JP3920147B2 - サッシ下部の止水構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集合住宅等におけるバルコニーに面した掃き出しサッシ、あるいは窓用サッシの下部の止水構造に関する。特に、施工が容易で、且つ、サッシ下部からの浸水を防止することができる止水構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート建造物、たとえば集合住宅等におけるバルコニーに面した掃き出しサッシや窓用のサッシは、床のコンクリートスラブの打設が完了した後に、サッシの枠を固定し、サッシの枠の下側の部材と床のコンクリートスラブの間の空間にモルタルを詰めるようにしていた。
【0003】
従来のサッシの下部の構造を図7を用いて説明する。図7は通常のサッシ枠の下部構造をサッシのレールに関して垂直な面で切断した断面図示している。
【0004】
図7において、符号50は床のコンクリートスラブ50を示しており、その床のコンクリートスラブ50の上方にサッシ枠の下側部材51がある。
【0005】
サッシ枠の下側部材51は2つのレール51a,51bを有しており、室内側から室外側に向かって段をなして下がる断面形状を有している。サッシ枠の下側部材51のもっとも室外側の部分には、サッシの脱落を防止する上向きに突出したガイド51cと、雨水等の進入を防止する下向きに突出した垂下片51dが設けられている。
【0006】
サッシ枠の下側部材51は、取付金具52に取り付けられており、その取付金具52は支持部材53によって床のコンクリートスラブ50から支持されている。支持部材53は、図7の例では下端がアンカーボルトになっており、床のコンクリートスラブ50に固定されているが、取付金具52を支持できる限り任意の支持形態をとることができる。
【0007】
サッシ枠の下側部材51の室内側の床下にあたる部分には桟54が設けられており、桟54の頂部には巾木55が設けられている。巾木55の室内側の端部は図示しない床に接し、一方の巾木55の室外側の端部はサッシ枠の下側部材51に接している。
【0008】
床のコンクリートスラブ50とサッシ枠の下側部材51と桟54と巾木55によって囲まれた空間にはモルタル56が充填されている。
【0009】
モルタル56の上面であって、サッシ枠の下側部材51から室外側に突出している部分57は、室外側に向かって下り傾斜している傾斜面に形成され、雨水等を室外のバルコニー等に流すための水切面57となっている。水切面57の上面には、板金、タイル等の被覆部材58が設けられている。
【0010】
モルタル56の下面のもっとも室外側のバルコニー等の接する箇所はシール部材59によってシールされている。
【0011】
上記従来のサッシ下部の止水構造によれば、モルタル56の上から屋内に進入する水に対しては、サッシ枠の下側部材51の垂下片51dから被覆部材58上に落ち、水切面57の傾斜によってバルコニー等に排出される。
【0012】
一方、モルタル56の下から屋内に進入する水に対しては、シール部材59が水の進入を阻止し、浸水を防止することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のサッシ下部の止水構造は、施工が困難であった。
【0014】
従来は上述したようにサッシ枠の下側部材51と床のコンクリートスラブ50の間にモルタル56を充填するが、モルタル56を充填するには床のコンクリートスラブ50の表面から離れた位置にサッシ枠の下側部材51を支持しなければならない。また、サッシ枠の下側部材51の室外側からモルタルを充填するが、モルタルを充填すべき空間は室内側にゆけばゆくほど広がるので、充填すべき空間の上部にモルタルを行き渡らせるのは困難である。このため、充填が不十分となってサッシ枠の下側部材51の下方が空洞になる不具合が生じることがある。
【0015】
また、従来のサッシ下部の止水構造によれば、施工後の初期の段階では、上述したようにシール部材59が床のコンクリートスラブ50とモルタル56の間の隙間に水が進入するのを防止することができるが、長い期間が経過した後は、モルタル56や床のコンクリートが収縮し、あるいは、シール部材59が劣化し、モルタル56と床のコンクリートスラブ50の間に隙間ができることがある。このため、雨水等がモルタル56と床のコンクリートスラブ50の隙間を通って屋内側に進入することがある。
【0016】
屋内側に進入した水は、施工時のサポート部材60(図7参照)に接触し、サポート部材60を腐食させ、さらには床のコンクリートスラブ50中の鉄筋61(図7参照)にも接触し、鉄筋61をも腐食させることがある。
【0017】
このように、従来のサッシ下部の止水構造では長期間の使用によって種々の不具合を生じることがある。
【0018】
このような長期間の使用による浸水を防止するために、床のコンクリートスラブと一体型の止水用の堤を設けることがある。
【0019】
図8は、床のコンクリートスラブと一体型の止水用堤の構造を示している。図8においては、図7と同一の部分に同一の符号を付して説明を省略する。
【0020】
図8に示すように、このサッシ下部の止水構造は、床のコンクリートスラブと一体型の止水堤62を有している以外は図7の止水構造と同様の構造を有している。
【0021】
止水堤62は、床のコンクリートスラブと一体的に形成されている。すなわち、止水堤62は、床のコンクリートスラブ50のコンクリート打設時に同時に一体的に打設されるのである。
【0022】
この床のコンクリートスラブと一体型の止水堤62によれば、仮に長期間の時間経過によってモルタル56が収縮し、モルタル56と床のコンクリートスラブ50との間に隙間ができても、止水堤62が壁となって雨水等が屋内に浸入するのを防止することができる。
【0023】
しかし、この従来の床のコンクリートスラブと一体型の止水堤62は、施工が困難であった。
【0024】
図9は、床のコンクリートスラブと一体型の止水堤62の施工時の型枠の支持方法を示している。
【0025】
床のコンクリートスラブ50と一体的にコンクリート打設するために、床のコンクリートスラブ50の下面にあたる部分に型枠63を設け、型枠63にサポート部材60を立て、サポート部材60の上に横木の型枠64を置き、横木の型枠64によって垂直板の型枠65を支持する。
【0026】
このように、止水堤62を形成するための垂直板の型枠65はその支持する基点(サポート部材60の基端)から高い位置に支持される。
【0027】
このような型枠を「浮き型枠」と呼び、浮き型枠は空中の所定位置に型枠を正確かつ堅固に支持することが困難であり、これを要求通りに行うためには多くの工数を必要とする。
【0028】
このため、床のコンクリートスラブと一体型の止水堤62の利点にもかかわらず、実際には施工が困難であるために採用するのが困難であった。
【0029】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、施工が容易で、かつ、長い期間が経過した後も浸水を防止することができるサッシ下部の止水構造体を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1に係るサッシ下部の止水構造体は、
全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる下部段差面と、
床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記止水構造体を固定するとともに前記サッシ枠を支持するための支持部材を挿通させるための貫通孔と、を有することを特徴とする。
【0031】
本願請求項2に係るサッシ下部の止水構造体は、
全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる下部段差面と、
床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記止水構造体を固定するとともに前記サッシ枠を支持するための支持部材に固定するための金具と、を有することを特徴とする。
【0032】
本願請求項3に係るサッシ下部の止水構造体は、
全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる下部段差面と、
前記止水構造体に固定された、床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記サッシ枠を支持するための支持部材と、を有することを特徴とする。
【0033】
上記請求項1〜3のサッシ下部の止水構造体は「先付式の止水構造体」である。「先付式の止水構造体」とは、床のコンクリートスラブのコンクリート打設前に設置する止水構造体である。
【0034】
請求項1〜3の止水構造体によれば、貫通孔(請求項1)あるいは金具(請求項2)に支持部材の一端部を固定し、請求項3の予め固定された支持部材を含めて支持部材の他端部を床や梁の鉄筋に固定することにより、型枠を要することなく止水構造体を空中に支持することができる。これにより、床と梁と止水構造体とを含めて一体的にコンクリートを打設することができ、複雑かつ困難な型枠作業を必要としない。
【0035】
また、本発明によれば、止水構造体の上面と下面に、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる浸水防止用の段差面を設けているので、止水構造体と打設コンクリートの間に万一隙間ができたとしても、段差面が室内側に雨水等が進入することを防止することができる。
【0036】
本願請求項4に係るサッシ下部の止水構造体は、
全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、シール部材を収納してシールを形成するためのシール溝と、
床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記止水構造体を固定するとともに前記サッシ枠を支持するための支持部材を挿通させるための貫通孔と、を有することを特徴とする。
【0037】
本願請求項5に係るサッシ下部の止水構造体は、
全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、シール部材を収納してシールを形成するためのシール溝と、
床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記止水構造体を固定するとともに前記サッシ枠を支持するための支持部材に固定するための金具と、を有することを特徴とする。
【0038】
上記請求項4または請求項5のサッシ下部の止水構造体は「後付式の止水構造体」である。「後付式の止水構造体」とは、床のコンクリートスラブのコンクリート打設後に設置する止水構造体である。
【0039】
請求項4または請求項5の止水構造体においては、床から突出するように支持部材を設けて床のコンクリートスラブを打設し、あるいは床のコンクリートスラブを打設した後に床に支持部材を立設し、しかる後に止水構造体を配置し、支持部材と緊結手段によって止水構造体を床に対して圧着させる。止水構造体を床に圧着させることにより、シール溝のシール部材が床との間にシールを形成し、止水構造体と床との間の隙間から水が屋内に進入するのを長期間にわたって防止することができる。
【0040】
また、本発明によれば、成型された止水構造体を床面に配置し、ナット等の緊結手段を締め付ければ止水構造体が床に固定され、その後に止水構造体の上にサッシ枠の下側部材を固定する工法が採れるので、サッシ部分の施工がきわめて簡単である。
【0041】
本願請求項6に係るサッシ下部の止水構造体は、請求項1〜5の止水構造体において、
前記上部段差面はその室内側の端辺がほぼ水平な面に続き、前記水平な面の室内側の端辺は室外側から室内側に向かう方向に関して下がる面に続き、前記上部段差面と前記水平な面と前記室外側から室内側に向かう方向に関して下がる面は上方に突出する上部突起部を形成することを特徴とするものである。
【0042】
本願請求項7に係るサッシ下部の止水構造体は、請求項1〜3のいずれかの止水構造体において、
前記下部段差面はその室内側の端辺がほぼ水平な面に続き、前記水平な面の室内側の端辺は室外側から室内側に向かう方向に関して下がる面に続き、前記下部段差面と前記水平な面と前記室外側から室内側に向かう方向に関して下がる面は下部凹部を形成することを特徴とするものである。
【0043】
本発明の上部突起部と下部凹部は上部段差面と下部段差面とを有し、それらの段差面によって雨水等の進入を防止することができる。
【0044】
本願請求項8に係るサッシ下部の止水構造体は、請求項7の止水構造体において、
前記下部凹部は空気抜き孔を有することを特徴とするものである。
【0045】
本発明によれば、下部凹部に入り込んだ空気が空気抜き孔から抜け、下部凹部の内部にコンクリートが行き渡る。
【0046】
本願請求項9に係るサッシ下部の止水構造体は、請求項1〜8のいずれかの止水構造体において、
コンクリートまたは樹脂の一体成型物からなることを特徴とするものである。
【0047】
本願請求項10に係るサッシ下部の止水構造体は、請求項1〜9のいずれかの止水構造体において、
内部に空洞部を有することを特徴とするものである。
【0048】
本発明によれば、止水構造体の軽量化が図られ、施工の容易さがさらに向上する。
【0049】
本願請求項11に係るサッシ下部の止水構造体は、請求項1〜10の止水構造体において、
水切面が予め表面仕上げされ、あるいは被覆部材が貼着されていることを特徴とするものである。
【0050】
本発明によれば、止水構造体の設置後に水切面の左官仕上げの作業を行う必要がなく、施工がさらに容易になる。
【0051】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について以下に説明する。
【0052】
図1は、本発明の一実施形態によるサッシ下部の止水構造体を示している。
【0053】
本実施形態の止水構造体は「先付式の止水構造体」である。「先付式止水構造体」とは、床や梁のコンクリートの打設前に設置する止水構造体のことである。
【0054】
図1は本実施形態による止水構造体の長さ方向に垂直な横断面における止水構造体の断面を示している。ここで、「長さ方向」というのは、本発明による止水構造体は一方向に延び、横断面がほぼ同一形状となるような長い立方形状をしている場合の、その止水構造体の長い立方形状における長さの方向をいう。
【0055】
本発明の止水構造体は、サッシ枠の下方にサッシ枠の下側の部材とほぼ並行になるように配置されるが、これは長さ方向がサッシ枠の下側の部材とほぼ平行になるように配置されるということである。
【0056】
図1に示すように、本実施形態の止水構造体1は、床のコンクリートスラブ2の上、かつ、サッシ枠の下側部材3の下方に配置されている。
【0057】
止水構造体1は、概略上方向に面した上面4と、概略下方向に面した下面5と、室外側に面した外面6と、室内側に面した内面7とを有している。
【0058】
止水構造体1は、一体成型物には限られないが、好ましくはコンクリートまたは樹脂の一体成型物からなる。一体成型物ならば、その内部を通って水が室内側に進入するのを防止することができるからである。
【0059】
止水構造体1は、好ましくは内部に空洞部8を有している。空洞部8を有することにより、軽量化することができるからである。
【0060】
止水構造体1の上面4の外面6に近い部分すなわち室外側寄りの部分には、室内側から室外側に向かって傾斜する水切面9が設けられている。水切面9は必須ではないが、平滑であり、かつ、美しい外観を有しているように予め加工することにより、後に表面の左官仕上げ作業を行う必要がないようにすることができる。また、水切面9に予めタイル等を貼り付けておくこともできる。
【0061】
止水構造体1の上面4の一部、図1の例では水切面9の室内側の端辺(以下「内端」という)に隣接する部分は、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる浸水防止用の上部段差面10に形成されている。さらに、図1に示すように、上部段差面10の内端に続いてほぼ水平な凸部頂面11が形成され、凸部頂面11の内端に続いて室外側から室内側に向かう方向に関して立ち下がる傾斜面12が形成され、傾斜面12の内端に続いて水平面13が形成されている。
【0062】
一方、止水構造体1の下面5においては、もっとも室外に近いの部分に、室外側から室内側に向かって下り傾斜しているオーバーハング面14が形成され、オーバーハング面14の内端に続いてほぼ垂直な垂直面15が形成され、垂直面15の下端につづいてほぼ水平な第1脚部底面16が形成され、第1脚部底面16の内端に続いて室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる浸水防止用の下部段差面17が形成され、下部段差面17に続いてほぼ水平な凹部底面18が形成され、凹部底面18の内端に続いて室外側から室内側に向かう方向に関して立ち下がる傾斜面19が形成され、傾斜面19の内端に続いてほぼ水平な第2脚部底面20が形成されている。
【0063】
第1脚部底面16と第2脚部底面20には、少なくとも一つの溝21が形成されている。溝21は、その間に床のコンクリートスラブ2が入り込むことにより、水が進入するのをさらに困難にし、かつ、止水構造体1と床のコンクリートスラブ2の接着の度合いを高くするためのものである。
【0064】
また本実施形態の止水構造体1には、支持部材を挿通させるための貫通孔22が設けられている。
【0065】
貫通孔22には、支持部材の一例としてボルト23が挿通されている。支持部材はボルトに限られず任意の棒状の部材とすることができる。
【0066】
貫通孔22の上部開口にはシール材24が配設され、ボルト23の上端には固定用の緊結手段、ナット25が螺着されている。また同様に、貫通孔22の下部開口にはシール材24が配設され、固定用のナット25(緩み防止のために図の例では2つのナット25を使用しているが一つでもよい)がボルト23に螺着されている。
【0067】
ボルト23の下端部は、床のコンクリートスラブ2の内部の鉄筋26に固定されている。固定の方法は、図1の例では溶接であるが、溶接に限られず取付治具を使用してもよい。また、固定箇所は複数でもよい。また、ボルト23は長さ方向に好ましくは複数本設けられており、横断方向に関しては図1の例では一本のみが設けられているが、複数本設けられていてもよい。
【0068】
ボルト23の上端部は、必要な中間部材27を介してサッシ枠の下側部材3の取付金具28に固定されている。固定の方法は、溶接に限られず取付治具によってもよい。
【0069】
取付金具28にはサッシ枠の下側部材3を挟持する爪が形成されており、サッシ枠の下側部材3は取付金具28の爪によって把持されている。
【0070】
止水構造体1の内面7には、内面7に接するように桟29が設けられている。
【0071】
桟29の上には、巾木30が設けられている。巾木30は横方向の一方においては図示しない室内の床に続き、横方向の他方においては図1に示すようにサッシ枠の下側部材3に接している。
【0072】
サッシ枠の下側部材3にはサッシを案内する複数のレール3aが形成されており、室内側から室外側に向かって段をなして下がる形状を有している。サッシ枠の下側部材3のもっとも室外側では、サッシの脱落を防止するために上向きのガイド3bが形成され、さらに雨水等を切るために下向きの垂下片3cが形成されている。
【0073】
止水構造体1の上面の上部段差面10と凸部頂面11と傾斜面12は、止水構造体1の長さ方向に延びる上部突起部31を形成している。
【0074】
上部突起部31は、その上部段差面10がサッシ枠の下側部材3の垂下片3cの内側に入り込むように配設されている。これにより、雨水等の外部から進入する水は、上部段差面10を乗り越えなければ室内側に進入することができないようになっている。垂下片3cの下端部と止水構造体1の水切面9の間にはシール部材32が設けられ、雨水等が浸入しないようにその間の隙間を密封している。
【0075】
止水構造体1の下面は、下部段差面17と凹部底面18と傾斜面19が下部凹部33を形成している。
【0076】
下部凹部33は、その凹所(凹部の内部の空間)に床のコンクリートスラブ2が入り込むことによって、床のコンクリートスラブ2による突起部を形成する。突起部は下部段差面17と相補的な関係にあり、下部段差面17とそれに相補関係にある対応する面は「室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる傾斜面」を形成する。
【0077】
本実施形態において、下部凹部33はその両側に第1脚部34と第2脚部35を形成する。
【0078】
第1脚部34と第2脚部35は床のコンクリートスラブ2の内部に入り込むよになっている。
【0079】
オーバーハング面14と垂直面15とバルコニー等のコンクリートスラブ2の表面の間にはシール部材36が詰められている。オーバーハング面14の傾斜はシール部材36を詰めやすいものにすることができる。
【0080】
下部凹部33は、その凹所にコンクリートが入り込みやすいように、空気抜き孔37が設けられるのが好ましい。
【0081】
さらに下部凹部33は、その凸部頂面11に凹凸を設けて、水の進入をさらに困難にし、且つ、床のコンクリートスラブ2との接着を強固にすることができる。
【0082】
止水構造体1の上面とサッシ枠の下側部材3と桟29と巾木30の間の空間には、モルタル38が詰められている。
【0083】
以上が止水構造体1の構成である。次に止水構造体1の作用について説明する。
【0084】
本実施形態の止水構造体1によれば、施工後に雨水等が室内側に浸入することを防止することができる。しかも、長い時間の経過後にモルタルやコンクリートが収縮した場合であっても浸水防止の効果は変わらない。これは以下の理由によるものである。
【0085】
雨水が室外から室内側に進入するには、止水構造体1の上面に沿って進入するルートと止水構造体1の下面に沿って進入するルートが考えられる。本実施形態の止水構造体1によれば、止水構造体1の上面に沿って進入するルートにおいて、上部段差面10が室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる面になっているので、水はこれを越えて室内側に進入することができない。また、長い時間の経過によってシール部材32やモルタル38が収縮し、止水構造体1との間に隙間ができた場合であっても、上部段差面10が水の進入を防止することができるので、長い期間の経過後にも浸水防止の機能を果たし続けることができる。
【0086】
また、止水構造体1の下面に沿って進入するルートにおいて、下部段差面17が室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる面になっているので、水がこれを越えて室内側に進入することがない。これにより、上部段差面10の場合と同様に、長い時間の経過によってシール部材36やコンクリートスラブ2が収縮し止水構造体1との間に隙間ができた場合であっても、下部段差面17が水の進入を防止することができるのである。
【0087】
さらに、水が上部段差面10や下部段差面17を越えて室内側に進入することがないので、それらより内側に配置されているボルト23や鉄筋26が水に接触することなく、水によってそれらが腐食されることがないという利点を有する。
【0088】
次に、本実施形態の止水構造体1によれば、施工が非常に容易であることについて説明する。
【0089】
図2は、本実施形態の止水構造体1を用いた施工の一つの段階を示している。
【0090】
本実施形態の止水構造体1は先付式の止水構造体である。「先付式」とは前述したとおり、床や梁のコンクリート打設前に設置し、床や梁と同時にコンクリート打設を行うものである。図2は先に止水構造体1を設置した状態を示している。
【0091】
図2に示すように、本実施形態の止水構造体1を用いる場合、床や梁のための型枠39を設け、鉄筋26を配設し、鉄筋26にボルト23を固定し(図の例では溶接による固定であるが、取付治具によって固定してもよい)、ボルト23の上部に止水構造体1を固定する。
【0092】
止水構造体1の固定は、ボルト23を止水構造体1の貫通孔22に貫通させ、上下両側からナット25で締め付けることによって止水構造体1を固定することができる。符号40はコンクリートの打設高さ40を示している。
【0093】
図2に示すように、本実施形態の止水構造体1を用いれば、型枠39に関して止水構造体1を空中の所定位置に保持することができ、従来のような浮き型枠を設けることなく、コンクリートを打設することができるのである。
【0094】
図3にコンクリート打設後の止水構造体1の施工方法を示す。
【0095】
図3に示すように、床のコンクリートスラブ2のコンクリート打設後は、ボルト23の上端に中間部材27を取り付け、その中間部材27の上端部にサッシ枠の取付金具28を取り付ける。続いて取付金具28にサッシ枠の下側部材3を取り付け、桟29と巾木30を設置する。
【0096】
次に、止水構造体1とサッシ枠の下側部材3と桟29と巾木30に囲まれた空間にモルタル38を充填し、図3には示していないが図1のシール部材32,36を設ければ施工が完了する。
【0097】
その場合に、止水構造体1の水切面9が予め美しい外観に仕上げられていれば、あるいは、タイル等を予め貼着していれば、水切面9の左官仕上げの作業も省くことができる。この場合はシール部材32,36を充填すればサッシ下の工事を完了することができる。
【0098】
コンクリート打設後は、型枠39を撤去すれば、前述したように止水構造体1が床のコンクリートスラブ2と一体となって雨水等の浸入を防止することができるのである。
【0099】
このように、本実施形態の止水構造体1によれば、浮き型枠のような困難な作業がなく簡単に施工でき、且つ、施工後は雨水等の進入を防止することができ、コンクリートやモルタルやシール材の経年変化が生じても、止水構造体1の形状によって屋内への雨水等の進入を防止でき、さらに、雨水等の浸入による鉄筋等の腐食を防止することができる。
【0100】
図4は、図2,3における型枠さえも必要としない施工方法を示している。
【0101】
図4の施工方法は、PCコンクリートパネル(プレキャストコンクリートパネル)を併用した場合の施工方法である。
【0102】
本施工方法では、型枠39(図2参照)の代わりに、PC壁パネル41とPC床パネル42を使用する。図4に示すように、PC壁パネル41の上端部にPC床パネル42の端部を載せ、それらが型枠の役割を果たすようにする。
【0103】
ボルト23は、図示のように、下端部がアンカーボルトのようになってPC壁パネル41の上端部に固定するようにする。または、ボルト23の下端部に接着用の板材を設け、PC壁パネル41の頂面に接着するようにしてもよい。あるいは、ボルト23を鉄筋26に溶接するようにしてもよい。
【0104】
このようにすることにより、図2の場合と同様に、浮き型枠を必要とすることなく、止水構造体1を保持することができ、止水構造体1と床のコンクリートスラブを一体的にコンクリートを打設することができるのである。コンクリート打設後は図3の場合と同様にサッシ枠と桟29と巾木30を設置し、モルタル38を充填して施工を完成することができる。
【0105】
この施工方法によって得られるサッシ下部の止水構造においても、図1〜3と全く同様に施工後に雨水等の進入を阻止し、コンクリートやモルタルやシール材が経年変化しても、止水構造体1の形状によって屋内への雨水等の進入を防止でき、さらに、雨水等の浸入による鉄筋等の腐食を防止することができる。しかも、施工時には、型枠の設置や撤去の作業が省かれるのでさらに施工を容易にすることができる。
【0106】
本実施形態による先付式の止水構造体は、図1に示すような断面形状に限定されるものではない。
【0107】
たとえば、図1の止水構造体1はその上面において、上部段差面10と凸部頂面11と傾斜面12とが上部突起部31を形成しているが、上部段差面10と凸部頂面11のみが存在し、上部突起部31を形成せずに上部段差面10による段差部のみを形成するようにしてもよい。
【0108】
また、止水構造体1の下面においても、図1の止水構造体1は下部段差面17と凹部底面18と傾斜面19とが下部凹部33を形成しているが、下部段差面17と凹部底面18のみが存在し、下部凹部33を形成せずに下部段差面17による段差部のみを形成するようにしてもよい。
【0109】
その場合の作用効果と上述したものと全く同じである。
【0110】
また、以上で説明した止水構造体1は、止水構造体1とボルト23を別々の部品にして建設現場で組み立てることを前提に説明したが、工場等で予めボルト23を止水構造体1に植設し、止水構造体1とボルト23を一体の製品とすることもできる。このように予め支持部材を止水構造体1に固定した製品では、止水構造体1から突出した支持部材の他端を鉄筋26等に固定することにより止水構造体1を支持することができる。この場合の作用効果も上述したものと全く変わらない。
【0111】
次に後付式の止水構造体について説明する。
【0112】
「後付式止水構造体」とは、床や梁のコンクリート打設後に設置する止水構造体のことである。
【0113】
図5は後付け式の止水構造体の一実施形態を示している。図5は図1と同様に、長さ方向に垂直な横断面における止水構造体の断面を示している。
【0114】
図5においては、図1と同一部分については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0115】
図5に示す実施形態の止水構造体43は、下面5の形状が図1の止水構造体1と異なること、および、固定の方法が図1の止水構造体1のそれと異なることを除いて図1の止水構造体1と同様の構成を有している。
【0116】
本実施形態の止水構造体43の下面5は、ほぼ水平な平面からなり、シール部材を収納してシールを形成するためのシール溝44が少なくとも一つ形成されている。シール溝44の内部には圧縮されることによって床のコンクリートスラブ2の表面に密着しシールを形成する圧縮弾力性のシール部材45が収納されている。「圧縮弾力性」とは、圧縮された状態で弾力性を有し、隙間が緩められると復元して圧縮状態、すなわち圧縮力を維持する性質をいう。
【0117】
本実施形態の止水構造体43は、ボルト23を貫通させ、貫通孔22から突出したボルト23の上端部にナット25を螺着させ、ナット25を締め込むことにより、止水構造体43の下面5が床のコンクリートスラブ2に接近し、下面5が床のコンクリートスラブ2に接する前にシール部材45が床のコンクリートスラブ2の表面に圧着され、シールが形成される。
【0118】
なお、ボルト23は、図5に例示するように鉄筋26に固定されていてもよいし、あるいは、ボルト23の下端がアンカーボルトになっており、床のコンクリートスラブ2に固定されるようにしてもよい。
【0119】
本実施形態の止水構造体43によれば、図1の止水構造体1と同様に、雨水等が止水構造体43の上面に沿って進入するルートにおいて、上部段差面10が室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる面になっているので、これを越えて水が室内側に進入することがない。また、長い時間の経過によってシール部材32やモルタル38が収縮して止水構造体43との間に隙間ができた場合であっても同様に水の進入を防止し続けることができる。
【0120】
また、止水構造体43の下面に沿って進入するルートにおいては、シール部材45が床のコンクリートスラブ2との間でシールを形成しているので、水の進入を防止することができる。また、長い時間の経過によってシール部材36やコンクリートスラブ2が収縮し止水構造体43との間に隙間ができた場合であっても、シール部材45が弾力的に床のコンクリートスラブ2の表面に圧着されているので、シール部材45が隙間の広がりを吸収し、長期間にわたって水の進入を防止することができる。
【0121】
本実施形態の止水構造体43によれば、床のコンクリートスラブ2のコンクリート打設前に止水構造体43を設置することがなく、従来のように床のコンクリートスラブ2のコンクリート打設の作業を独立して行うことができる。しかも、本実施形態の止水構造体43は、床のコンクリートスラブ2のコンクリート打設後に止水構造体43を置いてナット25を締め付ければよい。さらに、設置した止水構造体43上にサッシ枠を取り付けることができる。これは、従来の施工方法のように床のコンクリートスラブ2とサッシ枠の下側部材3の間にモルタルを充填する作業に比してきわめて簡単に施工することができる。
【0122】
このように後付式の止水構造体は先付式のものに比べれば、工事の手順が単純化されるという利点を有する。
【0123】
なお、本実施形態においても上部段差面10のみが存在すればよく、上部突起部31がない断面形状もあり得る。
【0124】
次に、本発明の他の実施形態によるサッシ下部の止水構造体について説明する。
【0125】
図6は本発明の他の実施形態によるサッシ下部の止水構造体46を示している。図6においては、図5と同一の部分については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0126】
図6の止水構造体46は、支持部材を挿通させて止水構造体を固定するための貫通孔を有していない代わりに支持部材を固定するための固定金具47を有している。その他の点においては図5の止水構造体43と同様の構成を有している。
【0127】
固定金具47は、図6の例では形鋼からなり、予め止水構造体46に固定されているのが好ましい。
【0128】
本実施形態の止水構造体46は、床のコンクリートスラブ2の打設後に止水構造体46を設置し、固定金具47にボルト23を挿通させ、ボルト23の上端からナット25で締め込む。ナット25を締め込むことによってシール溝44内のシール部材45が床のコンクリートスラブ2の表面に圧着され、床のコンクリートスラブ2との間にシールを形成する。止水構造体46の上面において上部段差面10が水の進入を防止することは図1と図4の止水構造体と全く同様である。
【0129】
なお、図6は固定金具47を後付式の止水構造体に使用した場合を示しているが、固定金具47を図1〜図4の先付式の止水構造体1に適用することができる。その場合は、固定金具47を上下からナット等を用いて挟持することによって止水構造体を支持することができる。
【0130】
固定金具47を先付式の止水構造体に適用すれば先付式の止水構造体の作用効果を奏し、後付式の止水構造体に適用すれば後付式の止水構造体の作用効果を奏することは明らかである。
【0131】
なお、固定金具47は図6に示した形鋼に限られず、止水構造体46とボルト23を連結することができる限り任意の公知のものとすることができる。
【0132】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のサッシ下部の止水構造体によれば、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と下部段差面、あるいは圧縮弾力性のシール部材とを有していることにより、施工後の初期段階のみならず、長い期間が経過してコンクリートやモルタルが収縮し、あるいはシール部材が劣化した場合であって、屋内への水の進入を防止することができる。
【0133】
さらに、本発明のサッシ下部の止水構造体によれば、先付式のものは浮き型枠のような困難な作業を要することなく床のコンクリートスラブと一体的にコンクリート打設することができ、また、後付式のものは床のコンクリートスラブのコンクリート打設と独立して施工でき、かつ、床のコンクリートスラブの上に固定すればよいのでサッシ枠を支持した状態で床とサッシ枠の間にモルタルを充填するという困難な作業を省略することができるので、施工作業を大幅に容易にすることができる。
【0134】
さらに、水切面が予め仕上げられている止水構造体の場合には、現場における仕上げのための左官作業をも省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるサッシ下部の止水構造体の断面図。
【図2】 本発明の一実施形態によるサッシ下部の止水構造体の施工の一つの段階を示した説明図。
【図3】 本発明の一実施形態によるサッシ下部の止水構造体のコンクリート打設後の施工方法を示した説明図。
【図4】 本発明の一実施形態によるサッシ下部の止水構造体の型枠を必要としない施工方法を示した説明図。
【図5】 本発明の他の実施形態によるサッシ下部の止水構造体の断面図。
【図6】 本発明のさらに他の実施形態によるサッシ下部の止水構造体の断面図。
【図7】 従来のサッシの下部の構造を示した断面図。
【図8】 従来の床のコンクリートスラブと一体型の止水用堤の構造を示した断面図。
【図9】 床のコンクリートスラブと一体型の止水堤の施工時の型枠の支持方法を示した説明図。
【符号の説明】
1 止水構造体
2 床のコンクリートスラブ
3 サッシ枠の下側部材
3a レール
3b ガイド
3c 垂下片
4 上面
5 下面
6 外面
8 空洞部
9 水切面
10 上部段差面
11 凸部頂面
12 傾斜面
13 水平面
14 オーバーハング面
15 垂直面
16 第1脚部底面
17 下部段差面
18 凹部底面
19 傾斜面
20 第2脚部底面
21 溝
22 貫通孔
23 ボルト
24 シール材
25 ナット
26 鉄筋
27 中間部材
28 取付金具
29 桟
30 巾木
31 上部突起部
32 シール部材
33 下部凹部
34 第1脚部
35 第2脚部
36 シール部材
37 空気抜き孔
38 モルタル
39 型枠
40 コンクリートの打設高さ
41 PC壁パネル
42 PC床パネル
43 止水構造体
44 シール溝
45 シール部材
46 止水構造体
47 固定金具

Claims (11)

  1. 全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
    前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
    前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる下部段差面と、
    床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記止水構造体を固定するとともに前記サッシ枠を支持するための支持部材を挿通させるための貫通孔と、を有することを特徴とするサッシ下部の止水構造体。
  2. 全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
    前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
    前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる下部段差面と、
    床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記止水構造体を固定するとともに前記サッシ枠を支持するための支持部材固定するための金具と、を有することを特徴とするサッシ下部の止水構造体。
  3. 全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
    前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
    前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる下部段差面と、
    前記止水構造体に固定された、床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記サッシ枠を支持するための支持部材と、を有することを特徴とするサッシ下部の止水構造体。
  4. 全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
    前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
    前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、シール部材を収納してシールを形成するためのシール溝と、
    床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記止水構造体を固定するとともに前記サッシ枠を支持するための支持部材を挿通させるための貫通孔と、を有することを特徴とするサッシ下部の止水構造体。
  5. 全体として長い形状を有し、サッシ枠の下方に前記サッシ枠の下側の部材の全長にわたって前記サッシ枠の下側部材とほぼ並行になるように配置されるコンクリート建造物のサッシの下部の止水構造体であって、
    前記止水構造体の上面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、室外側から室内側に向かう方向に関して立ち上がる上部段差面と、
    前記止水構造体の下面にその長さ方向に沿って連続的に設けられ、シール部材を収納してシールを形成するためのシール溝と、
    床あるいは梁の鉄筋あるいはコンクリートに固定され前記止水構造体を固定するとともに前記サッシ枠を支持するための支持部材固定するための金具と、を有することを特徴とするサッシ下部の止水構造体。
  6. 前記上部段差面はその室内側の端辺がほぼ水平な面に続き、前記水平な面の室内側の端辺は室外側から室内側に向かう方向に関して下がる面に続き、前記上部段差面と前記水平な面と前記室外側から室内側に向かう方向に関して下がる面は上方に突出する上部突起部を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサッシ下部の止水構造体。
  7. 前記下部段差面はその室内側の端辺がほぼ水平な面に続き、前記水平な面の室内側の端辺は室外側から室内側に向かう方向に関して下がる面に続き、前記下部段差面と前記水平な面と前記室外側から室内側に向かう方向に関して下がる面は下部凹部を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のサッシ下部の止水構造体。
  8. 前記下部凹部は空気抜き孔を有することを特徴とする請求項7に記載のサッシ下部の止水構造体。
  9. コンクリートまたは樹脂の一体成型物からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のサッシ下部の止水構造体。
  10. 内部に空洞部を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のサッシ下部の止水構造体。
  11. 水切面が予め表面仕上げされ、あるいは被覆部材が貼着されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のサッシ下部の止水構造体。
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