JPS6040786Y2 - 改装窓枠における雨仕舞構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は改装窓枠における雨仕舞構造に係り、より具体
的には、建造物基台に残置の既設付窓枠の中に枠組みさ
れた新窓枠を嵌め入れて新・開窓枠を互いに連結固着し
て戒る改装窓枠において、雨仕舞機能と化粧機能のため
室外側に設けた外部額縁と基台との取合い部から不慮に
も侵入せる雨水を新・開窓枠相互の連結固着部までも侵
入するのを阻止せしめて、該固着部の固着強度劣化、消
失を阻止せしめ延いては改装窓枠の長期に亘る強固な連
結固着を確保することを主目的とするものである。

建造物基台に残置の既設付窓枠を利利用してこれに嵌め
入れられた新窓枠を連結固着した改装窓枠は既知である
。

この改装窓枠の室外側には新・開窓枠の間隙又は開口を
枠長手全長にわたり閉塞する雨仕舞と化粧機能を併有せ
る外部額縁を設けるが、この外部額縁を設けたのみでは
これと建造物基台との取合い部を介して雨水等が徐々に
ではあるが室内側に侵入し、また侵入しないとしても湿
気を浴びて新・開窓枠の相互固着部の固着強度が徐々に
低下している。

そこで、前記取合い部にコーキング材等の雨水侵入防止
体を装填したとしても、これだけでは完べきな雨氷侵入
阻止は期待できず又、湿気を浴びないようにすることは
実際上不可能である。

本考案は上記実状に鑑み、雨水侵入防止体を設けてその
侵入を極力阻止し、これでも実際上侵入又は湿気を浴び
て固着手段の発錆等に基づく強度低下を防止せんがため
案出されたもので、以下、図面を参照して本考案のいく
つかの実施例を詳述する。

第１図は改装窓枠Ａを室内側より見た正面図であり、第
２図は第１図■−■線の拡大断面図を示しており、第２
図において、１は建造物基台、２は開窓枠であり、実施
例では基台１の外装タイル面３より出張った所謂出窓形
を例示している。

旧窓枠２はこれが木製、鉄製の材質の如何を問わず基台
１より除去されることなく残置されており、望ましくは
改装作業において防錆処理が施こされている。

旧窓枠２に嵌め入れられる新窓枠４は上下一対の枠、左
右一対の型枠からなり、予じめ旧窓枠２に嵌め入れ可能
に四角形に枠組みされている。

更に、新窓枠４はアルミニウム押出し又ハ引抜き型材が
防音性、耐蝕性等の見地から望ましいが、硬質樹脂製そ
の他にて作成することもある。

５は新旧窓枠取付装置であり、旧窓枠２の内周面に溶接
、螺着等で固定された取付台６、新窓枠４の外周面溝部
７に枠幅方向移動を拘束され枠幅方向移動自在に嵌合さ
れたアンカー金具８および取付台６とアンカー金具８を
互いに固着する図例ではバー材９を溶着して構威されて
おり、この取付装置５は新・旧窓枠の対向間隙つまり開
口部１０にあって、枠長手方向所定間隔おきに設けられ
、通常は室内側から開口部１０を介して作業される。

なお、実施例では取付装置５は溶着手段を一部含むがこ
れに代えてネジ手段であってもよく、取付台６は外部額
縁取付部１１を切起し状として室外側に備えている。

１２は外部額縁で、第１額縁１３と第２額縁１４とから
なり、新旧窓枠の枠長手全長にわたる長さを有して少な
くとも前記開口部１０の室外側を全面閉塞する形状のア
ルミニウム又は硬質樹脂製であり、この外部額縁１２は
、新旧窓枠に直接又はこれに装置した部材等要するに新
旧窓枠側のいずれか一方に少なくとも固着されている。

実施例では弾性ビード１５を溝部１６に嵌合した第１額
縁１３を、前記ビード１５を新窓枠４の室外端面に衝合
せしめ第１額縁１３の他片１７を室内側に偏在せしめて
前記取付部１１に重ね合し、ねじ１８にて固着している
。

更に、第２額縁１４はその外面を第１額縁１３の外面と
面一に位置させてその内部に突出した片１９を前記第１
額縁の他片１７に重ね合せてねじ２０にて固着してあり
、第２図、第３図、第６図で示す各実施例では旧窓枠２
の室外端面を全面に覆うべく建造物基台１に向って延出
されている。

第２図に示す出窓構造にあっては第２額縁１４と基台１
との取合部２１には所望間隔があることからこれを埋め
る目的で枠長手全長に亘る長さの補正覆板２２を設け、
この覆板２２を介して取合部２１には雨水長生防止体２
３が充填されている。

従ってで、第３図、第６図に示す如く出窓構造でないと
きは塩化ビニールその他アルミ等からなる覆板２２は省
略できる。

前記防止体２３は実質的に樹脂コーキング材であり、実
施例ではその充填量を制約する見地から内部にスポンジ
等のコーキング吸収含浸材２４が設けである。

なお、外部額縁１２は第４図、第５図に示す如く基台１
に対し延出方向が対面する改装窓枠であってもよい。

第２図乃至第６図に示すいずれの実施例でも取合部２１
に防止体２３を装填してもこの装填量に限度があること
、作業精度、経年変化等に基因して徐々に雨水等が矢示
Ｐで示す如く改装窓枠Ａの内部に侵入し、湿気を浴び連
結固着部９、ネジ１８等の発錆を招き要するに連結強度
の低下を招く。

斯る見地から、前述の取合部２１より新窓枠４に偏在し
て、かつ、新・旧窓枠２，４の相互連結固着部９より室
外側で外部額縁１２の内部に雨水係留部２５を設け、更
に、該係留部２５の外部額縁１２の外方とを連通する雨
水進路２６を新窓枠４の室外端面より外方の外部額縁１
２適所に設けているのである。

第２図に示す第１実施例では、第１・２額縁１３．１４
の重合連結部を室外側下向に傾斜して係留部２５を設け
、この底に通孔２７を開設すると共に、第１・２額縁１
３．１４の新窓枠側近傍に空洞２８を設け、これを介し
て退路２６を形成している。

第３図に示す実施例は係留部２５の室外側奥部にコーキ
ング材２９を別途装填した点が相違する。

第４図は前述した通り第２額縁１４の延在長が短い点が
相違し、第５図は前述空洞２８を嵌合せて密閉形とし、
通孔２７を退路としたものである。

又、第６図は、係留部２５は所謂水平面としているが、
これに堰３０を形成して係留部２５と構威し、更にコー
キング材３１を装填したものである。

その他、第２図において、３２は内部額縁取付金具、３
３は内部額縁を示している。

なお、実施図例の改装窓枠の施工は、まず、取付台６を
間怠枠２に固着せしめ、これに第２゜４．５図例では第
１額縁１３と第２額縁１４を組付けた下で取付台６にネ
ジ１８にて外部額縁１２を固着後、新窓枠４を室内側か
ら嵌め入れてその室外端面をビード１５に衝合して室内
外の位置整合をしてから、取付装置５で新旧窓枠２，４
を相互に室内側より固着し、内部額縁３３を取付け、取
合部２１に防止体２３を枠全長にわたり装填する。

第３図、に示す実施例は第１額縁１３を固着したのち、
コーキング２９を装填し、その後第２額縁１４を嵌め入
れ室内側よりビス等のねじで止めるものであり、その余
の作業は前述と同様である。

又、第６図では第２額縁１４の堰３０に予めコーキング
３１を装置しておく点が第３図と異なる。

本考案は建造物基台１に残置された既設間窓枠２の中に
、枠組みされた新窓枠４を嵌め入れて新・間怠枠２，４
を互いに連結固着して成る改装窓枠Ａにおいて、該改装
窓枠Ａは新・間怠枠２゜４の枠長手全長にわたる外部額
縁１２を含み、該額縁１２は新・間怠枠間の室外側開口
部１０を少なくとも閉塞して新・間怠枠側のいずれかに
固着されており、外部額縁１２と建造物基台１の取合部
２１に雨水侵入防止体２３を装設し、該防止体２３より
新窓枠側に偏在され、かつ新・間怠枠の相互連結固着部
９より少なくとも室外側で外部額縁１２の内部に雨水係
留部２５を設け、該係留部２５と外部額縁１２の外方と
を連通する雨水退路２６を新窓枠４の室外側端面より外
方の外部額縁１２の適所に設けたことを特徴とする改装
窓枠における雨仕舞構造に係るものであるから、取合部
２１に装填した防止体２３の装填不調、経年変化等に基
き矢示Ｐのように雨水の内部侵入、開口部の湿気、延い
ては室内の湿気が起ったり、又、これらにより連結固着
部９等の発錆が生じようとしても、その雨水は係留部２
５にて捕捉され、室内側に侵入しないのであり、係留部
２５に捕捉の液は退路２６より速やかに室外に逃がされ
、このとき、雨滴が新窓枠４にかかることもないのであ
る。

従って、改装窓枠Ａとして室外側を外部額縁１２で化粧
機能と雨仕舞機能を図りながら、新旧窓枠２，４の長期
にわたる強固な取付を保証し、内部発錆、湿気を呈する
ことのないものとして実益大である。

なお、本案は型枠部分にも適用されることは当然である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は改装窓枠の室内側から見た正面図、第２図は第
１図■−■線拡大断面図、第３図乃至第６図は第２乃至
５実施例の各要部断面図である。 １・・・・・・建造物基台、２・・・・・・間怠枠、４
・・・・・・新窓枠、５・・・・・・取付装置、１０・
・・・・・開口部、１２・・・・・・外部額縁、２１・
・・・・・取合部、２３・・・・・・雨水侵入防止体、
２５・・・・・・係留部、２６・・・・・・退路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建造物基台１に残置された既設付窓枠２の中に、枠組み
   された新窓枠４を嵌め入れて新・開窓枠２，４を互いに
   連結固着して成る改装窓枠Ａにおいて、該改装窓枠Ａは
   新・開窓枠２，４の枠長手全長にわたる外部額縁１２を
   含み、該額縁１２は新・旧窓枠間の室外側開口部１０を
   少なくとも閉塞して新・間怠枠側のいずれかに固着され
   ており、外部額縁１２と建造物基台１の取合部２１に雨
   水侵入防止体２３を装設し、該防止体２３より新窓枠側
   に偏在され、かつ新・開窓枠の相互連結固着部９より少
   なくとも室外側で外部額縁１２の内部に雨水係留部２５
   を設け、該係留部２５と外部額縁１２の外方とを連通す
   る雨水進路２６を新窓枠４の室外側端面より外方の外部
   額縁１２の適所に設けたことを特徴とする改装窓枠にお
   ける雨仕舞構造。