JPH0858759A - 耐熱及び耐圧性自立容器 - Google Patents
耐熱及び耐圧性自立容器Info
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- JPH0858759A JPH0858759A JP19536594A JP19536594A JPH0858759A JP H0858759 A JPH0858759 A JP H0858759A JP 19536594 A JP19536594 A JP 19536594A JP 19536594 A JP19536594 A JP 19536594A JP H0858759 A JPH0858759 A JP H0858759A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65D—CONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
- B65D1/00—Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
- B65D1/02—Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
- B65D1/0223—Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by shape
- B65D1/0261—Bottom construction
- B65D1/0284—Bottom construction having a discontinuous contact surface, e.g. discrete feet
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐熱及び耐圧性自立容器を得る。
【構成】 口頸部、首部、胴部及び底部からなる二軸延
伸ブロ−成形された合成樹脂製の容器において、前記底
部は底部中心部の周りに複数の脚部を放射状に膨出し、
これらの脚部と脚部との間に谷線部を形成した自立可能
な構造を有し、少なくとも底部中心部、底部中心部の周
辺部及び谷線部の底部中心部に近い部分が結晶化され、
かつ内容物充填後熱殺菌処理工程を経た容器の、底部中
心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より接地部にいた
る部分のなす角度が2〜80゜である耐熱及び耐圧性自
立容器。
伸ブロ−成形された合成樹脂製の容器において、前記底
部は底部中心部の周りに複数の脚部を放射状に膨出し、
これらの脚部と脚部との間に谷線部を形成した自立可能
な構造を有し、少なくとも底部中心部、底部中心部の周
辺部及び谷線部の底部中心部に近い部分が結晶化され、
かつ内容物充填後熱殺菌処理工程を経た容器の、底部中
心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より接地部にいた
る部分のなす角度が2〜80゜である耐熱及び耐圧性自
立容器。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば炭酸飲料や清涼
飲料水などを充填するのに好適な二軸延伸ブロ−成形さ
れた合成樹脂製の自立容器に関し、さらに詳細には、内
容物の加熱殺菌時の耐熱及び耐圧性を高め、耐衝撃性に
も優れた耐熱及び耐圧性自立容器に関する。
飲料水などを充填するのに好適な二軸延伸ブロ−成形さ
れた合成樹脂製の自立容器に関し、さらに詳細には、内
容物の加熱殺菌時の耐熱及び耐圧性を高め、耐衝撃性に
も優れた耐熱及び耐圧性自立容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱及び耐圧性容器としては、容
器本体の耐内圧性を高めるため底部を半球殻状に膨出成
形し、これに有底筒状に成形されたベ−スカップを装着
して、容器に自立機能を付与したものが主流であった。
しかしながら、ベ−スカップの使用は、別途ベ−スカッ
プを成形し装着固定を行わなければならないこと、容器
の重量が大きくなり、形状も大型化すること、加熱殺菌
工程で温水が容器底部に十分に達しないため内容物の加
熱殺菌をスム−ズに行うことができないこと、また、こ
のとき、ベ−スカップ内に水が溜まり、速やかに排水さ
れにくいこと、など様々な問題があった。
器本体の耐内圧性を高めるため底部を半球殻状に膨出成
形し、これに有底筒状に成形されたベ−スカップを装着
して、容器に自立機能を付与したものが主流であった。
しかしながら、ベ−スカップの使用は、別途ベ−スカッ
プを成形し装着固定を行わなければならないこと、容器
の重量が大きくなり、形状も大型化すること、加熱殺菌
工程で温水が容器底部に十分に達しないため内容物の加
熱殺菌をスム−ズに行うことができないこと、また、こ
のとき、ベ−スカップ内に水が溜まり、速やかに排水さ
れにくいこと、など様々な問題があった。
【0003】さらに、省資源や環境問題の観点から使用
済みの空容器を有効再利用することが望まれているが、
ベ−スカップを装着した容器では通常、容器本体とベ−
スカップや接着剤の材料が異なるため、再利用する場合
にはこれらを分離しなければならず、プロセス的にコス
ト高となるという問題も抱えている。
済みの空容器を有効再利用することが望まれているが、
ベ−スカップを装着した容器では通常、容器本体とベ−
スカップや接着剤の材料が異なるため、再利用する場合
にはこれらを分離しなければならず、プロセス的にコス
ト高となるという問題も抱えている。
【0004】このような問題から、ベ−スカップを必要
としない耐熱及び耐圧性容器が望まれていた。ベ−スカ
ップを必要としない耐圧性容器としては、いくつかの提
案がなされており、一般的には底部中心部の周りに複数
の脚部を放射状に膨出し、これらの脚部の間に谷線部を
形成した構造か、あるいはシャンペンタイプの構造かの
いずれかであり、例えば、特公昭48−5708号公
報、同59−40693号公報、同61−9170号公
報、特開昭63−202424号公報及び特開平3ー4
3342号公報に記載されている。
としない耐熱及び耐圧性容器が望まれていた。ベ−スカ
ップを必要としない耐圧性容器としては、いくつかの提
案がなされており、一般的には底部中心部の周りに複数
の脚部を放射状に膨出し、これらの脚部の間に谷線部を
形成した構造か、あるいはシャンペンタイプの構造かの
いずれかであり、例えば、特公昭48−5708号公
報、同59−40693号公報、同61−9170号公
報、特開昭63−202424号公報及び特開平3ー4
3342号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
各公報に記載された容器は、耐圧性容器としては満足す
る性能を得ることができるものの、加熱殺菌工程を行う
耐熱、耐圧性容器として使用した場合には十分な性能を
得ることができない。すなわち、前記各公報に記載され
た容器は、底部中心部および該中心部周辺に未延伸領域
あるいは低延伸領域が存在しているため、加熱殺菌時に
内容物の温度が50℃から70℃程度に上昇すると、内
圧が増大すること、また容器材料自体もクリ−プ変形を
起こしやすくなることにより、底部中心部および該中心
部周辺の低延伸領域がクリ−プ変形を起こして突出し、
容器は自立安定性を失うことになる。
各公報に記載された容器は、耐圧性容器としては満足す
る性能を得ることができるものの、加熱殺菌工程を行う
耐熱、耐圧性容器として使用した場合には十分な性能を
得ることができない。すなわち、前記各公報に記載され
た容器は、底部中心部および該中心部周辺に未延伸領域
あるいは低延伸領域が存在しているため、加熱殺菌時に
内容物の温度が50℃から70℃程度に上昇すると、内
圧が増大すること、また容器材料自体もクリ−プ変形を
起こしやすくなることにより、底部中心部および該中心
部周辺の低延伸領域がクリ−プ変形を起こして突出し、
容器は自立安定性を失うことになる。
【0006】この問題を解決する方法として、例えば、
特開平5−85535号公報に記載された容器を使用す
ることが考えられる。この容器は、底部中心部を結晶化
し、中心部周辺を十分に延伸した容器であるため、加熱
殺菌時に内圧が増大した場合の底部のクリ−プ変形をあ
る程度抑制することができると考えられる。しかしなが
ら、この容器の場合においても、脚部と脚部との間に形
成された谷線部を十分に延伸することは困難でこの部分
に低延伸領域が残るため、加熱殺菌時に該部分がクリ−
プ変形を起こし、底部が突出して自立安定性を失うか、
または、自立安定性は保持されても、入り味線が大幅に
降下し、実用性を失うという問題が生じる。また、谷線
部以外にも、脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部
にいたる部分や、谷線部の底部中心部に近い部分と脚部
の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる部分の間
の部分の低延伸部分も、加熱殺菌時に該部分がクリ−プ
変形を起こし、底部突出に関与する。また底部の結晶化
部分を広くした場合には結晶化による材料の脆化による
落下時などの容器に衝撃が加わった時の破損等が問題と
なる。
特開平5−85535号公報に記載された容器を使用す
ることが考えられる。この容器は、底部中心部を結晶化
し、中心部周辺を十分に延伸した容器であるため、加熱
殺菌時に内圧が増大した場合の底部のクリ−プ変形をあ
る程度抑制することができると考えられる。しかしなが
ら、この容器の場合においても、脚部と脚部との間に形
成された谷線部を十分に延伸することは困難でこの部分
に低延伸領域が残るため、加熱殺菌時に該部分がクリ−
プ変形を起こし、底部が突出して自立安定性を失うか、
または、自立安定性は保持されても、入り味線が大幅に
降下し、実用性を失うという問題が生じる。また、谷線
部以外にも、脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部
にいたる部分や、谷線部の底部中心部に近い部分と脚部
の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる部分の間
の部分の低延伸部分も、加熱殺菌時に該部分がクリ−プ
変形を起こし、底部突出に関与する。また底部の結晶化
部分を広くした場合には結晶化による材料の脆化による
落下時などの容器に衝撃が加わった時の破損等が問題と
なる。
【0007】本発明はこのような問題点を解決したもの
であり、少なくとも底部中心部、その周辺部及び谷線部
の中心部に近い部分が結晶化され、かつ内容物の熱殺菌
のための内容物充填後の容器への温水処理工程後に底部
中心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より接地部にい
たる部分のなす角度が6〜80゜である耐熱及び耐圧性
自立容器を提供するものである。又、容器の口頸部及び
首部の上方部が白化結晶化されている耐熱及び耐圧性自
立容器を提供するものである。
であり、少なくとも底部中心部、その周辺部及び谷線部
の中心部に近い部分が結晶化され、かつ内容物の熱殺菌
のための内容物充填後の容器への温水処理工程後に底部
中心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より接地部にい
たる部分のなす角度が6〜80゜である耐熱及び耐圧性
自立容器を提供するものである。又、容器の口頸部及び
首部の上方部が白化結晶化されている耐熱及び耐圧性自
立容器を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の第1発
明は、口頸部、首部、胴部及び底部からなる二軸延伸ブ
ロ−成形された合成樹脂製の容器において、前記底部は
底部中心部の周りに複数の脚部を放射状に膨出し、これ
らの脚部と脚部との間に谷線部を形成した自立可能な構
造を有し、少なくとも底部中心部、底部中心部の周辺部
及び谷線部の底部中心部に近い部分が結晶化され、かつ
内容物充填後、熱殺菌処理工程を経た容器の、底部中心
部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より接地部にいたる
部分のなす角度が2〜80゜であることを特徴とする耐
熱及び耐圧性自立容器であり、第2発明は、容器の口頸
部及び首部の上方部が白化結晶化されていることを特徴
とする第1の発明の耐熱及び耐圧性自立容器である。
明は、口頸部、首部、胴部及び底部からなる二軸延伸ブ
ロ−成形された合成樹脂製の容器において、前記底部は
底部中心部の周りに複数の脚部を放射状に膨出し、これ
らの脚部と脚部との間に谷線部を形成した自立可能な構
造を有し、少なくとも底部中心部、底部中心部の周辺部
及び谷線部の底部中心部に近い部分が結晶化され、かつ
内容物充填後、熱殺菌処理工程を経た容器の、底部中心
部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より接地部にいたる
部分のなす角度が2〜80゜であることを特徴とする耐
熱及び耐圧性自立容器であり、第2発明は、容器の口頸
部及び首部の上方部が白化結晶化されていることを特徴
とする第1の発明の耐熱及び耐圧性自立容器である。
【0009】本発明に用いる合成樹脂としては、飽和ポ
リエステル樹脂が、強度、透明性、ガスバリア性の観点
から適し、特に、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好
ましい。さらに、ポリプロピレン樹脂等の二軸延伸成形
により機械的な強度が高めることができる合成樹脂も用
いることができる。
リエステル樹脂が、強度、透明性、ガスバリア性の観点
から適し、特に、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好
ましい。さらに、ポリプロピレン樹脂等の二軸延伸成形
により機械的な強度が高めることができる合成樹脂も用
いることができる。
【0010】そして、熱可塑性ポリエステル樹脂として
は、テレフタル酸成分の一部を例えば、イソフタル酸、
ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジ
カルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸;ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒ
ドロイソフタル酸等の脂環族ジカルボン酸;アジピン
酸、セバチン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン
酸;P−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、ε−オキシ
カプロン酸等のオキシ酸等の他の二官能性カルボン酸の
1種以上を置換して共重合したものが使用できる。
は、テレフタル酸成分の一部を例えば、イソフタル酸、
ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジ
カルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸;ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒ
ドロイソフタル酸等の脂環族ジカルボン酸;アジピン
酸、セバチン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン
酸;P−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、ε−オキシ
カプロン酸等のオキシ酸等の他の二官能性カルボン酸の
1種以上を置換して共重合したものが使用できる。
【0011】また、熱可塑性ポリエステル樹脂は、エチ
レングリコール成分の一部を例えば、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,1−シクロヘキ
サンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロー
ル、2,2(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)
スルホン酸等の他のグリコール及びこれらの機能的誘導
体の多官能化合物の1種以上で置換して共重合した共重
合体でもよい。
レングリコール成分の一部を例えば、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,1−シクロヘキ
サンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロー
ル、2,2(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)
スルホン酸等の他のグリコール及びこれらの機能的誘導
体の多官能化合物の1種以上で置換して共重合した共重
合体でもよい。
【0012】また、本発明の容器に使用する熱可塑性ポ
リエステル樹脂は、固有粘度(IVと略記する)が0.
7〜1.0、好ましくは0.75〜0.9である。
リエステル樹脂は、固有粘度(IVと略記する)が0.
7〜1.0、好ましくは0.75〜0.9である。
【0013】更に、本発明の容器を形成する合成樹脂
は、着色剤、熱劣化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、抗菌剤、滑剤等の添加剤を適宜含有す
ることができる。
は、着色剤、熱劣化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、抗菌剤、滑剤等の添加剤を適宜含有す
ることができる。
【0014】本発明において、(A)底部中心部、
(B)底部中心部の周辺部、(C)谷線部の底部中心部
に近い部分、(D)脚部の前記周辺部の縁より接地部に
いたる部分、(E)前記(C)と(D)の間の部分、は
低延伸部分である。これらの中で少なくとも底部中心
部、その周辺部及び谷線部の5〜65%が結晶化された
容器で、さらに内容物の熱殺菌工程に用いられる温水処
理工程後に底部中心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁
より接地部にいたる部分のなす角度(脚部角度と略記す
る)が、2〜80゜、特に好ましくは4〜60゜であれ
ば、内容物の熱殺菌工程(清涼飲料水の製造基準等に記
載の条件)後、容器のクリープ変形を抑制し、また自立
安定性を保持することができる。この脚部角度が2゜未
満では、底部のクリープ変形により、自立安定性を失い
やすく、かつ容器の落下時に底部に衝撃により亀裂を発
生したり、破損が生じるおそれがある。80゜を越える
と、落下衝撃時に脚部の付け根部分に亀裂が発生し易
い。また底部の部分結晶化した部分は星形に白化されて
おり、容器のデザイン性にも優れている。
(B)底部中心部の周辺部、(C)谷線部の底部中心部
に近い部分、(D)脚部の前記周辺部の縁より接地部に
いたる部分、(E)前記(C)と(D)の間の部分、は
低延伸部分である。これらの中で少なくとも底部中心
部、その周辺部及び谷線部の5〜65%が結晶化された
容器で、さらに内容物の熱殺菌工程に用いられる温水処
理工程後に底部中心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁
より接地部にいたる部分のなす角度(脚部角度と略記す
る)が、2〜80゜、特に好ましくは4〜60゜であれ
ば、内容物の熱殺菌工程(清涼飲料水の製造基準等に記
載の条件)後、容器のクリープ変形を抑制し、また自立
安定性を保持することができる。この脚部角度が2゜未
満では、底部のクリープ変形により、自立安定性を失い
やすく、かつ容器の落下時に底部に衝撃により亀裂を発
生したり、破損が生じるおそれがある。80゜を越える
と、落下衝撃時に脚部の付け根部分に亀裂が発生し易
い。また底部の部分結晶化した部分は星形に白化されて
おり、容器のデザイン性にも優れている。
【0015】本発明の底部中心部とは、例えば図4の7
の格子状の部分をいう。底部中心部の周辺部とは、例え
ば図4の8の斜線の部分をいう。谷線部の底部中心部に
近い部分とは、谷線部の内中心部に近い部分で、谷線部
全体の5〜65%、例えば、図4の10で示す部分であ
る。脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる
部分とは、脚部の内、脚部の底部中心部の周辺部の縁よ
り接地部にいたる部分をいい、例えば、図4の11で示
す部分である。前記谷線部の底部中心部に近い部分と脚
部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分の間の部分
とは、例えば、図4の12で示す部分である。
の格子状の部分をいう。底部中心部の周辺部とは、例え
ば図4の8の斜線の部分をいう。谷線部の底部中心部に
近い部分とは、谷線部の内中心部に近い部分で、谷線部
全体の5〜65%、例えば、図4の10で示す部分であ
る。脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる
部分とは、脚部の内、脚部の底部中心部の周辺部の縁よ
り接地部にいたる部分をいい、例えば、図4の11で示
す部分である。前記谷線部の底部中心部に近い部分と脚
部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分の間の部分
とは、例えば、図4の12で示す部分である。
【0016】容器の製造においては、容器のブロー成形
工程で、金型を加熱し熱固定することにより胴部の耐熱
性を高めることができる。ポリエチレンテレフタレート
樹脂の場合にはそのガラス転移温度以上が好ましい。ま
た容器の経時収縮などを抑制する場合には、50℃以上
の金型温度でもよい。又、容器に充填される内容物は、
特に制限はないが、例えば、耐熱圧用飲料水、即ち、果
汁入り炭酸飲料や乳酸菌飲料及び一般的な炭酸飲料があ
る。
工程で、金型を加熱し熱固定することにより胴部の耐熱
性を高めることができる。ポリエチレンテレフタレート
樹脂の場合にはそのガラス転移温度以上が好ましい。ま
た容器の経時収縮などを抑制する場合には、50℃以上
の金型温度でもよい。又、容器に充填される内容物は、
特に制限はないが、例えば、耐熱圧用飲料水、即ち、果
汁入り炭酸飲料や乳酸菌飲料及び一般的な炭酸飲料があ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0018】実施例1 ポリエチレンテレフタレート(IV=0.85)を射出
成形して得た有底プリフォームの口頸部及び首部上方部
を赤外線ヒーターを用いて、局部加熱して白化結晶化し
た。次に、このプリフォーム胴部を延伸適温まで加熱
し、ブロー金型内に配置し、二軸延伸ブロー成形した。
この時ブロー金型の胴部を70〜80℃に保ち、2秒間
熱固定した。熱固定後に金型から容器を取り出した。次
に容器の底部を赤外線ヒーターを用い加熱した。この
時、特定部分のみ熱が通過する構造を有する遮蔽板を使
用し、容器の底部の底部中心部、底部中心部の周辺部、
谷線部の底部中心部に近い部分を結晶化した容器を得
た。(図1及び図2に示す。)
成形して得た有底プリフォームの口頸部及び首部上方部
を赤外線ヒーターを用いて、局部加熱して白化結晶化し
た。次に、このプリフォーム胴部を延伸適温まで加熱
し、ブロー金型内に配置し、二軸延伸ブロー成形した。
この時ブロー金型の胴部を70〜80℃に保ち、2秒間
熱固定した。熱固定後に金型から容器を取り出した。次
に容器の底部を赤外線ヒーターを用い加熱した。この
時、特定部分のみ熱が通過する構造を有する遮蔽板を使
用し、容器の底部の底部中心部、底部中心部の周辺部、
谷線部の底部中心部に近い部分を結晶化した容器を得
た。(図1及び図2に示す。)
【0019】得られた容器に2.5ガスボリュームの炭
酸水を入味線43mmまで充填して、キャッピングした
後、70℃の温水シャワーを30分間かけ、その後、2
0℃の水で10分間シャワーをかけ冷却するという熱殺
菌処理工程(温水処理とも言う)を行った。充填された
容器の底部突出はなく、容器の底部中心部の周辺部と脚
部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分のなす角度
(脚部角度と略記する)は7°であった。(図3に示
す。) 容器の自立安定性は良好であった。この容器を直立状態
で1.5mの高さからコンクリ−ト上に連続して10回
落下させたところ、全ての容器底部に破壊はなく、実用
的であった。
酸水を入味線43mmまで充填して、キャッピングした
後、70℃の温水シャワーを30分間かけ、その後、2
0℃の水で10分間シャワーをかけ冷却するという熱殺
菌処理工程(温水処理とも言う)を行った。充填された
容器の底部突出はなく、容器の底部中心部の周辺部と脚
部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分のなす角度
(脚部角度と略記する)は7°であった。(図3に示
す。) 容器の自立安定性は良好であった。この容器を直立状態
で1.5mの高さからコンクリ−ト上に連続して10回
落下させたところ、全ての容器底部に破壊はなく、実用
的であった。
【0020】実施例2 実施例1と同様にして、内容物充填容器の脚部角度が1
2°である充填容器を得た。この容器の自立安定性は良
好であった。この容器を直立状態で1.5mの高さから
コンクリ−ト上に連続して10回落下させたところ、全
ての容器底部に破壊はなく、実用的であった。
2°である充填容器を得た。この容器の自立安定性は良
好であった。この容器を直立状態で1.5mの高さから
コンクリ−ト上に連続して10回落下させたところ、全
ての容器底部に破壊はなく、実用的であった。
【0021】比較例1 実施例1と同様にして、内容物充填容器の脚部角度が1
°である充填容器を得た。この容器の自立安定性は良好
であった。この容器を直立状態で1.5mの高さからコ
ンクリ−ト上に連続して10回落下させたところ、全て
の容器底部に破壊及び亀裂が発生し、実用的でなかっ
た。
°である充填容器を得た。この容器の自立安定性は良好
であった。この容器を直立状態で1.5mの高さからコ
ンクリ−ト上に連続して10回落下させたところ、全て
の容器底部に破壊及び亀裂が発生し、実用的でなかっ
た。
【0022】比較例2 実施例1と同様にして、内容物充填容器の脚部角度が8
5°である充填容器を得た。この容器の自立安定性は良
好であった。この容器を直立状態で1.5mの高さから
コンクリ−ト上に連続して10回落下させたところ、全
ての容器底部に破壊及び亀裂が発生し、実用的でなかっ
た。
5°である充填容器を得た。この容器の自立安定性は良
好であった。この容器を直立状態で1.5mの高さから
コンクリ−ト上に連続して10回落下させたところ、全
ての容器底部に破壊及び亀裂が発生し、実用的でなかっ
た。
【0023】
【発明の効果】以上の通り、本発明により、容器内容物
の加熱殺菌のための温水処理工程での底部突出を抑制し
て自立安定性を保持した耐熱及び耐圧性自立容器を提供
することができる。容器の落下時などの耐衝撃性に優れ
ている。また、本発明による容器はベースカップを必要
としないため、加熱殺菌処理時の熱水が容器底部に十分
に達し、内容物の加熱殺菌をスムーズに行うことがで
き、さらには、使用済み容器の再利用も容易となる。
の加熱殺菌のための温水処理工程での底部突出を抑制し
て自立安定性を保持した耐熱及び耐圧性自立容器を提供
することができる。容器の落下時などの耐衝撃性に優れ
ている。また、本発明による容器はベースカップを必要
としないため、加熱殺菌処理時の熱水が容器底部に十分
に達し、内容物の加熱殺菌をスムーズに行うことがで
き、さらには、使用済み容器の再利用も容易となる。
【図1】本発明の容器本体図である。
【図2】本発明の容器の底部の図である。
【図3】本発明の内容物充填容器の底部の部分図であ
る。
る。
【図4】本発明の容器の底部の各部分を示す図である。
1 合成樹脂製の自立容器 2 口頸部 3 首部上方部 4 胴部 5 底部 6 脚部 7 底部中心部 8 底部中心部の周辺部 9 谷線部 10 谷線部の中心部に近い部分 11 脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいた
る部分 12 谷線部の底部中心部に近い部分と脚部の底部中心
部の周辺部の縁より接地部にいたる部分の間の部分 13 接地部 14 底部中心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より
接地部にいたる部分のなす角度(脚部角度)
る部分 12 谷線部の底部中心部に近い部分と脚部の底部中心
部の周辺部の縁より接地部にいたる部分の間の部分 13 接地部 14 底部中心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より
接地部にいたる部分のなす角度(脚部角度)
Claims (2)
- 【請求項1】 口頸部、首部、胴部及び底部からなる二
軸延伸ブロ−成形された合成樹脂製の容器において、前
記底部は底部中心部の周りに複数の脚部を放射状に膨出
し、これらの脚部と脚部との間に谷線部を形成した自立
可能な構造を有し、少なくとも底部中心部、底部中心部
の周辺部及び谷線部の底部中心部に近い部分が結晶化さ
れ、かつ内容物充填後、熱殺菌処理工程を経た容器の、
底部中心部の周辺部と脚部の前記周辺部の縁より接地部
にいたる部分のなす角度が2〜80゜であることを特徴
とする耐熱及び耐圧性自立容器。 - 【請求項2】 容器の口頸部及び首部の上方部が白化結
晶化されていることを特徴とする請求項1記載の耐熱及
び耐圧性自立容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19536594A JPH0858759A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 耐熱及び耐圧性自立容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19536594A JPH0858759A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 耐熱及び耐圧性自立容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0858759A true JPH0858759A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16339969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19536594A Pending JPH0858759A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 耐熱及び耐圧性自立容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0858759A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009527383A (ja) * | 2006-02-20 | 2009-07-30 | シデル パルティシパション | 熱可塑性容器を製造する金型用の金型基部、および少なくとも1つのそのような金型基部を備えた成形装置 |
JP2014055025A (ja) * | 2012-09-13 | 2014-03-27 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 合成樹脂製容器 |
-
1994
- 1994-08-19 JP JP19536594A patent/JPH0858759A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009527383A (ja) * | 2006-02-20 | 2009-07-30 | シデル パルティシパション | 熱可塑性容器を製造する金型用の金型基部、および少なくとも1つのそのような金型基部を備えた成形装置 |
JP2014055025A (ja) * | 2012-09-13 | 2014-03-27 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 合成樹脂製容器 |
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