JPH08511022A - 重合可能な化合物 - Google Patents

重合可能な化合物

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JPH08511022A JP7501840A JP50184095A JPH08511022A JP H08511022 A JPH08511022 A JP H08511022A JP 7501840 A JP7501840 A JP 7501840A JP 50184095 A JP50184095 A JP 50184095A JP H08511022 A JPH08511022 A JP H08511022A
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Abstract

(57)【要約】 N−アシルアミド−ピペラジンを基礎とする重合可能な化合物を提供する。この化合物は次の式で表される。 式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素および低級アルキルからなる群から選択され、Bは、カルボニル、スルホニル、アミドおよびカルボキシルからなる群から選択される架橋基、nは1または0、R4は、高級脂肪族基(例えば、炭素数が4、好ましくは炭素数が約6から約50)、置換高級脂肪族基、脂環式基、複素環式基、非ベンゼノイド芳香族基および置換芳香族基から選択される基である。これらの化合物は、重合可能な組成物の構成成分となり得る。前記化合物は、重合可能な前記組成物中のすべての単量体に対するモル%において主要部分を占めるように存在していることが好ましい。これらの重合可能な組成物は、塗膜、特に紫外線感受性の光開始剤を用いて形成される塗膜として使用される。この塗膜は、この化合物が重合し、硬化して塗膜となるように充分に紫外線にさらされる。

Description

【発明の詳細な説明】 重合可能な化合物関連出願の参照 本出願は1993年6月4日に出願した米国特許出願第08/073,014 号の一部継続出願であり、その内容を参照により本明細書に含むものとする。発明の分野 本発明は重合可能な化合物とその用途に関する。さらに詳しくは、N,N′位 置換ピペラジンアクリルアミド化合物と、例えば塗料に使用されるこれらの化合 物の重合方法に関する。発明の背景 N,N′位置換ピペラジンの用途は多くの文献に開示されている。米国特許第 5,192,766号には、N−アクリロイルピペラジン誘導体とその血小板活 性化因子アンタゴニストとしての薬剤の用途が開示されている。タイトルとして はN−アクリロイルピペラジンという用語を使用しているが、開示内容から、開 示されている化合物は、ケイ皮酸誘導体またはその同族体等のアルファ、ベータ 不飽和アシルアミド基に結合したフェニル置換基を有しているものであることは 明らかである。 M.Taningherらによる“Genotoxicity of N-acryloyl-N'-phenylpiperazine,a Redox Activator for Acrylic Resin Polymerization”,Mutation Research( 1992年版)第282巻の99〜105頁には、例えばN,N′−ジメチルア ニリンのような他のターシャリー芳香族アミンの代わりの還元反応促進剤として のN−アクリロイル−N′フェニルピペラジンの用途について述べられている。 そこでは、当該化合物が、アクリロイル基によって共重合して最終生成物とな り、このことにより、環境中に発散されないと推測されている。 米国特許第5,045,427号には、N,N′−ビス−アクリルアミド−ピ ペラジンのような重合可能な化合物の写真材料における種々の用途が開示されて いる。この写真材料は支持体を備えており、支持体には感光性ハロゲン化銀、非 感光性の銀塩、還元剤、カラー画像形成用材料、重合可能な化合物を含む感光層 が備えられている。 英国特許第0356960号には、ポリアクリルアミドのゲルが開示されてお り、このゲルはジアクリリル化合物と例えばジアクリリルピペラジン(a.k.a.N ,N′−ビス−アクリルアミド−ピペラジン)のようなターシャリーアミド基と の架橋剤として使用される。これらのゲルは、タンパク質や核酸を分離する際に 当該ゲルを使用可能とするカオトロピック剤を含む。 米国特許第3,510,247号には、例えばジアクリロイルピペラジン(a. k.a.N,N′−ビス−アクリルアミド−ピペラジン)のようなターシャリービ ス−アクリルアミドによるセルロース材料の変態が開示されている。このビス− アクリルアミドはセルロース基質に導入され、アルカリ性化合物の触媒作用によ り架橋反応が行われ、通常200°F〜350°Fまで加温される。米国特許第 3,528,964号には、類似の変態が開示されているが、アミドはスルホン 酸アミドであり、このスルホン酸基はエチレン性不飽和結合を含む。 単量体組成物を硬化させて種々の基材の表面に塗膜を形成する技術は、一般的 に知られている。例えば、J.Lowell,“Coatings”Encyclopedia of Polymer Sc ience and Engineering,第3巻、615〜675頁において、647ページに 、不飽和単量体の溶液中で、単量体のフリーラジカル重合によって不飽和ポリエ ステルなどの塗膜を形成することが記述されている。前記不飽和単量体は、スチ レン、アクリレート、メタクリレートおよびトリメチロールプロパントリアクリ レート等の多官能低揮発性単量体である。このような系を紫外線によって硬化す る際には、フリーラジカルの発生を増加させて塗膜の硬化反応を促進させるため に、ベンゾフェノンのような光開始剤がよく使用される。 N,N′−ビス−アクリルアミド−ピペラジンは多くの適用分野において使 用される単量体であるが、放射線硬化組成物の主成分としての性能にはある種の 欠点があることがわかっている。例えば、この単量体を硬化して製造したフィル ムは、非常に脆いことがわかっている。発明の概要 本発明は式Iで表される化合物に関する。 式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素および低級アルキルから なる群から選択され(好ましくは、R1、R2は水素で、R3は水素またはメチル )、 Bは、カルボニル、スルホニル、アミドおよびカルボキシルからなる群から選 択される架橋基、 nは1または0、 R4は、高級脂肪族基(すなわち、炭素数が少なくとも3、好ましくは炭素数 が約4から約50、より好ましくは炭素数が約7から約50)、置換高級脂肪族 基、脂環式基、複素環式基、非ベンゼノイド芳香族基および置換芳香族基から選 択される基である(前記置換芳香族基は、置換基として脂肪族基または置換脂肪 族基、例えばアルキル基、アルカリル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルカ リロキシ(alkaryloxy)基、アラルコキシ(aralkoxy)基、アシル基またはカル ボキシル基(例えば−C−(O)−O−アルキル)を有することが好ましく、そ れぞれは少なくとも4つの炭素原子を有することが好ましい)。 本発明の範囲内で、好ましい化合物は次の式IIで表される化合物である。 式中、R1、R2およびR3は独立して、水素および低級アルキルからなる群か ら選択され、 BおよびB′は独立して、カルボニル、スルホニル、アミドおよびカルボキシ ルからなる群から選択される架橋基、 nおよびmは独立して1または0、 R8は、脂肪族基、脂環式基、芳香族基および複素環式基(好ましくは、高級 アルキレン基(例えば、炭素数が少なくとも4、好ましくは約5から約50であ る)、置換高級アルキレン基、アリール基(好ましくはフェニル基)、アラルキ ル基およびアルカリル(alkaryl)基)からなる群から選択される二価の基であ る。 本発明の範囲内で、好ましい別の化合物は次の式IIIで表される化合物であ る。 式中、変数は前述のものと同じものを意味し、R17は脂肪族基、脂環式基、芳 香族基および複素環式基(好ましくは、アルキレン基、置換高級アルキレン基、 アラルキル基、置換アラルキル基、アルキレンオキシアルキル基、置換アルキレ ンオキシアルキル基、アルキレンオキシアラルキル基、置換アルキレンオキシア ラルキル基)から選択される多価の置換基である。 本発明において特に好ましい化合物は、nが1(Bは好ましくはカルボニル基 )、R4は、式 −R8−C(O)−N(R9)−R10で表される構造を有するア ルキレン−アミド基または、式 −R8−C(O)−O−R11で表される構造を 有するアルキレン−エステル基であり、R8は高級アルキレン基、置換高級アル キレン基、芳香族基および置換芳香族基から選択される二価の基、R9、R10お よびR11はそれぞれ独立して、脂肪族基、脂環式基、芳香族基および複素環式基 (好ましくは、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基 、芳香族基および置換芳香族基)からなる群から選択される基である、R9およ びR10は互いに二価の脂環式基または複素環式基を形成してもよく、このときR4 は次の式IVで表される構造を有する。 式中、R12、R13およびR14はそれぞれ独立して、水素および低級アルキルから なる群から選択される。 また、本発明は上記の式Iで示される化合物を含む重合可能な組成物と基材上 に塗膜を形成する方法に関する。この方法は、(i)上記の式Iで示される化合 物を含む重合可能な組成物を基材の表面に塗布する行程、および(ii)前記表面 上で重合して前記化合物となるように、前記表面に放射線を充分に照射する 行程とを含む。前記化合物は、重合可能な前記組成物中のすべての単量体に対す るモル%において主要部分を占めるように存在していることが好ましい。発明の詳細な説明 本発明は、例えば式Iで表される新規な化合物とこの新規な化合物の使用方法 に関する。これらの化合物はピペラジン誘導体であり、ピペラジン分子のアミン 窒素原子の一方はアシル化剤と反応していてアクリルアミド基(またはその同族 体)が導入されており、このアクリルアミド基(またはその同族体)は置換基R1 、R2、R3を含む。ピペラジン分子のもう一方の窒素原子は分子中に置換基R4 (任意で架橋基B)を導入する化合物と反応している。このように、本発明に係 る新規な化合物を製造する際の出発物質の1つはピペラジンあるいはその誘導体 (例えば、トランスアミデーションしやすいアミド)である。 R4は、脂肪族基、置換脂肪族基、非ベンゼノイド芳香族基および置換芳香族 基であり、炭素数が4以上好ましくは炭素数が4から約50である。脂肪族基と しては、(a)炭素数が4〜約50の直鎖ならびに枝分れアルキル基、(b)炭 素数が4〜約20のシクロアルキル基、(c)炭素数が4〜約40の直鎖ならび に枝分れアルケニル基、(d)炭素数が5〜約20のシクロアルケニル基、(e )炭素数が4〜約30の直鎖ならびに枝分れアルキニル基、炭素数が6〜約20 のシクロアルキニル基のいずれの基も含まれる。脂肪族基は、上述の脂肪族基の 炭素原子あるいは水素原子の少なくとも1つが少なくとも1つのヘテロ原子で置 換されたものも含む。ヘテロ原子としては、例えば、ハロゲン、窒素、硫黄、酸 素ならびにリン、あるいは、ニトロ、スルホン酸、炭素数が1〜10であるアル キル基を有するスルホン酸エステル、スルホキシド、スルホン、ホスホリル、ト リハロメチル等のヘテロ原子を含む置換基があげられる。 芳香族基としては、原子価が2価から8価であるベンゼノイドまたは非ベンゼ ノイド芳香族基のどちらも含む。非ベンゼノイド芳香族基は、単なるフェニ ル基は含まないが、芳香族基、多核芳香族基、その他の炭素環状芳香族基(例え ば、環状脂肪族基を有するもの)ならびに複素環状芳香族基が含まれる。本発明 の目的を達成するためには、置換芳香族基は、原子価は2価から6価であるベン ゼノイド芳香族基または非ベンゼノイド芳香族基のいかなるものも含む。このよ うなベンゼノイド芳香族基または非ベンゼノイド芳香族基では、1つまたはそれ 以上の水素原子は、アルキル、アルケニル、アルコキシル、ハロゲン、窒素、硫 黄、酸素ならびにリン等の水素以外の1つの原子もしくは原子団、又はニトロ、 スルホン酸、C1-10アルキル基を有するスルホン酸エステル、スルホキシド、ス ルホン、ホスホリル、トリハロメチル等のヘテロ原子を含む置換基によって置換 される。芳香族基はその他の脂肪族部、芳香族基及び/又はヘテロ原子を含む置 換基も含む。 R4は、好ましい実施形態において炭素数が少なくとも7であり、より好まし い実施形態においでエチレン性不飽和結合を有する。このエチレン性不飽和結合 は、例えば、アクリルアミド基のようなR1、R2、R3で定義されるアクリルア ミド基と共重合可能であるべきである。置換基の大きさは得られる重合体の物理 的特性に影響し、R4が大きい場合には小さい場合と異なる物理的特性が得られ るであろう。例えば、R4(またはその一部の)基が高級であるほど重合体のた わみ性が増大する。 架橋基Bが存在する場合には、ピペラジンの窒素原子の1つに誘導されること によって分子中に導入される。架橋基Bはカルボニル、スルフォニル、アミドま たはカルボキシル基、すなわちそれぞれ以下の式で表される基である。 それぞれの場合において、化合物は、ピペラジンの窒素原子の箇所でアミド官 能性、スルホンアミド官能性、置換ウレア官能性またはウレタン官能性を示すこ とになる。ピペラジンの窒素原子はR4基と直接共有結合を形成することができ るため、架橋基Bが存在しなくてもよい。つまり、nが0であってもよい(この 場合、ピペラジンの窒素原子の筒所でターシャリーアミンの官能性を示すことに なるであろう)。 本発明の化合物を製造するために、ピペラジンは2種の誘導化剤と反応し、誘 導化剤の同定はR1、R2、R3およびR4(もしあれば架橋基B)と、(もしあれ ば)これらの誘導化反応における脱離基で示される好ましい構造により決定され る。誘導化剤の一方は次のVI式で示される。 式中、R1、R2およびR3は先に定義した通りであり、Xは脱離基である(例え ば、塩素等のハロゲン、またはアシル化剤が酸無水物の場合には他の置換可能な アニオンを形成する原子または置換基、例えばカルボキシレート基)。誘導化剤 の他方は次のVII式で示される。 式中、R4は先に定義した通りであり、X′は脱離基(例えば、上述したも の)である。もちろん、厳密に言えば、誘導化剤がイソシアネートの場合(置換 ウレア官能性を与えるために使用された場合)には誘導化剤に“脱離基”は存在 しない。イソシアネート反応体の窒素原子は分子から脱離しないからである。 ピペラジン化合物と誘導化剤との反応は、2つのアシル化剤が相溶可能である かどうかによって、逐次的に行われてもよく、一度に行われてもよい。一度に行 う反応では、両方の誘導化剤はピペラジン化合物と混合されて、以下の反応式1 で示されるプロセスによる反応が起こる状態となるであろう。 式中、R1、R2、R3、R4、X及びX′は先に定義した通りである。 誘導化剤の一方がもう一方の誘導化剤よりもピペラジンに対する反応性が高く て(反応混合物中の誘導化剤の割合を調整する等して)反応がうまくいく程度に この反応性の高さを抑制することができない場合、あるいは不要な副生成物が生 成する程度まで誘導化剤同士が反応してしまう(例えば、R8がヒドロキシル基 またはアシル化されやすいであるアミン基を含む)場合には、反応は逐次的に行 われるのがよい。例えば、R4がヒドロキシル基またはアミン機能を有する場合 には、反応式2で示される反応経路が用いられてもよい。 式中、R15、R16は、水素またはアシル化反応で置換されやすい有機基および上 述したようなその他の基である。 アクリルアミド基を分子中に導入する反応はアシル化反応である。アミドを形 成するためのアシル化の方法はEncyclopedia of Chemical Technology,第2巻、 252〜258頁(Kirk-Othmer,eds.,John Wiley & Sons,Inc.,ニューヨーク州 、ニューヨーク 1978)に一般的に記述されており、この開示内容を参照により 本明細書に含むものとする。アミンのアシル化において、脱離基を有する所望の 分子式のアシル化化合物がアミン化合物と反応する。例えば、カルボン酸、酸無 水物または酸ハロゲン化物(例えば、アクリル酸またはメタクリル酸の塩化物) が、任意でN,N−ジメチルアミノピリジン等の触媒の存在下、アミンまたはそ の誘導体と反応する。カルボン酸がアシル化剤として使用される(すなわち、脱 離基がヒドロキシル基である)場合、通常、p−トルエンスルホン酸などの強酸 性触媒が使用される。 反応は、通常、不活性溶媒中で行われるが、触媒または反応原系の1つが溶媒 として作用してもよい。ピペラジンは親水性であるが反応生成物はそれほど 親水性でないため、溶媒および反応条件の選択により反応効率に影響を及ぼす可 能性があるからである。一般に、(トルエンなどの)芳香族溶媒よりも極性が大 きい有機溶媒を使用することが好ましい。例えば、アセトニトリルとジクロロメ タンとの混合物(例えば、体積比1:1)が好ましい溶媒である。 ピペラジンは2級アミンであるため、活性の高い脱離基を有するアシル化剤( 例えば、脱離基が塩化物のようなハロゲンアニオンである酸ハロゲン化物)が好 ましい。このような脱離基を有する場合には、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸 )が反応の副生成物であり、このため、副生成物の酸を中和するためにアルカリ 金属を反応混合物に添加すべきである。無機のアルカリ性材料、例えばアルカリ 金属のカーボネートは生成物の分離時に問題があるためあまり好ましくないこと や、アシル化剤としてハロゲン化アシルを用いるアシル化反応時に生成する酸の 中和に、低級アルキルターシャリーアミン塩基(式NR123で表され、式中 、R1、R2およびR3はそれぞれ炭素数が1〜4のアルキル基であり、例えばト リエチルアミンである)が有効であることが知られている。 アシル化剤として酸無水物を使用した結果、エステル官能性化合物が得られる (例えば無水フタル酸がアシル化剤として使用された結果、分子中にR4が導入 される)場合には、脱離基はR8と共有結合を形成するカルボキシルアニオンで あろうことも注意しておくべきである。このように、カルボキシル基は、この場 合において、エステル化されて分子中にR11基を導入するものでなければならな い。一般的なエステル化の方法は、式R11−OHで表されるアルコールを使用す るか、またはエステル交換反応を起こしやすいそのアルコールのエステルを使用 し、酸無水物結合が開環して生成するカルボキシルアニオンをエステル化するの に有用であろう。また、アルコールR11−OHは、酸無水物と反応することによ りエステルとカルボキシルの両方の官能性を有する中間生成物を製造するために 使用されてもよい。この中間体のカルボキシ基は反応式1および2におけるアシ ル化剤として使用されるものであってもよい。アルコールR11−OHがポリオー ルである場合には、ポリオールの官 能基の数と同じモル数の酸無水物を用いた反応により中間体が得られる。この中 間体は、ポリオールの数と同数のピペラジン基を分子中に導入するのに充分なカ ルボキシル基を有している。続いて、n−官能性ピペラジン中間体と式VIで示 される誘導化剤との反応により、1つまたはそれ以上のエチレン性不飽和結合が 分子中に導入される。これらのことことは次の式で示された通りである。 式中、R19は、有機ジカルボン酸無水物の残基である。 アシル化剤として使用可能な無水物(またはそのハーフエステル)の例として は置換無水コハク酸があげられ、これは室温での粘性が低いので好ましい。室温 で粘性が低いことにより、合成課程(撹拌可能な液体を反応原系として供給でき 、溶媒を添加しなくても液体反応媒質となり得る)に加えて最終生成物 (すなわち、液体の最終生成物)によい結果をもたらす。好ましい置換無水コハ ク酸は、n−オクテニル無水コハク酸、n−ノネニル無水コハク酸、ドデセニル 無水コハク酸およびイソ−オクタデセニル無水コハク酸等のアルキルまたはアル ケニル置換無水コハク酸である。 反応体X−(B)n−R4の選択は、分子中に導入される架橋基Bの性質によっ て決まるであろう。架橋基Bが存在しない場合には、前記反応体は通常、アルキ ルハロゲン化物またはアリールアルカリ土類金属(例えば、グリニヤー試薬フェ ニルマグネシウムブロマイド)である。アミンのアルキル化反応はEncyclopedia of Chemical Technology,第2巻の67頁と68頁(Kirk-Othmer,eds.,John Wi ley & Sons,Inc.,ニューヨーク州、ニューヨーク 1978)に記述されており、そ の開示内容を参照により本明細書に含むものとする。架橋基Bがカルボニル基で ある場合には、前記反応体は、通常、酸ハロゲン化物であり、生成物はアシルア ミドとしての特徴を有することになる。アシル化反応はEn-cyclopedia of Chemi cal Technology,第2巻の252〜258頁(Kirk-Othmer,eds.,John Wiley & S ons,Inc.,ニューヨーク州、ニューヨーク 1978)に記述されており、その開示内 容を参照により本明細書に含むものとする。架橋基Bがスルホニル基である場合 には、前記反応体は、通常、スルホン酸ハロゲン化物であり、生成物はスルホン アミドとしての特徴を有することになる。スルホンアミドを合成する反応はアシ ル化反応と非常によく似ている。スルホンアミドを合成する反応は、Encycloped ia of Chemical Technology,第2巻の795頁と803〜806頁(Kirk-Othme r,eds.,John Wiley & Sons,Inc.,ニューヨーク州、ニューヨーク 1978)に記述 されており、その開示内容を参照により本明細書に含むものとする。 上述したように、架橋基Bがアミドである場合には、前記反応体は通常イソシ アネートである。アミンとイソシアネートとの反応によるウレア化合物の合成は 、Encyclopedia of Chemical Technology,第12巻の319〜321頁(Kirk- Othmer,eds.,John Wiley & Sons,Inc.,ニューヨーク州、ニューヨーク1980) に記述されており、その開示内容を参照により本明細書に含むものと する。 さらに、化合物がウレタン官能性を有するように架橋基Bをカルボキシレート 基とする場合には、以下の式3で示される反応経路で反応が行われるのがよい。 式中、すべての変数は上述の通りであり、R18はエステル交換反応を起こしやす い基、例えばアルコキシ基またはアリールオキシ基あり、好ましくは低級アルコ キシ基(例えばメトキシ基)である。エステル交換反応は一般によく知られてい る反応である。これらの反応は、通常塩基または酸触媒の存在下で行われ、物質 移動の原則に支配されているので副生成物であるアルコールR18−OHを(例え ば、蒸留により)除去することにより、反応を実質的に完結させることができる 。エステル交換反応についてはEncyclopedia of Chemical Technology,第9巻の 306〜308頁(Kirk-Othmer,eds.,John Wiley & Sons.Inc.,ニューヨーク 州、ニューヨーク 1980)に記述されており、その開示内容を参照により本明細 書に含むものとする。 特に、R4が式IVで表される基である場合、すなわち、分子中に2つのピペ ラジン基がある場合には、化合物を製造するために、次の式4で示される経 路に従うのがよい。 式中、置換基は上述したものから選択される。分子の各末端のR1、R2およびR3 基は同じである必要はない。すなわち、例えば塩化アクリロイルと塩化メタク リロイルとの混合物が、上記反応式4におけるジ−ピペラジン中間体のアシル化 に用いられた場合には、分子の一方の末端のR1、R2およびR3基は、分子の他 方の末端のR1、R2およびR3基と異なることになる。R8基はジ−カルボン酸化 合物から誘導される基であり、好ましくは、酸基間に高級アルキレン基、または その反応性誘導体、例えば酸無水物、酸ハロゲン化物またはそのエステル交換可 能なエステルを有するジ−カルボン酸である。二酸の例としては、コハク酸等の 脂肪族二酸および(以下に述べる)置換コハク酸およびフタル酸等の芳香族二酸 があげられる。アルキレン鎖を有する好ましい二酸は、Encyclopedia of Polyme r Science and Technology,11巻の476〜489頁(John Wiley & Sons,Inc .,ニューヨーク州、ニューヨーク 1988)に記述さ れており、その開示内容を参照により本明細書に含むものとする。このような好 ましい二酸は、(脂肪酸の二量化により製造され、その結果、炭素数が36であ る二価の炭化水素R8となる)二量体酸、(エルカ酸のオゾン分解により製造さ れる)トリデカン二酸、(オレイン酸と一酸化炭素とのヒドロホルミル化により 製造される)炭素数19の二酸および(トール油脂肪酸とアクリル酸との反応に より製造される)炭素数21の二酸である。二量体酸は米国特許第5,138, 027号(Van Beek)に詳細に記述されており、その開示内容を参照により本明 細書に含むものとする。式IIで示される化合物は、式Iで示される化合物にお いてR4が置換脂肪族基であるものであってもよい。例えば、R4がアクリル−ピ ペラジニル−カルボニル基で置換された高級アルキル基となるように、R8が二 量体酸から誘導される場合である。特に、式IIIで示される化合物、すなわち 、分子中にピペラジン基が2つとR17とがある場合、次の式5で示される反応経 路によりN,N′−ジアシルアミド−ピペラジン化合物を得るのがよい。 式中、置換基は上述した基の中から選択される。分子の各末端のR1、R2および R3基は同じである必要はない。例えば、塩化アクリロイルと塩化メタクリロイ ルとの混合物が、上記反応式5におけるジ−ピペラジン中間体のアシル化に用い られた場合には、分子の一方の末端のR1、R2およびR3基は、分子の他方の末 端のR1、R2およびR3基と異なることになる。反応体HO−R17−OHはポリ オール反応体である。ポリオールはポリアルキレンオキシ化合物であり、その例 はEncyclopedia of Polymer Science and Technology,第6巻の225〜322 頁(John Wiley & Sons,Inc.,N.Y.,N.Y.,1986)に記述されており、その開示内 容を参照により本明細書に含むものとする。好ましいポリオールは、少なくとも 2つの遊離のヒドロキシル基を有するアルキレンオキシアルキルまたはアルキレ ンオキシアラルキル化合物である。アルキレンオキシアルキル化合物としては、 エトキシル化及び/又はプロポキシル化された低級アルカンポリオール、例えば 、プロポキシルトリメチロイルプロパン(例えばPhotonol PH0−7072) 、エトキシルトリメチロイルプロパン(例えば Photonol PH0−7149、Photonol PH0−7155およびPhotonol P H0−7158)、プロポキシルグリセロール(例えばPhotonol PH0−70 94)、プロポキシルネオペンチルグリコール(例えばPhotonol PH0−71 27)、エトキシルネオペンチルグリコール(例えばPhotonol PH0−716 0)があげられる。アルキレンオキシアラルキル化合物としては、エトキシル化 及び/又はプロポキシル化されたアルキルポリフェノール、例えば、プロポキシ ルビスフェノールA(例えばPhotonol PH0−7025およびPhotonol PH 0−7028)があげられる。これらすべてのPhotonol製品はヘンケル コーポ レーション社(Amber,Pennsylvania)製である。 本発明で使用される重合可能な組成物は、上記式Iで示されるN,N′−ジア シルアミド−ピペラジン化合物と付加重合可能で、有用な化合物を生成するもの であればどのような物質であってもよい。アシルアミド単量体の重合は、Encycl opedia of Polymer Science and Technology,第1巻の169〜211頁(John Wiley & Sons,Inc.,N.Y.,N.Y.,1985)に記述されており、その開示内容を参照に より本明細書に含むものとする。重合可能な成分としては、単独重合可能なモノ −エチレン性不飽和結合を有し、前記化合物と共重合可能である単量体に加えて 、他のエチレン性不飽和結合を有する単量体と単独重合もしくは共重合可能であ る単量体があげられる。好ましいモノ−エチレン性不飽和結合を有する化合物の 例としては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルエステル 、およびビニル芳香族化合物があげられる。具体的な例としては、エチルアクリ レート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメ タクリレート、ラウリルメタクリレート、ビニルアセテート、N−ビニルピロリ ジノン、スチレンおよびビニルトルエンがあげられる。 本発明で使用される重合可能な化合物は、付加重合可能な単量体およびそのオ リゴマーおよび重合体である。付加重合可能な単量体は、少なくとも1つの炭素 −炭素不飽和結合を有する化合物である。このような化合物の例としては、アク リル酸およびその塩、アクリレート(例えば、低級アルキルアクリ レート)、アクリルアミド(例えば、低級N−アクリルアミド)、メタクリル酸 およびその塩、メタクリレート、メタクリルアミド、無水マレイン酸、マレイン 酸塩、イソシアネート、スチレン、ビニルエステル、N−ビニル−複素環式化合 物、アリルエーテルおよびアリルエステルおよびその誘導体ああげられる。 さらに、架橋して重合体塗膜となる化合物の硬度または粘性を増加させる活性 を有する架橋化合物を使用してもよい。このような架橋化合物は、いわゆる多官 能性重合体といわれるものであって、分子中に複数のエチレン性基またはビニル 基またはビニリデン基を有する。この化合物の添加は、特に、例えばN−(o− アルキル−フタルアミド),N′−アクリルアミド−ピペラジン等、使用するN ,N′−置換アシルアミド−ピペラジン化合物にエチレン性不飽和結合が1つだ けしかない場合に行われるであろう。 本発明で使用される重合可能な化合物に含まれるであろう数多くの種々の重合 可能な化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ブチルアクリレート、 メトキシエチルアクリレート、ブチルメタクリレート、アクリルアミド、N,N −ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−アクリルア ミド−モルホリン、N−アクリルアミド−ピペラジン、アクリル酸グリシジル、 2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸アニリド、メタクリル酸アニリド 、スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、メトキシスチレン、クロロメチ ルスチレン、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、1−ビニル−2−ウンデシ ルイミダゾール、1−ビニル−2−ウンデシルイミダゾリジノン、N−ビニルピ ロリドン、N−ビニルカルバゾール、ビニルベンジルエーテル、ビニルフェニル エーテル、メチレン−ビス−アクリルアミド、トリメチレン−ビス−アクリルア ミド、ヘキサメチレン−ビス−アクリルアミド、N,N′−ジアクリルアミドピ ペラジン、m−フェニレン−ビス−アクリルアミド、p−フェニレン−ビス−ア クリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメ タクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール ジアクリレート、ビス(4−アクリロキ シポリエトキシフェニル)プロパン、1,5−ペンタンジオールジアクリレート 、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールアクリレ ート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリア クリレート、トリメチロイルプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトール テトラアクリレート、N−メチロール−アクリルアミド、ジアセトン−アクリル アミド、トリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリトリトールテト ラ−アリルエーテルがあげられる。 使用される反応性オリゴマーの例としては、分子量の低く(例えば、約100 0から25000g/mole)、重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重 合体である。具体的な例としては、マレイック−フマリック不飽和結合を有する ポリエステル、末端がアクリレートであるポリエステル(例えば、Smithら に与えられた米国特許第Re29,131号に開示されているもの)ペンダント ビニル不飽和結合を有するアクリル共重合体(例えば、アリルアクリレート/ア クリル共重合体)、エポキシアクリレートおよびポリウレタンアクリレートであ る。 使用される反応性重合体は、グラフト重合可能な化合物、例えば、ポリエチレ ン、ポリプロピレンおよびエチレン/プロピレン共重合体、および骨格に沿って 重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物、例えばジエン単独重合体また は(スチレン−ブタジエン共重合体、シス−ポリブタジエンおよびブタジエン− アクリロニトリル共重合体などの)共重合体である。 この成分と化合物とが充分に反応するような状態となり、それらが硬化して重 合体が得られれば、重合可能な成分とN,N′−アシルアミド−ピペラジン化合 物とは都合のよいどのような方法で混合されてもよい。一般には、重合可能な成 分とN,N′−アシルアミド−ピペラジン化合物とを単に混合するだけで充分で ある。その開示内容を参照により本明細書に含むものとする。その他に使用され る方法としては、通常の溶媒で蒸留するなどの従来の湿式の化学方法があげられ る。 重合可能な組成物中のN,N′−アシルアミド−ピペラジン化合物の量は、 硬化重合した組成物の考えられる用途により異なるが、一般には、重合体の特性 および/または重合した組成物の架橋度に検出可能な影響を与える程度で充分で ある。 重合体の特性および/または硬化した高分子組成物の架橋度に対する影響は、 従来の方法によって測定される。その方法としては、基材に対する接着性や溶剤 に対する耐性など(例えば、膨潤、抽出および/またははん点試験)である。好 ましい組成物においては、ジアクリルアミド−ピペラジン化合物の量は、硬化し た高分子組成物のゲル含有率が測れるくらい増加する程度で充分であり、例えば 、少なくとも約1%であることが好ましく、少なくとも約5%であることがより 好ましい。エチレン性不飽和結合を1つだけ有するN,N′−アシルアミド−ピ ペラジン化合物の量は通常、重合可能な組成物中の重合可能な成分に対して、約 5モル%から約90モル%の範囲であり、約10モル%から約50モル%の範囲 であることが好ましい。 本発明に係る重合可能な組成物は、種々の基材に適用され得る。基材としては 、紙および厚紙などの多孔性の原料、木材および木材製品、アルミニウム、銅、 鋼等の金属、P.V.C.、ポリカーボネート、アクリル等のプラスチック等が あげられる。例えば商品名PHOTOMER51(ベンジルジメチルケタール)等の光開始 剤を添加した後は、スプレイング、ロールコーティング、フレキソ法およびグラ ビア法等の常套手段によって、前記組成物が選択した基材の上に塗布される。そ の結果、コーティングされた紙等の基材は、通常、UVまたは電子線の照射によ り硬化される。前記組成物は、任意で、顔料、樹脂、単量体および酸化防止剤お よび流動性調製剤等の添加剤等を含んでいてもよい。例えば、アメリカ、ウォー リングフォード、コネッチカトにあるBYK−Chemie社製のBYK−30 7および/またはBYK−310等が、流展および均染材として、重合可能な組 成物の塗料としての特性を改善するために使用可能である。塗装に使用される塗 装方法および材料は、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,第 3巻の552〜671頁および追補巻の53頁および109と110頁(John W iley & Sons,Inc.,N.Y.,N.Y.,1985)に記 述されており、その開示内容を参照により本明細書に含むものとする。 コーティングされた表面は、熱または電磁波等のエネルギーに充分にさらされ て、反応性パイ結合を通じて組成物が硬化される。好ましい放射線源としては、 紫外線光、電子線または、例えば、Smithらに与えられた1976年1月2 7日発行の米国特許第3,935,330号に開示されている放射線があげられ る。硬化速度を上げるために、フリーラジカル開始剤は組成物中に、ベンゾイン 、ベンゾインエーテル、ミヒラーケトンおよび塩素化ポリ芳香族炭化水素等を含 んでいてもよい。他のフリーラジカル開始剤は、通常、有機過酸化物、ヒドロペ ルオキシド、過酸、ペルオキシエステル、アゾ化合物、ジターシャリーブチル過 酸化物、ベンゾイル過酸化物、2,4ジクロロベンゾイル過酸化物、ターシャリ ーブチルヒドロペルオキシド、1,5−ジメチル−2,5−ビス(ヒドロペルオ キシ)−ヘキサン、ペルオキシ酢酸、ペルオキシ安息香酸、ターシャリーブチル ペルオキシピバレート、ターシャリーブチルペルオキシ酢酸およびアゾビスイソ ブチロニトリルである。フリーラジカル開始剤は、通常、放射線硬化可能な成分 のうち約0.01から20重量%存在する。前記組成物が早期に重合してしまわ ないように、フリーラジカル抑制剤を添加してもよい。好ましい抑制剤の例とし ては、ハイドロキノン、およびそのメチルエーテルまたはブチル化されたヒドロ キシトルエンがあげられ、重合可能な成分のうち約5ppmから2000ppm 程度含まれる。 特に好適な放射線源は、主として紫外線バンドにおいて電磁波を放射するもの である。そのような放射線源が使用される場合には、重合可能な組成物は、紫外 線感受性の光開始剤、例えば、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、アルファ−ア ルファジメトキシ−アルファ−フェニルアセトフェノン、ジメトキシアセトフェ ノン、アルファ−ヒドロキシ−アルファ,アルファ−ジメチルアセトフェノンお よび1−ベンゾイルシクロヘキサノールを含むことが好ましい。 組成物を硬化するために必要な放射線の量は、もちろん、放射線の照射角、塗 膜の厚み、塗料組成物中の重合可能な基およびフリーラジカル開始触媒の有無に よる。どのような組成物に関しても、放射線硬化しない放射線に反応する パイ結合の量を決定するための実験は、必要な放射線の量をおよび照射時間を決 めるための最良の方法である。通常、コンベアシステム上で、波長が200から 300nmの間である紫外線(例えば濾過水銀アークランプ)が、塗装された表 面に照射される。このことにより、組成物の放射線吸収プロフィルに対して適当 な紫外線の透過率が得られる(プロフィルは好ましい硬化の程度、硬化される塗 膜の厚みおよび組成物の重合速度に影響される)。 本発明に係る重合可能な組成物は、塗料の他の用途の出発物質として使用され 得る。特別な例としては、(印刷インク、磁性媒体等の顔料に用いる)結合剤に 加えて成形(キャスティング、モールディングまたは押し出しなど)によって製 造される物品または接着剤やシーラントとして使用されることによって製造され る物品等が含まれる。さらに、立体重合法については、E.J.Murphyらによる“So me Characteristics of Steric Polymerization”,Proceedings of RadTech 19 90−北アメリカ第1巻の217〜226頁および第supp巻の53頁および109 と110頁(John Wiley & Sons,Inc.,N.Y.,N.Y.,1985)に記述されており、そ の開示内容を参照により本明細書に含むものとし、この方法を使用するのがよい 。重合可能な組成物のプールが焦点を合わせた紫外線のレーザー光線にさらされ るこのような方法においては、プール内にレーザー光線の焦点が合ったプールの 上部で不連続の薄い層が形成される。ある意味では、前記組成物は硬化した重合 体の層の表面に接触して重合する。使用する特別な方法およびN,N′−アシル アミド−ピペラジン化合物の添加量に加えて、選択すべきその他の必要または所 望の出発物質、触媒および他の官能性添加物については、架橋重合性組成物を使 用する技術分野における当業者の能力の範囲内のことであろう。 以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するためのものであり、添付の請求 の範囲に明確に記載していないが、本発明が限定されるものではない。すべての “部”“パーセント”“比率”は特記しない限り重量を基準にする。実施例 塗装方法と器具 以下の実施例において、塗料は次に記載する方法によって得られたものである 。用いた基材は、特別に断りがない限り、商品として入手可能なアルミニウムパ ネル、Q−パネルコーポレーション社製で、RDS Coating Rodsを用いて塗装され たQ−パネルであった。硬化器具としては、300ワット/インチの水銀球を備 えたFusions Systems Model F440を使用した。水銀球の下の基材を移動させるベ ルトの移動速度、水銀球の下を基材が通過する回数、および基材上に形成される 塗膜の厚み、並びに添加剤およびコ−モノマーの型および量等の塗膜形成のバリ エーション等の試験における値は、以下に記述する。実施例 1 特定の方法を用いた以下の反応式に従って、化合物N−アクリルアミド−N′ −(n−ブチルフタルアミド)−ピペラジンを製造した。次に、この化合物を用 いて以下に述べる方法により塗膜を形成した。フタリックピペラジン(Phthalic Piperazine)アミド酸の合成方法 メカニカルスターラー、乾燥窒素ならびに環流冷却器を備えた3リットル容の 4つ首の丸底フラスコに、129.2gのピペラジン、750mlのジクロロメ タン、750mlのアセトンならびに6.1gのジメチルアミノピリジンを入れ た。この混合物に222.2gの無水フタル酸を少しずつ添加した。添加した後 、この混合物を3時間環流した。赤外分析法によれば、環流の最終時点で無水物 の残留物は存在していなかった。沈殿物からデカンテーションすることにより溶 媒を除去した。フタリックピペラジンアミド酸ブチルエステルの合成方法 前述の方法によって得られた沈殿物に、150mlの12Nの塩酸ならびに 7.1gのp−トルエンスルホン酸を添加した。環流冷却器にはDean-Starkトラ ップが装着されており、反応混合物は環流のために加温された。この混合物を1 5時間環流した。添加の後、赤外分析法により大部分がブチルエステルへ転化し ていることが確認され、メタノールと水が1:1の溶出液を用いたTLCにより 単一生成物が確認された。エステル生成物は、加圧濾過によりn−ブタノール残 留物から分離された。フタリックピペラジンアクリルアミドブチルエステルの合成方法 環流冷却器、乾燥空気ならびにメカニカルスターラーを備えた3リットル容の 4つ首の丸底フラスコに、前述の方法で得られたエステルを324g、500m lのアセトニトリル、250mlのジクロロメタン、253gのトリエチルアミ ン、3.0gのジメチルアミノピリジン、ならびに0.21gのヒドロキノンモ ノメチルエーテルを入れた。 この混合物をアイスバス中で冷却し、100gのアクリロイルクロライドを2時 間半少しずつ添加した。このときの添加速度は、0〜10℃の反応温度を充分に 維持することができた。次に、この混合物を室温まで上げるために放置して、さ らに90分撹拌した。さらに、反応混合物をブフナー漏斗で濾過して不溶固形物 を除去した。得られた溶液を、1Nの塩酸で洗浄して未反応のトリエチルアミン を除去し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、減圧下で溶媒を放散させた。フタリックピペラジンアクリルアミドブチルエステルを用いた塗装方法 精良フタリックピペラジンアクリルアミドブチルエステル93部と光開始剤混 合物7部とを混合することにより塗膜を形成した。なお、光開始剤混合物は、チ バガイギー(Hawthorne,New York)社製の光開始剤Darocure 1173を4部、ヘン ケルコーポレーション(Amber,Pennsylvania)社製で、液体のベンゾフェノンで あるPhotomer 81を2部、トリエタノールアミンを1部を含む。この組成物を6 .86μmの厚みで塗装してワンパス100ft./min.の速度 で硬化した。得られた塗膜は、2Hの鉛筆硬度を示し、メチルエチルケトン(M EK)溶液を塗布して2回擦ると溶解した。 エチレン性不飽和結合を2つ有する単量体、例えばN,N′−ビス−アクリルア ミドピペラジンを含有することによりMEKに対する耐性を向上させることがで きた。実施例 2 以下に述べる特定の方法を用いた次の反応式に従って、化合物ビス−(N′− アクリルアミド−ピペラジニル二量体酸アミドを製造した。次に、この化合物を 用いて以下に述べる方法により塗膜を形成した。 EMPOL 1008酸塩化物の合成方法 マグネティックスターラー、環流冷却器、温度計および乾燥窒素を備えた1リ ットル容の4つ首の丸底フラスコに、250.0gのEMPOL 1008、2 50mlのヘキサン、2mlのジメチルホルムアミドを入れた。この撹拌混合物 に115.7gの塩化チオニルを漏斗を用いて少しずつ30分かけて 添加した。発熱は観察されなかったが、かなりの気泡の発生が観察された。反応 混合物を赤外分光分析により測定すると1時間後の酸塩化物への転化率は約50 %であったが、一晩中撹拌した結果、すべて転化された。 添加した後、この混合物を3時間環流した。赤外分析法によれば、環流の最終時 点で無水物の残留物は存在していなかった。沈殿物からデカンテーションするこ とにより溶媒を除去した。EMPOL 1008ピペラジンアミドの合成方法 Dean-Starkトラップ、環流冷却器およびメカニカルスターラーを備えた2リッ トル容の4つ首の丸底フラスコに、1000mlのトルエン、152.3gのピ ペラジンおよび134.4gの炭酸カリウムを入れた。反応原系を乾燥させるた めに、この混合物を30分間環流した。次に、この混合物をアイスバス中で10 ℃まで冷却し、250gのジクロロメタンを添加して撹拌を促進させた。別の漏 斗を用いてEMPOL 1008酸塩化物を少しづつ添加した。このときの添加 速度は、10〜15℃の反応温度を充分に維持することができた。続いて、この 混合物を室温まで上げるために放置して一晩中撹拌した。この混合物はすぐにア クリルアミドに転化した。EMPOL 1008ピペラジンアクリルアミドの合成方法 反応物を撹拌した前述の方法で使用したフラスコに201.5gの炭酸カリウ ムを添加した。この混合物をアイスバス中で12℃まで冷却し、132.0gの アクリロイルクロライドを1時間かけて少しずつ添加した。このときの添加速度 は、8〜10℃の反応温度を充分に維持することができた。さらに、反応混合物 をセライトを用いて加圧濾過し、不溶塩を除去した。EMPOL 1008ピペラジンアクリルアミドを用いた塗装方法 精良EMPOL 1008ピペラジンアクリルアミド93部と光開始剤混合物 7部とを混合することにより塗膜を形成した。なお、光開始剤混合物は、チ バガイギー(Hawthorne,New York)社製の光開始剤Darocure 1173を4部、ヘン ケルコーポレーション(Amber,Pennsylvania)社製で、液体のベンゾフェノンで あるPhotomer 81を2部、トリエタノールアミンを1部を含む。この組成物を6 .86μmの厚みで塗装してワンパス100ft./min.の速度で硬化した 。得られた塗膜は、2Hの鉛筆硬度を示し、メチルエチルケトン(MEK)溶液 を塗布して2回擦ると溶解した。簡易試験方法(粘着テープを用いた簡単な剥離 試験において、粘着テープに塗膜を接触させて基材を持ち上げた)ではテープへ のは無く、Mandrelは0.27以上であった。エチレン性不飽和結合を2つ有す る単量体、例えばN,N′−ビス−アクリルアミドピペラジンを含有することに よりMEKに対する耐性を向上させることができた。2度目は、この組成物を7 6.2μmの厚みで塗装してワンパス100ft./min.の速度で硬化した 。得られた塗膜は、2Hの鉛筆硬度を示し、メチルエチルケトン(MEK)溶液 を塗布して45回擦ると溶解し、簡易試験でのテープへの付着もなかった。実施例 3 下記の相違点を除き、実施例2と同じ(または実質的に同様の)方法により化 合物を製造した。 反応式3に従い、ドデカンジオイック酸を用いて化合物を製造した。式中、R8 は式−(CH210−で表される二価のアルキレン基である。 塗膜の形成は、精良ドデカンジオイック酸ピペラジンアクリルアミド93部と光 開始剤混合物7部とを混合することにより行った。なお、光開始剤混合物は、チ バガイギー(Hawthorne,New York)社製の光開始剤Darocure 1173を4部、ヘン ケルコーポレーション(Amber,Pennsylvania)社製で、液体のベンゾフェノンで あるPhotomer 81を2部、トリエタノールアミンを1部を含む。この組成物を6 .86μmの厚みで塗装してワンパス100ft./min.の速度で硬化した 。得られた塗膜は、2Hの鉛筆硬度を示し、メチルエチルケトン(MEK)溶液 を塗布して34回擦ると溶解した。簡易試験方法(粘着テープ を用いた簡単な剥離試験において、粘着テープに塗膜を接触させて基材を持ち上 げた)ではテープへの付着はなかった。2度目は、この組成物を76.2μmの 厚みで塗装してワンパス100ft./min.の速度で硬化した。得られた塗 膜は、2Hの鉛筆硬度を示し、メチルエチルケトン(MEK)溶液を塗布し10 0を越える回数擦った後、ようやく溶解し、テープへの付着はなかった。3度目 は、この組成物を6.86μmの厚みで塗装してワンパス800ft./min .の速度で硬化した。得られた塗膜は、5Hの鉛筆硬度を示し、メチルエチルケ トン(MEK)溶液を塗布し6回擦ると溶解した。実施例 4 下記の相違点を除き、実施例2と同じ(または実質的に同様の)方法により化 合物を製造した。 反応式3に従い、アジピン酸を用いて化合物を製造した。式中、R8は式−( CH24−で表される二価のアルキレン基である。 塗膜の形成は、精良アジピン酸ピペラジンアクリルアミド93部と光開始剤混合 物7部とを混合することにより行った。なお、光開始剤混合物は、チバガイギー (Hawthorne,New York)社製の光開始剤Darocure 1173を4部、ヘンケルコーポ レーション(Amber,Pennsylvania)社製で、液体のベンゾフェノンであるPhotom er 81を2部、トリエタノールアミンを1部を含む。この組成物を6.86μm の厚みで塗装してワンパス100ft./min.の速度で硬化した。得られた 塗膜は、2Hの鉛筆硬度を示し、簡易試験方法(粘着テープを用いた簡単な剥離 試験において、粘着テープに塗膜を接触させて基材を持ち上げた)ではテープへ の付着は無く、Mandrelは0.27以上であった。2度目は、この組成物を76 .2μmの厚みで塗装してワンパス100ft./min.の速度で硬化した。 得られた塗膜は、2Hの鉛筆硬度を示し、テープへの付着はなかった。3度目は 、この組成物を6.86μmの厚みで塗装してワンパス800ft./min. の速度で硬化した。得られた塗膜は2Hの鉛筆硬度を示した。実施例 5 塗膜の形成は、唯一重合可能な単量体であるN,N′−ビス−アクリルアミド −ピペラジンを用いて行った。 塗膜の形成は、ピペラジンビス−アクリルアミド93部と光開始剤混合物7部と を混合することにより行った。なお、光開始剤混合物は、チバガイギー(Hawtho rne,New York)社製の光開始剤Darocure 1173を4部、ヘンケルコーポレーショ ン(Amber,Pennsylvania)社製で、液体のベンゾフェノンであるPhotomer 81を 2部、トリエタノールアミンを1部を含む。この組成物を6.86μmの厚みで 塗装してワンパス100ft./min.の速度で硬化した。得られた塗膜は2 Hの鉛筆硬度を示し、原始的な試験方法(粘着テープを用いた簡単な剥離試験に おいて、粘着テープに塗膜を接触させて基材を持ち上げた)ではテープへの付着 は無く、Mandrelは0であった。2度目は、この組成物を76.2μmの厚みで 塗装してワンパス100ft./min.の速度で硬化した。得られた塗膜は2 Hの鉛筆硬度を示し、テープへの付着はなかった。実施例 6 EMPOL 1008ピペラジンアミドの他の合成方法 蒸留部およびメカニカルスターラーを備えたフラスコに、459.8gのEM POL 1008二量体酸、12mlの水および4滴の不活性あわ止め剤(ダウ ケミカル社製)を添加した。この混合物に140.2gのピペラジン(二量体酸 に対するピペラジンのモル比は約2:1)を添加した。得られた混合物を約25 分かけて約126℃に加熱し、さらに約65分かけて約160℃に加熱した後、 約15分間保持した。次に、この混合物に85%リン酸溶液を4滴添加し、1時 間160℃に保持した。1時間後、36mlの水を留去した。赤外分析法により この混合物を分析した結果、カルボキシレート残留物のピークが見られた。赤外 分析法による分析の結果、まだカルボキシレート残留 物の微小ピークが見られた後、この混合物を約70分間かけて175℃に加熱し た。赤外分析法による分析の結果、カルボキシレート残留物が確認されなくなっ た後、この混合物を約130分間かけて200℃に加熱した。実施例 7 ポリブチレンオキシグリコールとN′−アクリロイル−N−(n−オクテニル スクシノイル)−ピペラジンとのジエステルの合成方法 以下の式で示される化合物を製造した。 式中、R11はアルファ,オメガ−ブチレンオキシグリコール残基、R19は、n− オクテニルスクシ無水コハク酸残基、nは2、R1、R2およびR3はすべて水素 である。 メカニカルスターラーおよび乾燥窒素を備えた1リットル容の樹脂のかまに、 250.0gのポリブチレンオキシグリコール(ダウケミカル(Midland,Michig an)社製の分子量1000g/moleであるB100−1000)、105. 2gのn−オクテニルスクシ無水コハク酸、3.5gのジメチルアミノピペラジ ンに添加した。酸無水物が完全に反応したことが赤外分析法により確認されるま で反応混合物を100℃に加熱した。次に、得られた二酸化合物を、先のEMP OL 1008ピペラジンアミドの他の合成方法で記載したピペラジンを反応さ せると、生成物はアクリロイルクロライドとの反応によりジ アクリルアミド化合物に転化した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,BR,CA,CN,J P,KR,NZ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.次の式で表され、 式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素および低級アルキルから なる群から選択され、 Bは、カルボニル、スルホニル、アミドおよびカルボキシルからなる群から選 択される架橋基であり、 nは1または0であり、 R4は、高級脂肪族基、置換高級脂肪族基、脂環式基、複素環式基、非ベンゼ ノイド芳香族基および置換芳香族基から選択される基である化合物。 2.R4は、炭素数が約5から約50であるアルキル基、炭素数が約5から約5 0である置換アルキル基、炭素数が約5から約50であるシクロアルキル基およ び炭素数が約7から約50である置換フェニル基から選択される基である、請求 項1に記載の化合物。 3.nが1で、Bがカルボニル基である、請求項1に記載の化合物。 4.nが1で、Bがスルホニル基である、請求項1に記載の化合物。 5.nが1で、Bがアミド基である、請求項1に記載の化合物。 6.nが1で、Bがカルボキシル基である、請求項1に記載の化合物。 7.nが0である、請求項1に記載の化合物。 8.R4は、炭素数が7から約50である、請求項7に記載の化合物。 9.R4は式 −R8−(B′)m−Rで表され、式中、R8は、高級アルキレ ン基、置換高級アルキレン基、芳香族基および置換芳香族基から選択される二価 の基、B′は、カルボニル、スルホニル、アミドおよびカルボキシルからなる群 から選択される架橋基、mは0または1、Rは、脂肪族基、置換脂肪族基、脂環 式基、複素環式基、芳香族基および置換芳香族基から選択される基である、請求 項1に記載の化合物。 10.R4は、炭素数が少なくとも7で、エチレン性不飽和結合を有する、請求 項1に記載の化合物。 11.R4は以下の式で表される化合物から選択され、 式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素および低級アルキルから なる群から選択され、 BおよびB′はそれぞれ独立して、カルボニル、スルホニル、アミドおよびカ ルボキシルからなる群から選択される架橋基であり、 nおよびmそれぞれ独立して1または0であり、 R8は、脂肪族基、脂環式基、芳香族基および複素環式基からなる群から選択 される二価の基である、請求項1に記載の化合物。 12.R8は、炭素数が5から約50であり、高級アルキレン基、置換高級アル キレン基、芳香族基、アラルキル基およびアルカリル基からなる群から選択され る基である、請求項1に記載の化合物。 13.R4は以下の式で表され、 式中、R8は、高級アルキレン基、置換高級アルキレン基、芳香族基および置 換芳香族基から選択される二価の基であり、 R12、R13およびR14はそれぞれ独立して、水素および低級アルキルからなる 群から選択される、請求項1に記載の化合物。 14.R12、R13およびR14は水素であり、R8は、不飽和結合を有し、直鎖ア ルキレン基および二量体から誘導されるアルキレン基である、請求項13に記載 の化合物。 15.R4は、式 −R8−C(O)−N(R9)−R10で表される構造を有する アルキレン−アミド基であり、R8は高級アルキレン基、置換高級アルキレン基 、芳香族基および置換芳香族基から選択される二価の基であり、R9およびR10 はそれぞれ脂肪族基、脂環式基、芳香族基、およびR9およびR10が一緒になっ て二価の脂環式基または複素環式基を形成し得る場合には複素環式基からなる群 から選択される基である、請求項1に記載の化合物。 16.R9およびR10はそれぞれアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、 置換アルケニル基、芳香族基および置換芳香族基からなる群より選択される、請 求項15に記載の化合物。 17.R9およびR10は互いに二価の脂環式基または複素環式基を形成する、請 求項15に記載の化合物。 18.R8は不飽和結合を有し、直鎖アルキレン基および二量体から誘導される アルキレン基である、請求項15に記載の化合物。 19.R4は、式 −R8−C(O)−O−R11で表される構造を有するアルキレ ン−エステル基であり、R8は高級アルキレン基、置換高級アルキレン基、芳香 族基および置換芳香族基から選択される二価の基、R11は脂肪族基、脂環式基、 芳香族基および複素環式基からなる群から選択される基である、請求項1に記載 の化合物。 20.R8は不飽和結合を有し、直鎖アルキレン基および二量体から誘導される アルキレン基であり、R11はアルキル基である、請求項19に記載の化合物。 21.R8は芳香族基または置換芳香族基であり、R11はアルキル基である、請 求項19に記載の化合物。 22.R8はフェニル基であり、R11はn−ブチル基である、請求項21に記載 の化合物。 23.請求項1に記載の重合可能な化合物を充分な量含み、前記充分な量は、得 られる重合体の物理的特性が前記重合可能な化合物を前記充分な量用いないで得 られる重合体と比べて、影響を受けていることが目で確認できる程度になる量で ある、重合可能な組成物。 24.前記重合可能な化合物は、重合可能な前記組成物中のすべての化合物に対 するモル%において主要部分を占めるように存在している、請求項23に記載の 重合可能な組成物。 25.紫外線感受性の光開始剤をさらに含む、請求項23に記載の重合可能な組 成物。 26.前記組成物は実質的にアクリレート単量体を含まない、請求項23に記載 の重合可能な組成物。 27.単量体として請求項1に記載の化合物を含む重合可能な組成物を基材の表 面に塗布し、前記表面に放射線を充分に照射して前記表面上で重合させて前記化 合物を得る塗膜形成方法。 28.前記化合物は充分な量存在し、前記充分な量は、得られる重合体の物理 的特性が前記化合物を前記充分な量用いないで得られる重合体と比べて、影響を 受けていることが目で確認できる程度になる量である、請求項27に記載の方法 。 29.前記化合物は、重合可能な前記組成物中のすべての化合物に対するモル% において主要部分を占めるように存在している、請求項27に記載の方法。
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