JPH086000B2 - 加硫可能塩素含有ゴム組成物 - Google Patents

加硫可能塩素含有ゴム組成物

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JPH086000B2
JPH086000B2 JP62031593A JP3159387A JPH086000B2 JP H086000 B2 JPH086000 B2 JP H086000B2 JP 62031593 A JP62031593 A JP 62031593A JP 3159387 A JP3159387 A JP 3159387A JP H086000 B2 JPH086000 B2 JP H086000B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塩素化エチレン・α−オレフィン共重合ゴ
ムの加硫可能組成物に関する。
(従来技術及び問題点) 塩素含有ゴムは、一般に加硫されて自動車部品、電気
部品、建材、一般工業部品等の用途に幅広く利用されて
いる。
この塩素含有ゴムの加硫を、加硫剤としてトリアジン
誘導体を用いて行なうことは、従来公知である(特公昭
48−36926号公報、特公昭53−10099号公報)。
然しながら、加硫剤として従来公知のトリアジン誘導
体は、塩素含有ゴムに配合した場合、貯蔵安定性に難が
あり、加硫性の低下等を生じ、ゴム製品の製造工程にお
いてトラブルを生じ易いという問題がある。
従って本発明は、強度、耐熱老化性等の優れた特性を
有する加硫物を得ることが可能であり、且つ貯蔵安定性
に優れ、加硫性の低下等の不都合を生じることのない塩
素含有ゴムの加硫可能組成物を提供することを技術的課
題とする。
(発明の構成) 本発明は、 (a)塩素含有量5乃至45重量%の塩素化エチレン・α
−オレフィン共重合ゴム100g当たり、 (b)加硫剤として、下記一般式、 式中、[nは、1乃至3の数、R1は−NR4R5,−OR4及び
−SR4(式中、R4及びR5は、水素原子、置換乃至未置換
のアルキル基若しくはアリール基を示す)の何れかを表
わし、 R2及びR3は、置換乃至未置換のアルキル基若しくはア
リール基の何れかを表わし、更にR2とR3とは互に結合し
て環を形成していてもよい。] で表わされるトリアジンチオール・2級アミン塩0.025
乃至0.001モルを含有して成る加硫可能塩素含有ゴム組
成物 の発明である。
(作用) 即ち、本発明は塩素化エチレン・α−オレフィン共重
合ゴムの加硫剤として、前記一般式で示されている通
り、トリアジン化合物をアミン塩の形で用いることを顕
著な特色とする。
本発明においては、トリアジン化合物がアミン塩とい
う安定な塩の形で配合されているため、貯蔵安定性に優
れ、長期の保存に際しても加硫性の低下等の不都合を生
じることがない。
またこのアミン塩は安定な粉体であるため、配合工程
において非常に取扱い易いという利点も達成される。
更に用途等に応じて、トリアジン化合物と組合わせる
アミンの種類を選択することによって、加硫速度を広範
囲において適宜変更することが可能となる。
(発明の好適な態様) 塩素化エチレン・α−オレフィン共重合ゴム 本発明においては、塩素含有ゴム成分として、塩素化
エチレン・α−オレフィン共重合ゴムを用いるが、かか
る塩素化エチレン・α−オレフィン共重合ゴムとして
は、α−オレフィンの炭素数が3乃至10個であり、塩素
含有量が5乃至45重量%、好適には15乃至40重量%、最
も好適には20乃至35重量%であり、且つムーニー粘度ML
1+4(121℃)が10乃至60、好適には15乃至130、最も好
適には20乃至100の範囲にあるものを用いる。
更に、塩素化前のエチレン・α−オレフィン共重合ゴ
ムは、ヨウ素価表示で10以下の非共役ポリエン成分を含
有していてもよい。
加硫剤 本発明においては、加硫剤として下記一般式、 式中、 nは、1乃至3の数、 R1は、−NR4R5,−OR4及び−SR4(式中、R4及びR5は、
水素原子、置換乃至未置換のアルキル基若しくはアリー
ル基を示す)の何れかを表わし、 R2及びR3は、水素原子、置換乃至未置換のアルキル基
若しくはアリール基の何れかを表わす、で表わされるト
リアジンチオール・アミン塩を用いる。
該アミン塩のトリアジンチオールとしては、具体的に
は、トリアジン−2,4,6−トリチオール、2−ブチルア
ミノトリアジン−4,6−ジチオール、2−ヘキシルアミ
ノトリアジン−4,6−ジチオール、2−ジエチルアミノ
トリアジン−4,6−ジチオール、2−ブトキシトリアジ
ン−4,6−ジオール等を挙げることができる。
またアミンとしては、ジシクロヘキシルアミン、ピペ
リジン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、テト
ラメチルグアニジン、ジアザシクロウンデセン、ジプロ
ピルアミン、ジ−tert−ブチルアミン等を挙げることが
できる。
これらのトリアジンチオール・アミン塩は、単独又は
組み合わせで使用することができる。
加硫可能ゴム組成物 本発明の加硫可能ゴム組成物は、前述した塩素含有ゴ
ムと上記加硫剤を必須成分として含有する。
加硫剤は、塩素含有ゴム100g当たり0.001乃至0.025モ
ル、好適には0.0015乃至0.02モル、最も好適には0.003
乃至0.013モルの割合で配合される。
加硫剤の配合量が上記範囲よりも小さい場合には、好
適なゴム弾性を有する加硫物が得られず、また、上記範
囲よりも多量に配合すると、伸びが低下し実用に供し難
くなる傾向がある。
配合剤 本発明のゴム組成物においては、前記必須成分に加え
て、意図する加硫物等の性質に応じてそれ自体公知の配
合剤、例えばゴム用補強剤、充填剤、軟化剤、加硫助剤
等を配合することができる。
この場合、組成物中の塩素含有ゴムの割合が、用途に
よっても異なるが一般に25重量%以上、特に35重量%以
上となる様にすることが好適である。
補強剤としては、例えばSRF、GPE、FEF、HAF、ISAF、
SAF、FT、MTなどの各種カーボンブラック、微粉けい酸
などが適宜用いられる。充填剤としては、例えば軽質炭
酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレーな
どが用いられる。これらの補強剤および充填剤は、いず
れも塩素含有ゴム100重量部当り通常、200重量部以下、
好ましくは150重量部以下の量で配合される。
また軟化剤としては、例えばプロセスオイル、潤滑
油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、
ワセリンなどの石油系物質、コールタール、コールター
ルピッチなどのコールタール類、ヒマシ油、アマニ油、
ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油、トール油、サブ、密ロ
ウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類、リシノー
ル酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリ
ン酸カルシウムなどの脂肪酸またはその金属塩、石油樹
脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹
脂などの合成高分子物質、ジオクチルフタレート、ジオ
クチルアジペートなどのエステル系可塑剤、その他マイ
クロクリスタリンワックス、サブ(ファクチス)、液状
ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコ
ール等を挙げることができる。
これらの軟化剤は、一般に塩素含有ゴム100重量部当
たり100重量部以下、好ましくは70重量部以下の量で適
宜配合される。
また本発明のゴム組成物においては加硫助剤は通常用
いる必要はないが、用途に応じて適宜配合してもよい。
これらの加硫助剤としては、酸解離定数(pKa)が7
以上の有機塩基あるいは該塩基を発生しうる化合物が、
塩素含有ゴム100gに対し5×10-4〜2×10-2モル、好ま
しくは1×10-3〜1×10-2モル用いられる。
これらの加硫助剤としては、1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)−ウンデセン−7、ラウリルアミン、ベンジ
ルアミン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、
ジシクロヘキシルアミン、ジブチルジチオカルバミン酸
亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン
塩、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフ
ェンアミド、シペンタメチレンチウラムテトラスルフィ
ド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ヨウ化テトラ
メチルホスホニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、
臭化テトラブチルホスホニウム、臭化テトラブチルアン
モニウムなどのオニウム塩を挙げることができる。
更に金属活性化剤として、酸化マグネシウム、高級脂
肪酸亜鉛、鉛丹、リサージ、酸化カルシウム等を使用し
得る。これらの金属活性化剤は、塩素含有ゴム100重量
部当たり3乃至15重量部、好ましくは5乃至10重量部の
範囲で使用するのがよい。
更に、各様なゴム加工工程に対処するためには、オキ
シメチレン構造を持つ化合物の添加及びスコーチ防止剤
の添加が推奨できる。
オキシエチレン構造を持つ化合物としては、エチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ポリプロピレングリコールなどが例示でき、通
常これらは塩素含有ゴム100重量部に対し2〜10重量
部、好ましくは3〜5重量部用いられる。
スコーチ防止剤としては公知のスコーチ防止剤を用い
ることができ、無水マレイン酸、チオイミド系化合物、
スルホンアミド系化合物などを例示できる。上記成分は
通常、塩素含有ゴム100重量部に対し0.2〜5.0重量部、
好ましくは0.3〜3重量部の割合で用いられる。
又、老化防止剤を使用すれば、本発明の組成物から得
られる加硫物の材料寿命を長くすることが可能であるこ
とも通常のゴムにおけると同様である。この場合に使用
される老化防止剤としては、例えばフェニルナフチルア
ミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジア
ミンなどの芳香族二級アミン系、ジブチルヒドロキシト
ルエン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート〕メタンなどの
フェノール系安定剤ビス〔2−メチル−4−{3−n−
アルキルチオプロピルニルオキシ}−5−t−ブチルフ
ェニル〕スルフィドなどのチオエーテル系安定剤ジブチ
ルジチオカルバミン酸ニッケルなどのジチオカルバミン
酸塩系安定剤が単独あるいは2種以上の併用で配合され
る。
このような老化防止剤の使用量は、塩素含有ゴム100
重量部に対して通常0.1〜5.0重量部、好ましくは0.5〜
3.0重量部の割合に選ぶ。
次に加工助剤としては、通常のゴムの加工に使用され
るものが使用できリシノール酸、ステアリン酸、パルミ
チン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、上記酸のエステル
類など、高級脂肪酸、その塩及びそのエステル類などを
例示できる。これらの加工助剤は通常の場合には、塩素
含有ゴム100重量部に対して約10重量部まで、好ましく
は約1〜5重量部用いられる。
ゴム組成物の調製 ゴム配合物は、例えば次のような方法で調製され得
る。塩素化ゴムおよび補強剤、充填剤、軟化剤などの添
加剤をバンバリーミキサーの如きミキサー類を用いて約
80〜170℃の温度で約3〜10分間混練した後、加硫剤、
加硫助剤をオープンロールの如きロール類を用いて追加
混合し、ロール温度約40〜80℃で約5〜30分間混練して
分出し、リボン状またはシート状のゴム配合物を調製す
る。あるいは、塩素含有ゴムおよび配合剤を約80〜100
℃に加熱された押出機に直接供給し、滞留時間を約0.5
〜5分間とることにより、ペレット状のゴム配合物を調
製することもできる。
加硫 かくして調製された本発明の加硫可能塩素含有ゴム組
成物は、例えば、押出成形機、カレンダーロール、プレ
スなどにより所望の形状に成形され、成形と同時にまた
はその成形品の加硫槽内で、通常約150〜270℃の温度に
約1〜30分間加熱する方法により、加硫される。
加硫槽としては、スチーム加硫かん、熱空気加熱槽、
ガラスピーズ流動床、溶融塩加硫槽、マイクロ波加硫槽
などが単独あるいは組合わせて使用される。
用途 本発明のゴム組成物は、加硫物そのもの自体でも電気
絶縁材、自動車工業部品、工業用ゴム製品、土木建材用
品、ゴム引布として有用である。
電気絶縁材としては、プラグキャップ、イグニッショ
ンキャップ、ディストリビューターキャップなどの自動
車エンジン周辺のキャップ類、コンデンサーキャップ、
舶用電線、自動車用イグニッションケーブルなどの電線
の通電部を円筒状に被覆した絶縁層、ケーブルジョイン
トカバーなどに具体的に使用される。
自動車工業部品としては、ラジエーターホース、フュ
ーエルホースなどのホース類、またバンパー、バンパー
フィラー、バンパーストリップ、バンパーサイドガー
ド、オーバーライダー、サイドプロテクションモールな
どの自動車外装部品、各種ウエザーストリップ類、ブー
ツ、ボールジョイントシール、各種防振ゴムなどに使用
できる。
工業用ゴム製品としては、ロール、パッキング、ラン
ニング、ベルトなどに使用できる。
また土木建材用としてはルーフィングシート、耐熱ベ
ルト、建築用ガスケット、ハイウエイジョイントシール
などに使用される。
ゴム引布としては、防水布、天幕、レジャーシートな
どに使用される。
発泡性ゴム組成物 本発明の加硫可能ゴム組成物においては、加硫に先立
ってゴム配合物中に発泡剤および必要に応じて発泡助剤
を配合し、断熱材、クッション材、シーリング材、防音
材、電気絶縁材などに使用し得る発泡加硫物とすること
もできる。
発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、
亜酢酸アンモニウムなどの無機発泡剤;N,N′−ジメチル
−N,N′−ジニトロソテレフタルアミド、N,N′−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ化合物;
アゾジカルボアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バ
リウム、アゾジカルボキシレートなどのアゾ化合物;ベ
ンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒド
ラジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド)、ジフェニルスルホン−3,3′−ジスルホニル
ヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物;カルシ
ウムアジド、4,4′−ジフェニルジスルホニルアジド、
p−トルエンスルホニルアジドなどのアジド化合物が挙
げられ、特にニトロソ化合物、アゾ化合物およびアジド
化合物が好んで使用される。
これらの発泡剤は、塩素化ゴム100重量部当り通常約
0.5〜30重量部、好ましくは約1〜20重量部の割合で配
合され、一般に見掛比重約0.03〜0.7程度の発泡体を形
成させる。
発泡剤と共に使用することもできる発泡助剤として
は、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸などの有機酸
あるいは尿素またはその誘導体などが使用され、発泡剤
の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの働き
を示す。
次に実施例に基づいて本発明を説明する。
実施例1 塩素化エチレン−1−ブテン共重合ゴムを以下の方法
で製造した。
エチレン・1−ブテン共重合ゴム(エチレン含量92モ
ル%、ムーニー粘度ML1+4(100℃)21、100gを4の四
塩化炭素に溶解し、これを攪拌機および温度計を備えた
容量6のガラス製反応容器温度を60℃に保ちながら、
容器の外側から20W昼光色蛍光灯を照射しつつ、反応容
器内に塩素ガスを2.0g/分の割合で導入し、65分間塩素
化反応を行なった。その後、窒素ガスを反応容器に通
じ、過剰の塩素ガスを除去した。
次にこの溶液に大過剰のメタノールを加え、塩素化ゴ
ムを析出させた。これをロ過後、室温において減圧下で
乾燥した。
このようにしてできた塩素化エチレン・1−ブテン共
重合ゴムの塩素含量はボンベ燃焼法で測定したところ27
wt%であり、ムーニー粘度ML1+4(100℃)は56であっ
た。
次に以下の方法で加硫剤を調整した。
27.2gジブチルアミノ・トリアジン・ジチオール(0.1
モル)を100mlメタノールに溶解させ撹拌しながら8.5g
ピペリジン(0.1モル)を滴下した。析出した結晶をろ
過し、乾燥させた。白色結晶のジブチルアミノ・トリア
ジン・ジチオール・ピペリジン塩(モル比1:1)32.4g
(収率90.8%)を得た。この塩の融点は205℃であっ
た。
次に、下記の割合で各種配合剤を配合した。
配合に際しては、まず塩素化エチレン・α−オレフィ
ン共重合ゴム、ステアリン酸、マグネシア、FEF.カーボ
ン及びプロセスオイルを4.3のバンバリーミキサー
(神戸製鋼所製DCC型)で6分間混練し、室温下に1日
間放置した。次に、この混練物に加硫剤を14インチオー
プンロールで加えた。このときのロール表面温度は前ロ
ール60%、後ロール70℃、回転数は前ロール16rpm、後
ロール18rpmであった。
この配合ゴムをシート出しし1時間常温放置の後、16
0℃での加硫曲線を東洋精機製オシレーティングディス
クレオメーターで得た。(加硫曲線A) 次にこのコンパウンドの貯蔵安定性を見るため40℃に
調整したエアオーブンに配合ゴムシートを96時間放置し
た。常温に戻し1時間後再び160℃での加硫曲線を得た
(加硫曲線B)。結果を図1に示す。
更にこの加硫曲線から以下の式を使って加硫速度定数
を得た。
更に次式より加硫速度定数比rを求めた。
r=kB/kA 加硫速度比(r)は表1中に示す。
次にこの混練後1時間常温放置した配合ゴムを160℃
で20分間プレス加硫して厚さ2mmの加硫ゴムシートを作
成した。このシートを用いJISK6301の方法に従い、引張
強さ伸びを測定した。更にこの加硫ゴムシートを用い13
5℃−72時間の耐熱老化試験を、同じくJISK6301の方法
に従い行った。結果を表1に記す。
実施例2 実施例1でピペリジンのかわりにジシクロヘキシルア
ミンを用いた以外は全く同様に行った。
ジブチルアミノトリアジン・ジシクロヘキシルアミン
塩は白色パウダー状で融点は123℃であった。
結果は図2及び表1に示す。
比較例1 実施例1で製造した塩素化エチレン・1−ブテン共重
合ゴムを使い下記の割合で各種配合剤を配合した。
結果は図3及び表1に示す。
比較例2 実施例1で製造した塩素化エチレン・1−ブテン共重
合ゴムを使い下記の割合で各種配合剤を配合した。
混練、測定は実施例1と同様に行った。結果を第4図
及び表1に示す。
実施例3 実施例1で2−ブチルアミノトリアジンジチオールの
かわりにトリアジントリチオール、ピペリジンのかわり
にジシクロヘキシルアミンを用い、これらの混合比をモ
ル比で1:3の加硫剤を製造した。この塩は淡黄色であり
融点は193℃であった。
次に、下記の割合で各種配合剤を配合した。
これを、実施例1と同様に混練し、シート出しした。
実施例1と同様に加硫ゴムシートを作製し、試験に供
した。結果を表1に示す。
実施例4 塩素化エチレン・プロピレン・2−ビニル−5−ノル
ボルネン共重合ゴムを以下の方法で製造した。
エチレン・プロピレン・2−ビニル−5−ノルボルネ
ン共重合ゴム〔エチレン含量80モル%、ヨウ素価3、ム
ーニー粘度ML1+4(100℃)が20〕100gを4の四塩化炭
素に溶解し、撹拌機、温度計及び塩素ガス導入管を備え
た容量6のガラス製反応器に該溶液を装入し、温度を
60℃に保ちながら、容器の外側から20W昼光色蛍光灯を
照射すると同時に反応器内に塩素ガスを2.0g/mmの割合
で導入し、55分間塩素化反応を行なった。その後、窒素
ガスを反応器に通じて過剰の塩素ガスを除去した。
この溶液に、ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン0.
5gおよびステアリン酸カルシウム0.5gを添加した。
次にこれをエバポレーターで濃縮し、更に常温の真空
乾燥機で十分に脱溶媒を行った。
このようにしてできた塩素化エチレン・プロピレン・
2−ビニル−5−ノルボルネン共重合ゴムの塩素含量は
25wt%、ムーニー粘度ML1+4(121℃)は55であった。
この塩素化エチレン・プロピレン・2−ビニル−5−
ノルボルネン共重合ゴムを用いた以外は、実施例1と同
様に配合、混練し、シート出しした。
実施例1と同様に加硫ゴムシートを作成し、試験に供
した。結果は表1に示す。
比較例3 実施例3で配合を以下の如くした以外は実施例3と全
く同様に行った。
結果は表1に示す。
比較例4 実施例2で配合を以下の如くした以外は実施例2と全
く同様に行った。
結果は表1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1において得られたゴム組成物の加硫
曲線、 第2図は、実施例2において得られたゴム組成物の加硫
曲線、 第3図は、比較例1において得られたゴム組成物の加硫
曲線、 第4図は、比較例2において得られたゴム組成物の加硫
曲線を示す。 これら曲線において、曲線Aはゴム組成物を常温で一時
間放置後の160℃の温度におけるものであり、曲線Bは
ゴム組成物を40℃の温度に96時間放置した後、常温に戻
し一時間放置後の160℃の温度における加硫曲線であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)塩素含有量5乃至45重量%の塩素化
    エチレン・α−オレフィン共重合ゴム100g当たり、 (b)加硫剤として、下記一般式、 式中、[nは、1乃至3の数、R1は−NR4R5,−OR4及び
    −SR4(式中、R4及びR5は、水素原子、置換乃至未置換
    のアルキル基若しくはアリール基を示す)の何れかを表
    わし、 R2及びR3は、置換乃至未置換のアルキル基若しくはアリ
    ール基の何れかを表わし、更にR2とR3とは互に結合して
    環を形成していてもよい。] で表わされるトリアジンチオール・2級アミン塩0.025
    乃至0.001モルを含有して成る加硫可能塩素含有ゴム組
    成物。
  2. 【請求項2】前記加硫剤を規定する一般式において、基
    R2及びR3は、それぞれ炭素数1乃至20の置換乃至未置換
    のアルキル基又はアリール基である特許請求の範囲第1
    項記載のゴム組成物。
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