JPH0859663A - カルバペネムエステルの製造法 - Google Patents

カルバペネムエステルの製造法

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JPH0859663A
JPH0859663A JP6200495A JP20049594A JPH0859663A JP H0859663 A JPH0859663 A JP H0859663A JP 6200495 A JP6200495 A JP 6200495A JP 20049594 A JP20049594 A JP 20049594A JP H0859663 A JPH0859663 A JP H0859663A
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formula
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ethyl
mmol
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JP6200495A
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English (en)
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Sadao Oida
貞夫 老田
Makoto Mori
誠 森
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記反応式に示すカルバペネム誘導体(4)
の製法。 【化1】 上記式中、R1 はH,CH3 ;R2 はH,保護基;R3
は保護基;R4 はアルキル、アルコキシ基;R5 はアル
コキシ、アリールオキシ基;A:ピロリジノン基を示
す。 【効果】 本製法はカルバペネム誘導体(4)の実用的
に優れた製法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、経口吸収性を有するす
ぐれた抗菌剤として知られているカルバペネムエステル
誘導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】経口剤として用いられるカルバペネム系
抗生物質はエステル型プロドラッグとして開発されてい
るものが多い。その製法においては、合成中間体カルボ
酸の保護基としては安定かつ取扱い容易なp−ニトロベ
ンジル基、p−メトキシベンジル基あるいはアリル基な
どを用いて反応が進められ、、最後にそれぞれに適した
脱保護反応を行なって活性本体であるカルボン酸を得、
ついでアルキル化反応によって所望のエステル基に変換
して目的物を得るという方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来法による経
口カルバペネムエステルの製法は脱エステル化ついで再
エステル化という迂回したルートをとるため反応工程数
が多くなり経済的方法とはいいがたい。発明者等は合成
の早い段階からエステル基として最終目的物であるプロ
ドラッグと同一のものを用いて反応を進めることを種々
検討し、これらの比較的不安定と考えられるをエステル
基を用いた場合でも反応が円滑に進行することを見い出
し、反応工程の短縮化を可能ならしめ、本発明を完成し
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はR3 が生体内で
加水分解を受ける性質を有する基である一般式(1)の
化合物に一般式(2)の化合物を反応させ、式(3)の
化合物とし、これを閉環させることによって式(4)の
化合物に導くことを特徴とする経口カルバペネムエステ
ル誘導体(4)の製造法である。
【0005】
【化5】
【0006】式中、R1 は水素原子またはメチル基を示
す。R2 は水素原子または水酸基の保護基を示す。R3
は生体内で加水分解を受ける性質を有するカルボキシ基
の保護基を示す。Aは、下記式で示される基を示す。
【0007】
【化6】
【0008】R6 は水素原子、低級アルキル基またはト
リアルキルシリル基を示す。
【0009】R4 は低級アルキル基または低級アルコキ
シ基を示す。R5 は低級アルコキシ基またはアリールオ
キシ基を示す。
【0010】R2 の水酸基の保護基は、たとえば、トリ
メチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチ
ルシリル、トリフェニルシリルなどのシリル基、ベンジ
ル、4−ニトロベンジル、2−ニトロベンジル、4−メ
トキシベンジルなどのアラルキル基;ベンジルオキシカ
ルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−
ニトロベンジルオキシカルボニル、アリルオキシカルボ
ニル、2−クロロアリルオキシカルボニル、2−メチル
アリルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエチ
ルオキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエチルオ
キシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、ジフ
ェニルメチルオキシカルボニル、2−(トリメチルシリ
ル)エチルオキシカルボニルなどの置換オキシカルボニ
ル基;テトラヒドロピラニル、メトキシメチル、1−エ
トキシエチル、2−(トリメチルシリル)エチルオキシ
メチルなどのエーテル基またはクロロアセチル基があげ
られる。
【0011】R3 の生体内で加水分解を受ける性質を有
するカルボキシル基の保護基は、たとえば、アセトキシ
メチル、1−アセトキシエチル、イソブチリルオキシメ
チル、ピバロイルオキシメチル、1−(ピバロイルオキ
シ)エチル、1−(シクロヘキサンカルボキシ)エチ
ル、1−メチルシクロヘキサンカルボキシメチルのよう
な1−(アルカノイルオキシ)アルキル基、イソプロポ
キシカルボニルオキシメチル、1−(イソプロポキシカ
ルボニルオキシ)エチル、tert−ブトキシカルボニルオ
キシメチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオ
キシ)エチルのような1−(アルコキシカルボニルオキ
シ)アルキル基または2−オキ−5−メチル−1,3−
ジオキソレン−4−イルメチルがあげられる。
【0012】R4 およびR6 の低級アルキル基は、たと
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチルがあげられ
る。
【0013】R4 およびR5 の低級アルコキシ基は、た
とえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポ
キシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシがあげ
られる。
【0014】R5 のアリールオキシは、たとえばフェノ
キシ、4−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ
があげられる。
【0015】R6 のトリアルキルシリル基は、たとえ
ば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピ
ルシリル、tert−ブチルジメチルシリルがあげられる。
【0016】本反応により得られる化合物(3)を具体
的に表1から表4に例示する。
【0017】
【化7】
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】表中の略号は次の基をあらわす。
【0023】TMS:トリメチルシリル基 TES:トリエチルシリル基 POM:ピバロイルオキシメチル基 POE:1−(ピバロイルオキシ)エチル基 TBS:tert−ブチルジメチルシリル基 PNZ:4−ニトロベンジルオキシカルボニル基 式(1),(3)および(4)で表わされる化合物はそ
の不斉炭素に基づく種々の異性体が存在する。式
(1),(3)および(4)はそれぞれ、これらの異性
体の一つまたは混合物を示す。それらの異性体で好適な
ものとしては、チエナマイシンに代表されるカルバペネ
ム骨格の5位および6位に相当する炭素の配位がチエナ
マイシンと同一配位である(5S,6S)配位であり、
6位置換基の保護された水酸基を有するエチル基のα位
の炭素の配位が−R配位であり、R1 がメチル基である
場合は1位に相当する炭素の配位がR配位である化合物
をあげることができる。
【0024】式(1)を有する化合物を式(2)の化合
物と反応させると式(3)を有する化合物を与え、
(3)は溶媒中加熱することにより環化反応が円滑に進
行して、カルバペネムエステル誘導体(4)を与える。
【0025】
【化8】
【0026】上記式中、R1 〜R5 およびAは前述した
ものと同意義を示す。
【0027】第1工程 式(1)を有する化合物と式(2)(化合物(2)は化
合物(1)に対して2〜6モル当量使用される。)を有
する化合物を無溶媒で、あるいは非プロトン性溶媒、た
とえばベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、
塩化メチレン、1.2−ジクロロエタン、酢酸エチル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリルまた
はジメチルホルムアミド中で混合し、0〜100℃で0.
1 〜2時間反応させたのち、溶媒、過剰の(2)および
(2)から生成する酸素付加物(ホスホン酸エステルあ
るいはリン酸エステル)を減圧下留去することにより、
あるいは反応液にヘキサンなどの非極性溶媒を加えて生
成物を沈殿させることにより、式(3)を有するイリド
化合物を得ることが出来る。
【0028】このようにして得られた式(3)を有する
粗生成物は精製することなく、そのまま次の工程に用い
ることが出来るが、必要ならばカラムクロマトグラフィ
ーなどを用いることにより精製することが出来る。
【0029】第2工程 化合物(3)をさらにトルエン、キシレン、メシチレン
またはクロロベンゼンなどの置換ベンゼン溶媒中で、1
00〜170℃で1〜30時間加熱したのち、溶媒を留
去する。残渣に溶媒を加え粉末化もしくは結晶化するこ
とにより、または残渣をクロマトグラフィーに付すこと
により、化合物(4)を得ることができる。
【0030】なお、本発明に用いた出発物質である式
(1)を有する化合物のうち、A中の窒素上の置換基R
6 が低級アルキル基である化合物(1A)は次のように
して得ることができる。
【0031】
【化9】
【0032】上記式中、R1 ,R2 およびR3 は前述し
たものと同意義を示し、R7 は低級アルキル基を示す。
【0033】すなわち、式(5)を有する化合物に式
(6)を有するメルカプタン誘導体を、縮合剤、たとえ
ばN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,
N′−カルボニルジイミダゾールまたはジフェニルホス
ホリルアジド−トリエチルアミンなどの存在化に反応さ
せて化合物(7)に導き、次いでオキサリル誘導体
(8)を反応させて化合物(1A)を得る。
【0034】また、本発明に用いた出発物質である式
(1)を有する化合物のうち、A中のR6 がトリアルキ
ルシリル基である化合物(1B)あるいはR6 が水素原
子である化合物(1C)は、次のようにして得ることが
できる。
【0035】
【化10】
【0036】上記式中、R1 ,R2 およびR3 は前述し
たものと同意義を示し、R8 はトリアルキルシリル基
(前述したR6 のトリアルキルシリル基と同意義を示
す)を示す。
【0037】すなわち、式(5)を有する化合物に式
(9)を有するメルカプタン誘導体を、上述の化合物
(5)と化合物(6)の反応と同様にして反応させて化
合物(10)に導く。化合物(10)を塩化メチレンに
溶解し、トリエチルアミン1当量の存在下にトリアルキ
ルシリルクロリド1当量を加えることにより化合物(1
1)を導くことができる。この溶液に続いてトリエチル
アミン存在下にオキサリル誘導体(8)を反応させて化
合物(1B)を得ることができる。R8 がトリメチルシ
リル基である化合物(1B)は、反応終了後の溶液を水
で処理することにより化合物(1C)に導くことができ
る。
【0038】上述の化合物(1)を得る際に用いたオキ
サリル誘導体(8)は次のようにして得ることができ
る。
【0039】
【化11】
【0040】上記式中、R3 は前述したものと同意義を
示し、Xはハロゲン原子を示す。
【0041】すなわち、シュウ酸(12)に1当量のト
リエチルアミンの存在下R3 −Xを反応させて式(1
3)を有するハーフエステル化合物へ導き、次いでオキ
サリルクロリドと反応させて化合物(8)を得る。
【0042】
【発明の効果】本発明により、カルバペネムエステル
(4)の簡便かつ実用的な製法が確立できた。
【0043】本発明の方法によって得られる一般式
(4)を有する化合物は、水酸基の保護基R1 および2
位側鎖のA中の保護基を常法によって除去することによ
り、経口吸収性にすぐれ生体内でエステル基が加水分解
を受けて強い抗菌作用を示すカルバペネム化合物に導く
ことができる。
【0044】以下に(3)および(4)の製造法を実施
例および参考例によって示す。
【0045】
【実施例】
実施例1 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−(tert−ブ
チルジメチルシリルオキシ)エチル]−1−メチル−2
−[(R)−2−オキソピロリジン−4−イルチオ]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 ピバロイ
ルオキシメチルエステル
【0046】
【化12】
【0047】参考例4で述べる(3S,4S)−3−
[(R)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチ
ル]−2−[(R)−1−[[(R)−2−オキソピロ
リジン−4−イルチオ]カルボニル]エチル]−1−
(ピバロイルオキシメチルオキシオキサリル)−2−ア
ゼチジノン(34mg,58μmol)のトルエン溶液(Ca,0.1ml)
にジエチルメチルホスホナイト(20mg,0.15mmol) を窒素
雰囲気下室温で加え、30分間撹拌する。反応混合液を
減圧下濃縮乾燥し、得られた残渣をメシチレン(2ml)
に溶解し、2時間加熱還流する。反応液を濃縮後、得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−メタノール(1:0〜10:1)で溶
出する画分を集め、無色泡状の標記化合物(26mg,収率
81%)を得た。
【0048】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:0.08
(6H,s),0.89(9H,s),1.22(9H,s),1.24(3H,d,J=6.0Hz),1.
26(3H,d,J=7.3Hz),2.40(1H,dd,J=17.2,5.9Hz),2.80(1H,
dd,J=17.2,7.9Hz),3.21(1H,dd,J=5.9,2.6Hz),3.22(1H,
m),3.54(1H,dd,J=10.6,5.3Hz),3.82(1H,dd,J=10.6,7.9H
z),4.03(1H,m),4.20(1H,dd,J=9.9,2.6Hz),4.23(1H,m),
5.88(1H,br s),5.89(2H,m)。
【0049】実施例2 (1R,5S,6S)−1−メチル−2−[(R)−2
−オキソピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−
1−(トリメチルシリルオキシ)エチル]−1−カルバ
ペン−2−エム−3−カルボン酸 ピバロイルオキシメ
チルエステル
【0050】
【化13】
【0051】参考例7で述べる(3S,4S)−4−
[(R)−1−[[(R)−2−オキソピロリジン−4
−イルチオ]カルボニル]エチル]−1−[(ピバロイ
ルオキシメチルオキシ)オキサリル]−3−[(R)−
1−(トリメチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチ
ジノン(50.0mg,91.8μmol)のトルエン溶液(0.5ml) にジ
エチルメチルホスホナイト(30mg,0.22mmol) を窒素雰囲
気下室温で加え、30分間撹拌する。反応混合液を室温
減圧下で濃縮し、得られる残渣をメシチレン(5ml)に
溶解後、2時間加熱還流する。反応液を減圧下濃縮し、
得られる残渣をシリカゲルのショートカラム(酢酸エチ
ル−メタノール,10:1)を通す。溶媒を留去して得
られる粗生成物をジイソプロピルエーテル−ヘキサン混
合溶媒より結晶化し、標記化合物(40.5mg,収率86%)
を無色結晶として得た。
【0052】融点 74−76℃。
【0053】比旋光度[α]D 25 +46 °(C=0.20,CHC
l3)。
【0054】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3272,178
0,1755,1702 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:0.14(9H,s),1.22
(9H,s),1.27(6H,d ×2,J=6.6Hz),2.40(1H,dd,J=17.2,5.
3Hz),2.80(1H,dd,J=17.2,8.6Hz),3.21(1H,dd,J=6.6,2.6
Hz),3.24(1H,m),3.35(1H,dd,J=9.9,5.3Hz),3.82(1H,dd,
J=9.9,7.9Hz),4.03(1H,tt,J=7.9,5.3Hz),4.16(1H,dd,J=
9.2,2.6Hz),4.21(1H,m),5.56(1H,br s),5.90(2H,m) 。
【0055】実施例3 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(R)−2−オキソピロ
リジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸 ピバロイルオキシメチルエステル
【0056】
【化14】
【0057】i)参考例8で述べる(3S,4S)−4
−[(R)−1−[[(R)−2−オキソ−1−(トリ
エチルシリル)ピロリジン−4−イルチオ]カルボニ
ル]エチル]−1−[(ピバロイルオキシメチルオキ
シ)オキサリル]−3−[(R)−1−(トリメチルシ
リルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン(112mg,0.170
mmol) のトルエン溶液(0.5ml) にジエチルメチルホスホ
ナイト(60mg,0.44mmol) を窒素雰囲気下室温で加え30
分間撹拌する。反応混合液を室温減圧下濃縮し、残留物
をメシチレン(10ml)に溶解後、3時間加熱還流する。
反応液を減圧下濃縮し、得られる残渣をシリカゲルのシ
ョートカラム(酢酸エチル−メタノール,10:1)を
通す。溶媒を留去して得られる残渣をアセトニトリル
(1ml)に溶解し、0℃で1N−塩酸(0.3ml) を加え3
0分間撹拌する。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液を加えた後、塩化メチレンで抽出する。抽出液を乾燥
後、濃縮して得られる粗結晶を酢酸エチルより再結晶す
ることにより標記化合物(62.9mg,収率84%)を無色結
晶として得た。
【0058】融点 188−190℃。
【0059】比旋光度[α]D 25 +40 °(C=0.54,MeOH)
【0060】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3335,176
3,1751,1717,1692 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:1.22(9H,s),1.28
(9H,d,J=7.3Hz),1.35(3H,d,J=6.6Hz),2.32(1H,br s),2.
40(1H,dd,J=17.2,5.8Hz),2.81(1H,dd,J=17.2,7.9Hz),3.
26(1H,dd,J=7.3,2.6Hz),3.35(1H,dd,J=10.6,5.2Hz),3.8
4(1H,dd,J=10.6,9.5Hz),4.03(1H,m),4.15-4.30(2H,m),
5.90(2H,m),6.09(1H,br s)。
【0061】ii)参考例10で述べる(3S,4S)−
4−[(R)−1−[[(R)−2−オキソ−1−(ト
リエチルシリル)ピロリジン−4−イルチオ]カルボニ
ル]エチル]−1−[(ピバロイルオキシメチルオキ
シ)オキサリル]−3−[(R)−1−(トリエチルシ
リルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン(94.5mg,0.13
5mmol)より上記i)と同様にして標記化合物(44.1mg ,
収率74%)を無色結晶として得た。融点およびIR,N
MRスペクトルはi)で述べたものと一致した。
【0062】参考例1 シュウ酸 モノ(ピバロイルオキシメチル)エステル
【0063】
【化15】
【0064】シュウ酸(8.00g,88.8mmol)とトリエチルア
ミン(24.8ml,178mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
溶液(100ml) に、室温でピバリン酸ヨードメチルエステ
ル(43.0g,178mmol) を加え18時間撹拌する。反応液を
酢酸エチル(Ca,400ml)で希釈後、水、飽和食塩水で洗浄
する。乾燥後濃縮し、析出する固体を濾過して除き標記
化合物(7.96g ,粗収率43%)を無色油状物として得
た。
【0065】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:1.23
(9H,s),5.92(2H,s),8.06(1H,br s)。
【0066】参考例2 ピバロイルオキシメチルオキシオキサリル クロリド
【0067】
【化16】
【0068】シュウ酸 モノ(ピバロイルオキシメチ
ル)エステル(200mg,0.980mmol) の塩化メチレン溶液
(1ml)に氷冷下オキサリルクロライド(105μl,1.25mm
ol) と触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを加え、
室温で2時間撹拌する。反応液を濃縮乾固することによ
り標記化合物(Ca,220mg)を淡黄色固体として得た。
【0069】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:1.23
(9H,s),5.94(2H,s), 参考例3 (3S,4S)−3−[(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル]−4−[(R)−1−
[[(R)−2−オキソピロリジン−4−イルチオ]カ
ルボニル]エチル]−2−アゼチジノン
【0070】
【化17】
【0071】i)(3S,4R)−3−[(R)−1−
(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−4−
[(R)−1−カルボキシエチル]−2−アゼチジノン
(100mg,0.332mmol) と1,1′−カルボニルジイミダゾ
ール(55mg,0.34mmol) のアセトニトリル溶液(2ml)
に、窒素雰囲気下(R)−4−メルカプト−2−ピロリ
ドン(40mg,0.34mmol) を0℃で加え3時間撹拌する。溶
媒を留去後、酢酸エチルにけん濁させ、水、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄する。乾燥
後溶媒を留去して得られる粗結晶を酢酸エチル−イソプ
ロピルエーテル混合溶媒から再結晶を行ない標記化合物
(120mg,収率90%) を粉末状結晶として得た。
【0072】融点 139−141℃。
【0073】比旋光度[α]D 25 -20 °(C=0.66,CHC
l3)。
【0074】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3188,311
2,1754,1681 。
【0075】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:0.06
(3H,s),0.07(3H,s),0.87(9H,s),1.16(3H,d,J=6.6Hz),1.
26(3H,d,J=7.3Hz),2.31(1H,dd,J=17.2,5.9Hz),2.81(1H,
dd,J=17.2,8.6Hz),2.88(1H,m),3.00(1H,dd,J=4.3,1.7H
z),3.30(1H,dd,J=9.9,5.3Hz),3.85-3.95(2H,m),4.10-4.
30(2H,m),5.90(1H,br s),5.97(1H,br s) 。
【0076】ii)(R)−4−アセチルチオ−2−ピロ
リドン(550mg,3.45mmol)のメタノール溶液(5ml)に、
ナトリウム(80mg,3.5mmol)のメタノール溶液(2ml)を
0℃で加え10分撹拌する。1N−塩酸(3.5ml) を同温
度で加え中和した後、溶媒を減圧下濃縮乾固する。得ら
れる固体を窒素雰囲気下アセトリトリル(10ml)にけん濁
させる。ここに、(3S,4R)−3−[(R)−1−
(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−4−
[(R)−1−カルボキシエチル]−2−アゼチジノン
(1.04g,3.45mmol)と1,1′−カルボニルジイミダゾー
ル(567mg,3.5mmol) のアセトニトリル溶液(20ml)を0
℃で加え15時間撹拌する。溶媒を留去後、酢酸エチル
にけん濁させ、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で順次洗浄する。乾燥後溶媒を留去して得られ
る粗結晶を酢酸エチル−イソプロピルエーテル混合溶媒
から再結晶を行い標記化合物(797mg,収率58%) を得
た。母液をシリカゲル10gを用いるカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル−メタノール(100:0〜95:
5) 混合溶媒で溶出する画分を集め、さらに標記化合物
(386mg,収率28%)を粉末状結晶として得た。融点およ
びIR,NMRスペクトルはi)で述べたものと一致し
た。
【0077】参考例4 (3S,4S)−3−[(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル]−4−[(R)−[[オ
キソピロリジン−4−イルチオ]カルボニル]エチル]
−1−[(ピバロイルオキシメチルオキシ)オキサリ
ル]−2−アゼチジノン
【0078】
【化18】
【0079】(3S,4S)−3−[(R)−1−tert
−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−4−
[(R)−1−[[(R)−2−オキソピロリジン−4
−イルチオ]カルボニル]エチル]2−アゼチジノン(6
5.0mg,0.162mmol)の塩化メチレン溶液(1ml)に窒素雰
囲気下0℃でトリエチルアミン(25 μl,0.18mmol) とク
ロロトリメチルシラン(22 μl,0.17mmol) を加え、同温
度で10分間撹拌する。反応液を−20℃に冷却後、ト
リエチルアミン(68 μl,0.49mmol) を加え、ついでピバ
ロイルオキシメチルオキシオキサリルクロリド(Ca,100m
g,0.45mmol) の塩化メチレン溶液(0.5ml) を同温度で加
え20分間撹拌する。反応液に塩化アンモニウム水溶液
を加えた後、酢酸エチメルで抽出する。有機層を飽和炭
酸ナトリウム水溶液と飽和食塩水で、順次洗浄し、乾燥
後濃縮して得られる残渣を、ローバーカラムAを用いる
クロマトグラフィーに付す。酢酸エチル−ヘキサン
(2:1)混合溶媒で溶出する画分を集めて、標記化合
物(57.0mg ,収率60%) を無色粉末状物として得た。
【0080】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3392,322
6,1811,1761,1706。
【0081】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:0.06
(6H,s),0.83(9H,s),1.19(3H,d,J=6.6Hz),1.22(9H,s),1.
25(3H,d,J=7.3Hz),2.24(!H,dd,J=17.8,5.3Hz),2.77(1H,
dd,J=17.8,9.2Hz),3.25(1H,dd,J=10.6,4.0Hz),3.55-3.7
5(1H,m),3.58(1H,br t,J=3.3Hz),3.89(1H,dd,J=10.6,6.
6Hz),4.10-4.25(1H,m),4.29(1H,qd,J=6.6,3.3Hz),4.37
(1H,br t,J=3.3Hz),5.87(2H,s),5.94(1H,br s) 。
【0082】参考例5 (3S,4S)−3−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−4−[(R)−1−[[(R)−2−オキソピロ
リジン−4−イルチオ]カルボニル]エチル]−2−ア
ゼチジノン
【0083】
【化19】
【0084】(3S,4S)−3−[(R)−1−(te
rt−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−4−
[(R)−1=[[2−オキソピロリジン−4−イルチ
オ]カルボニル]=2−アゼチジノン(814mg,2.03mmol)
をアセトニトリル(15ml)に加熱溶解後、三弗化ホウ素エ
ーテル錯体(750μl,6.10mmol) を室温で加え3時間撹拌
する。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和
し、減圧下濃縮する。得られる固体を逆相カラムに付
し、水−メタノール(1:0〜1:1)混合溶媒で溶出
する画分を集め、標記化合物(522mg,収率90%) を針状
結晶として得た。
【0085】融点 164−165℃。
【0086】比旋光度[α]D 25 -44 °(C=0.49,CHC
l3)。
【0087】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3378,331
7,3203,1746,1702,1673,1655。
【0088】NMRスペクトル(270MHz,D2O)δ:1.21(3
H,d,J=6.4Hz),1.25(3H,d,J=7.0Hz),2.41(1H,dd,J=17.7,
5.2Hz),2.96(1H,dd,J=17.7,8.9Hz),3.11(1H,quintet,J=
7.0Hz),3.20(1H,dd,J=5.0,2.0Hz),3.38(1H,dd,J=11.3,
4.5Hz),3.80(1H,dd,J=7.0,2.0Hz),3.94(1H,dd,J=11.3,
7.6Hz),4.15(1H,qd,J=6.4,5.0Hz),4.24(1H,m) 。
【0089】参考例6 (3S,4S)−4−[(R)−1−[[(R)−2−
オキソピロリジン−4−イルチオ]カルボニル]エチ
ル]−3−[(R)−1−(トリメチルシリルオキシ)
エチル]−2−アゼチジノン
【0090】
【化20】
【0091】(3S,4S)−3−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−4−[(R)−1−[[(R)−2−
オキソピロリジン−4−イルチオ]カルボニル]エチ
ル]−2−アゼチジノン(65.9mg,0.230mmol)をN,N−
ジメチルホルムアミド(1ml)に加熱溶解後、0℃でト
リエチルアミン(65 μl,0.46mmol) とクロロトリメチル
シラン(59 μl,0.46mmol) を0℃で加え2時間撹拌す
る。反応混合液を酢酸エチルで希釈したのち、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、
水、飽和食塩水で順次洗浄する。乾燥後濃縮して得られ
る残渣を、シリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィ
ーに付し、ヘキサン−酢酸エチル−メタノール(1:1:0〜
0:1:0 〜0:10:1) 混合溶媒で流出する画分を集め、標記
化合物(73.1mg ,収率89%)を結晶として得た。
【0092】融点 124℃。
【0093】比旋光度[α]D 25 -22 °(C=0.51,CHC
l3)。
【0094】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3177,310
7,1750,1679 。
【0095】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:0.12
(9H,s),1.19(3H,t,J=5.9Hz),1.25(3H,t,J=7.3Hz),2.30
(1H,dd,J=17.2,5.9Hz),2.81(1H,dd,J=17.2,9.2Hz),2.86
(1H,m),3.01(1H,dd,J=5.3,2.0Hz),3.31(1H,dd,J=9.9,5.
3Hz),3.80(1H,dd,J=5.9,2.0Hz),3.88(1H,dd,J=9.9,7.6H
z),4.05-4.25(2H,m),6.13(1H,br s),6.16(1H,br s) 。
【0096】参考例7 (3S,4S)−4−[(R)−1−[[(R)−2−
オキソピロリジン−4−イルチオ]カルボニル]エチ
ル]−1−[(ピバロイルオキシメチルオキシ)オキサ
リル]−3−[(R)−1−(トリメチルシリルオキ
シ)エチル]−2−アゼチジノン
【0097】
【化21】
【0098】i)(3S,4S)−4−[[(R)−1
−[[(R)−2−オキソピロリジン−4−イルチオ]
カルボニル]エチル]−3−[(R)−1−(トリメチ
ルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン(150mg,
0.418mmol) の塩化メチレン溶液(1ml)に窒素雰囲気
下0℃でトリエチルアミン(60 μl,0.43mmol) とクロロ
トリメチルシラン(54 μl,0.43mmol) を加え、同温度で
10分間撹拌する。反応液を−20℃に冷した後、トリ
エチルアミン(180μl,1.29mmol) を加え、ついでピバロ
イルオキシメチルオキシオキサリル クロリド(Ca,280m
g,1.26mmol) の塩化メチレン溶液(1ml)を同温度で加
え20分間撹拌する。反応液に塩化アンモニウム水溶液
を加えた後酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥後
濃縮して得られる残渣を、ローバーカラムAを用いるク
ロマトグラフィーに付す。酢酸エチル−ヘキサン(2:
1)混合溶媒で溶出する画分を集めて、標記化合物(13
2mg ,収率58%)を粘稠油状物として得た。
【0099】比旋光度[α]D 25 -89 °(C=0.75,CHC
l3)。
【0100】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3445,1
810,1755,1700 。
【0101】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:0.08
(9H,s),1.21(3H,d,J=6.7Hz),1.23(9H,s),1.26(3H,d,J=
6.7Hz),2.26(1H,dd,J=17.2,5.3Hz),2.79(1H,dd,J=17.2,
8.6Hz),3.25(1H,dd,J=10.6,5.8Hz),3.50-3.65(2H,m),3.
90(1H,dd,J=10.6,6.6Hz),4.10-4.30(2H,m),4.32(1H,dd,
J=4.6,3.3Hz),5.89(2H,s),6.16(1H,br s)。
【0102】ii)(3S,4S)−3−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−4−[(R)−1−[[(R)−
2−オキソピロリジン−4−イルチオ]カルボニル]エ
チル]−2−アゼチジノン(50.0mg,0.175mmol)をN,N
−ジメチルホルムアミド−塩化メチレン混合溶媒(1:
1,2ml)に溶解後、4−N,N−ジメチルアミノピリ
ジン(45mg,0.37mmol) とクロロトリメチルシラン(45 μ
l,0.35mmol) を窒素雰囲気下0℃で加え30分間撹拌す
る。そこへトリエチルアミン(75 μl,0.54mmol) とピバ
ロイルオキシメチルオキシオキサリル クロリド(Ca,12
0mg,0.54mmol)の塩化メチレン溶媒(0.5ml) を同温度で
加え15分間撹拌する。反応液に塩化アンモニウム水溶
液を加えた後、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄し、乾
燥後濃縮して得られる残渣を、ローバーカラムAを用い
るカラムクロマトグラフィーに付す。酢酸エチル−ヘキ
サン(2:1)混合溶媒で溶出する画分を集め標記化合
物(41mg,収率43%)を粘稠油状物として得た。IRお
よびNMRスペクトルはi)で述べたものと一致した。
【0103】参考例8 (3S,4S)−4−[(R)−1−[[(R)−2−
オキソ−1−(トリエチルシリル)ピロリジン−4−イ
ルチオ]カルボニル]エチル]−1−[(ピバロイルオ
キシメチルオキシ)オキサリル]−3−[(R)−1−
(トリメチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノ
【0104】
【化22】
【0105】(3S,4S)−4−[(R)−1−
[[(R)−2−オキソピロリジン−4−イルチオ]カ
ルボニル]エチル]−3−[((R)−1−(トリメチ
ルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン(150mg,
0.418mmol) の塩化メチレン溶液(1ml)に窒素雰囲気
下0℃でトリエチルアミン(60 μ,,0.43mmol) とクロロ
トリエチルシラン(73 μl,0.43mmol) を加え同温度で1
5分間撹拌する。反応液を−20℃に冷却後、トリエチ
ルアミン(180μl,1.29mmol) を加え、ついでピバロイル
オキシメチルオキシオキサリル クロリド(Ca,280mg,1.
26mmol) の塩化メチレン溶媒(1ml)を同温度で加え3
0分間撹拌する。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加
えた後、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥後濃
縮して得られる残渣を、ローバーカラムAを用いるカラ
ムクロマトグラフィーに付す。酢酸エチル−ヘキサン
(1:1)混合溶媒で溶出する画分を集め標記化合物
(160mg ,収率58%)を粘稠油状物として得た。
【0106】比旋光度[α]D 25 -87 °(C=0.56,CHC
l3)。
【0107】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:1810,1
760,1700,1680 。
【0108】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:0.09
(9H,s),0.75-0.87(6H,m),0.96(9H,t,J=7.3Hz),1.20(3H,
d,J=6.6Hz),1.23(9H,s),1.28(3H,d,J=6.6Hz),2.34(1H,d
d,J=17.2,6.6Hz),2.82(1H,dd,J=17.2,7.9Hz),3.27(1H,d
d,J=11.2,5.3Hz),3.40-3.55(1H,m),3.52(1H,br t,J=3.8
Hz),3.80(1H,dd,J=11.2,7.3Hz),4.11(1H,m),4.25(1H,q
d,J=6.6,3.8Hz),4.34(1H,dd,J=4.7,3.8Hz),5.90(2H,
s)。
【0109】参考例9 (3S,4S)−4−[(R)−1−[[(R)−2−
オキソピロリジン−4−イルチオ]カルボニル]エチ
ル]−3−[((R)−1−(トリメチルシリルオキ
シ)エチル]−2−アゼチジノン
【0110】
【化23】
【0111】(3S,4S)−3−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−4−[(R)−1−[[(R)−2−
オキソピロリジン−4−イルチオ]カルボニル]エチ
ル]−2−アゼチジノン(120mg,0.419mmol) をN,N−
ジメチルホルムアミド(3ml)に加熱溶解後、窒素雰囲
気下0℃でトリエチルアミン(70 μl,0.50mmol) とクロ
ロトリエチルシラン(77 μl,0.46mmol) を加え1時間撹
拌する。以下、参考例6と同様に後処理、精製を行な
い、標記化合物(133mg ,収率79%)を結晶として得
た。
【0112】融点 114−116℃。
【0113】比旋光度[α]D 25 -19 °(C=0.55,CHC
l3)。
【0114】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3180,311
0,1760,1717,1685NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:
0.60(6H,q,J=7.9Hz),0.95(9H,t,J=7.9Hz),1.18(3H,d,J=
6.6Hz),1.26(3H,d,J=7.3Hz),2.31(1H,dd,J=17.2,6.6H
z),2.81(1H,dd,J=17.2,8.6Hz),2.88(1H,m),2.99(1H,dd,
J=4.3,2.0Hz),3.30(1H,dd,J=10.6,4.6Hz),3.86(1H,dd,J
=5.9,2.0Hz),3.89(1H,dd,J=10.6,6.9Hz),4.10-4.25(2H,
m),6.20(1H,br s),6.30(1H,br s)。
【0115】参考例10 (3S,4S)−4−[(R)−1−[[(R)−2−
オキソ−N−トリエチルシリルピロリジン−4−イルチ
オ]カルボニル]エチル]−1−[(ピバロイルオキシ
メチルオキシ)オキサリル]−3−[(R)−1−(ト
リエチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン
【0116】
【化24】
【0117】(3S,4S)−4−[(R)−1−
[[(R)−2−オキソピロリジン−4−イルチオ]カ
ルボニル]エチル]−3−[(R)−1−(トリエチル
シリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン(170mg,0.4
24mmol) の塩化メチレン溶液(1ml)に窒素雰囲気下0
℃でトリエチルアミン(63 μl,0.45mmol) とクロロトリ
エチルシラン(75 μl,0.45mmol) を加え、同温度で15
分間撹拌する。反応液を−20℃に冷却後、トリエチル
アミン(200μl,1.43mmol) を加え、ついでピバロイルオ
キシメチルオキシオキサリル クロリド(Ca,300mg,1.35
mmol) の塩化メチレン溶媒(1ml)を同温度で加え30
分間撹拌する。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え
た後、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和炭酸ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥後濃縮して
得られる残渣を、ローバーカラムAを用いるカラムクロ
マトグラフィーに付す。酢酸エチル−ヘキサン(1:
1)混合溶媒で溶出する画分を集めて、標記化合物(26
1mg ,収率88%)を粘稠油状物として得た。
【0118】比旋光度[α]D 25 -82 °(C=0.60,CHC
l3)。
【0119】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:1810,175
5,1700,1675 。
【0120】NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δ:057
(6H,q,J=7.9Hz),0.75-0.85(6H,m),0.92(9H,t,J=7.9Hz),
0.96(9H,t,J=7.9Hz),1.20(3H,d,J=6.6Hz),1.23(9H,s),
1.28(3H,d,J=7.3Hz),2.34(1H,dd,J=17.2,6.6Hz),2.81(1
H,dd,J=17.2,8.6Hz),3.27(1H,dd,J=11.2,5.3Hz),3.45-
3.55(1H,m),3.53(1H,br t,J=4.0Hz),3.80(1H,dd,J=11.
2,7.3Hz),4.13(1H,m),4.30(1H,m),4.40(1H,dd,J=4.6,4.
0Hz),5.89(2H,m) 。
【0121】参考例11 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(R)−2−オキソピロ
リジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸 ピバロイルオキシメチルエステル
【0122】
【化25】
【0123】実施例2で述べた(1R,5S,6S)−
1−メチル−2−[(R)−2−オキソピロリジン−4
−イルチオ]−6−[(R)−1−(トリメチルシリル
オキシ)エチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸ピバロイルオキシメチルエステル(35.0mg,68.3
μmol)のアセトニトリル溶液(0.5ml) に1N塩酸(70μ
l,70μmol)を0℃で加え5分間撹拌する。反応液に飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、塩化メチレンで
抽出する。抽出液を乾燥後濃縮して得られる粗結晶を、
酢酸エチルより再結晶することにより標記化合物(26.5m
g ,収率88%)を無色結晶として得た。融点、比旋光
度、IR、NMRスペクトルは実施例3のi)で述べた
ものと一致した。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】すなわち、シュウ酸(12)に当量のト
リエチルアミンの存在下R3 −Xを反応させて式(1
3)を有するハーフエステル化合物へ導き、次いでオキ
サリルクロリドと反応させて化合物(8)を得る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】シュウ酸(8.00g,88.8mmol)とトリエチルア
ミン(24.8ml,178mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
溶液(100ml) に、室温でピバリン酸ヨードメチルエステ
ル(21.5g,89mmol)を加え18時間撹拌する。反応液を酢
酸エチル(ca,400ml)で希釈後、水、飽和食塩水で洗浄す
る。乾燥後濃縮し、析出する固体を濾過して除き標記化
合物(7.96g ,粗収率43%)を無色油状物として得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 を有する化合物に式 PR4 (R52 (2) を有する化合物を反応させ式 【化2】 を有する化合物とし、これを閉環することを特徴とする
    式 【化3】 を有するカルバペネム誘導体の製造法。式中、R1 は水
    素原子またはメチル基を示す。R2 は水素原子または水
    酸基の保護基を示す。R3 は生体内で加水分解を受ける
    性質を有するカルボキシル基の保護基を示す。Aは、下
    記式で示される基を示す。 【化4】 式中、R6 は水素原子、低級アルキル基またはトリアル
    キルシリル基を示す。R4 は低級アルキル基または低級
    アルコキシ基を示す。R5 は低級アルコキシ基またはア
    リールオキシ基を示す。
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