ベージュ」(関西ペイント(株)製、プレコート鋼板用ポリエステル樹脂系裏面用塗料)を乾燥膜厚が約5μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となるように30秒間焼付けてKPカラー1510塗装板を得た。このKPカラー1510塗装板を5×5cm2 の大きさに切断し、この塗膜面に5×5cm2 の大きさの各塗装鋼板の塗膜面を重ね合せ、50℃で80kg/cm2 の圧力下で24時間保持した後、両塗板を剥がした際の剥がし易さを下記基準にて評価した。
【0077】
◎:両塗板が貼り付いておらず傾けただけで離れる。
【0078】
○:両塗板が僅かに貼り付いているが、手で容易に剥がれる。
【0079】
△:両塗板がかなり貼り付いているが、手で塗膜に損傷なく剥がすことができる
×:両塗板が強く貼り付いており、手で剥がすことができないか、手で剥がすことができても塗膜に損傷が発生する。
【0080】
耐アルカリ性:30℃に加温した濃度5%の水酸化ナトリウム水溶液中に試験板を24時間浸漬し、引き上げて塗面を目視にて観察し次の基準で評価した。 ○:塗面に変化が認められない、
△:塗面にわずかに白化又はフクレが認められる、
×:塗面に白化又はフクレが著しく認められる。
【0081】
耐溶剤性:20℃の室内において、メチルエチルケトンをしみ込ませたガーゼにて塗面に約1kg/cm2 の荷重をかけて、約5cmの長さの間を50回往復させた後の塗面状態を目視にて下記基準で評価した。
○:塗面に変化が認められない
△:塗膜の白化又は膨潤は認めらないが、塗面にキズが認められる
×:塗膜の白化又は膨潤が認められる。
【0082】
加工部の耐湿性:20℃の室内において塗装鋼板の塗面を外側にして塗装鋼板を180度折り曲げ(0T折り曲げ)、この加工塗板を50℃、湿度約100%RHの耐湿試験機内で1000時間放置後、折り曲げ加工部の塗膜のワレ及び剥離の程度を下記基準にて評価した。
【0083】
○:ワレの発生及び塗膜の剥離のいずれも認められない
△:ワレが発生しているが、塗膜の剥離は認められない
×:ワレが著しく発生しており、加工部の塗膜に剥離が認められる。
【0084】
耐食性:塗装鋼板の塗面にナイフにて金属表面に達するクロスカット傷を入れ、この塗装鋼板をJIS Z−2371に規定の塩水噴霧試験に準じて1000時間塩水噴霧試験を行い、カット傷からの錆、フクレ幅によって評価した。
【0085】
◎:錆又はフクレの最大幅が片側1mm未満
○:錆又はフクレの最大幅が片側1mm以上、3mm未満
△:錆又はフクレの最大幅が片側3mm以上、9mm未満
×:錆又はフクレの最大幅が片側10mm以上。
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】
【発明の効果】
本発明塗料組成物は、1回の高温短時間焼付で、膜厚25μm以上においてもワキの発生がなく、硬度、加工性、耐アルカリ性、耐食性、塗面の非粘着性、耐ブロッキング性、硬化性が良好な塗膜を形成できる。
【0089】
本発明塗料組成物は、高温短時間焼付において厚膜の塗膜を形成する場合に特に効果的であり、なかでもプレコート塗装鋼板用の塗料として好適である。
Claims (6)
- (A)数平均分子量2,000〜20,000、ガラス転移温度−40℃〜30℃、水酸基価5〜95mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹脂と(B)ε−カプロラクタムでブロックしたブロック化ポリイソシアネート化合物とからなるバインダ成分100重量部に基いて、(C)塗膜硬化時において、完全には溶融しない平均粒子径8〜70μmの樹脂微粒子0.5〜30重量部を含有する塗料であって、該ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)中のブロック化イソシアネート基/該ポリエステル樹脂(A)中の水酸基の当量比が、0.7〜1.2の範囲であることを特徴とする上塗塗料組成物。
- さらに着色顔料として、0.5μm以上の粗粒を除去したルチル形酸化チタンにジルコニア及びアルミナで表面処理してなるチタン白を、ポリエステル樹脂(A)とポリイソシアネート化合物(B)とからなるバインダ成分100重量部に基いて、50〜120重量部含有することを特徴とする請求項1記載の上塗塗料組成物。
- さらに、有機樹脂粉末及び無機質粉末から選ばれる少なくとも1種の平均粒子径が1μm以上で8μm未満である粉末を、ポリエステル樹脂(A)とポリイソシアネート化合物(B)とからなるバインダ成分100重量部に基いて1〜30重量部含有することを特徴とする請求項1又は2記載の上塗塗料組成物。
- 上記無機質粉末がシリカ微粉末である請求項3記載の上塗塗料組成物。
- ポリエステル樹脂(A)とポリイソシアネート化合物(B)とからなるバインダ成分100重量部に基いて、上記有機樹脂粉末を1〜15重量部、シリカ微粉末を1〜15重量部含有することを特徴とする請求項4記載の上塗塗料組成物。
- 金属板上に、ポリエステル系プライマー塗膜又はエポキシ系プライマー塗膜を介して、請求項1記載の塗料組成物に基づく膜厚25μm以上の上塗硬化塗膜が形成されてなる塗装金属板。
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