JPH08511000A - リンパ球におけるキメラサイトカインレセプター - Google Patents

リンパ球におけるキメラサイトカインレセプター

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JPH08511000A JP6522480A JP52248094A JPH08511000A JP H08511000 A JPH08511000 A JP H08511000A JP 6522480 A JP6522480 A JP 6522480A JP 52248094 A JP52248094 A JP 52248094A JP H08511000 A JPH08511000 A JP H08511000A
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Abstract

(57)【要約】 キメラサイトカインレセプターをコードする組換えポリヌクレオチドが提供される。このキメラレセプターは、サイトカインAを結合するサイトカインレセプターA-R由来の細胞外ドメインを含み、これは貫膜ドメインおよびサイトカインBを結合するサイトカインレセプターB-R由来の細胞質ドメインに融合される。図は、IL-2レセプターの貫膜および細胞質ドメインに融合したGM:GSFレセプターの細胞外ドメインを有するキメラレセプターを示す。このキメラレセプターがリンパ球で発現されるとき、サイトカインAの存在で、サイトカインBへのリンパ球の成長依存性が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】 リンパ球におけるキメラサイトカインレセプター 技術分野 本発明は、免疫治療の分野、より詳細には活性化リンパ球のTヘルパー細胞お よび/またはTH細胞により供給される成長因子への依存性を低減させるように 、キメラサイトカインレセプターをコードする遺伝子物質をリンパ球中に導入す ることに関する。背景技術 Tリンパ球は細胞内病原体および悪性腫瘍に対する防御に最初に応答する。T 細胞免疫が非常に不足している個体は、しばしば、サイトメガロウイルス、Pneu mocystis carinii、Candida、および他の一見「日和見」病原体(細菌、ウイル ス、および真菌を含む)のような生物体による抵抗できない感染に倒れる。免疫 抑制は、化学療法の結果としてのウイルス感染(例えば、HIVウイルスで)、お よび悪性腫瘍(特に造血系に影響を与えるタイプ)を含む種々の原因から生じ得 る。T細胞免疫はまた、同種異系組織または器官の移植の拒絶の主要な機構であ る。実際、移植治療の主な制限は、生体防御機構を過度に危険にさらすことなく 、T細胞同種異系移植片拒絶反応を抑制することの困難性であった。 免疫を確立する抗原(Ag)特異的T細胞の養子移入は、マウス動物モデルシス テムにおいていくつかのウイルス感染および腫瘍に対する効果的な治療のようで ある。(総説として、P.D.Greenberg、「Advances in Immunology」F.Dixon編 Academic Press,Inc.Orlando Fla.(1991),pp.280-355を参照のこと)。 しかし、養子移入法の有効性は、移植されたクローンの寿命および移植された細 胞の宿主に対する毒性がないことを含む多くの因子に依存する。 成熟Tリンパ球は一般的にCD3細胞表面分子を発現するが、細胞表面分子CD4お よびCD8の相互排他的発現に基づく2つの基本サブタイプから主としてなる。CD4+ T細胞は一般的に免疫応答での「ヘルパー」機能を包含し、そして細胞傷害性C D8+T細胞が依存するサイトカイン分子、特にインターロイキン2(IL-2)を分 泌する。CD4+T細胞はしばしばTヘルパー(TH)細胞と呼ばれる。CD8+細胞は 、外来抗原を有する標的細胞の直接的細胞傷害性破壊のような免疫応答における 「エフェクター」機能を包含し、そしてウイルス感染および腫瘍に対する抵抗性 についての重要な機構を表す。CD4+とCD8+T細胞との間の機能的差異は、クラス II MHC分子と共に存在する抗原を認識するCD4+細胞の能力に基づき、そしてCD8+ 細胞はクラスI MHC分子と共に存在する抗原を認識するCD8+細胞の能力に基づく 。この溶解機能を媒介するCD8+細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)と呼ばれ る。ほとんどのCTLがCD8+の表現型であるが、CD4+表現型のいくつかのCTLは記載 されてい る。一般的に、個々のCTL(CD8+またはCD4+のいずれか)は抗原特異的である。 リンパ球は、増殖について多くのサイトカインに依存している。例えば、CTL は、外来抗原に応答した成長および増殖について、IL-2のようなヘルパーT(TH )細胞由来のサイトカインに依存する。(ZinkernagelおよびDoherty、Adv.Im munol.27:51,1979;Maleら、Advanced Immunology,第7章,Gower Publ.,Lo ndon,1987;Jacobsonら、J.Immunol.133:754,1984)。例えば、IL-2は細胞 傷害性Tリンパ球に対する有効なマイトジェンであり(GillisおよびSmith、Nat ure 268:154,1977)、そして抗原とIL-2との組み合わせがインビトロで初代CD8+ T細胞の増殖を引き起こす。インビボでのCD8+CTLの成長および維持についての IL-2の重要性は、移植した抗レトロウイルスCD8+細胞の治療効果がIL-2の連続投 与により増強されることが、養子免疫治療のモデルで証明されている(Cheever ら、J.Exp.Med.155:968,1982;Reddehaseら、J.Virol.61:3102,1987)。 IL-4およびIL-7もまた、成熟CD8+CTLの少なくとも1つの亜群の増殖を刺激し得 る(Aldersonら、J.Exp.Med.172:577,1990)。 「非自己」抗原に対するT細胞の特異性によって、かなりの研究がウイルス感 染および悪性腫瘍の治療にT細胞を使用することに集中していた。腫瘍抗原の特 定のタイプに特異的な細胞傷害性T細胞は単離され得、そしてCTLが腫瘍を改善 する効果で、腫瘍を有する患者に投与され得る。例えば、腫瘍 特異的T細胞がマウスでの実験的腫瘍を生成し得ないのみでなく、一見腫瘍特異 性を有するT細胞が癌患者から単離され得ることが証明されている。このような ヒト腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は、インビトロで増殖されそして癌患者を治療す るために用いられ、腫瘍特異的T細胞でのヒトの養子免疫治療に著しく熱中させ る(Rosenbergら、N.Engl.J.Med.319:1767,1988)。 ウイルス抗原に特異的な細胞傷害性T細胞を用いる同様の研究はまた動物モデ ルで行われている。CD8+(Walkerら、Nature 328:345,1987;Plataら、Nature 328:348,1987)およびCD4+(Silicianoら、Cell 54:561,1988)の両方の表現 型のヒトHIV特異的CTLが単離されそして特徴づけられている。HIV特異的CD8+CTL は古典的CTLであり、その細胞傷害性応答は、ウイルス、腫瘍、または同種異系 特異的抗原に特異的であると特徴づけられている多くのマウスおよびヒトCTLク ローンと同様に、抗原特異的およびMHC拘束性である(Walkerら、前出;Chencin erら、Eur.J.Immuno.19:1537,1989;Walkerら、Proc.Natl.Acad.Sci.US A86:9514,1989)。 多くの抗原特異的T細胞クローンが単離されているが、インビトロで生成され る腫瘍特異的T細胞クローンの使用は腫瘍治療ではっきりとした制限を有するこ とが示されている。細胞溶解性CD8+T細胞の有効性が、外因性IL-2(通常はTH 細胞により生成される)への依存性、すなわち外因性IL-2の投与が最適な治療効 果に不可欠であると考えられるヒト養子治 療試験で実証されている結果、により限定されていることが、いくつかの治療モ デルで証明されている(Rosenbergら、N.Engl.J.Med.319:1767,1988;Klarn etら、「Role of Interleukin-2 Activated Killer Cells in Cancer」,Lutzov aおよびHerberman編,CRC Press,Florida,第14章,pp.199-218,1990)。し たがって、インビトロT細胞クローニング法が証明可能な腫瘍またはウイルス特 異性を有する大量のT細胞を生成するための手段を提供するが、治療にこのよう な抗原特異的T細胞を用いる最大の可能性は、通常TH細胞により生成されるサ イトカインへのそれらの依存性により制限されているようである。 いくつかの限定された例では、TH依存性の問題はTH細胞に依存しない機能が 知られている特定のクラスの細胞を用いることにより回避され得る。これらの細 胞は、ヘルパー非依存性細胞溶解性CD8+細胞(HITc)(Klarnetら、J.Immunol .142:2187,1989)として知られており、初代(すなわち、インビボ供給源から 新鮮に単離された)CD8+CTLの集団で同定されている(SprentおよびSchaefer,J .Exp.Med.162:21068,1985;Andrusら、J.Exp.Med.159:647,1984)。HITc 細胞は、CD4+細胞およびそれらが産生するサイトカインに非依存的に生育する に十分なIL-2を産生する。HITc細胞は、細胞膜IL-1レセプター(IL-1R)を発現 し、それらのIL-2非依存的増殖にIL-1を必要とすることが示されている(Klarne tら、1989、前出)。これは、それらの表面上で検出可能なIL-1Rを 発現しない従来のCD8+CTLとは対照的である(LowenthalおよびMacDonald,1987 )。HITc細胞は、腫瘍、ウイルス、および同種異系抗原を含むある範囲の抗原に 特異的なものを生成している(von Boehmerら、J.Immunol.133:59,1984;Kla rnetら、J.Immunol.138:4012,1987;およびAndrusら、J.Exp.Med.149:647 ,1984;Mizouchiら、J.Immunol.142:270,1989)。レトロウイルスで形質転 換された腫瘍に特異的なHITcは、腫瘍細胞を根絶し、それらの移植後にインビボ で長期に生存することが示されている(Klarnetら、1989、前出)。しかし、HIV のような多くの重要な抗原に特異性を有する類似のヒトHITc細胞は、未だ単離さ れていない。 治療における抗原特異的T細胞の最大の可能性を認識することは、TH細胞へ の低減した依存性を有するリンパ球、特にCTLのより完全なレパートリー(reper toire)を発達させることにより容易にされ得る。1つのアプローチは、サイト カインレセプター(例えば、IL-1レセプター)を発現する組換えベクターのTH 依存性CTL中への導入であり、低減したIL-2への依存性を有するCTLへの変換を生 じる(PCT/US91/06921,W092/05794,1992年4月16日公開)。以下に記載の本発 明は、成長および増殖を刺激する1つまたはそれより多い因子への低減した依存 性を有するリンパ球の生成への異なるアプローチを呈示する。本発明の一部とし て、刺激因子への低減した依存性を有するリンパ球は、通常必要とされるサイト カイン(例えばIL-2)の量を制限するにもかかわらず細胞を増殖さ せ得るキメラサイトカインレセプターの発現を介して生成される。キメラレセプ ターは、ヘテロローガス(heterologous)サイトカインレセプターのドメインに 融合される、サイトカインレセプター鎖(例えばIL-2レセプター(IL-2R))の ドメインを含む。IL-2Rの一部を含むキメラレセプターは報告されている。1つ のキメラレセプター構築物では、IL-2Rの細胞外ドメイン(現在、α鎖に対応す ることが知られている)は、上皮成長因子レセプター(EGFR)の貫膜(transmem brane)および細胞内チロシンキナーゼドメインに融合された。ポリペプチドは 線維芽細胞で発現し、そして報告によればIL-2に対する高親和性を有し、報告に よれば線維芽細胞を形質転換する産物を得た。Bernardら(1987),Proc.Natl .Acad.Sci.USA 84:2125-2129。しかし、線維芽腫細胞株が増殖によりIL-2に 応答しないことが報告されている。(Takeshitaら(1992),Science 257:379-3 82を参照のこと、S.Minamotoら(1990),J.Immunol.145:2177を引用してい る)。他のキメラ構築物では、IL-2Rのβ鎖の細胞外ドメインはネズミエリトロ ポエチンレセプター(EPO-R)の細胞質ドメインに融合した。得られた構築物は 、報告されているように、IL-2誘導シグナルを形質導入し得なかった。Moriら( 1991),Int.Immunol.3:149-156。発明の要旨 本発明は、通常必要とされる以外の、代わりのサイトカイ ンに応答して活性化リンパ球、特に細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を増殖させ得 るキメラレセプターをコードするポリヌクレオチド構築物を提供する。好適には 、この代わりのサイトカインは、抗原刺激に応答してリンパ球内で合成されるサ イトカインであり、それにより、調節されたオートクリン(autocrine)増殖を するリンパ球を提供し得る。ポリヌクレオチドから発現されるキメラ構築物は、 通常必要とされるサイトカインのレセプター(例えばIL-2R)由来の細胞質領域 を含み、これは、貫膜ドメインを介して、代わりのサイトカインレセプター(例 えばGM-CSF-R)由来の細胞外ドメインに接合される。これらのキメラは、代わり のサイトカインレセプター(例えばGM-CSF-R)の細胞外領域により認識されるサ イトカイン(例えばGM-CSF)を結合し、そして普通のサイトカイン(例えばIL-2 )がそのレセプター(例えばIL-2R)に結合する場合に一般的に生じるシグナル を伝達して増殖が起こる。本発明はまた、サイトカインへの低減した依存性を有 するリンパ球を調製するためにキメラレセプターをコードするポリヌクレオチド の使用、およびこのキメラ構築物を含む細胞を包含する。キメラレセプターをコ ードするポリヌクレオチドを含むリンパ球の免疫治療への使用はまた、本発明の 範囲内である。 したがって、本発明の1つの実施態様は、1つまたはそれ以上のキメラペプチ ド鎖を含むキメラレセプターであり、このキメラペプチド鎖は、サイトカインA を結合するサイトカ インレセプターA-R由来の細胞外ドメインを有し、このドメインは貫膜ドメイン を介して、サイトカインBを結合するサイトカインレセプターB-R由来の細胞質 ドメインに接合される。ここで、サイトカインBは、成長および増殖のためにリ ンパ球により通常必要とされるサイトカインであり、そしてこのリンパ球で発現 されるキメラレセプターはサイトカインAの存在下でリンパ球のサイトカインB の増殖依存性を低下させる。 本発明の他の実施態様は、1つまたはそれ以上の上記ペプチド鎖をコードする 組換えポリヌクレオチドである。さらに他の実施態様は、このような組換えポリ ヌクレオチドを含む細胞である。この組換えポリヌクレオチドは組換え発現ベク ターの形態であり得る。この細胞はリンパ球であり得る。 本発明のさらに他の実施態様は、第1のペプチド鎖をコードする領域を含む組 換えポリヌクレオチドを使用する方法であり、ここで第1のペプチド鎖は、サイ トカインAを結合するサイトカインレセプターA-R由来の細胞外ドメインを有し 、このドメインは貫膜ドメインを介して、サイトカインBを結合するサイトカイ ンレセプターB-R由来の細胞質ドメインに接合される。ここで、サイトカインB は、成長および増殖のためにリンパ球により通常必要とされるサイトカインであ り、そしてこのリンパ球で発現されるキメラレセプターはサイトカインAの存在 下でリンパ球のサイトカインBの増殖依存性を低下させ、この方法は組換えポリ ヌクレオチドで細胞を形 質転換する工程を包含する。 本発明のさらに他の実施態様は上記方法により生成される細胞、およびその子 孫である。図面の簡単な説明 図1は、本発明の全体の方法で用いられ得るプロトタイプのキメラレセプター の模式図である。 図2は、非IL-2R細胞外ドメインが単一タイプの鎖のc-kitを含むサイトカイン レセプター由来であり、2つの異なるIL-2由来細胞内ドメインに結合する、プロ トタイプのキメラレセプターの模式図である。 図3は、CTLL2細胞のトランスフェクトしたレセプターの表面発現についての 蛍光スキャンのトレースを示すグラフである。 図4は、c-kit/IL-2RキメラでトランスフェクトしたCTLL2細胞の増殖へのリガ ンドの効果を示すグラフである。 図5は、キメラGM-CSF/IL-2レセプターの概略図である。左上では、ヒトGM-CS F-Rαまたはβ鎖の細胞外領域およびヒトIL-2RβまたはIL-2Rγ鎖の細胞内領域 を用いて、それぞれGMβ/2βおよびGMα/2γと命名したキメラレセプターを構築 した(右上に示す);これはGM-CSFを結合するに際しヘテロダイマー化を行う( 図5の下部に示す)。 図6は、親(CTLL2)T細胞株の、ならびにGMβ/2βまたはGMα/2γを発現す るあるいはGMβ/2βおよびGMα/2γを同時 発現するトランスフェクタントの、IL-2およびGM-CSF誘導増殖応答を示すグラフ である。発明の詳細な説明 本発明は、キメラレセプターをコードする組換えポリヌクレオチドの存在によ り親リンパ球とは異なる抗原特異的リンパ球を提供する。このキメラレセプター は、代わりのサイトカインに応答してリンパ球を増殖させ得る。サイトカインは 、好適には、コグネイト(cognate)抗原刺激に応答してリンパ球中で上昇した レベルで発現され、または例えばIL-2と比較して低減した毒性で投与され得るサ イトカインである。キメラレセプターは、1つのレセプター(レセプターA-R) の細胞外領域の、貫膜領域を介する第2のレセプター(レセプターB-R)の細胞 内領域への融合物である。以下で述べるように、レセプターは1つまたはそれ以 上のペプチド鎖を含み得る。コグネイトサイトカインの細胞外領域(レセプター A-R由来)への結合は、通常レセプターB-Rと関連したシグナルを送達する。この ように、例えば、キメラGM-CSF:IL-2レセプターを含む活性化CTLは、GM-CSFのCT L生成の結果として、通常制限されている量のIL-2の存在で(GM-CSFに応答して )増殖し得る。適切なレセプターの細胞質ドメインは刺激されるべきリンパ球の タイプに依存して選択される。例えば、リンパ球がCTLである場合、適切な細胞 質領域はサイトカインに対するレセプターから得られ得、その欠如はTH細胞( 例えばIL-2)により 生成されるサイトカインの非存在下での増殖を制限し得る。細胞外ドメインに対 する適切なレセプター領域は、非制限量で存在するサイトカインを認識するレセ プターに由来し得る。例えば、CTLについては、レセプターは顆粒球マクロファ ージコロニー刺激因子(GM-CSF)、IL-3、ガンマインターフェロン(IFN-γ)、 および腫瘍壊死因子β(TNF-β)を結合するレセプターを含む。当該技術分野で 周知のように、適切な貫膜ドメインは細胞膜中へのそれらの安定な導入を促進す る疎水性のような特質を示す。論理的には、このような貫膜ドメインの便利な供 給源は、レセプターA-RまたはB-Rの貫膜ドメインである。したがって、好適には 、貫膜ドメインはサイトカインレセプターA-Rに由来し、さらに好適には、レセ プターB-Rに由来する。しかし、多様な他の貫膜ドメインが当該分野で記載され ており、これらはまた本発明で用いられ得る。 プロトタイプのキメラレセプターを図1に示す。このレセプターは、ヘテロロ ーガスサイトカインレセプター(図中のGM-CSFレセプター(GM-CSF-R))の細胞 外領域からなり、この領域は、TH細胞の非存在下で通常制限されているサイト カインを認識するサイトカインレセプター(図中のIL-2R)の貫膜および細胞質 領域に融合する。このレセプターは、細胞外でヘテロローガスまたは代わりのサ イトカイン(図中のGM-CSF)を結合すべきであるが、サイトカインレセプターの 増幅シグナルを送達する。このレセプターの細胞質ドメインはキメラ構築物の一 部として用いられる。図1の構築物では、それは IL-2Rのドメインであり得る。キメラレセプターは、構成的プロモーター(PRcon )の制御下でリンパ球で発現され得、それゆえいつも細胞表面上に存在する。細 胞の増殖は、細胞外ドメインにより認識されるサイトカインがキメラレセプター に結合するときに起こる。サイトカインが活性化リンパ球により作成される場合 、活性化はオートクリン成長ループを生成する。あるいは、キメラレセプター細 胞外ドメイン中で、治療法の一部として提供され得るサイトカインを認識するレ セプターフラグメントを含むことが望ましくあり得る。あるいは、誘導または抑 制を受けるプロモーターを用いることが望ましくあり得る。このような種々のプ ロモーターが当該分野で公知である。 本明細書中で用いられる「リンパ球」は、大きな丸い核(意図され得る)およ び少ない細胞質を有する球形細胞である。それらは非自己抗原を特異的に認識し そして応答し、そして特異的免疫の発生の原因である。「リンパ球」の範囲内に は種々のクラスのBリンパ球およびTリンパ球が含まれる。 「細胞傷害性Tリンパ球」または「CTL」は、CD3細胞表面決定基を有しそして コグネイト抗原を有する標的細胞の溶解を媒介するT細胞である。CTLは、CD8+ またはCD4+表現型のいずれかであり得る。CTLは一般に、抗原特異的でありMHCで 制限され、標的細胞の表面上で主要組織適合性複合体(MHC)分子と関連する抗 原ペプチドのみを認識する。CTLは、HIV、EBV、CMV、および広範な腫瘍抗原を含 む、広範なウイルス、腫 瘍、または同種異型抗原に特異的であり得る。しかし、いくつかのCTLは、抗原 特異的ではなく、例えば、あるクローン化CTLは、異常に高濃度のIL-2中での培 養によりそれらのコグネイト抗原に対するいくらかの特異性を失うように誘導し 得る(Brooksら、Immunol.Rev.72:43,1983)。 「TH非依存性」CTLは、それが由来するCTLと比較して、CD4+Tヘルパー(TH )細胞および/または増殖または成長に通常必要とされるサイトカインの制限量 の存在下で、成長または増殖が増強され得る。成長または増殖は、例えば、任意 のインビトロ増殖または成長アッセイにより、またはインビボで生存するCTLの 能力を測定する任意のアッセイにより、測定され得る。適切なアッセイの特定の 実施例は、以下に開示される。成長または生存性を増強し得るCTLは、外来抗原 を有する標的細胞を破壊するまたは長期の免疫学的記憶を提供する能力を増強し 得る。 「サイトカイン」とは、例えば、インターロイキン、インターフェロン、コロ ニー刺激因子、およびTNFを含む、可溶性細胞内シグナル分子であるポリペプチ ドをいう。 用語「ポリペプチド」とは、アミノ酸のポリマーをいい、特定の長さの産物を いうのではない;したがって、ペプチド、オリゴペプチド、およびタンパク質が ポリペプチドの定義内に含まれる。この用語はまた、例えば、グリコシル化、ア セチル化、リン酸化などの、ポリペプチドの発現後修飾に言及するものではなく または除外するものでもない。この定義内 に含まれるものは、例えば、1つまたはそれ以上のアミノ酸のアナログを含むポ リペプチド(例えば、非天然アミノ酸などを含む)、置換された連結を有するポ リペプチド、ならびに天然に生じるおよび非天然に生じる両方の当該分野で公知 の改変を有するペプチドである。 本明細書で用いられる「形質転換」は、例えば、直接取り込み、形質導入、f- 交配、またはエレクトロポレーションなどの挿入に用いられる方法に関わりなく 、宿主細胞中への外因性ポリヌクレオチドの挿入をいう。外因性のポリヌクレオ チドは、非組み込みベクター(例えばプラスミド)として保持され得、あるいは 宿主細胞ゲノム中に組み込まれ得る。 本明細書中で用いられる「治療(treatment)」とは、予防および/または治 療(therapy)をいう。 「ヘルパーT細胞」または「ヘルパー細胞」または「TH細胞」は、細胞傷害 性T細胞の生成および抗体応答の生成におけるB細胞との協力を助け得るT細胞 の機能的サブクラスである。ヘルパー細胞は通常クラスII MHC分子と関連して抗 原を認識する。 「抗原特異的T細胞クローン」は、単細胞の子孫から構成される;このタイプ のクローン中の細胞は、同じ表現型であり、同じ抗原に対してすべて標的にされ る。抗原特異的T細胞クローンの調製方法は当該分野で公知である。 用語「組換え発現ベクター」とは、形質転換、エレクトロポレーション、形質 導入、またはウイルス感染により標的細 胞中に導入し得、そしてヘテロローガス構造コーディング配列(例えばサイトカ イン)の発現をコードする形態でのDNAまたはRNAの複製可能な単位をいう。これ は、mRNAに転写され、そして遺伝子発現で調節の役割を有する要素の制御下でタ ンパク質に翻訳される。好適には、このようなベクターはまた、適切な転写およ び翻訳開始配列および終結配列を含む。 本明細書で用いられる「組換え」とは、特定のDNA配列が、天然系で見られる ホモローガス配列と識別可能な構造コーディング配列を有する構築物を生じる、 クローニング、制限分解、連結工程の種々の組み合せの産物であることを意味す る。一般に、構造コーディング配列(例えばサイトカイン)をコードするDNA配 列は、cDNAフラグメントおよび短いオリゴヌクレオチドリンカーから、あるいは 一連のオリゴヌクレオチドから組み立てられ得、組換え転写単位で発現され得る 合成遺伝子を提供する。好適には、このような配列は、代表的には真核生物遺伝 子に存在する内部非翻訳配列、またはイントロンにより中断されないオープンリ ーディングフレームの形態で提供される。関連の配列を含むゲノムDNAもまた用 いられ得る。非翻訳DNAの配列は、オープンリーディングフレームの5'または3' に存在し得、そこでこのような配列は、コーディング領域の操作または発現を妨 害しない。 「組換え宿主細胞」、「宿主細胞」、「細胞」、「細胞株」、「細胞培養」、 および単細胞実体として培養された微生物または高等真核細胞株を示す他のこの ような用語は、組換えベ クターまたは他の転移ポリヌクレオチドの受容体として用いられ得あるいは用い られた細胞をいい、トランスフェクトされた元の細胞の子孫を含む。単一細胞の 子孫は、天然の、偶然の、または故意の変異のために、形態が、あるいはゲノム または全DNA相補体が元の親と完全に同一である必要がないことが理解される。 CTLが腫瘍またはウイルス抗原を有する細胞を選択的に認識し溶解し得る場合 、CTLは腫瘍またはウイルス抗原を発現する細胞の「細胞溶解に特異的」である 。CTLがこのような細胞を選択的に認識する能力に関係なく腫瘍またはウイルス 抗原を有する細胞を溶解し得る場合、CTLは腫瘍またはウイルス抗原を発現する 細胞に対して「細胞溶解反応性」である。 「抗原特異的発現」とは、T細胞がそのコグネイト抗原を認識するときに起こ る発現をいう。 「コグネイト抗原」とは、リガンドを認識するリンパ球に結合するリガンドを 形成し、そして細胞のエフェクター機能のおよび/または増殖の誘引となるシグ ナルを引き起こすような、MHC分子と関連するペプチドである抗原をいう。 「活性化リンパ球」は、コグネイト抗原の結合の結果として、結合したコグネ イト抗原のないリンパ球と比較して上昇したレベルで、ポリペプチド因子(例え ばサイトカインを含む)を生成しているリンパ球である。 「転写調節領域」は、転写に必要なすべての要素を含み、そして調節に必要な 要素を含み得る。このように、転写調節 領域は少なくともプロモーター配列を含み、そしてエンハンサーのような他の調 節配列、および転写因子結合部位もまた含み得る。 「作動可能に連結」とは、記載された成分が意図されたように機能させる関係 である並置をいう。例えば、プロモーターが転写または発現に影響を与える場合 、プロモーターはコーディング配列に作動可能に連結されている。 用語「組換え」ポリヌクレオチドまたは核酸とは、天然に存在しない、あるい はそうでなければ2種の別の配列のセグメントの人工的組み合わせにより作成さ れるものをいう。この人工的組み合わせは、しばしば、化学合成法により、ある いは核酸の単離したセグメントの人工的操作により、例えば、遺伝子工学技法に より達成される。このようなことは、通常、同一アミノ酸または保存的アミノ酸 をコードする重剰コドンでコドンを置換して、代表的には配列認識部位を導入ま たは除去することにより、行われる。あるいは、所望の機能の核酸セグメントを 共に接合して所望の機能の組み合わせを生成することが行われる。 核酸の「センス鎖」は、コグネイトmRNAの配列と相同性を有する配列を含む。 「アンチセンス鎖」は、「センス鎖」の配列と相補的な配列を含む。 本明細書で用いられる「個体」とは、脊椎動物、特に哺乳類種のメンバーをい い、家畜、競技用動物、およびヒトを含む霊長類を含むがこれらに限定されない 。 本発明の実施は、特に指示がない限り、当該技術分野の範囲内の分子生物学、 微生物学、組換えDNA、および免疫学の従来の技法を用いる。このような技法は 、文献に十分に記載されている。例えば、 を参照のこと。本明細書で先におよび以下の両方で 述べるすべての特許、特許出願、および刊行物は、本明細書中に参考として援用 される。 本発明のいくつかのキメラレセプターの設計は以下の通りであり、例としてIL -2Rを用いる。ヒトIL-2Rを含むIL-2Rは、3つの鎖から構成され、そのうちの2 つ(βおよびγ)がシグナル形質導入に必要とされる。(Hatakeyamaら(1989) ,Science 244:379-382;およびTakeshitaら(1992),Science 257:551-556を 参照のこと、IL-2Rβおよびγ鎖のコーディング配列および機能性の記載につい ては、Nelson,B.H.ら(1994)Nature(印刷中)もまた参照のこと)。このよ うに、所 定のキメラレセプターは、3つの領域またはドメイン(細胞質、貫膜、および細 胞外)を含む2つの鎖から構成される。明らかなように、貫膜ドメインは、便利 なことには細胞質ドメインまたは細胞外ドメインと同じ供給源に由来し得るが、 他の供給源由来の貫膜ドメインが同様に用いられ得る。IL-2に基づく実施例では 、キメラレセプターの1つの鎖は、IL-2Rβ鎖貫膜領域および細胞質領域を有す るが、他の鎖はγ鎖貫膜領域および細胞質領域を有する。キメラレセプターの細 胞外領域中の鎖のタイプの数は、このドメインに寄与するように選択されたヘテ ロローガスサイトカインレセプターに依存する。例えば、ヘテロオリゴマータイ プのサイトカインレセプター(例えば、IL-2R、IL-3R、IL-5R、IFN-γ-R、GM-CS F-R、およびIL-6-R)は、高親和性レセプターを形成する少なくとも2つの異な るサブユニットタイプを必要とする。IL-4およびIL-7レセプターもまた、ヘテロ オリゴマータイプのレセプターであり、第2(γ)鎖をシグナリングに利用する ことが報告され、そのγ鎖はIL-2レセプターの鎖と同じであるようである。(例 えば、Kondo,M.ら(1993),Science 262:1874-1877)。他のタイプのサイトカ インレセプターは、それ自体による(すなわちモノマー性)高親和性リガンド結 合を有するかまたはホモダイマーまたはホモオリゴマーとして高親和性レセプタ ー(例えば、c-kit-R、TNF-R、Epo-R、およびG-CSF-R)を形成する。多くのサイ トカインレセプターの特性およびコーディング配列の議論は、Miyajimaら(1992 ),Ann. Rev.Immunol.10:295:331による総説に見られる。 図2は、非IL-2R細胞外ドメインが、単一タイプの鎖(例えば、c-kit)を含む サイトカインレセプター由来であるプロトタイプのキメラレセプターの設計を示 す。この図は、左に正常なc-kitおよび右に正常なIL-2Rβおよびγ鎖を示す。図 の中央は、IL-2Rβ鎖(k:β)およびγ鎖(k:γ)の貫膜および細胞質領域に融 合したc-kitの細胞外領域を含む2鎖のキメラレセプターを示す。このタイプの 構築物の他の例は、他の1鎖タイプのレセプター(例えば、TNF-RおよびG-CSF-R )由来の細胞外ドメインを用いて形成され得る。 他のタイプのプロトタイプのキメラレセプターの例を、図1の挿入図に示す。 この図では、非IL-2R細胞外ドメインは2つのタイプの鎖を含むサイトカインレ セプター(例えば、GM-CSF-R)由来である。図において、GM-CSF-Rのαサブユニ ットの細胞外領域は、IL-2Rのγ鎖の貫膜領域および細胞質領域に融合され;GM- CSF-Rのβサブユニットの細胞外領域はIL-2Rのβ鎖の貫膜領域および細胞質領域 に融合される。図5の図もまた参照のこと。 キメラレセプターの好適な例は、以下のレセプターに由来するヒトIL-2Rβお よびγ鎖の細胞質および貫膜領域および細胞外ドメインを含む:ヒトおよびネズ ミのGM-CSF-R;ヒトおよびネズミのIFNγ-R;ヒトおよびネズミのIL-3R;ヒトお よびネズミのG-CSF-R;ヒトおよびネズミのIL-4R;ヒトおよびネズミのIL-7R; ヒトおよびネズミのc-kit-R;ならびにヒト およびネズミのEpo-R。 キメラレセプターは所望のセグメントをコードするcDNAから構築され得るが、 他の方法が当業者には容易に明らかである。例えば、1つの方法では、キメラレ セプターDNAは、ヘテロローガスサイトカインレセプターの上流の細胞外領域お よび下流のIL-2R貫膜および細胞質ドメインをコードするクローン化cDNAを提供 することにより調製される。制限酵素消化により調製される場合、これらのクロ ーン化cDNAは、融合物の間に入る望ましくない配列を含み得る。望ましくない配 列は当業者に公知の技法により除去され得、これには、ループ除去部位特異的変 異誘発またはスプライス重複伸長ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が含まれる。次 いで、レセプターをコードするキメラcDNAの配列は標準のDNA配列決定法により 確認され得る。このようなキメラレセプターの特定の例を以下により詳細に例示 する。 キメラレセプターをコードするポリヌクレオチド領域は、一般に、宿主細胞( 特にCTL)中でキメラレセプターの発現を可能にする制御領域に作動可能に連結 される。制御領域は、少なくともプロモーターおよびリボソーム結合部位を含み 、そして特に、エンハンサー領域、スプライス領域、ポリアデニル化領域、転写 および/または翻訳終結領域、ならびに転写および/または翻訳因子結合部位も 含み得る。これらの制御領域は、組換えベクター中に、特に組換え発現ベクター 中に存在し得る。 活性化CTLの増殖を援助するキメラレセプターの能力は、当該分野で公知の技 法により容易に証明される。例えば、キメラレセプターを発現する活性化細胞株 は、シグナルが通常レセプターの細胞質ドメイン部分と関連しているサイトカイ ンの非存在下で、しかしキメラ構築物の細胞外ドメインサイトカインレセプター 部分により認識されるサイトカインの存在下で、成長について試験され得る。 本発明は、少なくとも1つのタイプのキメラレセプターでリンパ球を形質転換 して少なくとも1つのサイトカインへの依存性を低減させることを意図する。し かし、例えば、サイトカインへの低減した依存性を調節し得、および/または2 つまたはそれ以上のサイトカインの依存性を低減および/または調節し得る、多 くの形態のキメラレセプターでリンパ球を形質転換することもまた、本発明の範 囲内である。 核酸操作の技法は、例えば、Sambrookら(1989),前出、Ausubelら(1987) ,前出、およびAnnual Reviews of Biochemistry(1992)61:131-156に一般的に 記載されている。制限酵素などのこのような技法を適用するに有用な試薬は、当 該分野で広く知られており、多くの販売業者から商業的に入手可能である。 本発明の細胞を作成するために用いられる大量のポリヌクレオチドは、適切な 宿主細胞中での複製により生成され得る。所望のフラグメントをコードする天然 または合成ポリヌクレオチドフラグメントは、原核または真核生物細胞への導入 お よびそこでの複製が可能な組換え核酸構築物、代表的にはポリヌクレオチド構築 物中に導入され得る。通常、この構築物は、酵母または細菌のような単細胞宿主 での複製に適切であるが、培養された哺乳類または植物あるいは他の真核生物の 細胞株中に、ゲノムとともにおよびゲノムなしでおよびゲノム内に組み込まれて 導入することも意図され得る。本発明の方法により生成される核酸の精製は、当 該分野で公知の方法により達成され得、この方法は例えばSambrookら(1989)お よびAusubelら(1987)に記載されている。 本発明に用いられるポリヌクレオチドはまた、化学合成により(例えば、Beau cageおよびCarruthers(1981)Tetra.Letts.22:1859-1862に記載のホスホルア ミデート法またはMatteucciら(1981)J.Am.Chem.Soc.103:3185に従ったト リエステル法により)一部または全体が生成され得、そして市販の自動化オリゴ ヌクレオチド合成機で行われ得る。二本鎖フラグメントは、相補鎖を合成して適 当な条件下で鎖を互いにアニールすること、あるいは適当なプライマー配列とと もにDNAポリメラーゼを用いて相補鎖を添加することのいずれかにより、化学合 成の一本鎖産物から得られ得る。 複製のために原核または真核生物宿主細胞中への導入のために調製されたポリ ヌクレオチド構築物は、代表的には宿主により認識される複製システムを含み、 これは所望のポリペプチドをコードする意図された組換えポリヌクレオチドフラ グメントを含む。このようなベクターは、当該分野で周知で あり、例えば、Sambrookら(1989)およびAusubelらで議論されている標準的な 組換え技法により調製され得る。 好適には、ポリヌクレオチド構築物は、ベクターで形質転換された宿主細胞の 生存または成長に必要なタンパク質をコードする遺伝子である、選択可能なマー カーを含む。この遺伝子の存在は挿入物を発現する宿主細胞のみの成長を確保す る。代表的な選択遺伝子は、(a)抗生物質または他の毒性物質(例えば、アン ピシリン、ネオマイシン、メトトレキセートなど)への耐性を与え;(b)栄養 要求性欠失を補い、または(c)複合培地から得られない重要な栄養素を供給す るタンパク質をコードし、例えば、Bacilliに対するD-アラニンラセマーゼをコ ードする遺伝子である。適当な選択可能なマーカーの選択は宿主細胞に依存し、 そして種々の宿主に対する適切なマーカーは当該分野で周知である。 CTLへのTH非依存性(すなわち、TH細胞またはTH細胞により供給される1つ またはそれ以上のサイトカインへの低減した依存性)を与えるポリヌクレオチド は、当該分野で公知の手段により、所望のタイプのAg特異的T細胞中に導入され 得る。これらの手段には、例えば、形質転換、エレクトロポレーション、リポフ ェクション、および形質導入が含まれ、アデノ伴生ウイルス(AAV)ベクターの 使用、そして特に当該分野で公知のレトロウイルス遺伝子転移の方法を使用する ことを包含する。 遺伝子送達について組換え感染ウイルス粒子を利用する種 々の感染技法が開発された。これは本発明の好適なアプローチを呈示する。この ようにして用いられるウイルスベクターには、シミアンウイルス40(SV40;Karl ssonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84 82:158,1985)、アデノウイルス(Kar lssonら、EMBO J.5:2377,1986)、アデノ伴生ウイルス(AAV)(B.J.Carter 、Current Opinion in Biotechnology 1992,3:533-539)、およびレトロウイル ス(Coffin、1985,pp.17-71 Weissら(編),RNA Tumor Viruses,第2版,第 2巻,Cold Spring Harbor Laboratory,New York)由来のウイルスベクターが 含まれる。このように、遺伝子転移および発現方法は多数あるが、本質的には哺 乳類細胞で遺伝子物質を導入し発現するために機能する。上記技法のいくつかは 造血細胞またはリンパ様細胞を形質導入するために用いられ、これには、リン酸 カルシウムトランスフェクション(Bermanら、前出、1984)、プロトプラスト融 合(Deansら、前出、1984)、エレクトロポレーション(Cannら、Oncogene 3:12 3,1988)、ならびに組換えアデノウイルス(Karlssonら、前出;Reutherら、Mo l.Cell.Biol.6:123,1986)、アデノ伴生ウイルス(LaFaceら、前出)、およ びレトロウイルスベクター(Overellら、Oncogene 4:1425,1989)での感染が挙 げられる。初代Tリンパ球はエレクトロポレーション(Cannら、前出、1988)に より、およびレトロウイルス感染(Nishiharaら、Cancer Res.48:4730,1988; Kasidら、前出、1990;およびRiddel,S.ら、Human Gene Therapy 3:319-338,1 992)により良 好に形質導入された。 レトロウイルスベクターは、真核生物細胞への遺伝子転移のための非常に有効 な方法を提供し、そしてTH依存性CTL中への本発明のポリヌクレオチドの送達の ための好適な方法である。さらに、レトロウイルス組み込みは制御された様式で 起こり、そして細胞あたり1つまたは2〜3のコピーの新しい遺伝情報の安定な 組み込みを得る。 レトロウイルスは、ウイルスがコードする、RNA特異的DNAポリメラーゼ、また は逆転写酵素を用いて複製する1つのクラスのウイルスであり、ウイルスのRNA ゲノムを複製して鳥類または哺乳類宿主細胞の染色体DNAに組み込まれる二本鎖D NA中間体を提供する。ほとんどのレトロウイルスベクターはネズミのレトロウイ ルスに由来する。しかし、本発明に従って用いるに適用可能なレトロウイルスは 、任意の鳥類または哺乳類細胞源に由来し得る。これらのレトロウイルスは、好 適には両種性(amphotropic)であり、これはヒトを含む数種の宿主細胞を感染 し得る。レトロウイルスゲノム(および本明細書に記載されたように用いられる レトロウイルスベクター)の特有の特徴は、レトロウイルスの長い端末反復(lo ng terminal repeat)、またはLTRであり、これはレトロウイルスゲノムの5'お よび3'末端でわずかに異なる形態で見られる約600塩基対の非翻訳領域である。 プロウイルスとしてDNAに組み込まれると、レトロウイルスLTRは、各末端に短い 直接反復配列(short direct repeat sequence)を含み、そしてRNAポリ メラーゼIIによる転写の開始ならびにRNA転写物の3'開裂およびポリアデニル化 のためにシグナルを送る。LTRはウイルスの複製に必要なすべての他のシスに作 用する(cis-acting)配列を含む。 「プロウイルス」とは、レトロウイルスのDNA逆転写物をいい、これは適切な 宿主細胞、またはそのクローン化コピー、またはレトロウイルスDNAの組み込ま れていない中間形態のクローン化コピーで、染色体DNA中に安定に組み込まれる 。プロウイルスの前進的な転写および感染性ウイルスへのアセンブリは、適当な ヘルパーウイルスの存在下、またはキャプシド化を可能にし得る適切な配列を含 む細胞株中で、夾雑するヘルパーウイルスを同時生成することなく起こる。Mann ら(Cell 33:153,1983)は、ヘルパーを含まない組換えレトロウイルスストッ クを生成するに用いられ得る細胞株(例えば、ψ2)の開発を記載している。こ れらの細胞株は、キャプシド形成にインシスで(in cis)必要とされる配列を欠 失しているが、インタクトのビリオンを生成するためにイントランスで(in tra ns)すべての必要な遺伝子産物を提供する、組み込まれたレトロウイルスゲノム を含む。組み込まれた変異プロウイルスから転写されたRNAは、それ自体はパッ ケージングされ得ないが、これらの細胞は、同じ細胞中に導入された組換えレト ロウイルスから転写されたRNAをキャプシド形成し得る。得られるウイルス粒子 は、感染性であるが複製に欠陥があり、キャプシド形成を可能にする相補的遺伝 情報を欠如する細胞 中への導入後に感染性ウイルスを生成し得ない有用なベクターにする。エコトロ ピックウイルスエンベロープをコードするトランス作用(trans-acting)成分を 有する細胞株(例えば、ψ2)におけるキャプシド形成は、エコトロピック(限 定された宿主範囲の)子孫ウイルスを提供する。あるいは、両種性のパッケージ ング遺伝子を含む細胞株(例えば、PA317、ATCC CRL 9078;MillerおよびButtim ore,Mol.Cell.Biol.6:2895,1986)中のアセンブリは、両種性の(広い宿主 範囲の)子孫ウイルスを提供する。このようなパッキング細胞株は、必要なレト ロウイルスのgag、pol、およびenvタンパク質をイントランスで提供する。この 方法により、哺乳類細胞に非常に感染性であるが標的細胞のゲノム中に組み込ま れた後にさらに複製できないレトロウイルス粒子を生成する。env遺伝子の産物 は、標的細胞の表面上のウイルスレセプターへのレトロウイルスの結合に応答性 であり、したがってレトロウイルスの宿主範囲を決定する。PA 317細胞は両種性 エンベロープタンパク質を有するレトロウイルス粒子を生成し、これはヒトおよ び他の種源の細胞を形質導入し得る。他のパッケージング細胞株は、エコトロピ ックエンベロープタンパク質を有する粒子を生成し、マウスおよびラットの細胞 のみを形質導入し得る。 多くのレトロウイルスベクター構築物が多くの外来遺伝子を発現されるために うまく用いられている(例えば、Coffin、Weissら(編)、RNA Tumor Viruses, 第2版,第2巻,Cold Spr ing Harbor Laboratory,New York,1985,pp.17-71を参照のこと)。挿入され た配列を有するレトロウイルスベクターは一般的に機能的であり、そしてレトロ ウイルス感染に一貫して阻害性である配列はほとんど同定されていない。機能的 ポリアデニル化モチーフはレトロウイルスのRNA合成を遮断することによりレト ロウイルスの複製を阻害し、そしてレトロウイルス粒子中にパッケージされ得る 約11kbの配列のサイズの上限がある(Coffin、前出、1985);しかし、問題があ ると最初に考えられた(Coffin、前出、1985)多数の内部プロモーターの存在は 、いくつかのレトロウイルス構築物中に十分に寛容されていることが見出された (Overellら、Mol.Cell.Biol.8:1803,1983)。 レトロウイルスベクターは、レトロウイルスベクターを用いてインビトロで形 質導入して受容体マウス中に移植したネズミ造血幹細胞の発達を追跡するために 、いくつかのグループにより、遺伝子標識として用いられている(Williamsら、 Nature 310:476,1984;Dickら、Cell 42:71,1985;Kellerら、Nature 318:149 ,1985)。これらの研究は、感染した造血細胞が受容体動物の造血組織およびリ ンパ様組織を再構成すること、ならびに細胞がインビボで正常な発達ポテンシャ ルを示すことを証明している。マークされた細胞は、レトロウイルスベクター配 列の存在を証明し得る任意の多くの分子生物学的技法、最も著名にはサザン分析 およびPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を用いて視覚化され得る。レトロウイルス ベ クターを用いて遺伝的に細胞をマークする能力はまた、この技法がオートロガス (autologous)細胞の移植物を追跡するために用いられ得る臨床環境(setting )にも有用である。このアプローチは、既に、Rosenbergら(N.Engl.J.Med. 323:570,1990)により、末期癌処置についてのTIL(腫瘍浸潤リンパ球)治療を 受けた患者におけるTILの追跡に用いられている。これらの細胞のマーカー遺伝 子での形質導入は、インビトロ細胞機能不全に関連しなかった(Kasidら、Proc .Natl.Acad.Sci.USA 87:473,1990)。 多くの遺伝子産物がレトロウイルス中で発現されている。これは、レトロウイ ルスLTRに組み込まれたプロモーターの転写制御下で発現される配列を配置する こと、あるいはそれらをLTR間に挿入したヘテロローガスプロモーターの制御下 に配置することによるいずれかにより達成され得る。後者の方法は、ベクター中 で優先的に選択可能なマーカー遺伝子を同時発現する方法を提供し、このように して特定のベクター配列を発現する細胞の選択を可能にする。 刺激因子(例えば、リンホカインまたはサイトカイン)の過剰発現が、処理さ れた個体に毒性であり得ることが予期される。したがって、本発明のT細胞クロ ーンにインビボでのネガティブ選択を受けるようにする遺伝子セグメントを含む ことは、本発明の範囲内である。「ネガティブ選択」とは、注入された細胞が個 体のインビボ条件の変化の結果として除去され得ることを意味する。ネガティブ 選択可能な表現型は、 投与した因子(例えば、化合物)に感受性を与える遺伝子の挿入から生じ得る。 ネガティブ選択可能な遺伝子は当該分野で公知であり、特に以下のものが含まれ る:ガンシクロビル(ganciclovir)感受性を与える単純ヘルペスウイルスタイ プIチミジンキナーゼ(HSV-I TK)遺伝子(Wiglerら、Cell 11:223,1977); 細胞性ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)遺伝子、細胞 性アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(APRT)遺伝子、細菌性シトシン デアミナーゼ、(Mullenら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.89:33(1992))。 さらに、インビトロでネガティブ選択可能な表現型の細胞の選択を可能にする ポジティブマーカーをT細胞中に含むことは有用である。ポジティブ選択可能な マーカーは、宿主細胞中に導入されて、遺伝子を有する細胞のポジティブ選択を 可能にする優性表現型を発現する遺伝子であり得る。このタイプの遺伝子は当該 分野で公知であり、特に、ハイグロマイシンB(hygromycin B)への耐性を与え るハイグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ遺伝子(hph)、抗生物質G418 への耐性をコードするTn5由来のアミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ遺 伝子(neoまたはaph)、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子、アデノシンデア ミナーゼ遺伝子(ADA)、および多剤耐性(MDR)遺伝子。 好適には、ポジティブ選択可能マーカーおよびネガティブ選択可能マーカー要 素は、ポジティブ選択可能マーカーの消 失により、必要なネガティブ選択可能要素の消失も達成されるように連結される 。より好適には、ポジティブおよびネガティブ選択可能マーカーは、一方の消失 が義務的に他方の消失を導くように融合される。上記の所望のポジティブおよび ネガティブ選択特徴の両方を与えるポリペプチドを発現産物として得る融合した ポリヌクレオチドの例は、ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼチミジン キナーゼ融合遺伝子(HyTK)である。この遺伝子の発現により、インビトロでの ポジティブ選択のためのハイグロマイシンB耐性およびインビボでのネガティブ 選択のためのガンシクロビル感受性を与えるポリペプチドを得る。Lupton S.D. ら、Mol.and Cell.Biology 11:3374-3378,1991を参照のこと。さらに、好適 な実施態様では、キメラレセプターをコードする本発明のポリヌクレオチドは、 融合した遺伝子、特にインビトロでのポジティブ選択のためのハイグロマイシン B耐性およびインビボでのネガティブ選択のためのガンシクロビル感受性を与え る遺伝子を含むレトロウイルスベクター(例えば、Lupton,S.D.ら(1991)、前 出に記載のHyTKレトロウイルスベクター)中にある。Lupton,S.D.,WO 92/0879 6(国際公開日1992年5月29日)によるBlfunctional Selectable Fusion Genesの 記載も参照のこと。 本発明のリンパ球クローンは、個体に免疫を与えるために用いられ得る。「免 疫」とは、病原体による感染への応答、または腫瘍への応答に関連した1つまた はそれ以上の身体の 徴候の低下を意味し、これはリンパ球の応答に関する。投与される細胞量は通常 、病原体への免疫を有する正常個体に存在する範囲である。したがって、CD8+CD 4-細胞は通常、注入により、各注入が少なくとも106〜1010細胞/m2の範囲で、 好ましくは少なくとも107〜109細胞/m2の範囲で投与される。このクローンは、 単回注入により、またはある範囲の時間にわたる多回の注入により投与され得る 。しかし、種々の個体が応答性が異なることが予測されるので、注入される細胞 のタイプおよび量、ならびに注入回数および多回の注入が行われる時間範囲は、 主治医または獣医により決定され、そして日常の実験により決定される。 以下に示す実施例は、当業者にさらなる指針として提供されるものであり、本 発明をいかなるようにも限定するように解釈されるものではない。 実施例1 c-kit:IL-2Rβの構築 ほとんどの細胞外コーディング領域および完全な貫膜および細胞質領域を含む ヒトIL-2RβcDNAのXho1-BamH1フラグメントを、Not1-Sac1領域が開裂されるプラ スミドpBluescript SK-(Stratagene)の改変体のXho1およびBamH1部位にクロー ン化し、平滑末端にし、再連結した。(ヒトIL-2RβcDNA(例えば、Hatakeyama ,M.ら(1989),Science 244:551-556を参照のこと)は、Tada Taniguchi,Osa ka,Japanにより提供された。) 次いで、このプラスミドをKpn1およびHincIIで消化し、そして199bpフラグメン トを、完全な細胞外および貫膜コーディング領域ならびに細胞質コーディング領 域の一部を含むネズミc-kit cDNAの1995bp Kpn1平滑化Apa1フラグメントで置換 した。(ネズミc-kit cDNA(例えば、Qiu,F.ら(1988)EMBO J.7:1003-1011) は、Stewart Lyman,Immunex Corp.,Seattle,Washingtonにより提供された。 )このように、得られたプラスミドpBKβがほとんどのIL-2RβcDNAの上流にほと んどのc-kit cDNAを有していた。この融合物は、部位特異的ループ除去変異誘発 により完成した。このプラスミドのウラシル含有一本鎖形態を、Muta-Gene Phag emid In Vitro Mutagenesisキット(BioRad)を製造者の指示にしたがって用い て調製した。これを、配列:5’GCC GAG CCA CGG AAT GTG GGC CTG GAT TTG 3’ を有する融合プライマーにアニールした。第2鎖の合成、連結、およびアニール した産物での大腸菌(E.coli)の形質転換を、製造者の指示に従って行った。 望ましくない介在cDNA配列がうまく除去されている得られたプラスミドを、Hinc IIおよびSacIで消化し、融合部位を含む859bpフラグメントを、同様に消化した 親プラスミドpBKβに戻してクローン化した。この最後の工程は、間違いやすい 変異誘発工程を通るcDNA配列の量を最小にした。最終プラスミドpBKβ-EXの配列 を、標準的なDNA配列決定法により確認した。 k:βキメラcDNAの完全なコーディング領域を含むpBKβ-EXからの2524bp Kpn1 (平滑化)-BamH1(部分消化)フラグメントを、 Sal1(平滑化)およびBamH1で消化した発現ベクターpHβAPr-1-neo(Gunning,P .ら(1987),P.N.A.S.84:4831-4835)中にクローン化した。次いで、pNkβと 命名したこのプラスミドを細胞にトランスフェクトした。 実施例2 c-kit:IL-2Rγの構築 ヒトIL-2RγcDNA(Takeshita,T.ら(1992),Science 257:379-382)のフラ グメントを、プライマー5’CCGTTGAC CCC ACT CTG TGG AAG TGC 3’および5’CC GGATCC GGC TAC AGG ACC CTG GGG 3’(下線を施した塩基は制限酵素部位をコー ドする)を用いて、ヒトT細胞クローン2D5由来の第2鎖cDNAからPCR増幅した。 次いで、生成物を上記改変pBluescript SK-プラスミドのHincIIおよびBamH1部位 にクローン化し、DNA配列決定を行った。次いで、このプラスミドをKpn1およびH incIIで消化し、そして199bpフラグメントを、完全な細胞外および貫膜コーディ ング領域ならびに細胞質コーディング領域の一部を含むネズミc-kit cDNAの1995 bp Kpn1平滑化Apa1フラグメントで置換した。得られたプラスミドpBKγがほとん どのIL-2RγcDNAの上流にほとんどのc-kit cDNAを有していた。この融合物は、P CRスプライス重複伸長により完成した。c-kit細胞外領域をコードするプラスミ ドの一部をプライマーA(CCG AGC ACC AGC AGT GG)およびB(TGC AAA CAG GA A AGG GTG GGC CTG GAT TTG)を用いてPCRにより増幅した。プライマ ーBの下線を施した領域は、IL-2Rγの貫膜領域と実際に相補的である。IL-2Rγ の貫膜および細胞質コーディング領域を、プライマーC(CAA ATC CAG GCC CAC CCT TTC CTG TTT GCA )およびD(CCGGATCC GGG GTT CAG GTT TCA GGC)を用い てPCRによりpBkγから増幅した。プライマーCがプライマーBと完全に相補的で あり、そしてそれらがともに所望の融合部位をコードしていることに留意のこと 。次いで、これらの2つのPCR反応の産物を、1本のチューブ中に合わせて、そ れらをプライマーAおよびDを用いる第3のPCR反応における基質として用いた 。プライマーBおよびCの相補性は、第1の2つのPCR反応の産物を、互いにア ニールさせて重複伸長テンプレートを生成することを可能にする。このように、 第3のPCR反応の産物は、所望の融合部位およびプライマーAのアニール部位か らプライマーDのアニール部位までの伸長を有するキメラcDNAをコードしていた 。次いで、この産物を、BstX1およびPst1で消化し、同様に消化されているpBkγ 中に戻してクローン化した879bpフラグメントを生成した。最終プラスミドpBkγ -EXの配列を、標準的なDNA配列決定法により確認した。 k:γキメラcDNAの完全なコーディング領域を含むpBKγ-EXからの1977bp Kpn1 (平滑化)-BamH1(部分消化)フラグメントを、Sal1(平滑化)およびBamH1で 消化した発現ベクターpHβAPr-1-hygro中にクローン化した(発現ベクターpHβA Pr-1-hygroは、上記の発現ベクターpHβAPr-1-neo中でクローン化したRSV.5(Lo ng,E.O.ら(1991)Human Immunology 31:229-235)由 来のハイグロマイシン配列を含む。次いで、pHkγと命名したこのプラスミドを 細胞にトランスフェクトした。 実施例3 pkitの構築 野生型ネズミc-kitをコードするcDNAを、完全なc-kitコーディング領域を含む 平滑末端化2970bp Kpn1-Not1フラグメントを、HindIIIで消化され、平滑末端化 されそして脱リン酸化されているpHβAPr1-neoに連結することにより、発現ベク ターpHβaPr-1-neo中にクローン化した。 実施例4 細胞傷害性Tリンパ球細胞株における サイトカイン依存性の改変 T細胞での発現 T細胞をキメラレセプターをコードするプラスミドでトランスフェクトし、そ して薬剤耐性細胞株を選択する。キメラレセプターの発現について試験するため に、薬剤耐性細胞株を、細胞外領域を認識する抗体で染色し、そしてフローサイ トメトリーでスキャンする。発現はまたウエスタンブロットで検出し得る。 キメラレセプターを発現する細胞株を、成長および/または増殖に通常必要と されるサイトカイン(例えばIL-2)の制限量の存在下で、コグネイト代替サイト カイン(すなわち、 キメラレセプターの細胞外ドメインにより認識されるもの)に応答しての成長に ついて試験する。T細胞トランスフェクション プラスミドを、EcoR1(pNkβおよびpNkitについて)またはXmn1(pHkγについ て)で消化することにより直鎖状にし、次いでフェノール−クロロホルム抽出に より、続いてエタノール沈澱により精製した。それらを蒸留水で1μg/μlの濃 度に再懸濁した。 10,000,000個のCTLL2細胞をPBSで1回洗浄し、次いで0.8mlのPBSで再懸濁した 。25μgの直鎖状化プラスミドを加えて、細胞を室温で10分間放置した。2重に トランスフェクトした細胞(すなわち、pNkβおよびpHkγ)は各プラスミド25μ gを受容した。次いで、これらの細胞をキュベットに入れ、室温で1秒間250V.10 80μFにてエレクトロポレートした。次いで、細胞を16〜20時間37℃で完全培地 (クリックス(Click's)+10%FCS、1%グルタミン、1%pen-strep)中に置 いた。このとき、細胞を遠心分離し、新鮮な培地で再懸濁し、そして37℃でさら に24時間インキュベートした。トランスフェクションの48時間後、細胞をpNkit 、pNkβ+pHkγの群についてはネオマイシン(1mg/ml)あるいはpHkγの群につ いてはハイグロマイシンB(0.5mg/ml)の添加により選択した。薬剤耐性細胞株 は代表的には1〜2週間で生育した。pNkβ+pHkγ細胞の場合は、次いで、ネオ マイシン耐性株を、IL-2を除去 して培養物に組換えネズミ幹細胞因子(200ng/ml)を添加することにより、さら に選択した。フローサイトメトリー: 500,000〜1,000,000個の細胞を、染色溶液(2%ウシ胎児血清を含むハンクス (Hank's)培地)で2回洗浄し、そして0.1mlの染色溶液で再懸濁した。ネズミc -kitの細胞外領域を認識する1μgのモノクローナル抗体ACK-2(Gibco/BRL)を 添加して、細胞を氷上に30分間放置した。染色溶液で1回洗浄した後、細胞を、 フルオレセイン結合ヤギ抗ラット2次抗体(Tago Immunochemicals)を含む0.1m lの染色溶液で再懸濁し、氷上に30分間放置した。染色溶液で1回洗浄した後、 細胞を0.25mlの0.5%パラホルムアルデヒドで再懸濁した。 細胞の蛍光強度をBecton-Dickinson FACS Scannerを用いて測定した。増殖アッセイ: CTLL2株をRPM1で2回洗浄し、20,000個/mlの濃度で完全培地(クリックス(Cl ick's)+10%FCS、1%グルタミン、1%pen-strep)で再懸濁した。細胞を、 平底96ウエルプレートに0.2ml/ウエルで、サイトカインなし、または組換えヒト IL-2(100ユニット/ml)、または組換えネズミ幹細胞因子(200ng/ml)のいずれ かの添加で入れ、37℃で20時間インキュベートした。次いで、2.5μCiのトリチ ウム標識チミジンを添加し て、インキュベーションをさらに4時間続けた。細胞を採取し、シンチレーショ ン液に入れ、そして取り込まれたチミジンをシンチレーションカウンターを用い て測定した。結果 この結果は、c-kit:IL-2キメラレセプターが機能的であるという証拠を提供す る。図3は、成長および生存が高度にIL-2依存性であるマウスT細胞株であるCT LL2における、キメラレセプターの発現のフローサイトメトリー分析を示す。細 胞をc-kitに対する抗体で染色した。親細胞株はc-kitについてネガティブである が、k:γ単独、k:β単独、およびk:γとk:βとを共に、または正常c-kit単独で トランスフェクトした細胞はすべてポジティブである。 図4は、c-kitについての天然リガンドであるネズミ幹細胞因子(SCF)へのこ れらの細胞の増殖応答を示す。すべての細胞株はIL-2に応答する。顕著なことに は、k:βとk:γとの両方を発現する細胞もまたSCFに応答する。正常CTLL2細胞は IL-2からの回収の24時間以内に死ぬ。しかし、k:β/k:γトランスフェクタント は、SCFの存在および外因的に添加したIL-2の非存在下で1年以上維持された。 実施例5 プロB細胞株におけるサイトカイン依存性の改変 実施例4に記載されていると同様の結果が、k:β/k:γキメ ラレセプターがBAF3細胞(成長が通常IL-3に応答性であるが、IL-2Rがトランス フェクトされた遺伝子で発現される場合にIL-2に応答性であるネズミプロB細胞 )で発現されたときに得られた。 いくつかの細胞増殖もまた、k:β鎖単独でトランスフェクトされたBAF3細胞で 観察された。しかし、正常IL-2応答の発生の顕著な指標は、IL-2Rαの上方調節 である(例えば、Smith,K.A.ら(1985)P.N.A.S.82:864-868を参照のこと) 。k:βおよびk:γ鎖の組み合わせでトランスフェクトしたとき、CTLL2およびBAF 3細胞は両方ともIL-2Rαの上方調節を示した。CTLL2細胞もBAF3細胞も、k:β鎖 単独またはk:γ鎖単独でトランスフェクトしたとき、IL-2Rαの上方調節を示さ なかった。これらの結果は、IL-2レセプターのβおよびγ鎖のようなヘテロオリ ゴマーシグナリング鎖を有するレセプターの正常な細胞内応答の再生成ついて、 上記のように各タイプの細胞質ドメインをキメラレセプター中に導入することが 好ましいことを確証する傾向がある。 実施例6 ヘルパーTリンパ球株におけるサイトカイン依存性の改変 実施例4に記載されていると同様の結果が、キメラレセプターをD10.G4.1細胞 で発現したときに得られた。後者の細胞は、成長に通常IL-2を必要とするネズミ CD4+ヘルパーT細胞クローン由来である。Kayeら(1983),J.Exp.Med.158:8 3 6-856を参照のこと。 実施例7 ネズミCD8+ CTL株におけるサイトカイン依存性の改変 実施例4に記載されていると同様の結果が、キメラレセプターをL3細胞で発現 したときに得られた。後者の細胞は、ネズミCD8+T細胞クローン由来である。Si u,G.ら(1992),Molec.Cell Biol.12:1592-1604を参照のこと。 上記の原理および教示は、他の実施態様を生成するために適用されており、そ のうちのいくつかを以下に記載し、本発明の有用性をさらに証明する。例えば、 Tリンパ球において本発明の有用性を証明する他のキメラレセプターが含まれる 。 実施例8 GMβ/2βの構築 ほとんどの細胞外コーディング領域および完全な貫膜および細胞質領域をコー ドするヒトIL-2RβcDNAのXhol-BamH1フラグメントを、Not1-Sac1領域が開裂され 、平滑末端化されそして再連結されたプラスミドpBluescript SK-(Strategene )の改変休のXho1およびBamH1部位にクローン化した。次いで、このプラスミド をKpn1およびHincIIで消化し、ヒトGM-CSF-Rβ(KH97)の完全な細胞外および貫 膜コーディング領域をコードするcDNAのXho1/平滑化EcoR1フラグメントに連結し た(Ha yashida,K.ら(1990)P.N.A.S.87:9655-9659)。細胞外領域と貫膜領域との間 の正確な融合物は、相補的融合プライマーGCCGAGCCACGGAATCGACTCGGTGTCCCAおよ びTGGGACACCGAGTCGATTCCGTGGCTCGGCを用いて重複伸長PCRにより作成した。GMβ/ 2βキメラcDNAの完全なコーディング領域を、発現ベクターpHβAPr-1-neoにクロ ーン化し、プラスミドpNGβを生成した。GMβ/2β構築物の融合部位およびフラ ンキング領域を標準的なDNA配列決定法により確認した。 実施例9 GMα/2γの構築 ヒトIL-2RγcDNAのフラグメントを、プライマー5’CCGTTGAC CCC ACT CTG TGG AAG TGC 3’および5’CCGGATCC GGC TAC AGG ACC CTG GGG 3’(下線を施した 塩基は制限酵素部位をコードする)を用いて、ヒトT細胞クローン2D5由来の第 2鎖cDNAからPCR増幅した。次いで、生成物を上記改変pBluescript SK-プラスミ ドのHincIIおよびBamH1部位にクローン化し、DNA配列決定を行った。次いでこの プラスミドをXho1およびHincIIで消化し、完全な細胞外および貫膜コーディング 領域および細胞質コーディング領域の一部をコードするヒトGM-CSF-Rα cDNAのX ho1/平滑化EcoR1フラグメントに連結した(Gearing,D.P.ら(1989)EMBO J.8 :3667-3676)。細胞外領域と貫膜領域との間の正確な融合物は、相補的融合プラ イマーを用いて重複伸長PCRにより作成した。TGCAAACAGGAAAGGCCCG TCGTCAGAACCおよびGGTTCTGACGACGGGCCTTTCCTGTTTGCA。GMα/2γキメラcDNAの完 全なコーディング領域を、発現ベクターpHβAPr-1-hygroにクローン化し、プラ スミドpHGγを生成した。GMα/2γ構築物の融合部位およびフランキング領域を 標準的なDNA配列決定法により確認した。 実施例10 細胞傷害性Tリンパ球細胞株における サイトカイン依存性の改変 T細胞トランスフェクション プラスミドを、EcoR1(pNGβについて)またはXmn1(pHGγについて)で消化 することにより直鎖状にし、フェノール−クロロホルム抽出により、続いてエタ ノール沈澱により精製した。それらを蒸留水で1μg/μlの濃度に再懸濁した。 10,000,000個のCTLL2細胞をPBSで1回洗浄し、次いで0.8mlのPBSで再懸濁した 。25μgの直鎖状化プラスミドを加えて、細胞を室温で10分間放置した。次いで 、これらの細胞をキュベットに入れ、室温で1秒間250V、980μFにてエレクトロ ポレートした。次いで、細胞を16〜20時間37℃で完全培地(クリックス(Click' s)+10%FCS、1%グルタミン、1%pen-strep)中に置いた。このとき、細胞 を遠心分離し、新鮮な培地で再懸濁し、そして37℃でさらに24時間インキュベー トした。トランスフェクションの48時間後、細胞をpNGβについてはネオマイシ ン(1mg/ml)あるいはpHGγについてはハイグ ロマイシンB(0.5mg/ml)の添加により選択した。薬剤耐性細胞株は、代表的に は1〜2週で成長した。GMβ/2βとGMα/2γの両方を発現する細胞を生成するた めに、GMβ/2βを発現するネオマイシン耐性株を、プラスミドpHGγでエレクト ロポレートし、次いでIL-2を除去して培養物に組換えヒトGM-CSF(100ng/ml)を 添加することにより、GMα/2γの発現について選択した。増殖アッセイ CTLL2株をRPMIで2回洗浄し、20,000個/mlの濃度で完全培地(クリックス(Cl ick's)+10%FCS、1%グルタミン、1%pen-strep)で再懸濁した。細胞を、 平底96ウエルプレートに0.2ml/ウエルで、サイトカインなし、または組換えヒト IL-2(5ユニット/ml)、または組換えヒトGM-CSF(10ng/ml)のいずれかの添加 で入れ、37℃で20時間インキュベートした。次いで、2.5μCiのトリチウム標識 チミジンを添加して、インキュベーションをさらに4時間続けた。細胞を採取し 、シンチレーション液に入れ、そして取り込まれたチミジンをシンチレーション カウンターを用いて測定した。 図6は、IL-2およびGM-CSFへのこれらの細胞の増殖応答を示す。すべての細胞 株はIL-2に応答する。顕著なことには、GMβ/2βとGMα/2γの両方を発現する細 胞は、GM-CSFへの増殖応答を示し、本発明の有用性をさらに証明する。 有用性 キメラレセプターをコードする本発明のポリヌクレオチドは、増殖のために1 つまたはそれ以上のサイトカインに対する低減した必要性を有するリンパ球の生 成に有用である。1つまたはそれ以上のサイトカインに対する低減した依存性を 有するキメラレセプターを含む細胞は、特に免疫治療に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI //(C12P 21/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK ,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S K,TJ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.第1のペプチド鎖を含むキメラレセプターであって、該第1のペプチド鎖 がサイトカインAを結合するサイトカインレセプターA-R由来の細胞外ドメイン を含み、該ドメインが貫膜ドメインを介して、サイトカインBを結合するサイト カインレセプターB-R由来の細胞質ドメインに接合され、ここでサイトカインB が成長および増殖のためにリンパ球により通常必要とされるサイトカインであり 、そして該リンパ球で発現される該キメラレセプターがサイトカインAの存在下 でサイトカインBへのリンパ球の成長依存性を低減させる、キメラレセプター。 2.請求項1に記載のキメラレセプターであって、前記サイトカインレセプタ ーB-Rがシグナル伝達に必要である2つのペプチド鎖を通常含み、そして該キメ ラレセプターが第2のペプチド鎖を含み、該第2のペプチド鎖がサイトカインレ セプターB-R由来の細胞質ドメインを含む、キメラレセプター。 3.請求項2に記載のキメラレセプターであって、前記第2のペプチド鎖がサ イトカインAを結合するサイトカインレセプターA-R由来の細胞外ドメインを含 み、該ドメインが貫膜ドメインを介して、サイトカインBを結合するサイトカイ ンレセプターB-R由来の細胞質ドメインに接合される、キメラレ セプター。 4.請求項3に記載のキメラレセプターであって、サイトカインレセプターB- Rがヘテロオリゴマータイプのサイトカインレセプターであり、そして前記第2 のペプチド鎖の細胞質ドメインが前記第1のペプチド鎖の細胞質ドメインとは異 なる、キメラレセプター。 5.請求項4に記載のキメラレセプターであって、サイトカインレセプターB- Rが、インターロイキン2レセプター(IL-2R)、インターロイキン3レセプター (IL-3R)、インターロイキン4レセプター(IL-4R)、インターロイキン5レセ プター(IL-5R)、インターロイキン6レセプター(IL-6R)、インターロイキン 7レセプター(IL-7R)、γインターフェロンレセプター(IFNγ-R)、および顆 粒球/マクロファージコロニー刺激因子レセプター(GM-CSF-R)からなる群から 選択される、キメラレセプター。 6.請求項4に記載のキメラレセプターであって、前記第1および第2のペプ チド鎖の細胞外ドメインが第1のヘテロオリゴマータイプのサイトカインレセプ ターに由来し、そして前記第1および第2のペプチド鎖の細胞内ドメインが第2 のヘテロオリゴマータイプのサイトカインレセプターに由来する、キメラレセプ ター。 7.前記第1および第2のペプチド鎖がインターロイキン2レセプター(IL-2 R)に由来する、請求項6に記載のキメラレセプター。 8.請求項7に記載のキメラレセプターであって、前記第1および第2のペプ チド鎖の細胞外ドメインが顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子レセプター (GM-CSF-R)、γインターフェロンレセプター(IFNγ-R)、インターロイキン 3レセプター(IL-3R)、インターロイキン4レセプター(IL-4R)、およびイン ターロイキン7レセプター(IL-7R)からなる群から選択されるサイトカインレ セプターに由来する、キメラレセプター。 9.サイトカインレセプターA-Rが、一本鎖としてまたはホモ多重化による高 親和性リガンド結合を有するサイトカインレセプターである、請求項3に記載の キメラレセプター。 10.請求項9に記載のキメラレセプターであって、サイトカインレセプター A-Rが、c-kitレセプター(c-kit-R)、腫瘍壊死因子レセプター(TNF-R)、エリ トロポエチンレセプター(Epo-R)、および顆粒球コロニー刺激因子レセプター (G-CSF-R)からなる群から選択される、キメラレセプター。 11.請求項3に記載のキメラレセプターであって、前記第1および第2のペ プチド鎖が、一本鎖としてまたはホモ多重化による高親和性リガンド結合を有す るサイトカインレセプター由来であり、そして第1および第2のペプチドがヘテ ロオリゴマータイプのサイトカインレセプターに由来する、キメラレセプター。 12.前記第1および第2のペプチドがインターロイキン2レセプター(IL-2 R)に由来する、請求項11に記載のキメラレセプター。 13.前記リンパ球がCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)である、請求項3に 記載のキメラレセプター。 14.請求項13に記載のキメラレセプターであって、前記CTLが、ヘルパー T細胞(TH)により提供されるサイトカインBに通常依存的であり、そして該C TLで発現される該キメラレセプターが、サイトカインAの存在下でTH細胞への 該CTLの成長依存性を低減させる、キメラレセプター。 15.サイトカインレセプターB-Rがインターロイキン2レセプター(IL-2R) であり、サイトカインBがインターロイキン2(IL-2)である、請求項14に記 載のキメラレセプター。 16.サイトカインレセプターA-Rが、顆粒球/マクロファージコロニー刺激 因子レセプター(GM-CSF-R)、γインターフェロンレセプター(IFNγ-R)、お よびインターロイキン3レセプター(IL-3R)からなる群から選択される、請求 項15に記載のキメラレセプター。 17.サイトカインレセプターA-Rが、顆粒球/マクロファージコロニー刺激 因子レセプター(GM-CSF-R)であり、サイトカインAが、顆粒球/マクロファー ジコロニー刺激因子(GM-CSF)である、請求項16に記載のキメラレセプター。 18.サイトカインレセプターA-Rがγインターフェロンレセプター(IFNγ-R )であり、サイトカインAがγインターフェロン(IFNγ)である、請求項16 に記載のキメラレセプター。 19.サイトカインレセプターA-Rがインターロイキン3レセプター(IL-3R) であり、サイトカインBがインターロイキン3(IL-3)である、請求項16に記 載のキメラレセプター。 20.前記細胞質ドメインおよび貫膜ドメインの両方がサイトカインレセプタ ーB-Rに由来する、請求項1に記載のキメラレセプター。 21.前記細胞質ドメインおよび貫膜ドメインの両方がサイトカインレセプタ ーB-Rに由来する、請求項3に記載のキメラレセプター。 22.請求項1に記載の第1のペプチド鎖をコードする領域を含む、組換えポ リヌクレオチド。 23.請求項3に記載の第2のペプチド鎖をコードする領域を含む、組換えポ リヌクレオチド。 24.請求項3に記載の第2のペプチド鎖をコードする領域をさらに含む、請 求項22に記載の組換えポリヌクレオチド。 25.発現ベクターの形態中にある、請求項22に記載の組換えポリヌクレオ チド。 26.発現ベクターの形態中にある、請求項24に記載の組換えポリヌクレオ チド。 27.請求項25に記載の発現ベクターを含む、細胞。 28.請求項26に記載の発現ベクターを含む、細胞。 29.前記細胞がCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)である、請求項27に記 載の細胞。 30.前記細胞がCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)である、請求項28に記 載の細胞。 31.第1のペプチド鎖をコードする領域を含む組換えポリヌクレオチドを使 用する方法であって、該第1のペプチド鎖がサイトカインAを結合するサイトカ インレセプターA-R由来の細胞外ドメインを含み、該ドメインが貫膜ドメインを 介して、サイトカインBを結合するサイトカインレセプターB-R由来の細胞質ド メインに接合され、サイトカインBが成長および増殖のためにリンパ球により通 常必要とされるサイトカインであり、そして該リンパ球で発現される該キメラレ セプターがサイトカインAの存在下でサイトカインBへのリンパ球の成長依存性 を低減させ、該方法が、該組換えポリヌクレオチドで細胞を形質転換する工程を 包含する、方法。 32.前記組換えポリヌクレオチドが組み換え発現ベクターの形態中にある、 請求項31に記載の方法。 33.前記細胞がリンパ球である、請求項32に記載の方法。 34.前記リンパ球がCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)である、請求項33 に記載の方法。 35.サイトカインレセプターB-Rがインターロイキン2レセプター(IL-2R) であり、サイトカインBがインターロイキン2(IL-2)である、請求項34に記 載の方法。 36.サイトカインレセプターA-Rが、顆粒球/マクロファージコロニー刺激 因子レセプター(GM-CSF-R)、γインターフェロンレセプター(IFNγ-R)、お よびインターロイキン3レセプター(IL-3R)からなる群から選択される、請求 項35に記載の方法。 37.請求項30に記載の方法により生成される細胞およびその子孫。 38.請求項31に記載の方法により生成される細胞およびその子孫。 39.請求項32に記載の方法により生成される細胞およびその子孫。 40.請求項33に記載の方法により生成される細胞およびその子孫。 41.請求項34に記載の方法により生成される細胞およびその子孫。 42.請求項35に記載の方法により生成される細胞およびその子孫。 43.請求項36に記載の方法により生成される細胞およびその子孫。
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