JPH08208522A - 医薬担体 - Google Patents

医薬担体

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JPH08208522A
JPH08208522A JP7289511A JP28951195A JPH08208522A JP H08208522 A JPH08208522 A JP H08208522A JP 7289511 A JP7289511 A JP 7289511A JP 28951195 A JP28951195 A JP 28951195A JP H08208522 A JPH08208522 A JP H08208522A
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water
formula
acyl
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dispersion
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JP7289511A
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English (en)
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Hans Georg Weder
ゲオルク ウェダー ハンス
Ute Isele
イゼル ウテ
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FUEJIFUAKUTO AG
Novartis AG
Vesifact AG
Original Assignee
FUEJIFUAKUTO AG
Ciba Geigy AG
Vesifact AG
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、僅かに溶けることができる
スタウロスポリン誘導体、特にN−ベンゾイル−スタウ
ロスポリンのための新規の有利な剤形の製造に有用な配
合基剤を提供することである。 【解決手段】 本発明に係る配合基剤は、リン脂質、ト
リグリセリド及びポリオキシエチレン・ソルビタンの部
分的脂肪酸エステルの組合せを含んで成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬組成物の製造
のための配合基剤、その配合基剤の製造方法及び医薬組
成物へのさらなる加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの誘導体の出発材料、スタウロスポ
リン(Staurosporin)は、1977年に、
ストレプトミセス・スタウロスポレウス(Streptomyces
staurosporeus)AWAYA, TAKAHASHI, OMURA SP.NOV.AM
2282のカルチャーから単離された。 S.Omura et al.,
J.Ant. 30, 275-281 (1977)参照。その骨格構造につい
ては、最初に、その相対立体配置、そして次に、その絶
対立体配置が決定された。N.Fumato et al., Tetrahedr
on Letters 35 : 8, 1251-1254 (1994) 参照。以下の骨
格構造式は、特に好ましいN−ベンゾイル−スタウロス
ポリン誘導体を指定し、これは米国特許明細書第5 0
93 330号中に記載されている:
【0003】
【化3】
【0004】スタウロスポリン及びその誘導体、例えば
N−ベンゾイル−スタウロスポリンは、プロテイン・キ
ナーゼCの強い阻害をもたらすが、他のプロテイン・キ
ナーゼをも同様に阻害する。それらは、さまざまな徴候
のために、特に腫瘍阻害剤として、抗炎症剤として、抗
生物質として、そして動脈硬化及び心臓血管系及び中枢
神経系のさまざまな失調の治療において、治療的に適用
されることができる。スタウロスポリン及びその誘導体
の大部分の特徴的な性質は、これまで静脈内投与量形態
のためのそれらの使用をひじょうに困難にしてきたそれ
らの低い水溶解度である。
【0005】経口的剤形、例えば錠剤又はカプセルがだ
んだん重要になってきているけれども、静脈内投与量形
態も未だ特定の欠点にも拘らず意味のあるものであり続
ける。内科医又は特に資格を与えられた準医療的な者だ
けによる投与及びその薬物を投与する者に要求される特
殊な技能、その患者の“心理学的”問題及びその者の痛
みに対する感厚、並びにそれらの剤形の複雑且つ高価な
製造を含む欠点が、明白な利点により相殺される。治療
剤の直接的静脈内投与の場合においては、経口投与され
た治療剤が常に供される胃腸管内の代謝がその後に回避
されることができる。特に、いわゆる、肝臓通過の結果
としての“第1通過効果(first-pass effect)”が最小
化される。経口的吸収を十分に行うことができないであ
ろういくつかの治療剤は、その静脈経路によってのみ投
与されることができる。他の治療剤は、経口投与に要求
されるよりも少ない有効投与量において静脈内に投与さ
れることができる。一般的に、致死的疾患、例えば腫瘍
疾患の場合においては、静脈内投与が好ましい。なぜな
ら、不所望な代謝を伴う胃腸管を通しての吸収の問題が
耐えられることができないからである。
【0006】多くの刊行物が、僅かに溶解性の治療剤
を、静脈内配合物に好適であるより可溶性な形態に変換
するさまざまな手段を提供する。このような変換は、例
えば、いわゆる可溶化剤、例えば1,2−プロピレン・
グリコール又はポリエチレン・グリコール300−40
0の助けを借りて行われることができる。溶解度の不足
が、未だ、国民薬局方において許可されたいくつかの可
溶化剤の使用にも拘らず克服できない問題である場合
に、脂質混合物に基づき細かく分散された系が従来技術
において提案されている。このような系においては、僅
かに可溶性の治療剤は、1μm未満の粒子サイズの脂質
粒子内にカプセル化され、そしてその水性担体液体と共
にコロイド分散又は好ましくは細かく分散された系であ
って、真に分子分散された溶液ではないけれども静脈内
投与量形態として十分に均一である系を形成する。
【0007】多くの刊行物が、ミセル、混合ミセル、反
転ミセル又は単一ラメラ又は多ラメラ・リポソーム内へ
の僅かに溶解性の治療剤のカプセル化について提案して
いる。欧州特許明細書第406 162号(Weder et a
l.)は、分散脂質の平均粒子サイズが200nm未満であ
る、ナノエマルジョンの、高圧ホモジェナイザー内での
製造方法、並びに静脈内投与量形態の製造のためのこれ
らのナノエマルジョンの使用について記載している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】驚くべきことに、ひじ
ょうに僅かにしか溶解しないスタウロスポリン誘導体
が、静脈内投与量形態に必要な程度の均一性でナノエマ
ルジョンにおいて十分に可溶化されることができること
が発見された。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、スタウロスポ
リン誘導体の静脈内投与のための医薬組成物であって: a)水に僅かに溶解することができるスタウロスポリン
誘導体; b)以下の式:
【化4】 {式中、R1 がC10-20 アシルであり、R2 が水素又は
10-20 アシルであり、R3 が水素、2−トリメチルア
ミノ−1−エチル、2−アミノ−1−エチル、C 1-4
ルキル、C1-5 アルキルであってカルボキシにより置換
されたもの、C2- 5 アルキルであってヒドロキシにより
置換されたもの、C2-5 アルキルであってカルボキシ及
びヒドロキシにより置換されたもの又はC2-5 アルキル
であってカルボキシ及びアミノにより置換されたもの、
イノシトール基又はグリセリル基、又はこのような化合
物の塩である。}により表される少なくとも1の実質的
に純粋なリン脂質; c)以下の式:
【化5】 {式中、R1 ,R2 及びR3 がC8-24アシルである。}
により表されるトリグリセリド; d)ポリオキシエチレン・ソルビタンの部分的脂肪酸エ
ステル; e)静脈内投与に必要な程度の純度における担体液体
水;及び f)適宜、注射目的に好適な水溶性賦形剤、を含んで成
る、医薬組成物の製造のための配合基剤に関する。
【0010】先に定義した医薬組成物は、可溶化された
治療剤の有用な相特性により区別される。例えば、乳光
(opalescence)及び透明性(transp
arency)が入射光において生じる場合、ひじょう
に僅かな乳状の濁り(turbidity)が、そのナ
ノエマルジョンが未だ真の分子溶液の理想状態に対して
物理的差異をもつということを認知せしめる。しかしな
がら、これらの差異は、そのナノエマルジョンの良好な
均一特性のために許容される。これらの特性は、例えば
驚くべき高い保存安定性において、例えば2〜8℃にお
ける6ケ月保存後相分離がないこと(補外により2年を
超える推定安定性)において、そして驚くべき好ましい
毒理学的特性において、検出されることができる。例え
ばラットについて行われた14日間の毒理学的実験は、
いかなる否定的結果をも作り出さなかった。
【0011】本発明の特に好ましい態様は: a)治療剤N−ベンゾイル−スタウロスポリン; b)大豆からの精製レシチン; c)中性油の群からのトリグリセリド; d)ポリオキシエチレン(20)ソルビタン・モノオレ
エート; e)静脈内投与に必要な程度の純度における担体液体
水;及び場合により f)注射目的に好適な水溶性賦形剤、を含んで成る医薬
組成物の製造のための配合基剤に関する。
【0012】本発明の記載の範囲内で、本明細書の全体
にわたり使用する用語を、以下のように定義する:用
語、配合基剤(formulation base)は、治療剤としての
スタウロスポリン誘導体である成分a)を除く成分b)
〜f)の混合物を含んで成る。この配合基剤は、上述の
医薬組成物の製造のための有用な前駆体である。
【0013】成分a):水に僅かに溶けることができる
スタウロスポリン誘導体は、例えば米国特許明細書第5
093 330号中に記載されており、そしてN−メ
チルアミノ置換基の窒素において遊離の水素原子の追加
の置換により誘導される。水にほとんど溶けないこと
は、スタウロスポリン誘導体に特有であり、それにより
それを静脈内投与量形態に好適でないものにしている。
例えば、特に有効なN−ベンゾイル−スタウロスポリン
は、室温において0.1mg/l未満の水溶解度をもつ。
【0014】好適なスタウロスポリン誘導体は、例えば
N−(3−ニトロベンゾイル)−スタウロスポリン、N
−(3−フルオロベンゾイル)−スタウロスポリン、N
−トリフルオロアセチルスタウロスポリン、N−フェニ
ルカルバモイルスタウロスポリン、N−(3−カルボキ
シプロピオニル)−スタウロスポリン、N−メチルアミ
ノチオカルボニルスタウロスポリン、N−tert−ブ
トキシカルボニルスタウロスポリン、N−(4−カルボ
キシベンゾイル)−スタウロスポリン、N−(3,5−
ジニトロベンゾイル)−スタウロスポリン、N−(2−
アミノアセチル)−スタウロスポリン、N−アラニルス
タウロスポリンそしてまた、これらの誘導体の医薬とし
て許容される塩である。N−ベンゾイル−スタウロスポ
リン誘導体が特に好ましい。
【0015】成分b):リン脂質(I)の命名法及びそ
の炭素原子の番号付けは、Eur.J. of Biochem. 79, 11-
21 (1977) "Nomenclature of Lipids" by the IUPAC-IU
B Commission on Biochemical Nomenclature (CBN)(sn-
nomenclature, stereospecific numbering) 中に与えら
れた推奨に従う。C10-20 アシルを表すR1 とR2 は、
好ましくは11の炭素原子数をもつ直鎖C10-20 アルカ
ノイル及び2重結合と偶数の炭素原子をもつ直鎖C
10-20 アルケノイルである。偶数の炭素原子をもつ直鎖
10-20 アルカノイルR1 とR2 は、例えばn−ドデカ
ノイル、n−テトラデカノイル、n−ヘキサデカノイル
又はn−オクタデカノイルである。2重結合と偶数の炭
素原子をもつ直鎖C10-20 アルケノイルR1 とR2 は、
例えば6−シス−若しくは6−トランス−、9−シス−
若しくは9−トランス−ドデセノイル、−テトラ−デセ
ノイル、−ヘキサデセノイル、−オクタデセノイル又は
−イコセノイル、特に9−シス−オクタデセノイル(オ
レオイル)、そしてまた9,12−シス−オクタデカジ
エノイル又は9,12,15−シス−オクタデカトリエ
ノイルである。
【0016】R3 が2−トリメチルアミノ−1−エチル
であるリン脂質(I)は、慣用名によりレシチンといわ
れ、そしてR3 が2−アミノ−1−エチルであるリン脂
質(I)は、慣用名によりセファリンといわれる。特に
有用なのは、例えば天然のセファリン又はレシチン、例
えば異なる又は同一のアシル基R1 とR2 をもつ大豆又
はニワトリの卵からのセファリン又はレシチン、又はそ
れらの混合物である。
【0017】しかしながら、リン脂質(I)は、あるい
は合成起源を有することができる。用語“合成リン脂質
(synthetic phospholipid) ”は、R1 とR2 に関して
均一構造をもつリン脂質を定義するために使用される。
このタイプの合成リン脂質は、好ましくは、上述のレシ
チン及びセファリンであってアシル基R1 とR2 が所定
の構造をもち、そして約95%を超える程度の純度をも
つ所定構造の脂肪酸から得られるものである。R1 とR
2 は、同一又は異なる、そして不飽和又は飽和の基であ
ることができる。好ましくは、R1 は飽和であり、例え
ばn−ヘキサデカノイルであり、そしてR2 は不飽和で
あり、例えば9−シス−オクタデセノイル(オレオイ
ル)である。用語“天然の(naturally occurring)”リ
ン脂質(I)は、R1 とR2 に関して均一組成をもたな
いリン脂質を定義する。このような天然のリン脂質は、
アシル基R1 とR2 が構造的に定義されておらず、そし
て天然の脂肪酸混合物から得られるレシチン及びセファ
リンでもある。
【0018】定義“実質的に純粋な(substantially pu
re) ”リン脂質(I)は、好適な分析方法、例えばペー
パー・クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、
HPLC又は酵素的呈色テストにより確立されることが
できるそのリン脂質(I)の90(重量)%以上、好ま
しくは95%以上の程度の純度を定義する。リン脂質
(I)中、C1-4 アルキルを表すR3 は、例えばメチル
又はエチルである。定義メチルが好ましい。カルボキシ
ルにより置換されたC1-5 アルキル、ヒドロキシにより
置換されたC2-5 アルキル、又はカルボキシとヒドロキ
シにより置換されたC2-5 アルキルを表すR3 基は、例
えば2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシ−n
−プロピル、カルボキシメチル、1−若しくは2−カル
ボキシエチル、ジカルボキシメチル、2−カルボキシ−
2−ヒドロキシエチル又は3−カルボキシ−2,3−ジ
ヒドロキシ−n−プロピルである。
【0019】カルボキシとアミノにより置換されたC
2-5 アルキルを表すR3 は、例えば3−アミノ−3−カ
ルボキシ−n−プロピル又は2−アミノ−2−カルボキ
シ−n−プロピル、好ましくは2−アミノ−2−カルボ
キシエチルである。これらの基をもつリン脂質(I)
は、塩形態、例えばナトリウム又はカリウム塩の形態で
あることができる。R3 がイノシトール又はグリセリル
基であるリン脂質(I)は、ホスファチジルイノシトー
ルとホスファチジルグリセロールの名により知られてい
る。カッコ内で与えられた以下の名も、リン脂質(I)
とリン脂質(II)内に存在するアシル基のために慣用さ
れる:9−シス−ドデセノイル(ラウロレオイル)、9
−シス−テトラデセノイル(ミリストレオイル)、9−
シス−ヘキサデセノイル(パルミトレオイル)、6−シ
ス−オクタデセノイル(ペトロセロイル)、6−トラン
ス−オクタデセノイル(ペトロセライドイル)、9−シ
ス−オクタデセノイル(オレオイル)、9−トランス−
オクタデセノイル(エライドイル)、9,12−シス−
オクタデカジエノイル(リノレオイル)、9,12,1
5−シス−オクタデカトリエノイル(リノレノイル)、
11−シス−オクタデセノイル(バセノイル)、9−シ
ス−イコセノイル(ガドレオイル)、5,8,11,1
4−シス−エイコサテトラエノイル(アラキドノイ
ル)、n−ドデカノイル(ラウロイル)、n−テトラデ
カノイル(ミリストイル)、n−ヘキサデカノイル(パ
ルミトイル)、n−オクタデカノイル(ステアロイ
ル)、n−エイコサノイル(アラキドイル)、n−ドコ
サノイル(ベヘノイル)、n−テトラコサノイル(リグ
ノセロイル)。
【0020】リン脂質(I)の塩は、好ましくは医薬と
して許容される。塩は、置換基R3内の塩形成基の存在
により、そしてまた、そのリン原子上の遊離のヒドロキ
シ基により定義される。分子内塩の形成も可能である。
アルカリ金属塩、特にナトリウム塩が好ましい。特に好
ましい態様においては大豆からの精製レシチンが使用さ
れる。 成分c):成分c)として使用される式(II)のトリグ
リセリド中、R1 ,R 2 及びR3 は、偶数の炭素原子を
もつ直鎖C8-24アシル、特にn−オクタノイル、n−ド
デカノイル、n−テトラデカノイル、n−ヘキサデカノ
イル、n−オクタデカノイル、9−シス−ドデセノイ
ル、9−シス−テトラデセノイル、9−シス−ヘキサデ
セノイル、9−シス−オクタデセノイル又は9−シス−
エイコセノイルである。R1 ,R2 及びR3 の定義は、
同一又は異なるものであることができ、一方、個々の基
1 ,R2 及びR3 はそれぞれ、合成又は半合成トリグ
リセリドに特有であるそれらの均一構造により定義され
るものである。しかしながら、R1 ,R2 及びR3 は、
あるいは、天然起源のトリグリセリドに特有である異な
る構造のさまざまなアシル基から成る。
【0021】式(II)のトリグリセリドは、半合成又は
合成の、実質的に純粋なトリグリセリド又は天然起源の
医薬として許容されるトリグリセリドである。天然起源
のトリグリセリドは、好ましくは、例えばアメリカホド
イモ(groundnut)、ゴマ、ヒマワリ、オリー
ブ、トウモロコシ粒、大豆、ヒマ、綿実、ナタネ、アザ
ミ、ブドウ種(grapeseed)、魚又はココナッ
ツ油である。本発明の特に好ましい態様においては、用
語“中性油(neutral oil)”により定義された異なる構
造の異なるアシル基をもつトリグリセリド、例えばMi
glyol(登録商標)タイプ、例えばMIGLYOL
812の分画ココナッツC8 −C10脂肪酸のトリグリ
セリドを使用する。
【0022】成分d):上述のポリオキシエチレン・ソ
ルビタンの部分的脂肪酸エステルは、好ましくは、実質
的に純粋なソルビタンのエステル又は異なるソルビタン
のエステルの混合物であって、その脂肪酸基の構造及び
そのポリオキシエチレン鎖の長さが変化することができ
るものから成る。親水性ソルビタンは、好ましくは、3
つの親水性ポリオキシエチレン鎖によりエーテル化さ
れ、そして疎水性脂肪酸基によりエステル化される。し
かしながら、ソルビタンは、あるいは、1のみ又は2の
ポリオキシエチレン鎖によりエーテル化され、そしてこ
れに従って2又は3の脂肪酸基によりエステル化される
ことができる。塩基性ソルビタン構造は、最小2最大3
の親水性基により一緒に置換され、用語“親水性基(hy
drophilicgroup)”は上記ポリオキシエチレン鎖を包含
し、一方、その脂肪酸基は疎水性である。
【0023】ポリオキシエチレン鎖は線状であり、そし
て好ましくは4〜10、特に4〜8のエチレン・オキシ
ド単位をもつ。塩基性ソルビタン構造上のエステル基
は、8〜20の偶数の炭素原子をもつ飽和又は不飽和の
直鎖カルボン酸から得られる。このカルボン酸から得ら
れたエステル基は、好ましくは、12,14,16又は
18炭素原子をもつ直鎖の、例えばn−ドデカノイル、
n−テトラデカノイル、n−ヘキサデカノイル又はn−
オクタデカノイルである。8〜20の偶数の炭素原子を
もつ不飽和カルボン酸から得られるエステル基は、好ま
しくは12,14,16又は18炭素原子をもつ直鎖
の、例えばオレオイルである。上述のソルビタンのエス
テルは、英国薬局方(specialised monograph )又はP
h.Helv.VI中に与えられたデータと不一致である。特
に、関連製品についてのデータ・シート上の情報により
上述の製造者により頒布された製品仕様書、特に、仕
様、例えば形状、色、HLB値、粘度、上昇融点及び溶
解度が適用される。
【0024】好適な、ポリオキシエチレン・ソルビタン
の部分的脂肪酸エステルは、ICI Corp. の商品名Twe
en(登録商標)の下で商業的に入手可能であり、そし
て化学名、ポリオキシエチレン(20又は4)ソルビタ
ン・モノラウレート(TWEEN 20及び21)、ポ
リオキシエチレン(20)ソルビタン・モノパルミテー
ト又はモノステアレート(TWEEN 40及び6
0)、ポリオキシエチレン(4又は20)ソルビタン・
モノステアレート又はトリステアレート(TWEEN
61及び65)、ポリオキシエチレン(20又は5)ソ
ルビタン・モノオレエート(TWEEN 80又は8
1)及びポリオキシエチレン(20)ソルビタン・トリ
オレエート(TWEEN 85)により公知である。本
発明の特に好ましい態様においては、ポリオキシエチレ
ン(20)ソルビタン・モノオレエート(TWEEN
80)を成分d)として使用される。
【0025】成分e)、静脈内投与に必要な程度の純度
をもつ担体液体水は、国民薬局方の規制に従って、細菌
−及び発熱原−不含である。 成分f)、注射目的に好適な水溶性賦形剤は、所望によ
り本医薬組成物中に存在する。好適な賦形剤は、等張性
条件の製造のためのもの、例えばイオン性賦形剤、例え
ば塩化ナトリウム、又は他の水溶性賦形剤、例えばソル
ビタン、マンニトール、グルコース、ラクトース又はフ
ルクトースである。
【0026】本発明は、医薬組成物の製造のため本配合
基剤のさらなる加工方法であって、それ自体公知であ
り、そして式(I)により表されるリン脂質及び場合に
より水溶性賦形剤を含むリポソーム分散体を調製し、僅
かに溶けるスタウロスポリン誘導体、式(II)により表
されるトリグリセリド及びポリオキシエチレン・ソルビ
タンの部分的脂肪酸エステルから成る油状均一混合物を
調製し、上記水性リポソーム分散体と上記油状均一混合
物を一緒に混合し、得られた混合物を高圧ホモジェナイ
ゼーションの条件に供し、そして得られた透明分散体を
以下の逐次操作: α)担体液体としての追加量の水の添加、そしてまた、
場合により、注射目的に好適なさらなる水溶性賦形剤の
添加、濾過、及び適宜、その透明分散体の透析;又は β)濾過、及び適宜、透析、及び場合により水溶性賦形
剤の添加を伴う、得られた透明分散体の乾燥調製物への
その後の変換、及び注射可能な分散体を形成するための
その乾燥調製物の再構築、に供することを含んで成る加
工方法にも関する。
【0027】特に好ましい変法においては、静脈内に投
与可能なナノエマルジョンは、僅かに水溶性のスタウロ
スポリン誘導体N−ベンゾイル−スタウロスポリンを使
用して製造される。本発明の対象は、上記方法のために
使用されることができる配合基剤であって: b)以下の式:
【化6】 {式中、R1 ,R2 及びR3 は先に定義されたものであ
る。}により表される少なくとも1の実質的に純粋なリ
ン脂質又はそのような化合物の塩; c)以下の式:
【化7】 {式中、R1 ,R2 及びR3 は先に定義されたものであ
る。}により表されるトリグリセリド; d)ポリオキシエチレン・ソルビタンの部分的脂肪酸エ
ステル; e)静脈内投与に必要な程度の純度における担体液体
水;及び適宜、 f)注射目的に好適な水溶性賦形剤;を含んで成るもの
であり、新規である。
【0028】配合基剤は、僅かに溶けることができる活
性成分の可溶化が必要である静脈内投与量形態及び他の
剤形、例えばカプセル充填物、ドロップ、軟膏のための
ローション又はエマルジョン、クリーム、等に有用であ
る。これらの剤形に特有な追加の賦形剤を上記配合基剤
に添加することもできる。本配合基剤は、上述の本発明
の目的に従って僅かに溶けることができるスタウロスポ
リン誘導体の可溶化に、そしてまた他の僅かに溶けるこ
とができる治療剤の可溶化に有用である。
【0029】特に好ましいのは: b)大豆からの精製レクチン; c)中性油の群からのトリグリセリド; d)ポリオキシエチレン(20)ソルビタン・モノオレ
エート; e)静脈内投与に必要な程度の純度をもつ担体液体水;
及び場合により、 f)注射目的に好適な水溶性賦形剤、を含んで成る配合
基剤である。
【0030】
【発明の実施の形態】本配合基剤は、医薬組成物の製造
方法と同様のやり方で製造される。式(I)のリン脂質
成分b)を含んで成る水性リポソーム分散体を、それ自
体公知であるリポソームの製造方法を使用することによ
り、例えば分散機器、例えばVortexミキサー、ス
タティック・ミキサー又はPOLYTRONタイプ(Ki
nematica AG, Littau CH)の分散機器又はEKA(DE-S
taufen)からの分散機器を使用した激しい振とうにより
リン脂質成分b)を含んで成る粗い水性分散体をホモジ
ェナイジングすることにより製造する。このような手段
により、大きく、小さく、単ラメラ又は多ラメラである
ことができるリポソームを形成する。上記方法の予備段
階における水性分散体の全重量に基づく約0.1〜5
0.0重量%、好ましくは約2.0〜20.0重量%が
その水相中に分散される。リポソーム分散体の製造の
間、使用されるリン脂質のいわゆる相転移温度(ゲル−
様/液晶)は臨界的である。この分散は、好ましくは、
リン脂質がその液晶状態にある温度、すなわち、いわゆ
る相転移温度を上廻る温度において行われる。室温又は
より低温において液晶状態にあるリン脂質が特に好適で
ある。リポソームは、適宜、室温未満の温度において及
び/又は不活性ガス雰囲気の下で製造される。
【0031】その予備段階において形成されるリポソー
ムのサイズ及び構造(多ラメラ−単一ラメラ)は、とり
わけ、使用されるリン脂質の量及び選択された方法に依
る。例えば、プロペラ又は回転翼をもつ慣用の撹拌機を
使用した又はマグネチック・スターラーを使用した振と
う又は撹拌の場合には、高比率の大きな多ラメラ・リポ
ソームを含む分散体が得られる。その撹拌頻度の増加又
は高剪断力を伴う相ミキサーへの移しは、小さな多ラメ
ラ・リポソームの比率における増加を引き起こす。超音
波処理は、分散体中の高比率の単一ラメラ・リポソーム
をもたらす。
【0032】スタウロスポリン誘導体、特にN−ベンゾ
イル−スタウロスポリンである治療剤、式(II)のトリ
グリセリド及びポリオキシエチレン・ソルビタンの部分
的脂肪酸エステルから成る油状均一混合物は、例えばプ
ロペラ又は回転翼による慣用の撹拌機を使用して又は例
えばVortexから商業的に入手可能なマグネチック
・スターラー又は相ミキサーを使用して、上記成分を混
合し、そして振とう又は撹拌することにより製造され
る。特に均一な混合物を得るために、例えばPolyt
ronからのスターラー、例えばPOLYTRON P
T 3000又はDH 30/30を使用して、高速で
撹拌を行う。
【0033】医薬組成物のその後の製造を、上記水性リ
ポソーム分散体と上記油状均一混合物(油相)とを混合
することにより行う。好ましくは、0.05〜0.4重
量部のリン脂質(I)を、各重量部の油相と混合する。
混合の間、最初にエマルジョンを形成し、これをさらに
高圧ホモジェナイザー内で加工する。高圧ホモジェナイ
ゼーションの条件下、“ナノエマルジョン(nanoe
mulsion) ”により定義されることができる物理
化学的特性を特徴とする分散体を形成する。ナノエマル
ジョンは、高分散の2相コロイド系として定義されるこ
とができる。この分散体中に存在する両親媒性の粒子
は、レーザー光散乱測定及び電子顕微鏡を使用した検査
により、他の構造、例えば液晶、ミセル、逆ミセル又は
リポソームから区別されることができる。90%を超え
る、好ましくは95%を超える統計的に多数の粒子につ
いては、20nmより小さな平均粒子サイズが特徴的であ
る。治療剤、本ケースにおいては、僅かに水溶性のスタ
ウロスポリン誘導体が、ナノエマルジョンの両親媒性粒
子内にカプセル化される。
【0034】好適な高圧ホモジェナイザーは、例えばRa
nnie (APV Rannie AS, AlbertslundDK )又はGaulin (A
PV Gaulin Intern BV, Hilversum NL)からの商業的に
入手可能な製品、特にRannie High Pressure Laborator
y Homogeniser Mini-Lab model, type 8.30Hである。適
用される圧力は、約500−1000バール、好ましく
は約600−800バールのレンジ内にある。同様に、
好ましい工程温度は、ナノエマルジョン中に存在するリ
ン脂質が液晶状態にあるレンジ内にあり、それは、約0
〜40℃、特に20〜30℃である。
【0035】それ自体公知の方法、例えば光学分析は、
得られたナノエマルジョンの特徴付けに好適である:そ
の調製物の弱〜強の乳光は容易に認識されることができ
(50nmよりも小さな平均粒子サイズの指標);レーザ
ー光散乱(粒子サイズと均一性の測定);電子顕微鏡
(凍結破面及び陰造影技術)。
【0036】その後の操作:注射のための所定の程度の
純度をもたなければならない必要量の水を上記ナノエマ
ルジョンに添加することができる。例えば、Sepha
rose(登録商標)又はSephacryl(登録商
標)(Pharmacia)を担体として用いた滅菌ゲ
ル濾過、又は好ましくは、例えばPALフィルター(G
elman)を用いた滅菌濾過のような上記分散体に好
適な濾過方法の選択後、静脈内投与量形態に好適なさら
なる水溶性賦形剤の添加後、そのナノエマルジョンを直
接投与することができる。特に滅菌濾過により、その分
散体中に含まれる約200nmより大きな直径の比較的大
きな粒子のすべて、並びに懸濁物質及び固体及び過剰の
分散脂質であって高分子量凝集体中に存在することがで
きるものを分離することができる。これは、比較的均一
なサイズをもつ親水性粒子の割合をもつナノエマルジョ
ンを作り出す。滅菌濾過とは別の方法で又はそれに加え
て、ナノエマルジョンは精製の目的をもって透析され、
そして/又は限外濾過に供されることができる。
【0037】直接投与可能なナノエマルジョンの製造の
変法として、先に記載したその後の精製段階を行うこと
ができ、そしてその精製されたナノエマルジョンを、乾
燥調製物、特に、水の添加により投与前に再構築される
凍結乾燥物に変換することができる。凍結乾燥物の再構
築後に、投与可能なナノエマルジョンを再び得る。凍結
乾燥物の製造のために、いわゆるビルダー、例えばラク
トース又はマンニトールの添加が慣用である。この賦形
剤は、凍結乾燥物の再構築後に投与されるべきナノエマ
ルジョンが等張性をもつような量で添加される。計量さ
れた量のナノエマルジョンを、場合により濃縮物の形態
で、単位投与量に好適な容器、例えばガラス・アンプル
(バイアル)内に充填する。この充填された容器は、所
望により、約−40〜−50℃に、特に約−45℃に冷
却され、そして次に、約0.2〜0.6mバールの圧力
において約25〜35℃の最終温度にゆっくりと加熱す
ることにより凍結乾燥されることができる。
【0038】上述の配合基剤をさらに加工することによ
り得ることができるこれまでに記載した医薬組成物を、
悪性細胞増殖により引き起こされる失調の治療における
静脈内注射可能な治療剤として使用することができる。
それらは、特に腫瘍阻害剤として、抗炎症剤として、抗
生物質として、そして動脈硬化の治療において、好適で
あり、又は心臓血管系及び中枢神経系のさまざまな失調
において治療的に使用されることができる。以下の実施
例は、本発明を説明する。
【0039】
【実施例】実施例 : a)1の単位投与量のための配合: 1.0mg N−ベンゾイル−スタウロスポリン 5.5mg 大豆油からのレシチン(LIPOID
S 100) 11.1mg 中性油MIGLYOL 812 16.6mg PS 80:TWEEN 80 b)5kgバッチのための量: 9.0g N−ベンゾイル−スタウロスポリン 50.0g 大豆油からのレシチン(Lipoid
S 100) 100.1g 中性油MIGLYOL 812 150.0g PS 80:TWEEN 80
【0040】Polytronにより供給されたスター
ラー、例えばPOLYTRON PT 3000又はD
H 30/30を使用して、N−ベンゾイル−スタウロ
スポリン、中性油及びTWEEN 80から成る油状均
一混合物を製造する。大豆油からのレシチン(Lipo
id S 100)を丸底フラスコ内に入れ、そして注
射のために水と混合する。分散を、POLYTRONタ
イプの分散機器を使用して行う(pH6−8、室温、10
000回転/分、最終温度25−27℃、7分間)。こ
の油状懸濁液を上記水性リポソーム分散体と混合した
後、この混合物を、それぞれ25分間持続する3サイク
ルにおいてRannie High Pressure Laboratory Homogeni
ser Mini-Lab, type 8.30H内で高圧ホモジェナイゼーシ
ョンに供する。約600バールの圧力条件を確立する。
選択された工程温度は30〜33℃のレンジ内にある。
得られたナノエマルジョンを0.2μm PALフィル
ター上で滅菌濾過する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス ゲオルク ウェダー スイス国,8803 ルーシュリコン,アルテ ランドシュトラーセ 84ベー (72)発明者 ウテ イゼル ドイツ連邦共和国,79241 イーリンゲン, リードベク 4

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 b)以下の式: 【化1】 {式中、R1 がC10-20 アシルであり、R2 が水素又は
    10-20 アシルであり、R3 が水素、2−トリメチルア
    ミノ−1−エチル、2−アミノ−1−エチル、C 1-4
    ルキル、C1-5 アルキルであってカルボキシにより置換
    されたもの、C2- 5 アルキルであってヒドロキシにより
    置換されたもの、C2-5 アルキルであってカルボキシ及
    びヒドロキシにより置換されたもの又はC2-5 アルキル
    であってカルボキシ及びアミノにより置換されたもの、
    イノシトール基又はグリセリル基、である。}により表
    される少なくとも1の実質的に純粋なリン脂質又はこの
    ような化合物の塩; c)以下の式: 【化2】 {式中、R1 ,R2 及びR3 がC8-24アシルである。}
    により表されるトリグリセリド; d)ポリオキシエチレン・ソルビタンの部分的脂肪酸エ
    ステル;及び e)静脈内投与に必要な純度の程度における担体液体
    水;を含んで成る、配合基剤。
  2. 【請求項2】 f)注射目的に好適な水溶性賦形剤をさ
    らに含んで成る、請求項1に記載の配合基剤。
  3. 【請求項3】 b)大豆からの精製レシチン; c)中性油の群からのトリグリセリド; d)ポリオキシエチレン(20)ソルビタン・モノオレ
    エート;及び e)静脈内投与に必要な純度の程度をもつ担体液体水、
    を含んで成る、請求項1又は2に記載の配合基剤。
  4. 【請求項4】 f)注射目的に好適な水溶性賦形剤をさ
    らに含んで成る、請求項3に記載の配合基剤。
  5. 【請求項5】 僅かに溶解性のスタウロスポリン誘導体
    の静脈内投与のための医薬組成物の製造に好適な配合基
    剤の製造方法であって、式(I)により表されるリン脂
    質及び場合により水溶性賦形剤を含むリポソーム分散体
    を調製し、式(II)により表されるトリグリセリド及び
    ポリオキシエチレン・ソルビタンの部分的脂肪酸エステ
    ルから成る油状均一混合物を調製し、上記水性リポソー
    ム分散体と上記油状均一混合物を一緒に混合し、得られ
    た混合物を高圧ホモジェナイゼーションの条件に供し、
    そして得られた透明分散体を以下の逐次操作: α)担体液体としての追加量の水の添加、そしてまた、
    場合により、注射目的に好適なさらなる水溶性賦形剤の
    添加、濾過、及び適宜、その透明分散体の透析;又は β)濾過、及び適宜、透析、及び場合により水溶性賦形
    剤の添加を伴う、得られた透明分散体の乾燥調製物への
    その後の変換、及び注射可能な分散体を形成するための
    その乾燥調製物の再構築、に供することを含んで成る製
    造方法。
  6. 【請求項6】 ナノエマルジョンの形態で配合基剤を調
    製することを含んで成る、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の方法に従って得ること
    ができる濃縮物又は乾燥調製物。
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