JPH0854884A - 相性判断方法及び相性判断機能を具備したカラオケ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人の相性をカラオケシステムを利用して判断
する相性判断方法と、かゝる相性判断機能を具備したカ
ラオケ装置を提供する。 【構成】 カラオケ機構２に附属するマイクロホン３，
３を通じて２人のプレーヤーの歌唱音声をそれぞれ一定
時間の間隔で交互にＡ／Ｄコンバーター７で読み込み、
各人のデータが一定数蓄積された時点において２人のデ
ジタル信号の波形のピーク値の差又は／及び２人のデジ
タル信号の波形のピーク位置の差を求め、その差をあら
かじめマイクロコンピュータ８に記憶させて音量、タイ
ミング、音程、声紋からなる１又は２以上の相性判断基
準データと比較し、その差がすくないほど相性がよいと
判断し、その相性度を表示機構９によって表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、カラオケを利用した
デュエットによる歌唱音声を比較し、その差によって両
者の相性を判断する相性判断方法と、この相性判断機能
を具備したカラオケ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】オーケストラの代わりに伴奏や演奏音の
記録された媒体を再生するカラオケ装置は、より娯楽性
を高めるため、たとえば、伴奏テープに録音さている基
準信号とマイクロホンからの入力信号の位相を検出し、
歌唱力採点値として出力する採点表示機能を付したもの
が広く使用されている。（実開昭６１−２７１９７号公
報、実開昭６３−５８２７９号公報など）

【０００３】一方、特開平３−８８号公報においては、
氏名、生年月日、血液型などのデータと、ビデオカメラ
による映像などのビジュアルな情報に基づいて男女の相
性を占う装置が知られている。また、実開平３−７８７
７号公報には、電波信号による送受信手段によって男女
の相性を判断する相性判断装置が開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記公知の歌唱力の採
点機能が付加されたカラオケ装置は、周囲の雰囲気を盛
り上げて遊びの要素を一層高めるという利点はあるもの
の、単にプレーヤーに歌唱力があるか否かを判定するき
わめて単純なもので、それ以外になんらの機能も有しな
いものである。

【０００５】他方、前記特開平３−８８号公報に開示さ
れた相性の人等を映像に表す占い装置は、個人の持つ情
報に基づいてその相性を判断する現実感の高いものであ
り、後者の実開平３−７８７７号公報に記載れた相性判
断装置は男女相互の意志の伝達によって相性を判断する
ものであるが、これら相性を判断する装置はいずれも相
性判断という特定の目的のみ有するものでそれ以外に用
途がない。

【０００６】かゝる現状に鑑み、この発明の発明者等
は、特に男女の相性を判断するに際して、対象者となる
人物の性格やその場の状況などが最も影響を受けやすい
「声（歌唱）」に注目し、この声をカラオケ装置を通じ
て判断することによってカラオケ装置のより広い用途の
開拓と、カラオケの場における人々の融和とコミニュケ
ーションをより一層図ることを目的としてこの発明を完
成させたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、この発明の相性判断方法は、２人のプレーヤーの
歌唱音声をそれぞれマイクロホンを通じて一定時間の間
隔で交互にＡ／Ｄコンバーターで読み込み、各人のデー
タが一定数蓄積された時点において、２人のデジタル信
号の波形のピーク値の差又は／及び２人のデジタル信号
の波形のピーク位置の差を求め、その差をあらかじめマ
イクロコンピュータに記憶させた音量、タイミング、音
程、声紋からなる１又は２以上の相性判断基準データと
比較し、その差が少ないほど相性がよいと判断し、その
相性度を表示をすることを特徴とするものである。

【０００８】また、この発明の相性判断機能を具備した
カラオケ装置は、２人のプレーヤーの歌唱音声をそれぞ
れマイクロホンを通じて一定時間の間隔で交互にデータ
入力し、各マイクロホンから入力されたデータが一定数
蓄積した時点において、２人のデジタル信号の波形のピ
ーク値の差又は／及び２人のデジタル信号の波形のピー
ク位置の差を求めるＡ／Ｄコンバーターと、このＡ／Ｄ
コンバーターによって求められた差を、あらかじめ記憶
させた音量、タイミング、音程、声紋からなる１又は２
以上の相性判断基準データと比較し、その差が少ないほ
ど相性がよいと判断するマイクロコンピュータと、前記
マイクロコンピュータによる相性判断の結果を表示する
表示機構と、伴奏又は演奏音を再生する再生手段および
各プレーヤーの歌唱音声を放音するスピーカとから構成
されるカラオケ機構とからなることを特徴としている。

【０００９】この発明において、人の相性を判断する基
準は、歌唱時における肉声の大きさ（音量）と、互いの
歌唱が一定であるか否か（タイミング）、曲の主旋律に
どれだけ忠実な歌唱をするか否か（音程）、および人間
がそれぞれ持っている声の特徴（声紋）であって、これ
らの相性判断基準データはその１つもしくは複数があら
かじめマイクロコンピュータに記憶され、相性判断に際
してはこれら相性判断基準が複数であることがより正確
な判断を下すことができる。したがって、異性間の相性
はもちろんのこと、先輩と後輩、上司と部下など同性の
間の相性も自在に判断することができる。

【００１０】前記相性判断基準データと比較する基礎デ
ータは、マイクロホンを通じて入力されるプレーヤーの
歌唱音声で、より具体的には、各プレーヤーの歌唱音声
を一定時間、たとえば５μｓ（１００万分の５秒）間隔
で交互にＡ／Ｄコンバーターに読み込み、各々読み込ま
れたデータが一定数、たとえば１００個（１秒間分）蓄
積された状態において各マイクロホンから得たデジタル
信号波形のピーク値の差又は／及びピーク位置の差であ
る。

【００１１】マイクロコンピュータによって判断された
相性度は、たとえば、０〜９９の数値や図形などによっ
てパネルや、テレビモニターなどで、あるいはレーザー
ディスクによる相性度の解説表示として表示するもので
ある。

【００１２】

【作用】この発明の相性判断方法および相性判断機能を
具備したカラオケ装置は、人と人との相性を国民的な娯
楽手段の一つとなったカラオケを使用して行なうことに
よって、カラオケによる歌う楽しみと共に、相性診断に
よる２人のフィーリングの適合性およびカラオケの場に
おける人々のコミニュケーションの向上を図ることがで
きるものである。

【００１３】

【実施例】以下、この発明の相性判断機能を具備したカ
ラオケ装置の一実施例を示す図面に基づいて相性判断方
法を具体的に説明する。図１は、この発明の相性判断機
能を具備したカラオケ装置の構成例を示したもので、カ
ラオケ装置１は、基本的には２人のプレーヤーが使用し
て歌う２個のマイクロホン３，３と、各マイクロホン
３，３を通じて入力された歌唱音声に基づいて相互の相
性を判断するＡ／Ｄコンバーター７およびマイクロコン
ピュータ８とからなる相性判断機構６と、この相性判断
機構６による相性の結果を表示する表示機構９、および
前記マイクロホン３，３を通して歌われた歌唱音声を記
録媒体などを通じて再生された伴奏音楽と共にスピーカ
によって拡声された音声として出力するカラオケ機構２
とによって構成されている。

【００１４】カラオケ機構２は、伴奏・演奏音を録音テ
ープやＣＤによって再生する再生装置４とスピーカ５と
からなるもので公知のものである。

【００１５】前記相性診断機構６は、Ａ／Ｄコンバータ
ー７と、マイクロコンピュータ８（以下単にマイコンと
うい）で構成されてたものであって、Ａ／Ｄコンバータ
ー７は、マイクロホン３，３を通じて各プレーヤーの歌
唱音声を交互に一定時間読み込み、各マイクロホンから
のデータが一定数蓄積したところで、各プレーヤーのデ
ジタル信号の波形のピーク値の差又は／及び２人のデジ
タル信号の波形のピーク位置の差を求めるめる。また、
マイコン８は、前記Ａ／Ｄコンバーター７によって求め
られた差を、あらかじめ記憶させた音量、タイミング、
音程、声紋からなる１又は２以上の相性判断基準データ
と比較し、その差が少ないほど互いの相性がよいと判断
するものである。

【００１６】表示機構９は、ＣＲＴディスプレーからな
るもので、この表示機構に０〜９９の数値によって７段
階に相性度を表示するものである。

【００１７】かゝる構成の相性判断機能を具備したカラ
オケ装置１によって相性度を判断する方法を以下に説明
する。まず、プラグ１０を介して電源に接続されたカラ
オケ装置１を作動させ、たとえば男女によるデュエット
曲を選定し、再生手段４によって演奏曲を再生し、スピ
ーカ５を通してその音を流し、男女２人のプレーヤーが
それぞれマイクロホン３，３を持って所定の曲（１曲の
演奏時間は約４分）をペアで歌唱するものである。な
お、歌唱する曲は、普通の二重唱でもよいが、男女が曲
の途中を交互に歌う掛け合いの部分を有するデュエット
曲であっても、また前記の範疇に入らない曲であっても
よく、相性を判断せんとする人は異性であっても同性で
あってもよいことは勿論である。

【００１８】再生手段４による演奏が始まり、各プレー
ヤーの歌唱音声がマイクロホン３，３によってＡ／Ｄコ
ンバーター７に送られると、図２のフローチャートに示
すようにいずれかのプレーヤーの歌唱音声があらかじめ
定められたレベルを超えると相性判断機構６がスタート
する。なお、各プレーヤーの歌唱音声がいずれも一定レ
ベル以下の状態が一定時間続くと相性判断機構６は作動
を停止する。

【００１９】いずれかのプレーヤーの歌唱音声が一定レ
ベルを超すと、各プレーヤーのマイクロホン３，３から
の歌唱音声が５μｓ間隔で交互にＡ／Ｄコンバーター７
でデータ読み込みされ、読み込まれた各々のデータが１
００個（１秒）蓄積したところで、各プレーヤーのピー
ク値の差（Ｐｘ）と、各プレーヤーのピーク位置の差
（Ｔｘ）を求める。しかして、１曲を通しての評価は、 評価＝ｋ〔Σ（Ｐｘ＋Ｔｘ）／ｎ〕 によって求める。なお、式中、ｋは定数、ｎはサンプル
数を示し、このサンプル数は１曲約４分とした場合最大
２５５となる。したがって、前記評価によって、Ｐｘと
Ｔｘがいずれも小さい値となる時は、同じに近い音声が
入力されたものとして相性を高く評価し、大きい値とな
る場合には低い相性の評価を与えるものである。

【００２０】かくして求められた評価による判断は、マ
イコン８にソフトウエアとして組み込んだ下記（１）〜
（４）の相性判断基準データに従って行なわれる。 （１）音量 歌唱の際の肉声の大きさ。たとえば、地声の大きい人、
小さい人、ハスキーな声のなどの声の大きさを診断要素
とし、これが互いに同じレベルにあるか否かを判断す
る。 （２）タイミング 相互の歌唱のペース。すなわち、歌いだし（スタート）
の発声から、ハーモニーや掛け合い（デュエット曲の場
合）が１曲を通じて互いに同じリズムで歌い続けられて
いるか否かを判断要素とする。 （３）音程 主旋律に対する忠実度。すなわち、カラオケ曲（伴奏演
奏）の主旋律に合わせてどの程度忠実に歌い続けられて
いるかによって互いの歌唱力（歌のうまさ）を判断す
る。 （４）声紋 人がそれぞれ持っている声の特徴。歌唱中の互いの声紋
（声の周波数成分の時間的変化を表示したもの）を加え
ることによって科学的根拠に基づいた判断を行う。

【００２１】これらの相性判断基準データは、その一つ
もしくは複数があらかじめマイコン８に記憶され、２人
の歌い出しと同時に自動的にセットされ、１曲を歌い終
わっていずれか一方、もしくは両方のマイクロホン３を
通じた歌唱音声があらかじめ定められた一定レベル以
下、すなわち歌唱が終了し、判断に必要な蓄積が十分で
あると、そのデータを基準にマイコンが互いの相性度を
自動的に判断して、その評価を外部に表示する。

【００２２】相性判断機構６において診断した結果は、
以下に述べる表示機構９の少なくとも１つによって表示
される。 （ａ）回答パネルによる表示 たとえば、電光掲示板によって、２人の相性度を０〜９
９の数で、もしくは描かれたハートの全面もしくは一部
を点灯させることによって、互いの相性度を簡単かつ明
瞭に表示する。 （ｂ）ディスプレイによる表示 たとえば、テレビモニターやＣＲＴによって２人の相性
度を前記（ａ）と同様の方法で表示するほか、互いの相
性の解説を文字やグラフィックによって表示する。ま
た、プリンターを設置して同じ解説文をプリントして提
供する。 （ｃ）レーザーディスクによる表示 マイコン８の作動によって相性判断がなされると、あら
かじめ準備した解説用のレーザーディスクが作動し、テ
レビモニターに解説者が登場して２人の相性度について
コメントする。

【００２３】

【発明の効果】この発明の相性判断方法は、だれもが親
しみやすく、かつ操作のきわめて簡単かつ容易なカラオ
ケ装置を使用し、歌という手段を利用して行なう点に新
さを有するものである。

【００２４】また、この発明の相性判断機能を具備した
カラオケ装置は、２人のプレーヤーの歌唱音声を一対の
マイクロホンを通じてそれぞれ再生された伴奏音楽に合
わせてスピーカで出力する従来のカラオケ機構と、前記
歌唱音声の信号を入力して設定した相性判断基準データ
に基づいて相互のプレーヤーの歌唱を評価して相性を診
断する相性判断機構と、判断結果の表示手段とからなる
もので、従来と同様のカラオケによる歌う楽しみを維持
しつゝ、相性診断でカップル相互のフィーリングの発見
による楽しみを付加し、かつカラオケの場のコミニュケ
ーションの向上を図ることができるといった数々の優れ
た効果をもたらすもので、これによってカラオケの楽し
みを一層見近なものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の相性判断機能を具備したカラオケ装
置の構成例を示す説明図。

【図２】同カラオケ装置の動作を説明するためのフロー
チャート。

【符号の説明】

１ 相性判断機能を具備したカラオケ装置 ２ カラオケ機構 ３ マイクロホン ４ 再生手段 ５ スピーカ ６ 相性判断機構 ７ Ａ／Ｄコンバーター ８ マイクロコンピュータ ９ 表示手段 １０ 電源プラグ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２人のプレーヤーの歌唱音声をそれぞれ
   マイクロホンを通じて一定時間の間隔で交互にＡ／Ｄコ
   ンバーターで読み込み、各人のデータが一定数蓄積され
   た時点において、２人のデジタル信号の波形のピーク値
   の差又は／及び２人のデジタル信号の波形のピーク位置
   の差を求め、その差をあらかじめマイクロコンピュータ
   に記憶させた音量、タイミング、音程、声紋からなる１
   又は２以上の相性判断基準データと比較し、その差が少
   ないほど相性がよいと判断し、その相性度を表示するこ
   とを特徴とする相性判断方法。
2. 【請求項２】 ２人のプレーヤーの歌唱音声をそれぞれ
   マイクロホンを通じて一定時間の間隔で交互にデータ入
   力し、各マイクロホンから入力されたデータが一定数蓄
   積した時点において、２人のデジタル信号の波形のピー
   ク値の差又は／及び２人のデジタル信号の波形のピーク
   位置の差を求めるＡ／Ｄコンバーターと、このＡ／Ｄコ
   ンバーターによって求められた差を、あらかじめ記憶さ
   せた音量、タイミング、音程、声紋からなる１又は２以
   上の相性判断基準データと比較し、その差が少ないほど
   相性がよいと判断するマイクロコンピュータと、前記マ
   イクロコンピュータによる相性判断の結果を表示する表
   示機構と、伴奏又は演奏音を再生する再生手段および各
   プレーヤーの歌唱音声を放音するスピーカとから構成さ
   れるカラオケ機構とからなることを特徴とする相性判断
   機能を具備したカラオケ装置。
3. 【請求項３】 前記表示機構は、パネルによる表示、テ
   レビモニターによる表示およびレーザーディスクによる
   相性度の解説表示の中の少なくとも１の表示手段による
   ものであることを特徴とする請求項２記載の相性診断機
   能を具備したカラオケ装置。