JPH0853604A - 半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物

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JPH0853604A
JPH0853604A JP18845594A JP18845594A JPH0853604A JP H0853604 A JPH0853604 A JP H0853604A JP 18845594 A JP18845594 A JP 18845594A JP 18845594 A JP18845594 A JP 18845594A JP H0853604 A JPH0853604 A JP H0853604A
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JP
Japan
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carbon black
resin
resin composition
blackness
semiconductor
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Pending
Application number
JP18845594A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tokuda
浩 徳田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、硬化
促進剤、無機充填材及びカーボンブラックを必須成分と
する樹脂組成物において、該カーボンブラックの平均粒
子径が10〜100nm、Bruauer−Emmet
t−Telle法による比表面積が50〜500m2
g、PH値が6.5〜8.5であり、かつ該カーボンブ
ラックを全樹脂組成物中に0.05〜1.0重量%含む
半導体封止用樹脂組成物。 【効果】 半導体パッケージの均一な黒色度が得られ、
成形時のゲートづまりの抑制、半導体素子上の局所的な
電気絶縁性不良の抑制等に効果的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、均一な黒色度を付与す
るための半導体素子パッケージ用樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ、IC、LSIなどの半導
体素子の封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、
硬化促進剤、無機充填材及び着色剤としてカーボンブラ
ックを少量配合したものが一般的である。このカーボン
ブラックの作用は、半導体パッケージに均一な黒色度を
付与することにある。半導体パッケージを黒色に仕上げ
るのは、着色剤がない場合の色むらを解消すると共に、
ハンドリングの際の汚れを目立たなくし、更にレーザー
捺印の際の印字コントラストを向上させることにある。
しかし、一般的にカーボンブラックは数10ないし数1
00Åオーダーの微粉であるため、その粒子径や比表面
積によって、粉体としての黒色度、吸油量、PH値、着
色力、あるいは凝集による2次構造などに顕著な差異が
生じる。従って半導体封止用樹脂組成物の添加物とし
て、適正な性状のカーボンブラックを選択しなければ、
組成物として均一な分散性が得られず、このことが成形
時のゲートづまり、封止後の半導体パッケージの黒色度
むら、レーザー捺印時のコントラストむらなどの不具合
を誘発するだけでなく、最悪の場合カーボンブラック粒
子同士の凝集によって鎖状ないし葡萄状構造を形成し、
半導体素子上の微細パターン間の局所的な電気的導通を
引き起こす危険性もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点に鑑み、カーボンブラックの物理的、化学的
特性に基づいて種々検討した結果得られたものであり、
その目的とするところは半導体パッケージに均一な黒色
度を付与する半導体封止用樹脂組成物を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤、無機充填材
及びカーボンブラックを必須成分とする樹脂組成物にお
いて、該カーボンブラックの平均粒子径が10〜100
nm、Bruauer−Emmett−Telle法に
よる比表面積が50〜500m2/g、PH値が6.5
〜8.5であり、かつ該カーボンブラックを全樹脂組成
物中に0.05〜1.0重量%含む半導体封止用樹脂組
成物である。
【0005】以下、本発明につきその詳細を説明する。
本発明に用いるカーボンブラックは、平均粒子径が10
〜100nm、比表面積が50〜500m2/g、pH
値が6.5〜8.5の特性を有するものであり、これに
より本発明の効果を最大限に発揮できる。平均粒子径
は、小さければ小さいほど一般に粒子自体の黒さが増
し、樹脂に対する着色力も増加するが、10nm未満の
平均粒子径では逆に粒子同士の分散が不充分となるた
め、かえって半導体パッケージの黒色度は低下し、樹脂
のチキソ性も必要以上に増加するので好ましくない。又
極端な場合は、粒子間の凝集により鎖状ないし葡萄状の
2次構造が形成され半導体素子の局所的な絶縁性の低下
を招くこともありうる。平均粒子径が100nmを越え
ると、粒子自体の黒さ及び着色力が低下し樹脂の黒色度
も低下するので、同じ含有率でカーボンブラックを配合
しても、半導体パッケージの黒色度は低下していく傾向
があり好ましくない。本発明でいう平均粒子径とは、電
子顕微鏡による算術平均値である。
【0006】一方、Bruauer−Emmett−T
elle法による比表面積が、50m2/g未満だと、
樹脂のチキソ性は減少し、樹脂粘度も減少していくので
カーボンブラックは樹脂中に均一に分散しやすくなる
が、逆にカーボンブラックの有効表面積が小さすぎ、本
来カーボンブラックが有する着色力を充分に発揮できな
いので好ましくない。逆に500m2/gを越えると、
カーボンブラックの有効表面積は大きく、同時に樹脂に
対する着色力も大きくなるが、反面樹脂中での均一な分
散がしにくく、樹脂粘度も増加の傾向が生ずるなどの作
用によって、結果的に充分な黒色度を得ることができず
好ましくない。PH値はカーボンブラックの製造時、そ
の表面に生成する一般的にはCXYで示される揮発分の
量で規定されるが、これはほぼ中性ないしややアルカリ
性であることが好ましく、具体的には6.5〜8.5の
範囲であることが望ましい。PH値が6.5未満だとカ
ーボンブラック表面の揮発分が少なくなり分散性が低下
する傾向があり、一方8.5を越えるとCXYの生成時
にできるカーボンブラック表面の凹凸が多過ぎ、結果的
に比表面積が大き過ぎる状態となって粒子の分散性の低
下を招くので好ましくない。本発明でいうPH値は、J
IS K 6221に準ずる。
【0007】更に本発明に用いるカーボンブラックは、
全樹脂組成物中に0.05〜1.0重量%含むことが好
ましい。カーボンブラックの配合量が0.05重量%未
満だと、粒子の分散性が良好で粒子自体の着色力が大き
くても、カーボンブラックの絶対量が少な過ぎ半導体パ
ッケージに求められる黒色度が十分に得られない。又、
配合量が1.0重量%を越えると半導体パッケージの黒
色度にあまり変化がないだけでなく、配合量が必要以上
に多くなると半導体パッケージ中の局所的な電気絶縁性
の低下や、輻射吸収能の向上によって半田エアリフロー
時により大きい赤外輻射熱を吸収し、半導体パッケージ
が必要以上に高温になり、パッケージ内の半田クラック
を誘発する危険性があり好ましくない。本発明のカーボ
ンブラックを半導体封止用樹脂組成物の着色剤として用
いることにより、樹脂中に均一に分散され、製品ロット
内で均一かつ充分な黒色度が得られるだけでなく、CO
2レーザーやYAGレーザーを用いた捺印においても、
コントラストの良好な背景色を得ることが可能である。
更に樹脂中への均一な分散は、カーボンブラック同士の
2次凝集を抑制し、成形時のゲートづまりや、局所的な
電気絶縁性不良などの可能性を減少させる等、その効果
は絶大である。なお、カーボンブラックは無機充填材と
共に樹脂中に添加混合しても、無機充填材の添加に先立
ち、予め樹脂中に添加混合してもよく、カーボンブラッ
クの添加混合方法は何ら限定されるものではない。
【0008】本発明に用いるエポキシ樹脂は、分子中に
2個以上のエポキシ基を有するものなら、その分子量、
分子構造等は特に限定するものではなく、例えばオルソ
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹
脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型2官能エ
ポキシ樹脂及びこれらの変性物等が挙げられる。これら
は単独でも混合して用いても差し支えない。本発明に用
いるフェノール樹脂硬化剤は、分子中にフェノール性水
酸基を有するものならその分子量、分子構造等は特に限
定するものではなく、例えばフェノールノボラック樹
脂、パラキシリレン変性フェノール樹脂、ジシクロペン
タジエン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン樹
脂およびこれらの変性物等が挙げられる。これらは単独
でも混合して用いても差し支えない。本発明に用いる硬
化促進剤は、使用するエポキシ樹脂のエポキシ基と硬化
剤の水酸基の反応を促進するものであれば特にその種類
を限定するものではなく、例えば、2−メチルイミダゾ
ール、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシク
ロウンデセン、トリフェニルホスフィン等が挙げられ、
これら単独でも混合して用いても差し支えない。
【0009】本発明に用いる無機充填材は、代表的なも
のとして、溶融シリカ粉末、球状シリカ粉末、結晶シリ
カ粉末等が挙げられるが、用途により適宜その種類を選
択すればよい。無機充填材の配合量は特に限定しない
が、例えばレーザー捺印のコントラスト向上や半田リフ
ロー時における耐半田クラック性の向上等を考慮する場
合には、樹脂の流動性の許容範囲内で多い程好ましい。
本発明に用いるカーボンブラックは、レーザー捺印性を
向上させる目的等で他の着色剤、例えば青色系着色剤等
と併用しても差し支えない。
【0010】以下、本発明を実施例をもとに説明する。 実施例1 オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂 8.4重量部 (軟化点65℃、エポキシ当量200) フェノールノボラック樹脂硬化剤 4.2重量部 (軟化点100℃、水酸基当量100) 溶融球状シリカ(平均粒子径20μm) 84重量部 1,8−ジアザビシクロウンデセン 0.2重量部 カルナバワックス 0.4重量部 シリコーンオイル 2.5重量部 カーボンブラック(平均粒子径21nm、比表面積175m2/g、PH値7 .3) 0.3重量部 を常温にてミキサーを用いて混合した後、70〜100
℃で2軸ロールを用いて混練し、冷却後粉砕して成形材
料を得た。次いでこの成形材料をタブレット化し、幅
0.7mm、高さ0.2mmのゲートを有する成形金型
を用い、低圧トランスファー成形機で175℃、70k
g/cm2、120秒の条件で、80pinで厚さ1m
m、外形寸法14×20mmのTQFPパッケージを得
た。更にこの成形物を175℃、8時間ポストキュアー
した。
【0011】得られたパッケージ(試料数100個)に
ついて、目視による黒色度、成形時のゲートづまりの頻
度、パルス幅100μsec、パワー0.15J/mm
2のYAGレーザーで捺印した時の目視によるコントラ
ストむら、TEGチップ端子間導通の頻度、及び予め8
5℃、85%RHで168時間吸湿させた後に半田エア
リフロー処理し、超音波観察装置によるパッケージ内部
のクラックの発生頻度を評価した。評価結果を表1に示
す。 実施例2〜6 表1の配合に従い、実施例1と同様にして樹脂組成物を
得、同様に成形し評価した。評価結果を表1に示す。 比較例1〜9 表2の配合に従い、実施例1と同様にして樹脂組成物を
得、同様に成形し評価した。評価結果を表2に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】本発明によると、従来の方法では得られ
なかった半導体パッケージの均一な黒色度が得られ、成
形時のゲートづまりの抑制、半導体素子上の局所的な電
気絶縁性不良の抑制等に効果的な安定した特性の半導体
封止用樹脂組成物が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、
    硬化促進剤、無機充填材及びカーボンブラックを必須成
    分とする樹脂組成物において、該カーボンブラックの平
    均粒子径が10〜100nm、Bruauer−Emm
    ett−Telle法による比表面積が50〜500m
    2/g、PH値が6.5〜8.5であり、かつ該カーボ
    ンブラックを全樹脂組成物中に0.05〜1.0重量%
    含むことを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。
JP18845594A 1994-08-10 1994-08-10 半導体封止用樹脂組成物 Pending JPH0853604A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177234A (ja) * 2005-11-30 2007-07-12 Toyo Ink Mfg Co Ltd 黒色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JP2014179593A (ja) * 2013-02-15 2014-09-25 Nitto Denko Corp 半導体素子用封止シート、半導体装置及び半導体装置の製造方法

Cited By (2)

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