JPH0859945A - ポリ酢酸ビニル系樹脂組成物及びその用途 - Google Patents
ポリ酢酸ビニル系樹脂組成物及びその用途Info
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Abstract
く、ホットメルト塗工機における均一塗工性に優れ、か
つ酢酸臭等の異臭の発生防止効果の高い樹脂組成物及び
かかる樹脂組成物を用いた水溶性ないし水分散性のホッ
トメルト接着剤、古紙再生能を有する紙製品を提供する
こと。 【構成】 親水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)、ハイド
ロタルサイト系化合物(B)及び炭素数6以上のヒドロ
キシ脂肪酸又はその誘導体(C)からなる。
Description
融粘度が低下して塗工作業性に優れ、かつ酢酸臭等の異
臭を防止したポリ酢酸ビニル系樹脂組成物に関し、更に
詳しくは古紙再生の可能な水溶性ないし水分散性ホット
メルト接着剤に適したポリ酢酸ビニル系樹脂組成物及び
その用途に関する。
て、広範な被接着体に適用できること、接着速度が非常
に速いこと、毒性や危険性がないこと、経済的に有利で
あることなどの理由により、製本用、包装用、木工用、
製靴用、織物接着用などの用途に盛んに使用されてい
る。ホットメルト接着剤としては、接着性、溶融性、耐
熱性、耐寒性、柔軟性などの性能を満たすことが要求さ
れ、一般的にはエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等
がベースポリマーとして用いられており、特に製本用、
製袋用、包装用、紙管用、ラベル用等の用途には、接着
性、作業性、柔軟性に優れたエチレン−酢酸ビニル共重
合体をベースとしたホットメルト接着剤が広く使用され
ている。しかし、該接着剤が疎水性であるため、例えば
古紙を再生処理するときに、水に溶解ないし分散しない
部分が残り該処理に困難をきたすため、最近では、水溶
性であるポリビニルアルコール系樹脂からなるホットメ
ルト接着剤が注目されている。
脂は、融点が高く、低温域での溶融粘度が高いため、該
樹脂のみではホットメルト接着剤の適性を有せず、又原
料に起因する酢酸臭等の異臭を発生するという問題点が
ある。かかる問題点を解決すべく、該樹脂に対してグリ
セリン、エチレングリコールなどの可塑剤の添加が行わ
れているが、かかる可塑剤の添加のみでは、目的とする
融点や溶融粘度まで低下させることは不可能であり、該
樹脂からなるホットメルト接着剤は、やむを得ず高温
(180℃以上)で使用せざるを得ない。このような高
温域で溶融させる場合はポリビニルアルコール系樹脂が
熱分解を起こし易い上、ポリビニルアルコール系樹脂と
通常使用されているホットメルト接着剤中の各種の添加
剤との相溶性が低下する傾向がある。そこで、熱溶融性
及び水溶性を両立すべく、ポリビニルアルコール系樹脂
とエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)の併用(特
公昭58−8434号公報、特公昭54−39017号
公報)が提案されている。
58−8434号公報開示技術は、軟化点(融点)及び
溶融粘度についての記載があるものの、具体的数値を見
ると全て140℃以上でまだまだ満足のいくものではな
く、又特公昭54−39017号公報開示技術について
も、軟化点は115℃〜130℃と比較的高く溶融粘度
も180℃で4000cps〜5000cpsと高くま
だまだ満足できるレベルではなく、改善の余地が残ると
ころであり、ポリ酢酸ビニル系樹脂においても同様の問
題を抱えており、更にこれらの開示技術では酢酸臭等の
異臭に対しては何等考慮されておらず、ポリ酢酸ビニル
系樹脂をベースとした場合には、その異臭が原因でホッ
トメルト接着剤の用途が限定されることも多く、溶融粘
度が低くて、かつ異臭発生の少ないポリ酢酸ビニル系樹
脂からなるホットメルト接着剤が望まれているのであ
る。
耐ブロッキング性の向上策として、先に親水性ポリ酢酸
ビニル系樹脂、炭素数6以上のヒドロキシ脂肪酸又はそ
の誘導体及び可塑剤からなるポリ酢酸ビニル系樹脂組成
物を出願(特願平6−43215号)したが、本発明者
は更に溶融粘度の改良や異臭発生の防止について鋭意研
究を重ねた結果、親水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)、
一般式MxAly(OH)2x+3y-2z(E)z・aH2O(式中M
はMg,Ca又はZn、EはCO3又はHPO4、x,y,
zは正数、2x+3y−2zは正数、aは0又は正数)
で示されるハイドロタルサイト系化合(B)及び炭素数
6以上のヒドロキシ脂肪酸又はその誘導体(C)からな
るポリ酢酸ビニル系樹脂組成物が、かかる目的に合致す
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
ルサイト系化合物と炭素数6以上のヒドロキシ脂肪酸を
配合したことにあり、かかる樹脂組成により融点及び低
温域での溶融粘度を充分に低下せしめて塗工作業性を向
上させると同時に酢酸臭等の臭いを防止することに成功
した。以下、本発明について詳述する。
脂(A)は、酢酸ビニルを主成分とし、これと共重合可
能な親水性基を有するモノマーを共重合して得られる。
かかるポリ酢酸ビニルの平均重合度は50〜600、特
に100〜500が好ましい。平均重合度が50以下で
は接着強度が小さく、600を越える場合は溶融粘度が
大きくなる。また、少量であればケン化されても良く、
その平均ケン化度は30モル%未満である。本発明にお
ける親水性基を有するモノマーとは、オレフィンスルホ
ン酸又はオレフィンスルホン酸アルカリ塩等のスルホン
酸基含有モノマー、不飽和カルボン酸又は不飽和カルボ
ン酸アルカリ塩、オキシアルキレン基含有モノマー等が
挙げられる。
は、(メタ)アリルスルホン酸、エチレンスルホン酸、
2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスル
ホン酸、(メタ)アリルスルホン酸ソーダ、エチレンス
ルホン酸ソーダ、モノスルホン酸ソーダアルキルマレー
トやジスルホン酸ソーダアルキルマレート等のスルホン
酸マレート、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸ソーダー、2−(メタ)アクリルア
ミド−1−メチルプロパンスルホン酸ソーダーなどが挙
げられる。上記の不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン
酸アルカリ塩としては、(メタ)アクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸又はこれ
らのナトリウム塩、カリウム塩、部分エステルなどが挙
げられる。
しては、ポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテ
ル、ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリ
オキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシ
アルキレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジ
メチルプロピル)エステル、ポリオキシアルキレンビニ
ルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルアミン、ポリ
オキシアルキレンビニルアミンなどが挙げられる。かか
るポリオキシアルキレンの縮合度は1〜300、特に3
〜50が適当である。
割合は0.1〜30モル%、好ましくは1〜20モル%
が適する。共重合割合が0.1モル%未満では十分な水
溶性ないし水分散性が得られず、30モル%を越える場
合は接着力が低下する。本発明における一般式MxAly
(OH)2x+3y-2z(E)z・aH2O(式中MはMg,Ca又
はZn、EはCO3又はHPO4、x,y,zは正数、2x
+3y−2zは正数、aは0又は正数)で示されるハイ
ドロタルサイト系化合物(B)としては、例えば Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O, Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O, Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O, Mg8Al2(OH)20CO3・5H2O, Mg10Al2(OH)22(CO3)2・4H2O, Mg6Al2(OH)16HPO4・4H2O, Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O, Zn6Al6(OH)16CO3・4H2O, などが挙げられる。
H)9・3H2O中のOHの一部がCO3又はHPO4に置
換された如き化学式の明確に示されないものや更には結
晶水の除去されたもの(a=0)であっても同等の効果
が期待できる。特にこれらのうちMがMgであり、Eが
CO3である化合物が最も顕著な効果を示す。かかるハ
イドロタルサイト系化合物(B)の配合量は特に限定さ
れないが、親水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)100重
量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、更に好ま
しくは0.2〜5重量部で、該配合量が0.1重量部未
満では配合効果があまり発揮できず、逆に10重量部を
越えると該樹脂組成物の溶融粘度が増大する傾向にあり
好ましくない。
脂肪酸又はその誘導体(C)としては、2−オキシ−2
−メチルペンタン酸、2−オキシ−5−メチルヘキサン
酸、3−オキシ−2−メチルペンタン酸、8−オキシテ
トラデカン酸、11−オキシテトラデカン酸、10−オ
キシヘキサデカン酸、11−オキシヘキサデカン酸、1
4−オキシヘキサデカン酸、12−オキシドデカン酸、
16−オキシヘキサデカン酸、12−オキシオクタデカ
ン酸、9−オキシオクタデカン酸、22−オキシドコサ
ン酸及びこれらのアルカリ塩、エステル化物等があげら
れ、特に8−オキシテトラデカン酸、10−オキシヘキ
サデカン酸、12−オキシオクタデカン酸が好ましく、
殊に12−オキシオクタデカン酸が実用的である。本発
明では、上記の如き炭素数6以上のヒドロキシ脂肪酸を
用いることが特徴で、炭素数が5以下のヒドロキシ脂肪
酸では本発明のごとき効果を得ることはできない。
(C)の配合量は特に限定されないが、親水性ポリ酢酸
ビニル系樹脂(A)100重量部に対して10〜50重
量部が好ましく、更に好ましくは15〜45重量部で、
該配合量が10重量部未満では配合効果があまり発揮で
きず、逆に50重量部を越えると樹脂組成物の水溶性な
いし水分散性がなくなる傾向にあり好ましくない。
成分だけでも本発明の効果は十分得ることができるが、
柔軟性等の更なる向上を目的として通常は更に可塑剤
(D)を配合することが有利であり、該可塑剤(D)と
しては、親水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)に対して可
塑効果をもつ化合物であれば特に限定はなく、例えばグ
リセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリ
スリトール、ペンタメチレングリコール、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、メチルペンタントリオール、ソルビット、マンニッ
ト等の多価アルコール、エチレン尿素などの尿素誘導体
等が挙げられる。
されないが、親水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)100
重量部に対して10〜40重量部が好ましく、更に好ま
しくは15〜35重量部で、該配合量が10重量部未満
では可塑効果があまり発揮できず、逆に40重量部を越
えると樹脂組成物に常温でタックを生じる傾向にあり好
ましくない。
るための上記(A)〜(C)或いは(A)〜(D)のブ
レンド方法としては、通常よく知られている方法、即ち
撹拌機付き溶融缶、押出機、ロール混練機等により溶融
混合される。またブレンド順序にも特別の制限はない
が、溶融缶を使用する場合には、通常溶融粘度の低いも
のから投入していくことが混合性の上で好ましい。かか
る溶融混合温度は120〜180℃程度が好適である。
かかる樹脂組成物は、本発明の趣旨を損なわない範囲で
他のポリマー、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリア
ミド等を配合することもでき、あるいは逆に他のポリマ
ーに上記の樹脂組成物を配合することもできる。また、
ロジン類、ロジンエステル類、ピネン系ポリマー、水添
石油樹脂、炭化水素樹脂等のホットメルト接着剤用の周
知の添加剤、酸化防止剤、滑剤、充填剤、着色剤、香
料、安定剤をはじめ、種々の添加剤を配合することがで
きる。
状に成形して製品化される。例えば、ホットメルト接着
剤として製品化するには、従来より行われている任意の
方法が実施でき、ブロック、短冊、ビスケット、ペレッ
ト、ロープ、粉末、フィルム状など適当な形状に加工で
きる。成形方法はかかる形状によって異なる。例えば、
短冊状に成形する場合、上記のごとく溶融混合した溶融
物をステンレス等のベルト板上にフィーダーから流出さ
せ、ベルトの内側から冷却水をスプレーして間接的に吐
出されたストランドを冷却固化し、固化後、カッターで
短冊状にカットして成形する方法が挙げられる。
融点を示し、かつ低温域の溶融粘度が低いので塗工作業
に極めて優れ、更には従来より用いられているエチレン
−酢酸ビニル共重合体用などの製造、塗工機械をそのま
ま利用できるので工業的に非常に有利であり、かつ酢酸
臭等の異臭発生防止効果が高く商品価値の高いものであ
る。
に制限はなく、段ボール箱・カートン箱の製函ないし封
函用、製薬・菓子・おもちゃ・コピー用紙等の包装用、
電話帳・カタログ・伝票等の製本(無線綴)用、トップ
・ボトム・胴貼り等の製袋用、段ボールパレット・ファ
イバー缶・紙管・ラベル等の紙製品用、紙オムツ等の衛
生材料用、家具・棚類の組立て等の木工用、アルミニウ
ムやポリプロピレン等の製缶用、アルミサッシ・天井の
化粧紙の貼り合わせ等の建築用、折り込み・底付等の製
靴用、オイルフィルター・ヘッドランプ等の自動車用、
コート類の裾・皮革や生地の貼り合わせ及び補強等の衣
料用、テレビのヨーク・スピーカーのコイルの仮止め等
の電気部品用、日曜大工関係・その他の補修等の一般工
作用等として用いられ、該ホットメルト接着剤を用いた
紙製品としては、製本された本、接着層が形成された紙
袋、封函された函体、製管された紙管、接着層が設けら
れた感熱テープ或いはラベル、再湿テープ或いはラベル
製品が挙げられ、これらの紙製品の製造は、常法に従っ
て行われ、該接着剤の塗工方法としては公知のロール、
ダイ、ノズル等のホットメルト用塗工機によって行われ
る。
きたが、本発明の樹脂組成物はホットメルト接着剤のみ
ならず、ボトル、フィルム、シート、ホース、チュー
ブ、容器、袋、繊維、発泡体などの成形物、紙加工剤等
の種々の用途に用いることも可能である。
の溶融粘度が低く、従来のホットメルト接着剤の塗工機
における均一塗工性に優れ、該組成物を用いたホットメ
ルト接着剤の塗工作業性を向上させ、かつ酢酸臭等の異
臭発生防止効果が高く、特に、水溶性ないし水分散性の
ホットメルト接着剤として有効で、該ホットメルト接着
剤を用いて、製本された本、接着層が形成された紙袋、
封函された函体、製管された紙管、接着層が設けられた
感熱テープ或いはラベル、再湿テープ或いはラベル等、
特に古紙再生を要する紙製品用途に大変有用である。
述する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に
断りのない限り、重量基準を表す。 実施例1樹脂組成物 アリルスルホン酸ソーダで3モル%変性された平均重合
度300のポリ酢酸ビニル(A)100部、Mg4.5A
l2(OH)13CO3・3.5H2O(B)0.5部、12ー
オキシオクタデカン酸(C)30部、分子量300のポ
リエチレングリコール(D)25部を溶融缶に仕込み、
150℃で溶融混合して本発明の樹脂組成物を得た。か
かる樹脂組成物の融点及び溶融粘度を以下の要領で測定
した。 (融点)PERKIN−ELMER DSC−7(PE
RKIN−ELMER社製)を用い、昇温速度20℃/
minで測定した。 (溶融粘度)JAI−7−1991に従い、ブルックフ
ィールド型回転粘度計を用い、スピンドルNO,29、
回転数100rpmにて140℃、170℃の溶融粘度
を測定した。
上にストランド状に流し、スチールベルトの内側から冷
却水をスプレーしてストランドを冷却固化した。ついで
該ストランド(幅20mm、厚み3mm)をベルトより
剥離し、ロータリーカッターにて長さ20mmの短冊状
にカッティングした。かかるホットメルト接着剤につい
ての臭気、接着強度及び水溶性ないし水分散性を以下の
要領で測定した。 (臭気)上記ホットメルト接着剤20gを250mlの
マヨネーズビンに入れて密封し、20℃で24時間放置
後開封して臭いの有無を調べた。評価基準は以下の通
り。 ○ −−− 異臭がほとんどない。 × −−− 異臭が激しい。
加熱再溶融し、クラフト紙に100〜150μmの厚さ
で塗工し、塗工面に上質紙をのせて150℃で0.5秒
間熱圧着(2kg/cm2)して接着紙を得た。かかる
接着紙を20℃×65%RH、24時間以上放置後、同
条件下で90°剥離強度を引張速度30mm/分で測定
した。 (水溶性)上記で得た短冊状のホットメルト接着剤から
0.5gの矩形試料を採取し、20℃,100ml(1
00ccのビーカー使用)の水中に入れてマグネチック
スターラーを用いて約300rpmで撹拌し、1時間後
の状態を調べた。評価基準は以下の通り。 ○ −−− 溶解ないし完全分散 △ −−− 一部溶解 × −−− ほとんど原形保持
せて実施例1に準じて樹脂組成物を製造し、実施例1と
同様に評価を行った。実施例及び比較例の評価結果を表
2に示す。
で比較例1及び2は実施例1と同様の変性ポリ酢酸ビニ
ルを用いた。
ル系樹脂組成物は、140℃及び170℃の溶融粘度が
低く塗工作業性に優れ、かつ異臭がなく、またホットメ
ルト接着剤として紙との接着性にも優れ、水溶性である
ことから古紙再生を必要とする各種紙製品の接着用途に
大変有用である。
での溶融粘度が低く、従来のホットメルト接着剤の塗工
機における均一塗工性に優れ、該組成物を用いたホット
メルト接着剤の塗工作業性を向上させ、かつ酢酸臭等の
異臭発生防止効果が高く、特に、水溶性ないし水分散性
のホットメルト接着剤として有効で、該ホットメルト接
着剤を用いて、製本された本、接着層が形成された紙
袋、封函された函体、製管された紙管、接着層が設けら
れた感熱テープ或いはラベル、再湿テープ或いはラベル
等、特に古紙再生を要する紙製品用途に大変有用であ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 親水性基の導入により水溶性ないし水分
散性を有するようにされたポリ酢酸ビニル樹脂である親
水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)、一般式MxAly(O
H)2x+3y-2z(E)z・aH2O(式中MはMg,Ca又は
Zn、EはCO3又はHPO4、x,y,zは正数、2x+
3y−2zは正数、aは0又は正数)で示されるハイド
ロタルサイト系化合物(B)及び炭素数6以上のヒドロ
キシ脂肪酸又はその誘導体(C)からなることを特徴と
するポリ酢酸ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項2】 更に可塑剤(D)を配合したことを特徴
とする請求項1記載のポリ酢酸ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項3】 親水性基がスルホン酸基又はオキシアル
キレン基のいずれかであることを特徴とする請求項1又
は2記載のポリ酢酸ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項4】 親水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)のケ
ン化度が0〜30モル%未満で平均重合度が50〜60
0で、かつ親水性基による変性度が0.1〜30モル%
であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポ
リ酢酸ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項5】 親水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)10
0重量部に対してハイドロタルサイト系化合物(B)が
0.1〜10重量部、炭素数6以上のヒドロキシ脂肪酸
又はその誘導体(C)が10〜50重量部配合されてな
ることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリ酢
酸ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項6】 親水性ポリ酢酸ビニル系樹脂(A)10
0重量部に対してハイドロタルサイト系化合物(B)が
0.1〜10重量部、炭素数6以上のヒドロキシ脂肪酸
又はその誘導体(C)が10〜50重量部、可塑剤
(D)が10〜40重量部配合されてなることを特徴と
する請求項2〜4いずれか記載のポリ酢酸ビニル系樹脂
組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜6いずれか記載のポリ酢酸ビ
ニル系樹脂組成物を用いたことを特徴とするホットメル
ト系接着剤。 - 【請求項8】 請求項7記載のホットメルト系接着剤を
用いたことを特徴とする紙製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21666594A JP3554586B2 (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | ポリ酢酸ビニル系樹脂組成物及びその用途 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0859945A true JPH0859945A (ja) | 1996-03-05 |
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JP (1) | JP3554586B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010093005A1 (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-19 | 株式会社ブリヂストン | 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池 |
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-
1994
- 1994-08-17 JP JP21666594A patent/JP3554586B2/ja not_active Expired - Fee Related
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