JPH0853920A - 既設壁の改修用胴縁及び既設壁の改修構造 - Google Patents

既設壁の改修用胴縁及び既設壁の改修構造

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JPH0853920A
JPH0853920A JP18947394A JP18947394A JPH0853920A JP H0853920 A JPH0853920 A JP H0853920A JP 18947394 A JP18947394 A JP 18947394A JP 18947394 A JP18947394 A JP 18947394A JP H0853920 A JPH0853920 A JP H0853920A
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wall
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Abstract

(57)【要約】 【目的】主として鉄筋を埋設したコンクリート壁のよう
なセメント系の既設壁を改修するのに、改修のための構
成を簡素化し、かつ、施工性を高め、特に、不陸が生じ
ている既設壁との間に隙間が生じるのを回避し、隙間を
へて雨水や虫が浸入するのを阻止する。 【構成】既設壁1の地面近くの下端部の全長に沿設され
て取付けられる改修用胴縁である。縦断面略コ字状に形
成された胴縁本体2の表面側の取付け用面3の上下中間
部に全長にわたって固定用凹溝5を形成する。固定用凹
溝5の下方には、改修用壁材4の下端表面から屋内側へ
の雨水の浸入を阻止する下水切り6を面接して取付ける
取付け用受面7を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既設壁の改修用胴縁及
び既設壁の改修構造に関し、詳しくは、主として鉄筋を
埋設したコンクリート壁やモルタル壁のようなセメント
系の既設壁を改修するのに、改修のための構成を簡素化
し、かつ、施工性を高め、特に、不陸が生じている既設
壁との間に隙間が生じるのを回避し、隙間をへて雨水や
虫が浸入するのを阻止しようとする技術に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、セメント系の既設壁1の上に例え
ば金属製の外皮を備えた改修用壁材4aを施工して、壁
面の改修をおこなうのに、図8に示すように、既設壁1
に″ねこ″と称するL形のアングル材aを壁面にボルト
にて固定し、このアングル材aにC型鋼の改修用胴縁A
aを支持させ、この改修用胴縁Aaに下水切り6aを取
付け、しかして、改修用胴縁Aaにその下端部が支持さ
れる改修用壁材4aの下部の水仕舞いをおこなうのであ
る。
【0003】ところで、このような改修構成において
は、改修用胴縁Aaを固定するアングル材aが別途必要
となり、このアングル材aを固定するのに、その固定用
のボルトが既設壁1の内部の鉄筋に当たる場合にはアン
グル材aの位置をずらさなければならず、施工性が大き
く低下し、そして、アングル材aに支持されている改修
用胴縁Aaを既設壁1の凹凸に応じて内外にスライドさ
せて位置変更させて、既設壁1の凹凸を吸収し、改修用
胴縁Aaの外面を他の胴縁の取付面と面一にしてボルト
止めするのであり、アングル材aの固定と、改修用胴縁
Aaとの固定を要し、しかもその固定方向が異なり、し
かして、作業性が悪くなり、しかも、アングル材aを使
用することで、既設壁1と改修用胴縁Aaとの間に不要
な隙間Dを要し、改修用壁材4aの外面位置が不要に外
部に張り出すことになる。更に、略L字状の下水切り6
aにおいてはその底面側にカバ−cが必須となり、この
カバ−cを付設する地面との間に施工のためのスペース
Sを必要とし、かつ、カバ−cの取付けは、予め既設壁
1に受金具eを固定しておく必要があり、この受金具e
を既設壁1に固定しておく作業、及び受金具eにカバ−
cを固定する作業を要し、この点においても作業性が低
下するという問題があった。
【0004】そして、他の従来例として、図9に示す特
公平5−43823号公報のように、略クランク形の土
台水切り6dを既設壁1に面接させて固定し、この土台
水切り6dの載置片6bの上に縦長の改修用胴縁Abの
下端を載設するとともに既設壁1に固定し、このような
改修用胴縁Abに改修用壁材4aを固定して既設壁の改
修をおこなう構成のものがある。
【0005】ところが、このような構成においては、土
台水切り6dは、モルタル仕上げされたセメント系の既
設壁1に直接当接させて取付ける構成になるから、モル
タル仕上げなどされた既設壁1の凹凸に起因して土台水
切り6dとの間に隙間dが生じ、この箇所に矢印イ方向
から雨水が浸入し、また、虫が屋内へと侵入するなどと
いう問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、主としてセメント系の既設壁を改修するのに、改修
のための構成を簡素化し、かつ、施工性を高め、特に、
凹凸が生じている既設壁との間に隙間が生じるのを回避
し、隙間をへて雨水や虫が浸入するのを阻止することが
できる既設壁の改修用胴縁及び既設壁の改修構造を提供
しようとするにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1においては、既
設壁1の地面近くの下端部の横方向全長に沿設されて取
付けられる改修用胴縁であって、縦断面略コ字状に形成
された胴縁本体2の表面側の取付け用面3の上下中間部
に横方向全長にわたって固定用凹溝5が形成され、固定
用凹溝5の下方には、改修用壁材4を支持して改修用壁
材4の下端表面から屋内側への雨水の浸入を阻止するた
めの下水切り6を面接して取付ける取付け用受面7が形
成されて成ることを特徴とするものである。
【0008】請求項2においては、取付け用面3の上下
中央部よりも上方に固定用凹溝5が形成されて成ること
を特徴とするものである。請求項3においては、胴縁本
体2が縦断面略コ字状に形成され、胴縁本体2の表面側
の取付け用面3の上下中間部に横方向全長にわたって固
定用凹溝5が形成され、固定用凹溝5の下方には、改修
用壁材4の下端表面から屋内側への雨水の浸入を阻止す
る下水切り6を面接して取付ける取付け用受面7が形成
されて改修用胴縁Aが構成され、改修用胴縁Aに固定さ
れる下水切り6には取付片12と既設壁1の下端部を載
設支持する載設部13と地面側からの風雨の吹き込みを
阻止する下面覆い部15と背面覆い部16とが形成さ
れ、固定用凹溝5にその頭部を沈ませた取付具11にて
改修用胴縁Aが既設壁1の地面近くの下端部の横方向全
長に沿設されて取付けられ、取付け用受面7に取付片1
2が固定されて下水切り6が改修用胴縁Aに取付けら
れ、下水切り6の載設部13には改修用壁材4の下端部
が載設支持されて成ることを特徴とするものである。
【0009】請求項4においては、既設壁1と改修用胴
縁Aとの間に調整部材36が介装されて成ることを特徴
とするものである。請求項5においては、調整部材36
は、改修用胴縁Aを既設壁1に固定する取付具11の位
置に配されて、既設壁1と改修用胴縁Aとの間の隙間を
埋めるとともに改修用胴縁Aの長さ方向において短尺の
充填部材38であり、これら調整部材36・・の下方で
既設壁1と背面覆い部16との間に改修用胴縁Aの全長
にわたって弾性シール材21が介装されて成ることを特
徴とするものである。
【0010】請求項6においては、調整部材36は、既
設壁1のクラックを塞ぐ防水シート材37であることを
特徴とするものである。
【0011】
【作用】請求項1においては、縦断面略コ字状の改修用
胴縁Aをその固定用凹溝5に頭部を沈ませた取付具11
にて前面側から取付ける。従来のように、アングル材を
別途に取付けたり、改修用胴縁をアングル材に対して移
動させて既設壁1の凹凸を吸収するような作業を省き、
また、構成を簡素化する。固定用凹溝5に釘のような取
付具11の頭部を沈ませる。取付具11の頭部により凹
凸が発生するのを抑制する。取付具11の位置も適宜に
変更して、鉄筋を避けるなど好ましい位置において安定
した取付けをおこなう。
【0012】請求項2においては、取付け用面3の上下
中央部よりも上方に固定用凹溝5が形成されて、取付け
用受面7の上下巾を広くする。改修用壁材4の下端部を
安定的に受けて固定する。請求項3においては、請求項
1における改修用胴縁Aにおける作用に加えて、下水切
り6の取付けも前面側からの作業でおこなえる。作業性
を高める。そして、予め下水切り6を改修用胴縁Aに固
定しておく場合には、一層その取付けの作業性を高め
る。下水切り6には、下面覆い部15と背面覆い部16
とが形成されていて、従来のように、別途に下面カバ−
を付設する必要がなく、作業性を高める。
【0013】請求項4においては、介装された調整部材
36にスペーサーの機能を担わせる場合には、既設壁1
と改修用胴縁Aとの間の隙間dを埋めて既設壁1に生じ
た不陸を吸収する。既設壁1の不陸を吸収し、面出しし
た改修用胴縁Aに改修用壁材4を所定の面において施工
がおこなえる。良好な改修がおこなえる。請求項5にお
いては、改修用胴縁Aと既設壁1との間で、固定用凹溝
5における取付具11の箇所において介装する調整部材
36が短尺となっていて、この短尺の調整部材36,3
6・・間において改修用胴縁Aと既設壁1との間に隙間
dが生じていたとしてもこれの下方に存在する長尺の弾
性シール材21にて既設壁1と下水切り6との間におい
て充分な水密を図る。調整部材36にて既設壁1の不陸
を吸収して、改修用胴縁Aの取付け用受面7を他の胴縁
32と略面一にし、改修用壁材4の面を所定通りに出
す。仕上がり性を高める。改修部の下端部から風雨や虫
が隙間dから既設壁1へと侵入するのを阻止する。
【0014】請求項6においては、既設壁1に亀裂が入
っていても防水シート材37にて亀裂を塞ぎ、湿気の浸
入を確実に阻止する。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述す
る。図1(a)(b)は改修用胴縁Aを示していて、図
1(d)はその施工状態を示している。改修用胴縁A
は、金属板を縦断面略コ字状に曲げ加工されたものであ
り、胴縁本体2の表面側の取付け用面3の上下中間部に
横方向全長にわたって固定用凹溝5が形成されている。
固定用凹溝5の下方には、取付け用受面7が形成されて
いる。固定用凹溝5の底部には更に凹条9が形成されて
いる。そして、固定用凹溝5は取付け用面3の上下中央
部よりも上方に形成されて、固定用凹溝5の下方の取付
け用受面7の上下巾を広くしてある。胴縁本体2の上下
の脚片8,8の先端には折り返し片10が形成されてい
る。この折り返し片10は図1(c)のようになくても
よい。
【0016】図1(d)及び図2に示すように、改修用
胴縁Aがモルタル仕上げなどされた鉄筋コンクリート壁
の既設壁1の地面近くの下端部の横方向全長に沿設さ
れ、例えばピアノ線や水引き糸を目安にして、改修用胴
縁Aの取付け用受面7が所定の面に面出しされる。つま
り、改修用胴縁Aは他の胴縁32・・の取付け用受面と
面一に仮止めされる。このような仮止めは通常の手段に
ておこなわれる。そして、改修用胴縁Aはその固定用凹
溝5の底部の凹条9において釘のような取付具11が打
ち込まれて取付けられる。この場合、図1(d)及び図
2に示すように、既設壁1と改修用胴縁Aとの間で、取
付具11が配される箇所には、鉄板や木板のような既設
壁1の不陸を調整する調整部材36が介装され、既設壁
1の不陸を吸収した状態で改修用壁材4を既設壁1に安
定的に固定する。このような施工は、他の胴縁32にお
いてもおこなわれる。取付具11の施工ピッチPは90
0〜1500mm程度で、調整部材36の厚さは各々異
なるが数ミリ程度である。
【0017】そして、改修用胴縁Aと土台33間には下
水切り6が介装される。この下水切り6は、防錆処理が
なされた金属板を曲げ加工して形成されていて、改修用
胴縁Aの取付け用受面7に面接して取付けられる取付片
12、この取付片12に連なり改修用壁材4を載設する
載設部13、表面部14、土台33上に載置される下面
覆い部15及び既設壁1に当接される背面覆い部16と
が一連に形成されている。そして、背面覆い部16には
横方向全長にわたって凹溝17が形成され、また、背面
覆い部16には係止片18が立ち上げられている。
【0018】しかして、下水切り6の取付片12が改修
用胴縁Aの取付け用受面7に隙間なく面接され、更に、
取付片12にはスターター19が面接され、ビスのよう
な固定具20にてスターター19、下水切り6が改修用
胴縁Aに固定される。そして、凹溝17にはパッキンが
弾性シール材21として挿入されていて、この弾性シー
ル材21が既設壁1の表面に弾接して、この箇所におけ
る水密性を高めている。また、係止片18が脚片8の折
り返し片10に係止している。
【0019】図3(b)に示すように、改修用壁材4は
表裏の金属板23,23間に発泡ウレタン24をサンド
イッチ状に保持して、断熱性及び耐火性を備えたもので
あり、その下端部には嵌合凸部25が、上端部には嵌合
凹部26が形成され、更に、嵌合凸部25側には、覆い
片27が突出され、嵌合凹部26には凹所28が形成さ
れている。
【0020】しかして、改修用壁材4は図1(d)及び
図2に示すように、その下端面がスターター19に載設
されるとともにスターター19の係止片29が改修用壁
材4の係止溝30に係入されて保持され、そして、覆い
片27が下水切り6の凹所28に入り、改修用壁材4の
背面側に雨水が廻り込むのを阻止している。改修用壁材
4の上端部は、その凹所28においてセルフドリリング
ビス31にて縦方向に長く付設された胴縁32に固定さ
れる。この胴縁32は、改修用胴縁Aを使用するが、他
の形態のものでもよい。図中35はパッキンである。
【0021】このように、改修用胴縁Aをその固定用凹
溝5において既設壁1に取付具11にて前面側から取付
けるのである。そして、改修用胴縁Aの取付け用受面7
に下水切り6の取付片12を前面側からボルトのような
固定具20にて取付けるのである。しかして、従来のよ
うなアングル材を必要とすることなく、構成を簡素化し
ながら取付けのための作業性を向上させるのである。し
かも、下水切り6には、下面覆い部15、背面覆い部1
6が形成されていて、その背面覆い部16と既設壁1と
の間には改修用胴縁Aの全長にわたる弾性シール材21
が介装されて、既設壁1との間に外部に連通する隙間が
生じるのを阻止している。即ち、図2に示すように、改
修用胴縁Aと既設壁1との間で、固定用凹溝5における
取付具11の箇所において介装する調整部材36が短尺
となっていて、この短尺の調整部材36,36間におい
て改修用胴縁Aと既設壁1との間に隙間dが生じていた
としても、これの下方に存在する長尺の弾性シール材2
1にて既設壁1と下水切り6との間において充分な水密
を図るのである。このようにして、調整部材36・・に
て既設壁1の不陸を吸収して、改修用胴縁Aの取付け用
受面7を他の胴縁32と略面一にし、改修用壁材4・・
の面を所定通りに出すことができ、仕上がり性を高める
ことができながら、改修部の下端部から風雨や虫が隙間
dから既設壁1へと侵入するのを阻止する。
【0022】しかも、固定用凹溝5は横方向全長に形成
されていて、この固定用凹溝5に釘のような取付具11
の頭部を沈ませ、取付具11の頭部による凹凸の発生を
抑制するのである。そして、取付具11の位置も横方向
全長にわたる固定用凹溝5の適宜の位置に変更すること
ができ、既設壁1の例えば鉄筋が邪魔になる場合にこれ
を容易に避けることができるのである。
【0023】ところで、取付け用面3の上下中央部より
も上方に固定用凹溝5が形成されていて、取付け用受面
7の上下巾を広くしてあり、改修用壁材4の下端を安定
的に受けて固定することができる。そして、上記実施例
においては、調整部材36はスペーサーの機能のみを備
えた充填部材38としたが、調整部材36は、スペーサ
ーの機能に加えて既設壁1のクラックを塞ぐ機能を備え
て防水シート材37であってもよいものである。
【0024】ところで、図5に示すように、既設壁1の
不陸における膨出部分には、改修用胴縁Aは既設壁1に
直接当接して施工される場合がある。図6は他の実施例
を示していて、下水切り6にスターター19を一連に形
成し、そして、コンクリート製の既設壁1の全面には防
水シート材37が張られて既設壁1の亀裂など覆ってい
る。そして、この防水シート材37を調整部材36とな
されている。
【0025】図7は更に他の施工形態を示していて、同
図(a)に示すように、改修用壁材4を左右横方向に連
結する縦葺き形態に施工するようにしたものである。こ
の場合、改修用胴縁Aと同形状のものを胴縁32として
上方に間隔を隔てて横長に施工して使用するものであ
る。尚、改修する既設壁1はタイル壁などであってもよ
い。
【0026】
【発明の効果】請求項1においては、既設壁の地面近く
の下端部の横方向全長に沿設されて取付けられる改修用
胴縁であって、縦断面略コ字状に形成された胴縁本体の
表面側の取付け用面の上下中間部に横方向全長にわたっ
て固定用凹溝が形成され、固定用凹溝の下方には、改修
用壁材を支持して改修用壁材の下端表面から屋内側への
雨水の浸入を阻止するための下水切りを面接して取付け
る取付け用受面が形成されているから、縦断面略コ字状
の改修用胴縁をその固定用凹溝に頭部を沈ませた取付具
にて前面側から取付けるのであり、従来のように、アン
グル材を別途に取付けたり、改修用胴縁をアングル材に
対して移動させて既設壁の凹凸を吸収するような作業を
省くことができ、アングル材を省いて構成を簡素化し、
かつ、作業性を高め、固定用凹溝に釘のような取付具の
頭部を沈ませることができ、取付具の頭部により凹凸が
発生するのを抑制でき、かつ、取付具の位置も適宜に変
更することができ、鉄筋を避けて好ましい位置において
安定した取付けをおこなうことができるという利点があ
る。
【0027】請求項2においては、取付け用面の上下中
央部よりも上方に固定用凹溝が形成されているから、取
付け用受面の上下巾を広くすることができ、改修用壁材
の下端を安定的に受けて固定することができるという利
点がある。請求項3においては、胴縁本体が縦断面略コ
字状に形成され、胴縁本体の表面側の取付け用面の上下
中間部に横方向全長にわたって固定用凹溝が形成され、
固定用凹溝の下方には、改修用壁材の下端表面から屋内
側への雨水の浸入を阻止する下水切りを面接して取付け
る取付け用受面が形成されて改修用胴縁が構成され、改
修用胴縁に固定される下水切りには取付片と既設壁の下
端部を載設支持する載設部と地面側からの風雨の吹き込
みを阻止する下面覆い部と背面覆い部とが形成され、固
定用凹溝にその頭部を沈ませた取付具にて改修用胴縁が
既設壁の地面近くの下端部の横方向全長に沿設されて取
付けられ、取付け用受面に取付片が固定されて下水切り
が改修用胴縁に取付けられ、下水切りの載設部には改修
用壁材の下端部が載設支持されているから、請求項1に
おける改修用胴縁における作用効果に加えて、下水切り
の取付けも前面側からの作業でよく、作業性を高め、そ
して、予め下水切りを改修用胴縁に固定しておく場合に
は、一層その取付けの作業性を高めることができ、しか
も、下水切りには、下面覆い部と背面覆い部とが形成さ
れているから、従来のように、別途に下面カバ−を付設
する必要がなく、作業性を高めることができるという利
点がある。
【0028】請求項4においては、既設壁と改修用胴縁
との間に調整部材が介装されているから、介装された調
整部材にスペーサーの機能を担わせる場合には、既設壁
と改修用胴縁との間の隙間を埋めて既設壁に生じた不陸
を吸収することができ、このように、既設壁の不陸を吸
収して面出しした改修用胴縁に改修用壁材を所定の面に
おいて施工がおこなえ、良好な改修がおこなえることに
なる。
【0029】請求項5においては、調整部材は、改修用
胴縁を既設壁に固定する取付具の位置に配されて、既設
壁と改修用胴縁との間の隙間を埋めるとともに改修用胴
縁の長さ方向において短尺の充填部材であり、これら調
整部材の下方で既設壁と背面覆い部との間に改修用胴縁
の全長にわたって弾性シール材が介装されているから、
即ち、改修用胴縁と既設壁との間で、固定用凹溝におけ
る取付具の箇所において介装する調整部材が短尺となっ
ていて、この短尺の調整部材間において改修用胴縁と既
設壁との間に隙間が生じていたとしてもこれの下方に存
在する長尺の弾性シール材にて既設壁と下水切りとの間
において充分な水密を図ることができ、調整部材にて既
設壁の不陸を吸収して、改修用胴縁の取付け用受面を他
の胴縁と略面一にし、改修用壁材の面を所定通りに出す
ことができ、仕上がり性を高めることができながら、改
修部の下端部から風雨や虫が隙間から既設壁へと侵入す
るのを阻止することができるという利点がある。
【0030】請求項6においては、調整部材は、既設壁
のクラックを塞ぐ防水シート材であるから、既設壁に亀
裂が入っていても防水シート材にて亀裂を塞ぎ、湿気の
浸入を確実に阻止することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、(a)は改修用胴縁
の鉛直方向の断面図、(b)は破断した正面図、(c)
は他の実施例の鉛直方向の断面図、(d)は施工状態の
断面図である。
【図2】図1(d)のX−X線断面図である。
【図3】同上の施工状態を示し、(a)は斜視図、
(b)は改修用壁材の接合形態を示す鉛直方向の断面図
である。
【図4】同上の水平断面図である。
【図5】同上の他の施工箇所の鉛直断面図である。
【図6】同上の他の施工形態の鉛直断面図である。
【図7】同上の他の施工形態を示し、(a)は斜視図、
(b)は鉛直方向の部分拡大断面図である。
【図8】従来例の鉛直方向の断面図である。
【図9】他の従来例の鉛直方向の断面図である。
【符号の説明】
1 既設壁 2 胴縁本体 3 取付け用面 4 改修用壁材 5 固定用凹溝 6 下水切り 7 取付け用受面 15 下面覆い部 16 背面覆い部 21 弾性シール材 36 調整部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設壁の地面近くの下端部の横方向全長
    に沿設されて取付けられる改修用胴縁であって、縦断面
    略コ字状に形成された胴縁本体の表面側の取付け用面の
    上下中間部に横方向全長にわたって固定用凹溝が形成さ
    れ、固定用凹溝の下方には、改修用壁材を支持して改修
    用壁材の下端表面から屋内側への雨水の浸入を阻止する
    ための下水切りを面接して取付ける取付け用受面が形成
    されて成ることを特徴とする既設壁の改修用胴縁。
  2. 【請求項2】 取付け用面の上下中央部よりも上方に固
    定用凹溝が形成されて成ることを特徴とする請求項1記
    載の既設壁の改修用胴縁。
  3. 【請求項3】 胴縁本体が縦断面略コ字状に形成され、
    胴縁本体の表面側の取付け用面の上下中間部に横方向全
    長にわたって固定用凹溝が形成され、固定用凹溝の下方
    には、改修用壁材の下端表面から屋内側への雨水の浸入
    を阻止する下水切りを面接して取付ける取付け用受面が
    形成されて改修用胴縁が構成され、改修用胴縁に固定さ
    れる下水切りには取付片と既設壁の下端部を載設支持す
    る載設部と地面側からの風雨の吹き込みを阻止する下面
    覆い部と背面覆い部とが形成され、固定用凹溝にその頭
    部を沈ませた取付具にて改修用胴縁が既設壁の地面近く
    の下端部の横方向全長に沿設されて取付けられ、取付け
    用受面に取付片が固定されて下水切りが改修用胴縁に取
    付けられ、下水切りの載設部には改修用壁材の下端部が
    載設支持されて成ることを特徴とする既設壁の改修構
    造。
  4. 【請求項4】 既設壁と改修用胴縁との間に調整部材が
    介装されて成ることを特徴とする請求項3記載の既設壁
    の改修構造。
  5. 【請求項5】 調整部材は、改修用胴縁を既設壁に固定
    する取付具の位置に配されて、既設壁と改修用胴縁との
    間の隙間を埋めるとともに改修用胴縁の長さ方向におい
    て短尺の充填部材であり、これら調整部材の下方で既設
    壁と背面覆い部との間に改修用胴縁の全長にわたって弾
    性シール材が介装されて成ることを特徴とする請求項4
    記載の既設壁の改修構造。
  6. 【請求項6】 調整部材は、既設壁のクラックを塞ぐ防
    水シート材であることを特徴とする請求項4記載の既設
    壁の改修構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009221723A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd サッシ周りの納め構造
JP2016173006A (ja) * 2015-03-18 2016-09-29 株式会社Lixil 耐震改修壁構造、真壁の耐震改修方法及び大壁の耐震改修方法
CN113445780A (zh) * 2021-07-31 2021-09-28 中国建筑第二工程局有限公司 一种夹芯板墙体外立面破损自动化修复设备

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