JPH08510252A - 光学的に純粋な(+)‐ジロイトンを用いた方法および組成 - Google Patents

光学的に純粋な(+)‐ジロイトンを用いた方法および組成

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JPH08510252A JP6525649A JP52564994A JPH08510252A JP H08510252 A JPH08510252 A JP H08510252A JP 6525649 A JP6525649 A JP 6525649A JP 52564994 A JP52564994 A JP 52564994A JP H08510252 A JPH08510252 A JP H08510252A
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Abstract

(57)【要約】 人体における喘息、リュウマチ性関節炎及び潰瘍性大腸炎を、光学的に純粋な(+)-ジロイトンを利用し、ジロイトンのラセミ混合物に伴う悪影響の随伴症状を十分に抑えながら治療する方法と組成である。(+)-ジロイトンは5-リポキシゲナーゼの抑制剤であり、故に高ロイコトリエン含量に関係する他の症状の治療に有効である。(+)-ジロイトンはまた、酸化防止剤であり、故にアテローム性動脈硬化症の治療、防止にも有効である。

Description

【発明の詳細な説明】 光学的に純粋な(+)-ジロイトンを用いた方法および組成発明の背景 本発明は光学的に純粋な(+)-ジロイトンを含有する物質の新規組成に関する ものである。 この組成は、喘息、潰瘍性大腸炎、リュウマチ性関節炎、乾蘚、アレルギー性 鼻炎等、5-リポキシゲナーゼの選択的抑制が有効であると思われる疾患を治療す るに際して効果のある活性を有する。(+)-ジロイトンの酸化防止作用によって 、これらの組成はアテローム性動脈硬化症の治療にも有用である。光学的に純粋 な(+)-ジロイトンは、ジロイトンのラセミ混合物の投与に伴う頭痛、吐き気、 疲労感、下痢、消化不良、悪寒、眩暈および知覚異常を含む、しかしそれに限定 されない悪影響を、十分に抑えながらこの治療を行う。さらに、上記で説明され た人体における症状を、人体に対してジロイトンの(+)-異性体を投与すること によって、ジロイトンのラセミ混合物に伴う悪影響を十分に抑えながら治療する 方法が開示されている。 これらの組成および方法の活性化合物は、ジロイトンの光学異性体である。ラ セミ混合物の調製は、アメリカ特許第4,873,259号およびヨーロッパ出願279263 号に説明されている。ジロイトンの医薬的化学性質は、ベル(Bell)その他のイ ンターナショナル ジャーナル オブ イミュノファーマコロジー(Intl.J.I mm.Pharmacol.)14,505-510(1992)、アブラハム(Abraham)その他のヨーロ ピアン ジャーナル オブ ファーマコロジー(Europ.J.Pharmacol.)217,1 19-126(1992)、カーター(Carter)その他のジャーナル オブ ファーマコロ ジー アンド エクスペリメンタル セラピューティクス(J.Pharm.Exp.The r.)256,929-937(1991)、およびサイロイス(Sirois)その他のエイジェンツ アンド アクションズ(Agents and Actions)34,117-120(1991)に説明さ れている。化学的には、活性化合物はN-(1-ベンゾ[b]チエン-2-イルエチル) -N-ヒドロキシユリア(N-(1-benzo[b]thien-2-ylethyl)-N-hydroxyurea)の (+)-異性体で、以下ジロイトンと呼ぶ。これはI式に示されるようにRの立体 化学的絶対配置を有すると 思われる。 本発明の主題である(+)-ジロイトンは、現在のところ市販されていない。報 告されている全ての医薬的化学性質は、研究目的でのみ入手可能なラセミ混合物 を使用したものである。 多くの光学活性な有機化合物が存在している。すなわち、それら化合物は、平 面偏光面を回転させる。光学活性な化合物を表すには、分子のキラル中心の周り の絶対配置を表記するため、接頭辞D、LまたはR、Sが用いられている。接頭辞d 、lまたは(+)、(-)は、化合物による平面偏光の回転の方向を示すために用 いられている。(-)または1は、その化合物が左旋性であることを表し、(+) またはdの接頭辞を伴う化合物は右旋性である。立体化学的絶対配置と鏡像異性 体の回転に対するの命名法の間には相関性がない。従って、D-乳酸は、(-)-乳 酸でもあり、L-乳酸は(+)-乳酸でもある。化学構造が与えられると、そのキラ ルな化合物は、その鏡像が互いに重なり合わない点を除いて同一である、一対の 鏡像異性体として存在する。特殊な立体異性体が鏡像異性体と呼ばれることがあ り、このような異性体の混合物はしばしば鏡像異性体混合物、またはラセミ混合 物と呼ばれる。 立体化学的純度が製薬分野においては重要であり、最も一般的な20の処方薬剤 のうち12がキラリティーを示す。該当する例が、ベーターアドレナリン効果抑制 剤のL形であるプロプラノロールであり、そのD-鏡像異性体の100倍の効果を有す ることが知られている。 さらに、特定の異性体が、単に不活性であるというよりもむしろ実際には有害 である可能性があるため、光学的純度は重要である。例えば、妊娠中の朝の吐き 気を抑制する処方では、サリドマイドのD-鏡像異性体は、安全で効果的な鎮静剤 であったことが示唆されている一方、対応するL-鏡像異性体は強い催奇剤である と思われている。 ラセミジロイトンを(+)-ジロイトン及び(-)-ジロイトンに分離することは 開示されていない。しかしながら、L-(+)-乳酸からの(+)-異性体のエナンチ オ選択的合成が、ヒアオ(Hsiao)およびコラサ(Kolasa)のテトラヒドロン レターズ(Tetra.Letters)33,2629-2632(1992)に述べられている。S-(-) -ジロイトンの選択的グルクロニド化と、犬の肝臓ミクロソーム内のR-異性体に よるその反応の強化が、スウィニー(Sweeny)およびネランズ(Nellans)のジ ャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J.Biol.Chem.)267,13171 -13174(1992)で報告されている。個々の鏡像異性体の医薬的化学性質は報告さ れていない。 米国における臨床試験では、ラセミジロイトンは、リュウマチ性関節炎用(ワ インブラット(Weinblatt)その他のジャーナル オブ リュウマトロジー(J. Rheumatology)19,1537-1541(1992))、喘息用(イスラエル(Israel)その 他のニュー イングランド ジャーナル オブ メディシン(N.Eng.J.Med. )323,1740-1744(1990))、潰瘍性大腸炎用(ロールセン(Laursen)その他 のランセット(Lancet)335,683-6835(1990))、およびアレルギー性鼻づま り用(ナップ(Knapp)のニュー イングランド ジャーナル オブ メディシ ン(N.Eng.J.Med.)323,1745-1748(1990))に用いられている。予備臨床 研究の結果は、ラセミジロイトンがロイコトリエン生成物を抑制するので、これ らすべての疾患症状に臨床的に有用である可能性があることを示している。 ロイコトリエンは、アラキドン酸から産生される強力な生体物質の一種で、人 体に一連の機能障害をもたらすことに関係すると考えられている。ロイコトリエ ンが喘息反応の一因であり、他の炎症性疾患の仲介物質であることが、かなりの 証拠によって示唆されている(カーター(Carter)その他の前掲引用書参照)。 幾つかの5-リポキシゲナーゼ代謝産物が、病的な反応を受ける部位で発生する可 能性が大きく、これら代謝産物が一斉に作用して臨床的症状を引き起こすため、 代謝産物の立体配座の形成を抑制して治癒的効果を上げることが有利であると考 えられる。5-リポキシゲナーゼが、アラキドン酸からロイコトリエンへの転化に お ける最初の酵素経路であるため、その抑制はすべての炎症性代謝産物の生成を減 少させる筈である。ラセミジロイトンは、人体の血小板12-リポキシゲナーゼ、 大豆15-リポキシゲナーゼまたはヒツジ精嚢シクロオキシゲナーゼには僅かな抑 制効果しかないが、哺乳類の5-リポキシゲナーゼを極めて選択的に抑制すること が発見されている。志願被験者に、4週間にわたって1日2回800mgを経口投与 したところ、LTB4が75%から85%減少し、統計的にリュウマチ関節炎症状にかな りの向上をもたらす結果を得た。(ワインブラット(Weinblatt)その他の前掲 引用書参照。)ラセミジロイトンの投与を受けた患者の100%が4週間の試験投 与の間に好ましくない症状を訴えた。その症状には頭痛、吐き気、疲労感、下痢 、消化不良、悪寒、眩暈、知覚異常および感染が含まれていた。 予備臨床試験においては、ラセミジロイトンはすべての被試験種に素早く吸収 され、Tmax値は15分から1時間の間にわたった。経口研究から推定されたラセミ 化合物の半減期は、猿においては20分、犬においては7時間と、種によって著し く多様であった。臨床試験が今までのところ、リュウマチ性関節炎、喘息、潰瘍 性大腸炎、アレルギー性鼻づまりに限定されているものの、ラセミジロイトンは 、その5-リポキシゲナーゼ抑制作用によって、痛風、乾蘚、成人呼吸困難症候群 (ARDS)、クローン病、エンドトキシンショック、炎症性腸疾患、心筋または脳 損傷による貧血の治療にも有用である可能性がある。 従って、ジロイトンのラセミ混合物の利点を備え、上述のような欠点を持たな い化合物を見いだすことが、特に望ましいと思われる。発明の要約 ジロイトンの光学的に純粋な(+)-異性体が、喘息、潰瘍性大腸炎、リュウマ チ性関節炎、乾蘚、アレルギー性鼻炎等、5-リポキシゲナーゼの抑制作用が有効 であると思われる疾患を治療するために効果的な薬剤であることが判明している 。これはアテローム性動脈硬化症の治療にも有用である。ジロイトンの光学的に 純粋な(+)-異性体は、頭痛、吐き気、疲労感、下痢、消化不良、悪寒、眩暈、 知覚異常を含む、しかしそれに限定されないラセミジロイトンが与える悪影響を 、十 分に抑えながら効果的な治療を行う。本発明はさらに、ジロイトンの光学的に純 粋な(+)-異性体を投与することによって、ジロイトンのラセミ混合物に伴う悪 影響を十分に抑えながら、人体における上記症状を治療する方法も含んでいる。発明の詳細な説明 本発明は、喘息を治療する方法を含み、これはある量の(+)-ジロイトン、ま たは製薬的に認められるその塩を、このような治療を必要とする人体に投与する ことから成り、そこにはその(-)-立体異性体が実質的に含まれず、その量は喘 息症状を緩和するに十分なものとする。本方法は、ジロイトンのラセミ混合物に 伴う悪影響を引き起こすには不十分な量を調製することで、ラセミ化合物の投与 に伴う悪影響の随伴症状を十分に抑えるものである。 本発明は、喘息に苦しむ人の治療に用いる組成を含み、これはある量の(+)- ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立体異性体を 実質的に含まないもので構成され、その量は喘息症状を緩和するに十分なものと する。好ましくはその量は、ラセミジロイトンに伴う悪影響を引き起こすには不 十分な量とする。 本発明は更に、人体のリュウマチ性関節炎を治療する方法を含み、これはこの ような治療を必要とする人体に、リュウマチ性関節炎の症状を緩和するに十分な 量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立 体異性体が実質的に含まれないものを投与することから成るものとする。本方法 は、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響を引き起こすには不十分な量を調製す ることで、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響の随伴症状を十分に抑えるもの である。 更に本発明は、リュウマチ性関節炎を患う人の治療に用いる組成を含み、これ はある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その( -)-立体異性体を実質的に含まないもので構成され、その量は前記症状を緩和す る又は軽減するに十分なものとする。好ましくはその量は、ラセミジロイトンの 投与に伴う悪影響を引き起こすには不十分な量とする。 本発明は更に、人体の潰瘍性大腸炎を治療する方法を含み、これはこのような 治療を必要とする人体に、潰瘍性大腸炎の症状を緩和するに十分な量の(+)-ジ ロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立体異性体が実 質的に含まれないものを投与することから成るものとする。本方法は、ラセミジ ロイトンの投与に伴う悪影響を引き起こすには不十分な量を調製することで、ラ セミジロイトンの投与に伴う悪影響の随伴症状を十分に抑えるものである。 加えて本発明は、潰瘍性大腸炎を患う人の治療に用いる組成を含み、これはあ る量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)- 異性体を実質的に含まないもので構成され、その量は前記症状を緩和する又は軽 減するに十分なものとする。好ましくはその量は、ラセミジロイトンの投与に伴 う悪影響を引き起こすには不十分な量とする。 本発明の更なる特徴は、人体における高ロイコトリエン含量により生ずる又は それに起因する症状を治療する方法を含み、これはある量の(+)-ジロイトン、 または製薬的に認められるその塩を、このような治療を必要とする人体に投与す ることから成り、そこにはその(-)-立体異性体が実質的に含まれず、その量は 前記高ロイコトリエン含量を減少するに十分な量であるものとする。本方法は、 ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響を引き起こすには不十分な量を調製するこ とで、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響の随伴症状を十分に抑えるものであ る。人体における高ロイコトリエン含量に伴う症状には、アレルギー性鼻炎、乾 蘚、痛風、クローン病、成人呼吸困難症候群(ARDS)、エンドトキシンショック 、炎症性腸疾患、心筋または脳損傷による貧血が含まれるが、これらに限定され るものではない。 更に本発明は、人体における高ロイコトリエン含量により生ずる又はそれに起 因する症状の治療に用いる組成を含み、これはある量の(+)-ジロイトン、また は製薬的に認められるその塩であり、その(-)-異性体を実質的に含まないもの で構成され、その量は前記症状を緩和するに十分なものとする。好ましくはその 量は、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響を引き起こすには不十分な量とする 。 本発明は更に、人体のアテローム性動脈硬化症を治療する方法を含み、これは このような治療を必要とする人体に、アテローム性動脈硬化プラークを減少する に十分な量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを投与することから成るものとする。 本方法は、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響を引き起こすには不十分な量を 調製することで、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響の随伴症状を十分に抑え るものである。 加えて本発明は、アテローム性動脈硬化症を患う人の治療に用いる組成を含み 、これはある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、 その(-)-異性体を実質的に含まないもので構成され、その量はアテローム性動 脈硬化プラークを減少するに十分な量とする。好ましくはその量は、ラセミジロ イトンの投与に伴う悪影響を引き起こすには不十分な量とする。 ジロイトンのラセミ混合物(すなわち、2つの鏡像異性体が1:1で混合して いるラセミ混合物)は、その選択的で強力な5-リポキシゲナーゼの抑制作用によ って、抗喘息および抗炎症機能を示し、高ロイコトリエン含量に関係する種々の 症状および疾患の治療とその症状の軽減を行うものである。ラセミ混合物はまた 、脂質の酸化変形を抑制するので、抗アテローム性動脈硬化機能を呈する。しか しながら、このラセミ混合物は有効性が期待されるものの、悪影響を引き起こす 。光学的に純粋な又は実質的に光学的に純粋な(+)-ジロイトンの異性体を用い ることで有効性が高められ、悪影響が減少し、従って治療指数が向上する結果と なる。ゆえに、ラセミ混合物を投与するよりもジロイトンの(+)-異性体を使用 することがより望ましいものとなる。 ここで、「悪影響」なる用語は、頭痛、吐き気、疲労感、下痢、消化不良、悪 寒、眩暈および知覚異常を含むがそれに限定されるものではない。 ここで用いられている「その(-)-立体異性体を実質的に含まない」なる用語 は、少なくとも90重量%の(+)-ジロイトンと10重量%以下の(-)-ジロイトン を含む組成を意味する。より好ましい実施例では、「(-)-異性体を実質的に含 まない」なる用語は、少なくとも99重量%の(+)-ジロイトンと1重量%以下の (-)-ジロイトンを含む組成を意味する。最も好ましい実施例では、ここで用い られている「 その(-)-立体異性体を実質的に含まない」なる用語は、99重量%より大きい( +)-ジロイトンを含む組成を意味する。これらの百分率は組成中のジロイトンの 総量に基づくものである。「実質的に光学的に純粋なジロイトンの(+)-異性体 」、「実質的に光学的に純粋な(+)-ジロイトン」および「光学的に純粋なジロ イトンの(+)-異性体」、「光学的に純粋な(+)-ジロイトン」も上述の量を含 有する。 ここで用いられている「喘息を治療する」なる用語は、そのような症状を治療 、緩和、又は軽減することを意味し、それにより呼吸困難、気管支収斂、粘液過 剰分泌、粘液腺毛排除の低下といった症状を除去する。 ここで用いられている「リュウマチ性関節炎を治療する」なる用語は、そのよ うな症状を治療、緩和、又は軽減することを意味し、それにより関節の痛みや虚 弱、関節の腫れ、運動性の欠如といった症状を除去する。 ここで用いられている「潰瘍性大腸炎を治療する」なる用語は、そのような症 状を治療、緩和、又は軽減することを意味し、それにより下痢、軟便、直腸出血 、腹痛、直腸痛、便意逼迫といった症状を除去する。 ここで用いられている「高ロイコトリエン含量により生ずる又はそれに起因す る症状を治療する」なる用語は、高ロイコトリエン含量に関係する疾患を治療、 緩和、又は軽減することを意味し、それにより前述の症状の徴候を除去する。こ のような症状の中にはアレルギー性鼻炎、乾蘚、痛風、クローン病、成人呼吸困 難症候群、エンドトキシンショック、炎症性腸疾患、心筋または脳損傷による貧 血がある。 ここで用いられている「アテローム性動脈硬化症を治療または防止する」なる 用語は、患者のアテローム性動脈硬化プラークを減少させ、それにより発作、心 筋梗塞、関連の心臓血管閉塞発生の可能性が減少する。 ジロイトンのラセミ混合物の化学合成は、先に引用したアメリカ特許第4,873, 259号で述べられた方法により実施することができる。ジロイトンの(+)-異性 体は、ジロイトンの鏡像異性体の分割またはその前駆物質の分割によって得るこ とができ、その手段として、分割後に開裂できるキラルなハロゲン化物を用いた アルキル化といった従来の手段がある。例えば、ドイツ出願4,035,455号( コール(Kohl)その他)は、フェンチル クロロメチル エーテルを用いてアル コキシメチルエーテルを生成し、ラセミアルコールを分割することに応用できる 方法を開示している。当業者に知られている他の標準的な分割方法として、単一 結晶化およびクロマトグラフ分割を含んだものが使われているがこれに限定され るものではない。(例えば、イー.エル.エリール(E.L.Eliel)のステレオケ ミストリー オブ カーボン コンパウンズ(Stereochemistry of Carbon Comp ound)、マックグラウ ヒル(McGraw Hill)(1962)や、ウィレン(Wilen)及 びロックミュラー(Lochmuller)の「テーブルズ オブ リゾルビング エイジ ェンツ」(”Tables of Resolving Agents”)、ジャーナル オブ クロマトグ ラフィー(Journal of Chromatography)113,283-302(1975)を参照のこと。 )ヒアオ(Hsiao)およびコラサ(Kolasa)のテトラヒドロン レターズ(Tetra .Letters)33,2629-2632(1992)には、L-(+)-乳酸からのエナンチオ選択的 合成による(+)-ジロイトンの合成が記載されている。 疾患の急性または慢性処置における(+)-ジロイトンの予防用、治療用投与量 は、治療される症状の重さと性質、および投与経路によって異なる。投与量およ び恐らくは投与頻度も、個々の患者の年齢、体重および反応によって異なる。一 般的に、ここに説明された症状に対する(+)-ジロイトンの一日の総投与量は、 1回又は分割投与で約200mgから約2gの範囲である。好ましくは、一日の投与量 の範囲は1回又は分割投与で約400mgから約1600mgであるものとし、最も好まし くは、一日の投与量の範囲は1回又は分割投与で約600mgから約1200mgであるも のとする。患者に処置を施すに際して、治療は最初、低い投与量、恐らくは約40 0mgから約600mgで開始され、患者の全体的な反応によって約1200mgかそれ以上ま で増やすものとする。更に、子供や65歳を超える患者及び腎臓、肝臓の機能障害 を有する患者は、最初は低い投与量を受けること、個々の反応や血液レベルに基 づいて滴定されることが推奨される。当業者にとって明らかなように、ある場合 にはこれらの範囲外の投与量を用いることが必要になり得る。さらに、臨床医ま たは治療担当医師は、個々の患者の反応に合わせて治療を中断、調製、終了する 時と方法を知るということが指摘される。「喘息を緩和するに十分であるが、前 記 の悪影響を引き起こすには不十分な量」、「リュウマチ性関節炎の症状を緩和す るに十分であるが、前記の悪影響を引き起こすには不十分な量」、「潰瘍性大腸 炎の症状を緩和するに十分であるが、前記の悪影響を引き起こすには不十分な量 」、「アテローム性動脈硬化プラークを減少するに十分であるが、前記の悪影響 を引き起こすには不十分な量」、「高ロイコトリエン含量を減少するに十分であ るが、前記の悪影響を引き起こすには不十分な量」なる用語は、上述の投与量お よび投与頻度スケジュールに含まれる。 投薬の適切な経路を用いれば、患者に(+)-ジロイトンの効果的な投薬ができ る。例えば、口腔、肺、直腸、腸管(皮下、筋肉、静脈)、経皮等の投薬方法を 利用することができる。投薬形態には錠剤、トローチ、散布剤、懸濁液、エーロ ゾル、溶液、カプセル、パッチ等が含まれる。 本発明の薬剤組成は、活性成分としての(+)-ジロイトン、または製薬的に認 められるその塩を含み、製薬的に認められる担体、および任意に他の治療成分も 含むことができる。 「製薬的に認められる塩」または「製薬的に認められるその塩」なる用語は、 製薬的に認められる非毒性強塩基から調製される塩をいう。本発明の化合物が極 めて弱い酸であるため、塩は製薬的に認められる非毒性塩基、特に無機塩基から 調製される。本発明の化合物の製薬的に認められる適切な添加塩基塩には、アル ミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛 から作られる金属塩が含まれる。任意の塩が作られる場合、ナトリウム塩が特に 好ましい。 本発明の構成には、懸濁液、溶液、エリキシル剤、エーロゾル、又は固体の投 薬形態が含まれる。澱粉、砂糖、及び微細結晶セルロースのような担体、希釈剤 、粒状剤、潤滑剤、結合剤、分解剤等が固体経口調剤(粉末、カプセル、錠剤等 )の場合に適切であり、固体経口調剤が液体経口調剤よりも好ましい。 投与が容易であるので、錠剤とカプセルが最も便利な経口投薬の単位形態とし て代表され、この場合は固体の薬剤担体が利用される。それが望ましい場合、錠 剤は、標準的な水系又は非水系技術を用いて被覆されることができる。 上述した一般的な投薬形態に加え、本発明の化合物は、その開示がここに参考 資料として取り上げられている、アメリカ特許第3,845,770号、3,916,899号、3, 536,809号、3,598,123号、4,008,719号で述べられているような制限された投薬 手段や投薬装置によっても投与できる。 経口投与に適した本発明の薬剤構成は、カプセル、カシェー、錠剤、またはエ ーロゾルスプレーのような個別単位として与えることが可能であり、その各々が 、粉末又は顆粒として、或いは水溶液、非水溶液、水中油形エマルジョン、油中 水形エマルジョンの溶液又は懸濁液として、前もって設定された量の有効成分を 含んでいる。このような構成は、任意の製剤法で調製することができるが、すべ ての方法が有効成分を、1つ又は複数の必要な成分から成る担体と組み合わせる 段階を含んでいる。一般的にその構成は、有効成分を、液体担体又は粉砕された 固形担体或いはその双方と、均一かつ密接に混合し、必要とあれば、製品を望ま しい形に成形することで調製される。 例えば、錠剤は任意に1つ又は複数の補助成分と共に、圧縮または成形するこ とによって調製することができる。圧縮錠剤は、粉末または顆粒のような自由流 動形の有効成分を、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、表面活性剤または拡散剤と 任意に混合して、適切な機械を用いて圧縮することで調製することができる。成 形錠剤は、湿らせた粉末化合物と不活性希釈液の混合物を、適切な機械で成形す ることで調製することができる。望ましくは、各錠剤は約200mgから約600mgの有 効成分を含み、各カシェーまたはカプセルは約200mgから約600mgの有効成分を含 むものとする。最も好ましくは、錠剤、カシェーまたはカプセルは、経口投与用 (+)-ジロイトンを約200mg、約400mg、約600mgのいずれかの投与量を含むもの とする。 本発明の組成の調製とその有効性を詳細に述べている下記の例を参照すること で、本発明を更に明確にする。本発明の目的及び利益から逸脱することなく、物 質及び方法について多くの修正が実施できることは、当業者にとって明らかとな ろう。 5-リポキシゲナーゼの抑制剤としての光学的に純粋なジロイトンおよびラセミ ジロイトンの相対活量、効力、特異性は、カーター(Carter)その他のジャーナ ル オブ ファーマコロジー アンド エクスペリメンタル セラピューティク ス(J.Pharm.Exp.Ther.)256,929-937(1991)に記載の方法に従うガラス管 内における薬理学的研究により確定できる。この試験は相対活量の定量、効力、 及び特異性の測定を介しての治療指数の定量を行う。RBL-1細胞溶解液5-リポキシゲナーゼ抑制効力。 癒着性ラット好塩基性白血病(RBL-1)細胞を、トリプシン処理により採取し 、pH 6.8の緩衝液中に懸濁し(約3.0×107細胞/mL)、音波処理により溶解する 。その溶解液は遠心分離機にかけられ、活性5-リポキシゲナーゼを含む上澄み液 は使用時まで冷凍保存される。 化合物は、ジャックシック(Jakschik)その他のバイオケミカル アンド バ イオフィジカル リサーチ コミュニケーションズ(Biochem.Biophys.Res.C omm.)95,103-110(1980)に記載の方法を修正して用い、pH6.8の検定緩衝液中 に12%RBL-1上澄み液を含む培養液において、5-リポキシゲナーゼ抑制作用が評 価される。化合物(ラセミジロイトン、(+)-ジロイトン、(-)-ジロイトン) はDMSO(ジメチルスルホキシド)中に溶解され、37℃で20分間にわたり酵素と共 にプレインキュベーションされ、アラキドン酸(AA)およびNH4OH水溶液(0.028 %)中の[14C]AAを添加して5-リポキシゲナーゼ反応を開始する。内回収標準 として、[3H]-5-ヒドロキシエイコサテトラエノイック酸([3H]-5-hydroxye icosatetraenoic acid)(HETE)が基質と共に加えられる。反応を5分後、HCl (塩酸)を用いてpH3.5にまで酸性化して終了させる。これらの条件下で、初期 反応生成物の大半を占める5-HPETEがさらに5-HETEに転化される。残りの5-HPETE を5-HETEに転化するために、還元剤トリフェニルホスフィン(TPP)が添加され る。 エイコサノイドが酸性化された培養液からアセトンを用いて抽出され、TLC 分析において、生成物及び基質がTLCシート上で見ることができるようにする ため5-HETEおよびAAを加えてサンプルを準備する。アセトン抽出物の一部を、ヘ キサン−酢酸エチル−氷酢酸(85:15:0.25)で作られたシリカゲル含浸ガラス繊 維 TLCシートに添加する。5-HETEおよびAAの双方は、噴霧状ヨウ素に短時間さら して確認される。反応生成物5-HETEはTLC媒質から溶出でき、液体シンチレー ションカウンターを用いて放射能が測定される。個々の培養液中の生成物組成を [3H]-5-HETE回収のため調整することができる。 ヒト血小板をpH7.4の検定緩衝液中に約109cells/mLで懸濁する。細胞は音波処 理により溶解され、遠心分離機にかけられ、活性12-リポキシゲナーゼを含む上 澄み液が使用時まで冷凍保存される。化合物は、検定緩衝剤中に25%血小板上澄 み液および2%DMSOを含む培養液において12-リポキシゲナーゼ抑制作用が評価さ れる。37℃で20分間のプレインキュベーション後、AA、NH4OH水溶液(0.028%) 中の[14C]AA及び内回収標準である[3H]-5-HETEを添加することにより反応が 開始する。反応を5分後、HClを用いてpH3.5にまで酸性化して終了させる。標準 体、15-HETE、AA、およびトリフェニルホスフィン(TPP)が添加され、サンプル がジエチルエーテルにより抽出される。サンプルは5-リポキシゲナーゼ抑制検定 に関して述べたものと根本的に同様に処理される。大豆およびウサギ網状赤血球15-リポキシゲナーゼ。 化合物は、10mMホウ酸ナトリウム、150mM NaCl(塩化ナトリウム)およびpH8. 7、0.1%(w/v)ゼラチン緩衝液において20Uの酵素を含む培養液中における、大 豆リポキシゲナーゼ、タイプI(シグマ ケミカル コーポレーション(Sigma Chemical Co.,st.louis,MO))に対する抑制作用が評価される。37℃で20分間の 試験混合物のプレインキュベーション後、反応は前項と同様に開始される。反応 を5分後、HClを用いてpH3.5にまで酸性化して終了させ、標準体、15-HETE、AA 、TPPが添加される。サンプルは5-リポキシゲナーゼ抑制検定に関して述べたも のと根本的に同様に処理される。 ウサギ網状赤血球リポキシゲナーゼが、CMセルロースクロマトグラフィーによ りヘモグロビンを除去した後、硫酸アンモニウム沈殿を用いて部分的に精製され る(シェウェ(Schewe)その他のメソッズ イン エンザイモロジー(Methods Enzymol.)71,430-441(1981))。化合物は、大豆酵素について用いられたも のと類似の手順を用いてこの調製された酵素に対する抑制作用が評価される。検 定 緩衝液にはpH7.4に調整された0.1Mりん酸カリウムおよび0.05%コール酸ナトリ ウムが含まれる。ヒツジ精嚢ミクロソームのシクロオキシゲナーゼ。 ヒツジ精嚢ミクロソームが、ワラック(Wallach)およびダニエルズ(Daniels )のバイオキミカ エ バイオフィジカ アクタ(Biochim.Biophys Acta)231 ,445-457(1971)に記載された方法を修正したものを用いて調製される。試験物 質は、1mM還元グルタチオン、0.5mMヒドロキノン、0.5mg/mLのBSAおよび2%のDM SOを含む培養液中で、ヒツジ精嚢腺ミクロソーム(2mg/mL)およびpH8、0.125ME DTA(エチレンジアミン四酢酸)緩衝液中の[14C]AAと結合する。反応を37℃で 30分後メタノールを加えて終了し、その後遠心分離を行った。上澄み液は、水− 氷酢酸(98.3:1.7)と混合され、真空マニホルドを用いてC18Sep-Paks(ミリポ ール(Millipore))を通して吸引される。カラムは、メタノール−水−氷酢酸 の混合物33:66:1、70:30:0.1、100:0:0を用いて順次洗浄される。主なシクロオ キシゲナーゼ生成物であるPGE2が70%メタノール洗浄で溶出する。この溶出物が 液体シンチレーションガラス瓶に直接回収され、サンプル中の放射能が測定され る。ラット白血球5-リポキシゲナーゼおよびシクロオキシゲナーゼ。 ラットの白血球は、200μLの0.05%(w/v)カラゲーナン(carrageenan)溶液 を胸膜内注射された雄のスプラーグードウレイ(Sprague-Dawley)ウサギの胸膜 腔から得られる。20mMの4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホ ン酸(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesultonic acid)および1mg/mL のBSAを含むpH7.0のアール平衡塩類溶液(Earle's balanced salts)中で、混入 赤血球が溶解し、細胞が洗浄され、2×107cells/mLの濃度で再懸濁される。細胞 の90%以上が、ライト染色(Wright's stain)を用いた微分計数により判定され るような多形核白血球(polymorphonuclear leukocyte)(PMNL)であろう。 試験化合物とDMSO媒体(最終濃度、2%)が、細胞懸濁液と共に37℃で15分間 にわたりプレインキュベーションされる。細胞のアラキドン酸代謝を、カルシウ ムイオン透過担体A23187(最終濃度、4μM)を添加して開始させ、10分後氷浴 中 で急速冷却し終了させる。 サンプルは二つに分けられる。一方を遠心分離し、その上澄み液をRIAによっ てPGE2を分析する。もう一方は、内回収標準として50ngのPGB2を含むメタノール で抽出される。メタノール抽出物が遠心分離され、上澄み液の一部が逆相C18カ ラムに注入され、pH3.5のアセトニトリル(8mM)−トリエチルアミンホルマート (50:50、v/v)により、1mL/min.の流量で溶出される。溶出物のピーク値はU V吸収(280mmでLTB4;235mmで5-HETE)により定量され、PGB2回収のため調整さ れる。最低検出限界は約100pgの注入LTB4である。ヒトの全血5-リポキシゲナーゼおよびシクロオキシゲナーゼ。 ヘパリン添加(20 USP U/mL)された提供者からのヒト血液(0.3mL)の一部を ラセミジロイトン、(+)-ジロイトン、(-)-ジロイトン或いは媒体と共に37℃ で15分間にわたりプレインキュベーションする。エイコサノイド生合成をDMSO( 最終濃度、50μM)中、カルシウムイオン透過担体A23187を添加して開始させ、3 0分後氷浴中で血液を急速冷却し終了させ、遠心分離する。血漿が4体積分のメ タノールと混合され、3℃で少なくとも2時間にわたり放置されてから再び遠心 分離される。一部のメタノール抽出物中のLTBの含量がRIAまたは酵素免疫検定法 により分析される。同様に、シクロオキシゲナーゼ活性は、血漿サンプルを酵素 免疫検定法によってトロンボキサンB2について分析することで判定される。ラットおよび犬のエックスヴィヴォ(ex vivo)LTB4生合成。 ラセミジロイトン、(+)-ジロイトンまたは(-)-ジロイトンを0.2%メチル セルロース中に懸濁し、ビーグル犬と雄のスプラーグ−ドウレイ(Sprague-Dawl ey)ラットに経口投与する。投与前一晩中、すべての動物に餌が与えられないが 、水は任意に許される。犬の研究において、ヘパリン添加された血液サンプルは 、化合物投与の前および投与後任意の時間に採取される。ラットに媒体またはジ ロイトンを投薬し、1時間15分後にラットを殺して心臓穿剌し、血液をヘパリン 添加注射器に採取する。両種からの血液の一部をカルシウムイオン透過担体A231 87と共に37℃、50μMで培養する。30分後、血液を氷浴中に置き、上述のようにL TB4について分析する。ラット腹腔過敏症モデル。 ラットをpH7.1のPBS中ウサギ抗-BSAの腹腔内注射で受身感作する。3時間後ラ ットに、30mMの1-システインを含む5mLのPBS中のBSA4mgが腹腔内注射される。試 験化合物または対照媒体が抗原試験の1時間前に経口強制飼養されて与えられる 。 ラットを試験の15分後にCO2窒息ガスにより殺し、腹膜腔を開き、流動内容物 を採取する。腔は0.1%のゼラチン、0.1%のアジ化ナトリウム、10mMのEDTA三カ リウムおよび30mMの1-システインを含む冷りん酸緩衝生理食塩水(PBS)5mLで洗 浄される。その流動物は20mLの氷冷メタノールと混合された後、15分間1000 xg で遠心分離される。流動物体積が測定され、サンプルは検定されるまで冷凍保存 される。 検定において1-システインの混入は、LTD4のLTE4への代謝転化を基本的に防止 するので、測定生成物は主としてLTC4およびLTD4となる。生物サンプル中の免疫 反応したロイコトリエン量がLTC4標準カーブから計算される。AA-誘発マウス耳部浮腫モデル。 ジロイトンまたは対照媒体が経口強制飼養させられ、15分後2.5%AAのアセト ン溶液が20から30gの体重の雄マウスの片耳の内部および外部表面双方に添加さ れる。他方の耳もアセトン媒体の同様な処理を受ける。1時間後、マウスをCO2 ガスで殺し、生検パンチで耳から断片を切り取る。これらの断片の含水重量を直 ちに量る。浮腫は、対照側のアセトン処理された耳と比較してAA-処理された耳 の重量の増加を百分率にして計算する。ラット胸膜逆受動反応。 ラットに等張生理食塩水中の3mg/kgのBSAを2mL/kgで静脈注射する。1時間後 ラットに0.2mLの等張生理食塩水中のウサギ抗-BSA約1mgを胸膜内注射する。抗体 注射30分前に、ジロイトンまたは対照媒体が経口投与される。ラットは、胸膜内 注射の3時間後にCO2ガスにより殺される。胸膜腔が横方向に開かれ、0.5%EDTA を含むフェノール赤色染色溶液がその腔内に撒かれる。十分に攪拌した後、流動 内容物は、染色希釈技法(カーター(Carter)その他のジャーナル オブ フ ァーマシー アンド ファーマコロジー(J.Pharm.Pharmacol.)34,66-67(1 982))を用いて体積を測定し、又電気的細胞計数器を用いて白血球含有量を検 定するため収集される。 例1 経口用組成 (+)-ジロイトン、ラクトースおよびコーンスターチが均質になるまで混合さ れ、次いでステアリン酸マグネシウムがその混合粉に混合され、それがふるいに かけられ、従来の機械装置を用いて適当なサイズの、2ピースの、硬質ゼラチン カプセルにつめられる。他の投与剤も充填重量を変えて、また必要とあれば、カ プセルサイズを適する形に変えて調製することができる。 例2 経口用組成 (+)-ジロイトンがラクトースと、均質の混合物が形成されるまで混合される 。少ない方のコーンスターチが、水と混ぜられてコーンスターチペーストを形成 する。次いでこれが、均質の混合物と均質の湿った固まりになるまで混合される 。残りのスターチが、出来上がった湿った固まりと均質の顆粒になるまで混ぜら れ 機を通してふるいにかけられる。製粉された顆粒が、所要の含水量が得られるま で適切な乾熱器で乾かされる。次いで乾燥した顆粒が、適切な製粉機を通して製 粉され、ステアリン酸マグネシウムが混合され、出来上がった混合物を所要の形 状、厚さ、硬さ、砕解度の錠剤に圧縮する。他の強度を持つ錠剤は、賦形剤又は 錠剤の最終重量に対する活性成分の比率を変えて調製することができる。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年12月9日 【補正内容】特許請求の範囲 1.喘息の治療を必要とする人体に、治療上効果のある量の(+)-ジロイトン又 は製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立体異性体を実質的に含まない ものを投与する過程を有することを特徴とする、ラセミジロイトンに伴う好まし くない副作用を減少、除去すると共に人体における喘息を治療する方法。 2.リュウマチ性関節炎の治療を必要とする人体に、治療上効果のある量の(+ )-ジロイトン又は製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立体異性体を 実質的に含まないものを投与する過程を有することを特徴とする、ラセミジロイ トンに伴う好ましくない副作用を減少、除去すると共に人体におけるリュウマチ 性関節炎を治療する方法。 3.潰瘍性大腸炎の治療を必要とする人体に、治療上効果のある量の(+)-ジロ イトン又は製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立体異性体を実質的に 含まないものを投与する過程を有することを特徴とする、ラセミジロイトンに伴 う好ましくない副作用を減少、除去すると共に人体における潰瘍性大腸炎を治療 する方法。 4.人体に、ある量の(+)-ジロイトン又は製薬的に認められるその塩であり、 その(-)-立体異性体を実質的に含まないものを投与する過程を有し、前記の量 がアテローム性動脈硬化プラークを減少させるのに十分であることを特徴とする 、ラセミジロイトンに伴う好ましくない副作用を減少、除去すると共に人体にお けるアテローム性動脈硬化症を治療、防止する方法。 5.高ロイコトリエン含量より生ずる又はそれに起因する症状の治療を必要とす る人体に、治療上効果のある量の(+)-ジロイトン又は製薬的に認められるその 塩であり、その(-)-立体異性体を実質的に含まないものを投与する過程を有す ることを特徴とする、ラセミジロイトンに伴う好ましくない副作用を減少、除去 すると共に人体における高ロイコトリエン含量より生ずる又はそれに起因する症 状を治療する方法。 6.前記症状がアレルギー性鼻炎、乾蘚、痛風、クローン病、成人呼吸困難症候 群、エンドトキシンショック、炎症性腸疾患および貧血から成るグループから選 択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。 7.(+)-ジロイトンが腸管、経皮、または経口投与により投与されることを特 徴とする請求項1から6のいずれかに記載の方法。 8.投与される(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が1日 当たり約200mgから約2gであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記 載の方法。 9.投与される量が1日当たり約600mgから約1200mgであることを特徴とする請 求項8に記載の方法。 10.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が、ジロイトンの 総重量の約90重量%より大きいことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記 載の方法。 11.治療上効果のある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩 が、製薬的に認められる担体と共に投与されることを特徴とする請求項1から6 のいずれかに記載の方法。 12.ラセミジロイトンに伴う好ましくない副作用を減少、除去すると共に人体に おける喘息を治療する薬剤の製造のための、(-)-ジロイトンを実質的に含まな い(+)-ジロイトンの使用。 13.ラセミジロイトンに伴う好ましくない副作用を減少、除去すると共に人体に おけるリューマチ性関節炎を治療する薬剤の製造のための、(-)-ジロイトンを 実質的に含まない(+)-ジロイトンの使用。 14.ラセミジロイトンに伴う好ましくない副作用を減少、除去すると共に人体に おける潰瘍性大腸炎を治療する薬剤の製造のための、(-)-ジロイトンを実質的 に含まない(+)-ジロイトンの使用。 15.ラセミジロイトンに伴う好ましくない副作用を減少、除去すると共に人体に おけるアテローム性動脈硬化症を治療、防止する薬剤の製造のための、(-)-ジ ロイトンを実質的に含まない(+)-ジロイトンの使用。 16.ラセミジロイトンに伴う好ましくない副作用を減少、除去すると共に人体に おける高ロイコトリエン含量により生ずる又はそれに起因する症状を治療する薬 剤の製造のための、(-)-ジロイトンを実質的に含まない(+)-ジロイトンの使 用。 17.前記症状がアレルギー性鼻炎、乾蘚、痛風、クローン病、成人呼吸困難症候 群、エンドトキシンショック、炎症性腸疾患および貧血から成るグループから選 択されることを特徴とする請求項16に記載の方法。 18.(+)-ジロイトンが腸管、経皮、または経口投与により投与されることを特 徴とする請求項12から17のいずれかに記載の方法。 19.投与される(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が1日 当たり約200mgから約2gであることを特徴とする請求項12から17のいずれか に記載の方法。 20.投与される量が1日当たり約600mgから約1200mgであることを特徴とする請 求項19に記載の方法。 21.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が、ジロイトンの 総重量の約90重量%より大きいことを特徴とする請求項12から17のいずれか に記載の方法。 22.薬剤が、治療上効果のある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められ るその塩に加え、製薬的に認められる担体を含むことを特徴とする請求項12か ら17のいずれかに記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/38 ABX A61K 31/38 ABX ACJ ACJ ADA ADA ADU ADU // C07D 333/58 9455−4C C07D 333/58 C07M 7:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,GE,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU ,LV,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TT,U A,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを人体に投与する過程を有し、前記の 量が喘息症状を緩和するに十分なものであることを特徴とする人体の喘息を治療 する方法。 2.(+)-ジロイトンが肺、腸管、経皮、または経口投与により投与されること を特徴とする請求項1に記載の方法。 3.投与される(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が1日 当たり約20mgから約2gであることを特徴とする請求項2に記載の方法。 4.投与される量が1日当たり約400mgから約1600mgであることを特徴とする請 求項3に記載の方法。 5.投与される量が1日当たり約600mgから約1200mgであることを特徴とする請 求項4に記載の方法。 6.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が、ジロイトンの 総重量の約90重量%より大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。 7.前記(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(- )-立体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与 されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 8.抗潰瘍性治療を必要とする人体に、ある量の(+)-ジロイトン、または製薬 的に認められるその塩であり、その(-)-立体異性体を実質的に含まないものを 投与する過程を有し、前記の量が喘息症状を緩和するに十分であるが、悪影響を 引き起こすには不十分な量であることを特徴とするラセミジロイトンの投与に伴 う悪影響の随伴症状を十分に抑えながら人体の喘息を治療する方法。 9.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを有し、前記の量が喘息症状を緩和す るに十分であることを特徴とする喘息治療を必要とする人体の治療に用いる製薬 的組成。 10.(+)-ジロイトンの前記の量が、喘息症状を緩和するに十分であるが、ラセ ミジロイトンの投与に伴う悪影響を引き起こすには不十分な量であることを特徴 とする請求項9に記載の組成。 11.エーロゾル投与に適していることを特徴とする請求項9に記載の組成。 12.経口投与に適していることを特徴とする請求項9に記載の組成。 13.腸管投与に適していることを特徴とする請求項9に記載の組成。 14.前記(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(- )-立体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与 されることを特徴とする請求項9に記載の組成。 15.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを人体に投与する過程を有し、前記の 量がリュウマチ性関節炎の症状を緩和するに十分なものであることを特徴とする 人体のリュウマチ性関節炎を治療する方法。 16.(+)-ジロイトンが腸管、経皮、または経口投与により投与されることを特 徴とする請求項15に記載の方法。 17.投与される(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が1日 当たり約200mgから約2gであることを特徴とする請求項16に記載の方法。 18.投与される量が1日当たり約400mgから約1600mgであることを特徴とする請 求項17に記載の方法。 19.投与される量が1日当たり約600mgから約1200mgであることを特徴とする請 求項18に記載の方法。 20.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が、ジロイトンの 総重量の約90重量%より大きいことを特徴とする請求項15に記載の方法。 21.前記(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(- )-立体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与 されることを特徴とする請求項15に記載の方法。 22.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを、リュウマチ性関節炎の治療を必要 とす る人体に投与する過程を有し、前記の量がリュウマチ性関節炎の症状を緩和する に十分であるが、悪影響を引き起こすには不十分な量であることを特徴とするラ セミジロイトンの投与に伴う悪影響の随伴症状を十分に抑えながら人体のリュウ マチ性関節炎を治療する方法。 23.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを有し、前記の量がリュウマチ性関節 炎を緩和するに十分であることを特徴とするリュウマチ性関節炎の治療を必要と する人体の治療に用いる製薬的組成。 24.(+)-ジロイトンの前記の量が、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響を引 き起こすには不十分な量であることを特徴とする請求項23に記載の組成。 25.経口投与に適していることを特徴とする請求項23に記載の組成。 26.腸管投与に適していることを特徴とする請求項23に記載の組成。 27.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立 体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与される ことを特徴とする請求項23に記載の組成。 28.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを人体に投与する過程を有し、前記の 量が潰瘍性大腸炎の症状を緩和するに十分なものであることを特徴とする人体の 潰瘍性大腸炎を治療する方法。 29.(+)-ジロイトンが腸管、経皮、または経口投与により投与されることを特 徴とする請求項28に記載の方法。 30.投与される(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が1日 当たり約200mgから約2gであることを特徴とする請求項28に記載の方法。 31.投与される量が1日当たり約400mgから約1600mgであることを特徴とする請 求項30に記載の方法。 32.投与される量が1日当たり約600mgから約1200mgであることを特徴とする請 求項31に記載の方法。 33.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が、ジロイトンの 総 重量の約90重量%より大きいことを特徴とする請求項28に記載の方法。 34.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩で、その(-)-立体異 性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与されること を特徴とする請求項28に記載の方法。 35.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを、潰瘍性大腸炎の治療を必要とする 人体に投与する過程を有し、前記の量が潰瘍性大腸炎の症状を緩和するに十分で あるが、悪影響を引き起こすには不十分な量であることを特徴とするラセミジロ イトンの投与に伴う悪影響の随伴症状を十分に抑えながら人体の潰瘍性大腸炎を 治療する方法。 36.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを有し、前記の量が潰瘍性大腸炎を緩 和するに十分であることを特徴とする潰瘍性大腸炎の治療を必要とする人体の治 療に用いる製薬的組成。 37.(+)-ジロイトンの前記の量が、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響を引 き起こすには不十分な量であることを特徴とする請求項36に記載の組成。 38.経口投与に適していることを特徴とする請求項36に記載の組成。 39.腸管投与に適していることを特徴とする請求項36に記載の組成。 40.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立 体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与される ことを特徴とする請求項36に記載の組成。 41.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを、人体に投与する過程を有し、前記 の量が高ロイコトリエン含量を減少するのに十分であることを特徴とする人体に おける高ロイコトリエン含量により生ずる又は、それに起因する症状を治療する 方法。 42.前記症状がアレルギー性鼻炎、乾蘚、痛風、クローン病、成人呼吸困難症候 群、エンドトキシンショック、炎症性腸疾患および貧血から成る類から選択され ることを特徴とする請求項41に記載の方法。 43.(+)-ジロイトンが腸管、経皮、または経口投与により投与されることを特 徴とする請求項41に記載の方法。 44.投与される(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が1日 当たり約200mgから約2gであることを特徴とする請求項43に記載の方法。 45.投与される量が1日当たり約400mgから約1600mgであることを特徴とする請 求項44に記載の方法。 46.投与される量が1日当たり約600mgから約1200mgであることを特徴とする請 求項45に記載の方法。 47.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が、ジロイトンの 総重量の約90重量%より大きいことを特徴とする請求項41に記載の方法。 48.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立 体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与される ことを特徴とする請求項41に記載の方法。 49.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを、高ロイコトリエン含量により生ず る又はそれに起因する症状の治療を必要とする人体に、投与する過程を有し、前 記の量が高ロイコトリエン含量を減少するのに十分であるが、悪影響を引き起こ すには不十分な量であることを特徴とするラセミジロイトンに伴う悪影響の随伴 症状を十分に抑えながら人体における高ロイコトリエン含量により生ずる又はそ れに起因する症状を治療する方法。 50.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを有し、前記の量が人体における高ロ イコトリエン含量により生ずる又はそれに起因する症状を緩和するのに十分であ ることを特徴とする前記症状の治療に用いる組成。 51.(+)-ジロイトンの前記の量が、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響を引 き起こすには不十分な量であることを特徴とする請求項50に記載の組成。 52.前記症状がアレルギー性鼻炎、乾蘚、痛風、クローン病、成人呼吸困難症候 群、エンドトキシンショック、炎症性腸疾患および貧血から成る類から選択され ることを特徴とする請求項50に記載の組成。 53.エーロゾル投与に適していることを特徴とする請求項50に記載の組成。 54.経口投与に適していることを特徴とする請求項50に記載の組成。 55.腸管投与に適していることを特徴とする請求項50に記載の組成。 56.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立 体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与される ことを特徴とする請求項50に記載の組成。 57.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを、人体に投与する過程を有し、前記 の量がアテローム性動脈硬化プラークを減少するに十分なものであることを特徴 とする人体のアテローム性動脈硬化症を治療または防止する方法。 58.(+)-ジロイトンが腸管、経皮、または経口投与により投与されることを特 徴とする請求項57に記載の方法。 59.投与される(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が1日 当たり約20mgから約2gであることを特徴とする請求項58に記載の方法。 60.投与される量が1日当たり約400mgから約1600mgであることを特徴とする請 求項59に記載の方法。 61.投与される量が1日当たり約600mgから約1200mgであることを特徴とする請 求項60に記載の方法。 62.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩の量が、ジロイトンの 総重量の約90重量%より大きいことを特徴とする請求項57に記載の方法。 63.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立 体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与される ことを特徴とする請求項57に記載の方法。 64.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを、アテローム性動脈硬化症の治療を 必要とする人体に投与する過程を有し、前記の量がアテローム性動脈硬化プラー クを 減少するのに十分であるが、悪影響を引き起こすには不十分な量であることを特 徴とするラセミジロイトンに伴う悪影響の随伴症状を十分に抑えながら人体にお けるアテローム性動脈硬化症を治療または防止する方法。 65.ある量の(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その (-)-立体異性体を実質的に含まないものを有し、前記の量がアテローム性動脈 硬化プラークを減少するのに十分であることを特徴とするアテローム性動脈硬化 症の治療を必要とする人体の治療に用いる製薬的組成。 66.(+)-ジロイトンの前記の量が、アテローム性動脈硬化プラークを減少する のに十分であるが、ラセミジロイトンの投与に伴う悪影響を引き起こすには不十 分な量であることを特徴とする請求項65に記載の組成。 67.経口投与に適していることを特徴とする請求項65に記載の組成。 68.(+)-ジロイトン、または製薬的に認められるその塩であり、その(-)-立 体異性体を実質的に含まないものが、製薬的に認められる担体と共に投与される ことを特徴とする請求項65に記載の組成。
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