JPH0859791A - 封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法

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JPH0859791A
JPH0859791A JP20037994A JP20037994A JPH0859791A JP H0859791 A JPH0859791 A JP H0859791A JP 20037994 A JP20037994 A JP 20037994A JP 20037994 A JP20037994 A JP 20037994A JP H0859791 A JPH0859791 A JP H0859791A
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JP
Japan
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epoxy resin
curing agent
resin composition
inorganic filler
producing
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JP20037994A
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English (en)
Inventor
Shinji Hashimoto
眞治 橋本
Kazuhiko Watanabe
和彦 渡辺
Yasuhisa Kishigami
泰久 岸上
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿信頼性や吸湿後半田耐熱性の優れたパッ
ケージが得られるように、無機充填材の含有量を高めた
封止用エポキシ樹脂組成物であって、かつ、流動性が高
い封止用エポキシ樹脂組成物を製造することができる方
法を提供する。 【構成】 エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を混練
して無機充填材の封止用エポキシ樹脂組成物全体に対す
る含有割合が、真比重換算で75体積%以上である封止
用エポキシ樹脂組成物を製造する製造方法において、エ
ポキシ樹脂及び硬化剤として、それらの混合物の150
℃の溶融粘度が3ポイズ以下であるエポキシ樹脂及び硬
化剤を使用し、かつエポキシ樹脂及び硬化剤を混合し、
粉砕処理して平均粒径30μm以下の混合粉末とした
後、混練することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体等の電子部品等
を封止するのに使用される封止用エポキシ樹脂組成物の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の集積度アップ、半導体素子の
大型化等の変化に伴って、封止用エポキシ樹脂組成物の
さらなる性能向上が求められている。特に、耐湿信頼性
や吸湿後半田耐熱性等の優れたパッケージが得られる封
止用エポキシ樹脂組成物が求められている。これらの性
能向上には封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の性質
を、低熱膨張率化すること、低吸湿率化すること及び高
強度化することが有効であり、そのためには無機充填材
の含有量を増加させることが必須であると一般的に言わ
れている。しかし、無機充填材の含有量を増加させるに
伴って、エポキシ樹脂組成物の流動性が低下するので、
無機充填材の含有量を増加させた場合には、成形性が損
なわれるという問題が生じていた。
【0003】無機充填材の含有量を増加させた場合に
も、エポキシ樹脂組成物の流動性が保持される方法とし
て、本発明者等は特開平5−170967号において、
圧縮体積分率の大きい無機粉末充填材を使用する方法を
提案している。この方法は、かなりの改善効果が認めら
れるが、しかしさらに改善されるべき余地があり、無機
充填材の含有量を増加させた場合に、エポキシ樹脂組成
物の流動性が保持されることのできる新たな方法が求め
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、無機充填材の含有量が
高くても、流動性が高いエポキシ樹脂組成物が得られる
製造方法を開発することである。すなわち、本発明は、
耐湿信頼性や吸湿後半田耐熱性の優れたパッケージが得
られるように、無機充填材の含有量を高めた封止用エポ
キシ樹脂組成物であって、かつ、流動性が高い封止用エ
ポキシ樹脂組成物を製造することができる方法を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法は、エポキシ樹
脂、硬化剤及び無機充填材を混練して無機充填材の封止
用エポキシ樹脂組成物全体に対する含有割合が、真比重
換算で75体積%以上である封止用エポキシ樹脂組成物
を製造する製造方法において、エポキシ樹脂及び硬化剤
として、それらの混合物の150℃の溶融粘度が3ポイ
ズ以下であるエポキシ樹脂及び硬化剤を使用し、かつエ
ポキシ樹脂及び硬化剤を混合し、粉砕処理して平均粒径
30μm以下の混合粉末とした後、混練することを特徴
としている。
【0006】請求項2に係る封止用エポキシ樹脂組成物
の製造方法は、請求項1記載の封止用エポキシ樹脂組成
物の製造方法において、平均粒径1μm以下の無機充填
材をエポキシ樹脂及び硬化剤の合計体積に対し5体積%
以上の割合で添加して、エポキシ樹脂及び硬化剤を混合
し、粉砕処理して前記混合粉末とすることを特徴として
いる。
【0007】請求項3に係る封止用エポキシ樹脂組成物
の製造方法は、請求項1または請求項2記載の封止用エ
ポキシ樹脂組成物の製造方法において、エポキシ樹脂が
下記式で表されるビフェニル骨格を有するエポキシ樹
脂及び下記式で表されるp−ジtブチルベンゼン骨格
を有するエポキシ樹脂の少なくともいずれかを含み、硬
化剤がフェノール性水酸基を分子内に2個以上含むフェ
ノール系硬化剤であることを特徴としている。(式中
のR1 、R2 、R3 及びR4 は水素またはメチル基を表
し、nは繰り返し数を示す0〜1.0の数である。)
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するエポキシ樹脂は、分子内に2個以上のエポキシ
基を有する、常温で固形の化合物であり、前記式で表
されるビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、前記式
で表されるp−ジtブチルベンゼン骨格を有するエポキ
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂等を例示できる。中でも、150℃の溶融粘
度が2ポイズ以下のものがエポキシ樹脂組成物の流動性
を確保するには望ましく、具体的には、前記式で表さ
れるビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、前記式で
表されるp−ジtブチルベンゼン骨格を有するエポキシ
樹脂のいずれかを単独もしくはそれらを組み合わせて使
用するのが望ましい。
【0011】本発明で使用する硬化剤は常温で固形の化
合物であり、例えば、フェノール系硬化剤、アミン系硬
化剤、酸無水物系硬化剤等が使用できるが、低吸湿性の
硬化物が得られるようにするにはフェノール性水酸基を
分子内に2個以上含むフェノール系硬化剤を使用するの
が望ましい。そして、150℃の溶融粘度が15ポイズ
以下のものを使用することがエポキシ樹脂組成物の流動
性を確保するには望ましい。
【0012】本発明は、無機充填材の含有割合が、真比
重換算で75体積%以上という高充填された封止用エポ
キシ樹脂組成物に関するものであるため、エポキシ樹脂
組成物の流動性を確保するには、使用するエポキシ樹脂
及び硬化剤として、それらの混合物の150℃の溶融粘
度が3ポイズ以下であるエポキシ樹脂及び硬化剤を使用
することが重要である。3ポイズを越える場合にはエポ
キシ樹脂組成物の流動性が乏しく、ボイド不良の発生が
多くなり、それに伴い耐湿信頼性も低いものとなる。
【0013】本発明では、無機充填材の含有割合が、真
比重換算で75体積%以上という高充填されたエポキシ
樹脂組成物の流動性を確保するために、低溶融粘度の樹
脂成分を使用すると共に、エポキシ樹脂及び硬化剤を混
合し、粉砕処理して平均粒径30μm以下の混合粉末と
した後、混練してエポキシ樹脂組成物を製造するように
している。この粉砕処理後の混合粉末の平均粒径が30
μmを越える場合には、エポキシ樹脂組成物の流動性が
乏しくなり本発明の目的を達成できない。エポキシ樹脂
及び硬化剤を混合し、粉砕処理する方法については、特
に限定するものではないが、高速回転による衝撃と空気
分級を組み合わせて粉砕する微粉砕装置を利用する等の
方法で実現することができる。
【0014】また、本発明では粉砕処理して平均粒径3
0μm以下の混合粉末を得る方法として、平均粒径1μ
m以下の無機充填材をエポキシ樹脂及び硬化剤の合計体
積に対し5体積%以上の割合で添加して、エポキシ樹脂
及び硬化剤を混合し、粉砕処理して混合粉末とすること
が好ましい。この方法で行うと、微粉化された樹脂の周
囲に充填材粒子が固定化し、微粉化された樹脂同士の凝
集が防止されるので、樹脂成分の分散性が向上し、その
結果エポキシ樹脂組成物の流動性がより向上する。無機
充填材の添加量がエポキシ樹脂及び硬化剤の合計体積に
対し5体積%未満の場合には、樹脂成分の分散性の向上
が顕著でなくなるので、5体積%以上であることが好ま
しい。
【0015】本発明で使用する無機充填材の材質として
は結晶シリカ、非晶質シリカ、アルミナ、窒化硅素、窒
化アルミニウム、窒化硼素等が例示できるが、熱膨張率
を低減するには、非晶質シリカを使用することが望まし
い。また、無機充填材はカップリング剤で表面処理され
ていることがクラックの発生しにくい封止品を得るため
には望ましい。カップリング剤としては、例えば、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤
やイソプロピルトリイソステアロイルチタネート等のチ
タネート系カップリング剤を使用することができる。
【0016】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、
上記成分以外に硬化促進剤、離型剤、着色剤、低応力化
剤、難燃剤等を加えることができる。硬化促進剤として
は、例えば、トリフェニルホスフィン及びその誘導体等
の有機ホスフィン類やイミダゾール類等が使用できる。
【0017】
【作用】本発明で、エポキシ樹脂及び硬化剤として、そ
れらの混合物の150℃の溶融粘度が3ポイズ以下であ
るエポキシ樹脂及び硬化剤を使用し、かつエポキシ樹脂
及び硬化剤を混合し、粉砕処理して平均粒径30μm以
下の混合粉末とした後、混練することは、無機充填材の
エポキシ樹脂組成物全体に対する含有割合が、真比重換
算で75体積%以上という高充填化されたエポキシ樹脂
組成物の、流動性を高める作用をする。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
説明する。
【0019】(実施例1〜実施例7)エポキシ樹脂とし
ては、前記式中のR1 〜R4 がメチル基であるビフェ
ニル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製の品
番YX−4000H、エポキシ当量190、150℃で
の溶融粘度0.2ポイズ)または前記式で表されるで
表されるp−ジtブチルベンゼン骨格を有するエポキシ
樹脂(東都化成(株)製の品番ZX−1312、エポキ
シ当量175、150℃での溶融粘度0.04ポイズ)
を使用した。
【0020】硬化剤としては、フェノール性水酸基を分
子内に2個以上含むフェノール系硬化剤である下記の2
種類のいづれかを使用した。すなわち、ナフトール・フ
ェノール重合体樹脂(日本化薬(株)製の品番OCN−
7000、水酸基当量140、150℃での溶融粘度1
0ポイズ)またはジシクロペンタジエン型フェノール樹
脂(三井東圧化学(株)製の品番DPR5000、水酸
基当量180、150℃での溶融粘度6.1ポイズ)の
いずれかを使用した。
【0021】硬化促進剤としてはトリフェニルホスフィ
ン(北興化学工業(株)製、以下TPPと略す)を使用
し、離型剤としては天然カルナバワックスを使用し、カ
ップリング剤としてはエポキシシラン系カップリング剤
(日本ユニカー(株)製、品番A−187)を使用し、
難燃剤としては三酸化二アンチモン(三菱マテリアル
(株)製、品番Sb2 3 −LS)を使用し、着色剤と
してはカーボンブラック(三菱マテリアル(株)製、品
番750−B)を使用した。
【0022】無機充填材としては、平均粒径が26μm
の球状非晶質シリカ(電気化学工業(株)製、品番FB
74、比表面積2.6m2 /g)、平均粒径が0.5μ
mの球状非晶質シリカ((株)龍森製、品番SOC2)
及び上記平均粒径が26μmの球状非晶質シリカを空気
分級して得られた下記の品番のフィラーを使用した。
【0023】AS1−−−平均粒径36μm、比表面積
1.6m2 /g、真比重2.2 AS2−−−平均粒径9μm、比表面積2.9m2
g、真比重2.2
【0024】次に、各実施例のエポキシ樹脂組成物の製
造方法を説明する。まず、表1及び表2の粉砕混合粉末
の配合量欄に示す割合で、エポキシ樹脂、硬化剤及び平
均粒径が0.5μmの球状非晶質シリカ(品番SOC
2)を配合したものを、ホソカワミクロン(株)製の微
粉砕機(商品名:ACMパルベライザ)を使用し、ロー
タ回転数7000rpm、セパレータ回転数830rp
mで、粉砕した。この粉砕時間は実施例1、2、5、7
については10分間、実施例3、4、6については5分
間行った。得られた粉砕混合粉末の平均粒径を表1及び
表2に示した。なお、表1及び表2中のSOC2割合
(体積%)はエポキシ樹脂及び硬化剤の合計体積に対す
る割合を示している。また、各実施例におけるエポキシ
樹脂及び硬化剤の混合物の150℃の溶融粘度は3ポイ
ズ以下であることを確認した。また、粉砕混合粉末の平
均粒径測定は、レーザ回折式乾式測定法により行った。
【0025】上記の粉砕混合粉末とは別途に配合する無
機充填材の内訳を表1及び表2に「別途配合する無機充
填材の配合量」の欄に示した。そして、この別途配合す
る無機充填材に対し表1及び表2に示す量のカップリン
グ剤を添加して表面処理したものを原材料として使用す
るようにした。
【0026】表1及び表2に示す量の、上記で得られた
粉砕混合粉末、表面処理済みの別途配合する無機充填
材、TPP、難燃剤、離型剤及び着色剤を配合し、得ら
れた配合物を90℃のミキシングロールで混練し、次い
で冷却し、粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。そし
て、得られたエポキシ樹脂組成物の評価を下記に示す方
法で行い、その結果を表4に示した。
【0027】〔ゲルタイム〕(株)オリエンテック製の
キュラストメータV型を用い、175℃で測定した。
【0028】〔溶融粘度〕(株)島津製作所製のフロー
テスターCFT500A型を用い、温度175℃、荷重
10kgf、ノズルサイズ1mmφ×10mmの条件
で、最低溶融粘度を測定した。
【0029】〔スパイラルフロー〕EMMI標準に準拠
し、スパイラルフロー専用金型を用い、175℃のトラ
ンスファー成形時の流れ長さを測定した。
【0030】〔熱膨張率〕エポキシ樹脂組成物を、JI
Sテストピース作製用の専用金型で、175℃、90秒
の条件でトランスファー成形を行った後、175℃で6
時間のアフターキュアーを行ってテストピースを作製し
た。このテストピースについて、TMA装置(理学電機
(株)製)を使用し、1gの圧縮荷重下で、5℃/分の
昇温速度で、50〜100℃の温度域での熱膨張率(α
1 )を測定した。
【0031】〔曲げ強度〕エポキシ樹脂組成物を、JI
Sテストピース作製用の専用金型で、175℃、90秒
の条件でトランスファー成形を行った後、175℃で6
時間のアフターキュアーを行ってテストピースを作製し
た。このテストピースについて、引っ張り圧縮試験機を
使用し、JIS−K6911に準拠して室温の曲げ強度
を測定した。
【0032】〔成型不良ボイド数〕外形寸法8.9×1
7.4×2.7mmの26SOPパッケージが得られる
専用金型を用いて、エポキシ樹脂組成物をトランスファ
ー成形して評価用パッケージを作製した。成形条件は、
温度175℃、注入時間12秒、加圧時間90秒、注入
圧力70kgf/cm2 とした。パッケージ内のボイド
数は、評価用パッケージをその表裏両面から、超音波探
査装置((株)キャノン製、M−700II)で観察し、
得たチャート中の直径1mm以上のボイドの像の個数と
した。
【0033】〔耐湿信頼性〕外形寸法8.9×17.4
×2.7mmの26SOPパッケージが得られる専用金
型を用いて、42アロイリードフレームに装着した、3
μmのアルミ配線を施したTEG(試験用半導体素子)
を、エポキシ樹脂組成物のトランスファー成形により封
止成形して、評価用26SOPパッケージを作製した。
このときの成形条件は、温度175℃、注入時間12
秒、加圧時間90秒、注入圧力70kgf/cm2
し、その後175℃で6時間のアフターキュアーをして
評価用26SOPパッケージを作製した。得られた評価
用26SOPパッケージを温度130℃、相対湿度85
%、印加電圧30Vの条件下で放置し、TEGのアルミ
配線に不良が発生するまでの経過時間を調べ、耐湿信頼
性を評価した。
【0034】〔吸湿後半田耐熱性〕外形寸法8.9×1
7.4×2.7mmの26SOPパッケージが得られる
専用金型を用いて、4×12×0.4mmのCMOS素
子を42アロイリードフレームに装着したものを、エポ
キシ樹脂組成物のトランスファー成形により封止成形し
て、評価用26SOPパッケージを作製した。このとき
の成形条件は、温度175℃、注入時間12秒、加圧時
間90秒、注入圧力70kgf/cm2 とし、その後1
75℃で6時間のアフターキュアーをして評価用26S
OPパッケージを作製した。得られた評価用26SOP
パッケージを温度85℃、相対湿度85%の雰囲気に7
2時間放置した後、260℃の半田槽に10秒間浸漬し
た。得られた半田処理済みの評価用26SOPパッケー
ジについて、パッケージ内部のダイパッド部裏面と封止
樹脂の界面の密着状態を超音波探査装置((株)キャノ
ン製、M−700II)で観察し、剥離モードの部分が発
生しているものを不良として評価した。また、半田処理
済みの評価用26SOPパッケージの外部クラックを実
体顕微鏡で観察し、外部クラックが発生しているものも
不良として評価した。
【0035】(比較例1及び比較例2)比較例1では、
実施例1で使用したエポキシ樹脂と同じ、油化シェルエ
ポキシ(株)製の品番YX−4000Hをエポキシ樹脂
として使用し、比較例2ではクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂(住友化学工業(株)製の品番195−XL
4、エポキシ当量195、150℃での溶融粘度5.5
ポイズ)をエポキシ樹脂として使用した。
【0036】硬化剤としては、比較例1では実施例1で
使用した硬化剤と同じ、日本化薬(株)製の品番OCN
−7000を使用し、比較例2ではフェノールノボラッ
ク(群栄化学工業(株)製の品番PSM−6200、水
酸基当量105、150℃での溶融粘度1.3ポイズ)
を使用した。
【0037】上記以外の原材料は実施例1と同じものを
比較例1及び比較例2においても使用した。
【0038】次に、比較例1及び比較例2のエポキシ樹
脂組成物の製造方法を説明する。比較例1では、表3の
粉砕混合粉末の配合量欄に示す割合で、エポキシ樹脂及
び硬化剤を配合したものを、空気分級機能のない粉砕装
置で粉砕して、平均粒径が60μmの粉砕混合粉末を得
た。この比較例1ではエポキシ樹脂及び硬化剤の混合物
の150℃の溶融粘度は3ポイズ以下であることを確認
した。一方、比較例2では、表3の粉砕混合粉末の配合
量欄に示す割合で、エポキシ樹脂、硬化剤及び平均粒径
が0.5μmの球状非晶質シリカ(品番SOC2)を配
合したものを、ホソカワミクロン(株)製の微粉砕機
(商品名:ACMパルベライザ)を使用し、ロータ回転
数7000rpm、セパレータ回転数830rpmで、
10分間粉砕して平均粒径が15μmの粉砕混合粉末を
得た。この比較例2ではエポキシ樹脂及び硬化剤の混合
物の150℃の溶融粘度は3ポイズを越えていることを
確認した。また、上記の粉砕混合粉末の平均粒径測定
は、レーザ回折式乾式測定法により行った。
【0039】上記の粉砕混合粉末とは別途に配合する無
機充填材の内訳を表3に「別途配合する無機充填材の配
合量」の欄に示した。そして、この別途配合する無機充
填材に対し表3に示す量のカップリング剤を添加して表
面処理したものを原材料として使用するようにした。
【0040】表3に示す量の、上記で得られた粉砕混合
粉末、表面処理済みの別途配合する無機充填材、TP
P、難燃剤、離型剤及び着色剤を配合し、得られた配合
物を90℃のミキシングロールで混練し、次いで冷却
し、粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。そして、得ら
れたエポキシ樹脂組成物の評価を前記の実施例1と同様
の方法で行い、その結果を表5に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】表4及び表5にみるように、本発明の各実
施例は比較例1及び比較例2より溶融粘度は低く、スパ
イラルフローは大きくなっていて、高流動性であること
が確認された。このように、各実施例のエポキシ樹脂組
成物は各比較例のエポキシ樹脂組成物より高流動性であ
るため、成型不良ボイド数が少なく、耐湿信頼性及び吸
湿後半田耐熱性の良好なパッケージが得られることが確
認された。
【0047】
【発明の効果】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物によ
れば、無機充填材の含有量が75体積%以上と高充填さ
れたエポキシ樹脂組成物であって、かつ、流動性が高い
エポキシ樹脂組成物が得られる。従って、本発明によれ
ば耐湿信頼性や吸湿後半田耐熱性の優れたパッケージを
得ることが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を
    混練して無機充填材の封止用エポキシ樹脂組成物全体に
    対する含有割合が、真比重換算で75体積%以上である
    封止用エポキシ樹脂組成物を製造する製造方法におい
    て、エポキシ樹脂及び硬化剤として、それらの混合物の
    150℃の溶融粘度が3ポイズ以下であるエポキシ樹脂
    及び硬化剤を使用し、かつ、エポキシ樹脂及び硬化剤を
    混合し、粉砕処理して平均粒径30μm以下の混合粉末
    とした後、混練することを特徴とする封止用エポキシ樹
    脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 平均粒径1μm以下の無機充填材をエポ
    キシ樹脂及び硬化剤の合計体積に対し5体積%以上の割
    合で添加して、エポキシ樹脂及び硬化剤を混合し、粉砕
    処理して前記混合粉末とすることを特徴とする請求項1
    記載の封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂が下記式で表されるビフ
    ェニル骨格を有するエポキシ樹脂及び下記式で表され
    るp−ジtブチルベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂の
    少なくともいずれかを含み、硬化剤がフェノール性水酸
    基を分子内に2個以上含むフェノール系硬化剤であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の封止用エ
    ポキシ樹脂組成物の製造方法。 【化1】 【化2】 (式中のR1 、R2 、R3 及びR4 は水素またはメチ
    ル基を表し、nは繰り返し数を示す0〜1.0の数であ
    る。)
JP20037994A 1994-08-25 1994-08-25 封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法 Withdrawn JPH0859791A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100497456B1 (ko) * 1996-12-19 2005-09-26 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 에폭시수지조성물
KR101537822B1 (ko) * 2008-05-15 2015-07-17 닛토덴코 가부시키가이샤 반도체 소자 밀봉용 수지 조성물의 제조 방법

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