JPH0853451A - アシクロビルの製造方法 - Google Patents

アシクロビルの製造方法

Info

Publication number
JPH0853451A
JPH0853451A JP17602295A JP17602295A JPH0853451A JP H0853451 A JPH0853451 A JP H0853451A JP 17602295 A JP17602295 A JP 17602295A JP 17602295 A JP17602295 A JP 17602295A JP H0853451 A JPH0853451 A JP H0853451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
guanine
acid
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17602295A
Other languages
English (en)
Inventor
Yeun-Kwei Han
イェン−ケイ・ハン
Peter John Harrington
ピーター・ジョン・ハリントン
George C Schloemer
ジョージ・チャールズ・シュローマー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/426,005 external-priority patent/US5567816A/en
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JPH0853451A publication Critical patent/JPH0853451A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D473/00Heterocyclic compounds containing purine ring systems

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 式(I)の化合物の製造方法であって、
a)式(2)の化合物又はその混合物を、式(3)の化
合物と、選択的アルキル化触媒の存在下に接触させ、次
いでb)形成された生成物を加水分解することを特徴と
する方法。 【化21】 上記式中、Z1 は、水素又はR123 Siであり、
2 は、水素又はR123 Siであり、Z3 は、水
素又はR123 Siであり、ここで、R1 、R2
びR3 は、独立して、低級アルキルであるが、但しZ
1 、Z2 及びZ3 の少なくとも1つは、R123
iである。 【効果】 上記方法は、グアニンの保護にアシル基を使
用せず、N−9/N−7異性体混合物の分離を必要とせ
ず、高収率であり、単一の反応容器内で実施することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、アシクロビルの合成のための方
法に関する。
【0002】プリンや関連ヌクレオシドの多くの合成N
−置換誘導体が、著しい抗ウイルス活性を示すことが証
明されている。1つの注目すべき例は、N−9アルキル
化生成物、9−(2−ヒドロキシエトキシメチル)グア
ニン、即ちアシクロビルである。このような化合物を製
造するための、安価で効率的な方法が望まれていること
は明白である。
【0003】化合物を製造するための方法の有用性は、
幾つかの要因により評価される。例えば、出発物質は可
能な限り単純な構造であるべきである(コストを低く維
持できるように)。中間体が単離及び/又は精製を必要
としなければ(これらの操作は追加の工程や低収率をも
たらすため)、その方法はより効率的である。その方法
は、副生成物(例えば、好ましくない異性体及び/又は
化学試薬)を含まない生成物を生成すべきである。上記
パラメーターのいずれかが達成されないと、製造コスト
が上昇し、これはその方法の妥当性に悪影響を与える。
【0004】N−9置換グアニン化合物への最も単純な
合成アプローチは、保護されたグアニン塩基の直接アル
キル化よりなる。しかしこのアプローチには大きい欠点
がある。多くの報告された方法において、アシル基によ
り保護されたグアニン(例えば、ジアセチルグアニン)
が保護されたグアニン塩基として使用されている。しか
しアシル基は、合成の終了時に除去するのが困難であ
り、結果として低収率となる。また、既知のアルキル化
方法は、保護されたグアニン塩基のN−9位に位置特異
的でなく、N−9及びN−7アルキル化生成物の混合物
が生じる。好ましくないN−7異性体は、目的のN−9
異性体から分離するのが困難であり、単離のためにクロ
マトグラフィーを必要とする。商業的規模のクロマトグ
ラフィーによる分離は、そのような分離に伴うコストの
上昇(溶媒と固定相のコスト、目的生成物の低収率な
ど)のため、最も避けたいものである。
【0005】驚くべきことに、置換グアニン化合物であ
るアシクロビルを製造するための、効率的で選択的な方
法が発見された。本方法は、グアニンの保護にアシル基
を使用せず、実質的にN−9異性体の製造に特異的であ
り(このためN−9/N−7異性体混合物の、クロマト
グラフィーによる分離を必要としない)、高収率であ
り、単純な出発物質と反応条件を要するのみであり、そ
して開始から終了まで単一の反応容器内で実施される。
【0006】本発明の1つの重要な特徴は、酸触媒の選
択に関し、それは本方法の成功にきわめて重要である。
硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など
の通常の酸触媒を使用すると、収率は低くなり、好まし
くない副生成物が得られる。幾つかの選択的アルキル化
触媒のみが、高収率と高選択性でN−9アルキル化物を
与える。
【0007】アシクロビル及び同様な化合物の先行の製
造方法は、米国特許4,355,032 、4,360,522 、4,621,14
0 、及び5,250,535 号、ヨーロッパ特許出願152,965 、
532,878 、及び72,027号、及びJP 5213903に開示されて
いる。関連化合物の合成は、Nucleosides Nucleotides,
8 (2), 225-256 (1989), Zhongguo Yaoke Daxue Xueba
o, 23 (1), 43-44 (1992), Org. Prep. Proced. Int.,
25 (4), 375-401 (1993), J. Med. Chem., 26 (5), 759
-61 (1983), Synth. Commun., 18 (14), 1651-60 (198
8) 及びChem. Pharm. Bull. 36(3), 1153-1157 (1988)
に開示されている。
【0008】本発明は、式(I):
【0009】
【化12】
【0010】で示される化合物の効率的で選択的な製造
方法であって、 a)グアニンを、シリル化剤と接触させて、式(2):
【0011】
【化13】
【0012】(式中、Z1 は、水素又はR123
iであり、Z2 は、水素又はR123 Siであり、
3 は、水素又はR123 Siであり、ここで、R
1 、R2 、及びR3 は、独立して、低級アルキルである
が、但しZ1 、Z2 及びZ3 の少なくとも1つは、R1
23 Siである)で示される化合物又は化合物の混
合物を得、続いて b)式(2)で示される、こうして形成された保護され
たグアニン又は保護されたグアニンの混合物を、式
(3):
【0013】
【化14】
【0014】で示される化合物、即ち1,3−ジオキソ
ランと、選択的アルキル化触媒の存在下に接触させ、次
いで c)こうして形成された生成物を加水分解することより
なる方法に関する。
【0015】或は、式(2)の保護されたグアニンを、
選択的アルキル化触媒の存在下に、式(3)の化合物と
縮合させて形成された中間体、即ち式(4):
【0016】
【化15】
【0017】(式中、R1 、R2 、及びR3 は、上記と
同義である)で示される化合物を、(a)不活性溶媒か
ら沈殿又は結晶化により固体として単離し、次いで
(b)この精製した式(4)の化合物を加水分解する。
【0018】下記の定義は、本明細書中で本発明を記載
するために使用した種々の用語の意味と範囲を説明し定
義するために与えられる。
【0019】「低級アルキル」という用語は、他に記載
がなければ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、
n−ヘキシルなどの、1〜6個の炭素原子を含有する分
岐又は非分岐飽和炭化水素鎖の一価基を意味する。
【0020】「アルカン酸」という用語は、他に記載が
なければ、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ
酪酸、n−吉草酸、イソ吉草酸、トリメチル酢酸、カプ
ロン酸などの、上記と同義の低級アルキルから誘導され
る一塩基カルボン酸を意味する。
【0021】「シリル化触媒」という用語は、硫酸アン
モニウム、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチ
ルシリル、スルホン酸ビストリメチルシリル、硫酸、ブ
チルスルホン酸カリウム、過塩素酸アンモニウム、過塩
素酸ナトリウム、フッ化ホウ素ナトリウム、四塩化スズ
などの触媒をいう。
【0022】「選択的アルキル化触媒」という用語は、
過塩素酸トリメチルシリル、トリフルオロメタンスルホ
ン酸、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル
及びスルホン酸ビストリメチルシリルのような触媒をい
う。
【0023】「不活性有機溶媒」又は「不活性溶媒」と
いう用語は、これに関連して記載される反応の条件下で
不活性な溶媒を意味する〔例えば、ベンゼン、トルエ
ン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「TH
F」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロ
ホルム(「CHCl3 」)、塩化メチレン(若しくはジ
クロロメタン又は「CH2 Cl2 」)、ジエチルエーテ
ル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、tert−ブタノール、ジオキサン、ピリジン、水
などを含む〕。他に特定されていなければ、本発明の反
応に使用される溶媒は不活性溶媒である。
【0024】「加水分解する」又は「加水分解」という
用語は、水の付加により化学結合を開裂する工程をい
う;例えば、アルキルエステルの加水分解は有機酸とア
ルコールを与え、アミドの加水分解は有機酸とアミンを
与え、シリルエーテルの加水分解はアルコールを与え
る。加水分解は、無機酸(例えば、塩酸)又は有機酸
(例えば、酢酸)での処理により、或は塩基(例えば、
水酸化ナトリウム又は水酸化アンモニウム)での処理に
より行われる。
【0025】「場合による」又は「場合により」は、そ
れに続いて記載される事象又は情況が起こるか又は起こ
らず、かつその記述がその事象又は情況が起こる場合と
起こらない場合を含むことを意味する。
【0026】本明細書で使用される「シリル化剤」とい
う用語は、グアニンをシリル化できる化合物をいう。好
適なシリル化剤は、ヘキサメチルジシラザン〔これは、
式(2)(式中、少なくとも1つのZは、式SiR1
23 のシリル基であり、さらに式中、R1 、R2 、及
びR3 は、全てメチルである)の化合物を与える〕であ
る。しかし、他に多くのシリル化剤が当該分野で公知で
ある。例えば、グアニンを、塩化トリメチルシリル、塩
化tert−ブチルジメチルシリルなどのような、式S
iR123 X(式中、R1 、R2 、及びR3 は、独
立して、低級アルキルであり;そしてXは、クロロ又は
ブロモである)のハロゲン化トリアルキルシリルと、好
適には約1〜2モル当量の塩基の存在下で反応させる。
【0027】式(2)の化合物は、以下の式:
【0028】
【化16】
【0029】として表される。式(2)は、1、2、又
は3つのシリル基、或はその混合物で保護されたグアニ
ン(式中、Z1 、Z2 、及びZ3 は、独立して、水素又
は式SiR123 のシリル基であるが、但しZ1
2 、及びZ3 の少なくとも1つは、シリル基でなけれ
ばならず、さらに式中、R1 、R2 、及びR3 は、独立
して、低級アルキルである)を表す。描かれた式(2)
がN−7及びN−9異性体の混合物(互変異性体の混合
物として)を表すことに注意されたい。
【0030】必要であれば、本明細書に記載される化合
物と中間体の単離と精製は、任意の適切な分離又は精製
方法(例えば、濾過、抽出、結晶化、カラムクロマトグ
ラフィー、分離用高圧液体クロマトグラフィー(分離用
HPLC)、薄層クロマトグラフィー又は分取薄層クロ
マトグラフィー、或はこれらの方法の組合せ)によって
も達成しうる。適切な分離及び単離方法の具体的な説明
は、本明細書の以下の実施例を参照されたい。しかし、
他の同等の分離又は単離方法も使用することができる。
【0031】命名法 下記の番号付けと命名法が、本発明の化合物を記載し、
命名するために使用される。
【0032】
【化17】
【0033】そして、式(I)の化合物は、9−(2−
ヒドロキシエトキシメチル)グアニン、即ちアシクロビ
ルと命名される。
【0034】式(I)の化合物の製造方法は、以下の反
応スキームAに示されている。
【0035】
【化18】
【0036】(式中、Z1 、Z2 及びZ3 は、独立し
て、水素又は式R123 Siのシリル保護基であ
り、ここで、R1 、R2 、及びR3 は、独立して、低級
アルキルであるが、但しZ1 、Z2 及びZ3 の少なくと
も1つは、シリル基である)
【0037】
【化19】
【0038】出発物質 式R123 SiX(式中、Xは、クロロ又はブロモ
である)のハロゲン化トリアルキルシリル、ヘキサメチ
ルジシラザン、並びに式(1)及び(3)の化合物は、
全て市販されている。
【0039】工程1:式(2)の調製 反応スキームAに示されるように、最初の工程でグアニ
ン(式(1))をシリル化して、対応する保護されたグ
アニンを得る。
【0040】アルキル化に先立つグアニンの保護は、当
該分野で公知である(例えば、F.P.ClausenとJ.J. Chri
stensenによる"Synthesis of 9-substituted Guanines.
AReview" 、Org. Prep. Proced. Int., 25(4), 375-40
1 (1993)を参照のこと)。グアニンは、例えばアシル基
(例えば、アセチル)又はシリル基を使用して保護され
る。伝統的には、シリル基が保護のために使用されると
きには、グアニンは、目的の反応が行われる前に、グア
ニンに存在する全ての活性プロトンがシリル基で置換さ
れる(即ち、グアニンはトリシリル誘導体として保護さ
れる)ようにグアニンはシリル化される。しかし、驚く
べきことに、グアニンはトリシリル化した後に、工程2
のアルキル化を行うことにより目的の生成物が高い収率
で得られ、これは確かに好適であるが、N−9異性体の
調製に実質的に特異的である工程2で行われるアルキル
化のために、グアニンがトリシリル化されていることは
必須ではないことが発見された。従来法では、グアニン
をスラリーとして、シリル化剤(例えば、ヘキサメチル
ジシラザン)と、還流しながら全ての懸濁物質が溶液に
なるまで反応させるが、このことがトリシリル誘導体の
完全な形成の合図となる。この反応は、48時間以上か
かることがある。驚くべきことに、はるかに短い時間
(例えば、2時間の短さで)還流し、次に下記の工程2
に記載されるように、こうして生成したスラリーを1,
3−ジオキソランと反応させると、目的の生成物が高い
収率で得られることが発見された。短い時間で、グアニ
ンをヘキサメチルジシラザンと反応させることにより生
成した式(2)の化合物の組成は、未だ確実には知られ
ていないが、主にモノシリル化誘導体が、恐らく少量の
ジシリル及びトリシリルグアニンと混合していると考え
られている。
【0041】好適な方法では、グアニンを約3〜10モ
ル当量のシリル化剤、好適にはヘキサメチルジシラザン
と〔即ち、式(2)(式中、Z1 、Z2 及びZ3 は、全
てシリル基であり;さらに式中、R1 、R2 、及びR3
は、メチルである)の化合物を得るために〕、シリル化
触媒、好適には硫酸アンモニウム、トリフルオロメタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチル
シリル又はスルホン酸ビストリメチルシリル、最も好適
にはトリフルオロメタンスルホン酸(約0.01〜0.
1モル当量)の存在下に反応させる。この混合物を、約
5〜48時間、好適には約16時間にわたって加熱還流
させる。反応が実質的に完了すると、場合により過剰の
シリル化剤を減圧下で除去し、生じた式(2)の保護さ
れたグアニン生成物の溶液を、更に精製することなく次
の工程に使用する。
【0042】或は、グアニンを、シリル化剤、好適には
ヘキサメチルジシラザンと、シリル化触媒、好適にはト
リフルオロメタンスルホン酸の存在下に、時間が約1〜
8時間、好適には2〜4時間という以外は上記段落に記
載されたように反応させる。場合により、過剰のシリル
化剤を減圧下で除去し、そして生じた式(2)の保護さ
れたグアニン生成物の溶液を、更に精製することなく次
の工程に使用する。
【0043】或は、グアニンを、1〜5モル当量の、塩
化トリメチルシリル、塩化tert−ブチルジメチルシ
リルなどのような、式SiR123 X(式中、R
1 、R2 、及びR3 は、独立して、低級アルキルであ
り、そしてXは、クロロ又はブロモである)のハロゲン
化トリアルキルシリルと、約1〜5モル当量の塩基の存
在下に反応させる。
【0044】上述のグアニンのシリル化において、硫酸
アンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフ
ルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル又はスルホン
酸ビストリメチルシリルが、酸触媒として良好に働くこ
とに注意すべきである。しかし、トリフルオロメタンス
ルホン酸は、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチル
シリル又はスルホン酸ビストリメチルシリルよりもはる
かに安価なため、トリフルオロメタンスルホン酸が好適
であり、かつトリフルオロメタンスルホン酸はシリル化
反応の過程でトリフルオロメタンスルホン酸トリメチル
シリルに変換し、次にこれが工程2の好適な選択的アル
キル化触媒として機能する(即ち、工程2のために更に
触媒を添加する必要がない)ため、特に好適である。
【0045】工程2:式(4)の調製 反応スキームA、工程2に示されるように、保護された
グアニン(式(2))は、選択的にアルキル化されて、
対応する式(4)のN−9異性体、加えて少量のN−7
異性体を与える。
【0046】工程1の生成物に、1,3−ジオキソラン
(式(3))と、約0.01〜0.1モル当量の選択的
アルキル化触媒(例えば、トリフルオロメタンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル又
はスルホン酸ビストリメチルシリル、好適にはトリフル
オロメタンスルホン酸トリメチルシリル)を添加する。
上記のように、工程1で触媒としてトリフルオロメタン
スルホン酸が使用されるならば、好適なトリフルオロメ
タンスルホン酸トリメチルシリルがその場で(in situ
)形成されて、更に選択的アルキル化触媒を添加する
必要はない。
【0047】この反応混合物を、還流するように、約5
〜24時間、好適には、更に溶媒を添加しないならば約
15時間、又は不活性溶媒、好適にはトルエンを反応混
合物に添加するならば約10時間、加熱する。好適に
は、こうして生成した式(4)の化合物を、更に精製す
ることなく以下の工程3に示されるように加水分解す
る。或は、式(4)の化合物を、不活性溶媒、好適には
アセトンと水の混合物から沈殿又は結晶化により精製す
る。
【0048】工程3:式(I)の調製 反応スキームA、工程3に示されるように、式(4)の
化合物を加水分解して式(I)の化合物を得る。
【0049】加水分解の1つの方法は、工程2の生成物
に、水性酸、好適にはアルカン酸、最も好適には水性酢
酸を、場合により不活性溶媒(例えば、メタノール、ト
ルエン、アセトン、又はその混合物)中で添加すること
を含む。好適には、水と酢酸の混合物、最も好適には1
〜10%の酢酸を含有する混合物が使用される。この混
合物を、およそ還流温度まで、約5〜30分間、好適に
は約10分間、脱色剤(例えば、フィルトロール(filt
rol ))の存在下で加熱し、次に濾過して約0〜15℃
の範囲、好適には約5℃の温度に冷却する。結晶性固体
として式(I)の純粋な化合物を得る。
【0050】脱色剤を使用する必要のない好適な加水分
解においては、工程2の生成物を水性塩基(例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、好適には水酸化ナト
リウム)で加水分解して、式(I)の化合物の塩、好適
にはナトリウム塩の水性溶液を得る。この溶液を分離
し、次いで酸性にする(塩酸、硫酸で、又は好適にはア
ルカン酸、最も好適には酢酸で)と、式(I)の化合物
の沈殿物が生じる。この沈殿物を従来法により精製し、
その最後の工程は水性水酸化アンモニウムからの結晶化
を必要とし、これにより副生成物としてこの過程で生成
するビス〔9−(2−ヒドロキシエトキシメチル)グア
ニン〕メタンの量を最小化する(以下を参照のこと)。
【0051】約10〜15℃に冷却しながら、約15〜
50倍容量、好適には20〜30倍容量の水からの再結
晶により、式(I)の生成物を更に精製してもよい。結
晶性固体として、式(I)の純粋な化合物を得る。
【0052】本発明の上述の方法により調製される化合
物は、この過程で副生成物として生成する、ビス〔9−
(2−ヒドロキシエトキシメチル)グアニン〕メタンと
して名付けられる、僅かであるが検出可能な量の次式:
【0053】
【化20】
【0054】で示される化合物の存在を伴う。少量のこ
のような化合物は、例えば質量スペクトル法、NMRス
ペクトル法、又は好適には分析用HPLCを使用して検
出される。薬剤は、承認及び/又は発売の前に薬局方基
準を満たさなければならず、合成試薬又は副生成物は薬
局方基準により規定される制限を超えられないことは公
知であるが、本発明の方法により調製される最終化合物
には、少量であるが検出可能な量のこのような物質の存
在がある。このような物質の存在について薬剤化合物の
純度をモニターすることが重要であり、このような存在
は、本発明の方法の使用を検出する方法として追加的に
開示されている。
【0055】アシクロビルの合成の好適な方法は、最初
にグアニンを、トリアルキルシリル、好適にはトリメチ
ルシリル、最も好適にはトリス(トリメチルシリル)で
保護し、この保護化合物を1,3−ジオキソランと反応
させて、少量のN−7異性体と共に式(4)のN−9置
換グアニンを得ることを含む。この反応は、選択的アル
キル化触媒、好適にはトリフルオロメタンスルホン酸ト
リメチルシリルの存在下で行われ、そして好適には不活
性溶媒、好適にはトルエンの存在下に行われる。こうし
て生成した式(4)の中間体は、不活性溶媒、好適には
アセトンと水の混合物から沈殿又は結晶化により精製さ
れ、次に精製した中間体は以下に記載したように加水分
解される。好適には式(4)の中間体は、途中の精製工
程なしに、水性酸、好適には酢酸で、又は更に好適には
塩基、最も好適には水酸化ナトリウムで加水分解され
て、式(I)の目的の生成物を与える。
【0056】
【実施例】以下の製造例及び実施例は、当業者が、本発
明をより明確に理解し、実施できるようにするためのも
のである。以下の製造例及び実施例は、本発明の範囲を
限定するものではなく、単に本発明を例示し説明するも
のと考えられるべきである。
【0057】実施例1: 式(4)の化合物の製造例 グアニン(10g)、ヘキサメチルジシラザン(HMD
S、50ml)及びトリフルオロメタンスルホン酸(0.
24ml)の混合物を16時間加熱還流(130〜135
℃)した。得られた混合物を35℃に冷却し、過剰なH
MDSを留去(0.1〜1mmHg)し、浴の温度を徐々に
110℃まで上げた。次いで、混合物を80℃以下に冷
却し、1,3−ジオキソラン(25ml)を加え、得られ
た混合物を15時間還流した。反応混合物を50℃に冷
却し、アセトン(80ml)と水(8ml)との混合物中に
注いだ。得られたスラリーをろ過し、冷アセトンで固型
物を洗浄し、9−(2−トリメチルシリルエトキシメチ
ル)グアニン(15.8g、収率87%)を得た。1 NMR:ppm -0.04 (9H,一重線);3.43(2H,多重線);3.52(2
H,多重線);5.27(2H,一重線);6.46(2H,巾広一重線);7.75
(1H,一重線) 。 この反応で得たN−9アルキル化物と、N−7アルキル
化物との割合は、典型的には25:1から50:1の範
囲であった。
【0058】実施例2: 式(I)の化合物の製造例 9−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)グアニン
(15.8g)、水(250ml)及び酢酸(20ml)の
混合物を加熱還流し、溶液を得た。この高温溶液を、モ
ンモリロン石K10(酸性粘土)少量で処理して脱色
し、ろ過し、ろ液を徐々に5℃まで冷却した。得られた
白色結晶状固体をろ取し、9−(2−ヒドロキシエトキ
シメチル)グアニン(8.8g、69%)を得た。1 NMR:3.38(4H,一重線);4.64(1H,巾広一重線);5.26(2H,
一重線);6.54(2H,巾広一重線);7.68(1H,一重線) 。 この反応で得たN−9アルキル化物と、N−7アルキル
化物との割合は、典型的には1000:1から200
0:1であった。
【0059】実施例3: 式(I)の化合物の代替製造例 グアニン(25g)、ヘキサメチルジシラザン(HMD
S、125ml)及びトリフルオロメタンスルホン酸トリ
メチルシリル(1ml)の混合物を24時間加熱還流(1
30〜135℃)した。得られた混合物を70℃に冷却
し、1,3−ジオキソラン(25ml)を加え、得られた
混合物を16時間還流した。過剰なHMDSと1,3−
ジオキソランとを減圧下、留去した。反応混合物を70
℃に冷却し、10%酢酸水溶液600mlに注いだ。混合
物を加熱し、溶液を得た。この高温溶液を少量の活性炭
(1.25g)で処理して脱色し、ろ過し、ろ液を徐々
に5℃に冷却した。得られた白色結晶状固体をろ取し、
純粋な9−(2−ヒドロキシエトキシメチル)グアニン
(29g、78%)を得た。1 NMR:3.38(4H,一重線);4.64(1H,巾広一重線);5.26(2H,
一重線);6.54(2H,巾広一重線);7.68(1H,一重線) 。
【0060】実施例4: 式(I)の化合物の代替製造例 グアニン(25g)、ヘキサメチルジシラザン(HMD
S、125ml)及びトリフルオロメタンスルホン酸
(0.75ml)の混合物を、16時間加熱還流(130
〜135℃)した。得られた混合物を70℃に冷却し、
過剰なHMDSを留去(0.1〜1mmHg)し、浴の温度
を徐々に130℃まで上げた。得られた混合物を60℃
に冷却し、1,3−ジオキソラン(20ml)を加え、1
6時間還流した。次いで、混合物を45℃に冷却し、メ
タノール200mlを加え、低沸点溶媒を大気圧下で留
去した。反応混合物を冷却し、水500mlと酢酸10ml
との混合物に注いだ。混合物を80℃に加熱し、低沸点
物質を除去し、溶液を得た。この高温溶液を、少量の活
性炭(2.5g)で処理して脱色し、水100mlを加え
た。得られたスラリーを75℃に加熱して、固体を再溶
解し、ろ過し、ろ液を徐々に5℃に冷却した。得られた
白色結晶状固体をろ取し、5%酢酸水溶液525mlから
再結晶して、純粋な9−(2−ヒドロキシエトキシメチ
ル)グアニン(24.8g、66.6%)を得た。1 NMR:3.38(4H,一重線);4.64(1H,巾広一重線);5.26(2H,
一重線);6.54(2H,巾広一重線);7.68(1H,一重線) 。
【0061】実施例5: 式(I)の化合物の代替製造例 グアニン(25g)、ヘキサメチルジシラザン(HMD
S、135ml)及びトリフルオロメタンスルホン酸
(0.75ml)の混合物を24時間加熱還流(130〜
135℃)した。得られた混合物を70℃に冷却し、過
剰なHMDSを留去(0.1〜1mmHg)し、浴の温度を
徐々に110℃まで上げた。得られた混合物を50℃に
冷却し、1,3−ジオキソラン(36ml)を加え、得ら
れた混合物を16時間還流した。次いで、混合物を60
℃に冷却し、水300mlと酢酸2mlとを加え、低沸点溶
媒を、大気圧下で留去した。反応混合物を冷却し、黄色
固体をろ取した。次に、この固体を水450mlと酢酸2
4mlとの混合物中に、80℃で溶解した。この高温溶液
を、少量の活性炭(2g)で処理して脱色し、ろ過し、
ろ液を徐々に5℃に冷却して、純粋な9−(2−ヒドロ
キシエトキシメチル)グアニン(27.4g、73%)
を得た。1 NMR:3.38(4H,一重線);4.64(1H,巾広一重線);5.26(2H,
一重線);6.54(2H,巾広一重線);7.68(1H,一重線) 。
【0062】実施例6: 式(I)の化合物の代替製造例 グアニン(15.1g)、ヘキサメチルジシラザン(H
MDS、28ml)及びトリフルオロメタンスルホン酸
(0.45ml)の混合物を6時間加熱還流した。得られ
た混合物を70℃に冷却し、過剰なHMDSを留去
(0.1〜1mmHg)し、浴の温度を徐々に100℃まで
上げた。残渣に、トルエン150mlと1,3−ジオキソ
ラン(10.5ml)とを加え、混合物を6時間還流し
た。次に、混合物を冷却し、水250ml中の水酸化ナト
リウム4.2gの溶液で洗浄し、次いで水50mlで洗浄
した。この水性抽出液に、酢酸22.6mlと活性炭とを
加え、混合物を90℃に加熱し、ろ過し、ろ液を10℃
に冷却して、純粋な9−(2−ヒドロキシエトキシメチ
ル)グアニン(7.9g)を得た。1 NMR:3.38(4H,一重線);4.64(1H,巾広一重線);5.26(2H,
一重線);6.54(2H,巾広一重線);7.68(1H,一重線) 。
【0063】実施例7: 式(I)の化合物の代替製造例 グアニン(60kg)、ヘキサメチルジシラザン(HMD
S、300リットル)、及びトリフルオロメタンスルホ
ン酸(3kg)の混合物を36時間加熱還流した。得られ
た混合物を80℃に冷却し、過剰なHMDSを留去(3
5mmHg)し、トルエン(600リットル)と1,3−ジ
オキソラン(41リットル)とを加えた。混合物を10
5℃で80時間還流した。次いで、混合物を冷却し、ろ
過した。ろ液に水酸化ナトリウム(17kg)の水(60
0リットル)溶液を加え、水性相(最下層)を分離し
た。この水性相に更に水600リットルを加え、この混
合物に酢酸(91リットル)を加えて、酸性とした。フ
ィルトロール(Filtrol )(7kg)とセラトム(Celato
m )(3kg)とを加え、混合物を40〜60℃に加熱
し、トルエンと過剰なジオキソランとを減圧下(100
mmHg)で除去してから、80〜90℃に加熱し、生成物
を溶解した。混合物をろ過して、フィルトロール(Filt
rol )とセラトム(Celatom )とを除去し、ろ液を20
〜30℃に冷却し、50%水酸化ナトリウム水溶液95
kgを加えて、pH6.5〜7に中和した。これに水酸化ア
ンモニウム(29%、14リットル) を加え,固体を溶
解させるために、混合物を80〜90℃に加熱した。溶
液に種晶を添加し、10〜15℃に冷却した。沈殿物を
ろ過し、9−(2−ヒドロキシエトキシメチル)グアニ
ン(59.5kg、67%)を得た。この生成物は、99
%以上の純度を示した。
【0064】この生成物を、水30容中に75〜80℃
で溶解し、10%w/w 脱色炭(ADP)を加え、混合物
を高温でろ過した。ろ液に種晶を添加し、10〜15℃
に冷却し、結晶状生成物をろ取し、60〜70℃で真空
乾燥して、純粋な9−(2−ヒドロキシエトキシメチ
ル)グアニン(53.5kg、収率60%)を得た。1 NMR:3.38(4H,一重線);4.64(1H,巾広一重線);5.26(2H,
一重線);6.54(2H,巾広一重線);7.68(1H,一重線) 。
【0065】実施例8: 式(I)の化合物の代替製造例 グアニン(25g)、ヘキサメチルジシラザン(HMD
S、125ml)及びトリフルオロメタンスルホン酸
(0.75ml)の混合物を18時間加熱還流(130〜
135℃)した。得られた混合物を70℃に冷却し、過
剰なHMDSを留去(0.1〜1mmHg)した。得られた
混合物を冷却し、トルエン(250ml)と1,3−ジオ
キソラン(18ml)とを加え、得られた混合物を105
℃で、10時間還流した。次いで、混合物を冷却し、水
酸化ナトリウム(7g)を含む水250mlを加え、水性
相を分離した。トルエン相を水(150ml)で洗浄した
後、水性相を合わせて大気圧下で加熱し、低沸点有機物
を留去した。この溶液を冷却し、酢酸(10.5g)を
加えて、白色沈殿物を得た。これに29%水酸化アンモ
ニウム(6g)を加え、混合物を加熱して、固体を溶解
した。この高温溶液を少量の活性炭(3g)で処理して
脱色した。得られたスラリーを加熱し、固体を再溶解
し、ろ過し、ろ液を徐々に5℃まで冷却した。こうして
得られた白色結晶状固体をろ取し、純粋な9−(2−ヒ
ドロキシエトキシメチル)グアニン(26.8g、72
%)を得た。1 NMR:3.38(4H,一重線);4.64(1H,巾広一重線);5.26(2H,
一重線);6.54(2H,巾広一重線);7.68(1H,一重線) 。
【0066】本発明を具体的な実施例により詳述した
が、本発明の本来の精神及び範囲から逸脱することな
く、種々の変更がなされ、相当物で置き換え得ることを
当業者は理解すべきである。加えて、ある特定の状況、
物質、組成物、製法、工程を、本発明の目的、精神及び
範囲に適合させるべく、多くの修正がなされることもあ
り得る。こうした修正はすべて本発明の特許請求の範囲
に含まれるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター・ジョン・ハリントン アメリカ合衆国、コロラド 80027、ルー イビル、トレイル・リッジ・ドライブ 862 (72)発明者 ジョージ・チャールズ・シュローマー アメリカ合衆国、コロラド 80501、ロン グモント、フォックス・ヒル・ドライブ 1278

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 で示される化合物の製造方法であって、 a)式(2): 【化2】 (式中、Z1 は、水素又はR123 Siであり、Z
    2 は、水素又はR123 Siであり、Z3 は、水素
    又はR123 Siであり、ここで、R1 、R2 及び
    3 は、独立して、低級アルキルであるが、但しZ1
    2 及びZ3 の少なくとも1つは、R123 Siで
    ある)で示される化合物又は化合物の混合物を、式
    (3): 【化3】 で示される化合物と、選択的アルキル化触媒の存在下に
    接触させ、次いで b)こうして形成された生成物を加水分解することを特
    徴とする方法。
  2. 【請求項2】 該触媒が、トリフルオロメタンスルホン
    酸、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル及
    びスルホン酸ビストリメチルシリルよりなる群から選択
    される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該触媒が、トリフルオロメタンスルホン
    酸トリメチルシリルである、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 R1 、R2 、及びR3 が、全てメチルで
    ある、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 グアニンを、トリフルオロメタンスルホ
    ン酸の存在下にヘキサメチルジシラザンと接触させるこ
    とにより、式(2)の化合物とトリフルオロメタンスル
    ホン酸トリメチルシリルの両方を同時に生成させる、請
    求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 式(2)の化合物が、次式(2′): 【化4】 で示される化合物である、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 該加水分解を、アルカン酸と水の混合物
    で行う、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 該アルカン酸が、酢酸である、請求項7
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 該加水分解を、水酸化ナトリウム水溶液
    で行う、請求項6記載の方法。
  10. 【請求項10】 こうして得られた9−(2−ヒドロキ
    シエトキシメチル)グアニンが、本方法で生成された検
    出可能な量のビス〔9−(2−ヒドロキシエトキシメチ
    ル)グアニン〕メタンを有する、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 式(I): 【化5】 で示される化合物の製造方法であって、 a)式(2): 【化6】 (式中、Z1 は、水素又はR123 Siであり、Z
    2 は、水素又はR123 Siであり、Z3 は、水素
    又はR123 Siであり、ここで、R1 、R2 、及
    びR3 は、独立して、低級アルキルであるが、但しZ
    1 、Z2 及びZ3 の少なくとも1つは、シリル基であ
    る)で示される異性体の混合物を、式(3): 【化7】 で示される化合物と、選択的アルキル化触媒の存在下に
    接触させて、式(4): 【化8】 (式中、R1 、R2 、及びR3 は、上記と同義である)
    で示される化合物を得、続いて(b)不活性溶媒から沈
    殿又は結晶化により、式(4)の化合物を精製し、次い
    で(c)精製した式(4)の化合物を加水分解すること
    を特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 該触媒が、トリフルオロメタンスルホ
    ン酸、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリ
    ル、及びスルホン酸ビストリメチルシリルよりなる群か
    ら選択される、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 該触媒が、トリフルオロメタンスルホ
    ン酸トリメチルシリルである、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 R1 、R2 及びR3 が、全てメチルで
    ある、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 グアニンを、トリフルオロメタンスル
    ホン酸の存在下にヘキサメチルジシラザンと接触させる
    ことにより、式(2)の化合物とトリフルオロメタンス
    ルホン酸トリメチルシリルの両方を同時に生成させる、
    請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 式(2)の化合物が、次式(2′): 【化9】 で示される化合物である、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 該不活性溶媒が、アセトンと水の混合
    物である、請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 該加水分解を、アルカン酸と水の混合
    物で行う、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 該アルカン酸が、酢酸である、請求項
    18記載の方法。
  20. 【請求項20】 該加水分解を、水性水酸化ナトリウム
    で行う、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 式(I): 【化10】 で示される化合物の製造方法であって、 a)グアニンを、トリフルオロメタンスルホン酸の存在
    下にヘキサメチルジシラザンと接触させ、 b)こうして形成された混合物を、式(3): 【化11】 で示される化合物と接触させ、 c)水酸化ナトリウムと水の混合物で処理することによ
    り、こうして形成された生成物を加水分解し、次いで d)生じた溶液を酸で中和することを特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 工程b)を、トルエンを溶媒として行
    う、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 工程d)の酸が、酢酸である、請求項
    21記載の方法。
  24. 【請求項24】 工程d)の9−(2−ヒドロキシエト
    キシメチル)グアニン生成物を、水酸化アンモニウム溶
    液から結晶化させる、請求項21記載の方法。
  25. 【請求項25】 結晶性の9−(2−ヒドロキシエトキ
    シメチル)グアニン生成物を、水から再結晶させる、請
    求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 式(I)で示される化合物が、9−
    (2−ヒドロキシエトキシメチル)グアニンである、請
    求項1〜25のいずれか1項記載の方法。
JP17602295A 1994-07-26 1995-07-12 アシクロビルの製造方法 Pending JPH0853451A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US28026994A 1994-07-26 1994-07-26
US08/426005 1995-04-27
US08/426,005 US5567816A (en) 1994-07-26 1995-04-27 Preparation of acyclovir using 1,3 dioxolane
US08/280269 1995-04-27

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0853451A true JPH0853451A (ja) 1996-02-27

Family

ID=26960164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17602295A Pending JPH0853451A (ja) 1994-07-26 1995-07-12 アシクロビルの製造方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0709385A1 (ja)
JP (1) JPH0853451A (ja)
CN (1) CN1122805A (ja)
CA (1) CA2152863A1 (ja)
FI (1) FI953580A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013082706A (ja) * 2011-09-28 2013-05-09 Fujifilm Corp 5−ヒドロキシ−1h−イミダゾール−4−カルボキサミド水和物の結晶
US9108928B2 (en) 2011-09-28 2015-08-18 Fujifilm Corporation Crystal of 5-hydroxy-1H-imidazole-4-carboxamide 3/4 hydrate, method for producing the same and crystal of 5-hydroxy-1H-imidazole-4-carboxamide hydrate

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112300166A (zh) * 2020-10-06 2021-02-02 湖北益泰药业股份有限公司 一种母液中分离阿昔洛韦和乙酸钠的方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IE54148B1 (en) * 1981-08-11 1989-07-05 Wellcome Found Antiviral compounds
JPS61151189A (ja) * 1984-12-20 1986-07-09 ラボラトリ−ス フア−メデイカル エスエイ 9−(ヒドロキシ−エトキシ−メチル)−プリン誘導体の製造方法
JPH05213903A (ja) * 1991-12-09 1993-08-24 Mitsubishi Kasei Corp アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013082706A (ja) * 2011-09-28 2013-05-09 Fujifilm Corp 5−ヒドロキシ−1h−イミダゾール−4−カルボキサミド水和物の結晶
US9108928B2 (en) 2011-09-28 2015-08-18 Fujifilm Corporation Crystal of 5-hydroxy-1H-imidazole-4-carboxamide 3/4 hydrate, method for producing the same and crystal of 5-hydroxy-1H-imidazole-4-carboxamide hydrate
US9567303B2 (en) 2011-09-28 2017-02-14 Fujifilm Corporation Crystal of 5-hydroxy-1H-imidazole-4-carboxamide hydrate and pharmaceutical composition thereof

Also Published As

Publication number Publication date
FI953580A0 (fi) 1995-07-26
CN1122805A (zh) 1996-05-22
FI953580A (fi) 1996-01-27
EP0709385A1 (en) 1996-05-01
CA2152863A1 (en) 1996-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0785205B1 (en) 2-silyloxytetrahydrothienopyridine, salt thereof, and process for producing the same
US5565565A (en) Preparation of N-9 substituted guanine compounds
KR850000923B1 (ko) 피록시캄의 제조 방법
JPH064631B2 (ja) 2,6,9−トリ置換プリン類の製造法
JP2002510691A (ja) プリン誘導体の製法およびその中間体
JPH0853451A (ja) アシクロビルの製造方法
US5567816A (en) Preparation of acyclovir using 1,3 dioxolane
US20050245750A1 (en) Process for preparing 1,3-benzodioxole-2-spirocycloalkane derivative
JPH06206879A (ja) グアニン含有抗ウイルス剤の製造方法および該方法に有用なプリン塩類
US4894457A (en) 7-bromo-beta-carboline compound and method for producing same
JP2826646B2 (ja) 3−置換−5−ハロゲノピリジン誘導体
HU196207B (en) Process for preparing 9-/2-hydroxy-ethoxy/-methyl-guanine
JP2002510692A (ja) プリン誘導体の製造方法
JPH0613477B2 (ja) 5−ヒドラジノ−1h−ピラゾ−ル系化合物
JPH10130244A (ja) アシクロヌクレオシドの製造方法
JPS5813550B2 (ja) シンキナピリド ( 4,3−d ) ピリミジンジオンユウドウタイノセイゾウホウ
JPH10130245A (ja) アシクロヌクレオシドの製造方法
EP0717045B1 (en) Process for producing indolocarbazole derivative
JPH0977748A (ja) アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法
EP0104721B1 (en) Process for the preparation of 2-chlorosulfonyl-4-(n-substituted sulfamyl)-chlorobenzene compounds
JP2004536101A (ja) 分枝鎖非環状ヌクレオシドの改良合成法
CA2133706A1 (en) Process for the preparation of pilocarpine derivatives
JPS60109595A (ja) イミダゾ−ルヌクレオシド誘導体およびその製造法
EP0066440A1 (en) Chemical process
JPH05247056A (ja) インドロカルバゾール誘導体