JPH03223247A - 不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の製法 - Google Patents

不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の製法

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JPH03223247A
JPH03223247A JP2017381A JP1738190A JPH03223247A JP H03223247 A JPH03223247 A JP H03223247A JP 2017381 A JP2017381 A JP 2017381A JP 1738190 A JP1738190 A JP 1738190A JP H03223247 A JPH03223247 A JP H03223247A
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Kamio Yonemoto
神夫 米本
Eiichiro Saito
英一郎 斉藤
Masahiro Matsumura
松村 昌弘
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、付加型イミド樹脂の製造等に用いられる不
飽和ジカルボン酸イミド系化合物の新規な製法に関する
〔従来の技術〕
付加型イミド樹脂の製造等に用いられる不飽和ジカルボ
ン酸イミド系化合物を製造する方法の一つに、不飽和ア
ミド酸化合物を閉環させる方法がある。閉環の方法には
、たとえば、特開昭57159764号公報等に記載の
熱閉環法や、特開昭53−23396号公報等に記載の
化学閉環法がある。
熱閉環法は、文字通り、加熱によって閉環を行うもので
、93重量%程度の純度の高い不飽和ジカルボン酸イミ
ド系化合物を得ることができる。
化学閉環法は、無水酢酸等の脱水剤を用いて脱水閘環を
行う方法である。この方法では、低温、短時間で反応を
行えるため、得られた不飽和ジカルボン酸イミド系化合
物中に含まれる高分子成分の量が少ないという利点があ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、前記熱閉環法では、最高72時間程度という
非常に長い反応時間を必要とし、しかも、高エネルギー
状態で脱水閉環させることになるため、生成した不飽和
ジカルボン酸イミド系化合物の一部がさらに反応して自
己重合を起こし、高分子化する恐れもある。このため、
付加型イミド樹脂を作製した場合には、成形性等の樹脂
の性能に問題が生じる。
また、前記化学閉環法では、脱水剤を用いる工程がある
ため、得られる不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の純
度は90%程度が限界であり、純度が低いという問題が
ある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、
短時間、低エネルギーで反応を行えて、しかも、高純度
な不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を製造する方法を
提供することを課題とする〔課題を解決するための手段
〕 上記課題を解決するため、この発明にかかる不飽和ジカ
ルボン酸イミド系化合物の製法は、下記一般式(I) で表される不飽和ジカルボン酸アミド酸エステル化合物
を、塩基性触媒および金属塩触媒の存在下、非極性溶媒
中で反応させて、下記一般式(It)で表される不飽和
ジカルボン酸イミド系化合物を得るようにするものであ
る。
〔作   用〕
上記一般式(I)で表される不飽和ジカルボン酸アミド
酸エステル化合物を、塩基性触媒および金属塩触媒の存
在下、非極性溶媒中で反応させると、これによって起き
る反応は、脱水剤を用いる脱水反応とは異なり、大きい
エネルギーを必要としない脱アルコール反応であり、か
つ、塩基性触媒および金属塩触媒の存在により反応全体
をわずかなエネルギーで効率良く行うことができる反応
となる。
〔実 施 例〕
以下に、この発明の詳細な説明する。
この発明に使用される不飽和ジカルボン酸アミド酸エス
テル化合物とは、下記一般式(I)で表される化合物を
いう。ただし、上記式中、Dは少なくとも1つの炭素−
炭素二重結合を持つ2価の有機基を表し、R1は少なく
とも1個の炭素原子を含むn価の有機基を表し、R2は
少なくとも1個の炭素原子を含む1価の有機基を表し、
nは1以上の整数を表す。このような不飽和ジカルボン
酸アミド酸エステル化合物を得る方法は、この発明では
特に限定されないが、たとえば、下記一般式(a) で表される不飽和ジカルボン酸アミド酸化合物と、下記
の一般式(hl R” −C+ OR” ]、   ・・・(blで表さ
れるオルトエステル類とを、無溶媒系で、あるいは、好
ましくは、反応系に対して不活性な有機溶媒等の存在下
で反応させることにより得ることができる。ただし、上
記式(alおよびfbl中、DR’ 、R”およびnは
それぞれ上記式(I)および(n)中のものと同じであ
り、R1は、少なくとも1個の炭素原子を含む1価の有
機基を表し、R2と同一かまたは異なっていてもよい。
上記一般式(alで表される不飽和ジカルボン酸アミド
酸化合物を得る方法は、特に限定されないが、たとえば
、下記−数式(C) で表される不飽和ジカルボン酸無水物と、下記−数式(
dl で表されるアミンまたはポリアミンとを、好ましくは反
応系に対して不活性なを機熔媒等の存在下で反応させる
か、あるいは、無溶媒系で反応させることにより得るこ
とができる。
上記−数式fc)で表される不飽和ジカルボン酸無水物
としては、特に限定されるものではないが、たとえば、
無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、
テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナシ・7り酸、および
、これらのハロゲン置換体、アルキル置換体等が挙げら
れる。これらの化合物は単独で、あるいは、複数混合し
て使用することができる。
上記−数式(dlで表されるアミンまたはポリアミンと
しては、下記の化合物が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。下記化合物も単独で、あるいは、複
数混合して使用することができる。メチルアミン、エチ
ルアミン、1−プロピルアミン、1.2−ジメチルプロ
ピルアミン、3メトキシプロピルアミン、3−エトキシ
プロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−
イソプロポキシプロビルアミン、3−ブトキシプロピル
アミン、3−イソブトキシプロビルアミン、3−(2−
エチルへキシルオキシ)プロピルアミン、3−ラウリオ
キシブロビルアミン、3−ミリスチルオキシプロピルア
ミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプ
ロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチ
ルアミノプロビルアミン、2−ヒドロキシエチルアミノ
プロピルアミン、ジメチルアミノエトキシプロビルアミ
ン、ラウリルアミノプロピルアミン、ジェタノールアミ
ノプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、メチル
アミノビスプロピルアミン、nブチルアミン、イソブチ
ルアミン、5ec−ブチルアミン、ヘキシルアミン、2
−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、シクロヘキ
シルアミン、アリールアミン、3−デシクロキシアミン
、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチル
アミン、エチルアミノエチルアミン、α−フェネチルア
ミン、β−フェネチルアミン、ファフリルアミン、メト
キシアミン、m−アミノヘンシルアミン、メタフェニレ
ンジアミン、4−クロルメタフェニレンジアミン、5−
ニトロメタフェニレンジアミン、4.6−シメチルメタ
フエニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、2−ク
ロルパラフェニレンジアミン、2−ニトロバラフェニレ
ンジアミン、2−シアノバラフェニレンジアミン、2.
5−ジクロルパラフェニレンジアミン、26−ジクロル
パラフェニレンジアミン、2.5−ジエチルパラフェニ
レンジアミン、5−クロル−2−メチルバラフェニレン
ジアミン、テトラフルオロフェニレンジアミン、トリレ
ンジアミン、35−ジエチル−2,4−1−リレンジア
ミン、2ピコリルアミン、3−ピコリルアミン、4−ピ
コリルアミン、メタキシリレンジアミン、バラキシリレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレン
ジアミン、4.4−ジメチルへブタメチレンジアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、ペンタエチレンへキサミン、4
.4′−ジアミノジフェニルメタン、3.4′−ジアミ
ノジフェニルメタン、3.3′−ジアミノジフェニルメ
タン、33’、  4.4’−テトラアミノジフェニル
メタン、4.4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフ
ェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチ
ル−5,5′−ジメチルジフェニルメタン、4.4′−
ビス(p−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、4.
4′−ビス(m−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン
、2.2’、  3.3’−テトラクロル−4゜4′−
ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジシクロヘキシル
メタン、4.4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ジフ
ェニルメタン、4.4’−ビス(mアミノフェノキシ)
ジフェニルエタン、I、  2ビス−(3−アミノプロ
ポキシ)−エタン、2アミノプロパツール、3−アミノ
プロパツール1.2−ジアミノプロパン、1.3−ジア
ミノプロパン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン
、3.3’−ジアミノジフェニルプロパン、1,2ビス
−(3−アミノプロポキシ)−2,2−ジメチルプロパ
ン、4.4′−ビス(p−アミノフェノキシ)ジフェニ
ルプロパン、4.4’−ビス(m−アミノフェノキシ)
ジフェニルプロパン、2゜2−ビス(4−アミノフェニ
ル)プロパン、1゜4−ジアミノブタン、1.4−ジア
ミノシクロヘキサン、ビス−(3−アミノプロピル)エ
ーテル、α、ω−ビスー(3−アミノプロピル)−ポリ
エチレングリコールエーテル、3.3′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、3.4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4.4’−ジアミノジフェニルエーテル、3.4.
4’−トリアミノジフェニルエーテル、3.3’、  
4.4’−テトラアミノジフェニルエーテル、ビス(p
−βアミノ−ter t−ブチルフェニル)エーテル、
トルイジン、4.4’−メチレンジ0−トルイジン、4
.4′−メチレンジ−6−ブロム−2−トルイジン、ア
ニリン、エチルアニリン、ジクロロアニリン、4.4’
−メチレンジー26−ジクロロアニリン、4.4’−メ
チレンシー2.6−イツプロビルアニリン、イソプロポ
キシアニリン、クロロアニリン、ブロモアニリン、ヨー
ドアニリン、ニトロアニリン、4.4′−メチレンジー
2.6−ジブロムアニリン、4.4’−メチレンジー2
−ブロム−6−クロルアニリン、ビス−p−アミノフェ
ニルアニリン、メチレンビステンスラアニリンクアシッ
ド、メチレンビスメチルアンスラニレイト、3.3′−
ジアミノジフェニルスルホン、4.4’−ジアミノジフ
ェニルスルホン、3.3’、  4.4’−テトラアミ
ノジフェニルスルホン、p−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ジフェニルスルホン、p−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ジフェニルスルホン、2.2−ビス−〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、オルトトリ
ジンスルホン、4.4′−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、ビス−(4−アミノフェニル)ジスルフィド、3.
3’、  4.4’−テトラアミノジフェニルサルファ
イド、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル
−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−
アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−
ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N
−アミノプロピルモルホリン、2−アミノエチルピペリ
ジン、4−アミノメチルピペリジン、N−アミノピペリ
ジン、■−アミノー4−メチルピペラジン、1.4−ビ
スアミノプロピルビペラジン、N−アミノプロピルピペ
ラジン、1−アミノ−4−シクロへキシルピペラジン、
2−アミノピラジン、2−アミノピリジン、3−アミノ
ピリジン、4−アミノピリジン、2.3−ジアミノピリ
ジン、2.5−ジアミノピリジン、2.6−ジアミノピ
リジン、2.3.6−)リアミノピリジン、2−アミノ
−3−メチルビリジン、2−アミノ−4−メチルビリジ
ン、2−アミノ−5−メチルビリジン、2−アミノ−6
−メチルビリジン、2−アミノ−4−エチルピリジン、
2−アミノ−4−プロピルピリジン、2−アミノ−4,
6−シメチルビリジン、2.6−ジアミツー4−メチル
ビリジン、2−アミノ−3−ニトロピリジン、2−アミ
ノ−5−ニトロピリジン、2−クロロ−4−アミノピリ
ジン、2−クロロ−5−アミノピリジン、2−アミノ−
3,5−ジクロロピリジン、4−アミノ−3,5−ジク
ロロピリジン、2−アミノ−35−ジクロロ−6−メチ
ルビリジン、2−アミノ−3,5−ジクロロ−4−メチ
ルビリジン、2−アミノ−5−クロロ−3−メチルビリ
ジン、2−アミノ−3,5−ジクロロ−4,6−シメチ
ルビリジン、2.4−ジアミノピリミジン、2,4−ジ
アミノ−6−(4−ピリジル)−5−トリアジン、p−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、m−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、p−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、m−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、13.5−1−リアミノベンゼン、4.
4′−ジアミノ−3−メトキシアゾベンゼン、1.5−
ジアミノナフタレン、1,3.5−)リアミノナフタレ
ン、3.3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニ
ル、4.4′−ジアミノオクタフルオロビフェニル、2
.5−ジアミノテレフタル酸、3.4′−ジアミノベン
ズアニリド、4.4′−ジアミノベンズアニリド、4−
(p−アミノフェノキシ)−4アミノベンズアニリド、
3.3′−ジメトキシベンジジン、3.3′−ジメチル
ベンジジン、3.3’−ジアミノベンジジン、3.3′
−ジヒドロキシベンジジン、2.2′−ジクロロ−5,
5′−ジメトキシベンジジン、2.2’、  5.5’
−テトラクロロベンジジン、2,4−ジアミノトルエン
、2.4−ビス(βアミノ−tert−ブチル)トルエ
ン、4.4′ジアミノベンゾフエノン、ポリテトラメチ
レンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、トリメチ
レンビス−(4−アミノベンゾエート)、ビス(4−ア
ミノフェニル)ジフェニルシラン、ビス(4−アミノフ
ェニル)ジメチルシラン、ビス(4−アミノフェニル)
フェニルホスフィンオキサイド、ビス(4−アミノフェ
ニル)メチルホスフィンオキサイド、メラミン、4.4
′−ジアミノスチルベン、9.9−ビス(4−アミノフ
ェニル)−10−ヒドロアントラセン、2.6−ジアミ
ノアントラキノン、1,5−ジアミノアントラキノン、
9.9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、5−
アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−
1−リフチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミ
ノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、アニ
シジン、フェネチジン、アミノフェノール、2−アミノ
チオフェノール、4−アミノチオフェノール、アミノ安
息香酸、2.5−ジアミノ安息香酸、3.5−ジアミノ
安息香酸、キシリジン、4.4′−メチレンジー2.6
−キシリジン、2.6−ジアミノベンズアニリド、m−
アミノベンゾインクアシッドヒドラジド、2.4−ジア
ミノメシチレン、ヘキサアミノシクロフォスフアゼン、
1.1−ジアミノ−3,35,5−テトラフェノキシシ
クロフォスフアゼン、1,3.5−)リス(p−アミノ
フェノキシ)−1,3,5−)リフエノキシシクロフォ
スフアゼン、ヘキサキス(p−アミノフェノキシ)−シ
クロフォスファゼン等。
上記一般式山)で表されるオルトエステルとしては、特
に限定されないが、たとえば、オルトギ酸メチルエステ
ル、オルトギ酸エチルエステル、オルトギ酸プロピルエ
ステル、オルト酢酸メチルエステル、オルト酢酸エチル
エステル、オルト酢酸プロピルエステル、オルトプロピ
オン酸メチルエステル、オルトプロピオン酸エチルエス
テル、オルトプロピオン酸プロピルエステル等が挙げら
れる。これらは単独で、あるいは、複数混合して使用す
ることができる。
このようなオルトエステルと、前記不飽和ジカルボン酸
アミド酸化合物との反応条件は、これら化合物の種類に
よって異なるが、加熱温度が20〜200℃であること
が好ましく、50〜150℃であることがより好ましい
。また、加熱時間は1〜20時間程度であることが好ま
しい。
不飽和ジカルボン酸アミド酸化合物とオルトエステルと
の配合比も、特に限定されないが、不飽和ジカルボン酸
アミド酸化合物中に含まれるカルボキシル基1モル当た
り、1.0〜20.0モル(より好ましくは1.0〜1
0.0モル)程度のオルトエステルが配合されることが
好ましい。
上記不飽和ジカルボン酸アミド酸化合物とオルトエステ
ルとの反応は無溶媒で行うこともできるが、反応系に対
して不活性な有機溶媒の存在下で行うこともできる。そ
のような有機溶媒としては、たとえば、ジメチルホルム
アミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
、ホルムアミド、アセトアミド、N−メチルピロリドン
、1゜3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトン
、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、エーテル、テトラヒドロフラン、ジメチ
ルカルピトール、メタノール、エタノール、プロパツー
ル、フェノール、クレゾール等が挙げられるが、これら
に限定されるわけではない。これら有機溶媒も、それぞ
れ、単独で、あるいは、複数混合して使用することがで
きる。
上記不飽和ジカルボン酸アミド酸化合物とオルトエステ
ルとの反応は、以下のようにして進行すると考えられる
上記オルトエステルは、一般に、エステル化剤として有
用に用いられるものであり、カルボン酸を極めて効率よ
くエステル化させることができる。そこで、このような
オルトエステルを前記不飽和ジカルボン酸アミド酸化合
物と混合すると、不飽和ジカルボン酸アミド酸化合物分
子中に含まれるカルボン酸基が、このオルトエステルと
反応して、上記一般式(I)で表される不飽和ジカルボ
ン酸アミド酸エステルとなる。このように、オルトエス
テルが不飽和ジカルボン酸アミド酸化合物をエステル化
させることを、発明者らは、”CNMHにより確認した
このようにして形成された上記一般式(I)で表される
不飽和ジカルボン酸アミド酸エステル化合物を、塩基性
触媒および金属塩触媒の存在下、非極性溶媒中で反応さ
せると、下記一般式(I1)で表される不飽和ジカルボ
ン酸イミド系化合物を得ることができる。
ここで用いることができる塩基性触媒としては、特に限
定されないが、たとえば、トリエチルアミン、トリメチ
ルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレ
ンジアミン、N−メチルモルホリンなどの三級アミン類
、イミダゾール、2メチルイミダゾール、2−メチル−
4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、
1−ヘンシル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル
−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル2−メチ
ルイミダゾール、l−シアノエチル−2−フェニルイミ
ダゾールなどのイミダゾール類等が挙げられる。これら
は単独で、あるいは、複数混合して用いることができる
このような塩基性触媒と上記式(I)で表される不飽和
ジカルボン酸アミド酸エステルとの配合比は、この発明
では特に限定されないが、不飽和ジカルボン酸アミド酸
エステル100M量部(以下「重量部」を単に「部」と
記す)に対して、塩基性触媒を0.01〜20部とする
のが好ましく、0.1〜IO部程度とするのがより好ま
しい。塩基性触媒の配合比が前記範囲よりも少量である
と、効果がないことがあり、また、前記範囲よりも多量
であると、二重結合の反応による重合等が起こり、生成
する不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の純度が著しく
落ちることがある。
また、この発明で用いられる金属塩触媒としては、特に
限定されるわけではないが、たとえば、コバルト、ニッ
ケル、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、鉄、リ
チウム、マンガンなどの酢酸塩、塩化物、臭化物、硫酸
塩、硝酸塩等が例示できる。具体的には、塩化コバルト
、臭化コバルト、炭酸コバルト、酢酸コバルト、プロピ
オン酸コバルト、硝酸コバルト、リン酸コバルト、硫酸
コバルト、ステアリン酸コバルト、リノール酸コバルト
、ナフテン酸コバルト、安息香酸コバルトなどの2価ま
たは3価のコバルト化合物、酢酸ニッケル、ニッケル(
アセチルアセトナート)、塩化ニッケル、炭酸ニッケル
などの2価のニンケル化合物、塩化マグネシウム、臭化
マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、
酢酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、過塩素
酸マグネシウムなどの2価のマグネシウム化合物、酢酸
ナトリウムなどの1価のナトリウム化合物等が挙げられ
る。これらは単独で、あるいは、複数種混合して用いる
ことができる。
このような金属塩触媒と上記式(I)で表される不飽和
ジカルボン酸アミド酸エステル化合物との配合比は、こ
の発明では特に限定されないが、不飽和ジカルボン酸ア
ミド酸エステル化合物l。
0部に対して、金属塩触媒を0.001〜10部とする
のが好ましく、0.01〜1.0部程度とするのがより
好ましい。金属塩触媒の配合比が前記範囲よりも少量で
あると、効果がないことがあり、また、前記範囲よりも
多量であると、二重結合の反応による重合等が起こり、
生成する不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の純度が著
しく落ちることがある。
なお、この発明では、反応系に触媒として同塩基性化合
物と前記金属塩化合物の両方を加えることが必要である
。これは、前記不飽和ジカルボン酸アミド酸エステル化
合物の脱アルコール反応(閉環反応)は、触媒として前
記塩基性化合物のみを用いた場合でも進行するのである
が、塩基性触媒に加えて金属塩触媒を添加することによ
り、塩基性触媒のみを用いた場合に比べて、反応効率が
アップし、より温和な条件下で反応が進行するからであ
る。一方、触媒として金属塩化合物のみを用いた場合は
、前記脱アルコール反応は進行しない。このように、こ
の発明において、金属塩化合物は塩基性化合物の触媒活
性を高めるまたは保持する、いわゆる助触媒としての役
割を持つと考えられる。また、塩基性触媒および金属塩
触媒以外の触媒、たとえば、酸性触媒でも反応を促進で
きるが、その効果は、塩基性触媒および金属塩触媒に比
べて低い。また、この発明にかかる製法に関しては、従
来の化学閉環法とは異なり、脱水剤が不要であるため、
精製工程が不要となる利点がある。この利点を活かすた
めに、前記触媒中でも反応終了後、蒸留除去可能な低沸
点の触媒を選択することはさらに好ましい。
この発明で用いることができる非極性溶媒としては、た
とえば、下記の溶媒が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン
、トルエン、キシレン、四塩化炭素、1.2−ジクロロ
エチレン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル
、テトラヒドロフラン、1.4−ジオキサン、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル等。
このような非極性溶媒と上記式(I)であられされた不
飽和ジカルボン酸アミド酸エステルとの配合比は、この
発明では特に限定されないが、不飽和ジカルボン酸アミ
ド酸エステル100部に対して、非極性溶媒を100〜
2000部とするのが好ましく、100〜900部程度
がより好ましい。
極性溶媒を用いた場合は、目的とする閉環反応以外の副
反応、たとえば、二重結合同士の反応等が起こり、生成
する不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の純度が著しく
落ちる。
上記式N)で表される不飽和ジカルボン酸アミド酸エス
テル化合物の塩基性触媒および金属塩触媒存在下、非極
性溶媒中での反応条件は、触媒の種類・量、溶媒の種類
・量により異なるが、温度20〜150℃、時間1〜1
0時間とするのが好ましく、60〜100℃、1〜3時
間程度がより好ましい。
反応温度が前記範囲よりも低すぎたり、反応時間が前記
範囲よりも短すぎたりすると、十分に反応が進行しない
ことがある。また、反応温度が前記範囲よりも高すぎた
り、反応時間が前記範囲よりも長すぎたりすると、二重
結合の反応による重合等が起こり、生成する不飽和ジカ
ルボン酸イミド系化合物の純度が著しく落ちることがあ
る。
以上のような脱アルコール反応は、従来用いられていた
脱水反応に比べ、極めて容易に進行する。このため、こ
の発明の方法によれば、低エネルギー(低温、短時間)
での閉環反応が可能となり、自己重合が起こらず、高分
子量成分が極めて少ないものとなる。また、前述したよ
うに、脱アルコール反応の原料たる不飽和ジカルボン酸
アミド酸エステルの生成反応は極めて効率良く行われる
ため、この不飽和ジカルボン酸アミド酸エステルは極め
て高純度であり、最終生成物たる不飽和ジカルボン酸イ
ミド系化合物も極めて純度の高いものとなる。
また、このような脱アルコール・閉環反応は、10−3
〜10−’mHg程度の減圧により促進されるものであ
るが、この発明の反応条件であれば、減圧等の方法を用
いなくても極めて効率良く脱アルコール・閉環反応が行
える。すなわち、減圧下で行わなければ長時間かかる反
応でも、減圧することなく、短時間で完了させることが
できる。その結果、短時間の反応のために、二重結合の
重合による重合等が起こらず、生成物は高純度のものと
なる。また、減圧のための装置等が不要であるという利
点もある。
上記不飽和ジカルボン酸アミド酸エステルの反応にあた
っては、前述した不飽和ジカルボン酸無水物とアミンま
たはポリアミンとの反応溶液から不飽和ジカルボン酸ア
ミド酸化合物を単離せず、反応液のまま、上記エステル
化反応とそれに続く脱アルコール反応に用いることもで
きる。もちろん、上記不飽和ジカルボン酸アミド酸化合
物を反応液から単離粉末化して使用してもよいことは言
うまでもない。
以上のように、この発明の不飽和ジカルボン酸イミド系
化合物の製法においては、原料物質たる不飽和ジカルボ
ン酸アミド酸エステルを得るための、不飽和ジカルボン
酸アミド酸化合物とオルトエステルとの反応が極めて効
率のよいエステル化とすることができ、しかも、得られ
た不飽和ジカルボン酸アミド酸エステルの閉環反応も脱
水反応のような大きいエネルギーを必要としない脱アル
コール反応であるため、反応全体を僅かなエネルギーで
効率良く行うことができる。このため、得られる不飽和
ジカルボン酸イミド系化合物は高分子量成分が極めて少
な(、かつ、高純度なものとなる。
したがって、この発明により得られる不飽和ジカルボン
酸イミド系化合物は、高耐熱性および高純度の要求され
るプリント回路板用の積層板、および、成形材料などに
対して非常に有用なものとなる。積層板や成形材料をつ
くる場合、不飽和ジカルボン酸イミド系化合物には必要
に応じて、その他の配合成分が適宜の割合で添加される
この発明の製法により得られる不飽和ジカルボン酸イミ
ド系化合物を用いて前記積層板などを作製するには、不
飽和ジカルボン酸イミド系化合物を含浸させたプリプレ
グを用いると便利である。
このプリプレグは、たとえば、次のようにして作製され
る。すなわち、不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を溶
媒に溶解させて必要に応じてその他の配合成分を適宜の
割合で加えてワニスを調製し、このワニスを基材に含浸
させたのち、溶媒を蒸発させて乾燥固化させたり、ある
いは、さらに同化合物を半硬化させたりしてプリプレグ
を作製するのである。前記ワニスとしては、不飽和ジカ
ルボン酸イミド系化合物を合成して得たときの溶液をそ
のまま、あるいは、適宜の成分を加えたりしてから用い
ることも可能である。ここで用いる基材としては、特に
限定はなく、たとえば、ガラスクロス、石英繊維布等の
無機繊維布、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)布
等の高耐熱性繊維布などが用いられてもよい。これらの
基材は、通常、カップリング剤等で表面処理を施して用
いられる。半硬化させるときの温度は、120〜250
℃が好ましい。この温度範囲よりも高いと成形が非常に
困難となるおそれがあり、低いと硬化反応が十分に進ま
ないおそれがある。
前記積層板は、たとえば、次のようにして作製される。
前記プリプレグを所望の枚数だけ重ね合わせ、必要に応
じて金属箔、回路形成された内層材などを重ね合わせ、
積層成形することにより積層板が作製される。この積層
板は、この発明にかかる製法により得られた不飽和ジカ
ルボン酸イミド系化合物が使われているので、高耐熱性
であり、接着性、絶縁特性にすぐれるという利点がある
。前記金属箔としては、銅、二・ノケルなどの箔が用い
られる。
以下に、この発明のさらに具体的な実施例について、比
較例とあわせて説明するが、この発明は下記実施例に限
定されない。
一実施例1− 下記構造を有する不飽和ジカルボン酸アミド酸(化合物
名:N、N’−4,4’ ンビスマレアミド酸メチル)2 )を1. 4−ジオキサン500 れに、金属塩触媒として酢酸ニ ジフェニルメタ 11g(0,5モル gに溶解させ、こ ソケル四水和物0゜ 211gおよび塩基性触媒としてトリエチルアミン20
.2 gを添加したのち、90℃で2時間反応を行った
。反応終了後、反応液に500gの水を加えて沈澱を析
出させた。この沈澱をろ別して水洗したのち、乾燥させ
、177gの反応物(反応生成物)を得た。得られた反
応物を”C−NMRで構造分析したところ、下記構造を
有する不飽和ジカルボン酸イミド系化合物(化合物名:
N、N−4,4’−ジフェニルメタン−ビス−マレイミ
ド)であることがわかった。
また、この化合物の純度を液体クロマトグラフで測定し
たところ、98.3%であった。
実施例2 実施例1において、金属塩触媒として酢酸ニッケル四水
和物の代わりに酢酸コバルト四水和物0゜211gを用
いるようにした以外は実施例1と同様にして反応を行っ
た。反応終了後、176gのN、N’−4,4’−ジフ
ェニルメタン−ビス−マレイミドが得られた。この不飽
和ジカルボン酸イミド系化合物の純度を液体クロマトグ
ラフで測定したところ、98.0%であった。
実施例3一 実施例1において、金属塩触媒として酢酸ニッケル四水
和物の代わりに臭化マグネシウム0.211gを用いる
ようにした以外は実施例1と同様にして反応を行った。
反応終了後、176gのN。
N’−4,4’−ジフェニルメタン−ビス−マレイミド
が得られた。この不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の
純度を液体クロマトグラフで測定したところ、97.9
%であった。
一実施例4 実施例1において、塩基性触媒としてトリエチルアミン
の代わりにN−メチルモルホリン20.2gを用いるよ
うにした以外は実施例1と同様にして反応を行った。反
応終了後、177gのN、 N4.4′−ジフェニルメ
タン−ビス−マレイミドが得られた。この不飽和ジカル
ボン酸イミド系化合物の純度を液体クロマトグラフで測
定したところ、97.8%であった。
実施例5一 実施例1において、溶媒として1,4−ジオキ、サンの
代わりにトルエン500gを用いるようにした以外は実
施例1と同様にして反応を行った。
反応終了後、177gのN、N’−4,4’−ジフェニ
ルメタン−ビス−マレイミドが得られた。この不飽和ジ
カルボン酸イミド系化合物の純度を液体クロマトグラフ
で測定したところ、98.0%であった。
一実施例6 実施例1と同様にして反応を行った。反応終了後、10
−”mmHg、  40℃で減圧蒸留を行い、溶媒およ
び触媒を除去して、177gのN、N’−44′−ジフ
ェニルメタン−ビス−マレイミドを得た。この不飽和ジ
カルボン酸イミド系化合物の純度を液体クロマトグラフ
で測定したところ、96゜6%であった。
実施例7− 実施例6と同様にして得られた不飽和ジカルボン酸イミ
ド系化合物176gを単離せずに、N。
N−ジメチルアセトアミド132gに溶解させ、さらに
、ジアミノジフェニルメタン49gを加えて、80℃で
3時間反応を行った。得られたワニスをガラスクロスに
含浸させた後、150℃で5分間乾燥してプリプレグを
作製した。このプリプレグの樹脂含浸量は、全重量に対
し50%であった。このプリプレグ4枚を重ね合わせ、
さらに、その両外側から銅箔を重ね合わせ、温度140
℃、時間60分間、圧力40kgf/aaで成形を行い
、さらに、230℃で2時間キュアーを行い、両面銅箔
張積層板を得た。
この積層板のTgをTMA分析により、測定したところ
、250℃であった。また、眉間(プリプレグ同士の間
)の接着強度を測定したところ、1、3 kg f /
 elmであった。
一実施例8− 下記構造を有する不飽和ジカルボン酸アミド酸エステル (化合物名:N−フェニルーマレアミド酸メチル)20
5g (Iモル)をトルエン478gに溶解させ、これ
に、金属塩触媒として酢酸ニッケル四水和物0.205
 gおよび塩基性触媒として1−ベンジル−2−メチル
イミダゾール2.05 gを添加したのち、80℃で2
時間反応を行った。反応終了後、反応液に500gの水
を加えて沈澱を析出させた。この沈澱をろ別して水洗し
たのち、乾燥させ、171gの反応物を得た。この反応
物をI寞C−NMRで構造分析したところ、下記構造を
有する不飽和ジカルボン酸イミド系化合物(化合物名二
N−フェニル−マレイミド)であることがわかった。
また、この不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の純度を
液体クロマトグラフで測定したところ、98.2%であ
った。
−比較例1 (化合物名:N、N’−4.4’−ジフェニルメタンビ
スマレアミド酸)41.4gを1.2−ジクロロエタン
210m7とジメチルホルムアミド24−との混合溶媒
に熔解したのち、この溶液にp−トルエンスルホン酸2
.9gを添加した。次に、液温を84℃まで上げ、共沸
蒸留で生成する水を除去しながら20時間の熱閉環反応
を行った。反応終了後、常温下で反応液から1,2−ジ
クロロエタンを蒸発させて濃縮液を得た。この濃縮液に
100gの水を加えて沈澱を析出させた。この沈澱をろ
別して水洗したのち、炭酸ソーダ水溶液による洗浄を行
い、さらに水洗したあと乾燥させ、34gの不飽和ジカ
ルボン酸イミド系化合物(化合物名:N、N′−4,4
’−ジフェニルメタン−ビスマレイミド)を得た。この
不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の純度を液体クロマ
トグラフで測定したところ、93.0%という低いもの
であった比較例2− 比較例1のN、N’−4,4’−ジフェニルメタンビス
マレアミド酸98.5g(0,25モル)にアセトン2
50dを加えて溶解させた。この溶液に対し、ナフテン
酸コバルト0.63 g、トリエチルアミン10.0 
gおよび無水酢酸71.4gを添加して、55℃、2時
間の化学閉環反応を行った。反応終了後、液温を20℃
まで冷却し、水250gを加えて沈澱を析出させた。得
られた沈澱をろ別して水洗した後、炭酸ソーダ水溶液に
よる洗浄を行い、さらに水洗した後乾燥させて、81.
5gの不飽和ジカルボン酸イミド系化合物(化合町名:
N、N’−4,4’−ジフェニルメタン−ビス−マレイ
ミド)を得た。この不飽和ジカルボン酸イミド系化合物
の純度を液体クロマトグラフで測定したところ、90.
1%という低いものであった。
〔発明の効果〕
この発明にかかる不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の
製法は、以上のようであり、不飽和ジカルボン酸アミド
酸エステル化合物の閉環反応が、大きいエネルギーを必
要とする脱水反応ではなく、大きいエネルギーを必要と
しない脱アルコール反応であり、しかも、塩基性触媒お
よび金属塩触媒を用いるため、反応全体を僅かなエネル
ギーで効率良く行うことができる。また、脱水剤等が不
要なため、繁雑な精製工程を不要にすることも可能であ
り、しかも脱水剤等を加えることにより生じる副反応も
起こらない。このため、高分子量成分が極めて少なく、
かつ、高純度の不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を低
コストで得ることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・( I
    ) 式中、Dは少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を持つ
    2価の有機基を表し、R^1は少なくとも1個の炭素原
    子を含むn価の有機基を表し、R^2は少なくとも1個
    の炭素原子を含む1価の有機基を表し、nは1以上の整
    数を表す。 で表される不飽和ジカルボン酸アミド酸エステル化合物
    を、塩基性触媒および金属塩触媒の存在下、非極性溶媒
    中で反応させて、下記一般式(II)▲数式、化学式、表
    等があります▼・・・(II) で表される不飽和ジカルボン酸イミド系化合物を得るよ
    うにする不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の製法。
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