JPH085793B2 - 合成脂質を含んで成る非経腸投与用リポゾーム製剤 - Google Patents

合成脂質を含んで成る非経腸投与用リポゾーム製剤

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JPH085793B2
JPH085793B2 JP3069856A JP6985691A JPH085793B2 JP H085793 B2 JPH085793 B2 JP H085793B2 JP 3069856 A JP3069856 A JP 3069856A JP 6985691 A JP6985691 A JP 6985691A JP H085793 B2 JPH085793 B2 JP H085793B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜鉛−フタロシアニン
(phthalocyanine)錯体及び実質的に純粋な合成リン脂質
を含んで成る非経腸的に投与可能なリポゾーム分散体又
はそのために使用し得る乾燥調製物の形の医薬組成物、
これらの医薬組成物を製造するための新規な発明的方
法、並びに静脈内投与可能なリポゾーム分散体の製造の
ための前記乾燥調製物の使用、並びに乾燥調製物の製造
のための実質的に純粋な合成リン脂質及び亜鉛−フタロ
シアニン錯体の使用、に関する。本発明はさらに、ヒト
又は動物の療法的処置のための方法における前記医薬組
成物の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛−フタロシアニン錯体それ自体、及
び腫瘍の処置における光化学療法(photodynamic chemot
herapy) におけるその療法的使用が知られている。J.D.
Spike,Photochem.Photobiol.43,691(1986)を参照のこ
と。この亜鉛−フタロシアニン錯体は水性分散体の形で
マウス又はラットに腹腔内にインビボ投与され、そして
実験動物に誘発された癌が高エネルギー光線により、好
ましくは集中可視光線(concentrated visible light)(L
ASER) により照射される。
【0003】ヒトの療法における腹腔内投与形の使用は
一般に、腹腔への穿刺により惹起される痛み及び熟練し
た医師への過大な要求のため問題を生じさせる。従っ
て、患者に一層受け入れられやすくしかし投与されるべ
き亜鉛−フタロシアニン錯体の全身的分配を保証するこ
とができる他の非経腸的投与形を見出すための試みが行
われている。
【0004】静脈内投与形は活性成分の全身的分配をも
たらすが、しかし活性成分が水性射注液中に均一に分散
されることを必要とする。従って、適当な静脈内投与形
の製造のため、ほとんど溶解しない亜鉛−フタロシアニ
ン錯体ではなくその水溶性誘導体を使用することが提案
されている。J.Rousseauら、Int.J.Appl.Radiat.Isot.
36,709(1985)。
【0005】亜鉛−フタロシアニン錯体のポルフィリン
核へのスルホニル基のごとき親水性基の導入が該錯体の
水溶性を増加させるが、得られる誘導体は幾つかのレジ
オアイソマー(regioisomer) を伴うモノ−〜テトラ−置
換誘導体の不均一混合物から成るため、標準性に欠けそ
して医薬用途のために適当でない。F.H.Moser ら、The
Phthalocyanines,CRC Press,1983,Vol II,20頁を参照の
こと。多くの異性体的誘導体の分離は非現実的な出費を
伴うであろう。
【0006】他の方法として、化学的に純粋な水不溶性
の亜鉛−フタロシアニン錯体をビヒクルの添加によって
水性相中に可溶化することが提案されている。例えば、
リン脂質、例えばジパルミトイルホスファチジルコリ
ン、の形の適当な溶解剤を用いて、水性相に実質的に均
一に分散し得る単ラメラ(unilamellar) リポゾーム中に
錯体を封入することができる。E.Reddi ら、Br.J.Cance
r(1987),56 597-600頁を参照のこと。
【0007】しかしながら、この均一リポゾーム分散体
は、毒性を有するピリジンを比較的多量に使用するいわ
ゆる注入法(injection method)に従って調製されるた
め、ヒトに静脈内投与するためにはなお適当ではない。
G.Valduga ら、J.Inorg.Biochem.29,59-65(1987)を参照
のこと。ピリジンは、亜鉛−フタロシアニン錯体が多少
なりとも溶解する数少い溶剤の1つである。
【0008】その溶液がエタノールにより希釈され、そ
してこのピリジン含有エタノール溶液が上昇した温度に
おいて水又は緩衝液中に注入される。この方法によれ
ば、共沸混合物の形成の結果として毒性溶剤ピリジンの
残留物が常に水相中に残るであろう。
【0009】有機溶剤を使用しない他の方法によるリポ
ゾーム分散体の調製も問題を生じさせる。水性リポゾー
ム分散体の形成のために凍結乾燥物又は蒸発残渣のごと
き溶剤不含有乾燥調製物が使用される場合でも、脂質成
分の親脂性及び水不溶性のため、これらの乾燥調製物の
調製は選択された有機溶剤又は溶剤混合物中の溶液から
のみ行い得る。
【0010】使用される亜鉛−フタロシアニン錯体及び
リン脂質の両者はそれらの溶剤中に完全に溶解しなけれ
ばならない。溶剤の蒸発は均一で且つ多孔性の粉末を提
供しなければならない。成分は分離してはならない。な
ぜなら、分離すれば乾燥調製物の凝集、及びリポゾーム
の形成ではなく分散性にとぼしい凝集体、例えば大形ミ
セル、の形成が生じ、この大形ミセルは塞栓を生じさせ
る可能性があるからである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の基礎を成す課
題は、亜鉛−フタロシアニン錯体及びリン脂質成分が完
全に溶解する溶剤であって、除去不能な残留溶剤の量
静脈内製剤にとって毒性的に無害な3%未満である溶剤
を用いて、非経腸的投与、特に静脈内投与可能なリポゾ
ーム分散体を調製することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)次の式(I):
【化3】 (式中、R1 は偶数個の炭素原子を有するC10〜C20
アルカノイルであり、R 2 は偶数個の炭素原子を有する
10〜C20−アルケノイルであり、Ra ,Rb 及びRc
は水素又はC1 〜C4 −アルキルであり、そしてnは2
〜4の整数である)で表わされる実質的に純粋な合成リ
ン脂質、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、次
の式(II):
【化4】 (式中、R3 及びR4 はそれぞれ独立に偶数個の炭素原
子を有する他のC10〜C 20−アルケノイルであり、nは
1〜3の整数であり、そしてY+ は医薬として許容され
る塩基の陽イオンである)で表わされる実質的に純粋な
合成リン脂質、並びにd)医薬として許容されるキャリ
ヤー液体及び場合によっては非経腸投与形のために適当
な水溶性賦形剤、を含んで成る非経腸的に投与可能なリ
ポゾーム分散体の形の医薬組成物に関する。
【0013】
【具体的な説明】本明細書において使用される用語及び
定義は、本発明の記載の文脈の中で好ましくは次の意味
を有する。「医薬組成物」なる語は、ヒト及び動物、特
にヒトに非経腸投与、本件においては特に静脈内投与す
るために適当であり、そして種々の疾患、本件において
は特に腫瘍、の処置のために使用され得る、複数の物質
の混合物と定義される。
【0014】非経腸的に投与可能なリポゾーム分散体
は、リン脂質(I)及び場合によってはリン脂質(II)
の1つの二重層構造(double-layer arrangement)から成
りそして内部空間及び球形を有する(単ラメラ)かある
いはリン脂質(I)及び場合によってはリン脂質(II)
の複数の同心的二重層構造から成りそして内部空間及び
球形を有する(複数の二重層又は二重膜の「タマネギの
皮」構造--- 多ラメラ) 、単ラメラ、多ラメラ、大形及
び/又は小形のリポソームの形態のリポゾームを含んで
成る。リポゾームのサイズは、その製造方法に依存して
約1.0×10-8〜約1.0×10-5mと多様である。
【0015】様々の種類の活性成分のキャリヤーとして
のリポゾームの療法的使用は知られている。例えば、蛋
白質、例えば抗体もしくは酵素、ホルモン、ビタミン又
は遺伝子のキャリヤーとして、あるいは分析目的のた
め、標識された化合物のキャリヤーとして、リポゾーム
が提案されている。
【0016】リポゾームに基礎を置く医薬投与形が、Gr
egoriadisG. (編集) による概説書Liposome Technolog
y,Vol II,Incorporation of Drugs,Proteins and Genet
ic Material,CRC Press 1984に記載されている。Knigh
t,C.G.(編集)による概説書Liposomes:From Physical St
ructure to Therapeutic Applications,Elsevier,1981
には、リポゾームに基礎を置く医薬投与形の利点が16章
166頁に要約されている。
【0017】本発明のリポゾーム分散体は固体粒子及び
大形の脂質凝集体を含有せず、室温にて数日間〜数週間
にわたる貯蔵に対して安定であり、成分の比率に関して
再現性があり、使用される脂質成分及び有機溶剤の残留
量に関して毒性の点で無害であり、そしてインビトロ及
びインビボでの知見に基づいて非経腸的、特に静脈内に
ヒトに投与するのに適している。
【0018】特にことわらない限り、有機基、例えば低
級アルキル基、低級アルキレン基、低級アルコキシ基、
低級アルカノイル基等に関して使用される「低級」なる
語は、その様に標示された有機基が7個以下、そして好
ましくは4個以下の炭素原子を含有することを意味す
る。
【0019】式(I)及び(II) のリン脂質の命名法並
びに炭素原子の番号付与は、Eur.J.of Biochem.79,11-2
1(1977)"Nomenclature of Lipids",IUPAC-IUB Commissi
on on Biochemical Nomenclature(CBN) (sn−命名、
立体特異的番号付与)の推奨に従っている。
【0020】亜鉛−フタロシアニン錯体a)は、G.Vald
vga らによる刊行物Photochem.and Photobiology,Vol.4
8,No.1(1988)、1〜5頁の第1頁に記載されている化合
物であり、この化合物は古くから知られている。
【0021】式(I)及び(II) の合成脂質の純度は90
重量%より高く、しかし好ましくは95重量%より高い。
この純度の程度は、既知の分析法、例えばクロマトグラ
フィー、例えばHPLC、ガスクロマトグラフィー又はペー
パークロマトグラフィーにより証明することができる。
【0022】式(I)のリン脂質において、「偶数個の
炭素原子を有するC10〜C20−アルカノイル」としての
1 は、好ましくはn−ドデカノイル、n−テトラデカ
ノイル、n−ヘキサデカノイル、n−オクタデカノイル
又はn−イコサノイルである。
【0023】式(I)のリン脂質において、「偶数個の
炭素原子を有するC10〜C20−アルケノイルとしてのR
2 は、好ましくは9−cis−ドデセノイル、9−ci
s−テトラデセノイル、9−cis−ヘキサデセノイ
ル、6−cis−オクタデセノイル、6−trans −オク
タデセノイル、9−cis−オクタデセノイル、9−tr
ans −オクタデセノイル、11−cis−オクタデセノイ
ル又は9−cis−イコセノイルである。
【0024】式(I)のリン脂質において、Ra ,Rb
及びRc は好ましくはC1 〜C4 −アルキル、特にメチ
ルである。
【0025】式(I)のリン脂質において、nは2〜4
の整数、好ましくは2である。式−(Cn H2n ) −の基は
直鎖状又は分枝鎖状のアルキレン基であり、例えば1,
1−アルキレン基;1,1−、1,2−もしくは1,3
−プロピレン基;又は1,2−、1,3−もしくは1,
4−ブチレン基である。1,2−エチレン基(n=2)
が好ましい。
【0026】式(I)の特に好ましいリン脂質におい
て、R1 はn−ドデカノイル、n−テトラデカノイル、
n−ヘキサデカノイル又はn−オクタデカノイルであ
り、R2 は9−cis−ドデセノイル、9−cis−テ
トラデセノイル、9−cis−ヘキサデセノイル、9−
cis−オクタデセノイル又は9−cis−イコセノイ
ルであり、Ra ,Rb 又はRc はメチルであり、そして
nは2である。
【0027】式(I)の特に好ましいリン脂質は、90%
より高い純度を有し、しかし好ましくは95%より高い純
度を有する、合成1−n−ヘキサデカノイル−2−(9
−cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホスファチ
ジルコリンである。式(II) のリン脂質において、R3
及びR4 は、式(I)のもとでR1 及びR 2 について定
義した通りである。
【0028】式 (II) のリン脂質において、「偶数個の
炭素原子を有するC10〜C20−アルケノイルとしてのR
3 及びR4 は、好ましくは9−cis−ドデセノイル、
9−cis−テトラデセノイル、9−cis−ヘキサデ
セノイル、6−cis−オクタデセノイル、6−trans
−オクタデセノイル、9−cis−オクタデセノイル、
9−trans −オクタデセノイル、11−cis−オクタデ
セノイル又は9−cis−イコセノイルである。
【0029】医薬として許容される塩基の陽イオンY+
は、例えば、アルカリ金属イオン、例えばリチウム、ナ
トリウムもしくカリウムイオン、アンモニウムイオン、
モノ−、ジ−もしくはトリ−C1 〜C4 −アルキルアン
モニウムイオン、例えばトリメチル−、エチル−、ジエ
チル−もしくはトリエチル−アンモニウムイオン、テト
ラメチルアンモニウムイオン、2−ヒドロキシエチル−
tri−C1 〜C4 アルキル−アンモニウムイオン、例
えばコリン陽イオン、又は2−ヒドロキシエチルアンモ
ニウムイオン、あるいは塩基性アミノ酸の陽イオン、例
えばリジン又はアルギニンの陽イオンである。
【0030】Y+ は好ましくはナトリウムイオンであ
る。式 (II) の特に好ましいリン脂質において、R3
4 は同一であり、そして例えば9−cis−ドデセノ
イル、9−cis−テトラデセノイル、9−cis−ヘ
キサデセノイル、9−cis−オクタデセノイル又は9
−cis−イコセノイルであり、nは1であり、そして
+ はナトリウムイオンである。
【0031】式(II) の特に好ましいリン脂質は、90%
より高い純度を有し、しかし好ましくは95%より高い純
度を有する、合成1,2−ジ(9−cis−オクタデセ
ノイル)−3−sn−ホスファチジルS−セリン・ナト
リウムである。
【0032】式(I)及び(II) のリン脂質におけるア
シル基について下記のカッコ内に記載する名称は慣用名
称である:9−cis−ドデセノイル(ラウロレオイ
ル)、9−cis−テトラデセノイル(ミリストレオイ
ル)、9−cis−ヘキサデセノイル(パルミトレオイ
ル)、6−cis−オクタデセノイル(ペトロセロイ
ル)、6−trans −オクタデセノイル(ペトロセライド
イル)、9−cis−オクタデセノイル(オレオイ
ル)、9−trans−オクタデセノイル(エライドイ
ル)、11−cis−オクタデセノイル(バクセノイ
ル)、9−cis−イコセノイル(ガドレオイル)、n
−ドデカノイル(ラウロイル)、n−テトラデカノイル
(ミリストイル)、n−ヘキサデカノイル(パルミトイ
ル)、n−オクタデカノイル(ステアロイル)、n−イ
コサノイル(アラキドイル)。
【0033】医薬として許容されるキャリヤー液d)中
で、成分a)及びb)、又は成分a),b)及びc)は
リポゾームの形、好ましくは多ラメラリポゾームの形で
存在し、そして数日間又は数週間にわたり固体又は固体
凝集物、例えばミセルの再形成がない態様で存在し、そ
して前記成分を含んで成る透明な液体又は幾つかの場合
にはわずかに乳白の液体を、必要に応じて濾過した後
に、非経腸的に、好ましくは静脈内に投与することがで
きる。
【0034】キャリヤー液体d)は、例えば、等張条件
を確立するために必要な医薬として許容される非毒性の
水溶性賦形剤、例えばイオン性添加剤、例えば塩化ナト
リウム、又は非イオン性添加剤(構造形成剤)、例えば
ソルビトール、マンニトール、グルコースもしくはラク
トースを含んでなる。特に、乾燥調製物は、非経腸的に
投与可能な溶液において等張条件を確立するために必要
な添加剤、例えば塩化ナトリウム又はマンニトールを記
載される量で含んで成る。
【0035】溶液中又は乾燥調製物中の適当な水溶性賦
形剤はまた、液体医薬組成物のために使用することがで
きる真の意味での湿潤剤又は界面活性剤、特に脂肪酸ポ
リヒドロキシアルコールエステル型の非イオン性界面活
性剤、例えばソルビタンモノラウレート、モノオレエー
ト、モノステアレートもしくはモノパルミテート、ソル
ビタントリステアレートもしくはトリオレエート、脂肪
酸ポリヒドロキシアルコールエステルのポリオキシエチ
レンアダクト、例えばポリオキシエチレンソルビタンモ
ノラウレート、モノオレエート、モノステアレート、モ
ノパルミテート、トリステアレートもしくはトリオレエ
ート、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、例えば
ポリオキシエチルステアレート、ポリエチレングリコー
ル400 ステアレート、ポリエチレングリコール2000ステ
アレート、特にPluronic (商標) タイプ(Wyandtte Che
m.Corp.) 又はSynpernic(商標) タイプ(ICI)のエ
チレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー
である。
【0036】リポゾーム分散体は乾燥調製物から調製す
ることができ、本発明はまたこの乾燥調製物にも関す
る。
【0037】本発明はまた、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)R1 ,R2 ,Ra ,Rb 及びRc 並びにnが前に定
義した通りである式(I)の実質的に純粋な合成リン脂
質、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、R
3 ,R4,Y+ 及びnが前に定義した通りである式(II)
の実質的に純粋な合成リン脂質、並びに場合によって
は、 d)静脈内投与のために適当な水溶性賦形剤、を含んで
成る乾燥調製物の形の医薬組成物に関する。
【0038】乾燥調製物は、任意の熱乾燥工程、例えば
室温もしくは上昇した温度での蒸発、又は好ましくは凍
結乾燥、の後に得られる残渣であって、この残渣は、1
%(重量%)未満、好ましくは0.5%未満の有機溶剤残
留物、例えばピリジン、tert−ブタノール又はジメチル
スルホキシドを含有する。
【0039】乾燥調製物中で、亜鉛−フタロシアニン錯
体は、式(I)のリン脂質及び場合によっては式(II)
のリン脂質--- 成分b)及び場合によっては成分c)の
合計量に対して、0.1〜5.0重量%、好ましくは0.1〜
1.0重量%の比率で存在する。乾燥調製物中で、式
(I)のリン脂質(レシチン成分)と式(II) のリン脂
質(セリン成分)との比は約50:50 (重量) 、好ましく
は70:30(重量) である。
【0040】本発明の乾燥調製物は、良好な充填特性、
単位投与形に導入される量(重量)の正確な再現性及び
貯蔵安定性により他のものから区別される。
【0041】本発明はまた、非経腸的に投与可能なリポ
ゾーム分散体の形の医薬組成物の製造方法に関し、この
方法は、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)R1 ,R2 ,Ra ,Rb 及びRc 並びにnが前に定
義した通りである式(I)の実質的に純粋な合成リン脂
質、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、R
3 ,R4,Y+ 及びnが前に定義した通りである式(II)
の実質的に純粋な合成リン脂質、並びに場合によって
は、 d)非経腸投与形のために適当な水溶性賦形剤、を含ん
で成る乾燥調製物を水性相に分散せしめ、そして場合に
よっては、生じた水性分散体をpH7.0〜7.8に緩衝化
し、そして/又は所望の直径範囲を有するリポゾーム画
分を単離する、ことを含んで成る。
【0042】この方法の個々の段階はそれ自体既知の方
法で、本発明に従って得られる乾燥調製物を、リポゾー
ム分散体の形で投与するに先立って、記載される量の液
体、特に注射用無菌(パイロジエン不含有)水中に再構
成することにより行われる。
【0043】分散は、例えば、あらかじめ乾燥調製物が
添加されている水性相を振とう(例えばボルテックスミ
キサーを用いる)又は攪拌により行われる。大形、小
形、単ラメラ性又は多ラメラ性であることができるリポ
ゾームの形成は、自発的に、すなわち外部エネルギーの
さらなる供給を伴わないで、そして高速で行われる。約
0.1〜50重量% (水性分散体の全重量に対して) 、好ま
しくは2〜20重量%、の乾燥調製物を水性相に分散させ
ることが可能である。
【0044】酸性又は塩基性の水性分散体は好ましく
は、pH7.0〜7.8、好ましくはpH7.2〜7.4に緩衝化さ
れる。場合によっては、このpHにすでに緩衝化されてい
る水性緩衝液中で分散を行う。
【0045】分散は、約36℃より低温において、好まし
くは室温において行われる。適当な場合には、この工程
は冷却しながら、そして/又は不活性ガス雰囲気、例え
ば窒素もしくはアルゴン雰囲気のもとで行われる。得ら
れるリポゾームは水相中で長時間(数週間又は数ケ月間
まで)安定である。
【0046】形成されるリポゾームのサイズは、特に、
活性成分の量及びリピド成分、その混合比率、及び水性
分散体中の諸成分の濃度、並びに調製方法に依存する。
例えば、リピド成分の濃度を上昇又は低下せしめること
により、小形又は大形のリポゾームの比率が高い水性相
を生成せしめることができる。
【0047】リポゾーム分散体の後処理、例えば超音波
による処理又は直孔(straight pored)フィルター (例え
ばNucleopore、商標) を通しての押出し、によりリポゾ
ームの特に均一なサイズ分布を得ることができる。
【0048】小形のリポゾームを含有する画分からの大
形リポゾームの画分の分離又は単離は、常用の分離方
法、例えばゲル濾過、例えばキャリヤーとしてSepharos
e(商標) 4B又はSephacryl(商標)(Pharmacia SE) を用
いるゲル濾過により、あるいは超遠心での、例えば 16
0,000×gの重力場を用いてのリポゾームの沈降により
行われる。
【0049】例えば、数時間例えば約3時間の遠心の
後、この重力場において、大形のリポゾームは沈澱し、
他方小形のリポゾームは分散したまま残り、そしてデカ
ントすることができる。遠心分離の反復が、小形のリポ
ゾームからの大形のリポゾームの完全な分離をもたら
す。
【0050】ゲル濾過は特に、水性相中に存在する約6.
0×10-8mの直径を有するすべてのリポゾーム、そして
さらに未封入の成分及び高分子量凝集体として存在する
過剰の分散した脂質を除去するために、そしてさらに比
較的均一なサイズのリポゾームの画分を有する水性分散
体を製造するために用いることができる。
【0051】リポゾームの完全な形成及び水性相中のそ
の含量は、それ自体既知の方法で、種々の物理的測定法
により、例えば電子顕微鏡のもとで凍結破砕及び薄いセ
クションを用いて、あるいはX−線回折により、動的光
散乱により、分析用超遠心における濾液の質量測定によ
り、そして特に分光法により、例えば核共鳴スペクトル
(1H、13C及び31P)において、証明することがてき
る。
【0052】本発明はまた、乾燥調製物の形の医薬組成
物の製造方法に関し、この方法は、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)R1 ,R2 ,Ra ,Rb 及びRC 並びにnが前に定
義した通りである式(I)の実質的に純粋な合成リン脂
質、並びに c)前記成分b)と組合わされる任意成分として、
3 ,R4 ,Y+ 及びnが前に定義した通りである実質
的に純粋な合成リン脂質、を医薬として許容される有機
溶剤(乾燥調製物中のその残留量は毒性の点で無害であ
る)中に溶解し、そして場合によっては、 d)非経口投与形のために適当な水溶性賦形剤及びキャ
リヤー液体を添加し、そして前記溶剤又は溶剤混合物を
除去する、ことを含んで成る。
【0053】乾燥調製物中の残留量が毒性に関して無害
であるような医薬として許容される有機溶剤は、亜鉛−
フタロシアニン錯体並びに可能であればリン脂質成分
(I)及び(II)の透明な溶液の調製のために適当なも
のである。亜鉛−フタロシアニン錯体が溶解する有機溶
剤中にリン脂質が溶解しない場合、それらを第二溶剤、
例えばtert−ブタノール中に溶解し、そしてその溶液を
亜鉛−フタロシアニン錯体の溶液と混合する。
【0054】乾燥調製物中に存在する残留量に関して毒
性的要件を満たし且つ亜鉛−フタロシアニンを溶解する
好ましい有機溶剤はジメチルスルホキシド、N−メチル
−2−ピロリドン及びピペリジン並びにこれらの混合物
である。
【0055】亜鉛−フタロシアニン錯体はジメチルスル
ホキシド及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中
に溶解するが、しかしリン脂質(I)及び(II)は溶解
しない。亜鉛−フタロシアニン錯体並びにリン脂質
(I)及び(II)の両者はピペリジンに溶解する。すべ
ての溶剤は、乾燥調製物中に存在する1%未満、好まし
くは0.5%未満の残留量において毒性に関して無害であ
る。
【0056】ジメチルスルホキシド又はNMPを使用す
る場合、亜鉛−フタロシアニン錯体を必要最少量のこの
溶剤に溶解し、そしてこの溶液を、亜鉛−フタロシアニ
ン錯体の該溶液と混和性のリン脂質の第二溶液と混合す
る。ジメチルスルホキシド溶液と混和性であるという要
件に加えて、この第二溶剤は、乾燥調製物中に存在する
残留量についての同じ毒性的要件に従うものである。リ
ン脂質(I)及び(II)が完全に溶解するこの様な適当
な溶剤は例えばtert−ブタノールである。
【0057】乾燥調製物、好ましくは凍結乾燥物の調製
は、既知の方法を改変することにより、まず導入される
量のリン脂質、例えば1−ヘキサデカノイル−2−(9
−cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホスファチ
ジルコリンを、必要であれば穏やかに加熱しながら、溶
解工程のために必要な量のtert−ブタノール中に溶解
し、そしてこの透明な溶液を、溶解工程のために必要な
量のジメチルスルホキシド又はNMP中に定義された量
の亜鉛−フタロシアニン錯体を含んで成る第二溶液と混
合することにより行うことができる。
【0058】あるいは、リン脂質(I)及び(II)を約
0℃〜室温、好ましくは0℃において、そして亜鉛−フ
タロシアニン錯体を室温〜約40℃、好ましくは室温にお
いて、最少必要量のピペリジン又は約10%までそして好
ましくは約2〜3%の水を含有するピペリジンに溶解
し、そしてこの透明な溶液から溶剤を除去して乾燥調製
物を製造することが可能である。
【0059】次に、前記有機溶剤中の透明な溶液を、水
溶性賦形剤特にラクトースのごとき非イオン性添加剤を
含んで成るキャリヤー液体d)と混合することができ
る。溶剤混合物を約0℃より低い低温において(凍結乾
燥)又は常温もしくは上昇した温度において(フィルム
形成)除去することにより乾燥調製物を製造することが
できる。
【0060】乾燥調製物の製造のために使用される溶剤
混合物はまた、精製の目的で透析することができ、そし
て非イオン性溶剤を含有する透析された水溶性を限外濾
過により濃縮する。次に、好ましくは凍結乾燥により水
を除去することによって乾燥調製物を製造する。凍結乾
燥されるべき測定された量の溶液を単位投与のために適
当な容器、例えばアンプル、例えばガラスバイアルに導
入することができる。
【0061】次に、充填された容器を約−40℃〜−50
℃、好ましくは−45℃において凍結し、そして徐々に加
熱して最終温度を約20℃〜35℃にすることにより約0.2
〜0.6mbarの圧力において凍結乾燥することができる。
【0062】成分a),b)及びc)を含んで成る溶剤
又は溶剤混合物を大容器中で冷却することなく直接に乾
燥調製物に転換することができる(フィルム形成法)。
しかしながら、単位投与量を含む小容器からの凍結乾燥
は乾燥調製物それ自体の充填操作を回避し、そしてそれ
故に液体からの単位投与量の正確な分配を可能にするか
ら、この方法が好ましい。
【0063】驚くべきことに、前記の方法を用いて、乾
燥調製物、特に凍結乾燥物、及びそれから再構成するこ
とができる安定で且つ注射に適するリポゾーム分散体を
再現性よく調製することができる。本発明はまた、静脈
内に投与可能なリポゾーム分散体の調製のための、前記
の方法により得られる乾燥調製の使用に関する。
【0064】本発明はまた、乾燥調製物特に凍結乾燥物
を調製するために、亜鉛−フタロシアニン錯体並びに式
(I)のリン脂質成分及び場合によっては式(II)のリ
ン脂質成分を、前記の方法に従って使用することに関す
る。
【0065】本発明はまた、ヒト又は動物の療法的処置
のための方法における、特に腫瘍の処置のための化学療
法における前記医薬組成物の使用に関する。リポゾーム
分散体が非経腸的に、特に静脈内に投与され、そして癌
が高エネルギー光線、好ましくは集中可視光線(concent
rated visible light)(LASER) により照射される。
【0066】本発明は好ましくは、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)R1 がn−ドデカノイル、n−テトラデカノイル、
n−ヘキサデカノイル又はn−オクタデカノイルであ
り、R2 が9−cis−ドデセノイル、9−cis−テ
トラデセノイル、9−cis−ヘキサデセノイル、9−
cis−オクタデセノイル又は9−cis−イコセノイ
ルであり、Ra ,Rb 及びRc がメチルであり、そして
nが2である式(I)の実質的に純粋な合成リン脂質、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、R
3 及びR4 が同一でありそして9−cis−ドデセノイ
ル、9−cis−テトラデセノイル、9−cis−ヘキ
サデセノイル、9−cis−オクタデセノイル又は9−
cis−イコセノイルであり、nが1であり、そしてY
+ がナトリウムイオンである式(II)の実質的に純粋な
合成リン脂質、並びに d)医薬として許容されるキャリヤー液体及び場合によ
っては静脈内投与形のために適当な水溶性賦形剤、を含
んで成る静脈内投与可能なリポゾーム分散体の形の医薬
組成物に関する。
【0067】本発明は好ましくはまた、前記好ましい成
分a)及びb)、並びに場合によってはこれらの組合わ
された成分c)及びd)静脈内投与形のために適当な水
溶性賦形剤を含んで成る乾燥調製物の形の医薬組成物に
関する。
【0068】本発明は特に、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)実質的に純粋な合成1−n−ヘキサデカノイル−2
−(9−cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホス
ファチジルコリン(I)、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、実
質的に純粋な合成1,2−ジ(9−cis−オクタデセ
ノイル)−3−sn−ホスファチジルS−セリン(I
I)、及び d)医薬として許容されるキャリヤー液体及び場合によ
っては静脈低投与のために適当な水溶性賦形剤を含んで
成る静脈内投与可能なリポゾーム分散体の形の医薬組成
物に関する。
【0069】本発明は好ましくは特に、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)実質的に純粋な合成1−n−ヘキサデカノイル−2
−(9−cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホス
ファチジルコリン(I)、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、実
質的に純粋な合成1,2−ジ(9−cis−オクタデセ
ノイル)−3−sn−ホスファチジルS−セリン(II)
、及び d)静脈内投与のために適当な水溶性賦形剤、を含んで
成る静脈内投与可能な凍結乾燥物の形の医薬組成物に関
する。
【0070】本発明は特に、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)約70重量%〔成分c)に基いて〕の実質的に純粋な
合成1−n−ヘキサデカノイル−2−(9−cis−オ
クタデセノイル)−3−sn−ホスファチジルコリン
(I)、 c)前記成分b)と組合わされる、約30重量%〔成分
b)に基いて〕の実質的に純粋な合成1,2−ジ(9−
cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホスファチジ
ルS−セリン・ナトリウム(II) 、並びに d)医薬として許容されるキャリヤー液体及び場合によ
っては静脈内投与形のために適当な水溶性賦形剤、を含
んで成る静脈内投与可能なリポゾーム分散体の形の医薬
組成物に関する。
【0071】本発明は特にまた、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)約70重量%〔成分c)に基いて〕の実質的に純粋な
合成1−n−ヘキサデカノイル−2−(9−cis−オ
クタデセノイル)−3−sn−ホスファチジルコリン
(I)、 c)前記成分b)と組合わされる、約30重量%〔成分
b)に基いて〕の実質的に純粋な合成1,2−ジ(9−
cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホスファチジ
ルS−セリン・ナトリウム(II) 、並びにd)静脈内投
与形のために適当な水溶性賦形剤、を含んで成る静脈内
投与可能な凍結乾燥物の形の医薬組成物に関する。
【0072】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明する。実施例1. 1mgの亜鉛−フタロシアニン、70mgの少なくと
も95%純度の1−n−ヘキサデカノイル−2−(9−c
is−オクタデセノイル)−3−sn−ホスファチジル
コリン及び30mgの少なくとも95%純度の1,2−ジ−
(9−cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホスフ
ァチジルセリンを丸底フラスコ中で2mlのピペリジンに
溶解する。この溶液をACRODISC膜 (2.2×10-5m)を用
いて無菌濾過し、そして透明な溶液をバイアルに導入す
る。
【0073】この溶液を−40℃にて凍結した後、25℃の
温度が達成されるまでバイアルを乾燥し、そしてアルゴ
ン雰囲気下でシールする。
【0074】使用前に、1.5mlの無菌のカルシウム及び
マグネシウム不含のリン酸緩衝化(pH7.2〜7.4)塩化
ナトリウム溶液(Dulbecco)を、上記の乾燥調製物中に室
温にて無菌シリンジを用いて導入し、そしてバイアルを
標準的実験室振とう機(Vortex 、ステージ7)上で1分
間振とうする。得られるリポゾーム分散体は4℃にて貯
蔵することができ、そして静脈投与のために適当であ
る。
【0075】実施例2.バッチに依存して、0.1〜1mgの
亜鉛−フタロシアニン、及び95〜100 %純度の1−n−
ヘキサデカノイル−2−(9−cis−オクタデセノイ
ル)−3−sn−ホスファチジルコリンと95〜100 %純
度の1,2−ジ(9−cis−オクタデセノイル)−3
−sn−ホスファチジルセリンの7:3(重量)混合物
15〜400 mgを丸底フラスコ中で2mlのピペリジンに溶解
する。
【0076】この溶液を、ACRODISC膜フィルター (2.2
×10-7)を用いて無菌濾過し、そして透明な溶液をバイ
アルに導入する。このバイアルを150rpmの回転にセット
し、そして1bar で濾過された精製された窒素流中で吹
きとばす。
【0077】次に、バイアルを6.0×10-2bar の真空中
で脱気する。バイアルをアルゴン雰囲気下でシールす
る。使用前に、1.5mlの無菌のカルシウム及びマグネシ
ウム不含有リン酸緩衝化(pH7.2〜7.4)塩化ナトリウ
ム溶液(Dulbecco)を上に調製したフィルムに室温にてシ
リンジを用いて添加し、そしてバイアルを標準的実験室
振とう機 (ステージ7)上で10分間振とうする。得られ
る分散体は4℃にて貯蔵することができ、そして静脈内
投与のために適当である。
【0078】実施例3.実施例1と同様にして、実施例2
に記載した溶液を凍結した後真空乾燥し、そして凍結乾
燥物を調製する。
【0079】実施例4.実施例2及び3と同様の方法にお
いて、1−n−ヘキサデカノイル−2−(9−cis−
オクタデセノイル)−3−sn−ホスファチジルコリン
と1,2−ジ(9−cis−オクタデセノイル)−ホス
ファチジルセリンとの5:5〜9:1(重量)混合物を
含んで成る溶液を調製することができる。
【0080】実施例5.125mgの95%純度の1−n−ヘキ
サデカノイル−2−(9−cis−オクタデセノイル)
−3−sn−ホスファチジルコリン(Avanti,Polar Lipi
ds) を丸底フラスコ中で0.5mlのtert−ブタノールに溶
解する。0.05mgの亜鉛−フタロシアニンを丸底フラスコ
中で0.5mlの無菌ジメチルスルホキシドに別個に溶解す
る。
【0081】これら2種の溶液を混合し、そしてACRODI
SC膜フィルター (2.2×10-7m)を通して無菌濾過す
る。透明な溶液をバイアルに導入した後、それを−80℃
にて凍結する。25℃の温度が達成されるまでバイアルを
真空乾燥し、そしてアルゴン雰囲気下でシールする。実
施例1と同様にして、さらなる工程段階を行う。
【0082】実施例6.12.5〜25mgの95%純度の1−n−
ヘキサデカノイル−2−(9−cis−オクタデセノイ
ル)−3−sn−ホスファチジルコリン(Avanti,Polar
Lipids) を丸底フラスコ中で0.5mlのtert−ブタノール
に溶解する。0.05mgの亜鉛−フタロシアニンを別個に丸
底フラスコ中で0.5mlの無菌ジメチルスルホキシドに溶
解する。
【0083】実施例5と同様に、これら2種の溶液を混
合し、ACRODISCを用いて無菌濾過し、そしてバイアルに
導入する。バイアルを150rpmにセットし、そして1bar
が濾過された精製窒素流中で吹きとばす。次に、バイア
ルを6.2×10-2bar の真空下で脱気する。バイアルを保
護アルゴン雰囲気下でシールする。実施例2と同様にし
て更なる工程を行う。
【0084】実施例7.0.5mgの亜鉛−フタロシアニン及
び 250mgの95%純度の1−n−ヘキサデセノイル−2−
(9−cis−オクタデカノイル)−3−sn−ホスフ
ァチジルコリンを丸底フラスコ中で1mlの無菌ピペリジ
ンに溶解する。ACRODISC膜フィルター(2.2×10-7m)
を用いてこの溶液を無菌濾過し、そして透明な溶液をバ
イアルに導入する。
【0085】実施例5と同様にして凍結乾燥物を製造す
ることができ、あるいは実施例6と同様にしてフィルム
残渣を調製することができ、次にこれらを実施例2と同
様にして静脈内投与可能なリポゾーム分散体に転換す
る。
【0086】実施例8.実施例7と同様な方法において、
3mgの亜鉛−フタロシアニンを1mlの無菌ピペリジンに
溶解することにより凍結乾燥物又はフィルム残渣を調製
することができる。次にこれらの乾燥調製物から、実施
例1又は2と同様にして静脈内投与可能なリポゾーム分
散体が調製される。
【0087】実施例9.メスフラスコ中で室温にて、バッ
チに依存して 200〜400 mgの亜鉛−フタロシアニンを 4
00mlの純ピペリジンに溶解し、そしてこの溶液を 500ml
にする。第二のフラスコ中で室温にて、95〜100 %純度
の1−n−ヘキサデカノイル−2−(9−cis−オク
タデセノイル)−3−sn−ホスファチジルコリンと95
〜100 %純度の1,2−ジ(9−cis−オクタデセノ
イル)−3−sn−ホスファチジルS−セリンとの7:
3(重量)の、バッチに依存して 120〜240 mgを6mlの
純ピペリジンに溶解し、そして6〜12mlの上記亜鉛−フ
タロシアニン溶液を加える。得られる溶液を、ACRODISC
膜フィルター (2.2×10-7m)を用いて無菌濾過し、そ
して透明な溶液をバイアルに導入する。実施例1と同様
にして更なる工程を行う。
【0088】実施例10. メスフラスコ中で室温にて、バ
ッチに依存して 200〜400 mgの亜鉛−フタロシアニンを
400mlの純ピペリジンに溶解し、そしてその溶液を 500
mlにする。第二のフラスコ中で95〜100 %純度の1−n
−ヘキサデカノイル−2−(9−cis−オクタデセノ
イル)−3−sn−ホスファチジルコリンと95〜100 %
純度の1,2−ジ(9−cis−オクタデセノイル)−
3−sn−ホスファチジルS−セリンの7:3(重量)
混合物の、バッチに依存して 120〜240 mgを0〜4℃に
て6mlのピペリジン/水混合物(2〜10%) に溶解し、
そしてこの温度で、6〜12mlの上記亜鉛−フタロシアニ
ン溶液を滴加する。得られる溶液を、ACRODISC膜フィル
ター (2.2×10-7m)を用いて無菌濾過し、そして透明
な溶液をバイアルに導入する。実施例2と同様にして更
なる工程を行う。
【0089】実施例11. 実施例9又は実施例10に従って
調製した亜鉛−フタロシアニンと脂質混合物との溶液
を、無菌濾過の後、バイアルに導入せずバッチ工程で凍
結乾燥する。得られる凍結乾燥物のアリコート量を実施
例1と同様にしてリポゾーム分散体に転換する。
【0090】実施例12. 100mgの亜鉛−フタロシアニ
ン、7000mgの95%純度の1−n−ヘキサデカノイル−2
−(9−cis−オクタデカノイル)−3−sn−ホス
ファチジルコリン(POPC)及び3000mgの95%純度の1,2
−ジ(9−cis−オクタデカノイル)−3−sn−ホ
スファチジルS−セリン・ナトリウム(OOPS)を 205mlの
新たに蒸留したピペリジンに丸底フラスコ中で溶解す
る。
【0091】この溶液に、2000mlの9.75%ラクトース水
溶液を攪拌しながら加える。希HCl の添加によってpH値
を7.0に調整した後、得られる分散体を0.5mg/mlの亜
鉛−フタロシアニン濃度に濃縮し、そしてMillipore Mi
nitan(商標) 接線透析装置を用いて2000mlの9.75%ラク
トースに対して透析する。
【0092】次に、得られるラクトース含有分散体をAC
RODISC膜フィルター (2.2×10-7m)により無菌濾過
し、そしてバイアルに導入する(バイアル当り、1mgの
亜鉛−フタロシアニンを含有する2ml)。分散体を−40
℃にて凍結した後、25℃の温度が達成されるまでバイア
ルを真空乾燥し、そしてアルゴン雰囲気下でシールす
る。得られる乾燥調製物は4℃にて数年間貯蔵すること
ができる。
【0093】投与の前、2.0mlの水を無菌シリンジを用
いて、室温にてバイアル中の乾燥調製物(凍結乾燥物)
に注入する。1分間の最大溶解時間の後、静脈内投与の
ために適当なリポゾーム分散体が形成される。
【0094】実施例13. 実施例12と同様にして、10,000
mgのPOPCを用いて方法を実施することができる。
【0095】実施例14. 実施例13と同様にして、 300mg
のPOPC、又は 210mgのPOPCと90mgのOOPSとを用いて方法
を実施することができる。
【0096】実施例15. フラスコ中で35gのPOPC及び15
gのOOPSを 500mlのtert−ブタノール中に、攪拌しなが
ら40℃にて溶解する。他のフラスコ中で0.5gの亜鉛−
フタロシアニンを 125mlのNMPに溶解する(超音波
浴)。
【0097】色素溶液をtert−ブタノール溶液に注加
し、前記2種の溶液を一緒に混合する。この混合物を40
℃に加熱することにより透明な溶液を得る。ダイナミッ
クミキサーを用いて、この溶液を4℃に冷却した94.9g
の注射用ラクトース及び24gの塩化ナトリウムを含有す
るラクトース媒体10lと混合する。
【0098】有機相を 107ml/分の速度でそしてラクト
ース溶液を1714ml/分の速度でダイナミックミキサーに
ポンプ輸送し、これを3bar の圧力にて行う。得られる
青色のわずかに乳白の分散体(10625ml) を1lに濃縮
し、そして次にMillipore 接線透析装置を用いて10lの
ラクトース媒体に対して透析する。更なる手順は実施例
12に記載されている通りである。
【0099】実施例16. 実施例15と同様にして、3.5g
のPOPC及び1.5gのOOPSを 100mlのtert−ブタノールに
溶解し、そして25mlのNMP及び 100mgの亜鉛−フタロ
シアニンと混合する。次に、有機相を2lのラクトース
媒体(リットル当り25gのラクトース及び 0.064gのNa
Cl) と混合する。透析媒体は同じ組成を有する。
【0100】実施例17. 実施例16と同様にして、有機相
を、リットル当り50gのラクトース及び 0.127gのNaCl
を含有するラクトース媒体2リットルと混合する。
【0101】実施例18. 実施例15と同様にして、10.5g
のPOPC及び4.5gのOOPSを 200mlのtert−ブタノールに
溶解し、そして 200mgの亜鉛−フタロシアニンを含有す
る50mlのNMPと混合する。有機相を、リットル当り3
7.5gのラクトース及び 0.095gのNaClを含有するラク
トース媒体4リットルと混合する。透析媒体は同じ組成
を有する。
【0102】実施例19. 実施例18と同様にして、有機相
を、リットル当り75gのラクトース及び0.1905gのNaCl
を含有するラクトース溶液4リットルと混合する。透析
媒体は同じ組成を有する。
【0103】実施例20. 実施例15と同様にして、3.5g
のPOPC及び1.5gのOOPSを 200mlのtert−ブタノールに
溶解し、そして 200mgの亜鉛−フタロシアニンを含有す
る50mlのNMPと混合する。有機相を、リットル当り25
gのラクトース及び 0.064gのNaClを含有するラクトー
ス媒体4リットルと混合する。透析媒体は同じ組成を有
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス ゲオルク カプラロ スイス国,4310 ラインフェルデン,ハブ スブルゲルシュトラーセ 60 (72)発明者 ウテ イゼル ドイツ連邦共和国,7841 バット ベリン ゲン,ラインシュトラーセ 19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)次の式(I): 【化1】 (式中、R1 は偶数個の炭素原子を有するC10〜C20
    アルカノイルであり、R 2 は偶数個の炭素原子を有する
    10〜C20−アルケノイルであり、Ra ,Rb 及びRc
    は水素又はC1 〜C4 −アルキルであり、そしてnは2
    〜4の整数である)で表わされる実質的に純粋な合成リ
    ン脂質、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、次
    の式(II): 【化2】 (式中、R3 及びR4 はそれぞれ独立に偶数個の炭素原
    子を有する他のC10〜C 20−アルケノイルであり、nは
    1〜3の整数であり、そしてY+ は医薬として許容され
    る塩基の陽イオンである)で表わされる実質的に純粋な
    合成リン脂質、並びに d)医薬として許容されるキャリヤー液体及び場合によ
    っては非経腸投与形のために適当な水溶性賦形剤、を含
    んで成る非経腸的に投与可能なリポゾーム分散体の形の
    医薬組成物。
  2. 【請求項2】 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)R1 がn−ドデカノイル、n−テトラデカノイル、
    n−ヘキサデカノイル又はn−オクタデカノイルであ
    り、R2 が9−cis−ドデセノイル、9−cis−テ
    トラデセノイル、9−cis−ヘキサデセノイル、9−
    cis−オクタデセノイル又は9−cis−イコセノイ
    ルであり、Ra ,Rb 及びRc がメチルであり、そして
    nが2である式(I)の実質的に純粋な合成リン脂質、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、R
    3 及びR4 が同一でありそして9−cis−ドデセノイ
    ル、9−cis−テトラデセノイル、9−cis−ヘキ
    サデセノイル、9−cis−オクタデセノイル又は9−
    cis−イコセノイルであり、nが1であり、そしてY
    + がナトリウムイオンである式(II) の実質的に純粋な
    合成リン脂質、並びに d)医薬として許容されるキャリヤー液体及び場合によ
    っては静脈内投与形のために適当な水溶性賦形剤、を含
    んで成る静脈内投与可能なリポゾーム分散体の形の請求
    項1に記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)実質的に純粋な合成1−n−ヘキサデカノイル−2
    −(9−cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホス
    ファチジルコリン(I)、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、実
    質的に純粋な合成1,2−ジ(9−cis−オクタデセ
    ノイル)−3−sn−ホスファチジルS−セリン(II)
    、及び d)医薬として許容されるキャリヤー液体及び場合によ
    っては静脈内投与のために適当な水溶性賦形剤、を含ん
    で成る静脈内投与可能なリポゾーム分散体の形の請求項
    1に記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)約70重量%〔成分c)に基いて〕の実質的に純粋な
    合成1−n−ヘキサデカノイル−2−(9−cis−オ
    クタデセノイル)−3−sn−ホスファチジルコリン
    (I)、 c)前記成分b)と組合わされる、約30重量%〔成分
    b)に基いて〕の実質的に純粋な合成1,2−ジ(9−
    cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホスファチジ
    ルS−セリン・ナトリウム(II) 、並びに d)医薬として許容されるキャリヤー液体及び場合によ
    っては静脈内投与形のために適当な水溶性賦形剤、を含
    んで成る静脈内投与可能なリポゾーム分散体の形の請求
    項1に記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)R1 ,R2 ,Ra ,Rb 及びRc 並びにnが請求項
    1に定義した通りである式(I)の実質的に純粋な合成
    リン脂質、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、R
    3 ,R4,Y+ 及びnが請求項1に定義した通りである
    式(II) の実質的に純粋な合成リン脂質、並びに場合に
    よっては、 d)静脈内投与のために適当な水溶性賦形剤、を含んで
    成る乾燥調製物の形の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)約70重量%〔成分c)に基いて〕の実質的に純粋な
    合成1−n−ヘキサデカノイル−2−(9−cis−オ
    クタデセノイル)−3−sn−ホスファチジルコリン
    (I)、 c)前記成分c)と組合わされた、約30重量%〔成分
    b)に基いて〕の実質的に純粋な合成1,2−ジ(9−
    cis−オクタデセノイル)−3−sn−ホスファチジ
    ルS−セリン・ナトリウム(II) 、並びに d)静脈内投与形のために適当な水溶性賦形剤、を含ん
    で成るリポゾームの形の請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 非経腸的に投与可能なリポゾーム分散体
    の形の医薬組成物の製造方法であって、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)R1 ,R2 ,Ra ,Rb 及びRc 並びにnが前に定
    義した通りである式(I)の実質的に純粋な合成リン脂
    質、 c)前記成分b)と組合わされる任意成分としての、R
    3 ,R4 ,Y+ 及びnが前に定義した通りである式(I
    I) の実質的に純粋な合成リン脂質、並びに場合によっ
    ては、 d)非経腸投与形のために適当な水溶性賦形剤、 を含んで成る乾燥調製物を水性相に分散せしめ、そして
    次に、場合によっては、生じた水性分散体をpH7.0〜7.
    8に緩衝化し、そして/又は所望の直径範囲を有するリ
    ポゾーム画分を単離する、ことを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 乾燥調製物の形の医薬組成物の製造方法
    であって、 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、 b)R1 ,R2 ,Ra ,Rb 及びRc 並びにnが前に定
    義した通りである式(I)の実質的に純粋な合成リン脂
    質、並びに c)前記成分b)と組合わされる任意成分として、R
    3 ,R4 ,Y+ 及びnが前に定義した通りである式(I
    I)の実質的に純粋な合成リン脂質、 を医薬として許容される有機溶剤(乾燥調製物中のその
    残留量は毒性の点で無害である)中に溶解し、そして
    に、場合によっては、 d)非経口投与形のために適当な水溶性賦形剤及びキャ
    リヤー液体を添加し、そして前記溶剤又は溶剤混合物を
    除去する、 ことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 a)亜鉛−フタロシアニン錯体、b)式
    (I)のリン脂質及び場合によってはc)式(II) のリ
    ン脂質をピペリジンに溶解する、ことを特徴とする請求
    項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ヒト又は動物の腫瘍の療法的処置のた
    めの方法において使用するための請求項1に記載の医薬
    組成物。
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