JPH0858214A - スタンプ台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 捺印時に使用されるスタンプ台に於て、片手
で蓋体の開閉が行なえて操作性を向上させる。 【構成】 本体２、蓋体３、ロック機構４、弾性体５と
で構成し、とりわけ本体２と蓋体３との間に蓋体３を半
開状態に付勢する弾性体５を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、捺印時に使用されるス
タンプ台の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のスタンプ台としては、例
えば実公平５−２３３４６号に記載されたものが知られ
ている。これは、基本的には、本体と、本体に開閉可能
に枢着された蓋体と、本体と蓋体との間に設けられて蓋
体を閉状態に保持するロック機構と、本体と蓋体との接
触面の何れか一方に設けられた溝と、溝に嵌挿されて本
体と蓋体との接触面間をシールする弾性シール部材と、
から構成されている。弾性シール部材は、断面が樋状で
基辺部外面と側辺部外面には周方向に続く隆条が夫々形
成されている。而して、この様なものは、弾性シール部
材に依り本体と蓋体との接触面間をシールする様にして
いるので、密閉性が良く、揮発性インクを使用した場合
でもインクの洩れや揮発を防止する事ができると共に、
弾性シール部材の基辺部外面には、全周に亘って隆条が
形成されているので、僅かな締付力で優れたシール効果
を発揮する事ができる。ところが、この様なものは、ロ
ック機構を外しただけでは蓋体が閉状態のままであった
ので、片手で蓋体の開閉を行なう事が難しく、操作性が
悪いという難点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の問題
点に鑑み、これを解決する為に創案されたもので、その
目的とする処は、片手で蓋体の開閉が行なえて操作性を
向上させたスタンプ台を提供するにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明のスタンプ台は、
基本的には、本体と、本体に開閉可能に枢着された蓋体
と、本体と蓋体との間に設けられて蓋体を閉状態に保持
するロック機構と、本体と蓋体との間に設けられて蓋体
を半開状態に付勢する弾性体と、から構成した事に特徴
が存する。

【０００５】

【作用】ロック機構が解除されると、蓋体が自由状態に
され、弾性体の弾力に依り閉状態より若干開いた半開状
態にされる。蓋体が半開状態にされると、本体と蓋体と
の間に隙間が形成される。従って、この間隙に指を入れ
て蓋体を開状態にする事ができる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説
明する。図１は、本発明の実施例に係るスタンプ台を示
す閉状態の縦断側面図。図２は、半開状態を示す図１と
同様図。図３は、弾性体を示す斜視図。図４は、要部の
みを示す図１の縦断側面図である。スタンプ台１は、本
体２、蓋体３、ロック機構４、弾性体５とからその主要
部が構成されている。本体２は、スタンプ台１の基本部
分を為すもので、この例では、上方が開放された薄箱状
を呈する合成樹脂製の箱体６と、これの上部に取付けら
れて四枠状を呈する合成樹脂製の枠体７と、箱体６に収
容されてこれと枠体７とで挾持され上面が枠体７から露
出される鍔付板状を呈する印褥体８とから成っている。
印褥体８は、合成樹脂製の薄板と、この上に周縁を残し
て置かれたフェルト製のインク吸蔵体と、これを覆って
周縁が薄板の周縁に溶着されてスタンプ面を形成する綿
布製の被覆布とから成っている。蓋体３は、本体２に開
閉可能に枢着されたもので、この例では、下方が開放さ
れた薄箱状を呈して居り、後側（図１、図２に於て右
側）が本体２の箱体６の同側にヒンジ９に依り横軸廻り
に俯仰可能に枢着されている。ロック機構４は、本体２
と蓋体３との間に設けられて蓋体３を閉状態に保持する
もので、この例では、本体２の枠体７の前側に設けられ
た爪片１０と、蓋体３の前側に設けられて爪片１０に掛
合し得る鉤片１１と、本体２の枠体７の前側に中程が横
軸廻りに揺動可能に設けられて鉤片１１を押上げ得る操
作片１２とから成っている。弾性体５は、本体２と蓋体
３との間に設けられて蓋体３を半開状態に付勢するもの
で、この例では、弾性基材１３と、これに設けられた弾
性突起１４とを備え、弾性基材１３が本体２の枠体９に
削設された溝１５に嵌挿されている。弾性基材１３は、
シリコンゴム等に依り作製されて全体が四枠状を呈して
いると共に、断面が樋状にしてある。つまり、内周壁と
これより高い外周壁とこれらを繋ぐ上壁とから成る断面
略倒立Ｌ状にしてある。弾性突起１４は、弾性基材１３
の後側上面（左右上面の後側にも若干跨がっている。）
に連続的に一条だけ突設されて断面が半円状を呈して居
り、弾性基材１３と同質でこれと一体的に形成されてい
る。溝１５は、本体２の枠体７の上面四周に削設されて
断面が樋状にしてある。つまり、内周溝とこれより深い
外周溝とこれらを繋ぐ上溝とから成る断面略倒立Ｌ状に
してある。

【０００７】次に、この様な構成に基づいて作用を述解
する。図１は、蓋体３が閉状態にされてロック機構４に
依り保持されている状態を示している。この時、弾性体
５の弾性基材１３並びに弾性突起１４は、弾性変形され
ている。この様な状態から、ロック機構４の操作片１２
の前側を指で押下げると、操作片１２の後側が上昇して
蓋体３の前側が持上げられ、ロック機構４の爪片１０と
鉤片１１との掛合が解かれる。ロック機構４が解除され
ると、蓋体３がロック機構４から開放されて自由状態に
なり、図２に示す如く、弾性体５のとりわけ弾性突起１
４の弾力に依り閉状態より若干開いた半開状態にされ
る。蓋体３が半開状態にされると、本体２と蓋体３との
間に隙間Ｓが形成される。従って、この隙間Ｓに指を入
れて蓋体３を開状態にする事ができる。蓋体３を開状態
にすれば、本体２の印褥体８に依り捺印に供する事がで
きる。捺印が終了すれば、蓋体３を閉じてその前側上面
を指で押え付けると、図１に示す如く、ロック機構４の
操作片１２が元の状態に戻されると共に、爪片１０と鉤
片１１が掛合して蓋体３が閉状態に保持される。弾性体
５の弾性突起１４は、弾性基材１３の上面全周ではな
く、一部だけに設けられているので、その弾力に依り蓋
体３を半開状態にする事ができる。蓋体３の閉状態の時
には、これと弾性体５との間でシール効果を発揮する事
もできる。

【０００８】尚、ロック機構４は、先の実施例では、爪
片１０と鉤片１１と操作片１２で構成したが、これに限
らず、適宜設計変更する事ができる。弾性体５は、先の
実施例では、本体２の枠体７に設けたが、これに限ら
ず、例えば本体２の箱体６や蓋体３に設けても良い。弾
性体５は、先の実施例では、弾性基材１３と弾性突起１
４とで構成したが、これに限らず、例えば弾性突起１４
のみで構成しても良い。弾性体５は、先の実施例では、
弾性基材１３が断面略倒立Ｌ状であったが、これに限ら
ず、例えば断面略倒立Ｕ状等でも良い。弾性体５は、先
の実施例では、弾性突起１４を弾性基材１３の後側上面
に設けていたが、これに限らず、例えば弾性基材１３の
左右上面等に設けても良い。弾性体５は、先の実施例で
は、弾性突起１４が連続的なものであったが、これに限
らず、例えば部分的なものでも良い。弾性体５は、先の
実施例では、弾性突起１４が一条であったが、これに限
らず、例えば二条以上でも良い。

【０００９】

【発明の効果】以上、既述した如く、本発明に依れば、
次の様な優れた効果を奏する事ができる。 （１） 本体、蓋体、ロック機構、弾性体とで構成し、
とりわけ本体と蓋体との間に蓋体を半開状態に付勢する
弾性体を設けたので、片手で蓋体の開閉が行なえて操作
性を向上させる事ができる。 （２） 本体と蓋体との間に蓋体を半開状態に付勢する
弾性体を設けるだけであるので、構造が比較的簡単でコ
ストが余り掛からない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るスタンプ台を示す閉状態
の縦断側面図。

【図２】半開状態を示す図１と同様図。

【図３】弾性体を示す斜視図。

【図４】要部のみを示す図１の縦断側面図。

【符号の説明】

１…スタンプ台、２…本体、３…蓋体、４…ロック機
構、５…弾性体、６…箱体、７…枠体、８…印褥体、９
…ヒンジ、１０…爪片、１１…鉤片、１２…操作片、１
３…弾性基材、１４…弾性突起、１５…溝、Ｓ…隙間。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体と、本体に開閉可能に枢着された蓋
   体と、本体と蓋体との間に設けられて蓋体を閉状態に保
   持するロック機構と、本体と蓋体との間に設けられて蓋
   体を半開状態に付勢する弾性体と、から構成した事を特
   徴とするスタンプ台。