JPH0860026A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物

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JPH0860026A
JPH0860026A JP20204094A JP20204094A JPH0860026A JP H0860026 A JPH0860026 A JP H0860026A JP 20204094 A JP20204094 A JP 20204094A JP 20204094 A JP20204094 A JP 20204094A JP H0860026 A JPH0860026 A JP H0860026A
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正直 林
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ラジカル重合性を有する化合物(A)を主成
分とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、
ラジカル重合性不飽和結合を有する亜リン酸エステル化
合物(B)、例えばトリ(アクリロキシエチル)−ホス
ファイトを25重量%以上含有することを特徴とする活
性エネルギー線硬化型樹脂組成物。 【効果】 酸素が存在している雰囲気でも硬化性が高
く、かつ表面硬度が高い硬化塗膜を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素が存在している雰
囲気でも、硬化性が高く、かつ表面硬度が高い硬化塗膜
を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線や電子線等の活性エネルギー線に
より、硬化する活性エネルギー線硬化型樹脂は、硬化が
速いという特徴があるため、塗料、インキ、接着剤、コ
ーティング剤等の用途に広く利用されている。特に、硬
化後、直ちに硬化物を重ねたり、巻きとる等の後工程が
あるプロセスには、特に硬化が速い特徴を生かすことが
でき、活性エネルギー線硬化型樹脂の利用が進んでい
る。
【0003】しかしながら、活性エネルギー線硬化型樹
脂は、空気中において硬化させると、表面層の硬化が遅
く、後工程において、表面が汚れたり、傷がつく欠点が
ある。また、スプレー塗装、グラビヤ印刷等により作る
ことができる2〜3μm以下の薄い状態をとる活性エネ
ルギー線硬化型樹脂は、空気中では、硬化しない欠点が
ある。これらの欠点を克服するために、これまでに多く
の提案がなされている。例えば、窒素ガス等のイナー
トガスを吹き込むことにより、硬化する際の雰囲気を、
空気からイナートガスに置換することが知られており、
また、活性エネルギー線硬化型樹脂に、ジフェニルイ
ソデシルホスファイト、サイクリックネオペンタテトラ
イルビス(オクタデシル)ホスファイト等の亜リン酸エ
ステル化合物を添加し、光もしくは電子線等の活性エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物として用いることが、特開昭
63-72740号公報、特開昭64-79213号公報
等に提案されており、これらの亜リン酸エステル化合物
を1〜3重量%程度の範囲で含有させた実施例が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のイナートガス
を用い硬化する方法は、イナートガスが高価である欠点
があり、紫外線硬化においては一般には用いられていな
い。電子線硬化においては、イナートガスにより硬化雰
囲気の酸素濃度を200ppm以下に保ち、硬化をさせ
ている。しかしながら、高速で被照射物を送り込み硬化
させる際には、被照射物が空気を付着しているので、硬
化雰囲気の酸素濃度を200ppm以下に保つことがで
きず、特に表面の硬化が不十分になる欠点がある。上記
の亜リン酸エステル化合物を活性エネルギー線硬化型
樹脂中に添加する方法は、平易な方法であるが、硬化性
をあげるためには大量に添加する必要があり、大量に添
加すると、その未反応成分により塗膜の表面硬度が低下
する欠点がある。
【0005】本発明の課題は、酸素が存在している雰囲
気でも、硬化性が高く、かつ表面硬度が高い硬化塗膜を
与える活性エネルギー線硬化樹脂組成物を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、この様な
状況に鑑みて鋭意研究した結果、ラジカル重合性を有す
る化合物を主成分とする活性エネルギー線硬化型樹脂
に、ラジカル重合性不飽和結合を有する亜リン酸エステ
ル化合物を25重量%以上含有させると、酸素が存在し
ている雰囲気でも硬化性が高く、かつ表面硬度が高い硬
化塗膜を得ることができることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、ラジカル重合性を有する
化合物(A)を主成分とする活性エネルギー線硬化型樹
脂組成物であって、ラジカル重合性不飽和結合を有する
亜リン酸エステル化合物(B)を25重量%以上含有す
ることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
を提供するものである。
【0008】本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物としては、ラジカル重合性を有する化合物(A)、例
えばラジカル重合性を有するプレポリマー(A1 )やラ
ジカル重合性を有するモノマー(A2 )等を主成分と
し、更に必要に応じて非反応性樹脂、添加剤、充填剤、
その他の成分、例えば紫外線硬化させる場合には光重合
開始剤等を添加したものであって、かつ該ラジカル重合
性を有する化合物(A)の一部乃至全部としてラジカル
重合性不飽和結合を有する亜リン酸エステル化合物
(B)を25重量%以上含有するもの等が挙げられる。
【0009】上記ラジカル重合性を有するプレポリマー
(A1 )としては、例えば分子量500以上の、ウレタ
ン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリ
レート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリブタジエ
ン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレ
ート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、メラミン
(メタ)アクリレート、フォスファゼン(メタ)アクリ
レート、アクリル共重合体へ(メタ)アクリロイル基を
導入したもの等の(メタ)アクリル化合物;ポリブタジ
エンや不飽和ポリエステル化合物等の主鎖および側鎖に
不飽和結合を有する化合物;アリル基、ビニル基、ビニ
ルエーテル基、マレイミド基、(メタ)アクリルアミド
基等のラジカル重合性2重結合を有する化合物;チオー
ル化合物、アミノ化合物等のラジカル付加反応を起こす
化合物、ラジカル重合性不飽和結合を有する亜リン酸エ
ステルプレポリマーなどが挙げられる。これらは、それ
ぞれの要求物性を満足するように、適宜選択して用いれ
ばよく、通常分子量が500〜30000程度のものを
単独または混合して用いる。
【0010】また、ラジカル重合性を有するモノマー
(A2 )としては、分子量500未満のもので、塊状も
しくは液状のラジカル重合もしくはラジカル付加反応が
可能な化合物が挙げられ、例えば(メタ)アクリル化合
物、不飽和ポリエステル化合物、ビニル化合物、ビニル
エーテル化合物、マレイミド化合物、(メタ)アクリル
アミド化合物、チオール化合物、アミノ化合物、ラジカ
ル重合性不飽和結合を有する亜リン酸エステルモノマー
などが挙げられる。なかでも反応性が高いため、(メ
タ)アクリル化合物、(メタ)アクリルアミド化合物、
ビニルエーテル化合物が好ましい。
【0011】これらラジカル重合性を有するモノマー
(A2 )の具体例としては、(メタ)アクリルアミド、
(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、N
−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサン
ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジオキシジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタン
ジオールジ(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリド
ン、トリプロピレングリコールジビニルエーテル等が挙
げられる。
【0012】これらラジカル重合性を有するプレポリマ
ー(A1 )とラジカル重合性を有するモノマー(A2
の配合割合は、特に限定されないが、ラジカル重合性を
有するプレポリマー(A1 )とラジカル重合性を有する
モノマー(A2 )の合計100重量%中において、ラジ
カル重合性を有するモノマー(A2 )含有率は、通常5
0重量%以下、好ましくは5〜30重量%である。な
お、(メタ)アクリル酸低級アルキルエステル等の揮発
性の単量体を用いる場合には、硬化の際に蒸発して生ず
る悪臭、毒性等の問題を防止するため、上記の配合割合
よりも更に少量、例えば3〜15重量%となる割合で用
いることが好ましい。
【0013】本発明で用いるラジカル重合性不飽和結合
を有する亜リン酸エステル化合物(B)は、前記したよ
うにラジカル重合性を有する化合物(A)の一部乃至全
部として使用するものであり、通常上記ラジカル重合性
を有するプレポリマー(A1)やラジカル重合性を有す
るモノマー(A2 )等と同様に使用する。但し、本発明
の効果を達成するには、亜リン酸エステル化合物(B)
を活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中に25重量%以
上含有させることが必要であり、なかでも粘度や物性の
調整が容易で実用性の高い樹脂組成物が得られる点で3
0〜70重量%含有させたものが好ましい。尚、亜リン
酸エステル化合物(B)の含有率が25重量%未満で
は、酸素存在下での硬化性が十分でなく、表面硬度も低
くなる。
【0014】上記亜リン酸エステル化合物(B)として
は、ラジカルにより重合反応を起こす不飽和結合を有す
る亜リン酸エステル化合物であればいずれもよく、例え
ばアクリル基、メタクリル基、アクリルアミド基、ビニ
ルエーテル基、アリル基、ビニル基、マレイミド基のよ
うなラジカル重合性不飽和基を分子内に有する亜リン酸
エステルのモノマーやプレポリマーなどが挙げられる。
【0015】以下に本発明で用いる亜リン酸エステル化
合物(B)の代表例を一般式(1)〜(6)で示す。
【0016】
【化1】
【0017】〔上記一般式(1)中、nは1〜3の整
数、Rはラジカル重合性不飽和結合を有する基、R1
アルキル基、アリール基またはアラルキル基である。R
1 は置換基を有していてもよく、置換基としては、例え
ばハロゲン、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
アシリオキシ基、アルカノイル基、シアノ基、水酸基、
アミノ基などが挙げられる。〕
【0018】
【化2】
【0019】〔上記一般式(2)中、nは1〜2の整
数、mは0〜2の整数、Rはラジカル重合性不飽和結合
を有する基、R1 はアルキル基、アリール基またはアラ
ルキル基である。R1 は置換基を有していてもよく、置
換基としては、例えばハロゲン、アルコキシ基、アルコ
キシカルボニル基、アシリオキシ基、アルカノイル基、
シアノ基、水酸基、アミノ基などが挙げられる。R2
アルキレン基、アリーレン基、アラールキレン基、又は
これらの基からなる群から選ばれる1種以上の基を炭素
−炭素結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結
合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合および
イミド結合からなる群から選ばれる1種以上の結合で結
合したものである。R2 は更に置換基を有していてもよ
く、置換基としては、例えばハロゲン、アルコキシ基、
アルコキシカルボニル基、アシリオキシ基、アルカノイ
ル基、シアノ基、水酸基、アミノ基などが挙げられ
る。〕
【0020】
【化3】
【0021】〔上記一般式(3)中、Rはラジカル重合
性不飽和結合を有する基、R3 はアルキレン基、アリー
レン基、アラールキレン基、又はこれらの基からなる群
から選ばれる1種以上の基を炭素−炭素結合、エーテル
結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、尿素
結合、チオエーテル結合およびイミド結合からなる群か
ら選ばれる1種以上の結合で結合したものである。R3
は更に置換基を有していてもよく、置換基としては、例
えばハロゲン、アルコキシ基、アルコキシカルボニル
基、アシリオキシ基、アルカノイル基、シアノ基、水酸
基、アミノ基などが挙げられる。〕
【0022】
【化4】
【0023】〔上記一般式(4)中、mは0〜1の整
数、Rはラジカル重合性不飽和結合を有する基、R1
アルキル基、アリール基またはアラルキル基である。R
1 は置換基を有していてもよく、置換基としては、例え
ばハロゲン、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
アシリオキシ基、アルカノイル基、シアノ基、水酸基、
アミノ基などが挙げられる。R4 は脂肪族炭化水素基、
芳香族基、環状脂肪族基、又はこれらの基からなる群か
ら選ばれる1種以上の基を炭素−炭素結合、エーテル結
合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、尿素結
合、チオエーテル結合およびイミド結合からなる群から
選ばれる1種以上の結合で結合したものである。R4
更に置換基を有していてもよく、置換基としては、例え
ばハロゲン、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
アシリオキシ基、アルカノイル基、シアノ基、水酸基、
アミノ基などが挙げられる。〕
【0024】
【化5】
【0025】〔上記一般式(5)中、nは1〜2の整
数、mは3〜6の整数、Rはラジカル重合性不飽和結合
を有する基、R1 、R2 はアルキル基、アリール基また
はアラルキル基である。R1 、R2 は置換基を有してい
てもよく、置換基としては、例えばハロゲン、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、アシリオキシ基、アル
カノイル基、シアノ基、水酸基、アミノ基などが挙げら
れる。R5 は脂肪族炭化水素基、芳香族基、環状脂肪族
基、又はこれらの基からなる群から選ばれる1種以上の
基を炭素−炭素結合、エーテル結合、エステル結合、ア
ミド結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合
およびイミド結合からなる群から選ばれる1種以上の結
合で結合したものである。R5 は更に置換基を有してい
てもよく、置換基としては、例えばハロゲン、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、アシリオキシ基、アル
カノイル基、シアノ基、水酸基、アミノ基などが挙げら
れる。〕
【0026】
【化6】
【0027】〔上記一般式(6)中、nは0〜2の整
数、mは0〜2の整数、Rはラジカル重合性不飽和結合
を有する基、R6 はラジカル重合性不飽和結合を有する
2価の基、R1 はアルキル基、アリール基またはアラル
キル基である。R1 は置換基を有していてもよく、置換
基としては、例えばハロゲン、アルコキシ基、アルコキ
シカルボニル基、アシリオキシ基、アルカノイル基、シ
アノ基、水酸基、アミノ基などが挙げられる。〕上記一
般式(1)〜(6)の中のR、すなわちラジカル重合性
不飽和結合を有する基を亜リン酸エステル中に導入する
方法としては、特に限定はなく、例えば三塩化リンなど
の塩化リン化合物と水酸基含有ラジカル重合性不飽和化
合物とを脱塩酸反応させる方法や、芳香族亜リン酸エス
テル化合物と水酸基含有ラジカル重合性不飽和化合物と
をエステル交換反応させる方法などが挙げられる。
【0028】上記水酸基含有ラジカル重合性不飽和化合
物としては、水酸基を有するアクリロイル化合物、水酸
基を有するメタクリロイル化合物、水酸基を有するアリ
ル化合物、水酸基を有するビニルエーテル化合物、水酸
基を有するビニル化合物、水酸基を有するアクリルアミ
ド化合物、水酸基を有するマレイミド化合物などが挙げ
られ、具体例として、水酸基を有するアクリロイル化合
物および水酸基を有するメタクリロイル化合物では、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2ヒドロキ
シプロピルアクリレート、3−クロロ−2ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル
アクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、
ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレ
ングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコール
メタクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、エチレンオキサイド変性フタール酸
アクリレート、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ
メタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ビス
(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレ
ート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメ
チロールプロパンジメタクリレート、ジペンタエリスリ
トールモノヒドロキシペンタアクリレートなどが、水酸
基を有するアリル化合物では、ペンタエリスリトールト
リアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエ
ーテル、2−プロペン1−オール、4−ヒドロキブチル
アリルエーテルなどが、水酸基を有するビニルエーテル
化合物では、エチレングリコールモノビニルエーテル、
ブタンジオールモノビニルエーテル、シクロヘキサンジ
メタノールモノビニルエーテル、ジエチレングリコール
モノビニルエーテル、ヘキサンジオールモノビニルエー
テルなどが、水酸基を有するビニル化合物では、両末端
アルコール性ポリイソプレンTL−20〔(株)クラレ
製〕、両末端アルコール性ポリブタジエンR−15H
T、R−45HT〔出光石油化学(株)製〕などや、リ
ノール酸、リノレン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸など
の不飽和基含有多価カルボン酸と1,6−ヘキサンジオ
ールなどの多価アルコールとのエステル化反応等により
得られる両末端または片末端アルコール基含有不飽和ポ
リエステル、シンナミルアルコールなどが、また水酸基
を有するアクリルアミド化合物では、N−メチロールア
クリルアミドなどが挙げられる。
【0029】上記一般式(6)の中のR6、すなわちラ
ジカル重合性不飽和結合を有する2価の基を亜リン酸エ
ステル中に導入する方法としては、特に限定に限定はな
く、例えば、上記Rと同様に、三塩化リンなどの塩化リ
ン化合物と水酸基を2個含有するラジカル重合性不飽和
化合物とを脱塩酸反応させる方法や、芳香族亜リン酸エ
ステル化合物と水酸基を2個含有するラジカル重合性不
飽和化合物とをエステル交換反応させるなどの方法が挙
げられる。
【0030】上記水酸基を2個含有するラジカル重合性
不飽和化合物としては、水酸基を2個有するアクリロイ
ル、メタクリロイル化合物、水酸基を2個有するアリル
化合物、水酸基を2個有するビニルエーテル化合物、水
酸基を2個有するビニル化合物などが挙げられ、具体例
として、水酸基を2個有するアクリロイル、メタクリロ
イル化合物では、トリメチロールプロパンモノアクリレ
ート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールジメタクリレート、アクリロキシエチル−ジヒドロ
キシエチルイソシアヌレート、エピクロルヒドリン変性
1,6ヘキサンジオールジアクリレートR−167〔日
本化薬(株)製〕、エピクロルヒドリン変性ジエチレン
グリコールジメタクリレートDM−851〔長瀬産業
(株)製〕などが、水酸基を2個有するアリル化合物で
は、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、トリメチ
ロールプロパンモノアリルエーテルなどが、また水酸基
を2個有するビニル化合物では、両末端アルコール性ポ
リイソプレンTL−20〔(株)クラレ製〕、両末端ア
ルコール性ポリブタジエンR−15HT、R−45HT
〔出光石油化学(株)〕などや、無水マレイン酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸などの不飽和基含有多価カルボン酸と1,6−ヘキ
サンジオールなどの多価アルコールとのエステル化反応
等により得られる両末端アルコール基含有不飽和ポリエ
ステルなどが挙げられる。
【0031】上記本発明で用いる亜リン酸エステル化合
物(B)の具体例としては、(アクリロキシエチル)ジ
デシルホスファイト、ジ(アクリロキシエチル)モノデ
シルホスファイト、(アクリロキシエチル)ジ−2−エ
チルヘキシルフスファイト、テトラ(アクリロキシエチ
ル)ジプロピレングリコールジホスファイト、(2−プ
ロペン)ジデシルホスファイト、ジ(2−プロペン)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、(3−フェニル−
2−プロペン)ジデシルホスファイト、ジ(3−フェニ
ル−2−プロペン)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、(4−エテニロキシブチル)シデシルホスファイ
ト、ジ(4−エテニロキシブチル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイトなどが挙げられる。
【0032】また、上記亜リン酸エステル化合物(B)
のなかでも表面硬度が高く、劣化しにくい点でラジカル
重合性不飽和結合を1分子当たり平均1.5〜10個有
する亜リン酸エステル(B1 )が好ましく、その具体例
としては、下記構造(7)〜(10)
【0033】
【化7】
【0034】で示される化合物が挙げられる。本発明で
用いる亜リン酸エステル化合物(B)としては、上記し
たようにラジカル重合性不飽和結合を有する亜リン酸エ
ステル化合物であれば、いずれも使用できるが、ラジカ
ル重合性不飽和結合と共に、>P−O−芳香環ユニット
および/又は光重合開始能を持つ基を有する亜リン酸エ
ステル化合物(B2 )を用いると、硬化性が向上し、表
面硬度の高いものが得られるので、特に好ましい。尚、
この亜リン酸エステル化合物(B2 )のなかでもラジカ
ル重合性不飽和結合を1分子当たり平均1.5〜10個
有するものが更に好ましいことは無論である。
【0035】以下に、上記亜リン酸エステル化合物(B
2 )について説明する。まず、上記亜リン酸エステル化
合物(B2 )としては、ラジカル重合性不飽和結合と共
に>P−O−芳香環ユニットを有する亜リン酸エステル
化合物(B21)があり、例えば(アクリロキシエチル)
ジフェニルホスファイト、ジ(アクリロイル)フェニル
ホスファイト、ジフェニル(ペンタエリスリトールトリ
アクリロイル)ホスファイト、ジ(アクリロキシエチ
ル)ジ(フェニル)ジプロピレングリコールジホスファ
イト、(2−プロペン)ジフェニルホスファイト、(4
−エテニロキシブチル)シフェニルホスファイト、や下
記構造(11)〜(13)
【0036】
【化8】
【0037】などが挙げられる。また、上記亜リン酸エ
ステル化合物(B2 )としては、ラジカル重合性不飽和
結合を有すると共に光重合開始能を持つ基を有する亜リ
ン酸エステル化合物(B 22)もある。これに含有される
光重合開始能をもつ基としては、ラジカルが関与する反
応を開始する活性種を生成する基であれば、どのような
生成反応様式をとるものでもよく、例えば紫外線、可視
光線、赤外線等の光により、ラジカル重合、ラジカル付
加反応等の反応を開始する活性種を生成する基が挙げら
れ、活性種の生成反応様式としては、光により分子内で
結合が開裂して活性種を生成する基や、分子間で水素引
き抜き反応をおこして活性種を生成する基等が挙げられ
る。
【0038】上記光重合開始能を持つ基としては、光に
より分子内で結合が開裂して活性種を生成する基とし
て、例えばベンゾインエーテル基、ベンジルケタール
基、α−ヒドロキシアセトフェノン基、クロロアセトフ
ェノン基、α−アミノアセトフェノン基、アシルホスフ
ィンオキサイド基、α−ジカルボニル基、α−アシルオ
キシム基などが挙げられ、分子間で水素引き抜き反応を
おこして活性種を生成する基として、例えばベンゾフェ
ノン基、チオキサントン基、ビイミダゾール基、アクリ
ドン基、アンスラキノン基、フェナンスレンキノン基、
カンファーキノン基などが挙げられる上記光重合開始能
を持つ基を有する亜リン酸エステル化合物(B22)とし
ては、例えば下記構造式(14)〜(18)
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】で示される化合物などが挙げられる。更
に、ラジカル重合性不飽和結合と共に、>P−O−芳香
環ユニットと光重合開始能を持つ基とを有する亜リン酸
エステル化合物(B23)も好ましい亜リン酸エステル化
合物であり、例えば下記構造式(19)〜(23)
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】で示される化合物などが挙げられる。ま
た、ラジカル重合性不飽和結合と共に、ウレタン結合お
よび/又は尿素結合を有する亜リン酸エステル化合物
(B3 )を用いると、大気中での硬化性が著しく高く、
表面硬度の高いものが得られるので、特に好ましい。
尚、この亜リン酸エステル化合物(B2 )のなかでもラ
ジカル重合性不飽和結合を1分子当たり平均1.5〜1
0個有するものが更に好ましいことも無論である。
【0045】以下に、上記亜リン酸エステル化合物(B
3 )について説明する。まず、上記亜リン酸エステル化
合物(B3 )としては、ラジカル重合性不飽和結合と共
に、ウレタン結合および/又は尿素結合を有する亜リン
酸エステル化合物として、下記構造(24)〜(27)
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】で示される化合物などが挙げられる。更
に、ラジカル重合性不飽和結合と共に、ウレタン結合お
よび/又は尿素結合と、>P−O−芳香環ユニットおよ
び/又は光重合開始能を持つ基とを有する亜リン酸エス
テル化合物(B31)も好ましい亜リン酸エステル化合物
であり、例えば下記構造式(28)〜(33)
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】
【化17】
【0052】で示される化合物などが挙げられる。本発
明の樹脂組成物の硬化手段として紫外線を用いる場合に
は、光重合開始剤を該樹脂組成物中に添加することが通
常必要である。光重合開始剤の添加量は、ラジカル重合
性を有する化合物100重量部に対して、通常0.01
〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。ただ
し、亜リン酸エステル化合物(B)として、亜リン酸エ
ステル化合物(B21)や(B23 )のような光重合開始
能をもつ基を有する亜リン酸エステル化合物を用いる場
合には、光重合開始剤の添加中止や添加量の減量を行う
こともできる。
【0053】光重合開始剤としては、光により分子内で
結合が開裂して活性種を生成するものと分子間で水素引
き抜き反応をおこして活性種を生成するものの2種に大
別できる。前者の例としては、ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−
イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル
プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、
1−ヒドロキシシクロハキシル−フェニルケトン、2−
メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プ
ロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ
−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセ
トフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン
系;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホス
フィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系;
ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステルなどが挙
げられ、一方後者の例としては、ベンゾフェノン、ο−
ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノ
ン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベ
ンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェ
ニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,
3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メト
キシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−イソプ
ロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサント
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロ
ロチオキサントン等のチオキサントン系;ミヒラーケト
ン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミ
ノベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリ
ドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナン
スレンキノン、カンファーキノンなどが挙げられる。
【0054】本発明の樹脂組成物の紫外線照射の場合、
上記の光重合開始剤の添加だけでも硬化するが、硬化性
をより向上させるために、光増感剤を併用することが好
ましい。かかる光増感剤としては、例えばトリエタノー
ルアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパ
ノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4
−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ
安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)
エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)
エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシ
ル等のアミン類が挙げられる。光増感剤の配合量は、ラ
ジカル重合性を有する化合物(A)100重量部に対し
て、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜
5重量部である。
【0055】本発明の樹脂組成物には、上記以外に非反
応性のオリゴマーや樹脂、顔料、染料、無機充填剤、有
機充填剤、重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤、可塑
剤、カップリング等の密着向上剤等を添加しても良い。
更に塗料やコーチング剤等の用途では、必要に応じて有
機溶剤を加えて粘度を調整することもできるが、この場
合活性エネルギー線による硬化の前か後で有機溶剤を除
去することが好ましい。
【0056】上記非反応性のオリゴマーや樹脂として
は、ラジカル反応性の低いあるいはない液状もしくは固
体状のオリゴマーや樹脂を示し、例えば(メタ)アクリ
ル酸アルキル共重合体、エポキシ樹脂、液状ポリブタジ
エン、液状ポリブタジエン誘導体、液状クロロプレン、
液状ポリペンタジエン、ジシクロペンタジエン誘導体、
飽和ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマ
ー、液状ポリアミド、ポリイソシアネートオリゴマー、
キシレン樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、フッ素系オリゴ
マー、シリコン系オリゴマー、ポリサルファイド系オリ
ゴマーなどが挙げられる。これら非反応性のオリゴマー
や樹脂は、ハロゲン、エポキシ基、アミノ基、水酸基、
チオール基、アミド基などの官能基を有していてもよ
い。
【0057】顔料、染料としては、溶解性に優れるた
め、油解性染料が適しているが、どのような染料でもか
まわない。無機充填剤、有機充填剤は、一般的に強度、
クッション性、滑り性等の機械的特性の向上のために用
いる。
【0058】無機充填剤としては、二酸化珪素、酸化珪
素、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、タルク、カオリンクレー、焼成
クレー、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、水酸化アルミニウム、酸
化アルミニウム、ガラス、雲母、硫酸バリウム、アルミ
ナホワイト、ゼオライト、シリカバルーン、ガラスバル
ーンなどがある。無機充填剤に、シランカップリング
剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カッ
プリング剤およびジルコネート系カップリング剤等を添
加、反応させる等の方法により、ハロゲン基、エポキシ
基、アミノ基、水酸基、チオール基及びアミド基等の官
能基を持たせてもかまわない。
【0059】有機充填剤としては、ベンゾグアナミン樹
脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン樹脂、
尿素樹脂、シリコーン樹脂、低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、ポリオレフィン樹脂、エチレン・アク
リル酸共重合体、ポリスチレン、架橋ポリスチレン、ポ
リジビニルベンゼン、スチレン・ジビニルベンゼン共重
合体、アクリル共重合体、架橋アクリル樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂、塩化ビニリデン樹脂、フッ素樹
脂、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン6/66、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイ
ミド樹脂等がある。有機充填剤は、ハロゲン基、エポキ
シ基、アミノ基、水酸基、チオール基、アミド基などの
官能基を有していてもかまわない。
【0060】カップリング剤としては、例えばγ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、ヘキサメチルシラザンなどのアミノ基を有するシラ
ンカップリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有するシ
ランカップリング剤、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシランなどのメルカプト基を有するシランカップリ
ング剤、γ−クロロプロピルトリメトキシシランなどの
ハロゲン基を有するシランカップリング剤等のシラン系
カップリング剤;テトラ(2,2−ジアリルオキシメチ
ル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチ
タネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイル
チタネート、イソプロピルジアクリルイソステアロイル
チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネ
ート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシア
セテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェ
ート)エチレンチタネート、イソプロピルトリドデシル
ベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリクミ
ルフェニルチタネート等のチタネート系カップリング
剤;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート
等のアルミニウム系カップリング剤;アセチルアセトン
・ジルコニウム錯体等のジルコニウム系カップリング剤
などが挙げられる。
【0061】本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物を得るには、上記した各成分を混合すればよく、混合
の順序や方法は特に限定されない。このようにして得た
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、例えば
塗装、印刷等のような各種の方法で賦形した後、活性エ
ネルギー線の照射により硬化させる。
【0062】ここで用いる活性エネルギー線とは、紫外
線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線、マ
イクロ波、高周波等をいうが、ラジカル性活性種を生成
させうるならば、いかなるエネルギー種でもかまわな
い。可視光線、赤外線、レーザー光線でもよい。活性エ
ネルギー線を発生するものとしては、例えば超高圧水銀
ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハラ
イドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、
水銀ーキセノンランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・
カドミニウムレーザー、アルゴンレーザーなどが挙げら
れ、ラジカル性活性種を発生させる化合物の吸収波長を
考慮して、選択すればよい。
【0063】本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物は、酸素が存在している雰囲気でも、硬化性が高く、
かつ表面硬度が高い硬化塗膜を得ることができるため、
アルミニウム、鉄、銅等の金属、塩化ビニル樹脂、アク
リル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン等のプラスチック、ガラス等のセラミック
ス、木材、紙、印刷紙、繊維等の各種材料のコーティン
グ材や表面処理剤、バインダー、プラスチック材料、成
形材料、積層板等の表面を硬くすることを要求する用途
に応用可能である。接着剤、粘着剤、バインダー等の表
面を硬くすることを要求しない用途においても、硬化性
が向上するメリットがあり、適用しても差し支えない。
硬化雰囲気をイナートガスで置換している場合において
も、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用い
ても差し支えない。
【0064】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
更に具体的に説明するが、本発明は、これらの例によっ
て限定されるものではない。なお、例中、特に断りのな
い限り、部は全て重量%を表すものとする。
【0065】また、実施例および比較例中において紫外
線硬化性、電子線硬化性および表面硬度の評価と測定
は、次の方法で行った。 (1)紫外線硬化性:ガラス板上に、各樹脂組成物を硬
化後の膜厚が10μmになるように塗布した後、大気中
で120W/cm高圧水銀ランプ(アイ・グラフィック
ス株式会社製)を用いて、ランプ高さ15cm、コンベ
アー速度30m/分の条件で紫外線を照射し、表面がタ
ックフリーにするために必要な照射回数により、評価し
た。
【0066】(2)電子線硬化性:ガラス板上に、各樹
脂組成物を硬化後の膜厚が10μmになるように塗布し
た後、電子線照射装置CB175(米国ESI社製)を
用いて、加速電圧170KV、照射雰囲気の酸素濃度1
50ppmまたは500ppmの条件で電子線を照射
し、表面をタックフリーにするために必要な照射線量を
求め、評価した。
【0067】(3)表面硬度 :上記の紫外線硬化性
または電子線硬化性の評価と同じ方法で、塗膜を作成
し、JIS K−5400に基づいて、表面性測定機
(新東科学株式会社製TYPE:14D)を用いて、鉛
筆硬度を測定した。
【0068】参考例1〔亜リン酸エステル化合物(B)
の製造〕 攪拌装置、温度計、還流冷却器を備えた4口フラスコ
に、ジエチルエーテル100ml、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート11.6g(0.1モル)およびトリエ
チルアミン10.1g(0.1モル)を入れて溶解し、
氷水で冷却した後、これにジデシルクロロホスファイト
38.8g(0.102モル)を滴下し、滴下終了後、
攪拌しながら40℃に保持して3時間反応させた。次い
で、これを室温に冷却した後、濾過によりトリエチルア
ミン塩酸塩を除去し、得られた濾液から、減圧下でベン
ゼンを留去して、アクリロイル基を1個有する亜リン酸
エステル化合物〔(エチルアクリロイル)ジデシル−ホ
スファイト〕を無色の液体として得た。以下、これを亜
リン酸エステル化合物(B−1)と略記する。
【0069】参考例2(同上) 攪拌装置、温度計、還流冷却器を備えた4口フラスコ
に、ジエチルエーテル100ml、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート34.8g(0.3モル)およびトリエ
チルアミン30.3g(0.3モル)を入れて溶解し、
氷水で冷却した後、これに三塩化リン14.2g(0.
102モル)を滴下し、滴下終了後、攪拌しながら40
℃に保持して3時間反応させた。次いで、これを室温に
冷却した後、濾過によりトリエチルアミン塩酸塩を除去
し、得られた濾液から、減圧下でベンゼンを留去して、
アクリロイル基を有する亜リン酸エステル化合物〔トリ
(アクリロキシエチル)−ホスファイト〕を無色の液体
として得た。以下、これを亜リン酸エステル化合物(B
−2)と略記する。
【0070】参考例3(同上) ナスフラスコに、トリフェニルホスファイト62.0g
(0.2モル)、ペンタエリスリトール13.6(0.
1モル)およびジフェニルホスファイト0.1gを入
れ、攪拌しながら110〜120℃に保持して30分間
反応させた後、フラスコ内を10〜15mmHgの減圧
下に保ち、フェノールを留去しながら反応させた。留去
したフェノール量は35.6gであった。次いで、2−
ヒドロキシエチルアクリレート24.4g(0.21モ
ル)を入れ、フラスコ内を10mmHgの減圧下に保
ち、さらにフェノールを留去しながら反応させた。反応
終了時の条件は140℃、10mmHg、留去したフェ
ノール量は18gであり、フラスコ内にアクリロイル基
を2個有する亜リン酸エステル化合物〔前記構造式
(8)で示される化合物〕を無色の液体として得た。以
下、これを亜リン酸エステル化合物(B−3)と略記す
る。
【0071】参考例4(同上) 攪拌装置、温度計、還流冷却器を備えた4口フラスコ
に、ジエチルエーテル100ml、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート59.6g(0.2モル)およびト
リエチルアミン20.2g(0.2モル)を入れて溶解
し、氷水で冷却した後、これにデシルジクロロホスファ
イト26.4g(0.102モル)を滴下し、滴下終了
後、攪拌しながら40℃に保持して3時間反応させた。
次いで、これを室温に冷却した後、濾過によりトリエチ
ルアミン塩酸塩を除去し、得られた濾液から、減圧下で
ベンゼンを留去して、アクリロイル基を1分子中に6個
有する亜リン酸エステル化合物〔前記構造式(9)で示
される化合物〕を淡黄色の液体として得た。以下、これ
を亜リン酸エステル化合物(B−4)と略記する。
【0072】参考例5(同上) ナスフラスコに、トリフェニルホスファイト62.0g
(0.2モル)、4,4′−イソプロピリデンビフェノ
ール22.8g(0.1モル)およびジフェニルホスフ
ァイト0.1gを入れ、攪拌しながら110〜120℃
に30分間保持した後、フラスコ内を10〜15mmH
gの減圧下に保ち、フェノールを留去しながら反応させ
た。留去したフェノール量は17.9gであった。次い
で、2−ヒドロキシエチルアクリレート47.6g
(0.41モル)を入れ、フラスコ内を10mmHgの
減圧下し、さらにフェノールを留去しながら反応させ
た。反応終了時の条件は140℃、10mmHg、留去
したフェノール量は35.7gであり、フラスコ内にア
クリロイル基を4個および>P−O芳香環ユニット(ビ
スフェノール骨格)を有する亜リン酸エステル化合物
〔前記構造式(11)で示される化合物〕を淡黄色の液
体として得た。以下、これを亜リン酸エステル化合物
(B−5)と略記する。
【0073】参考例6(同上) ナスフラスコに、トリフェニルホスファイト62.0g
(0.2モル)、4,4′−イソプロピリデンビフェノ
ール22.8g(0.1モル)およびジフェニルホスフ
ァイト0.1gを入れ、攪拌しながら110〜120℃
に保持して30分間反応させた後、フラスコ内を10〜
15mmHgの減圧下に保ち、フェノールを留去しなが
ら反応させた。留去したフェノール量は17.9gであ
った。次いで、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェ
ニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンを22.
4g(0.1モル)を入れ、フラスコ内を10mgHg
の減圧下に保ち、フェノールを留去しながら反応させ
た。留去したフェノール量は9.3gであった。その
後、2−ヒドロキシエチルアクリレート36.0g
(0.31モル)を入れ、さらにフェノールを留去しな
がら反応させた。反応終了時の条件は140℃、10m
mHg、留去したフェノール量は27.8gであり、フ
ラスコ内にアクリロイル基を3個、光重合開始能を有す
る基および>P−O芳香環ユニット(ビスフェノール骨
格)を有する亜リン酸エステル化合物〔前記構造式(1
9)で示される化合物〕を淡黄色の液体として得た。以
下、これを亜リン酸エステル化合物(B−6)と略記す
る。
【0074】参考例7(同上) 攪拌装置、温度計、還流冷却器を備えた4口フラスコ
に、ジエチルエーテル100ml、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート23.2g(0.2モル)およびトリエ
チルアミン20.2g(0.2モル)を入れて溶解し、
氷水で冷却した後、これにフェニルジクロロホスファイ
ト19.9g(0.102モル)を滴下し、滴下終了
後、攪拌しながら40℃に保持して3時間反応させた。
次いで、これを室温に冷却した後、濾過によりトリエチ
ルアミン塩酸塩を除去し、得られた濾液から、減圧下で
ベンゼンを留去して、アクリロイル基を1分子中に2個
および>P−O芳香環ユニットを有する亜リン酸エステ
ル化合物〔ジ(アクリロキシエチル)フェニルホスファ
イト〕を淡黄色の液体として得た。以下、これを亜リン
酸エステル化合物(B−7)と略記する。
【0075】参考例8(同上) 攪拌装置、温度計、還流冷却器を備えた4口フラスコ
に、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(大日本
インキ化学工業株式会社製DN−901S)80g、ヂ
ブチルチンジラウレート0.1g、2,6−tert−
ブチルp−クレゾール0.2gおよびp−メトキシフェ
ノール0.05gを入れて溶解した後、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート33.9g(0.29モル)を攪拌
しながら30分間かけて滴下し、更にフラスコを80℃
に保持して3時間反応させて、イソシアネート基を1モ
ル有するアクリルオリゴマー中間体(I)を得た。
【0076】次いで、4つ口フラスコに、上記アクリル
オリゴマー中間体(I)28gおよびジブチルチンジラ
ウレート0.02gを入れ、フラスコを80℃にした
後、p−(ヒドロキシベンジル)ジフェニルホスファイ
ト8.2g(0.028モル)を入れて、80℃で4時
間攪拌下に反応させて反応を終了させた後、メチルエチ
ルケトンを入れ、固形分濃度80%のアクリロイル基を
2個およびウレタン結合を有する亜リン酸エステル化合
物〔前記構造式(28)で示される化合物〕を得た。以
下、これを亜リン酸エステル化合物(B−8)と略記す
る。尚、反応終了は赤外分光法によるイソシアネート基
の吸収帯の有無により確認した。
【0077】参考例9(同上) 攪拌装置、温度計、還流冷却器を備えた4口フラスコ
に、参考例8で得たイソシアネート基を1モル有するア
クリルオリゴマー中間体(I)28gおよびジブチルチ
ンジラウレート0.05gを入れ、フラスコを80℃に
した後、p−(アミノフェニル)ジフェニルホスファイ
ト8.2g(0.028モル)を入れて、80℃にて4
時間攪拌下に反応させて反応を終了させた後、メチルエ
チルケトンを入れ、固形分濃度80%のアクリロイル基
を2個および尿素結合を有する亜リン酸エステル化合物
〔前記構造式(29)で示される化合物〕を得た。以
下、これを亜リン酸エステル化合物(B−9)と略記す
る。尚、反応終了は赤外分光法によるイソシアネート基
の吸収帯の有無により確認した。
【0078】実施例1 カヤラッドR684(日本化薬株式会社製トリシクロデ
カンジメタノールジアクリレート)50部に、参考例1
で合成した亜リン酸エステル化合物(B−1)50部と
イルガキュアー184(スイス国チバガイギー社製光重
合開始剤)2部加え、攪拌混合して活性エネルギー線硬
化型樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の
評価をした。評価結果を第1表(その1)に示す。
【0079】実施例2〜6 亜リン酸エステル化合物(B−1)の代わりに参考例2
〜8で合成した亜リン酸エステル化合物(B−2)〜
(B−6)を用いた以外は実施例1と同様にして、活性
エネルギー線硬化型樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化
性と表面硬度の評価をした。評価結果を第1表(その
1)に示す。
【0080】実施例7 亜リン酸エステル化合物(B−1)の代わりに参考例6
で合成した亜リン酸エステル化合物(B−6)を用い、
イルガキュアー184を無添加にした以外は実施例1と
同様にして、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得、
次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価をした。評価結果
を第1表(その1)に示す。
【0081】実施例8 亜リン酸エステル化合物(B−1)の代わりに参考例7
で合成した亜リン酸エステル化合物(B−7)を用いた
以外は実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価
をした。評価結果を第1表(その1)に示す。
【0082】実施例9 イルガキュアー184 2部の代わりにベンゾフェノン
1部およびN−メチルジエタノールアミン1部を添加し
た以外は実施例2と同様にして、活性エネルギー線硬化
型樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評
価をした。評価結果を第1表(その1)に示す。
【0083】比較例1 カヤラッドR684 50部と亜リン酸エステル化合物
(B−1)50部の代わりにカヤラッドR684 10
0部を用いた以外は実施例1と同様にして、活性エネル
ギー線硬化型樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表
面硬度の評価をした。評価結果を第1表(その2)に示
す。
【0084】比較例2 カヤラッドR684 50部と亜リン酸エステル化合物
(B−1)50部の代わりにカヤラッドR684 10
0部を用い、更にジフェニルイソデシホスファイト3部
添加した以外は実施例1と同様にして、活性エネルギー
線硬化型樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬
度の評価をした。評価結果を第1表(その2)に示す。
【0085】比較例3 カヤラッドR684 50部と亜リン酸エステル化合物
(B−1)50部の代わりにカヤラッドR684 10
0部を用い、更にジフェニルイソデシホスファイト10
部添加した以外は実施例1と同様にして、活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面
硬度の評価をした。評価結果を第1表(その2)に示
す。
【0086】比較例4 カヤラッドR684 50部と亜リン酸エステル化合物
(B−1)50部の代わりにカヤラッドR684 10
0部を用い、更にサイクリックネオペンタテトライルビ
ス(オクタデシル)ホスファイト3部添加した以外は実
施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価をした。
評価結果を第1表(その2)に示す。
【0087】比較例5 カヤラッドR684 50部と亜リン酸エステル化合物
(B−1)50部の代わりにカヤラッドR684 10
0部を用い、更にサイクリックネオペンタテトライルビ
ス(オクタデシル)ホスファイト10部添加した以外は
実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価をし
た。評価結果を第1表(その2)に示す。
【0088】比較例6 カヤラッドR684 50部と亜リン酸エステル化合物
(B−1)50部の代わりに、カヤラッドR684 9
7部と亜リン酸エステル化合物(B−1)3部を用いた
以外は実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価
をした。評価結果を第1表(その2)に示す。
【0089】比較例7 カヤラッドR684 50部と亜リン酸エステル化合物
(B−1)50部の代わりに、カヤラッドR684 9
0部と亜リン酸エステル化合物(B−1)10部を用い
た以外は実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化
型樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評
価をした。評価結果を第1表(その2)に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】実施例10 TMP3A(大阪有機株式会社製のトリメチロールプロ
パントリアクリレート)50部に、参考例8で合成した
亜リン酸エステル化合物(B−8)50部とイルガキュ
アー184 2部を加え、攪拌混合して活性エネルギー
線硬化型樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬
度の評価をした。評価結果を第2表に示す。
【0093】実施例11 TMP3A 50部と亜リン酸エステル化合物(B−
8)50部の代わりにTMP3A 68部と亜リン酸エ
ステル化合物(B−8)32部を用いた以外は実施例1
0と同様にして、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を
得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価をした。評価
結果を第2表に示す。
【0094】実施例12 TMP3A 50部と亜リン酸エステル化合物(B−
8)50部の代わりに亜リン酸エステル化合物(B−
8)100部を用いた以外は実施例10と同様にして、
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得、次いで紫外線
硬化性と表面硬度の評価をした。評価結果を第2表に示
す。
【0095】実施例13 亜リン酸エステル化合物(B−8)の代わりに亜リン酸
エステル化合物(B−9)を用いた以外は実施例10と
同様にして、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得、
次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価をした。評価結果
を第2表に示す。
【0096】比較例8 TMP3A 50部と亜リン酸エステル化合物(B−
8)50部の代わりにTMP3A 100部を用いた以
外は実施例10と同様にして、活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価
をした。評価結果を第2表に示す。
【0097】比較例9 TMP3A 50部と亜リン酸エステル化合物(B−
8)50部の代わりにTMP3A 100部を用い、更
にジフェニルイソデシホスファイト3部添加した以外は
実施例10と同様にして、活性エネルギー線硬化型樹脂
組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価をし
た。評価結果を第2表に示す。
【0098】比較例10 TMP3A 50部と亜リン酸エステル化合物(B−
8)50部の代わりにTMP3A 100部を用い、更
にジフェニルイソデシホスファイト10部添加した以外
は実施例10と同様にして、活性エネルギー線硬化型樹
脂組成物を得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価を
した。評価結果を第2表に示す。
【0099】比較例11 TMP3A 50部と亜リン酸エステル化合物(B−
8)50部の代わりにTMP3A 90部と亜リン酸エ
ステル化合物(B−8)10部を用いた以外は実施例1
0と同様にして、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を
得、次いで紫外線硬化性と表面硬度の評価をした。評価
結果を第2表に示す。
【0100】
【表3】
【0101】実施例14 カヤラッドR684 50部に、参考例2で合成した亜
リン酸エステル化合物(B−2)50部を加え、攪拌混
合して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得、次いで
照射雰囲気の酸素濃度500ppmの条件で電子線硬化
性と表面硬度の評価をした。評価結果を第3表に示す。
【0102】比較例11 カヤラッドR684 50部と亜リン酸エステル化合物
(B−1)50部の代わりにカヤラッドR684 10
0部を用い、更にジフェニルイソデシホスファイト3部
添加した以外は実施例14と同様にして、活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物を得、次いで照射雰囲気の酸素濃
度500ppmの条件で電子線硬化性と表面硬度の評価
をした。評価結果を第3表に示す。
【0103】
【表4】
【0104】
【発明の効果】本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物は、酸素が存在している雰囲気でも硬化性が高く、
かつ表面硬度が高い硬化塗膜を得ることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル重合性を有する化合物(A)を
    主成分とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であっ
    て、ラジカル重合性不飽和結合を有する亜リン酸エステ
    ル化合物(B)を25重量%以上含有することを特徴と
    する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 亜リン酸エステル化合物(B)が、ラジ
    カル重合性不飽和結合を1分子当たり平均1.5〜10
    個有する亜リン酸エステル化合物(B1 )である請求項
    1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 亜リン酸エステル化合物(B)が、ラジ
    カル重合性不飽和結合と共に、>P−O−芳香環ユニッ
    トおよび/又は光重合開始能を持つ基とを有する亜リン
    酸エステル化合物(B4 )である請求項1又は2記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】 亜リン酸エステル化合物(B)が、ラジ
    カル重合性不飽和結合と共に、ウレタン結合および/又
    は尿素結合を有する亜リン酸エステル化合物(B5 )で
    ある請求項1、2又は3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 亜リン酸エステル化合物(B)の含有率
    が、30〜70重量%である請求項1〜4のいずれか1
    つに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 更に光重合開始剤(C)を含有する請求
    項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 更に光増感剤(D)とを含有する請求項
    6記載の組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005012415A1 (ja) * 2003-08-01 2005-02-10 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. 反応性難燃剤及びそれを用いた難燃性樹脂加工品
JP2014218680A (ja) * 2006-06-09 2014-11-20 デンツプライインターナショナル インコーポレーテッド 光重合性、光開裂性樹脂及び低収縮、低応力複合組成物

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