JPH085179A - スターリング冷凍機 - Google Patents

スターリング冷凍機

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Publication number
JPH085179A
JPH085179A JP14021094A JP14021094A JPH085179A JP H085179 A JPH085179 A JP H085179A JP 14021094 A JP14021094 A JP 14021094A JP 14021094 A JP14021094 A JP 14021094A JP H085179 A JPH085179 A JP H085179A
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JP
Japan
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heat
stirling refrigerator
piston
working medium
closed circuit
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Application number
JP14021094A
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English (en)
Inventor
Toshio Otaka
敏男 大高
Kazuo Saito
和夫 齊藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スターリング冷凍機全体として熱搬送効率を
より向上させる。 【構成】 パワーピストン5およびディスプレーサピス
トン9を所定の位相差で往復動させる往復動機構26と
同軸上にトロコイドポンプ28を配置する。パワーピス
トン5が収納される圧縮シリンダ1で発生する温熱は、
伝熱フィン18を介して密閉容器29内の作動媒体に伝
達され、これにより温度上昇した作動媒体は、往復動機
構26に連動したトロコイドポンプ28の駆動により放
熱熱交換器39に送られて放熱される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、逆スターリングサイ
クルを利用したスターリング冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍・冷蔵庫や空気調和機などで代表さ
れる冷凍サイクル装置では、蒸気圧縮式のものが採用さ
れている。こうした蒸気圧縮式の冷凍サイクルには、作
動流体としての冷媒にフロンが用いられ、フロンの凝
縮、蒸発を利用して所望の冷却性能を得るようにしてい
る。
【0003】ところが、冷媒として使用されているフロ
ンは、非常に化学的安定性が高く、大気中に放出される
と成層圏に達してオゾン層を破壊したり、地球温暖化を
招くなどの指摘がある。このため、近年では、特定フロ
ンを対象にしたフロンの使用並びに生産が規制されてい
る。
【0004】しかし、代替冷媒として本命視されている
HFCは、ODP(オゾン破壊係数)を0にできるが、
HGWP(温暖化係数)を0にできない。また、予想で
きない環境破壊を招くことも否定できず、将来規制対象
となり得る可能性もある。
【0005】こうした代替冷媒化の流れの一方で、フロ
ン系冷媒を一切使用せず本質的に安全な物質、例えば自
然界に存在するような物質を作動媒体とする新冷媒シス
テムとして、逆スターリングサイクルを利用した冷凍装
置、つまりスターリング冷凍機が注目を集めている。ス
ターリング冷凍機は、作動媒体としてヘリウムガス、水
素ガス、窒素ガスなどといった地球環境に悪影響を与え
ないガスを採用し、逆スターリングサイクル(動力の入
力により、作動ガスが圧縮、膨脹することにより、放
熱、吸熱を行う密閉サイクル)によって、低温を得るよ
うにしたものである。
【0006】原理について説明すれば、構成としては、
圧縮シリンダ内に圧縮空間を形成するパワーピストン
と、膨脹シリンダ内に膨脹空間を形成するディスプレー
サピストンとを、所定の位相差により往復動させる往復
動機構で連結するとともに、圧縮空間と膨脹空間とを蓄
冷器を介して連通して閉回路を構成し、この閉回路の作
動空間内に上記作動媒体を充填させている。
【0007】動作としては、まず往復動機構を介してパ
ワーピストンを動かすことにより、圧縮空間の作動媒体
を圧縮して放熱させた後、蓄冷器を介して膨脹空間に送
る。次いで、ディスプレーサピストンの動きにて作動媒
体を膨脹させて吸熱させている。この吸熱により、低温
を得て、冷凍機の役割を果たすようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のスターリング冷凍機では、膨脹シリンダ側の
冷却ヘッドから数百ワットという冷凍能力を取り、また
同時に発生する圧縮シリンダ側の放熱ヘッドからの圧縮
発熱を充分放熱させるには、冷却ヘッド部および放熱ヘ
ッド部の伝熱面積が小さく、そのために、冷熱および温
熱を効率よく取出せないという問題があった。
【0009】この解決策として、本出願人は、パワーお
よびディスプレーサの各ピストンを往復動させる往復動
機構が収納されているクランクケース内のピストン背圧
を利用して冷却ヘッド部の冷熱を搬送するという技術を
提案している(特願平5−325550号参照)。これ
は、冷却ヘッド部の周囲を密閉容器で覆い、この密閉容
器を、ピストン背面側のクランクケースおよび冷熱を与
える吸熱熱交換器側と配管接続して閉回路を構成し、こ
の閉回路内に冷熱を搬送する熱媒体としてヘリウムガス
またはオイルなどを充填し、従来では損失となっていた
ピストン背圧を、熱媒体を搬送するためのポンピングに
利用するものである。
【0010】ところが、スターリング冷凍機には、前述
したように冷熱部と温熱部の2カ所に熱搬送部位があ
り、上記した技術では、冷熱のみの熱搬送を行うもので
あり、温熱の熱搬送については特に考慮しておらず、冷
凍機全体としては熱搬送効率を向上させる余地がある。
また、熱媒体が充填されるクランクケース内では、往復
動機構を動作させるモータ発熱や機構部の摩擦による発
熱などが発生することになるので、上記した技術のよう
に冷熱を搬送する場合には、効率が悪いという問題があ
る。
【0011】そこで、この発明は、スターリング冷凍機
全体として熱搬送効率をより向上させることを目的とし
ている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、圧縮シリンダ内に往復動可能に設けら
れ圧縮空間を形成するパワーピストンと、膨脹シリンダ
内に往復動可能に設けられ膨脹空間を形成するディスプ
レーサピストンとを、所定の位相差により往復動させる
往復動機構を備え、前記圧縮空間および膨脹空間相互を
途中に蓄冷器を備えた配管により接続して第1の作動媒
体が封入される第1の閉回路を構成し、前記膨脹空間内
で発生する第1の作動媒体からの冷熱を取り出すスター
リング冷凍機において、前記圧縮空間内の第1の作動媒
体から発生する温熱を取出す温熱取出用熱交換部を圧縮
シリンダの周囲に設け、この温熱取出用熱交換部および
前記往復動機構を密閉容器で覆うとともに、この密閉容
器内と、前記温熱取出用熱交換部から発生する熱を放熱
するための放熱熱交換器とを、一対の配管により接続し
て第2の作動媒体が封入される第2の閉回路を構成し、
前記往復動機構と同軸上に、前記密閉容器内と前記放熱
熱交換器との間を前記一対の配管を通して第2の作動媒
体を循環させるポンピング手段を設けた構成としてあ
る。
【0013】
【作用】このような構成のスターリング冷凍機によれ
ば、往復動機構の動作により、パワーピストンおよびデ
ィスプレーサピストンが往復動し、これに連動してポン
ピング手段も動作する。パワーおよびディスプレーサ各
ピストンが往復動することで、圧縮空間では第1の作動
媒体の圧縮により温熱が発生し、膨脹空間では第1の作
動媒体の膨脹により冷熱が発生して冷凍能力が発揮され
る。
【0014】このとき、圧縮空間側の温熱取出用熱交換
部は、発生した温熱を受けて温度上昇し、この熱は密閉
容器内の第2の作動媒体に伝達され、第2の作動媒体の
温度も上昇する。温度上昇した第2の作動媒体は、ポン
ピング手段の動作により、密閉容器内から放熱熱交換器
に送られ、ここで熱交換されて温度低下し、密閉容器内
に戻る。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき説明
する。
【0016】図1は、この発明の第1実施例を示すスタ
ーリング冷凍機の断面図である。このスターリング冷凍
機は、圧縮シリンダ1と膨脹シリンダ3とを備え、圧縮
シリンダ1内にパワーピストン5が往復動可能に挿入さ
れることで圧縮空間7が形成され、膨脹シリンダ3内に
第1のピストン部としてのディスプレーサピストン9が
往復動可能に挿入されることで膨脹空間11が形成され
る。圧縮空間7と膨脹空間11とは、途中に蓄冷器13
を備えた配管15により連通接続され、これにより、ヘ
リウムガスや水素ガスなどからなる第1の作動媒体が封
入される第1の閉回路17が形成されることになる。圧
縮シリンダ1の周囲には、温熱取出用熱交換部を構成す
る伝熱フィン18が設けれている。
【0017】ディスプレーサピストン9には、連結部1
9を介して第2のピストン部21が形成され、この第2
のピストン部21およびパワーピストン5には、ピスト
ンロッド23,25の一端がそれぞれ取り付けられ、ピ
ストンロッド23,25の各他端は、図示しない駆動モ
ータによって回転動力が与えられる回転体に、相互に所
定角度偏位した状態で取り付けられる。これらピストン
ロッド23,25、回転体および駆動モータにより往復
動機構26を構成しており、このような往復動機構26
により、パワーピストン5とディスプレーサピストン9
は、所定の位相差をもって往復動する。
【0018】上記往復動機構26の駆動モータの駆動軸
27にはポンピング手段としてのトロコイドポンプ28
が同軸上に装着されており、往復動機構26に連動して
トロコイドポンプ28も動作する。トロコイドポンプ2
8は、内歯を備えたケーシング28a内に、外歯を備え
た回転部材28bが回転可能に収納され、トロコイドポ
ンプ28,往復動機構26および圧縮シリンダ1は、ク
ランクケースとなる密閉容器29によって取り囲まれ、
これにより作動空間31が形成される。
【0019】密閉容器29内には、ヘリウム,水素,窒
素などのガスや、オイルなどからなる第2の作動媒体が
封入され、この密閉容器29内は、圧縮シリンダ1の上
部付近およびトロコイドポンプ28の下部付近と、配管
35および37により放熱熱交換器39にそれぞれ連通
接続されている。放熱熱交換器39は、作動空間31内
の第1の作動媒体の温熱を放熱させるもので、この放熱
熱交換器39,配管35および37,密閉容器29内の
作動空間31により、第2の閉回路41を構成する。
【0020】トロコイドポンプ28側の配管37の作動
空間31側の端部43は、トロコイドポンプ28の吸い
込み口に連通しており、トロコイドポンプ28の吐出口
は作動空間31に開口している。トロコイドポンプ28
により放熱熱交換器39から配管37を通して吸い込ま
れた第2の作動媒体は、トロコイドポンプ28の吐出口
から吐出されて作動空間31内に流出した後、配管35
を通して放熱熱交換器39に移送される。これにより第
2の作動媒体は、作動空間31と放熱熱交換器39との
間を循環することになる。
【0021】ディスプレーサピストン9と第2のピスト
ン部21との間には、密閉容器29の一部を構成する隔
壁45が設けられ、これにより膨脹シリンダ3側と密閉
容器29内の作動空間31側とを熱的に遮断している。
【0022】このように構成されたスターリング冷凍機
によれば、往復動機構26によりパワーピストン5およ
びディスプレーサピストン9が駆動されると、圧縮空間
7および膨脹空間11内を各ピストン5および9が、所
定の位相差にしたがって往復運動する。
【0023】パワーピストン5により圧縮空間7内の第
1の作動媒体が圧縮されて温度上昇し、この温熱は伝熱
フィン18に放熱される。放熱した第1の作動媒体は、
配管15における蓄冷器13を通して膨脹空間11に送
られ、ここでディスプレーサピストン9により膨脹して
冷熱が発生し、これにより逆スターリングサイクルが動
作することになる。
【0024】このとき、圧縮シリンダ1側で発生し伝熱
フィン18に伝達された温熱は、密閉容器29内の第2
の作動媒体に伝達される。一方、往復動機構26による
パワーピストン5およびディスプレーサピストン9の駆
動に連動してトロコイドポンプ28も動作する。このト
ロコイドポンプ28あるいは往復動機構26の機構部で
発生する摩擦熱や、往復動機構26を駆動させる駆動モ
ータの発熱も、第2の作動媒体に伝達される。
【0025】トロコイドポンプ28の動作により、作動
空間31内の温度上昇した第2の作動媒体は、作動空間
31内から配管35を通って放熱熱交換器39に流入
し、ここで放熱した後配管37を通って作動空間31内
に戻る。これにより、圧縮シリンダ1側で発生した温熱
は、前記摩擦熱やモータ発熱とともに、往復動機構26
の動力を利用したトロコイドポンプ28の動作により、
放熱熱交換器39に効率よく搬送することが可能とな
る。
【0026】また、トロコイドポンプ28は、往復動機
構26と同軸上に設けてあるので、トロコイドポンプ2
8を設けることによる装置全体の大型化は避けられる。
さらに、このトロコイドポンプ28が往復動機構26の
回転時でのバランスウエイトを兼ねるようにすることも
可能である。
【0027】なお、密閉容器29内に第2の作動媒体と
してオイルを封入した場合には、往復動機構26などの
機構部の潤滑油として兼用できる。
【0028】図2は、この発明の第2実施例を示すスタ
ーリング冷凍機の断面図である。この実施例は、前記図
1の第1実施例におけるスターリング冷凍機のポンピン
グ手段としてトロコイドポンプに代えてロータリポンプ
47を、往復動機構26と同軸上に配置してある。ロー
タリポンプ47は、ケーシング49内にロータ51が回
転可能に収納され、吸い込み口53および吐出口55を
備えている。吸い込み口53は配管37の端部43に連
通され、吐出口55は密閉容器29内の作動空間31に
開口している。その他の構成は前記図1のスターリング
冷凍機と同様である。
【0029】この実施例においても、往復動機構26に
連動してロータリポンプ47が駆動し、これにより、放
熱熱交換器39と密閉容器29との間を第2の作動媒体
が循環し、パワーシリンダ5による圧縮発熱や、モータ
発熱により暖められた第2の作動媒体が、放熱熱交換器
39で放熱され、第1実施例と同様の効果が得られる。
【0030】図3は、この発明の第3実施例を示すスタ
ーリング冷凍機の断面図である。この実施例は、前記図
1の第1実施例におけるスターリング冷凍機のポンピン
グ手段としてトロコイドポンプに代えて歯車ポンプ57
を、往復動機構26と同軸上に配置してある。歯車ポン
プ57は、ケーシング59内に相互に噛み合う駆動歯車
61および従動歯車63が収納され、吸い込み口65お
よび吐出口67を備えている。吸い込み口65は配管3
7の端部43に連通され、吐出口67は密閉容器29内
の作動空間31に開口している。その他の構成は前記図
1のスターリング冷凍機と同様である。
【0031】この実施例においても、往復動機構26に
連動して歯車ポンプ57が駆動し、これにより、放熱熱
交換器39と密閉容器29との間を第2の作動媒体が循
環し、パワーシリンダ5による圧縮発熱や、モータ発熱
により暖められた第2の作動媒体が、放熱熱交換器39
で放熱され、第1実施例と同様の効果が得られる。
【0032】図4は、この発明の第4実施例を示すスタ
ーリング冷凍機の断面図である。但し、この図は、前記
図1における往復動機構26の側面断面図として示した
もので、膨脹シリンダは図中で紙面に直交する方向に位
置し、図には現われていない。往復動機構26の回転体
69は、駆動軸27を介して駆動源である駆動モータ7
1により回転駆動され、これによりパワーシリンダ5お
よび図示しないディスプレーサピストンが所定の位相差
で往復動する。
【0033】この実施例では、密閉容器29における駆
動モータ71近傍と、配管35の密閉容器29側の端部
付近とを連絡配管73にて連通接続し、トロコイドポン
プ27の動作による前述した第2の作動冷媒の循環流に
伴って、密閉容器29内の第2の作動冷媒が連絡配管7
3を駆動モータ71側から配管35側に向かって流れる
ようにしてある。
【0034】このような構成とすることで、圧縮シリン
ダ1で発生した熱により暖められた第2の作動冷媒が放
熱熱交換器39で放熱されるとともに、駆動モータ71
で発生した熱により暖められた直後の第2の作動冷媒
が、配管73および配管35を通って放熱熱交換器39
に達し、ここで放熱されることになる。この場合、駆動
モータ71での発熱を効率よく搬送し放熱できることか
ら、駆動モータ71の効率が向上し、耐久性も向上する
ことになる。
【0035】図5は、この発明の第5実施例を示すスタ
ーリング冷凍機の断面図である。この実施例は、前記図
1の構成に対し、膨脹シリンダ3の周囲に、冷熱取出用
熱交換部となる伝熱フィン75を設け、この伝熱フィン
75を含む膨脹シリンダ3を、冷熱用密閉容器77で覆
う構成としてある。この冷熱用密閉容器77内は、図中
で上部付近および下部付近が、配管79および81によ
り吸熱熱交換器83にそれぞれ連通している。吸熱熱交
換器83は、膨脹シリンダ3にて発生した冷熱を冷凍能
力として利用するもので、この吸熱熱交換器83,配管
79および81,冷熱用密閉容器77内により、ヘリウ
ムガスや水素ガスなどからなる第3の作動媒体が封入さ
れる第3の閉回路85を構成する。
【0036】第3の閉回路85における上部側の配管7
9内の、冷熱用密閉容器77側の端部には、冷熱用密閉
容器77から吸熱熱交換器83へ向かう第3の作動媒体
の流通のみを許容する逆止弁87が配置され、一方下部
側の配管89内の冷熱用密閉容器77側の端部には、吸
熱熱交換器83から冷熱用密閉容器77へ向かう第3の
作動媒体の流通のみを許容する逆止弁89が配置されて
いる。これら各逆止弁87,89は、ディスプレーサピ
ストン9の往復動における背圧の脈動によって、一方が
開となるときに他方が閉となり、これにより冷熱用密閉
容器77内と吸熱熱交換器83との間を、第3の作動媒
体が循環することになる。
【0037】上記図5に示したようなスターリング冷凍
機によれば、図1のものと同様に、往復動機構26に連
動したトロコイドポンプ28の駆動により、圧縮シリン
ダ1で発生した温熱などは、放熱熱交換器39に搬送さ
れて放熱される。
【0038】一方、膨脹シリンダ3で発生した冷熱は、
伝熱フィン75を介して冷熱用密閉容器77内の第3の
作動媒体に伝達される。このときのディスプレーサピス
トン9の往復動による背圧の脈動により、配管79に設
けられた逆止弁87が吸熱熱交換器83側に変位して開
弁するとともに、配管81に設けた逆止弁89がディス
プレーサピストン9側に変位して開弁する。
【0039】このため、伝熱フィン75から冷熱を受け
た第3の作動媒体は、上記背圧の脈動により、配管79
を通り吸熱熱交換器83に達して吸熱し、吸熱後、配管
81を通ってディスプレーサピストン9側に移動して冷
熱を受けるという動作を繰り返す。これにより、膨脹シ
リンダ3側で発生した冷熱は、今まで損失となっていた
ピストン背圧を利用して効率よく吸熱熱交換器83に搬
送することが可能となる。しかも、この冷熱が発生する
膨脹シリンダ3の周囲の冷熱用密閉容器77内には、駆
動モータなどの発熱部が存在しないので、極めて効率よ
く熱搬送が行えることになる。
【0040】以上より、上記図5の実施例の場合は、圧
縮シリンダ1側で発生した温熱および、膨脹シリンダ3
側で発生した冷熱双方の熱搬送が効率よく行われること
から、スターリング冷凍機全体としての熱搬送がより高
効率なものとなる。
【0041】図6は、この発明の第6実施例を示すスタ
ーリング冷凍機の断面図である。この実施例は、前記図
5の第5実施例に対し、パワーピストン5の背面に伝熱
面積拡大手段として伝熱フィン91を、ディスプレーサ
ピストン9の背面に同じく伝熱面積拡大手段として伝熱
フィン93を、それぞれ設ける構成としてある。このよ
うな構成とすることで、パワーピストン5およびディス
プレーサピストン9の各背面を伝熱面として利用でき、
しかも各伝熱フィン91,93は、それぞれ作動媒体が
封入される空間内に突出するだけあるので、冷凍機とし
て大型化することはない。
【0042】図7は、この発明の第7実施例を示すスタ
ーリング冷凍機の断面図である。この実施例は、前記図
1の第1実施例に対し、蓄冷器13の両端に、オイルは
遮断するがヘリウムガスなどの作動媒体は透過する機能
を備えた半透過部材としての多孔質半透過膜95,97
を配置してある。高温側の多孔質半透過膜95内と作動
空間31内とは、オイル戻し管99により接続され、オ
イル戻し管99には開閉弁101が設けられている。
【0043】このような構成のスターリング冷凍機によ
れば、往復動機構26の潤滑などのために作動空間31
内に存在するオイルは、主にパワーピストン5と圧縮シ
リンダ1との隙間から第1の閉回路17内の第1の作動
媒体中に混入する。この混入したオイルは、第1の作動
媒体が蓄冷器13を通過する際、多孔質半透過膜95に
捕捉され、蓄冷器13のマトリクス内には浸入しない。
同時に、第1の作動媒体が多孔質半透過膜95を通過す
る際に整流され、均一となった状態で蓄冷器13を流
れ、蓄冷器13としての能力を無駄なく発揮させること
が可能となる。
【0044】多孔質半透過膜95に捕捉されたオイル
は、開閉弁101を開放することで、重力によって密閉
容器29内に戻される。これにより、オイルが蓄冷器1
3内に蓄積されず、蓄冷器13の性能劣化が防止され
る。なお、高温側の多孔質半透過膜95を鉛直方向下側
に、低温側の多孔質半透過膜97を同上側に配置すれ
ば、補足したオイルを効率よく密閉容器29内に戻すこ
とが可能となる。
【0045】上記実施例では、半透過膜として多孔質の
ものを用いたが、これに限ることはなく、他の半透過膜
でも代用できることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、パワーピストンとディスプレーサピストンとを所
定の位相差で往復動させる往復動機構および圧縮シリン
ダ周囲を、作動媒体が封入された密閉容器で取り囲むと
ともに、往復動機構と同軸上にポンピング手段を設け、
往復動機構に連動したポンピング手段の動作により、密
閉容器内の作動媒体を放熱熱交換器との間で循環させる
ようにしたため、圧縮シリンダ側で発生した温熱を、往
復動機構の動力を利用したポンピング手段の動作によ
り、放熱熱交換器に効率よく搬送することができる。ま
た、ポンピング手段は、往復動機構と同軸上に設けてあ
るので、ポンピング手段を設けることによる装置全体の
大型化は避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すスターリング冷凍
機の断面図である。
【図2】この発明の第2実施例を示すスターリング冷凍
機の断面図である。
【図3】この発明の第3実施例を示すスターリング冷凍
機の断面図である。
【図4】この発明の第4実施例を示すスターリング冷凍
機の断面図である。
【図5】この発明の第5実施例を示すスターリング冷凍
機の断面図である。
【図6】この発明の第6実施例を示すスターリング冷凍
機の断面図である。
【図7】この発明の第7実施例を示すスターリング冷凍
機の断面図である。
【符号の説明】
1 圧縮シリンダ 3 膨脹シリンダ 5 パワーピストン 7 圧縮空間 9 ディスプレーサピストン(第1のピストン部) 11 膨脹空間 13 蓄冷器 15,35,37,79,81 配管 17 第1の閉回路 18 伝熱フィン(温熱取出用熱交換部) 21 第2のピストン部 26 往復動機構 28 トロコイドポンプ(ポンピング手段) 29 密閉容器 31 作動空間 39 放熱熱交換器 41 第2の閉回路 45 隔壁 47 ロータリポンプ(ポンピング手段) 57 ギアポンプ(ポンピング手段) 71 駆動モータ(駆動源) 73 連絡配管 75 伝熱フィン(冷熱取出用熱交換部) 83 吸熱熱交換器 85 第3の閉回路 87,89 逆止弁 91,93 伝熱フィン(伝熱面積拡大手段) 95,97 多孔質半透過膜(半透過部材)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮シリンダ内に往復動可能に設けられ
    圧縮空間を形成するパワーピストンと、膨脹シリンダ内
    に往復動可能に設けられ膨脹空間を形成するディスプレ
    ーサピストンとを、所定の位相差により往復動させる往
    復動機構を備え、前記圧縮空間および膨脹空間相互を途
    中に蓄冷器を備えた配管により接続して第1の作動媒体
    が封入される第1の閉回路を構成し、前記膨脹空間内で
    発生する第1の作動媒体からの冷熱を取り出すスターリ
    ング冷凍機において、前記圧縮空間内の第1の作動媒体
    から発生する温熱を取出す温熱取出用熱交換部を圧縮シ
    リンダの周囲に設け、この温熱取出用熱交換部および前
    記往復動機構を密閉容器で覆うとともに、前記密閉容器
    内と、前記温熱取出用熱交換部から発生する熱を放熱す
    るための放熱熱交換器とを、一対の配管により接続して
    第2の作動媒体が封入される第2の閉回路を構成し、前
    記往復動機構と同軸上に、前記密閉容器内と前記放熱熱
    交換器との間を前記一対の配管を通して第2の作動媒体
    を循環させるポンピング手段を設けたことを特徴とする
    スターリング冷凍機。
  2. 【請求項2】 往復動機構の駆動源を密閉容器内に配置
    し、放熱熱交換器は、前記駆動源から発生する熱および
    温熱取出用熱交換部から発生する熱をそれぞれ放熱する
    ものであることを特徴とする請求項1記載のスターリン
    グ冷凍機。
  3. 【請求項3】 密閉容器から放熱熱交換器に向けて第2
    の作動冷媒が流れる配管の密閉容器側の接続部を、温熱
    取出用熱交換部付近と往復動機構の駆動源付近とに配置
    したことを特徴とする請求項2記載のスターリング冷凍
    機。
  4. 【請求項4】 ディスプレーサピストンは、膨脹空間を
    形成して往復動する第1のピストン部と、密閉容器内に
    接して往復動する第2のピストン部とを備え、膨脹空間
    内の第1の作動媒体から冷熱を取り出すための冷熱取出
    用熱交換部と、この冷熱取出用熱交換部により取出され
    た冷熱を熱交換させる吸熱熱交換器とを、一対の配管に
    より接続して第3の作動媒体が封入される第3の閉回路
    を構成し、この第3の閉回路は、前記第1のピストン部
    の膨脹空間と反対側の面に接する空間を有するととも
    に、この空間を含む第3の閉回路と密閉容器内の第2の
    閉回路との間に隔壁を設け、前記第3の閉回路における
    冷熱取出用熱交換部と吸熱熱交換器との間の各配管に、
    前記第1のピストン部の往復動作による背圧の脈動によ
    り開閉する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1記
    載のスターリング冷凍機。
  5. 【請求項5】 パワーピストンの第2の閉回路内に接す
    る部位に、伝熱面積拡大手段を設けたことを特徴とする
    請求項1記載のスターリング冷凍機。
  6. 【請求項6】 ディスプレーサピストンの第1のピスト
    ン部の第3の閉回路に接する部位に、伝熱面積拡大手段
    を設けたことを特徴とする請求項3記載のスターリング
    冷凍機。
  7. 【請求項7】 蓄冷器の前後に、整流器として第1の作
    動媒体を通過させる一方オイルの通過を遮断する半透過
    部材を配置したことを特徴とする請求項1記載のスター
    リング冷凍機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002016835A1 (fr) * 2000-08-22 2002-02-28 Sharp Kabushiki Kaisha Systeme de refrigeration sterling et dispositif de refroidissement
US6532749B2 (en) 1999-09-22 2003-03-18 The Coca-Cola Company Stirling-based heating and cooling device
WO2010024072A1 (ja) 2008-08-29 2010-03-04 グンゼ株式会社 瀬切り装置及びシート材集積システム

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