JPH085607B2 - ホームエレベータを備えた住宅設備 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、個人住宅に設けられるホームエレベータを
備えた住宅設備に関する。

〔従来の技術〕 近時、住宅難を解消するため、２世代、３世代が同一
家屋に住むことが推奨され、この複数の世代が共に住む
２階建てや３階建ての個人住宅が増加している。そし
て、この個人住宅においては、階段を老人が上り下りす
るのが不便であり、又、転落する危険を伴うことから、
これまで老人用居室は１階に設けられることが多かつ
た。

しかしながら、１階は日当たりや見晴らしが悪いなど
の理由で、老人用居室を２階や３階に設けることもあ
り、このような場合、前述した階段を上り下りすること
に伴う問題を考慮して、例えば、実開昭62-26370号公報
に示されるように、２階建て、３階建て等の住宅に設け
られるホームエレベータが提案され、一部で実使用され
ている。

〔発明が解決しようとする課題〕 上記提案されたホームエレベータを備えた住宅設備に
あつては、乗かご内から外部を眺めたいという要望が高
く、且つ、個人的に乗かごを使用できることから、高い
位置で乗かご内から自分の敷地をのんびり眺めたり、日
光浴をしたり、あるいは夜間に星空や夜景を眺めたい等
の要望もある。

本発明の目的は、上記の要望を満たし、老人等の乗客
に満足感を与えることのできるホームエレベータを備え
た住宅設備を提案することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、複数の階床を有する住宅に、昇降路と、
この昇降路内を上下動する乗かごを含んでなるホームエ
レベータを備えた住宅設備において、前記昇降路を前記
住宅の屋根より高い位置まで延長して設け、この延長部
に少なくとも、その一部側壁を透明体で形成した展望部
を設け、一方、前記乗かごに、前記展望部の透明体に対
向可能な透明窓を備え、且つ、前記乗かご内に、この乗
かご内の照明を切り入りするスイツチを設置することに
より、達成される。

〔作用〕

乗かごが昇降路上部の展望部まで上昇すると、この展
望部の透明体と、乗かごの透明窓とが対向する。又、乗
かごの照明が乗かご内のスイツチにより切り入りされ
る。これによつて、乗客は高い位置で乗かご内より乗か
ごの透明窓と展望部の透明体とを介して、自分の敷地を
のんびりと眺めたり、日光浴をする事もでき、又、夜間
は、乗かご内照明を切る事により、ほのかな月明かりの
下で、廻りの目を気にする事もなく、ゆつたりとした気
分で夜景を楽しむ事ができ、老人等の乗客に満足感を与
えることができる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図に基づき説明する。

第１図は本発明の一実施例になるホームエレベータを
備えた住宅設備を示す縦断面図、第２図は第１図に示す
ホームエレベータを備えた住宅設備が設けられた住宅の
斜視図である。

図において、１は１階床1FLと２階床2FLとからなる２
階建の個人住宅で、２はこの住宅１に備えられる玄関、
３は住宅１の側壁に立設される昇降路である。この昇降
路３の中には、上下動するプランジヤ４によつて支持さ
れた乗かご５が設けられている。６は乗かご５内天井に
設けられた照明、７は乗かご５内に設けられた運転盤、
８は運転盤７に設けられた階床選択ボタン、９は照明６
を切り入りするスイツチ、10は昇降路２の上部で、且
つ、住宅１の屋根より高い位置に設けられた展望部で、
この展望部10には透明体11が設けられている。12は乗か
ご５に設けられ、透明体11と対向可能な透明窓である。
13は１階床1FL,2階床2FLにそれぞれ設けられる出入口扉
である。

しかして今、乗かご５が昇降路３上部の展望部10まで
上昇すると、この展望部10の透明体11と、乗かご５の透
明窓12とが対向する。又、乗かご５の照明６が乗かご５
内のスイツチ９により切り入りされる。

この実施例では、老人等の乗客が外景を見るために、
乗かご５に乗り展望部10まで上昇させると、住宅１の屋
根より高い位置で、乗客は乗かご５の透明窓12と展望部
10の透明体11とを介して外景を展望できる。又、夜間
は、乗かご５内のスイツチ９を切ることにより、乗かご
５内の照明６が切れるので、廻りの目を気にすることな
く、夜景をゆったりとした気分で楽しむことができる。

尚、この一実施例では、乗かご５内の照明６のスイツ
チ９を運転盤７に設けたが、独立して他の場所に設けて
も同様の効果を達成できる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、乗かごに乗つた状態で住宅の屋根よ
り高い展望部から、外景や自分の敷地をのんびりと眺め
たり、又、日光浴を行つたりする事ができ、エレベータ
を使用する老人等に満足感を与える事ができる。さら
に、乗かご内にて照明を切り入りできるので、夜間など
は乗かご内の照明を切り、廻りの目を気にせず夜景を楽
しむ事ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例になるホームエレベータを備
えた住宅設備を示す縦断面図、第２図は第１図を示すホ
ームエレベータを備えた住宅設備が設けられた住宅の斜
視図である。 １……住宅（個人住宅）、３……昇降路、５……乗か
ご、６……照明、９……スイツチ、10……展望部、11…
…透明体、12……透明窓。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の階床を有する住宅に、昇降路と、こ
   の昇降路内を上下動する乗かごを含んでなるホームエレ
   ベータを備えた住宅設備において、前記昇降路を前記住
   宅の屋根より高い位置まで延長して設け、この延長部に
   少なくとも、その一部側壁を透明体で形成した展望部を
   設け、一方、前記乗かごに、前記展望部の透明体に対向
   可能な透明窓を備え、且つ、前記乗かご内に、この乗か
   ご内の照明を切り入りするスイツチを設置したことを特
   徴とするホームエレベータを備えた住宅設備。