JPH085855B2 - 不飽和ジカルボン酸イミド系化合物および樹脂の製法 - Google Patents

不飽和ジカルボン酸イミド系化合物および樹脂の製法

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JPH085855B2
JPH085855B2 JP3008777A JP877791A JPH085855B2 JP H085855 B2 JPH085855 B2 JP H085855B2 JP 3008777 A JP3008777 A JP 3008777A JP 877791 A JP877791 A JP 877791A JP H085855 B2 JPH085855 B2 JP H085855B2
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dicarboxylic acid
acid imide
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神夫 米本
英一郎 斉藤
昌弘 松村
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を製
造する方法の一つに、不飽和ジカルボン酸アミド酸化合
物を閉環させる方法がある。閉環方法の一つに、例え
ば、特開昭53−23396号公報等に記載の化学閉環
法がある。この化学閉環法は、無水酢酸等の脱水剤を用
いて脱水閉環を行う方法である。この方法では、低温、
短時間で反応を行えるため、得られた不飽和ジカルボン
酸イミド系化合物の純度は90重量%程度と高く、化合
物中に含まれる高分子成分の量も少ない。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した化
学閉環法の場合には、通常、反応液に水を投入して、反
応生成物を析出させ、濾過・水処理・副生する酸の中和
等を行う。これらの処理工程は、非常に繁雑であり、ま
た、処理中の損失により収量が低くなる、等の問題を有
する。
【0003】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
のであって、繁雑な処理工程が不要で高収量、しかも高
純度の不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を製造する方
法、および、それを原料として不飽和ジカルボン酸イミ
ド系樹脂を製造する方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる不飽和ジカルボン酸イミド系化合
物の製法は、下記一般式(I) で表される不飽和ジカルボ
ン酸アミド酸化合物を、脱水剤としての酸無水物、塩基
性触媒および金属塩触媒の3者の存在下で脱水閉環した
後、生成する酸と溶媒を減圧蒸留し、その際、まず蒸留
温度70℃以下で溶液分の50〜70%を留去した後、
冷却を行うか、または水等の貧溶媒を加えて固形分を析
出させてから、再度蒸留を行うことにより、下記一般式
(II)で表される不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を得
るようにするものである。
【0005】
【化5】
【0006】
【化6】
【0007】〔式(I) および(II)中、Dは少なくとも1
つの炭素−炭素二重結合を持つ2価の有機基を表し、R
1 は少なくとも1個の炭素原子を含むn価の有機基を表
し、nは1以上の整数を表す。〕また、前記課題を解決
するため、この発明にかかる不飽和ジカルボン酸イミド
系樹脂の製法は、上記の製法により得られた不飽和ジカ
ルボン酸イミド系化合物に、ポリアミンと溶剤を添加し
て重合させることにより、不飽和ジカルボン酸イミド系
樹脂を得るようにするものである。
【0008】以下に、この発明を、詳しく説明する。こ
の発明に使用される不飽和ジカルボン酸アミド酸化合物
を得る方法は、この発明では特に限定されないが、例え
ば、下記一般式(III) で表される不飽和ジカルボン酸無
水物と、下記一般式(IV)で表されるアミンまたはポリア
ミンとを、好ましくは、反応系に対して不活性な有機溶
媒等の存在下、あるいは、無溶媒系で、反応させること
により得ることができる。
【0009】
【化7】
【0010】
【化8】
【0011】〔式(III) および(IV)中、Dは少な
くとも1つの炭素−炭素二重結合を持つ2価の有機基を
表し、R1 は少なくとも1個の炭素原子を含むn価の有
機基を表し、nは1以上の整数を表す。〕この反応系に
おいて使用することができる不飽和ジカルボン酸無水物
としては、これらに限定されるものではないが、例え
ば、下記のような化合物が挙げられる。
【0012】無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水
イタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック
酸、および、これらのハロゲン置換体、アルキル置換体
等。これらの化合物は単独で、あるいは、複数併せて使
用することができる。アミンまたはポリアミンとして
は、下記の化合物が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。下記化合物も単独で、あるいは、複数併
せて使用することができる。
【0013】メチルアミン、エチルアミン、1−プロピ
ルアミン、1,2−ジメチルプロピルアミン、3−メト
キシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3
−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロ
ピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブ
トキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキ
シ)プロピルアミン、3−ラウリオキシプロピルアミ
ン、3−ミリスチルオキシプロピルアミン、メチルアミ
ノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジ
エチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピル
アミン、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、
ジメチルアミノエトキシプロピルアミン、ラウリルアミ
ノプロピルアミン、ジエタノールアミノプロピルアミ
ン、イミノビスプロピルアミン、メチルアミノビスプロ
ピルアミン、n −ブチルアミン、イソブチルアミン、se
c-ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシル
アミン、ドデシルアミン、シクロヘキシルアミン、アリ
−ルアミン、3−デシクロキシアミン、ジメチルアミノ
エチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、エチルア
ミノエチルアミン、α−フェネチルアミン、β−フェネ
チルアミン、ファフリルアミン、メトキシアミン、m−
アミノベンジルアミン、メタフェニレンジアミン、4−
クロルメタフェニレンジアミン、5−ニトロメタフェニ
レンジアミン、4,6−ジメチルメタフェニレンジアミ
ン、パラフェニレンジアミン、2−クロルパラフェニレ
ンジアミン、2−ニトロパラフェニレンジアミン、2−
シアノパラフェニレンジアミン、2,5−ジクロルパラ
フェニレンジアミン、2,6−ジクロルパラフェニレン
ジアミン、2,5−ジエチルパラフェニレンジアミン、
5−クロル−2−メチルパラフェニレンジアミン、テト
ラフルオロフェニレンジアミン、トリレンジアミン、
3,5−ジエチル−2,4−トリレンジアミン、2−ピ
コリルアミン、3−ピコリルアミン、4−ピコリルアミ
ン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミ
ン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチ
レンペンタミン、ペンタアチレンヘキサミン、4,4′
−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフ
ェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、
3,3′,4,4′−テトラアミノジフェニルメタン、
4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフェニルメ
タン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチル−5,
5′−ジメチルフェニルメタン、4,4′−ビス(p−
アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、4,4′−ビス
(m−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、2,2′
3,3′−テトラクロル−4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4′
−ビス(p−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、
4,4′−ビス(m−アミノフェノキシ)ジフェニルエ
タン、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)−エタ
ン、2−アミノプロパノール、3−アミノプロパノー
ル、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロ
パン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3′−ジアミノジフェニルプロパン、1,2−ビス−
(3−アミノプロポキシ)−2,2−ジメチルプロパ
ン、4,4′−ビス(p − アミノフェノキシ)ジフェ
ニルプロパン、4,4′−ビス(m−アミノフェノキ
シ)ジフェニルプロパン、2,2−ビス(4−アミノフ
ェニル)プロパン、1,4−ジアミノブタン、1,4−
ジアミノシクロヘキサン、ビス−(3−アミノプロピ
ル)エ−テル、α,ω−ビス−(3−アミノプロピル)
−ポリエチレングリコールエーテル、3、3′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニル
エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、
3,4,4′−トリアミノジフェニルエーテル、3,
3′,4,4′−テトラアミノジフェニルエーテル、ビ
ス(p−βアミノ−tertブチルフェニル)エーテル、ト
ルイジン、4、4′−メチレンジ−o−トルイジン、
4,4′−メチレンジ−6−ブロム−2−トルイジン、
アニリン、エチルアニリン、ジクロロアニリン、4,
4′−メチレンジ−2,6−ジエチルアニリン、4,
4′−メチレンジ−2,6−イソプロピルアニリン、イ
ソプロポキシアニリン、クロロアニリン、ブロモアニリ
ン、ヨードアニリン、ニトロアニリン、4、4’−メチ
レンジ−2,6−ジブロムアニリン、4,4′−メチレ
ンジ−2−ブロム−6−クロルアニリン、ビス−p−ア
ミノフェニルアニリン、メチレンビスアンスラアニリッ
クアシッド、メチレンビスメチルアンスラニレイト、
3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,3′,4,4′−テト
ラアミノジフェニルスルホン、p−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ジフェニルスルホン、p−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス−〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、オル
トトリジンスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルフィド、ビス−(4−アミノフェニル)ジスルフィ
ド、3,3′,4,4′−テトラアミノジフェニルサル
ファイド、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエ
チル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、
N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−
2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリ
ン、N−アミノプロピルモルホリン、2−アミノエチル
ピペリジン、4−アミノメチルピペリジン、N−アミノ
ピペリジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1,
4−ビスアミノプロピルピペラジン、N−アミノプロピ
ルピペラジン、1−アミノ−4−シクロヘキシルピペラ
ジン、2−アミノピラジン、2−アミノピリジン、3−
アミノピリジン、4−アミノピリジン、2,3−ジアミ
ノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、2,6−ジア
ミノピリジン、2,3,6−トリアミノピリジン、2−
アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチル
ピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミ
ノ−6−メチルピリジン、2−アミノ−4−エチルピリ
ジン、2−アミノ−4−プロピルピリジン、2−アミノ
−4,6−ジメチルピリジン、2,6−ジアミノ−4−
メチルピリジン、2−アミノ−3−ニトロピリジン、2
−アミノ−5−ニトロピリジン、2−クロロ−4−アミ
ノピリジン、2−クロロ−5−アミノピリジン、2−ア
ミノ−3,5−ジクロロピリジン、4−アミノ−3,5
−ジクロロピリジン、2−アミノ−3,5−ジクロロ−
6−メチルピリジン、2−アミノ−3,5−ジクロロ−
4−メチルピリジン、2−アミノ−5−クロロ−3−メ
チルピリジン、2−アミノ−3,5−ジクロロ−4,6
−ジメチルピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、
2,4−ジアミノ−6−(4−ピリジル)−5−トリア
ジン、p−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、m
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、p−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、m−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、1,3,5−トリアミノベ
ンゼン、4,4′−ジアミノ−3−メトキシアゾベンゼ
ン、1,5−ジアミノナフタレン、1,3,5−トリア
ミノナフタレン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジア
ミノビフェニル、4,4′−ジアミノオクタフルオロビ
フェニル、2,5−ジアミノテレフタル酸、3,4′−
ジアミノベンズアニリド、4,4′−ジアミノベンズア
ニリド、4−(p−アミノフェノキシ)−4−アミノベ
ンズアニリド、3,3′−ジメトキシベンジジン、3,
3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジアミノベンジ
ジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、2,2′−
ジクロロ−5,5′−ジメトキシベンジジン、2,2′
5,5′−テトラクロロベンジジン、2,4−ジアミノ
トルエン、2,4−ビス(βアミノ−tertブチル)トル
エン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ポリテトラ
メチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、トリ
メチレンビス−(4−アミノベンゾエート)、ビス(4
−アミノフェニル)ジフェニルシラン、ビス(4−アミ
ノフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−アミノフェニ
ル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(4−アミノ
フェニル)メチルホスフィンオキサイド、メラミン、
4,4′−ジアミノスチルベン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,6−
ジアミノアントラキノン、1,5−ジアミノアントラキ
ノン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレ
ン、5−アミノ−1−(4′−アミノフェニル)−1,
3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’
−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダ
ン、アニシジン、フェネチジン、アミノフェノール、2
−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール、
アミノ安息香酸、2,5−ジアミノ安息香酸、3,5−
ジアミノ安息香酸、キシリジン、4,4’−メチレンジ
−2,6−キシリジン、2,6−ジアミノベンゾチアゾ
ール、m−アミノベンゾイックアシッドヒドラジド、
2,4−ジアミノメシチレン、ヘキサアミノシクロフォ
スファゼン、1,1−ジアミノ−3,3,5,5−テト
ラフェノキシシクロフォスファゼン、1,3,5−トリ
ス(p−アミノフェノキシ)−1,3,5−トリフェノ
キシシクロフォスファゼン、ヘキサキス(p−アミノフ
ェノキシ)−シクロフォスファゼン等。
【0014】前記式(I) で表される不飽和ジカルボン酸
アミド酸化合物を脱水閉環する際の脱水剤である酸無水
物としては、これらに限定されるものではないが、例え
ば、下記の化合物が挙げられる。無水酢酸、無水プロピ
オン酸、無水酪酸等の低級モノアルキルカルボン酸無水
物。
【0015】この脱水剤の使用量は、アミド酸基1当量
当り脱水剤2〜5モル好ましくは2〜3モルの範囲であ
る。また、脱水閉環の際に使用される塩基性触媒として
は、これらに限定されるものではないが、例えば、下記
の化合物が挙げられる。トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリ−n−ブチルアミン等の炭素数1〜10の
アルキル基を有するトリアルキルアミン類、N,N−ジ
メチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、1,8
−ジアザビシクロ[5,4,0]7−ウンデセン等。
【0016】塩基性触媒の使用量は、アミド酸基1当量
当り塩基性触媒0.01〜0.5モルであることが好ま
しい。脱水閉環の際に使用される金属塩触媒としては、
これらに限定されるものではないが、例えば、下記の化
合物が挙げられる。塩化コバルト、炭酸コバルト、硫酸
コバルト、ナフテン酸コバルト等の2価または3価のコ
バルト化合物、酢酸ニッケル、ニッケル(アセチルアセ
トナート)、炭酸ニッケル等の2価のニッケル化合物、
塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酢酸マグネシウ
ム、過塩素酸マグネシウム等の2価のマグネシウム化合
物、酢酸ナトリウム等の1価のナトリウム化合物等。
【0017】金属塩触媒の使用量は、アミド酸基1当量
当り0.2〜0.0001当量の範囲が好ましい。この
反応系において使用される有機溶媒としては、特に限定
されないが、例えば、下記の溶媒が挙げられる。ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ア
セトン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、
シクロヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、テトラヒドロフラン等。これらの有機溶媒
は、それぞれ、単独で、あるいは、複数併せて使用する
ことができる。
【0018】有機溶媒の使用量は、不飽和ジカルボン酸
アミド酸化合物の1.0〜4.0重量倍程度になるよう
にすることが好ましい。この脱水閉環反応は、温度20
〜100℃で行われることが好ましい。より好ましくは
40〜70℃である。このようにして不飽和ジカルボン
酸イミド系化合物を得た場合、副生成物として、アルキ
ルカルボン酸が生成する。そこで、このアルキルカルボ
ン酸を反応に使用した溶媒と共に減圧下で蒸留留去して
不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を得るようにするの
である。
【0019】アルキルカルボン酸と溶媒を蒸留留去する
際には、つぎのような条件設定にする必要がある。すな
わち、まず蒸留温度を70℃以下、好ましくは60℃以
下に調節して、溶液分の50〜70%を留去することで
ある。前記蒸留温度は減圧度に応じて調整する。温度が
70℃を越えると、蒸留の際中に不飽和ジカルボン酸イ
ミド系化合物の重合反応が起こり、重合物が生成して、
結果として、得られた不飽和ジカルボン酸イミド系化合
物の純度が低くなる。
【0020】このようにして、蒸留すべきアルキルカル
ボン酸と溶媒を併せた溶液分の50〜70%を留去した
時に、一旦、溶液を好ましくは50℃以下、より好まし
くは30℃以下まで冷却して、または、この溶液に水等
の貧溶媒を加えて、不飽和ジカルボン酸イミド系化合物
を析出させ、その後、再度蒸留を行って、不飽和ジカル
ボン酸イミド系化合物を得る。前記初期の蒸留留去にお
いて、溶液分の蒸留留去量が50%未満の場合には不飽
和ジカルボン酸イミド系化合物が析出しにくい。また、
70%を越える場合には、溶液分が高濃度溶液となって
いるために、不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の重合
反応が起こって重合物が生成し、得られた不飽和ジカル
ボン酸イミド系化合物の純度が低くなる。
【0021】前記貧溶媒としては、特には限定されない
が、下記の溶媒を単独または併せて使用することができ
る。水、キシレン、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、シ
クロヘキサン等。なお、蒸留は最終的には93%以上の
溶液分を蒸留留去する程度まで行うことが好ましい。9
3%未満であれば、得られた不飽和ジカルボン酸イミド
系化合物を用いて樹脂を製造した場合、得られた樹脂の
耐熱性を損なう恐れがあるからである。
【0022】この不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を
用いて樹脂を製造する場合には、得られた不飽和ジカル
ボン酸イミド系化合物に他の配合成分を適宜の割合で添
加して、重合を行う。重合条件は従来と同様である。他
の配合成分とは、前記のポリアミンや溶媒等である。こ
の樹脂製造は、単離した不飽和ジカルボン酸イミド系化
合物を用いて行うほか、単離せずに、不飽和ジカルボン
酸イミド系化合物の製造に用いた容器内で引き続き行う
ようにしても良い。
【0023】
【作用】この発明にかかる方法によれば、得られた不飽
和ジカルボン酸イミド系化合物の純度が90重量%以上
と高く、化合物中に含まれる高分子成分の量が少ない。
そのため、従来のごとく、反応液に水を投入して反応生
成物を析出させ、濾過・水洗浄・副成する酸の中和等な
どの後処理を行う必要がない。
【0024】
【実施例】次に、この発明の実施例について、比較例と
併せて説明するが、この発明は下記実施例に限定されな
い。不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の製造例 −実施例1.1− 下記構造を有する不飽和ジカルボン酸アミド酸:
【0025】
【化9】
【0026】(化合物名:N,N′−4,4′−ジフェ
ニルメタンビスマレアミド酸)197g(0.5モル)
を、N,N′−ジメチルホルムアミド394gに溶解さ
せ、これに無水酢酸153.0g(1.5モル)、トリ
エチルアミン5.1g(0.05モル)、酢酸ニッケル
0.2g(0.001モル)を添加した後、反応温度を
60℃に保ちながら30分反応させた。反応終了後、徐
々に減圧をしながら蒸留を開始した。真空度10mmH
g、蒸留温度52℃で1時間蒸留を行った後、蒸留を止
めて、40℃まで溶液を冷却した。この時の蒸留量は3
45gであり、それは蒸留すべき溶液分の61%に当た
る。固形分の析出を確認した後、再度、同条件で1時間
蒸留をおこない97%の溶液分を蒸留し終えて、固形物
を得た。
【0027】この固形物の構造を13C−NMRで確認し
たところ、この固形物は下記構造を有する不飽和ジカル
ボン酸イミド系化合物(化合物名:N,N′−4,4′
−ジフェニルメタンビスマレイミド)であった。
【0028】
【化10】
【0029】また、この化合物の純度を液体クロマトグ
ラフで測定したところ、91.5%であった。 −実施例1.2− 実施例1.1で用いたN,N’−4,4’−ジフェニル
メタンビスマレアミド酸197g(0.5モル)を、
N,N’−ジメチルホルムアミド394gに溶解させ、
これに無水酢酸127.5g(1.25モル)、N−メ
チルモルホリン10.1g(0.1モル)、酢酸コバル
ト0.2g(0.001モル)を添加した後、反応温度
を60℃に保ちながら1時間反応させた。反応終了後、
徐々に減圧をしながら蒸留を開始した。真空度10mm
Hg、蒸留温度52℃で75分蒸留をおこなった後、蒸
留を止めて、溶液を40℃まで冷却した。この時の蒸留
量は367gであった。これは、蒸留すべき溶液分の6
8%に当たる。固形分の析出を確認した後、再度、同条
件で45分蒸留を行い、95%の溶液分を蒸留し終え
て、実施例1.1と同様に、固形のN,N′−4,4′
−ジフェニルメタンビスマレイミドを得た。
【0030】この化合物の純度を液体クロマトグラフで
測定したところ、90.3%であった。 −実施例1.3− 下記構造を有する不飽和ジカルボン酸アミド酸:
【0031】
【化11】
【0032】(化合物名:N−フェニルマレアミド酸)
191g(1モル)をN,N−ジメチルホルムアミド2
87gに溶解させ、これに無水酢酸153g(1.5モ
ル)、トリエチルアミン10.1g(0.1モル)、ナ
フテン酸コバルト0.2g(0.001モル)を添加し
た後、反応温度を60℃に保ちながら30分間反応させ
た。反応終了後、徐々に減圧をしながら蒸留を開始し
た。真空度10mmHg、蒸留温度52℃で60分蒸留
を行った後、蒸留を止めて、溶液を30℃まで冷却し
た。この時の蒸留量は275gであった。これは、蒸留
すべき溶液分の60%に当たる。固形分の析出を確認し
た後、再度、同条件で60分蒸留をおこない93%の溶
液分を蒸留して、固形物を得た。
【0033】この固形物の構造を13C−NMRで確認し
たところ、この固形物は下記構造を有する不飽和ジカル
ボン酸イミド系化合物(化合物名:N−フェニル−マレ
イミド)であった。
【0034】
【化12】
【0035】この化合物の純度を液体クロマトグラフで
測定したところ、92.1%であった。 −実施例2.1− 実施例1.1で用いたN,N′−4,4′−ジフェニル
メタンビスマレアミド酸197g(0.5モル)を、
N,N′−ジメチルホルムアミド394gに溶解させ、
これに無水酢酸153.0g(1.5モル)、トリエチ
ルアミン5.1g(0.05モル)、酢酸ニッケル0.
2g(0.001モル)を添加した後、反応温度を60
℃に保ちながら30分反応させた。反応終了後、徐々に
減圧をしながら蒸留を開始した。真空度10mmHg、
蒸留温度52℃で1時間蒸留を行った後、蒸留を止め
て、水を300g添加した。この時の蒸留量は345g
であり、それは蒸留すべき溶液分の61%に当たる。固
形分の析出を確認した後、再度、同条件で1時間蒸留を
行い97%の溶液分を蒸留し終えて、実施例1.1と同
様に、固形のN,N′−4,4′−ジフェニルメタンビ
スマレイミドを得た。
【0036】この化合物の純度を液体クロマトグラフで
測定したところ、91.5%であった。 −実施例2.2− 実施例1.1で用いたN,N’−4,4’−ジフェニル
メタンビスマレアミド酸197g(0.5モル)を、
N,N’−ジメチルホルムアミド394gに溶解させ、
これに無水酢酸127.5g(1.25モル)、N−メ
チルモルホリン10.1g(0.1モル)、酢酸コバル
ト0.2g(0.001モル)を添加した後、反応温度
を60℃に保ちながら1時間反応させた。反応終了後、
徐々に減圧をしながら蒸留を開始した。真空度10mm
Hg、蒸留温度52℃で75分蒸留をおこなった後、蒸
留を止めて、キシレン300gを添加した。この時の蒸
留量は367gであった。これは、蒸留すべき溶液分の
68%に当たる。固形分の析出を確認した後、再度、同
条件で45分蒸留を行い、95%の溶液分を蒸留し終え
て、実施例1.1と同様に、固形のN,N′−4,4′
−ジフェニルメタンビスマレイミドを得た。
【0037】この化合物の純度を液体クロマトグラフで
測定したところ、90.3%であった。 −実施例2.3− 実施例1.3で用いたN−フェニルマレアミド酸191
g(1モル)をN,N−ジメチルホルムアミド287g
に溶解させ、これに無水酢酸153g(1.5モル)、
トリエチルアミン10.1g(0.1モル)、ナフテン
酸コバルト0.2g(0.001モル)を添加した後、
反応温度を60℃に保ちながら30分間反応させた。反
応終了後、徐々に減圧をしながら蒸留を開始した。真空
度10mmHg、蒸留温度52℃で60分蒸留を行った
後、蒸留を止めて、トルエン400gを添加した。この
時の蒸留量は275gであった。これは、蒸留すべき溶
液分の60%に当たる。固形分の析出を確認した後、再
度、同条件で60分蒸留をおこない93%の溶液分を蒸
留して、実施例1.3と同様に、固形のN−フェニル−
マレイミドを得た。
【0038】この化合物の純度を液体クロマトグラフで
測定したところ、92.1%であった。 −比較例1− 実施例1.1で用いたN,N’−4,4’−ジフェニル
メタンビスマレアミド酸197g(0.5モル)を、
N,N’−ジメチルホルムアミド394gに溶解させ、
これに無水酢酸153.0g(1.5モル)、トリエチ
ルアミン5.1g(0.05モル)、酢酸ニッケル0.
2g(0.001モル)を添加した後、反応温度を60
℃に保ちながら1時間反応させた。反応終了後、20℃
に冷却し、反応液に水500gを加えて沈澱を析出させ
た。この沈澱を濾別した後、水洗いし、次に炭酸ソーダ
水溶液で中和を行い、中和終了後、さらに水洗を行い乾
燥し、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレ
イミド163gを得た。この時、約3000gの廃溶液
が出た。この量は、実施例1に比べて約6倍であった。
この化合物の純度を液体クロマトグラフで測定したとこ
ろ、91.5%であった。
【0039】−比較例2− 実施例1.1で用いたN,N’−4,4’−ジフェニル
メタンビスマレアミド酸197g(0.5モル)をN,
N’−ジメチルホルムアミド394gに溶解させ、これ
に無水酢酸153.0g(1.5モル)、トリエチルア
ミン5.1g(0.05モル)、酢酸ニッケル0.2g
(0.001モル)を添加した後、反応温度を60℃に
保ちながら30分反応させた。反応終了後、徐々に減圧
をしながら蒸留を開始した。真空度30mmHg、蒸留
温度75℃で1時間蒸留を行った後、蒸留を止めて、溶
液を40℃まで冷却した。この時の蒸留量は356gで
あり、それは蒸留すべき溶液分の63%に当たる。固形
分の析出を確認した後、再度、同条件で1時間蒸留をお
こない97%の溶液分を蒸留して、固形の化合物を得
た。
【0040】この化合物の純度を液体クロマトグラフで
測定したところ、75.6%であった。 −比較例3− 実施例1.1で用いたN,N’−4,4’−ジフェニル
メタンビスマレアミド酸197g(0.5モル)を、
N,N’−ジメチルホルムアミド394gに溶解させ、
これに無水酢酸127.5g(1.25モル)、N−メ
チルモルホリン10.1g(0.1モル)、酢酸コバル
ト0.2g(0.001モル)を添加した後、反応温度
を60℃に保ちながら1時間反応させた。反応終了後、
徐々に減圧をしながら蒸留を開始した。真空度10mm
Hg、蒸留温度52℃で2時間蒸留を行い、97%の溶
液分を蒸留し固形の化合物を得た。
【0041】この化合物の純度を液体クロマトグラフで
測定したところ、80.9%であった。不飽和ジカルボン酸イミド系樹脂の製造例 −実施例1.4− 実施例1.1で得られたN,N’−4,4’−ジフェニ
ルメタンビスマレイミド100gを取り出し、別の反応
容器に投入し、さらにN,N’−ジメチルアセトアミド
75gを添加し溶解させた後、ジアミノジフェニルメタ
ン27.7gを加え、80℃で3時間反応を行った。得
られたワニスをガラスクロスに含浸させた後、150℃
で5分間乾燥してプリプレグを作製した。このプリプレ
グ4枚を重ね合わせ、さらに、その両外側から銅箔を重
ね合わせ、温度140℃、時間60分間、圧力40kg
f/cm2 で成形を行い、さらに、230℃で2時間キ
ュアーを行って、両面銅張積層板を得た。
【0042】この積層板のTgをTMA分析により、測
定したところ、250℃であった。また、層間(プリプ
レグ同士の間)の接着強度を測定したところ、1.3k
gf/cmであった。 −実施例1.5− 実施例1.1で得られたN,N’−4,4’−ジフェニ
ルメタンビスマレイミド179gを単離せず、同一の反
応容器内にN,N’−ジメチルアセトアミド134gを
添加し溶解させた後、ジアミノジフェニルメタン49.
6gを添加し、80℃で3時間反応を行った。得られた
ワニスをガラスクロスに含浸させた後、150℃で5分
間乾燥してプリプレグを作製した。このプリプレグ4枚
を重ね合わせ、その両外側から銅箔を重ね合わせ、温度
140℃、時間60分間、圧力40kgf/cm2 で成
形を行い、さらに、230℃で2時間キュアーを行い、
両面銅張積層板を得た。この積層板のTgをTMA分析
により、測定したところ、248℃であった。また、層
間(プリプレグ同士の間)の接着強度を測定したとこ
ろ、1.3kgf/cmであった。
【0043】−実施例2.4− 実施例2.1で得られたN,N’−4,4’−ジフェニ
ルメタンビスマレイミド100gを取り出し、別の反応
容器に投入し、さらにN,N’−ジメチルアセトアミド
75gを添加し溶解させた後、ジアミノジフェニルメタ
ン27.7gを加え、80℃で3時間反応を行った。得
られたワニスをガラスクロスに含浸させた後、150℃
で5分間乾燥してプリプレグを作製した。このプリプレ
グ4枚を重ね合わせ、さらに、その両外側から銅箔を重
ね合わせ、温度140℃、時間60分間、圧力40kg
f/cm2 で成形を行い、さらに、230℃で2時間キ
ュアーを行って、両面銅張積層板を得た。
【0044】この積層板のTgをTMA分析により、測
定したところ、250℃であった。また、層間(プリプ
レグ同士の間)の接着強度を測定したところ、1.3k
gf/cmであった。 −実施例2.5− 実施例2.1で得られたN,N’−4,4’−ジフェニ
ルメタンビスマレイミド179gを単離せず、同一の反
応容器内にN,N’−ジメチルアセトアミド134gを
添加し溶解させた後、ジアミノジフェニルメタン49.
6gを添加し、80℃で3時間反応を行った。得られた
ワニスをガラスクロスに含浸させた後、150℃で5分
間乾燥してプリプレグを作製した。このプリプレグ4枚
を重ね合わせ、その両外側から銅箔を重ね合わせ、温度
140℃、時間60分間、圧力40kgf/cm2 で成
形を行い、さらに、230℃で2時間キュアーを行い、
両面銅張積層板を得た。この積層板のTgをTMA分析
により、測定したところ、248℃であった。また、層
間(プリプレグ同士の間)の接着強度を測定したとこ
ろ、1.3kgf/cmであった。
【0045】−比較例4− 比較例1で得られたN,N’−4,4’−ジフェニルメ
タンビスマレイミド100gにN,N’−ジメチルアセ
トアミド75gを添加し、溶解させた後、ジアミノジフ
ェニルメタン27.7gを加え、80℃で3時間反応を
行った。得られたワニスをガラスクロスに含浸させた
後、150℃で5分間乾燥してプリプレグを作製した。
このプリプレグ4枚を重ね合わせ、さらに、その両外側
から銅箔を重ね合わせ、温度140℃、時間60分間、
圧力40kgf/cm2 で 成形を行い、さらに、23
0℃で2時間キュアーを行って、両面銅張積層板を得
た。
【0046】この積層板のTgをTMA分析により、測
定したところ、252℃であった。また、層間(プリプ
レグ同士の間)の接着強度を測定したところ、1.3k
gf/cmであった。
【0047】
【発明の効果】この発明によれば、得られた不飽和ジカ
ルボン酸イミド系化合物の純度が90重量%以上と高
く、化合物中に含まれる高分子成分の量が少ない。その
ため、この発明の製造方法では、中和・水洗浄等の繁雑
な後処理工程を省くことができ、工程自体を非常に簡素
にすることができて、短時間で不飽和ジカルボン酸イミ
ド系化合物および不飽和ジカルボン酸イミド系樹脂を製
造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 73/12 NTH C08L 79/08 LRE (56)参考文献 特開 昭53−23396(JP,A) 特開 昭63−69827(JP,A) 米国特許4855450(US,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) で表される不飽和ジカル
    ボン酸アミド酸化合物を、脱水剤としての酸無水物、塩
    基性触媒および金属塩触媒の3者の存在下で脱水閉環し
    た後、生成する酸と溶媒を減圧蒸留し、その際、まず蒸
    留温度70℃以下で溶液分の50〜70%を留去した
    後、冷却を行い固形分を析出させてから、再度蒸留を行
    うことにより、下記一般式(II)で表される不飽和ジカル
    ボン酸イミド系化合物を得るようにする不飽和ジカルボ
    ン酸イミド系化合物の製法。 【化1】 【化2】 〔式(I) および(II)中、Dは少なくとも1つの炭素−炭
    素二重結合を持つ2価の有機基を表し、R1 は少なくと
    も1個の炭素原子を含むn価の有機基を表し、nは1以
    上の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式(I) で表される不飽和ジカル
    ボン酸アミド酸化合物を、脱水剤としての酸無水物、塩
    基性触媒および金属塩触媒の3者の存在下で脱水閉環し
    た後、生成する酸と溶媒を減圧蒸留し、その際、まず蒸
    留温度70℃以下で溶液分の50〜70%を留去した
    後、貧溶媒を加えて固形分を析出させてから、再度蒸留
    を行うことにより、下記一般式(II)で表される不飽和ジ
    カルボン酸イミド系化合物を得るようにする不飽和ジカ
    ルボン酸イミド系化合物の製法。 【化3】 【化4】 〔式(I) および(II)中、Dは少なくとも1つの炭素−炭
    素二重結合を持つ2価の有機基を表し、R1 は少なくと
    も1個の炭素原子を含むn価の有機基を表し、nは1以
    上の整数を表す。〕
  3. 【請求項3】 請求項1および/または2記載の製法に
    より得られた不飽和ジカルボン酸イミド系化合物に、ポ
    リアミンと溶剤を添加して重合させることにより、不飽
    和ジカルボン酸イミド系樹脂を得るようにする不飽和ジ
    カルボン酸イミド系樹脂の製法。
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